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JP3855296B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents
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JP3855296B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トロイダル型やプーリ式の無段変速機或いは通常のギヤ式有段変速機からなる自動変速機の制御装置に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種の自動変速機においては、その変速比が例えばアクセルペダルの開度及び車速に応じて自動的に切り換えられるようになっている。しかし、この変速機の変速比が車両の走行状態に応じて略一律に決まるので、車両のある走行状態で運転者が変速比を変えたいと思っても、その要求に応じた変速比の切換えができないという問題があった。
【0003】
そこで、従来、例えば特開昭59―37359号公報に示されるように、通常は変速比が自動的に切り換えられる自動変速機に対し、その変速比を車両運転者のマニュアル操作により切り換えるようにしたものが提案されている。
【0004】
また、この他、特開昭63―219947号公報に示されるものでは、自動変速機の変速モードが変速段を所定変速段に固定保持するホールドモードにあるとき、エンジン回転数が設定値以上に上昇すると、ホールドモードをキャンセルして変速段をシフトアップし、エンジンの過回転を防止するようになされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記前者の従来技術のように自動変速機を自動変速モードからマニュアル変速モードに切り換えてマニュアル変速制御を行う場合、車両運転者がシフト切換えを行うことなく一定の変速比でアクセルペダルを踏み続けていると、エンジンが過回転状態になってその信頼性が低下する。
【0006】
そこで、上記後者の従来技術のように、エンジン回転数を検出してそれが過回転状態になる前に、変速機を運転者のシフト操作がなくても自動的にシフトアップ状態にして変速比を小さくし、エンジン回転数を強制的に下げるようにすることが考えられる。しかし、その場合、エンジン回転数の上限値を一定の最適値に設定することは難しく、エンジンの信頼性を安定して向上維持することが困難である。
【0007】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、上記のように自動変速機を自動変速モードからマニュアル変速モードに切り換えてマニュアル変速制御する場合に、その変速比を変えるべきエンジン回転数の上限値を旨く設定することにより、エンジンが常に過回転状態にならないようにして、エンジンの信頼性の安定して向上させることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明では、自動変速機のマニュアル変速モードでエンジン回転数が上限値以上になったときに自動的にシフトアップ状態にして変速比を小さくし、エンジン回転数を下げる場合に、そのエンジン回転数の上限値を車両と走行路面との間の摩擦係数に応じて変えるようにした。
【0009】
具体的には、請求項1の発明では、図1に示すように、エンジンに駆動連結された自動変速機12と、操作手段111,112の操作により自動変速機12を自動変速モードからマニュアル変速モードに切り換えた状態で変速比を変える変速制御手段115とを備えた自動変速機の制御装置が前提である。
【0010】
そして、車両と走行路面との間の摩擦係数μに応じてエンジン回転数の上限値ESPHを設定するエンジン回転数限界値設定手段116と、上記変速機12がマニュアル変速モードに切り換えられた状態で、上記エンジン回転数限界値設定手段116により設定された上限値ESPH以上にエンジン回転数ESPOが上昇したときに、変速機12の変速比を減少側に変更する変速比変更手段117とを設ける。
【0011】
上記の構成により、車両の運転中、操作手段111,112が操作されると、自動変速機12が自動変速モードからマニュアル変速モードに切り換えられた状態で、操作手段111,112の操作に応じて変速制御手段115により変速比を変えるマニュアル制御が行われる。そして、エンジン回転数ESPOが検出され、そのエンジン回転数ESPOが、エンジン回転数限界値設定手段116により設定された上限値ESPH以上に上昇したときに、変速比変更手段117により自動変速機12の変速比が減少側に変更される。この変速比の減少に伴い変速機12がシフトアップされた状態となってエンジン回転数ESPOが下がり、エンジンが過回転状態になるのを防いでその信頼性を向上させることができる。
【0012】
そのとき、上記エンジン回転数限界値設定手段116では、エンジン回転数上限値ESPHは車両と走行路面との間の摩擦係数μに応じて設定される。このため、エンジン回転数上限値ESPHを路面摩擦係数μに応じた最適値に設定することができ、上記エンジンの信頼性の向上を安定して維持することができる。しかも、エンジン回転数上限値ESPHを路面摩擦係数μに応じて適正に設定でき、例えば路面摩擦係数μが低くて滑り易い路面では、エンジン回転数上限値ESPHを下げることで、エンジン回転数ESPOを低く保って車両のスリップを防止することができる。
【0013】
請求項2の発明では、上記エンジン回転数限界値設定手段116は、車両と走行路面との間の摩擦係数μが低くなると、エンジン回転数上限値ESPHを低く設定するように構成されているものとする。このように、路面摩擦係数μが低くなるとエンジン回転数上限値ESPHを低くするように設定することで、路面摩擦係数μが低くて滑り易い路面では、エンジン回転数上限値ESPHを下げ、エンジン回転数ESPOを低く保って車両のスリップを防止することができる。
【0014】
請求項3の発明では、上記請求項の発明の自動変速機の制御装置において、エンジン回転数限界値設定手段116は、車速Vに応じてエンジン回転数上限値ESPHを設定するように構成されているものとする。このことで、エンジン回転数上限値ESPHを車速Vに応じて適正に設定でき、例えば車速Vが高いときには、エンジン回転数上限値ESPHを下げることで、エンジン回転数ESPOを低く保ってエンジンを高回転にした状態での高速走行を防ぎ、エンジンの信頼性を向上させることができる。
【0015】
請求項4の発明では、請求項1の発明の自動変速機の制御装置において、変速比変更手段117が変速比の変更を終了するときに、変更終了前の変速比に最も近い所定値に変速比を設定する変速比設定手段118を設ける。こうすれば、変速比変更手段117による変速比変更の終了に伴って変速比が大きく変化することはなく、変速比の変化によるエンジン回転数ESPOの変化等を回避することができる。
【0016】
請求項5の発明では、請求項4の発明の自動変速機の制御装置において、変速比変更手段117が変速比の変更を終了するときに変速比設定手段118が設定する変速比の所定値は、変速比の変更終了前の変速比に最も近い減少側の変速比とする。すなわち、変速比の変更が終了するときには、例えばエンジン回転数ESPOが上り過ぎたために運転者がアクセルペダルを戻したとき等であり、変更終了時に設定する所定値を減少側の所定値とすることで、エンジン回転数ESPOが低下することとなり、よって運転者の意図する変速比が得られる。
【0017】
請求項6の発明では、請求項1の発明の自動変速機の制御装置において、エンジン回転数限界値設定手段116は、エンジン回転数下限値ESPLを設定するように構成する。また、変速比変更手段117は、変速機12がマニュアル変速モードに切り換えられた状態で、エンジン回転数限界値設定手段116により設定された下限値ESPL以下にエンジン回転数ESPOが低下したときに、変速機12の変速比を増大側に変更するように構成する。
【0018】
この構成により、エンジン回転数ESPOが、エンジン回転数限界値設定手段116により設定された下限値ESPL以下に低下したときに、変速比変更手段117により自動変速機12の変速比が増大側に変更される。この変速比の増大変更に伴い変速機12がシフトダウンされた状態となってエンジン回転数ESPOが上る。よって、エンジン回転が不安定となって振動するカーバッキング状態を防ぐことができ、運転者の不快感を防止することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図7は本発明の実施形態1に係る自動変速機の全体構成を示す。図7において、1は車載エンジンで、このエンジン1の出力軸1aには、クラッチ2を介してトロイダル型無段変速機からなる自動変速機12が駆動連結されている。この自動変速機12は、エンジン1の出力軸1aと同じ軸線上に配置された入力軸13と、この入力軸13に平行に配置された出力軸14とを有し、入力軸13は上記クラッチ2を介してエンジン1の出力軸1aに、また出力軸14は後述の出力ギヤ25を介して図外の駆動車輪にそれぞれ駆動連結されている。
【0020】
上記入力軸13上にはエンジン1側から順に、第1駆動ギヤ15、保持ディスク16、トロイダル変速機構17及び第2駆動ギヤ23がそれぞれ配置され、第1駆動ギヤ15及び保持ディスク16は入力軸13に回転一体に固定され、第2駆動ギヤ23は入力軸13に回転可能に支持されている。一方、出力軸14上には、エンジン1側から順に、出力ギヤ25、第1従動ギヤ26、Lowクラッチ27、遊星ギヤ機構28、第2従動ギヤ33、Highクラッチ34がそれぞれ配置され、出力ギヤ25は出力軸14に回転一体に固定され、第1従動ギヤ26及び第2従動ギヤ33は出力軸14に回転可能に支持されている。
【0021】
上記トロイダル変速機構17は、エンジン1側に位置する入力ディスク18と、この入力ディスク18に対しエンジン1と反対側に位置する出力ディスク19とを有し、これら両ディスク18,19は入力軸13上に回転可能に支持されている。入力ディスク18の背面(出力ディスク19と反対側の面)は上記保持ディスク16にローディングカム35を介して伝動可能に押し付けられている一方、出力ディスク19は上記第2駆動ギヤ23に回転一体に結合されている。入力ディスク18の出力ディスク19との対向面には、出力ディスク19側に向かってテーパ状に小径になりかつ軸方向に沿った断面が円弧状となる彎曲面からなる伝動面18aが形成されている。一方、出力ディスク19の入力ディスク18との対向面には、入力ディスク18側に向かってテーパ状に小径になりかつ軸方向に沿った断面が同様の円弧状となる彎曲面からなる伝動面19aが形成されている。両ディスク18,19の間には、入力軸13(両ディスク18,19の回転中心)に向かって延びかつ入力軸13に対して捩じれの位置にある揺動中心Q回りに揺動可能なピボット軸20a,20aを有する1対の支持部材20,20が配置され、この各支持部材20のピボット軸20aにはそれぞれパワーローラ21が回転可能にかつ支持部材20からスラストベアリング22を介して押圧された状態で支持されている。この各パワーローラ21の外周面は、上記入出力ディスク18,19の伝動面18a,19aに伝動可能に圧接するよう断面円弧形状とされており、各支持部材20の揺動中心Q回りの揺動により各パワーローラ21を入出力ディスク18,19に対して傾動させながら回転させ、その両パワーローラ21,21の傾動角度に応じてその両ディスク18,19の伝動面18a,19aとの接触位置をディスク18,19の径方向に変え、入力ディスク18から出力ディスク19へのトルク伝達時における変速比(トルク比)を変化させるようにしている。つまり、このトロイダル変速機構17の入出力ディスク18,19間の変速比は、入力ディスク18のパワーローラ21への接触位置の入力軸13からの径と、出力ディスク19のパワーローラ21への接触位置の出力軸14からの径との比により決定される。
【0022】
上記遊星ギヤ機構28は、出力軸14上に回転可能に支持されたサンギヤ29と、このサンギヤ29に噛合する複数のピニオン30,30,…を回転可能に担持するピニオンキャリア31と、出力軸14に回転一体に固定され、内周にて上記各ピニオン30に噛合するリングギヤ32とを備え、サンギヤ29は上記第2従動ギヤ33に回転一体に連結固定されている。
【0023】
上記入出力軸13,14の間には両軸13,14と平行に中間軸36が配置され、この中間軸36には上記入力軸13上の第1駆動ギヤ15及び出力軸14上の第1従動ギヤ26に噛合する中間ギヤ37が固定されており、この中間ギヤ37を介して第1従動ギヤ26が第1駆動ギヤ15に駆動連結されている。さらに、Lowクラッチ27は上記第1従動ギヤ26と遊星ギヤ機構28のピニオンキャリア31との間に両者間の動力伝達を断続するように、またHighクラッチ34は出力軸14と上記第2従動ギヤ33(遊星ギヤ機構28のサンギヤ29)との間に両者間の動力伝達を断続するようにそれぞれ設けられている。そして、これらLowクラッチ27及びHighクラッチ34を所定の状態で締結又は締結解除することで、自動変速機12の変速状態を後退状態、前進Low状態及び前進High状態に切り換え、後退状態及び前進Low状態では、トロイダル変速機構17及び遊星ギヤ機構28の双方で、また前進High状態ではトロイダル変速機構17のみでそれぞれ入力軸13及び出力軸14間の変速比(変速機12の変速比)を変えるようにしている。
【0024】
尚、38は、トロイダル変速機構17の出力ディスク19がパワーローラ21との圧接により入力ディスク18から離隔するのを規制するために入力軸13の端部に設けられた規制ディスクである。
【0025】
上記トロイダル変速機構17の変速制御のメカニズムを図6に示す。両支持部材20,20は、その各々に連結した油圧シリンダからなるLow側及びHigh側シリンダ40,40により入力軸13回りに互いに逆方向に押圧移動されて揺動中心Q回りに揺動するようになっている。両シリンダ40,40には電磁切換弁からなる変速制御弁41を介して油圧のライン圧が作用する。この変速制御弁41は、スリーブ状のバルブボディ42と、このバルブボディ42内に所定のストロークで摺動可能に嵌挿されたスプール43とを備えてなり、バルブボディ42には、上記ライン圧に連通するライン圧ポート42aと、両シリンダ40,40にそれぞれ連通するLow及びHighポート42b,42cとが開口されている。また、スプール43の一端側のバルブボディ42内にはばね受け45が摺動可能にかつ回転不能に配置され、このばね受け45とスプール43の一端部との間にはスプリング46が縮装されている。また、ばね受け45は、ステッピングモータ47に螺合されて該ステッピングモータ47の回転により軸方向に移動可能に連結されており、このステッピングモータ47に必要なパルス数のパルス信号を入力させることで、スプール43をスプリング46を介してストローク移動させ、ライン圧ポート42aとLow及びHighポート42b,42cの各々との連通部分の通路面積を互いに逆方向に変えてライン圧を各シリンダ40に供給し、スプール43を図6で右側に移動させたときには、ライン圧ポート42aのLowポート42bとの連通部分の開口面積をHighポート42cとの連通部分の開口面積よりも大きくして、Low側シリンダ40への供給油圧をHigh側シリンダ40よりも増大させることにより、トロイダル変速機構17の入力ディスク18のパワーローラ21への接触位置の入力軸13からの径を、出力ディスク19のパワーローラ21への接触位置の出力軸14からの径よりも小さくして、トロイダル変速機構17の変速比を大きくする一方、スプール43を図6で左側に移動させたときには、逆に、ライン圧ポート42aのHighポート42cとの連通部分の開口面積をLowポート42bとの連通部分の開口面積よりも大きくして、High側シリンダ40への供給油圧をLow側シリンダ40よりも増大させることにより、トロイダル変速機構17の入力ディスク18のパワーローラ21への接触位置の入力軸13からの径を、出力ディスク19のパワーローラ21への接触位置の出力軸14からの径よりも大きくして、トロイダル変速機構17の変速比を小さくするようになっている。
【0026】
尚、図6中、44は上記変速制御弁41のスプール43の他端部とLow側シリンダ40のピストンロッド40aとの間に連結されたメカニカルフィードバック機構で、Low側シリンダ40の作動、つまりトロイダル変速機構17の支持部材20,20の移動を変速制御弁41のスプール43に機械的にフィードバックしてバランスさせるものである。
【0027】
図8に示すように、上記ステッピングモータ47は、他の必要な制御用アクチュエータ(図示せず)と共に、コントロールユニット100からのパルス信号により作動制御されるようになっている。このコントロールユニット100には、少なくとも、実際のエンジン回転数ESP*を上記変速機12の入力軸13の回転数に基づいて検出するエンジン回転数センサ101と、車速Vを出力軸14の回転数に基づいて検出する車速センサ102と、エンジン1のスロットル弁(図示せず)の開度TVO(スロットル開度)を検出するスロットル開度センサ103と、車両の前後加速度を検出する前後加速度センサ104と、同横加速度を検出する横加速度センサ105と、ステアリングホイール50(図9参照)の転舵角φ(ステアリング転舵角)を検出する舵角センサ106と、車両及び走行路面間の摩擦係数μを検出する路面摩擦係数センサ107と、路面の勾配θを検出する路面勾配センサ108と、車両のブレーキペダルの踏込みを検出するブレーキスイッチ109と、変速機12を自動変速モード又はマニュアル変速モードに切り換えるマニュアル変速セレクトスイッチ110と、そのマニュアル変速モードでのシフトアップ制御を指令するための操作手段としてのシフトアップスイッチ111と、同シフトダウン制御を指令するための操作手段としてのシフトダウンスイッチ112と、エンジン1のアイドル時にON動作するアイドルスイッチ113との各信号が入力されており、このコントロールユニット100において、後述するように、予めマップとして車速V及びエンジン1のスロットル開度TVOに応じて目標エンジン回転数ESPOが設定された自動変速線図(図3参照)に基づき、変速機12のトロイダル変速機構17における変速比をエンジン回転数ESP*が上記変速線図による目標エンジン回転数ESPOになるようにステッピングモータ47へのパルス信号を求めて、そのパルス信号をステッピングモータ47へ出力するようになっている。
【0028】
図9に示す如く、上記マニュアル変速セレクトスイッチ110、シフトアップスイッチ111及びシフトダウンスイッチ112は、車両の車室右側にあるステアリングホイール50に取り付けられている。すなわち、車両が直進走行状態にあるときのステアリングホイール50の一方(図示例では左側)のスポーク部には操作パネル部51が設けられ、図10に示すように、この操作パネル部51の上部にマニュアル変速セレクトスイッチ110が、また下部にシフトアップスイッチ111及びシフトダウンスイッチ112がそれぞれ配置されている。マニュアル変速セレクトスイッチ110は、押し操作式のもので、例えばその押し操作により変速機12の変速モードを自動変速モード又はマニュアル変速モードに切り換えるON/OFF信号を押し操作の都度交互に出力する。また、シフトアップスイッチ111及びシフトダウンスイッチ112も押し操作式のもので、シフトダウンスイッチ112は、シフトアップスイッチ111よりもステアリングホイール50の半径方向外側に配置されている。
【0029】
上記コントロールユニット100において、変速制御弁41駆動用のステッピングモータ47に対する制御動作について図2により説明すると、まず、ステップS1で上記各センサ101〜108及び各スイッチ109〜113の入力信号を検出し、ステップS2において、舵角センサ106からの信号により検出されたステアリング転舵角φからステアリング転舵速度Δφを算出する。次のステップS3で、車速V、変速段r及び路面摩擦係数μに基づいて設定されている特性からエンジン回転数リミット上限値ESPHを、また車速V及び変速段rに基づいて設定されている特性からエンジン回転数リミット下限値ESPLをそれぞれ決定した後、ステップS4に移行する。
【0030】
ここで、上記ステップS3において、車速V、変速段r及び路面摩擦係数μに基づいてエンジン回転数リミット上限値ESPH及びエンジン回転数リミット下限値ESPLを決定する方法を説明する。図3は車速V、エンジン1のスロットル開度TVO及び目標エンジン回転数ESPOが予めマップとして設定された自動変速線図を示し、この図3の変速線図に破線にて示すように、変速機12の変速比全体を例えば11段階の固定変速比に分割してなる変速段r(レシオ)が設定されている。また、自動変速線図には、図3に太い実線にて示すように、上記エンジン回転数リミット上限値ESPHを設定するための上限値ラインLuと、エンジン回転数リミット下限値ESPLを設定するための下限値ラインLdとが設定されている。上記エンジン回転数リミット上限値ラインLuは、図5にも示すように、車速Vに応じて変化し、車速Vが高くなるとエンジン回転数リミット上限値ESPHが下がるように設定されている。また、エンジン回転数リミット上限値ラインLuは、図4にも示すように、路面摩擦係数μに応じて変化し、路面摩擦係数μが低く(小さく)なるとエンジン回転数リミット上限値ESPHが下がるように設定されている。一方、エンジン回転数リミット下限値ラインLdは、車速V又は路面摩擦係数μの変化に拘らず略一定(例えばアイドル回転数)に設定されている。そして、ステップS3では、車速V、変速段r及び路面摩擦係数μに対応する上限値ラインLu上のエンジン回転数リミット上限値ESPHを、また車速V及び変速段rに対応する下限値ラインLd上のエンジン回転数リミット下限値ESPLをそれぞれ求めるようになっている。
【0031】
上記ステップS4では、上記マニュアル変速セレクトスイッチ110がON状態かどうかを判定する。この判定が「スイッチOFF」のときには、変速機12の自動変速モードが要求されていると見做して、ステップS18に進み、図3に示す上記自動変速線図のエンジン1のスロットル開度TVO及び車速Vに基づいて目標エンジン回転数ESPOを算出(入力された車速V及びスロットル開度TVOを変速線図に照合することで、それらに対応する目標エンジン回転数ESPOを求める)した後、ステップS19に進む。
【0032】
これに対し、上記ステップS4の判定が「スイッチON」のときには、変速機12のマニュアル変速モードが要求されていると見做し、ステップS5〜S17に進む。まず、ステップS5で上記ステアリング転舵速度Δφが所定値Δφ1よりも小さいか否かを判定する。この判定がΔφ≧Δφ1のNOのときには、そのままステップS12に進む。すなわち、ステアリング転舵速度Δφが所定値Δφ1以上であるとき、シフトアップスイッチ111及びシフトダウンスイッチ112がON状態にあってもそのON信号は無効となって、マニュアル変速モードでの変速段rの切換え(変速比の変化)が禁止される。このことで、ステアリングホイール50の転舵中に運転者が誤ってシフトアップスイッチ111及びシフトダウンスイッチ112に触れてそれがON操作されたとしても、変速機12の変速比が変化するのを防止するようにしている。
【0033】
一方、判定がΔφ<Δφ1のYESのときには、ステップS6において上記シフトアップスイッチ111のON/OFF状態を判定する。この判定が「スイッチOFF」のときにはそのまま、また「スイッチON」のときにはステップS7で現在の変速段rをr+2に更新して高い側に2速だけシフトアップした後、それぞれステップS8に進む。
【0034】
すなわち、図3の変速線図に破線にて示す変速段rに対し、マニュアル変速モードでは、この変速段rを選択し、シフトアップスイッチ111又はシフトダウンスイッチ112の信号に応じて選択すべき変速段rを変えるようになっている。従って、ステップS7での処理は変速段rを高い側(変速比は小さくなる側)に2速だけ変え、例えば変速段rがr=5速にあるときにはr=7速に切り換えるものである。
【0035】
上記ステップS8では、今度は逆に、シフトダウンスイッチ112のON/OFF状態を判定する。この判定が「スイッチON」のときには、ステップS9で再度上記シフトアップスイッチ111のON/OFF状態を判定し、この判定が「スイッチOFF」のときには、ステップS8の判定が「スイッチOFF」のときと共にステップS10に進み、現在の変速段rをr−1に更新して低い側に1速だけシフトダウン(例えば変速段rがr=5速にあるときにはr=4速に切り換える)した後、ステップS12に進む。
【0036】
また、上記ステップS9の判定が「スイッチON」のときには、誤ってシフトアップスイッチ111及びシフトダウンスイッチ112が同時にON操作された状態と判定し、ステップS11において、変速段rをr−2に戻すことで、上記ステップS7での処理をキャンセルした後に上記ステップS12に進む。
【0037】
上記ステップS12では、上記ステップS7,S10で設定された変速段rと車速Vとから変速線図上の目標エンジン回転数ESPOを求め、次のステップS13で該目標エンジン回転数ESPOが上記ステップS3でのエンジン回転数リミット上限値ESPHよりも低いかどうかを判定する。この判定がESPO≧ESPHのNOのときには、エンジン1が過回転状態(オーバーレブ)にあると見做し、ステップS14に進み、変速段rをr+1に更新して高い側に1速だけシフトアップした後、ステップS17に進む。ステップS13の判定がESPO<ESPHのYESのときには、ステップS15において、今度は、目標エンジン回転数ESPOがエンジン回転数リミット下限値ESPLよりも高いかどうかを判定する。この判定がESPO≦ESPLのNOのときには、エンジン1がストールの虞れのある低回転状態にあると見做し、ステップS16において、変速段rをr−1に更新して低い側に1速だけシフトダウンした後、上記ステップS17に進む。このステップS17では、再び、ステップS12と同様に変速段rと車速Vとから変速線図上の目標エンジン回転数ESPOを求め、ステップS17の後は上記ステップS15の判定がESPO>ESPLのYESのときと共に上記ステップS19に進む。
【0038】
ステップS19では、上記目標エンジン回転数ESPOと実際のエンジン回転数ESP*との偏差ΔNを計算し、ステップS20で上記エンジン回転数偏差ΔNからステッピングモータ47に出力すべきパルス数ΔPULSEを算出し、次いで、ステップS21に進んでフィードバック制御により上記パルス数ΔPULSEのパルス信号をステッピングモータ47に出力した後、リターンする。
【0039】
この実施形態では、上記フローのステップS4〜S12により、マニュアル変速セレクトスイッチ110のON操作により自動変速機12が自動変速モードからマニュアル変速モードに切り換えられた状態で、シフトアップスイッチ111及びシフトダウンスイッチ112のON操作により変速機12の変速段rを切り換えて変速比を変えるようにした変速制御手段115が構成されている。
【0040】
また、ステップS3により、車両と走行路面との間の摩擦係数μ及び車速Vに応じてエンジン回転数リミット上限値ESPHを、また車速Vに応じてエンジン回転数リミット下限値ESPLをそれぞれ設定するようにしたエンジン回転数限界値設定手段116が構成されている。
【0041】
さらに、ステップS13〜S17により、変速機12が自動変速モードからマニュアル変速モードに切り換えられた状態で、目標エンジン回転数ESPOが、上記エンジン回転数限界値設定手段116により設定された上限値ESPH以上に上昇したときに変速段rを1速上げて変速比を減少側に変更する一方、目標エンジン回転数ESPOが下限値ESPL以下に低下したときに変速段rを1速下げて変速比を増大側に変更するようにした変速比変更手段117が構成されている。
【0042】
したがって、この実施形態では、車両の運転中、そのステアリングホイール50の操作パネル部51におけるマニュアル変速セレクトスイッチ110がOFF状態にあるときには、変速機12は自動変速モードに保たれ、自動変速線図のエンジン1のスロットル開度TVO及び車速Vに基づいて目標エンジン回転数ESPOが算出され、実際のエンジン回転数ESP*が目標エンジン回転数ESPOになるようにパルス数ΔPULSEが算出され、このパルス数ΔPULSEのパルス信号がステッピングモータ47に出力されて変速機12の変速段rがフィードバック制御される。
【0043】
これに対し、上記マニュアル変速セレクトスイッチ110が運転者によってON操作されると、自動変速機12が上記自動変速モードからマニュアル変速モードに切り換えられる。そして、そのマニュアル変速モードでシフトアップスイッチ111がON操作されると、予め変速比が固定されている複数の変速段rの中から自動変速機12の現在の変速段に近い変速段rが選択された後、その変速段rは2速だけ高い側の変速段にシフトアップされる。一方、シフトダウンスイッチ112がON操作されると、現在の変速比に近い固定変速比の変速段rが選択されてそれから1速だけ低い側の変速段rにシフトダウンされる。また、シフトアップスイッチ111及びシフトダウンスイッチ112が同時にON操作されると、上記の如き変速段rのシフトアップやシフトダウンは行われない。こうすることで、自動変速機12であっても、マニュアル変速機の変速操作と同様に、運転者の好みに応じて変速比を変えて変速することができる。
【0044】
このような車両の運転中に、その走行路面との間の摩擦係数μが路面摩擦係数センサ107により、また車速Vが車速センサ102によりそれぞれ検出され、路面摩擦係数μ、車速V及び変速段rに応じてエンジン回転数リミット上限値ESPHが設定され、また車速V及び変速段rに応じてエンジン回転数リミット下限値ESPLが設定される。そして、変速機12がマニュアル変速モードにあるとき、目標エンジン回転数ESPOと上記エンジン回転数リミット上限値ESPH及び下限値ESPLとが比較され、目標エンジン回転数ESPOがエンジン回転数リミット上限値ESPHよりも低くかつエンジン回転数リミット下限値ESPLよりも高いときには、運転者がシフトアップスイッチ111又はシフトダウンスイッチ112のON操作によりシフト操作を指令しない限り変速段rは変わらずに固定されたままとなる。
【0045】
これに対し、目標エンジン回転数ESPOがエンジン回転数リミット上限値ESPH以上に上昇したときには、変速段rが1速シフトアップされて変速比が減少側に自動変更される。この変速段rのシフトアップによる変速比の減少側への変更により目標エンジン回転数ESPOが下がることとなり、よって、エンジン1が過回転状態になるのを防いでその信頼性を向上させることができる。
【0046】
そのとき、上記エンジン回転数リミット上限値ESPHは、路面摩擦係数μ及び車速Vに応じて設定されるので、エンジン回転数リミット上限値ESPHは路面摩擦係数μに応じた最適値に設定され、上記エンジン1の信頼性の向上を安定して維持することができる。すなわち、エンジン回転数リミット上限値ESPHは、路面摩擦係数μが下がるほど低くなるように設定されているので、路面摩擦係数μが低くて滑り易い路面では、エンジン回転数リミット上限値ESPHを下げて目標エンジン回転数ESPOを低く保つことができ、車両のスリップを防止することができる。
【0047】
また、車速Vが高いときのエンジン回転数リミット上限値ESPHは低車速時よりも低くされているので、高車速時にエンジン回転数リミット上限値ESPHを下げて目標エンジン回転数ESPOを低く保ち、エンジン1の高回転状態での高速走行を防いでエンジン1の信頼性を向上させることができる。
【0048】
一方、目標エンジン回転数ESPOが下限値ESPL以下に低下したときには、変速段rが1速シフトダウンされて変速比が増大側に自動変更される。この変速段rのシフトダウンによる変速比の増大変更に伴い、目標エンジン回転数ESPOが上る。その結果、エンジン回転が不安定となって振動するカーバッキング状態に陥るのを防いで運転者等の不快感を防止することができる。
【0049】
(実施形態2)
図11及び図12は本発明の実施形態2を示し(尚、以下の各実施形態では図2〜図10と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、上記実施形態1では、目標エンジン回転数ESPOがエンジン回転数リミット上限値ESPH及び下限値ESPLの範囲を出たときに、変速段rを1速だけシフトアップ又はシフトダウンするようにしているのに対し、そのように変速比を変速段rで変えるのではなくて連続的に変化させるようにしたものである。
【0050】
すなわち、この実施形態では、図11及び図12に示すように、コントロールユニット100での処理動作は基本的に実施形態1と同様であるが(図2参照)、次の点が異なる。つまり、ステップT1〜T12は実施形態1のステップS1〜S12と、またステップT27〜T30は同ステップS18〜S21とそれぞれ同じである。
【0051】
そして、上記ステップT12において、ステップT7,T10にて設定された変速段rと車速Vとから変速線図上の目標エンジン回転数ESPOを求めた後、次のステップT13では、上限側リミット連続変化モードフラグFHがFH=1で、かつ所定時間のスロットル開度変化量の現在値dtvo*が最大側のスロットル変化量の所定値TVOH(マイナス値)よりも小さいかどうかを判定する。上記上限側リミット連続変化モードフラグFHは、後述の下限側リミット連続変化モードフラグFLと共に、エンジン回転数リミット値の連続変化モードの有無を判別するもので、FH=1(FL=1)のときに連続変化モードが実行される。
【0052】
上記ステップT13の判定がNOのときには、ステップT17に進み、目標エンジン回転数ESPOがステップT3でのエンジン回転数リミット上限値ESPHよりも低いかどうかを判定する。この判定がESPO≧ESPHのNOのときには、エンジン1が過回転状態にあると見做して最大エンジン回転数リミット値連続変化モードに移行し、ステップT18においてエンジン回転数リミット上限値ESPHを目標エンジン回転数ESPOに変えた後、ステップT19で上限側リミット連続変化モードフラグFHをFH=1にセットし、しかる後にステップT28に進む。
【0053】
ステップT13の判定がYESのときには、最大エンジン回転数リミット値連続変化モードをキャンセルすべくステップT14〜T16に進む。まず、ステップT14で変速線図における車速Vと上限値ラインLu上のエンジン回転数リミット上限値ESPHとに基づいて現在の変速段ratioを検出し、次のステップT15で変速段rを上記現在の変速段ratioに最も近い高速段側(High側)の変速段に設定し、ステップT16で上限側リミット連続変化モードフラグFHをFH=0にリセットした後、ステップT17の判定がESPO<ESPHのYESのときと共にステップT20に進む。
【0054】
上記ステップT20では、今度は、下限側リミット連続変化モードフラグFLがFL=1で、かつ所定時間のスロットル開度変化量の現在値dtvo*が最小側のスロットル変化量の所定値TVOL(プラス値)よりも大きいかどうかを判定する。このステップT20の判定がNOのときには、ステップT24に進み、目標エンジン回転数ESPOがステップT3でのエンジン回転数リミット下限値ESPLよりも高いかどうかを判定する。この判定がESPO≦ESPLのNOのときには、エンジン回転数ESPOが低すぎる状態にあると見做して最小エンジン回転数リミット値連続変化モードに移行し、ステップT25においてエンジン回転数リミット下限値ESPLを目標エンジン回転数ESPOに変えた後、ステップT19で下限側リミット連続変化モードフラグFLをFL=1にセットし、しかる後にステップT28に進む。
【0055】
ステップT20の判定がYESのときには、最小エンジン回転数リミット値連続変化モードをキャンセルすべくステップT21〜T23に進む。まず、ステップT21で変速線図における車速Vと下限値ラインLd上のエンジン回転数リミット下限値ESPLとに基づいて現在の変速段ratioを検出し、次のステップT22で変速段rを上記現在の変速段ratioに最も近い低速段側(Low側)の変速段に設定し、ステップT23で下限側リミット連続変化モードフラグFLをFL=0にリセットした後、ステップT24の判定がESPO>ESPLのYESのときと共にステップT28に進む。
【0056】
この実施形態では、ステップT17〜T19,T24〜T26により、目標エンジン回転数ESPOがエンジン回転数リミット上限値ESPH以上に上昇したときに、その上限値ESPHが目標エンジン回転数ESPOになるように変速比を減少側に変更する一方、目標エンジン回転数ESPOが下限値ESPL以下に低下したときに、その下限値ESPLが目標エンジン回転数ESPOになるように変速比を増大側に変更するようにした変速比変更手段117が構成される。
【0057】
また、ステップT13〜T16,T20〜23により、最大エンジン回転数リミット値連続変化モードをキャンセルして上記変速比変更手段117による変速比の変更を終了するときに、変速段rを現在の変速段ratioに最も近い高速段側の変速段に設定することで、変速比を変更終了前の変速比に最も近い減少側の所定値に設定する一方、最小エンジン回転数リミット値連続変化モードをキャンセルする変速比の変更を終了するときには、変速段rを現在の変速段ratioに最も近い低速段側の変速段に設定することで、変速比を変更終了前の変速比に最も近い増大側の所定値に設定するようにした変速比設定手段118が構成されている。
【0058】
この実施形態の場合、変速機12がマニュアル変速モードにある状態で、目標エンジン回転数ESPOがエンジン回転数リミット上限値ESPH以上にあるときには、最大エンジン回転数リミット値連続変化モードに移行して、エンジン回転数リミット上限値ESPHが目標エンジン回転数ESPOに変えられる。こうすることで、変速機12の変速比は連続的に変化し、目標エンジン回転数ESPOがエンジン回転数リミット上限値ESPHに保たれる。
【0059】
そして、アクセルペダルが所定値以上戻されたとき(所定時間のスロットル開度変化量の現在値dtvo*が最大側のスロットル変化量の所定値TVOHよりも小さいとき)、上記最大エンジン回転数リミット値連続変化モードがキャンセルされて変速比変更が終了し、このとき、変速段rは現在の変速段ratioに最も近い変速段に設定される(その状態を図3で矢印Aにて示す)。こうすれば、最大エンジン回転数リミット値連続変化モードのキャンセルに伴って変速機12の変速比が大きく変化することはなく、変速比の変化によるエンジン回転数の変化を回避することができる。
【0060】
しかも、変速段rは現在の変速段ratioに最も近い高速段側の変速段に設定されるので、最大エンジン回転数リミット値連続変化モードのキャンセル時に高速段側への変速段に変わって目標エンジン回転数ESPOが低下する。この状態は、エンジン回転数の上り過ぎにより運転者がアクセルペダルを戻すことで、最大エンジン回転数リミット値連続変化モードがキャンセルされた状態に適合することとなり、よって運転者の意図する変速比が得られる。
【0061】
一方、変速機12のマニュアル変速モードの状態で、目標エンジン回転数ESPOがエンジン回転数リミット下限値ESPL以下にあるときには、最小エンジン回転数リミット値連続変化モードに移行して、エンジン回転数リミット下限値ESPLが目標エンジン回転数ESPOに変えられ、変速機12の変速比が連続的に変化し、目標エンジン回転数ESPOがエンジン回転数リミット下限値ESPLに保たれる。
【0062】
そして、アクセルペダルが所定値以上踏み込まれたとき(所定時間のスロットル開度変化量の現在値dtvo*が最小側のスロットル変化量の所定値TVOLよりも大きいとき)、最小エンジン回転数リミット値連続変化モードがキャンセルされる変速比変更が終了し、このとき、変速段rは現在の変速段ratioに最も近い変速段に設定される(その状態を図3で矢印Bにて示す)。このことで、最小エンジン回転数リミット値連続変化モードのキャンセルに伴って変速機12の変速比が大きく変化することはない。
【0063】
尚、本発明は、上記実施形態1〜3の如きトロイダル型無段変速機の他、プーリ式(ベルト式)の無段変速機からなる自動変速機にも適用することができる。
【0064】
(実施形態3)
図13〜図18は本発明の実施形態3を示し、上記各実施形態では、自動変速機12をトロイダル変速機構17を有する無段変速機としているのに対し、通常一般のギヤ式の自動変速機12′に適用したものである。
【0065】
すなわち、図16は実施形態3の全体構成を概略的に示し、3はエンジン1の出力軸1aに駆動連結されたトルクコンバータで、このトルクコンバータ3の出力側に周知のギヤ式の自動変速機12′が駆動連結されている。
【0066】
上記トルクコンバータ3は、エンジン1の出力軸1aにコンバータカバー4を介して取付固定されたポンプ5と、出力側となるタービン6と、変速機ケース12a′に一体的に固定した固定軸9上に一方向クラッチ8を介して設けられたステータ7とを備えている。このトルクコンバータ3には、そのタービン6とポンプ5(エンジン1の出力軸1a)とを直結するロックアップクラッチ10が設けられている。
【0067】
一方、自動変速機12′は、一端がエンジン1の出力軸1aに駆動連結されたポンプ駆動用中心軸61を備え、この中心軸61の他端には油圧ポンプ84が取り付けられている。また、上記中心軸61の周りには中空のタービン軸62が配置支持され、このタービン軸62の一端は上記トルクコンバータ3のタービン6に連結されている。タービン軸62上にはラビニヨ型の遊星ギヤ機構63が配置支持されている。この遊星ギヤ機構63は、中心側に並設された小径サンギヤ64及び大径サンギヤ65と、小径サンギヤ64に噛合するショートピニオン66と、大径サンギヤ65に噛合するロングピニオン67と、これら両ピニオン66,67に噛合する外周側のリングギヤ68と、両ピニオン66,67を支持するキャリア69とからなる。
【0068】
そして、上記遊星ギヤ機構63に対し各種の摩擦要素が組み込まれている。すなわち、遊星ギヤ機構63に対しエンジン1から離れた側の側方には、上記タービン軸62から、入力側から出力側への方向のみにトルクを伝える第1ワンウェイクラッチ70を介して小径サンギヤ64に伝達される動力を断続するフォワードクラッチ71と、タービン軸62及び小径サンギヤ64間の動力伝達を断続するコーストクラッチ72とが並列に接続されており、コーストクラッチ72が締結されたときには、車輪側からエンジン1側への動力伝達が行われていわゆるエンジンブレーキが効く連結状態となるようになっている。
【0069】
上記コーストクラッチ72の外側にはバンドブレーキからなる2−4ブレーキ73が配置されている。この2−4ブレーキ73は、上記大径サンギヤ65に連結されたブレーキドラム74と、このブレーキドラム74に巻き掛けられたブレーキハンド75とを有し、2−4ブレーキ73が締結されたときに大径サンギヤ65の回転が固定される。この2−4ブレーキ73の側方には、上記ブレーキドラム74を介しての大径サンギヤ65とタービン軸62との間の動力伝達を断続する後進走行用のリバースクラッチ76が配設されている。
【0070】
また、遊星ギヤ機構63のキャリア69と変速機ケース12a′との間には両者同士を係止又は係止解除するローリバースブレーキ77と、第2のワンウェイクラッチ78とが並設されている。
【0071】
さらに、遊星ギヤ機構63のエンジン1側側方には、上記キャリア69とタービン軸62との間の動力伝達を断続する3−4クラッチ79が配置されている。また、この3−4クラッチ79の側方には出力ギヤ80が配置され、この出力ギヤ80は上記リングギヤ68に出力軸81を介して連結されている。そして、自動変速機12′はそれ自体で前進4速及び後進1速の変速段を有しており、上記4つのクラッチ71,72,76,79及び2つのブレーキ73,77を適宜作動させることで、所要の変速段が得られる。
【0072】
図18に示すように、上記自動変速機12′の各摩擦要素(クラッチ71,72,76,79及びブレーキ73,77)は、上記油圧ポンプ84を含む油圧制御回路83(一部のみ図示する)からの供給油圧により作動される。この油圧制御回路83は、複数の変速用シフトバルブ86,86,…(1つのみ代表して例示する)をそれぞれコントロールする変速用ソレノイドバルブ87,87,…(1つのみ代表して例示する)を備え、この各変速用ソレノイドバルブ87の開度をデューティ制御して変速用シフトバルブ86に対する駆動油圧を変化させることで、自動変速機12′の各摩擦要素に対する油圧の給排を行う。そして、上記各ソレノイドバルブ87は、コントロールユニット100により、予め設定された変速パターンに基づいてレンジと運転状態(車速V及びエンジン1のスロットル開度TVO)に応じて決定される変速段とに基づいてON/OFF制御されるようになっており、これに伴うシフトバルブ86,86,…の切換わりにより、コーストクラッチ72、2−4ブレーキ73、3−4クラッチ79等の摩擦要素に通じる油路が切り換わって、これら摩擦要素の締結及びその解除を行うようにしている。
【0073】
尚、上記変速機12′の変速段とクラッチ71,72,76,79及びブレーキ73,77の各作動との関係は表1に示すとおりである。
【0074】
【表1】
Figure 0003855296
【0075】
図17にも示すように、上記各変速用ソレノイドバルブ87に対するON/OFF制御のためのコントロールユニット100には、上記実施形態1と同様のセンサ101〜108及びスイッチ109〜113の信号が入力されており(図8参照)、このコントロールユニット100により、変速用ソレノイドバルブ87の他、ロックアップクラッチ制御用のソレノイドバルブ(図示せず)等の他のソレノイドバルブを制御するようになっている。
【0076】
上記コントロールユニット100において、各変速用ソレノイドバルブ87に対するON/OFF切換えにより各摩擦要素の締結制御又は非締結制御の動作について図13により説明する。まず、ステップU1で、各センサ101〜108及び各スイッチ109〜113の入力信号を検出し、ステップU2において、舵角センサ106からの信号により検出されたステアリング転舵角φからステアリング転舵速度Δφを算出する。次のステップU3で、車速V、変速機12′の変速比及び路面摩擦係数μに基づいて設定されている特性からエンジン回転数リミット上限値ESPHを、また車速V及び変速比に基づいて設定されている特性からエンジン回転数リミット下限値ESPLをそれぞれ決定した後、ステップU4に移行する。このステップU4では、マニュアル変速セレクトスイッチ110がON状態かどうかを判定する。この判定が「スイッチOFF」のときには、変速機12′の自動変速モードが要求されていると見做し、ステップU26に進み、変速線図のエンジン1のスロットル開度TVO及び車速Vに基づいて目標変速段rを算出した後、ステップU27に進む。上記変速線図は、図14に示すように、車速V、エンジン1のスロットル開度TVO及び目標変速段rが予めマップとして設定されたもので、入力された車速V及びスロットル開度TVOを変速線図に照合することで、それらに対応する目標変速段rを求める。
【0077】
これに対し、ステップU4の判定が「スイッチON」のときには、変速機12′のマニュアル変速モードが要求されていると見做し、ステップU5〜U25に進む。まず、ステップU5で前回のマニュアル変速セレクトスイッチ110のON/OFF状態、つまり既に変速セレクトスイッチ110がON状態にあるか否かを判定し、この判定が「スイッチOFF」のときには、ステップU22〜U25に進み、マニュアル変速モードの切換えに伴う変速機12′の初期変速段r0の設定を行う。まず、ステップU22において、図15に示すように、予め設定されているマップから車速Vに応じた初期変速段r0を求め、次のステップU23で、上記初期変速段r0と現在の変速段r*との大小を比較する。この判定がr*>r0のYESのときには、ステップU24で初期変速段r0を目標変速段rに置き換えた後、一方、判定がr*≦r0のNOのときには、ステップU25で現在の変速段r*をそのまま目標変速段rに置き換えた後、それぞれステップU27に進む。
【0078】
上記ステップU5の判定が「スイッチON」のときには、既に初期変速段r0が設定されているので、ステップU6〜U21に進み、上記実施形態1のステップS5〜S17と同様の処理を行う。まず、ステップU6でステアリング転舵速度Δφが所定値Δφ1よりも小さいか否かを判定する。この判定がΔφ≧Δφ1のNOのときには、そのままステップU13に進む。
【0079】
一方、ステップU6の判定がΔφ<Δφ1のYESのときには、ステップU7においてシフトアップスイッチ111のON/OFF状態を判定する。この判定が「スイッチOFF」のときにはそのまま、また「スイッチON」のときにはステップU8で目標変速段rをr+2に更新して高い変速段に2速だけシフトアップ(例えば変速段が2速にあるときには4速に切り換える)した後、それぞれステップU9に進む。
【0080】
上記ステップU9では、今度は逆に、シフトダウンスイッチ112のON/OFF状態を判定し、この判定が「スイッチON」のときには、ステップU10で再度上記シフトアップスイッチ111のON/OFF状態を判定する。この判定が「スイッチOFF」のときには、ステップU9の判定が「スイッチOFF」のときと共にステップU11に進み、目標変速段rをr−1に更新して低い変速段に1速だけシフトダウン(例えば変速段が3速にあるときには2速に切り換える)した後、ステップU13に進む。
【0081】
また、上記ステップU10の判定が「スイッチON」のときには、誤ってシフトアップスイッチ111及びシフトダウンスイッチ112が同時にON操作されたと見做し、ステップU12において、目標変速段rをr−2に戻して、上記ステップU8での処理をキャンセルした後にステップU13に進む。
【0082】
上記ステップU13では、上記目標変速段rとその上限値rmax(4速)との大小を比較し、この判定がr>rmaxのYESのときには、ステップU14で目標変速段rを上記上限値rmaxに置換した後、またr≦rmaxのNOのときにはそのままそれぞれステップU15に進む。このステップU15では、今度は、目標変速段rとその下限値(1速)との大小を比較し、この判定がr<1のYESのときには、ステップU16で目標変速段rを上記1速に置換した後、またr≧1のNOのときにはそのままそれぞれステップU17に進む。
【0083】
このステップU17では、上記ステップU8,U11で設定されかつステップU14,U16で規制された目標変速段r、車速V及びトルクコンバータ3の速度比e(ポンプ4の回転数つまりエンジン回転数と、タービン65の回転数つまり車速Vとから求められる)から、変速段を目標変速段rにしたときの目標エンジン回転数ESPOを求め、次のステップU18で該目標エンジン回転数ESPOが上記ステップU3でのエンジン回転数リミット上限値ESPHよりも低いかどうかを判定する。この判定がESPO≧ESPHのNOのときには、エンジン1が過回転状態にあると見做し、ステップU19に進み、変速段rをr+1に更新して高い側に1速だけシフトアップした後、ステップU27に進む。一方、ステップU18の判定がESPO<ESPHのYESのときには、ステップU20において、今度は、目標エンジン回転数ESPOがエンジン回転数リミット下限値ESPLよりも高いかどうかを判定する。この判定がESPO≦ESPLのNOのときには、エンジン1がストールの虞れのある状態にあると見做し、ステップU21に進んで、変速段rをr−1に更新して低い側に1速だけシフトダウンした後、ステップU20の判定がESPO>ESPLのYESのときと共に上記ステップU27に進む。このステップU27では、変速機12′の変速段が上記目標変速段rになるようにデューティ信号を各変速用ソレノイドバルブ87に出力し、しかる後にリターンする。
【0084】
この実施形態では、上記フローのステップU4〜U17,U22〜U25により、マニュアル変速セレクトスイッチ110のON操作により自動変速機12′が自動変速モードからマニュアル変速モードに切り換えられた状態で、シフトアップスイッチ111及びシフトダウンスイッチ112のON操作により変速機12′の変速段rを切り換えて変速比を変えるようにした変速制御手段115が構成されている。
【0085】
また、ステップU3により、車両と走行路面との間の摩擦係数μ及び車速Vに応じてエンジン回転数リミット上限値ESPHを設定するとともに、車速Vに応じてエンジン回転数リミット下限値ESPLを設定するエンジン回転数限界値設定手段116が構成されている。
【0086】
さらに、ステップU18〜U21により、変速機12がマニュアル変速モードに切り換えられた状態で、目標エンジン回転数ESPOがエンジン回転数リミット上限値ESPH以上に上昇したときに目標変速段rを1速上げて変速比を減少側に変更する一方、目標エンジン回転数ESPOがエンジン回転数リミット下限値ESPL以下に低下したときに目標変速段rを1速下げて変速比を増大側に変更するようにした変速比変更手段117が構成されている。
【0087】
したがって、この実施形態においても、自動変速機12′が自動変速モードからマニュアル変速モードに切り換えられた後、変速機12′の初期変速段r0が設定され、次いで、シフトアップスイッチ111のON操作により目標変速段rが2速シフトアップされ、シフトダウンスイッチ112のON操作により目標変速段rが1速シフトダウンされる。
【0088】
そして、このシフトアップスイッチ111又はシフトダウンスイッチ112のON操作がなくて目標変速段rが一定である状態で、目標エンジン回転数ESPOがエンジン回転数リミット上限値ESPH以上に上昇したときに、目標変速段rが自動的に1速シフトアップされて変速比が減少側に変更される一方、目標エンジン回転数ESPOがエンジン回転数リミット下限値ESPL以下に低下したときには、目標変速段rが1速シフトダウンされて変速比が増大側に変更される。その結果、上記実施形態1と同様の作用効果を奏することができる。
【0089】
尚、この実施形態3は、前進4段の変速段rを持つ自動変速機12′の場合であるが、本発明は、他の複数の変速段を有する自動変速機にも適用することができ、変速段の多いほどマニュアル変速モードでの変速段の切換えを細かく行うことができる。
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によると、車両の自動変速機を自動変速モードからマニュアル変速モードに切り換えた状態で変速比をマニュアルで変える場合において、変速機のマニュアル変速モードでエンジン回転数が上限値以上になったときに、自動的に変速比を小さくしてエンジン回転数を下げ、かつ、そのエンジン回転数の上限値を車両と走行路面との間の摩擦係数に応じて変えるようにしたことにより、マニュアル変速モードでのエンジンの過回転状態を防ぐとともに、エンジン回転数の上限値を車両と走行路面との間の摩擦係数に応じた最適値に設定することができ、エンジンの信頼性の向上の安定維持を図ることができる。しかも、例えば路面摩擦係数の低い走行路面でエンジン回転数の上限値を下げてエンジン回転数を低く保つことができ、車両のスリップの防止等を図ることができる
【0091】
請求項2の発明によると、車両と走行路面との間の摩擦係数が低くなると、エンジン回転数の上限値を低く設定するようにしたことにより、路面摩擦係数の低い走行路面でエンジン回転数の上限値を下げてエンジン回転数を低く保つことができ、車両のスリップの防止等を図ることができる。
【0092】
請求項3の発明によると、エンジン回転数の上限値を車速に応じて設定するようにしたことにより、例えば高車速時にエンジン回転数の上限値を下げて、エンジンの高回転状態での高速走行を防ぐことができ、エンジンの信頼性の向上を図ることができる。
【0093】
請求項4の発明では、変速機のマニュアル変速モードで上記変速比の変更を終了するときの変速比を変更終了前の変速比に最も近い所定値に、また請求項5の発明では、変更終了前の変速比に最も近い減少側の所定値にそれぞれ設定するようにした。これらの発明によれば、変速比の変更終了後の大きな変化を防いでエンジン回転数の変化の回避を図ることができる。
【0094】
請求項6の発明によると、変速機のマニュアル変速モードでエンジン回転数の下限値を設定し、かつ、エンジン回転数が下限値以下に低下したときに変速比を増大側に変更するようにしたことにより、エンジン回転数が下限値以下に低下したときに変速比の増大側への変更によって変速機をシフトダウン状態としてエンジン回転数を上げることができ、カーバッキング状態を防いで不快感の防止を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態1のコントロールユニットにおいて自動変速機の変速制御のために行われる処理動作を示すフローチャート図である。
【図3】自動変速機の変速線図のマップを示す図である。
【図4】路面摩擦係数に応じたエンジン回転数リミット上限値の特性を示す特性図である。
【図5】車速に応じたエンジン回転数リミット上限値の特性を示す特性図である。
【図6】自動変速機のトロイダル変速機構における変速制御のメカニズムを示す説明図である。
【図7】自動変速機の全体構成を概略的に示すスケルトン図である。
【図8】実施形態1の制御系を示すブロック図である。
【図9】ステアリングホイールの斜視図である。
【図10】ステアリングホイールの操作パネル部を示す拡大正面図である。
【図11】本発明の実施形態2のコントロールユニットにおける処理動作の前半部を示すフローチャート図である。
【図12】本発明の実施形態2のコントロールユニットにおける処理動作の後半部を示すフローチャート図である。
【図13】本発明の実施形態3を示す図2相当図である。
【図14】実施形態3における自動変速機の変速線図のマップを示す図である。
【図15】実施形態3において自動変速機のマニュアル変速モードへの切換時の初期変速段を決定するためのマップを示す図である。
【図16】実施形態3における自動変速機の構成を概略的に示すスケルトン図である。
【図17】実施形態3の制御系のブロック図である。
【図18】実施形態3における油圧系を概略的に示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン
12,12′ 自動変速機
17 トロイダル変速機構
28 遊星ギヤ機構
41 変速制御弁
47 ステッピングモータ
50 ステアリングホイール
63 遊星ギヤ機構
87 変速用ソレノイドバルブ
100 コントロールユニット
102 車速センサ
106 舵角センサ
110 マニュアル変速セレクトスイッチ
111 シフトアップスイッチ(操作手段)
112 シフトダウンスイッチ(操作手段)
115 変速制御手段
116 エンジン回転数限界値設定手段
117 変速比変更手段
118 変速比設定手段
r 変速段
V 車速
μ 路面摩擦係数
ESPO,ESP* エンジン回転数
ESPH エンジン回転数リミット上限値
ESPL エンジン回転数リミット下限値
TVO スロットル開度
φ ステアリング転舵角
Δφ ステアリング転舵速度

Claims (6)

  1. エンジンに駆動連結された自動変速機と、
    操作手段の操作により上記自動変速機を自動変速モードからマニュアル変速モードに切り換えた状態で変速比を変える変速制御手段とを備えた自動変速機の制御装置において、
    車両と走行路面との間の摩擦係数に応じてエンジン回転数の上限値を設定するエンジン回転数限界値設定手段と、
    上記変速機がマニュアル変速モードに切り換えられた状態で、上記エンジン回転数限界値設定手段により設定された上限値以上にエンジン回転数が上昇したときに、変速機の変速比を減少側に変更する変速比変更手段とを設けたことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  2. 請求項1記載の自動変速機の制御装置において、
    エンジン回転数限界値設定手段は、車両と走行路面との間の摩擦係数が低くなると、エンジン回転数の上限値を低く設定するように構成されていることを特徴とする自動変速機の制御装置。
  3. 請求項記載の自動変速機の制御装置において、
    エンジン回転数限界値設定手段は、車速に応じてエンジン回転数の上限値を設定するように構成されていることを特徴とする自動変速機の制御装置。
  4. 請求項1記載の自動変速機の制御装置において、
    変速比変更手段が変速比の変更を終了するときに、変更終了前の変速比に最も近い所定値に変速比を設定する変速比設定手段を設けたことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  5. 請求項4記載の自動変速機の制御装置において、
    変速比設定手段の設定する変速比の所定値は、変速比の変更終了前の変速比に最も近い減少側の変速比であることを特徴とする自動変速機の制御装置。
  6. 請求項1記載の自動変速機の制御装置において、
    エンジン回転数限界値設定手段は、エンジン回転数の下限値を設定するように構成され、
    変速比変更手段は、変速機がマニュアル変速モードに切り換えられた状態で、上記エンジン回転数限界値設定手段により設定された下限値以下に実際のエンジン回転数が低下したときに、変速機の変速比を増大側に変更するように構成されていることを特徴とする自動変速機の制御装置。
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