JP3854691B2 - 無線通信システムおよび無線通信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、有線通信と無線通信とが可能な制御装置と無線通信装置を有する無線通信システムおよび無線通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、デジタル通信回線(たとえばISDN:Integrated Services Digital Network )に接続される網制御装置と無線端末との間をPHS(Personal Handy-phone System )により接続する無線通信システムが提案されている。
【0003】
このシステムにおいては、網制御装置には1つの無線ユニットのみを設けながらも、ISDNの2チャネルをフルに活かすように2回線以上の無線通信チャネルを収容することが可能であり、システムに2台以上の無線端末を同時に動作させることができるものであった。
【0004】
たとえば、1台の無線電話機がISDNのB1チャネルを使用して音声通信を行い、1台のパーソナルコンピュータが無線モデムを介してISDNのB2チャネルを使用してデータ通信を行うようなことが可能であった。
【0005】
具体的な、従来の無線通信システムの動作について、図9〜図15に従って説明する。
【0006】
図9は、無線通信システムの構成を示す説明図である。この無線通信システムは、ISDN101に接続され、網制御装置に相当する無線ターミナルアダプタ102と、この無線ターミナルアダプタ102と無線で接続される無線PCカード104を搭載したパーソナルコンピュータ(PC)103と、無線電話機105とを有する。
【0007】
無線ターミナルアダプタ102は、ISDN回線を収容すると同時に、PHS親機としても機能し、PHS無線端末から送信された音声やデータをISDNの伝送速度に変換してISDNに送信する機能を有するものである。
【0008】
図10は、上記従来の無線ターミナルアダプタ102の構成を示すブロック図である。
【0009】
無線ターミナルアダプタ102は、本装置全体を制御するCPU201と、各種プログラムやデータを格納するメモリ202と、データを伝送するデータバス203と、ISDN回線204が接続され、ISDNのDチャネルにおける呼制御処理、フレーム組立/分解等を行うISDNインタフェース部205と、無線チャネルを介してPCとの間で伝送する低速データをISDNの64kbpsタイミングに所定のフォーマットで変換する速度変換部206と、PHS無線フレームの組立/分解を行うPHSチャネルコーデック207と、変調/復調部や高周波増幅部等から構成される無線モジュール208と、アンテナ209とを有する。
【0010】
図11は、上記従来の無線PCカード104の構成を示すブロック図である。
【0011】
この無線PCカード104は、本装置全体を制御するCPU301と、各種プログラムやデータを格納するメモリ302と、データを伝送するデータバス303と、PCカードバス304を接続するPCカードインタフェース305と、伝送データのパラレル/シリアル変換を行うためのパラレル/シリアル変換部306と、伝送データのフレーム処理等を行うチャネルコーデック307と、無線伝送を行うための無線モジュール308と、アンテナ309とを有する。
【0012】
図12は、上記従来の無線電話機の構成を示すブロック図である。
【0013】
この無線電話機105は、本装置全体を制御するCPU401と、各種プログラムやデータを格納するメモリ402と、データを伝送するデータバス403と、通話を行うためのマイクおよびスピーカ404と、アナログ音声をデジタルデータに変換するADPCMコーデック405と、伝送データのフレーム処理等を行うチャネルコーデック406と、無線伝送のための無線モジュール407と、アンテナ408とを有する。
【0014】
図13は、無線チャネルの伝送フレームフォーマットを示す説明図である。
【0015】
本例の伝送フレームフォーマットでは、送受信ともに4スロットから構成されている。このうちTC/RCで示されている第1スロットは制御用チャネルとして使用され、無線ターミナルアダプタ102、無線PCカード104、および無線電話機105は、第1スロットにおいては制御チャネル用周波数にセットされる。
【0016】
図14は、無線PCカード104および無線電話機105が発信処理を行う場合の制御シーケンスを示す説明図であり、図15は、その場合の動作を示すフローチャートである。なお、無線PCカード104と無線ターミナルアダプタ102の間、および、無線電話機105と無線ターミナルアダプタ102の間のメッセージは、無線管理および移動管理関連メッセージを除く、呼制御関連メッセージのみを記載している。
【0017】
次に、以上の構成において、無線PCカード104を装着したPC103と無線電話機105がそれぞれ無線チャネルのうちの1スロットを使って、無線ターミナルアダプタとの間でデータと音声の送受信を行い、ISDNを介して接続された相手と通信を行う場合の動作を説明する。
【0018】
まず、PC103上の通信アプリケーションソフトを起動してダイヤル操作を行う(S702)。発信要求を認識したアプリケーションソフトは、無線PCカードドライバを起動し、無線PCカード104に対して発信処理を行うことを要求する(S703)。無線PCカード104は、図14に示す制御シーケンスに従って、無線ターミナルアダプタに対して発信処理を行う。
【0019】
すなわち、無線PCカードドライバが無線PCカード104内のチャネルコーデック307に呼設定メッセージを書き込み、制御チャネルにおいて、無線PCカード104は無線ターミナルアダプタ102に対して呼設定メッセージを送信する(S704)。
【0020】
無線ターミナルアダプタ102が呼設定メッセージを受信すると(S705)、無線制御チャネルにより呼設定受付メッセージ、呼出メッセージ等を無線PCカード104に送信した後、ISDNに対して呼設定メッセージを送信し、ISDNからの応答を待つ(S706)。なお、呼設定メッセージ内の伝送能力情報要素にはITU−T勧告I.460に従った32kbpsの非制限デジタル情報を伝送することが示されている。
【0021】
ISDNを介して接続されている相手端末の応答によりISDNから送られてくる応答メッセージを受信した無線ターミナルアダプタは(S707)、チャネルコーデック208に応答メッセージを書き込み、制御チャネルにおいて無線PCカード104に対して応答メッセージを送信する(S708)。
【0022】
応答メッセージを受信した無線PCカード104は、無線PCカードドライバに対して、ISDNと接続されてことを通知し、アプリケーションソフトは接続が完了したことを表示する(S709)。
【0023】
この後は、ISDNを介して接続された相手に送るデータの送信を開始する。無線PCカードドライバは、無線PCカードに対して送信データを書き込む。この際、送信データ伝送速度は32kbpsとなっており、無線区間での再送制御用のヘッダ、CRC符号等を考慮すると実効速度は約29.2kbpsとなっている。
【0024】
32kbpsの伝送速度のデータがメモリからパラレル/シリアル変換部306を介してチャネルコーデック307に書き込まれると、チャネルコーデック307は送信データを時分割多重フレームフォーマットに組み立て、T2スロットにおいて無線ターミナルアダプタ102に送信する。
【0025】
32kbpsの伝送速度でデータを受信した無線ターミナルアダプタ102は、I.460で規定される速度整合方式に従って、32kbpsで受信したデータを64kbpsに変換し、ISDNインタフェース部205に送る。ISDNインタフェース部205ではISDNのフレームに組み立て、PCから送られたデータをB1チャネルで送信する(S710)。
【0026】
相手端末から受信するデータは、同様な速度変換を行いながら、逆方向に伝送される。つまり、ISDNインタフェース部205を介して受信した64kbpsのデータは、I.460に従って32kbpsに変換され、チャネルコーデック208に入力される。データは、無線チャネルのR2スロットにおいて無線PCカードに送信され、無線PCカード内ではチャネルコーデック307から出力された32kbpsのデータがPC103に送られる。
【0027】
このようにPC103がデータ通信を行っている間に、無線電話機105がISDNを介して音声通信を行うことも可能である。無線電話機105においてダイヤル操作が行われると(S711)、先の無線PCカード104と同様に、図14の制御シーケンスに従って、制御チャネルにより無線ターミナルアダプタ102に対して発信処理を行い、相手が応答すると、無線電話機105に応答メッセージを送信し、相手と接続されたことを通知する。
【0028】
接続後は、無線電話機105に入力された音声は、アナログ/デジタル変換されて32kbpsのADPCMデータとしてチャネルコーデック406に入力され、チャネルコーデック406が所定のフレームフォーマットに組み立てて、T4スロットで無線ターミナルアダプタ102に送信される。
【0029】
無線ターミナルアダプタ102においては、受信したADPCMデータを64kbpsのPCMデータに変換し、ISDNのB2チャネルに送信する(S713)。ISDNから受信した音声は、逆に、無線ターミナルアダプタ102において32kbpsのADPCMデータに変換されて、R4スロットにおいて無線電話機105に送信される。無線電話機105においては、ADPCMデータをアナログに変換し、スピーカ404から音声が出力される。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の無線通信システムにおいては、無線通信チャネル1チャネル当たりの伝送速度は32kbpsであり、ISDNの1チャネルの伝送容量が64kbpsであるにもかかわらず、無線通信の2チャネルをISDNの1チャネルに束ねることができないため、64kbpsであるISDNの伝送容量を有効に利用していないという欠点がある。
【0031】
そこで本発明は、システム内の無線チャネルを有効に利用して高速伝送を実現するとともに、他の無線通信の妨げにならない無線通信システムを提供することを目的とする。
【0032】
【課題を解決するための手段】
本発明は、有線回線に接続可能な制御装置と、上記制御装置と通信可能な第1の無線通信装置とを有する無線通信システムにおいて、上記制御装置は、複数の無線チャネルを介して上記第1の無線通信装置と通信する第1の無線通信手段と、上記複数の無線チャネルを介して上記第1の無線通信手段が受信したデータを、上記有線回線のデータに変換する変換手段であって、上記第1の無線通信手段による上記第1の無線通信装置との通信中に無線チャネルの数を変更した場合に、有線チャネルの数を変更することなしに無線回線のデータを有線回線のデータに変換する変換手段と、上記変換手段が変換したデータを、上記有線回線を介して上記第1の無線通信装置の通信相手と通信する有線通信手段と、上記第1の無線通信手段により上記第1の無線通信装置と通信する無線チャネルの数を変更する際に、上記通信相手に対して、無線回線の伝送速度の変更を通知する通知手段とを有し、上記第1の無線通信装置は、上記複数の無線チャネルを介して上記制御装置と通信する第2の無線通信手段を有することを特徴とする無線通信システムである。
【0033】
また、本発明は、有線回線を接続可能であり、第1の無線通信装置と通信可能な無線通信装置において、複数の無線チャネルを介して上記第1の無線通信装置と通信する無線通信手段と、上記複数の無線チャネルを介して上記無線通信手段が受信したデータを、上記有線回線のデータに変換する変換手段であって、上記第1の無線通信手段による上記第1の無線通信装置との通信中に無線チャネルの数を変更した場合に、有線チャネルの数を変更することなしに無線回線のデータを有線回線のデータに変換する変換手段と、上記変換手段が変換したデータを、上記有線回線を介して上記第1の無線通信装置の通信相手と通信する有線通信手段と、上記第1の無線通信手段により上記第1の無線通信装置と通信する無線チャネルの数を変更する際に、上記通信相手に対して、無線回線の伝送速度の変更を通知する通知手段とを有することを特徴とする無線通信装置である。
【0034】
また、本発明は、有線回線を接続可能であり、第1の無線通信装置と通信可能な無線通信装置において、複数の無線チャネルを介して上記第1の無線通信装置と通信する無線通信手段と、上記複数の無線チャネルを介して上記無線通信手段が受信したデータを、上記有線回線のデータに変換する変換手段であって、上記第1の無線通信手段による上記第1の無線通信装置との通信中に無線チャネルの数を変更した場合に、有線チャネルの数を変更することなしに無線回線のデータを有線回線のデータに変換する変換手段と、上記変換手段が変換したデータを、上記有線回線を介して上記第1の無線通信装置の通信相手と通信する有線通信手段と、上記第1の無線通信手段により上記第1の無線通信装置と通信する無線チャネルの数を変更する際に、上記通信相手に対して、上記変換手段によるデータ変換方法の変更を通知する通知手段とを有することを特徴とする無線通信装置である。
【0048】
【発明の実施の形態および実施例】
図1は、本発明の第1実施例における無線ターミナルアダプタ102の構成を示すブロック図である。なお、システム構成は図9に示す従来例と共通であるものものとする。
【0049】
この無線ターミナルアダプタ102は、本装置全体を制御するCPU1101と、各種プログラムやデータを格納するメモリ1102と、データを転送するデータバス1103と、ISDN回線1104を接続するISDNインタフェース部1105と、ISDNインタフェース部1105のB1/B2チャネルに接続するデータを切り替えるマルチプレクサ1106と、I.460に従って32kbpsデータを64kbpsデータに変換する速度変換部1107と、2スロットで伝送されるデータを多重化して64kbpsデータに変換するデータ多重化部1108と、ADPCMデータとPCMデータの変換を行うADPCM/PCM変換部1109と、各無線スロットで送受信するデータを切り替えるためのスイッチ1110と、伝送データのフレーム処理を行うチャネルコーデック1111と、無線伝送を行うための無線モジュール1112と、アンテナ1113とを有する。
【0050】
図2は、本発明の第1実施例における無線PCカード104の構成を示すブロック図である。
【0051】
この無線PCカード104は、本装置全体を制御するCPU1201と、各種プログラムやデータを格納するメモリ1202と、データを転送するデータバス1203と、PCカードバス1204を接続するPCカードインタフェース1205と、第1のパラレル/シリアル変換部1206と、第2のパラレル/シリアル速度変換部1207と、チャネルコーデック1208と、無線モジュール1209と、アンテナ1210とを有する。
【0052】
図3は、本発明の第1実施例における無線回線およびISDN回線の通信シーケンスを示す説明図であり、図4は、本発明の第1実施例におけるPCがデータ通信中に無線電話機からの通話を開始/停止する場合の動作を示すフローチャートである。
【0053】
以下、PC103が無線チャネルを2スロット同時に使用して、データ伝送中に無線電話機105が音声通信を開始する場合の動作を説明する。
【0054】
まず、PC103上の通信アプリケーションソフトを起動してダイヤル操作を行う(S1802)。アプリケーションソフトが発信要求を認識してから無線ターミナルアダプタ102に呼設定メッセージを送信する。この際、2スロットを同時に使用して通信を行うために、各スロット対応の呼設定メッセージを送信する(S1804)。
【0055】
無線ターミナルアダプタ102では、無線PCカードから2個の呼設定メッセージを受信したことにより(S1805)、2スロットを使ったデータ伝送を行うことを認識し、ISDN発信処理によって相手端末と接続する。このとき、ISDNへの呼設定メッセージ内の伝送能力情報要素は64kbpsの非制限デジタル情報を伝送するように設定している(S1806)。
【0056】
相手端末が応答して応答メッセージを受信すると(S1807)、無線ターミナルアダプタは無線PCカードに応答メッセージを送信する(S1808)。PCは接続が完了したことを表示し(S1809)、この後は、ISDNを介して接続された相手に送るデータの送信を開始する。
【0057】
無線PCカードドライバは、無線PCカード104に対して送信データを書き込む。送信データ伝送速度は、ISDNのBチャネルの伝送速度を最大限に活かすことのできる64kbpsとなっている。送信するデータは、メモリから読み出されると第1および第2のパラレル/シリアル変換部1206、1207において32kbpsの伝送速度に相当する2系統のデータに分割され、それぞれがチャネルコーデック1208に書き込まれる。チャネルコーデック1208は、送信データを時分割多重フレームフォーマットに組み立て、T2スロットとT4スロットにおいて、無線ターミナルアダプタ102に送信する。
【0058】
前記2つのスロットでデータを受信した無線ターミナルアダプタ102は、データ多重化部1108においてチャネルコーデック1111から32kbpsで出力される2本のシリアルデータを多重化し、1本の64kbpsのシリアルデータに変換した上で、マルチプレクサ1106を経由してISDNインタフェース部1105に送る。ISDNインタフェース部1105では、ISDNのフレームに組み立て、PCから送られたデータをB1チャネルで送信する(S1810)。
【0059】
相手端末から受信するデータは同様な速度変換を行いながら、逆方向に伝送される。つまり、ISDNインタフェース部を介して受信した64kbpsのデータはデータ多重化部1108において2本の32kbpsシリアルデータに分解され、チャネルコーデック1111に入力される。データは無線チャネルのR2スロットおよびR4スロットにおいて無線PCカードに送信され、無線PCカード内ではチャネルコーデック1208から出力される2本の32kbpsデータが多重化されてPC103に送られる。以上のようにして、従来例に比べて2倍の伝送速度となる64kbpsのデータ伝送を行うことが可能となる。
【0060】
このようにPC103が高速にデータ通信を行っている間に、無線電話機105がISDNを介して音声通信を行うことも可能である。無線電話機105においてダイヤル操作が行われると(S1811)、先の無線PCカード104と同様に図3の制御シーケンスに従って、制御チャネルにより無線ターミナルアダプタ102に対して発信処理を行う。
【0061】
ここで、無線ターミナルアダプタ102は既にT2/R2スロット、T4/R4スロットが無線PCカードとの間の通信で使用されていることを検出すると(S1812)、無線PCカードに対してT4スロットの切断メッセージを送信する(S1813)。
【0062】
これにより無線PCカードでは、使用しているT4スロットを解放する必要があることを認識し、解放メッセージを無線ターミナルアダプタ102に送信する。無線PCカードから解放メッセージを受信すると(S1814)、ISDNを介して相手端末に対して、ユーザ・ユーザ信号コネクションを利用して、64kbps伝送から32kbpsによるI.460に従った伝送に切り替わったことを通知する(S1815)。
【0063】
無線PCカードでは、1スロット開放の要求を受けると、2本の32kbpsデータのうちの1本の伝送を中止し、チャネルコーデック1208はT2スロットのみでデータ送信を行うように制御する(S1816)。
【0064】
上記処理を行った後に、無線ターミナルアダプタ102は無線電話機105に呼設定受付メッセージを送信すると同時に、ISDNに対して、B2チャネルで音声通信を行うことを示す呼設定メッセージを送信する(S1817)。相手端末が応答し、ISDNから応答メッセージを受信すると(S1818)、無線ターミナルアダプタ102は、制御チャネルにおいて無線電話機に応答メッセージを送信し、無線電話機105は相手端末と接続される。
【0065】
接続後は、無線スロットT4が無線電話機105に入力された音声はアナログ/デジタル変換されて32kbpsのADPCMデータとしてチャネルコーデック406に入力され、チャネルコーデック406が所定のフレームフォーマットに組み立ててT4スロットで無線ターミナルアダプタ102に送信される。
【0066】
無線ターミナルアダプタ102においては、切り替えスイッチ1110を切り替え、T4スロットがADPCM/PCM変換部1109に接続されるように制御する。これにより、受信したADPCMデータを64kbpsのPCMデータに変換し、ISDNのB2チャネルにおいて送信する(S1819)。
【0067】
ISDNから受信した音声は、逆に、無線ターミナルアダプタ102において無線電話機105に送信される。無線電話機105においては、ADPCMデータをアナログに変換し、スピーカ404から音声が出力される。
【0068】
次に、無線電話機105が音声通信を終了した場合には(S1820)、無線PCカード104は、再び2スロットを使った高速データ通信を行うことが可能となる。
【0069】
無線電話機105の通信が終了し、無線ターミナルアダプタ102に切断メッセージが送られると、無線ターミナルアダプタ102はISDNに切断メッセージを送信し、B2チャネルを切断する(S1821)。その後、無線PCカード104に対して着呼メッセージを送信し、T4スロットを使用できるようになったことを通知する(S1822)。
【0070】
通知を受けた無線PCカード104は、T4スロットの使用権の獲得のために着呼応答メッセージを送信する(S1823)。他の端末からの無線スロットの使用要求のないことを確認した無線ターミナルアダプタ102は、ISDNを介して相手端末に対してユーザ・ユーザ信号コネクションにより伝送能力情報要素を送信し、データ伝送速度が32kbpsから64kbpsに変わることを通知する(S1824)。
【0071】
その後、無線ターミナルアダプタ102は無線PCカード104に対して応答メッセージを送信し、応答メッセージを受信した無線PCカード104はT2スロットとT4スロットを同時に使ったデータ通信を開始する(S1825)。
【0072】
なお、以上の説明においては、無線PCカード104がデータ通信中に無線電話機105から発信要求が発生した場合の処理について説明したが、無線PCカード104の通信中にISDNから無線電話機105に対して着信があった場合も同様の処理を行うこととなる。
【0073】
無線ターミナルアダプタ102がISDNから呼設定メッセージを受信すると、無線ターミナルアダプタ102は呼設定受付メッセージをISDNに送った上で、無線PCカードに対してT4スロットの切断メッセージを送信し、T4スロットを解放するように要求する。無線PCカードから1スロットを解放する確認メッセージを受信すると、ISDNを介して無線PCカードの相手端末に対して、ユーザ・ユーザ信号コネクションを利用して、64kbps伝送から32kbpsによるI.460に従った伝送に切り替わったことを通知する。
【0074】
無線スロットの1つが解放されると、無線ターミナルアダプタ102は無線電話機105に対して呼設定メッセージを送信し、着信のあったことを通知する。無線電話機105から応答メッセージを受信すると無線ターミナルアダプタ102はISDNに対して応答メッセージを送信し、以後、無線電話機105は音声通信を開始することができる。
【0075】
以上のように、無線PCカード104のみが無線ターミナルアダプタ102に無線アクセスしている間は、無線PCカード104が2スロットを使って高速データ通信をしながらも、途中で無線電話機105による音声通信開始の要求が発生した場合には、無線電話機105が無線スロットを使用することが可能となる。
【0076】
さらに、無線電話機105の通信が終了すると、再び2スロットを使った高速データ通信を行うことが可能となる。
【0077】
次に、本発明の第2実施例について説明する。
【0078】
上記第1実施例におけるデータ通信では、無線PCカード104から送信されたデータは無線ターミナルアダプタ102内でバッファリングを行わないで、そのまま64kbpsに変換されてISDNに送信されていた。
【0079】
しかし、無線ターミナルアダプタ102内でパケット単位でのバッファリングを行うことによっても、同様の効果を得ることが可能である。この場合には使用する無線スロットの数が変化して、無線回線上の伝送速度が変化した場合にも、ISDNを介して接続された相手との間で伝送能力情報要素の変更が不要であるという利点がある。
【0080】
つまり、伝送能力情報要素は64kbps非制限デジタル情報に固定し、相手端末においては、パケットのヘッダを検出してからが有効なデータを受信したと判断することにより、データ伝送速度の変化に対応することが可能である。
【0081】
図5は、本発明の第2実施例における無線ターミナルアダプタ102の構成を示すブロック図である。
【0082】
この無線ターミナルアダプタ102は、本装置全体を制御するCPU1301と、各種プログラムやデータを格納したメモリ1302と、データの転送を行うデータバス1303と、ISDN回線1304を接続するISDNインタフェース部1305と、ISDNインタフェース部1305のB1/B2チャネルに接続するデータを切り替えるマルチプレクサ1306と、ISDNで伝送するHDLCパケットの組み立て/分解を行うHDLCコントローラ1307と、無線回線で伝送するHDLCパケットの組み立て/分解を行う第1、第2のHDLCコントローラ1308、1309と、ADPCMデータをPCMデータに変換するADPCM/PCM変換部1310と、各無線スロットで送受信するデータを切り替えるためのスイッチ1311と、伝送データのフレーム処理等を行うチャネルコーデック1312と、無線伝送を行うための無線モジュール1313と、アンテナ1314とを有する。
【0083】
図6は、本発明の第2実施例における無線PCカード104の構成を示すブロック図である。
【0084】
無線PCカード104は、本装置全体を制御するためのCPU1401と、各種プログラムやデータを格納するメモリ1402と、データを転送するためのデータバス1403と、PCカードバス1404を接続するPCカードインタフェース1405と、ISDNで伝送するHDLCパケットの組み立て/分解を行う第1、第2のHDLCコントローラ1406、1407と、伝送データのフレーム処理等を行うチャネルコーデック1408と、無線伝送を行うための無線モジュール1409と、アンテナ1410とを有する。
【0085】
無線PCカード104でデータを送信する際には、メモリからHDLC(High Level Data Link Control)コントローラにデータを書き込み、フラグ、アドレス、CRC等を付加したHDLCフレームフォーマットに組み立てる。この際、T2スロットで送信するデータは第1のHDLCコントローラ1406で組み立て、T4スロットで送信するデータは第2のHDLCコントローラ1407で組み立てる。データフィールドには、パケット番号が付加されている。
【0086】
T2スロット、T4スロットでパケットを受信した無線ターミナルアダプタ102は、受信したパケットをそれぞれのスロット毎にHDLCコントローラ1308、1309経由でメモリ1302に転送し、CRCチェックにより、誤りの発生しているパケットについては再送要求を行う。その上で、データフィールドに付加されているパケット番号の順番にパケットを並べ変え、ISDNに送信するデータをHDLCコントローラ1307に送る。HDLCコントローラ1307で所定のフレームに組み立てられたデータはISDNインタフェース部1305経由でISDNに送信される。
【0087】
無線PCカード104から送られてくるデータの伝送速度は、各スロット毎に32kbpsであるので、無線ターミナルアダプタ102でパケットを並べ変えた後のデータの伝送速度は64kbps以下となり、再送制御により到着の遅れるパケットを考慮した量のバッファメモリを確保しておけば、データのオーバーフローを発生しないでISDNにデータを送信することが可能である。
【0088】
このように2スロットを使ったデータ通信を行っている時に、無線電話機105が音声通信を開始する場合には、第1実施例と同じ手順で無線PCカード104に対して無線スロットT4の解放要求を通知する。
【0089】
これ以降、無線PCカード104では、送信するデータを第1のHDLCコントローラ1406にのみ送るように処理を改める。無線ターミナルアダプタ102では、切り替えスイッチ1311を切り替えてT4スロットのデータがADPCM/PCM変換部1310に接続されるように制御する。
【0090】
以上のようにして、複数スロットを用いたデータ通信中にも音声通信を開始できるようになる。
【0091】
次に、本発明の第3実施例について説明する。
【0092】
上記第1実施例においては、データ通信速度を32kbpsまたは64kbpsとしていたが、たとえば19.2kbps等の低速データであっても同様の効果を得ることが可能である。このような低速データの場合には、無線PCカード104内において、ITU−T勧告V.110で規定される変換方法に従って冗長データを挿入し、19.2kbpsを32kbpsに変換することが必要となる。
【0093】
図7は、本実施例の場合の無線PCカード104の構成を示すブロック図である。
【0094】
この無線PCカード104は、本装置全体を制御するためのCPU1501と、各種プログラムやデータを格納するメモリ1502と、データを転送するためのデータバス1503と、PCカードバス1504を接続するPCカードインタフェース1505と、32kbps以下の伝送速度のデータを32kbpsの伝送速度に変換する第1のV.110速度変換部1506と、第2のV.110速度変換部1507と、伝送データのフレーム処理等を行うチャネルコーデック1508と、無線伝送を行うための無線モジュール1509と、アンテナ1510とを有する。
【0095】
なお、この第3実施例において、送信するデータがメモリからV.110速度変換部1506、1507に書き込まれ、V.110速度変換部1506、1507で32kbpsに変換されたデータがチャネルコーデック1508に入力される点以外の動作については、上記第1実施例と同じである。
【0096】
次に、本発明の第4実施例について説明する。
【0097】
上記第1実施例においては、第2の無線端末として無線電話機を想定していた。しかしながら、第2の無線端末は第1の無線端末と同様に、データ通信を行う無線PCカードであっても同様の効果を得ることができる。
【0098】
この場合、これらの2つの端末が同時に通信する場合には、それぞれが1スロットずつを利用した32kbps伝送を行い、一方の端末の通信が終了すると、それ以外の端末が2スロットを利用した64kbps伝送を行うこととなる。
【0099】
次に、本発明の第5実施例について説明する。
【0100】
上記第1実施例においては、無線回線として、1チャネルの伝送速度が32kbpsであるPHSを想定していた。しかし、その他の無線通信回線においても同様の動作は可能であり、たとえばスペクトル拡散通信方式を用いて、より高速のデータ伝送を実現することもできるものである。
【0101】
また、より高速の無線チャネルを有している場合、無線スロットの数を増やすことが可能である。この場合、高速データ通信時には、たとえば8つのスロットを使い、他の端末の通信要求が発生すると1つずつ解放するような制御をすることにより、効率的な無線チャネルの利用が可能となる。
【0102】
次に、本発明の第6実施例について説明する。
【0103】
上記第1実施例においては、データ通信に用いるISDNのチャネルは1チャネルのみとしていたが、上記第5実施例のように無線回線のトータルの伝送速度が大きい場合には、ISDNのB1チャネル、B2チャネルのバルク転送も組み合わせることにより、さらに効率的な回線利用を実現することも可能である。
【0104】
この第6実施例では、無線回線が制御チャネル以外の32kbpsの伝送速度の無線スロットを双方向で8スロット(片方向で4スロット:128kbps)をもっているとして説明する。
【0105】
図8は、本発明の第6実施例における無線ターミナルアダプタ102の構成を示すブロック図である。
【0106】
この無線ターミナルアダプタ102は、本装置全体を制御するCPU1601と、各種プログラムやデータを格納したメモリ1602と、データの転送を行うデータバス1603と、ISDN回線1604を接続するISDNインタフェース部1605と、ISDNインタフェース部1605のB1/B2チャネルに接続するデータを切り替えるマルチプレクサ1606と、B1チャネル用のHDLCコントローラ1607と、B2チャネル用のHDLCコントローラ1608と、無線回線の4つのスロットで伝送するHDLCパケットの組み立て/分解を行うHDLCコントローラ1609〜1612と、ADPCMデータをPCMデータに変換するADPCM/PCM変換部1613と、各無線スロットで送受信するデータを切り替えるためのスイッチ1614と、伝送データのフレーム処理等を行うチャネルコーデック1615と、無線伝送を行うための無線モジュール1616と、アンテナ1617とを有する。
【0107】
上記構成において、PCがデータ通信を行う場合には、全ての無線スロットを用いてISDNのB1、B2バルク転送に相当する128kbpsで伝送を行う。無線ターミナルアダプタ102では、第2実施例と同様に、それぞれのスロット毎にHDLCコントローラ1609〜1612でパケットを分解し、データをパケット番号順に並べ変えてメモリ1602に格納する。次に、HDLCコントローラ1607、1608により改めてHDLCフレームを組み立てて、それぞれB1チャネル、B2チャネルに送信する。
【0108】
このように、128kbpsでのバルク転送を行っているときに、無線電話機105からの発信もしくはISDNから無線電話機105への着信があった場合には、第2実施例の場合と同様の手順で無線PCカード105に無線スロットの解放要求を通知し、ISDNのB2チャネルを解放すると同時に、無線スロットも2つのみを使用するように制御する。
【0109】
それ以降のデータ通信は、第2実施例で無線スロットを2つ使用した場合と同じように動作し、HDLCコントローラ1608、1611、1612は使用しない状態となる。
【0110】
以上のようにして、データ通信端末のみが通信を行う場合には、ISDNの最大伝送速度に相当する速度で通信を行いながらも、他の端末が通信する必要が生じた場合には、無線回線の一部のスロット、ISDN回線の1つのチャネルを他の端末に解放することが可能となり、通信回線の効率的な活用が行える。
【0111】
次に、本発明の第7実施例について説明する。
【0112】
以下の実施例は、無線チャネルとISDNチャネルを効率的に使用するため、複数の無線チャネルと1つのISDNチャネルとの速度整合をとるための構成を提供するものである。
【0113】
上述のように、PHS通信とISDN通信を接続する場合、PHS通信の32kbpsをISDNの64kbpsに速度整合し、PHSの1チャネルに対してISDNの1チャネルを使用して通信を行うと、以下のような問題点がある。
【0114】
(1)PHS通信とISDN通信を接続する場合、PHS通信の32kbpsをISDNの64kbpsに速度整合しなければならず、これにはISDN側に送信するデータにダミービットを入れる処理が必要となり、処理の負担が重くなる上、伝送効率も悪かった。
【0115】
(2)PHSの1チャネルに対して、ISDN1チャネル使用して通信を行っていたときには、PHSの2チャネルで同じ宛先に通信する場合も、ISDN2チャネル使用するため、ISDN2通信分の料金がかかった。
【0116】
(3)PHSで2チャネルの着信があった場合、それを束ねるか否かの判断ができなかった。
【0117】
(4)相手側で、PHS通信の32kbpsをISDNの64kbpsに速度整合したデータであるのか、通常のISDNデータであるのか、または2チャネル束ねられたデータであるのかがわからなかった。
【0118】
そこで以下の第7実施例では、PHSの無線通信機能をもち、またISDNの公衆回線網に接続する機能を有する回線接続通信装置と、この回線接続通信装置とPHS無線通信によってデータ通信を行う機能を有する複数のPHSデータ通信端末から構成される無線通信システムにおいて、回線接続通信装置とPHSデータ通信端末がPHS無線通信を2チャネル同時に使って通信し、回線接続通信装置がPHSデータ端末からきた無線データをISDN回線に送出するとともに、同じPHSデータ端末から同じISDN網の相手端末宛にPHSでの2チャネル分の呼設定がきた場合、PHS2チャネルをISDN1チャネルに束ねて送信するものである。
【0119】
また、PHSデータ端末から2チャネルを利用して異なる種別の情報転送能力の呼設定がきた場合、回線接続通信装置は、その呼設定が同じISDN網の相手端末宛であれば、1つの非制限デジタル情報としてISDN側に呼設定を送信する。
【0120】
また、回線接続通信装置は、PHSのチャネル1からきたデータをビット0〜3、チャネル2から来たデータを本来ダミービットを入れるビット4〜7に入れて送信する。さらに、回線接続通信装置は、ISDN網の相手端末に対して呼設定を行う際に、相手端末に対しチャネルを束ねて送信することを伝達する。
【0121】
以上のような構成により、PHS通信とISDN通信を接続する場合の速度整合における、ダミービットの挿入処理が必要なくなり、ISDN通信チャネルを減らすこともできるので料金が安くなる。また、回線接続通信装置において、PHS通信2チャネルを束ねるかどうかの判断もでき、さらにISDN網の相手側の端末にも、PHSデータを2チャネル束ねて送信していることも、通知することができる。
【0122】
図16は、本実施例で想定するシステムの構成を示す説明図である。
【0123】
本システムはPHS無線通信機能を有し、ISDN公衆回線に接続する回線接続通信装置2101と、PHS無線通信機能を有し、多種のメディアの通信機能をもつ無線通信端末2102と、ISDN回線と接続され、多種のメディアの通信機能を有するISDN通信端末2103と、ISDNの公衆回線網2104とから構成される。
【0124】
図17は、回線接続通信装置2101の構成を示すブロック図である。
【0125】
CPU2201は、この回線接続通信装置2101の中枢であり、デバイス、無線部制御を含め回線接続通信装置2101全体の制御を司るものである。ROM2202は、CPU2201の制御プログラムが格納されたものであり、RAM2203は、CPU2201の制御のための各種データを記憶するとともに、各種演算用にワークエリアを提供するものである。
【0126】
速度変換部2204は、PHS無線回線からくる32kbpsのデータを、ISDN回線64kbpsに速度変換を行い、またPHS2チャネルのデータをISDN1チャネルに束ね、逆に分解する作業を行うものである。呼設定メッセージ解析部2205は、PHS無線回線またはISDN回線からきた呼設定メッセージを解析するものである。呼設定メッセージ作成部2206は、PHS無線回線またはISDN回線に出す呼設定メッセージを作成するものである。
【0127】
無線部2207は、CPU2201の制御の下、制御信号にスクランブル等の処理を行うとともに、所定のフレームに時分割多重化するチャネルコーデックや、フレーム化されたデジタル信号を変調して無線で送信できるように処理してアンテナ2208に送信するとともに、アンテナ2208より無線で受信した信号を復調してフレーム化したデジタル信号に処理する機能を有すものである。
【0128】
アンテナ2208は、無線信号の送受信を行うものであり、回線制御部2209は、公衆回線網2104で接続された端末との通信や網呼制御等を行うものである。また、バス2210は、回線接続通信装置2101内の各種信号を伝送するための内部バスである。
【0129】
図18は、無線通信端末2102の構成を示すブロック図である。
【0130】
CPU2301は、無線通信端末2102の中枢であり、デバイス、無線部制御を含め無線通信端末2102全体の制御を司るものである。ROM2302は、CPU2301の制御プログラムを格納したものであり、RAM2303は、CPU2301の制御のための各種データを記憶するとともに各種演算用にワークエリアを提供するものである。
【0131】
呼設定メッセージ作成部2304は、PHS無線回線に出す呼設定メッセージを作成するものであり、無線回線制御部2305は、PHS無線回線を制御するものである。
【0132】
無線部2306は、CPU2301の制御の下、制御信号にスクランブル等の処理を行うとともに、所定のフレームに時分割多重化するチャネルコーデック、フレーム化されたデジタル信号を変調して無線で送信できるように処理してアンテナ2307に送信するとともに、アンテナ2307より無線で受信した信号を復調してフレーム化したデジタル信号に処理する機能を有する無線部である。
【0133】
アンテナ2307は、無線信号の送受信を行うものであり、音声データ入出力部2308は、回線に流す音声データを入力し、また回線からきた音声データを出力するものである。
【0134】
画像データ入出力部2309は、回線に流す画像データを入力し、また回線からきた画像データを出力するものであり、バス2310は、無線通信端末2102内の各種信号を伝送するための内部バスである。
【0135】
図19は、ISDN通信端末2103の構成を示すブロック図である。
【0136】
CPU2401は、このISDN通信端末2103の中枢であり、デバイス、回線制御部を含めISDN通信端末2103全体の制御を司るものである。ROM2402は、CPU2401の制御プログラムを格納したものであり、RAM2403は、CPU401の制御のための各種データを記憶するとともに、各種演算用にワークエリアを提供するものである。
【0137】
データ分解部2404は、ISDN網よりきたデータのうち、PHSの2つのチャネルを使ったデータを束ねて送ってきた場合のデータを分解するものである。データ結合部2405は、音声データ、画像データをPHSの2つのチャネルを使ったデータ伝送方式に束ねて送る場合に使うものである。
【0138】
呼設定メッセージ解析部2406は、ISDN回線からきた呼設定メッセージを解析するものであり、回線制御部2407は、公衆回線網2104で接続された端末との通信や網呼制御等を行うものである。
【0139】
音声データ入出力部2408は、回線に流す音声データを入力し、また回線からきた音声データを出力するものである。画像データ入出力部2409は、回線に流す画像データを入力し、また回線からきた画像データを出力するものである。バス2410は、無線通信システム内の各種信号を伝送するための内部バスである。
【0140】
次に、本実施例で使用する無線フレームについて説明する。
【0141】
図20(1)〜(3)は、本システムにおいて使用する無線フレームの構成を示す説明図である。以下、フレームの内部データの詳細の説明を行う。
【0142】
図20(1)に、無線制御データフレームの時間的構成を示す。図中、上りは無線通信端末2102から回線接続通信装置2101への通信、下りは回線接続通信装置2101から無線通信端末2102への通信を示す。上り論理制御チャネル(以下LCCHという)は、5msに1回上り用スロットを使用して送られる。下りLCCHは、下り間欠送信周期(5*n)msに1回下り用スロットを使用して送られる。
【0143】
図20(2)に、LCCHスーパーフレームの構成を示す。このフレームは、下りLCCHを束ねて構成され、各種制御データを送信する。BCはシステム制御に関わるメッセージを送信するBCCH、P1〜P6は着呼に関わるメッセージを送信するPCH、SCは無線リンクに関わるメッセージを送信するSCCHである。
【0144】
図20(3)に、通信スロットフレーム構成を示す。R1〜R4は回線接続通信装置がデータ受信するスロットで、各チャネル1〜4(第1〜第4チャネル)に相当する。T1〜T4はそれぞれのチャネルに割り当てられた無線通信端末がデータ受信するスロットである。
【0145】
次に、以上のような構成による本実施例の詳細動作について説明する。上述のように、本システムにおいては回線接続通信装置と無線通信端末の間の通信のためにフレームを組み立て、制御を行っている。
【0146】
以下、本システムの具体的な動作として、無線通信端末間の伝送時の処理について説明する。
【0147】
図21は、本実施例によるデータの通信シーケンスを示す説明図である。
【0148】
同図において、2601はリンクチャネル確立要求、2602はリンクチャネル割り当て、2603はPHS呼設定、2604はPHS呼設定受付、2605は定義情報要求、2606は定義情報応答、2607は無線管理の機能要求、2608は無線管理の機能要求応答、2609は秘匿鍵設定、2610は移動管理の機能要求、2611は移動管理の機能要求応答、2612は認証要求、2613は認証確認、2614は付加情報、2615はPHS呼出、2616はPHS応答、2617はPHS応答確認である。
【0149】
2620はISDN呼設定、2621はISDN呼設定受付、2622はISDN呼出、2623はISDN応答、2624はISDN応答確認である。
【0150】
2630はPHS第1チャネルでのデータ通信、2631はPHS第2チャネルでのデータ通信、2632はISDNデータ通信である。
【0151】
2601〜2617はPHS無線論理制御チャネルにて通信を行い、2620〜2623はISDNのDチャネルにて通信を行い、2630〜2632はデータチャネルで通信を行う。
【0152】
図22は、本実施例による接続動作を示すフローチャートである。また、図23は、本実施例による回線接続通信装置のデータ送信動作を示すフローチャートであり、図24は、本実施例によるISDN通信端末のデータ受信動作を示すフローチャートである。
【0153】
まず、図22において、無線通信端末2102からリンクチャネル割り当て要求2601がくると(S2701)、回線接続通信装置2101はリンクチャネル割り当て2602を返す(S2702)。次に無線通信端末2102から呼設定要求2603がくると(S2703)、回線接続通信装置2101は、呼設定受付2604を返す(S2704)。
【0154】
次に、通信回線端末2102から再び同じISDN通信端末宛の呼設定要求2603がきたら(S2705)、呼設定受付2604を返し(S2706)、回線接続通信端末2101は、2チャネル束ねて通信する処理に入る。次に無線接続のフェーズに入り(S2707)、図21に示すように、定義情報要求2605から付加情報2613までのやり取りを行い、無線リンクを確立する。
【0155】
次に、回線接続通信装置2101は、呼設定メッセージ作成部2206において2チャネル束ねる通信のためのISDN呼設定メッセージ2620を作成し、ISDN通信端末に送信する(S2708)。
【0156】
この際、呼設定メッセージ2620には、データ種別として非制限デジタルを送る。また、ISDN回線上には図25(2)に示すように、PHSの第1チャネルCH1のデータをISDN回線に流すデータのビット0からビット3(チャネル1)に入れ、PHSの第2チャネルCH2のデータをビット4からビット7(チャネル2)に入れられるが、このISDNのどちらのチャネルにどの種類のデータが伝送されるかも伝える。
【0157】
ISDN通信端末は、呼設定2620を受け取ると、呼設定メッセージ解析部2406において解析を行い、2チャネル束ねる通信を行う場合は、データ分解部2404、データ結合部2405を動作させる。そして、PHSの2つのチャネルを束ねた通信を開始する(S2709)。
【0158】
S2705において、呼設定要求2603が来ずに、定義情報要求2605がきたら、無線接続のフェーズに入り(S2710)、図21に示すように、定義情報要求2605から付加情報2613までのやり取りを行い、無線リンクを確立する。さらに、回線接続通信装置2101は、呼設定メッセージ作成部2206において通常のISDN呼設定メッセージ2620を作成し、ISDN通信端末2103に送信する(S2711)。この際、呼設定メッセージ2620には、データ種別としてPHSからの呼設定要求2603で送られてきたデータ種別を入れて送る。
【0159】
ISDN通信端末2103は、呼設定2620を受け取ると、呼設定メッセージ解祈部2406において解析を行い、通常の通信を行う場合は、データ種別を解析し、データ種別にあった出力パスにつなげる(S2712)。
【0160】
これによって、PHSの2チャネルをISDNの1チャネルで通信する際の呼設定を確立することができ、ISDN通信端末2103にも、その旨の通知をすることができる。また、回線接続通信装置2102においてPHSの2つのチャネルを使って送られる異種のデータを1つのISDN回線チャネルで送信することができる。
【0161】
次に、回線接続通信装置2101においてデータを送信する場合の動作について説明する。
【0162】
図23において、まず通信が開始されると(S2801)、PHSを2チャネル束ねて通信するか否かを判断し(S2802)、2チャネル束ねる場合、ISDNの使用するチャネルパスを接続し(S2803)、PHSからきたデータのタイムスロットを判別し(S2804)、図20(3)のR1、T1の場合、PHSの第1チャネルをISDNに接続し(S2805)、図20(3)のR2、T2の場合(S2806)、第2チャネルをISDNに接続し(S2807)、その他の場合はISDNとPHSとの接続を外す。
【0163】
ISDN回線上には図25(2)に示すように、PHSの第1チャネルのデータをISDN回線に流すデータのビット0からビット3(チャネル1)に入れ、PHSの第2チャネルのデータをビット4からビット7(チャネル2)に入れる。
【0164】
また、PHSの1つのチャネルのデータをISDNに流す場合は、ISDNの使用するチャネルパスを接続し(S2808)、図20(3)のR1、T1の場合、PHSの第1チャネルをISDNに接続し(S2809)、図25(1)に示す従来例と同様に、PHSの第1チャネルのデータをISDN回線に流すデータのビット0からビット3(チャネル1)に入れ、ダミービットデータをビット4からビット7(チャネル2)に入れて速度整合する(S2810)。
【0165】
これによって、PHSの2チャネルのデータをISDNの1チャネルに束ねて送信することができる。
【0166】
次に、ISDN通信端末2103のデータ受信について説明する。
【0167】
図24において、通信が開始されると(S2901)、PHSを2チャネル束ねて通信するか否かを判断し(S2902)、2チャネル束ねた通信を行う場合で、たとえば第1チャネルで音声、第2チャネルで画像が転送される場合には、ISDN回線上には図25(2)のように、音声データをビット0からビット3に入れ、画像データをビット4からビット7に入れて伝送されてくるので、データ分解部2404でタイムスロットごとのデータに分解し、タイムスロットがチャネル1の場合(S2904)、パスを音声データ入出力部2408につないで音声出力し(S2905)、タイムスロットがチャネル2の場合、パスを画像データ入出力部2409につないで画像出力をする(S2906)。
【0168】
また、PHSの1チャネルによる通信の場合には、速度整合を行い(S2907)、データ分解部2404でダミービットを取り除き(S2908)、この通信が音声通信であれば(S2909)、パスを音声データ入出力部2408につないで音声出力し(S2910)、画像通信であれば、パスを画像データ入出力部2409につないで画像出力をする(S2911)。
【0169】
これによって、PHS通信による2チャネルを使って送られる異種のデータを1つのISDN回線チャネルで送信することができる。
【0170】
なお、以上の実施例では、PHSの2つのチャネルで送られるデータを異種のデータとしたが、同様に同種のデータを2つのチャネルで転送することもできる。これによって、従来の2倍の伝送速度を実現することができる。
【0171】
以上のように、本実施例では、回線接続通信装置とPHSデータ通信端末がPHS無線通信を2チャネル同時に使って通信するシステムにおいて、回線接続通信装置がPHSデータ端末からきた無線データをISDN回線に送出するとともに、同じPHSデータ端末から同じISDN網の相手端末宛にPHSでの2チャネル分の呼設定がきた場合に、回線接続通信装置はPHS2チャネルをISDN1チャネルに束ねて送信することにより、回線接続通信装置において、PHS通信の2チャネルを束ねるかどうかの判断もでき、ISDN通信チャネルを減らすこともできるので、通信料金を安することができる。
【0172】
また、PHSデータ端末から2チャネル利用して異なる種別の情報転送能力の呼設定がきた場合に、回線接続通信装置は、その呼設定が同じISDN網の相手端末宛であれば、1つの非制限デジタル情報としてISDN側に呼設定を送信することにより、回線接続通信装置において、PHS通信2チャネルを使って送られる異種のデータを1つのISDN回線チャネルで送信することができる。
【0173】
また、回線接続通信装置が、PHSの第1チャネルからきたデータをビット0〜3、第2チャネルからきたデータを本来ダミービットを入れるビット4〜7に入れて送信することにより、PHS通信とISDN通信を接続する場合の速度整合における、ダミービットの挿入処理が必要なくなり、処理が簡単になる。
【0174】
さらに、回線接続通信装置がISDN網の相手端末に対して呼設定を行う際に、チャネルを束ねて送信することを相手端末に伝達することにより、ISDN網側の相手端末にも、PHSデータを2チャネル束ねて送信していることを通知することができる。
【0175】
次に、本発明の第8実施例について説明する。
【0176】
この第8実施例は、デジタル公衆回線を収容し、デジタル無線機器を接続可能な無線電話インターフェースを有する親機と、この親機とデジタル無線で接続可能な無線機器としての子機からなる無線通信システムにおいて、親機および子機における無線部の伝送容量がデジタル公衆回線の伝送容量の1/2である場合に、大容量データを効率よく伝送するための方法について説明する。
【0177】
この実施例においても、親機と子機との間の無線通信には、2つのチャネルを用いて通信行い、親機とデジタル公衆網との通信では、1つのチャネルを用いて通信を行うが、この通信の際に、子機側からの2チャネル分の発呼要求に有効に対応して、無線通信の2つのチャネルのデータをデジタル公衆網による1つのチャネルのデータに有効に統合して円滑な伝送を行うための具体的な方法を提供するものである。
【0178】
すなわち、本実施例において、無線通信の2つのチャネルを使用してデジタル公衆回線の1チャネルを使用して通信を行う際に、子機は、発呼要求のダイヤル番号に2チャネルで通信する情報を付加し、親機に通知することで、親機は子機から2チャネル目の接続要求がくるまでデジタル公衆回線に接続する動作を行わず、2チャネルの呼設定要求がきた後、デジタル公衆回線に1チャネルの接続要求を出すことにより、子機と親機との間の無線2チャネルをデジタル公衆回線の1チャネルで送信することを可能としたものである。
【0179】
なお、本実施例においても、無線通信部分の規格としてはデジタルコードレス電話、あるいは簡易型携帯電話の規格である伝送速度32kbpsのシステムを想定して説明する。
【0180】
図26は、本実施例における無線通信システムのシステム構成を示す説明図である。
【0181】
この無線通信システムは、デジタル公衆回線3101を収容し、少なくとも2つのデジタル無線機器を接続可能な無線機器インタフェースを有する親機3102と、2つの無線チャネルが同時に親機と接続可能な無線機器としての子機3103、3104と、1つの無線チャネルで音声通信する無線電話機としての子機3105とを有する。
【0182】
図27は、本実施例における無線通信システムの子機の構成を示すブロック図である。ここでは、子機を情報処理機器(PC;パーソナルコンピュータ)に接続して無線通信を行う場合の無線通信部の構成例について説明する。
【0183】
無線部3201は、無線を送受する部分であり、送信部3209、受信部3210、アンテナ3211から構成されている。信号処理部3202は、受信した信号を検波し、デジタル信号に変換するとともに、時分割処理部3203、3204から送られてくるデジタル信号を無線で送信するために変調を行うものである。
【0184】
第1の時分割処理部3203は、親機に送信するデータや制御部3207からの制御情報を時分割多重通信方式に組み立てるとともに、受信した時分割多重通信方式の信号を制御情報とデータに分解し、制御情報を制御部3207に送る時分割処理部のうち、1チャネル分の通信処理を行うものである。
【0185】
第2の時分割処理部3204は、第1の時分割処理部3203と同様の機能を有し、第2のチャネル分の通信処理を行うものである。
【0186】
デジタルデータ処理部3205は、PCインタフェース3206からのデータを時分割処理部3203、3204に振り分けて送り、また、時分割処理部3203、3204からのデータをまとめてPCインタフェース3206に送るものである。
【0187】
PCインタフェース3206は、情報処理機器とのデータの授受を行うものであり、制御部3207は、この無線通信部全体の状態を管理し、制御するものである。この制御部3207により、2チャネル使用時は、ダイヤル番号に2チャネルで通信する情報を付加する。電池3208は、この無線通信部の各部に電源を供給するものである。
【0188】
図28は、本実施例における無線通信システムの親機の構成を示すブロック図である。
【0189】
無線部3301は、無線を送受する部分であり、送信部3308、受信部3309、アンテナ3310から構成されている。信号処理部3302は、受信した信号を検波し、デジタル信号に変換するとともに、時分割処理部3303、3304から送られてくるデジタル信号を無線で送信するために変調を行うものである。
【0190】
第1の時分割処理部3303は、子機に送信するデータ、デジタル化した音声データや制御部3307からの制御情報を時分割多重通信方式に組み立てるとともに、受信した時分割多重通信方式の信号を制御情報とデータ、デジタル化した音声データに分解し、制御情報を制御部3307に送る時分割処理部のうち、1チャネル分の通信処理を行うものである。
【0191】
第2の時分割処理部3304は、第1の時分割処理部3303と同様の機能を有し、第2のチャネル分の通信処理を行うものである。
【0192】
子機と対向し、時分割処理部以降の信号処理を行う信号処理部3302、無線部3301は、処理する信号が時分割多重化されており、1つの資源で処理できるので、上述の構成で2つのデジタル無線機器を接続可能な無線機器インタフェースを構成することになる。
【0193】
デジタルデータ処理部3305は、デジタル公衆回線インタフェースからのデータを時分割処理部3303、3304に振り分け送り、また、時分割処理部3303、3304からのデータをまとめ、デジタル公衆回線インタフェースに送る。
【0194】
デジタル公衆回線インタフェース3306は、デジタル公衆回線を収容するものであり、制御部3307は、無線電話装置全体の状態を管理し、制御する制御部3307である。この制御部3307により、2チャネル使用時に子機から送られてくる2チャネルで通信する旨の情報を判別する。
【0195】
図29は、本実施例の基本動作を示すフローチャートである。
【0196】
親機はスタンバイ状態(S3401)において、子機からの発呼要求があるかどうかを監視している(S3402)。ここで発呼要求がない場合は、そのままスタンバイ状態を継続する。また、発呼要求があった場合には、親機は受信した発呼要求信号を判別し、通信相手指定の番号に2チャネル通信を要求する情報が付加されいるか否かを判定する(S3403)。
【0197】
ここで2チャネル通信を要求していない場合には、デジタル公衆回線を捕捉し(S3411)、デジタル公衆回線の1つのチャネルを使用してデータ通信速度は32kbpsで通信を行う。
【0198】
また、2チャネル通信を要求している場合には、タイマをセットし(S3404)、2チャネル目の発呼要求を待つ(S3407)。ここで、発呼要求がないうちに、タイマがオーバーフローになった場合には(S3405)、1チャネル目の無線回線を開放した後(S3406)、スタンバイ状態へ戻る。
【0199】
また、タイマがオーバーフローする前に2チャネル目の発呼要求を受けた場合には、デジタル公衆回線3101を1チャネル捕捉し(S3408)、デジタルデータ処理部3305を起動し(S3409)、2つの無線チャネルから32kbpsの伝送速度で送られてくるデータを統合し、64kbpsの伝送速度のデータとしてデジタル公衆回線3101を使用して伝送する。
【0200】
このようにして、子機、親機間の2チャネルをデジタル公衆回線の1つのチャネルで送信することが可能である。
【0201】
以上の第8実施例では、子機の無線部が情報処理機器に接続する形態のものを用いて説明したが、子機が情報処理機器と一体化した構成についても同様に適用し得るものである。
【0202】
以上のように、本実施例によれば、子機が2つのチャネルを使用してデジタル公衆回線の1チャネルを使用して通信を行う際に、ダイヤル番号に2チャネルで通信する情報を付加し、親機に通知することで、親機は子機から2チャネル目の接続要求がくるまでデジタル公衆回線に接続する操作を行わず、2チャネルの呼設定要求がきた後、デジタル公衆回線に1チャネルの接続要求を出すことにより、子機、親機間の2チャネルをデジタル公衆回線1チャネルで送信することを可能とし、利用者に高速のデータ通信サービスを提供することができる。
【0203】
次に本発明の第9実施例について説明する。この第9実施例は、デジタル無線通信端末とのデジタル無線通信機能を搭載したファクシミリ通信システムに関するものである。
【0204】
近年、インターネットを代表とするパソコン通信の急速な普及を通して、デジタル網が再度注目を集めている。それに従い、ISDN−TA(Terminal Adapter)製品も数多く市場に出始め、高速データ通信のニーズは高まっている。
【0205】
また、デジタル網対応のファクシミリ通信装置にパーソナルコンピュータ(PC)等のデータ端末を接続し、ファクシミリ通信装置にISDN−TAと同等の機能をもたせ、ファクシミリ通信装置経由でデータ通信を行う技術開発も進んでおり、通話中やファクシミリ通信中もパソコン通信を行えるといったISDNの2チャネルの特色を生かした提案もなされている。
【0206】
しかしながら、従来は、ファクシミリ通信装置とデータ端末の接続には、データモデムとPCの接続と同様に有線ケーブルを使用しており、ファクシミリ通信装置とデータ端末の設置場所を制限してしまうという問題を抱えていた。
【0207】
この問題の解決策として、ファクシミリ通信装置とデータ端末の接続にPHS(Personal Handyphone System)等の無線を利用する提案もなされている。
【0208】
デジタル無線通信方式の中で特に注目を集めているPHSは、上述のように1通信スロットあたり32kbpsの伝送速度をもつデジタル無線であり、このPHSを利用した32kbpsのデータ通信が実用化されつつある。
【0209】
そこで、このようなPHS無線データ通信を利用してファクシミリ通信装置とデータ端末とを接続し、データ端末からファクシミリ通信装置を中継してISDN等のデジタル公衆網にデータ通信を行えるようなファクシミリ通信システムを構築することが考えられる。なお、その詳細は後述する。
【0210】
しかしながら、このようなシステムにおいて、データ通信にPHSデータ通信プロトコルを用いてデータ通信を行おうとした場合、ファクシミリ通信装置の内部でI.460変換(32kbpsから64kbpsへの速度変換)を行ってデジタル網へデータを送信するため、ISDNの通信容量が1チャネルあたり64kbpsであるにもかかわらず、実質32kbps(もしくはそれ以下)の通信速度しか提供できないこととなる。
【0211】
この場合、ISDNの通信速度を想定して作られたデータ端末の通信アプリケーション等は、この通信速度不足のため機能を制限されるか、または、使用できない可能性がある。
【0212】
そこで本実施例においては、PHS無線データ通信を利用してファクシミリ通信装置とデータ端末とを接続するファクシミリ通信システムにおいて、PHS無線とデジタル公衆回線網との速度整合をとることができ、円滑なデータ通信を行うことができるファクシミリ通信システムを提供するものである。
【0213】
具体的には、PHSのCS(Cell Station)機能を有するファクシミリ通信装置内部に、PHSの2チャネル分のフレームデータをデジタル網の1チャネル分の連続データにマッピングする、または、その逆変換を行う機能を搭載することにより、PHS無線データ通信を用いた64kbpsのデータ通信を提供するものである。
【0214】
図30は、本実施例によるファクシミリ通信システムの構成を示す説明図である。
【0215】
このファクシミリ通信システムは、ISDNに代表されるデジタル網4106と、デジタル網4106に接続されたファクシミリ通信装置4101と、このファクシミリ通信装置4101とPHSによる無線通信を行うPHS子機に代表されるPS(Personal Station)4102と、このPS4102に接続されたデータ端末4103と、他のデータ端末4104と、このデータ端末4104をデジタル網4106に接続するためのターミナルアダプタ4105とを有する。
【0216】
図31は、PS4102の構成を示すブロック図である。
【0217】
CPU4301は、ROM4302に記憶されているプログラムに従い、PS全体、すなわち、RAM4303、不揮発性RAM4304、操作部4305、表示部4306、データ端末接続部4307、TDMA/TDD変換部4308、ADPCMコーデック4312、PPP(point-to-point protocol )変換部4314、PHSデータ通信処理部4315の制御を行うものである。
【0218】
操作部4305は、ダイヤルキー、保留キー、通話キー、操作モードを指定するモードキーと、ワンタッチ登録するための登録キー等から構成される。
【0219】
表示部4306は、ドットマトリクスタイプのLCDとLCDドライバから構成されており、CPU4301からの制御に基づいて各種表示を行う。
【0220】
データ端末接続部4307は、RS232C等に代表されるシリアル通信インタフェースであり、接続されたデータ端末とPHS子機との間で相互にデータ交換を行うためのインタフェースである。
【0221】
TDMA/TDD変換部4308は、無線通信プロトコル、音声、非同期バーストデータをRCR−STD−28に基づいた無線通信フレーム形式への変換、また逆変換、送受信タイミングの制御等を行う。
【0222】
無線モデム部4309は、4/πシフトQPSK変調方式を用いた384kbpsの無線通信を行うための変復調に用いる。
【0223】
無線部4310は、無線周波数帯1.9GHz帯、キャリア周波数間隔4300kHz、出力10mW以下の電波の送受信を行う。
【0224】
ADPCMコーデック部4312は、アナログ信号と32kbps・ADPCM音声符号化方式データ間の変換を行い、また、その中間生成信号として、64kbps−PCMデータの入出力も行える。
【0225】
なお、ADPCMコーデック部4308には、マイク等の送話部4311、スピーカ等の受話部4313が接続される。
【0226】
PPP変換部4314は、データ端末接続部4307を介してデータ端末から送られてくる非同期PPP形式のデータを元の通信データに戻す変換処理、および、その逆変換を行う。
【0227】
PHSデータ通信処理部4315は、PHSデータ通信に必要なフレーミング処理、同期処理、ARQ処理を行い、PHSデータ通信を可能とするものである。
【0228】
図32は、ファクシミリ通信装置4101の構成を示すブロック図である。
【0229】
CPU4401は、ROM4402に格納されるプログラムに従い、ファクシミリ通信装置全体、すなわちRAM4403、不揮発性RAM4404、操作部4405、表示部4406、記録部4407、センサ部4408、データ端末接続部4409、画像処理部4410、読取部4411、駆動部4412、モデム4413、ADPCMコーデック部4414、TDMA/TDD変換部4415、無線モデム4416、無線部4417、S/T点インタフェース部4418、DSU部4419、ハンドセット4420、非同期/同期変換部4421、V.110処理部4423、PHSデータ通信処理部4424の制御を行うものである。
【0230】
RAM4403は、読取部4411によって読み取られた二値化画像データ、または記録部4407で記録される二値化データを格納し、モデム4413によって変調し、デジタル網4422から出力する二値化データを格納するために使用する。
【0231】
不揮発性RAM4404は、バッテリバックアップされたSRAMで、装置固有の電話番号、ユーザ略称等のデータや通信結果、発呼者データリスト等を記憶する。
【0232】
操作部4405は、送信、受信等のスタートキーと、送信画像におけるファイン、スタンダード等の操作モードを指定するモードキーと、複写時におけるコピーキー、動作を停止させるストップキー、ワンタッチ登録するための登録キー等から構成される。表示部4406は、LCDとLCDドライバから構成されている。
【0233】
読取部4411は、CCDもしくは密着型イメージセンサ、汎用ICおよび二値化回路等から構成され、CPU4401の制御に基づいてCCDまたはコンタクトセンサを使用して読み取ったデータを二値化し、その二値化データを順次RAM4403に送るものである。また、読み取った画像データを画像処理部4410を送ることもできる。
【0234】
記録部4407は、B4/A4サイズのサーマルヘッド、または、BJプリンタヘッド(バブルジェットプリンタヘッド)および汎用IC等によって構成され、CPU4401の制御によってRAM4403に格納されている記録データを取り出し、ハードコピーとして出力するものである。
【0235】
駆動部4412は、読取部4411および記録部4407の給排紙ローラを駆動するためのステッピングモータと、モータの駆動力を伝達するためのギヤと、モータを制御するためのドライバ回路等から構成される。
【0236】
モデム4413は、V.34、V.32、V.32bis 、V.17、V.29、V.27ter 、V.23、V.21(H、L)モデムと、V.23によるCaller−ID受信機能とCaller−ID生成機能、これらのモデムに接続されたクロック発生回路等から構成され、CPU4401の制御に基づいてRAM4403に格納されている送信データを変調し、網に出力するものである。
【0237】
さらにモデム4413は、デジタル網4422からの信号を復調し、二値化データをRAM4403に格納するものである。デジタル綱4422は、DSU部4419に接続される加入者回線である。
【0238】
センサ部4408は、記録紙幅センサ、記録紙有無センサ、原稿幅センサおよび、原稿有無センサから構成され、CPU401の制御により、原稿および記録紙の状態検知を行う。
【0239】
データ端末接続部4409は、IEEE−P1284規格に準拠した双方向パラレルインタフェースおよび/またはRS232Cに代表されるシリアル通信インタフェースであり、データ端末とファクシミリ通信装置4101との間で相互にデータの交換を行うためのインタフェースである。また、このデータ端末接続部4409には、このインタフェースにPC等のデータ端末が接続されたかどうかを検知する機能を有する。
【0240】
無線部4417は、無線周波数帯1.9GHz帯、キャリア周波数間隔300kHz、出力10mW以下の電波の送受信を行う。無線モデム部4416は、4/πシフトQPSK変調方式を用いた384kbpsの無線通信を行うための変復調に用いる。
【0241】
TDMA/TDD変換部4415は、RCR−STD−28に基づいた無線通信フレーム形式へ、無線通信プロトコル、音声、非同期バーストデータを多重変換し、またその逆変換を行う。
【0242】
ADPCMコーデック部4414は、アナログ信号と32kbps・ADPCM音声符号化方式によるデータとの間の変換を行い、また、その中間生成信号として、64kbps・PCMデータの入出力も行える。
【0243】
S/T点インタフエース部4418は、DSU部4419とCPU4401の間で、デジタル綱におけるDチャネルデータとBチャネルデータの多重/分解処理を行う。デジタル網の呼制御情報であるDチャネルのデータは、S/T点インタフェース部4418とRAM4403の間で転送される。
【0244】
送信処理では、CPU4401により組み立てたレイヤ3データをS/T点インタフェース4418に送り、レイヤ2へッダを付加した上で、I.430で定められたタイミングに従い送信する。逆に、受信処理では、レイヤ2へッダを削除したレイヤ3データをRAM4403に転送し、CPU4401に対して割り込みを発生する。
【0245】
Bチャネルのデータは、網に同期したクロック信号(64kHz、8kHz)に従って、シリアル形式でDSU部4419に対して入出力を行う。送信時には、先のDチャネルデータを所定のフォーマットで多重化してDSU部4419に送り、受信時にはDSU部4419から受信したデータを分解する。
【0246】
DSU部4419は、局交換機とS/T点インタフエース部4418の間で、デジタル網におけるDチャネルデータとBチャネルデータのフォーマット変換を行うと同時に、局交換機との間で接続された2線信号を用いて、発信制御、着信検出等を行う。
【0247】
発信時には、S/T点インタフェース4418から通知される発信要求信号に同期して2線ループ間抵抗を750オームに切り替え、局交換機に発信要求を通知する。着信時には、局交換機から送信される着信通知信号に基いてS/T点インタフェース4418に着信通知を行う。
【0248】
上記発信/着信処理の終了後は、DチャネルおよびBチャネルのパスが局交換機とS/T点インタフェース4418の間で確立し、DSU部4419において信号フォーマット変換を行いながらデータの送受信を行う。
【0249】
ハンドセット4420は、ADPCMコーデック部4414からのアナログ音声信号の出力、またはADPCMコーデック部4414へ入力するアナログ信号の入力を行う。
【0250】
非同期/同期変換部4421は、デジタル網のLAPB通信時に必要なHDLC(high level datalink control procedures)形式に通信データを変換するものである。
【0251】
PHSデータ通信処理部424は、PHSデータ通信に必要なフレーミング処理、同期処理、データ誤り時の再送処理を行い、PHSデータ通信を可能とするものである。
【0252】
図33は、本実施例において、ファクシミリ通信装置4101、PHS子機4102、データ端末4103、ISDN網4104間で交わされる制御コマンドならびにメッセージの交換シーケンスを示す説明図である。また、図34は、図33のシーケンスにおいて、4729に示す「データ通信」の詳細なシーケンスを示す説明図である。
【0253】
これは、データ端末4103とPHS子機4102を有線接続し、ファクシミリ通信装置4101を介して相手先であるISDN端末4106とPHSデータ通信制御手順に従ってデータ通信を行う場合を例としている。
【0254】
また、図35、図36、図37は、本実施例におけるファクシミリ通信装置4101の内部処理を示すフローチャートである。また、図38、図39、図40は、本実施例におけるPHS子機4102の内部処理を示すフローチャートである。
【0255】
なお、以下に説明する無線区間の通信シーケンスおよびフローチャートは、データ通信部分を除いて、RCR−STD−28に従っている。
【0256】
PHS子機4102からリンクチャネル確立要求1および2(4702、4703)を受信したファクシミリ通信装置4101は(S4901)、もしオプションフィールドに「2チャネル接続」の指示がなされているのであれば、リンクチャネル用の無線チャネルの使用状況、デジタル網への回線使用状況等の通信リソースを確認し(S4904)、PHS子機4102に対してリンクチャネル割当1および2(4704、4705)を送信する(S4905)。
【0257】
次にPHS子機4102から呼設定1および2(4708、4709)を受信すると(S4906)、呼設定メッセージに書き込まれた「伝達能力」情報要素と「低位レイヤ整合性」情報要素を書き換え(S4907)、ISDNへの呼設定(4710)を開始(S4908)するとともに、PHS子機4102に対して呼設定受付1および2(4711、4713)を送信する(S4909)。
【0258】
次にISDNから呼設定受付(4712)を受信した(S4910)ファクシミリ通信装置4101は、PHS子機4102から「定義情報要求」1および2(S4911)、「機能要求」1および2(S4913)、「定義情報要求」1および2(S4915)、「認証要求」1および2(S4919)の各メッセージを受信すると、各々に対する「応答」メッセージを送信し(S4912、S4914、S4916、S4920)、また、「秘匿鍵設定要求」1および2(S4917)を受信したならば、秘匿鍵設定処理を行う(S4918)。
【0259】
さらに、着ユーザを呼出中であることを知らせる呼出信号(4721)と着ユーザの呼出受付を知らせる応答信号(4725)をISDNから受信すると(S4921、S5002)、その内容をPHS子機4102に通知する(S5001、S5003)。
【0260】
そして、ファクシミリ通信装置4101は、チャネルフラグが「ON」になっているかどうかを確認し(S5004)、「ON」であれは、さらに2チャネル分の無線リンクが確立されているかどうかを確認し(S5005)、データ通信処理を開始する(S5006)。
【0261】
また、図41は、本実施例で用いるフレーム構成を示す説明図であり、図41(1)は、PHSデータ通信区間に使用するフレーム構成を示し、図41(2)は、ISDNとのデータ通信に使用するHDLCフレーム構成を示している。また、図41(3)は、PHSデータ通信により受け取ったデータフレームをHDLCフレームへマッピングする方式の一例を示している。
【0262】
なお、以下の説明で使用する「通信設定フレーム」、「通信制御フレーム」および「データフレーム」は、図41(1)のフレームを使用し、この図41(1)のフレームは、RCR−STD−28に従ったPHS無線フレームの1スロットに内包されるか、または、1スロットに収まりきらない程フレームが長い場合には、複数のスロットに分割されて送受信されることを前提としている。
【0263】
また、「通信設定フレーム」は、データ通信に使用する通信プロトコルの相互確認等に用いられ、「通信制御フレーム」は、通信フレーム長、データ圧縮方式種別、再送制御情報、データリンク設定等の通信に必要な各種制御に用いられ、「データフレーム」は通信データの送受信に用いられるものである。
【0264】
図37において、PHS子機4102から通信設定フレーム1および2(4801、4802)を受信した(S5101)ファクシミリ通信装置4101は、フレーム内の「使用プロトコル」を確認した後、通信設定フレーム(4803、4804)を送信する(S5102)。
【0265】
なお、PHS子機4102はこの通信設定フレームの送受信に要する時間間隔を用いて、応答遅延を算出する(S5103)。
【0266】
PHS子機4102から通信制御フレーム1および2(4805、4806)を受信した(S5104)ならば、通信制御フレーム内に設定されている内容が「通信パラメータ」であれば(S5105)、そのメッセージ部を読み込み、通信フレーム長、データ圧縮種別、再送制御情報等をPHSデータ通信処理部4424に設定した後(S5106)、「受付」を設定した通信制御フレーム1および2(4807、4808)を送信する(S5107)。
【0267】
また、受信した通信制御フレームの内容が「再送設定」(4809、4810)であれば(S5108)、内容を読み込み、応答遅延値等をPHSデータ通信処理部4424に設定した後(S5109)、「受付」を通知するための通信制御フレーム(4811、4812)を送信する(S5110)。
【0268】
さらに、チャネルフラグが「ON」になっているかどうかを確認し(S5111)、「ON」であれば、さらに2チャネル分のデータリンクが確立されているかどうかを確認し(S5112)、確立されているのであれば、その後、PHS子機4102からデータフレームを受信すると(S5113)、PHSデータ通信処理部4424がデータフレームから送信データを抽出し(S5114)、チャネルフラグが「ON」であれば(S5115)、抽出した2チャネル分のデータを連結する(S5116)。
【0269】
また、チャネルフラグが「OFF」であれば、32kbpsから64kbpsへの速度変換をV.110処理部4423で行う(S5117)。そして、この後、HDLCフレームへの変換を非同期/同期変換部4421によって行なった後(S5118)、S/T点インタフェース部4418からDSU部4419を介してISDNに向けてデータを送信する(S5119)。
【0270】
上記処理を繰り返し、PHS子機4102から内容が「データリンク解放」である通信制御フレーム1および2(4824、4825)を受信したならば(S5120)、「受付」を設定した制御フレーム(4826、4827)を送信する(S5121)。
【0271】
その後、PHS子機4102から切断1および2(4731、4732)を受信すると(S5007)、ISDNに対して呼の切断(4733)を要求する(S5008)とともに、PHS子機5102に対しては、解放1および2(4734、4736)を送信した後(S5009)、ISDNとの呼を解放し(S5011)、さらに、PHS子機4102との無線リンクも解放する(S5012)。
【0272】
図38、図39は、PHS子機4102の内部処理を示すフローチャートである。
【0273】
まず、データ端末4103のアプリケーションプログラムにより、データ端末4103がデータ送信動作を開始すると、データ端末接続部4307を介して、PHS子機4102にデータ通信要求(4701)が送られる。
【0274】
このデータ通信要求を受信したPHS子機4102は(S5201)、要求を受けたデータ通信が2チャネルを必要とするのかを判断し(S5202)、2チャネルならばチャネルフラグを「ON」し(S5203)、S5204で「2チャネル接続」を設定したリンクチャネル確立要求1および2(4702、4703)をファクシミリ通信装置4101との呼設定用の無線チャネルを確保するために、ファクシミリ通信装置4101に対して送る(S5205)。
【0275】
ファクシミリ通信装置4101からリンクチャネルが割り当て完了を示すメッセージを受信すると(S5206)、PHS子機4102は、データ端末4103に通信開始を許可し(S5207)、データ端末4103から相手先のダイヤル情報(4707)を受け取ると(S5208)、ファクシミリ通信装置4101との間で呼設定(4708、4709)処理を開始する(S5209)。
【0276】
前記呼設定処理が正常に終了し、ファクシミリ通信装置4101から呼設定受付1および2(4711、4713)を受信すると(S5210)、ファクシミリ通信装置4101との間で、定義情報(4714、4715)、機能情報(4716、4717)、秘匿鍵設定要求(4718)、認証情報(4719、4720)等の交換を行い(S5211からS5219)、ファクシミリ通信装置4101から呼出信号1および2(4722、4723)、ならびに応答信号1および2(4726、4727)を受信すると(S5220)、データ端末4103へ前記内容を通知する(S5221)。そして、チャネルフラグが「ON」であるかを確認し(S5301)、「ON」であるならば、さらに2チャネル分のデータリンクが完了していることを確認した後(S5302)、データ通信を開始する(S5303)。
【0277】
図40は、図39におけるデータ通信(S5303)の詳細を示すフローチャートである。
【0278】
PHS子機4102はファクシミリ通信装置4101に対して「使用プロトコル」を通知するための通信設定フレーム(4801、4802)を送信し(S5401)、ファクシミリ通信装置4101から「ネゴシエーション種別」に「受付」が設定された通信設定フレーム(4803、4804)を受信を待機する(S5402)。
【0279】
なお、PHS子機4102はこの通信設定フレームの送受信に要する時間間隔を用いて、応答遅延を算出する(S5403)。
【0280】
次に、ファクシミリ通信装置4101に通信パラメータ(4805、4806)ならびに再送メータ(4809、4810)を通知するための通信制御フレームを送信する(S5404)。
【0281】
それぞれの通信制御フレームに対する「受付」を意味する通信制御フレーム(4807、4808、4811、4812)を受信したならば(S5405)、チャネルフラグを確認し、「ON」であるならば(S5408)、さらに2チャネル分のデータリンクが終了しているかを確認する(S5409)。
【0282】
そして、データ端末4103からの通信データを待ち、データ端末4103から送信データを受信すると(S5410)、チャネルフラグがONであるならば(S5411)、送信データを2フレームに分割し(S5412)、このデータをPHSデータ通信処理部4315で通信フレームに組み立て(S5413)、TDMA/TDD変換部4308において、PHS無線フレームに組み立てた後(S5414)、ファクシミリ通信装置4101へ向けてデータ(4813)を送信する(S5415)。
【0283】
上記データ通信処理を繰り返し、データ端末4103からデータ終了通知(4823)を受信すると(S5416)、ファクシミリ通信装置4101に対して「データリンク解放」を意味する通信制御フレーム1および2(4824、4825)を送信し、これが受理されたならば(S5418)、「データ通信」処理を終了する。
【0284】
次にPHS子機4102はファクシミリ通信装置4101へ切断信号1および2(4731、4732)を送信し(S5304)、ファクシミリ通信装置4101から解放信号1および2(4734、4736)を受信すると(S5305)、データ端末4103へ呼の解放(4737)を通知する(S5306)。
【0285】
最後に、PHS子機4102は、ファクシミリ通信装置4101との無線リンクを解放して(S5308)、通信を終了する。
【0286】
以上のように本実施例では、データ端末間のデータ通信にPHSデータ通信プロトコルを用いてデータ通信を行う場合にも、PHS2チャネル分のフレームデータをデジタル網の1チャネル分の連続データにマッピングするため、PHSデータ通信による64kbpsのデータ通信を提供することができ、ISDNの通信速度を想定して作られたデータ端末の通信アプリケーションも機能を制限されずに使用することが可能となる。
【0287】
以上、第7〜第9実施例において、PHS等の2つのチャネルによるデータ伝送をデジタル公衆回線網の1つのチャネルによるデータ伝送に変換して送信する処理について説明したが、これらの各実施例において、上述した第1実施例と同様に、ある通信装置がPHS等の2つのチャネルによるデータ伝送を行っている場合に、他の通信装置が通信要求を行ったとき、使用中の2つのチャネルのうちの1つを解放して、新たに通信要求を行った通信装置に使用させるような処理を組み合わせることが可能である。
【0288】
以上説明したように、上記説明によれば、他の端末が無線回線を使用していない間は、使用可能な無線チャネルを介してできるだけ高速のデータ伝送をし、他の端末が無線チャネルを使用する必要が生じた場合には、使用中の無線チャネルを解放する等、無線チャネルの数を変更することが可能となり、しかも無線チャネル数を変更しても有線チャネルの数を変更してなくても良いので、効率的に通信することができるという効果がある。
【0289】
たとえば、2つの無線チャネルによるデータ伝送を1つの有線チャネルによるデータ伝送に変換して送信することができ、無線チャネルを1つに変更しても、有線回線の再接続等を行う必要がなく効率の良いデータ伝送を行うことができる効果がある。
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、通信中に無線チャネルの数を変更しても、有線チャネルの数を変更する必要がないので、効率的に通信することができ、さらに、有線回線を介した通信相手に無線回線の伝送速度の変更またはデータ変換方法の変更を通知することによって、有線チャネルの数を変更しなくても、通信を継続しながら無線チャネルの数を変更することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における無線ターミナルアダプタの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施例における無線PCカードの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1実施例における無線回線およびISDN回線の通信シーケンスを示す説明図である。
【図4】本発明の第1実施例におけるPCがデータ通信中に無線電話機からの通話を開始/停止する場合の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2実施例における無線ターミナルアダプタの構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第2実施例における無線PCカードの構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第2実施例における無線PCカードの構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第6実施例における無線ターミナルアダプタの構成を示すブロック図である。
【図9】無線通信システムの構成を示す説明図である。
【図10】従来例における無線ターミナルアダプタの構成を示すブロック図である。
【図11】従来例における無線PCカードの構成を示すブロック図である。
【図12】従来例における無線電話機の構成を示すブロック図である。
【図13】無線通信における時分割多重無線フレームフォーマットの構成を示す説明図である。
【図14】従来例における通信シーケンスを示す説明図である。
【図15】従来例における動作を示すフローチャートである。
【図16】本発明の第7実施例におけるシステムの構成を示す説明図である。
【図17】本発明の第7実施例における回線接続通信装置の構成を示すブロック図である。
【図18】本発明の第7実施例における無線通信端末の構成を示すブロック図である。
【図19】本発明の第7実施例におけるISDN通信端末の構成を示すブロック図である。
【図20】本発明の第7実施例において使用する無線フレームの構成を示す説明図である。
【図21】本発明の第7実施例によるデータの通信シーケンスを示す説明図である。
【図22】本発明の第7実施例による接続動作を示すフローチャートである。
【図23】本発明の第7実施例による回線接続通信装置のデータ送信動作を示すフローチャートである。
【図24】本発明の第7実施例によるISDN通信端末のデータ受信動作を示すフローチャートである。
【図25】本発明の第7実施例によるデータ伝送方式を従来と比較して示す説明図である。
【図26】本発明の第8実施例における無線通信システムのシステム構成を示す説明図である。
【図27】本発明の第8実施例における無線通信システムの子機の構成を示すブロック図である。
【図28】本発明の第8本実施例における無線通信システムの親機の構成を示すブロック図である。
【図29】本発明の第8本実施例の基本動作を示すフローチャートである。
【図30】本発明の第9実施例によるファクシミリ通信システムの構成を示す説明図である。
【図31】本発明の第9実施例によるPSの構成を示すブロック図である。
【図32】本発明の第9実施例によるファクシミリ通信装置の構成を示すブロック図である。
【図33】本発明の第9実施例による制御コマンドならびにメッセージの交換シーケンスを示す説明図である。
【図34】本発明の第9実施例によるデータ通信の詳細なシーケンスを示す説明図である。
【図35】本発明の第9実施例におけるファクシミリ通信装置の内部処理を示すフローチャートである。
【図36】本発明の第9実施例におけるファクシミリ通信装置の内部処理を示すフローチャートである。
【図37】本発明の第9実施例におけるファクシミリ通信装置の内部処理を示すフローチャートである。
【図38】本発明の第9実施例におけるPHS子機の内部処理を示すフローチャートである。
【図39】本発明の第9実施例におけるPHS子機の内部処理を示すフローチャートである。
【図40】本発明の第9実施例におけるPHS子機の内部処理を示すフローチャートである。
【図41】本発明の第9実施例で用いるフレーム構成を示す説明図である。
【符号の説明】
101…ISDN、
102…無線ターミナルアダプタ、
103…パーソナルコンピュータ、
104…無線PCカード、
105…無線電話機、
1101、1201…CPU、
1102、1202…メモリ、
1103、1203…データバス、
1104、1204…ISDN回線、
1105、1205…ISDNインタフェース部、
1106…マルチプレクサ、
1107…速度変換部、
1108…データ多重化部、
1109…ADPCM/PCM変換部、
1110…スイッチ、
1111、1206…チャネルコーデック、
1112、1209…無線モジュール、
1113、1210…アンテナ、
1206、1207…パラレル/シリアル変換部。
Claims (7)
- 有線回線に接続可能な制御装置と、上記制御装置と通信可能な第1の無線通信装置とを有する無線通信システムにおいて、
上記制御装置は、
複数の無線チャネルを介して上記第1の無線通信装置と通信する第1の無線通信手段と;
上記複数の無線チャネルを介して上記第1の無線通信手段が受信したデータを、上記有線回線のデータに変換する変換手段であって、上記第1の無線通信手段による上記第1の無線通信装置との通信中に無線チャネルの数を変更した場合に、有線チャネルの数を変更することなしに無線回線のデータを有線回線のデータに変換する変換手段と;
上記変換手段が変換したデータを、上記有線回線を介して上記第1の無線通信装置の通信相手と通信する有線通信手段と;
上記第1の無線通信手段により上記第1の無線通信装置と通信する無線チャネルの数を変更する際に、上記通信相手に対して、無線回線の伝送速度の変更を通知する通知手段と;
を有し、
上記第1の無線通信装置は、
上記複数の無線チャネルを介して上記制御装置と通信する第2の無線通信手段を有することを特徴とする無線通信システム。 - 有線回線を接続可能であり、第1の無線通信装置と通信可能な無線通信装置において、
複数の無線チャネルを介して上記第1の無線通信装置と通信する無線通信手段と;
上記複数の無線チャネルを介して上記無線通信手段が受信したデータを、上記有線回線のデータに変換する変換手段であって、上記第1の無線通信手段による上記第1の無線通信装置との通信中に無線チャネルの数を変更した場合に、有線チャネルの数を変更することなしに無線回線のデータを有線回線のデータに変換する変換手段と;
上記変換手段が変換したデータを、上記有線回線を介して上記第1の無線通信装置の通信相手と通信する有線通信手段と;
上記第1の無線通信手段により上記第1の無線通信装置と通信する無線チャネルの数を変更する際に、上記通信相手に対して、無線回線の伝送速度の変更を通知する通知手段と;
を有することを特徴とする無線通信装置。 - 請求項2において、
他の通信装置からの通信要求に応じて、使用中の無線チャネルの一部を解放する解放手段を有することを特徴とする無線通信装置。 - 請求項3において、
上記解放した無線チャネルを、上記他の通信装置の通信に割り当てることを特徴とする無線通信装置。 - 請求項4において、
上記他の通信装置の通信が終了すると、上記他の通信装置との通信に使用していた無線チャネルを、上記第1の無線通信装置との通信に再度割り当てることを特徴とする無線通信装置。 - 請求項2において、
上記第1の無線通信装置からの要求に基づいて、無線チャネルの数を決定することを特徴とする無線通信装置。 - 有線回線を接続可能であり、第1の無線通信装置と通信可能な無線通信装置において、
複数の無線チャネルを介して上記第1の無線通信装置と通信する無線通信手段と;
上記複数の無線チャネルを介して上記無線通信手段が受信したデータを、上記有線回線のデータに変換する変換手段であって、上記第1の無線通信手段による上記第1の無線通 信装置との通信中に無線チャネルの数を変更した場合に、有線チャネルの数を変更することなしに無線回線のデータを有線回線のデータに変換する変換手段と;
上記変換手段が変換したデータを、上記有線回線を介して上記第1の無線通信装置の通信相手と通信する有線通信手段と;
上記第1の無線通信手段により上記第1の無線通信装置と通信する無線チャネルの数を変更する際に、上記通信相手に対して、上記変換手段によるデータ変換方法の変更を通知する通知手段と;
を有することを特徴とする無線通信装置。
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