JP3854222B2 - ウォッシャノズル及びウォッシャ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のウインドガラス等の洗浄を行うための圧送された洗浄液を噴射するウォッシャノズル及びウォッシャ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のウインドガラス等の洗浄を行うためのウォッシャ装置では、ウォッシャノズルを備えている。このウォッシャノズルは、洗浄液が収容されたタンクにホースを介して接続されており、タンクに取り付けられた電動ポンプの作動によって洗浄液が圧送され、ウォッシャノズルから噴射される構成である。
【0003】
ここで、このようなウォッシャ装置は、短時間でかつ少量の洗浄液によって、広域のエリアを払拭できることが望まれている。このため、広い範囲に洗浄液を噴射することができ払拭面積を増大することができる拡散(スプレー)式噴射ノズルが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
前記特許文献1に提案されたウォッシャノズルでは、ノズルボディ内にノズルチップが組み込まれており、しかも、ノズルチップには送り込まれた洗浄液を自励発振させる発振室が形成された構成となっている。この発振室には、ノズルボディの送給路から送給される洗浄液の流路(主流路)とは別に、その洗浄液の一部を分岐して案内し再び主流路に戻すためのフィードバック流路が形成されている。これにより、フィードバック流路に案内された洗浄液が所謂制御流となって主流路を流れる洗浄液を自励発振させ、この自励発振した洗浄液が扇状の拡散流として噴射される構成である。したがって、洗浄液を比較的広い範囲に噴射することができ、払拭面積を増大することが可能となっている。
【0005】
ところが、このような拡散式噴射ノズルによって洗浄液を広域に拡散噴射しても、その噴射された洗浄液の液量分布は一様ではなく、扇状の拡散流の両端部分に多く中央部分が少ないといった液量分布となるため、ウインドガラス面に供給されたこの洗浄液をワイパブレードによって拭き広げても充分に均一には供給されず、泥水などが付着している場合には拭き残しが生じる場合がある。また、このような拡散式噴射ノズルは、噴射された洗浄液の粒径が比較的小さいために車両の高速走行時の気流に影響され易く、目標とする着水点よりも下方へ下がってしまう。そのため、ウインドガラス面の上部へは洗浄液が供給されず、広い範囲に亘って拭き残しが発生し、運転席側においては充分な運転視界を確保することが困難であった。
【0006】
また、払拭面積の拡大を狙って拡散噴射流の拡散角度を増大すると、上述の如く洗浄液の粒径が比較的小さいために、噴射液の一部が気流に流されてウインドガラス面外へスプレーアウトしてしまい、噴射液が有効に利用されなくなる。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−67887公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事実を考慮し、従来の拡散式噴射ノズルの欠点を解消し、ワイパ装置による拭き残しが発生し易い部分にも洗浄液を着水・供給させることができ、運転者及び搭乗者の視界を安定して迅速かつ広範囲にわたり確保することができるウォッシャノズル及びウォッシャ装置を得ることが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明のウォッシャノズルは、圧送された洗浄液を案内送給する送給路が形成されたノズルボディと、前記ノズルボディ内に一体に組み付けられ、前記送給路に連通し前記送給路から送り込まれた洗浄液を自励発振させる発振室を有すると共に、前記自励発振された洗浄液を扇状の拡散流で噴射する拡散噴射口が形成されたノズルチップと、を備えたウォッシャノズルにおいて、前記送給路から前記発振室へと送給される洗浄液の一部を案内する分岐流路と、前記分岐流路に連通し前記分岐流路からの洗浄液を前記拡散噴射口から噴射される拡散流とは異なる指向性のあるジェット流で噴射するジェット噴射口と、を備えたことを特徴としている。
【0010】
請求項1記載のウォッシャノズルでは、ノズルボディ内にノズルチップが一体に組み付けられており、圧送された洗浄液はノズルボディの送給路からノズルチップの発振室へと送給される。さらに、洗浄液は発振室にて自励発振され、自励発振された洗浄液は、ノズルチップに形成された拡散噴射口から扇状の拡散流となって噴射される。
【0011】
またここで、送給路から発振室へと送給される洗浄液の一部は、分岐流路に案内されて、この分岐流路に連通するジェット噴射口から指向性のあるジェット流で噴射される。
【0012】
このように、請求項1記載のウォッシャノズルでは、拡散噴射口からの扇状の拡散流で広域に洗浄液を噴射して着水できるのみならず、ジェット噴射口から指向性のあるジェット流で集中的に洗浄液を着水させることができる。
【0013】
したがって、拡散噴射口からの拡散流の噴射パターンにおいて流量分布の少ない部分や、あるいは拭き残しが発生し易い部分、例えば高速走行時の気流の影響を受け易く(所謂、風に負けて)着水エリアが下方へ下がってしまう部分等に、ジェット噴射口からのジェット流で集中的に洗浄液を着水させて補完することができる。この場合、単に払拭面積の拡大を狙って拡散噴射流の拡散角度を増大した構成ではないため、噴射液の一部が気流に流されてウインドガラス面外へスプレーアウトしてしまうことを防止でき、噴射液を有効に利用することができる。これにより、払拭性能の更なる向上を図ることが可能になる。
【0014】
請求項2に係る発明のウォッシャノズルは、請求項1記載のウォッシャノズルにおいて、前記ジェット噴射口は、前記拡散噴射口に対し、前記拡散噴射口から変位した位置に設けられている、ことを特徴としている。
【0015】
請求項2記載のウォッシャノズルでは、ジェット噴射口が、拡散噴射口に対し、拡散噴射口から変位した位置に設けられているため、拡散噴射口からの拡散流とジェット噴射口からのジェット流といった互いに独立した噴射口から噴射された洗浄液が噴射直後に干渉して飛散し目標着水点への着水を妨げてしまうことを防止できる。なお、着水直前にて両噴射流を交わらせた混合流を形成して着水させることもできる。
【0016】
請求項3に係る発明のウォッシャノズルは、請求項1または請求項2記載のウォッシャノズルにおいて、前記分岐流路は前記ノズルチップに形成され、かつ、前記ジェット噴射口は前記拡散噴射口とは独立して前記ノズルボディまたは前記ノズルチップに形成されている、ことを特徴としている。
【0017】
請求項3記載のウォッシャノズルでは、分岐流路がノズルチップに形成され、ジェット噴射口は拡散噴射口とは独立してノズルボディまたはノズルチップに形成されているため、ジェット噴射口から噴射されるジェット流の噴射角度を、拡散噴射口から噴射される拡散流と独立して設定することができ、また、拡散噴射口からの拡散流に影響されないようにしたり(互いの噴流が交わらないようにしたり)あるいは独立して噴射された上記ジェット流と拡散流とを着水直前で積極的に交わらせて混合流とすることもでき、噴射パターンの設定の自由度が向上する。したがって、払拭性能の更なる向上を図ることが可能になる。
【0018】
請求項4に係る発明のウォッシャノズルは、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のウォッシャノズルにおいて、前記拡散噴射口は前記ノズルチップの下面側に設けられ、かつ、前記ジェット噴射口は前記ノズルチップの上面側に設けられている、ことを特徴としている。
【0019】
請求項4記載のウォッシャノズルでは、拡散噴射口がノズルチップの下面側に設けられ、ジェット噴射口がノズルチップの上面側に設けられているため、ジェット噴射口から噴射されるジェット流を、拡散噴射口から噴射される拡散流とは独立してしかもその上方に設定することができる。したがって、例えば、高速走行時の気流の影響によって(所謂、風に負けて)、拡散噴射口から噴射される拡散流の着水エリアが下方へ下がってしまっても、その上方部位にはジェット噴射口から噴射されるジェット流が集中して着水されることになり、走行風の気流の影響を受け難く、目標の着水点に安定して洗浄液を着水させて供給することができる。
【0020】
請求項5に係る発明のウォッシャノズルは、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のウォッシャノズルにおいて、前記分岐流路の前記ジェット噴射口への連通部位は、所定の絞り形状とされている、ことを特徴としている。
【0021】
請求項5記載のウォッシャノズルでは、分岐流路のジェット噴射口への連通部位が所定の絞り形状とされているため、ジェット噴射口から噴射されるジェット流の噴射圧を好適に高めることができ、ジェット流の指向性を確保して効率よく噴射することができる。
【0022】
請求項6に係る発明のウォッシャノズルは、請求項1記載のウォッシャノズルにおいて、前記分岐流路及びジェット噴射口は、前記ノズルチップの発振室に一体に連続して形成されている、ことを特徴としている。
【0023】
請求項6記載のウォッシャノズルでは、拡散噴射口からの拡散流の噴射パターンにおいて流量分布の少ない部分(例えば、左右方向中央部分)に、ジェット噴射口からのジェット流で集中的に洗浄液を着水させて補完することができる。これにより、払拭性能の更なる向上を図ることが可能になる。
【0024】
また、分岐流路及びジェット噴射口がノズルチップの発振室に一体に連続して形成されているため、各部品の他の部位に影響がなく、部品構成を単純でコンパクトなものにできる。
【0025】
請求項7に係る発明のウォッシャノズルは、請求項6記載のウォッシャノズルにおいて、前記ジェット噴射口は、前記拡散噴射口の直上に設けられている、ことを特徴としている。
【0026】
請求項7記載のウォッシャノズルでは、ジェット噴射口が拡散噴射口の直上に設けられているため、ジェット噴射口から噴射されるジェット流を、拡散噴射口から噴射される拡散流と交わらせて混合流として噴射することができ、拡散噴射口からの拡散流の噴射パターンにおいて流量分布の少ない部分(例えば、左右方向中央部分)を補完することができる。これにより、払拭性能の更なる向上を図ることが可能になる。
【0027】
請求項8に係る発明のウォッシャ装置は、請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載のウォッシャノズルを備えたことを特徴としている。
【0028】
請求項8記載のウォッシャ装置では、当該ウォッシャノズルによって、従来の拡散式噴射ノズルの欠点が解消され、ワイパ装置による拭き残しが発生し易い部分にも洗浄液を着水・供給させることができ、運転者及び搭乗者の視界を安定して迅速かつ広範囲にわたり確保することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
図1には本発明の第1の実施の形態に係るウォッシャノズル10の全体構成が斜視図にて示されている。また、図2にはこのウォッシャノズル10の断面図が示されており、図3にはウォッシャノズル10の正面図が示されている。さらに、図4には図3の4−4線に沿ったウォッシャノズル10の断面図が示されている。
【0030】
ウォッシャノズル10は、ノズルボディ12とノズルチップ14によって構成されている。
【0031】
ノズルボディ12は樹脂製とされており、図示しない車両のボディーパネルに頭部15が露出した状態で係止される。また、ノズルボディ12の下端部には円筒形のホース連結部16が形成されており、洗浄液収容タンクに接続された図示しないホースが連結される。
【0032】
また、ノズルボディ12には、前面側へと開口するチップ収容部18が形成されると共に、このチップ収容部18に連続して送給路20が形成されている。この送給路20は、その一端部が前記ホース連結部16に達している。
【0033】
チップ収容部18には、樹脂成形によって形成されたノズルチップ14が一体的にかつ液密に嵌め込まれている。ノズルチップ14は、全体として箱状に形成されており、チップ収容部18に嵌め込まれた状態において送給路20に連通する(送給路20の一部を構成する)流路22が形成されている。またさらに、ノズルチップ14の下面側(図1乃至図3において下方側)には、発振室24及び拡散噴射口26が形成されている。
【0034】
図4に詳細に示す如く、この発振室24は、流路22に連続すると共に拡散噴射口26に連通する主流路28と、主流路28から左右それぞれに分岐する一対のフィードバック流路30とが設けられた構成となっており、流路22からの洗浄液が送給されるようになっている。フィードバック流路30はこの際に流路22から送給される洗浄液の一部を分岐して案内し再び主流路28へ戻すように構成されている。これにより、フィードバック流路30に案内された洗浄液が所謂「制御流」となって主流路28を流れる洗浄液を自励発振させ、この自励発振した洗浄液が扇状の拡散流として拡散噴射口26から噴射される構成である。したがって、洗浄液を比較的広い範囲に噴射することができ、洗浄面積を増大することが可能となっている。
【0035】
またさらに、ノズルチップ14の上面側(図1乃至図3において上方側)には、分岐流路32が形成されている。分岐流路32は、流路22に連通して形成されており、流路22から発振室24へと送給される洗浄液の一部を独立して案内することができる。さらに、この分岐流路32の先端部分は、所定の絞り形状とされた絞り部34となっている。
【0036】
一方、ノズルチップ14を一体的にかつ液密に収容するノズルボディ12のチップ収容部18には、その上壁部分に、ジェット噴射口36が形成されている。このジェット噴射口36は、ノズルボディ12の前面側に開口すると共に、ノズルチップ14がチップ収容部18に嵌め込まれた状態において分岐流路32(絞り部34)に連通している。すなわち、このジェット噴射口36は、前述した拡散噴射口26に対し、拡散噴射口26からの拡散流の拡散方向に沿って変位した位置、詳細には左右に大きくズレかつ上下にも少しズレた位置に設けられている。これにより、ジェット噴射口36は、分岐流路32からの洗浄液を前述した拡散噴射口26から噴射される拡散流とは異なる指向性のある独立したジェット流で噴射することができる構成である。
【0037】
次の本第1の実施の形態の作用を説明する。
【0038】
上記構成のウォッシャノズル10では、タンクから圧送されノズルボディ12のホース連結部16から送り込まれた洗浄液は、送給路20及び流路22に案内されてノズルチップ14の発振室24へ送り込まれ、しかもこの際に、流路22から送給される洗浄液の一部がフィードバック流路30によって分岐されて案内され再び主流路28へ戻される。これにより、フィードバック流路30に案内された洗浄液が所謂制御流となって主流路28を流れる洗浄液を自励発振させ、この自励発振された洗浄液が、扇状の拡散流として拡散噴射口26から噴射される。
【0039】
またさらに、これと同時に、流路22から発振室24へと送給される洗浄液の一部は、ノズルチップ14の分岐流路32に案内され、ジェット噴射口36からジェット流で噴射される。すなわち、ジェット噴射口36から噴射されるジェット流は、拡散噴射口26から噴射される拡散流とは異なり指向性のある独立した噴流として噴射される。
【0040】
このように、本第1の実施の形態に係るウォッシャノズル10では、拡散噴射口26からの扇状の拡散流で広域に洗浄液を噴射して着水できるのみならず、ジェット噴射口36から指向性のあるジェット流で集中的に洗浄液を着水させることができる。
【0041】
さらに、このウォッシャノズル10では、分岐流路32のジェット噴射口36への連通部位が所定の絞り形状の絞り部34とされているため、ジェット噴射口36から噴射されるジェット流の噴射圧を好適に高めることができ、ジェット流の指向性を確保して効率よく噴射することができる。
【0042】
しかもこの場合、このウォッシャノズル10では、分岐流路32がノズルチップ14に形成され、ジェット噴射口36は拡散噴射口26とは独立してノズルボディ12に形成されており、しかも、ジェット噴射口36が、拡散噴射口26に対し、拡散噴射口26からの拡散流の拡散方向に沿って(幅方向左右に)変位した位置に設けられているため、ジェット噴射口36から噴射されるジェット流の噴射角度を、拡散噴射口26から噴射される拡散流と独立して設定することができ、また、拡散噴射口26からの拡散流に影響されないようにしたり(互いの噴流が交わらないようにしたり)、あるいは積極的に交わらせて混合流とすることもでき、噴射パターンの設定の自由度が向上する。
【0043】
したがって、拡散噴射口26からの拡散流の噴射パターンにおいて流量分布の少ない部分や、あるいは拭き残しが発生し易い部分、例えば高速走行時の気流の影響を受け易く(所謂、風に負けて)着水エリアが下方へ下がってしまう部分等に、ジェット噴射口36からのジェット流で集中的に洗浄液を着水させて補完することができる。したがって、払拭性能の更なる向上を図ることが可能になる。
【0044】
またしかも、このウォッシャノズル10では、拡散噴射口26がノズルチップ14の下面側に設けられ、ジェット噴射口36がノズルチップ14の上面側に設けられているため、ジェット噴射口36から噴射されるジェット流を、拡散噴射口26から噴射される拡散流とは独立してしかもその上方に設定することができる。
【0045】
例えば、図5に示すウォッシャ装置40の如く、このウォッシャノズル10を運転席D側及び助手席P側に共に適用して構成し、拡散噴射口26から噴射される拡散流を基本噴射流Xとしてワイパブレード42の払拭範囲のほぼ中央部分に着水させ、しかも、ジェット噴射口36から噴射されるジェット流を補助噴射流Yとして、前記拡散噴射口26から噴射される拡散流とは独立してその上方に着水するように設定すれば、高速走行時の気流の影響によって(所謂、風に負けて)、拡散噴射口26から噴射される拡散流の着水エリアが下方へ下がってしまっても、その上方部位にはジェット噴射口36から噴射されるジェット流が集中して着水されることになり、走行風の気流の影響を受け難く、目標の着水点に安定して洗浄液を着水させて供給することができる。また、この走行風の気流の影響を受け難いジェット噴射口36からの洗浄液が下方に着水してしまっても洗浄液が集中して着水しているのでウインドガラス面の傾斜により洗浄液が高速気流で再び上方へ押し広げられることになる。したがって、結果的に広い着水エリアを確保できることになり、拭き残しが生じ難くなり、払拭性能の更なる向上を図ることが可能になる。
【0046】
また例えば、図7(A)及び図7(B)に示す如く拡散噴射口26からの拡散流の噴射パターンにおいて流量分布の少ない部分(左右方向中央部分A)が存在する場合に、ジェット噴射口36から噴射されるジェット流を補助噴射流として、前記拡散噴射口26から噴射される拡散流の噴射パターンにおいて流量分布の少ない部分に着水するように設定することで、図6(A)及び図6(B)に示す如く拡散噴射口26からの拡散流の噴射パターン(流量分布の偏在)を補完することができる。これにより、払拭性能の更なる向上を図ることが可能になる。
【0047】
さらに、単に払拭面積の拡大を狙って拡散噴射流の拡散角度θを増大した構成ではないため、噴射液の一部が気流に流されてウインドガラス面外へスプレーアウトしてしまうことを防止でき、噴射液を有効に利用することができる。
【0048】
なお、前述した第1の実施の形態においては、分岐流路32がノズルチップ14に形成され、ジェット噴射口36がノズルボディ12に形成された構成としたが、ジェット噴射口36を拡散噴射口26とは独立して分岐流路32と共にノズルチップ14に形成する構成としてもよい。この場合、ノズルボディ12の成形形状が簡単となり、安価に製造できる。またこの場合、ジェット噴射口36は、ノズルチップ14の拡散噴射口26に対して上面側に形成した好ましい例としたが、図8に示す如く、ジェット噴射口36を、初期角度調節においてノズルチップ14の厚さの範囲で拡散噴射口26に対し下面側に形成してもよい。
【0049】
また、前記第1の実施の形態においては、ノズルボディ12は、車両のボディパネルに頭部15が露出した状態で取り付けられる構成としたが、これに限らず、図9に示す如く、エンジンフードF後端部の下面側(裏面側)に取り付けられる構成としてもよい。
【0050】
次に、本発明の他の形態を説明する。
【0051】
なお、前記第1の実施の形態と基本的に同一の部品には、前記第1の実施の形態と同一の符号を付与し、その説明を省略する。
[第2の実施の形態]
図10には、第2の実施の形態に係るウォッシャノズル50の構成が斜視図にて示されている。
【0052】
このウォッシャノズル50は、ノズルボディ52とノズルチップ54によって構成されている。
【0053】
ノズルボディ52の基部52Aの側壁には一対の係止爪53が頭部52Bへ向かって延出されており、図示しない車両のボディーパネルに頭部52Bが露出した状態で係止される。
【0054】
一方、ノズルチップ54は、図11及び図12に示す如く、前記第1の実施の形態に係るウォッシャノズル10のノズルチップ14と同様に、その下面側(図12において下方側)に発振室24及び拡散噴射口26が形成されている。
【0055】
またさらに、ノズルチップ54の下面側には、分岐流路56及びジェット噴射口58が形成されている。この分岐流路56は、流路22(送給路20)に連通すると共に、発振室24の主流路28に沿って(主流路28の上壁を部分的に切り欠くようにして)一体に連続して直線状に形成されており、ジェット噴射口58は、分岐流路56に連続して拡散噴射口26の直上に設けられている。これにより、ジェット噴射口58は、発振室24を経ることなく分岐流路56からの洗浄液を前述した拡散噴射口26から噴射される拡散流とは異なる指向性のあるジェット流で噴射することができる構成である。
【0056】
次の本第2の実施の形態の作用を説明する。
【0057】
上記構成のウォッシャノズル50では、ジェット噴射口58が拡散噴射口26の直上に設けられているため、ジェット噴射口58から噴射されるジェット流を、拡散噴射口26から噴射される拡散流と交わらせて混合流として噴射することができ、拡散噴射口26からの拡散流の噴射パターンにおいて流量分布の少ない部分(例えば、前記第1の実施の形態において説明した如く、左右方向中央部分)を補完することができる。これにより、払拭性能の更なる向上を図ることが可能になる。
【0058】
また、分岐流路56及びジェット噴射口58がノズルチップ54の発振室24に一体に連続して形成されているため、各部品の他の部位に影響がなく、部品構成を単純でコンパクトなものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るウォッシャノズルの構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るウォッシャノズルの構成を示す断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るウォッシャノズルの構成を示す正面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るウォッシャノズルの構成を示す図3の4−4線に沿った断面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るウォッシャノズルが適用されたウォッシャ装置の洗浄液噴射エリアを示す正面図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係るウォッシャノズルによって噴射される洗浄液の流量分布状態を示し、(A)は概略的な平面図であり、(B)は概略的な側面図である。
【図7】拡散流で噴射する従来のウォッシャノズルによって噴射される洗浄液の流量分布状態を示し、(A)は概略的な平面図であり、(B)は概略的な側面図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態の変形例に係るウォッシャノズルの構成を示す断面図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態の変形例に係るウォッシャノズルの取付状態を示す断面図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係るウォッシャノズルの構成を示す斜視図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態に係るウォッシャノズルのノズルチップの構成を示す裏面図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係るウォッシャノズルのノズルチップの構成を示す正面図である。
【符号の説明】
10・・ウォッシャノズル、12・・ノズルボディ、14・・ノズルチップ、20・・送給路、22・・流路、24・・発振室、26・・拡散噴射口、28・・主流路、30・・フィードバック流路、32・・分岐流路、34・・絞り部、36・・ジェット噴射口、40・・ウォッシャ装置
Claims (8)
- 圧送された洗浄液を案内送給する送給路が形成されたノズルボディと、
前記ノズルボディ内に一体に組み付けられ、前記送給路に連通し前記送給路から送り込まれた洗浄液を自励発振させる発振室を有すると共に、前記自励発振された洗浄液を扇状の拡散流で噴射する拡散噴射口が形成されたノズルチップと、
を備えたウォッシャノズルにおいて、
前記送給路から前記発振室へと送給される洗浄液の一部を案内する分岐流路と、前記分岐流路に連通し前記分岐流路からの洗浄液を前記拡散噴射口から噴射される拡散流とは異なる指向性のあるジェット流で噴射するジェット噴射口と、を備えたことを特徴とするウォッシャノズル。 - 前記ジェット噴射口は、前記拡散噴射口に対し、前記拡散噴射口から変位した位置に設けられている、ことを特徴とする請求項1記載のウォッシャノズル。
- 前記分岐流路は前記ノズルチップに形成され、かつ、前記ジェット噴射口は前記拡散噴射口とは独立して前記ノズルボディまたは前記ノズルチップに形成されている、ことを特徴とする請求項1または請求項2記載のウォッシャノズル。
- 前記拡散噴射口は前記ノズルチップの下面側に設けられ、かつ、前記ジェット噴射口は前記ノズルチップの上面側に設けられている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のウォッシャノズル。
- 前記分岐流路の前記ジェット噴射口への連通部位は、所定の絞り形状とされている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のウォッシャノズル。
- 前記分岐流路及びジェット噴射口は、前記ノズルチップの発振室に一体に連続して形成されている、ことを特徴とする請求項1記載のウォッシャノズル。
- 前記ジェット噴射口は、前記拡散噴射口の直上に設けられている、ことを特徴とする請求項6記載のウォッシャノズル。
- 請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載のウォッシャノズルを備えたことを特徴とするウォッシャ装置。
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