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JP3856682B2 - スライド機構 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、とくに携帯電話機の送話部と受話部を互いにスライド可能に取り付ける際に用いて好適なスライド機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に携帯電話機は、キーボード部とマイク部を設けた送話部とディスプレー装置とスピーカー部を設けた受話部とから構成されており、送話部と受話部を一つのケースの中に縦方向に並置したものと、送話部と受話部を各々別のケースに設け、両者をヒンジを用いて開閉可能に連結したものとが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このうち、送話部と受話部を別のケースに設け両者をヒンジで開閉可能に連結したものは、不使用時に送話部と受話部を折り畳むことによって全体の長さが約半分となることから、不使用時における収納、取り扱いが便利であり、不使用時に誤ってキー釦が押されてしまうということを防止できるという利点を有するが、着信時の相手先電話番号や留守番電話情報、日時等を確認しようとする場合には、その度毎に送話部と受話部を相対的に開かなくてはならず、煩雑な場合があるという問題があった。
【0004】
この発明の目的は、とくに携帯電話機に実施した場合に、不使用時には送話部と受話部とを重ね合わせてコンパクトにまとめて嵩張らず、収納容易かつ取り扱い容易とすることができる上に、コンパクトにまとめた状態で受話部のディスプレー装置に表示された情報を読み取ることを可能とし、コンパクトで耐久性があり、閉成状態と任意のスライド位置で送話部と受話部を安定的にロックすることのできるスライド機構を提供せんとするにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するためにこの発明は、第1の部材と第2の部材を上下方向に重ね合わせた状態で相対的にスライドさせる機構であって、前記第1の部材と第2の部材の一方に取り付けられる互いに重ね合わせて固定したスライドカバーとロックプレートから成るスライドケースと、このスライドケース内に圧接状態で摺動可能に収納されたスライダーと、このスライダーと前記スライドケースとの間に設けられたロック手段と、前記スライダーに取り付けられ、前記スライドケースに設けたガイド長孔を貫通して該スライドケース外へ突出させられたピンとから成り、このピンを前記第1の部材と第2の部材のもう一方に固着させたことを特徴とするスライド機構。
【0006】
その際にこの発明は、前記ロック手段を前記スライダーと前記スライドケースとの間に設けられた凸部係合或は凹凸係合とすることができる。
【0007】
この発明はまた、第1の部材と第2の部材を上下方向に重ね合わせた状態で相対的にスライドさせる機構であって、前記第1の部材と第2の部材の一方に取り付けられる互いに重ね合わせて固定したスライドカバーとロックプレートから成るスライドケースと、このスライドケース内に圧接状態で摺動可能に収納されたスライダーと、このスライダーの側部に接して前記スライドケース内に収装されたサイドスプリングプレートと、前記スライドケースと前記スライダーとの間に設けられたロック手段と、前記スライダーに取り付けられ、前記スライドケースに設けたガイド長孔を貫通して該スライドケース外へ突出させられたピンとから成り、このピンを前記第1の部材と第2の部材のもう一方に固着させたことを特徴とする。
【0008】
この発明はさらに、上記いずれの場合にも、前記スライダーと前記スライドケースとの間に該スライダーと共に移動するスプリングプレートを一体或は別体に設けたり、或は前記スライダー及び又はスライドケースに潤滑コーティングを施したりすることができる。
【0009】
そして、この発明は、前記第1の部材と第2の部材をそれぞれ携帯電話機の送話部と受話部とすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の一実施の形態を携帯電話機に実施した場合について説明するが、この発明に係るスライド機構は他にも例えばザウルス(商標)のような携帯端末、電卓、ポケットコンピュータ、携帯ゲーム機、灰皿、ケースの蓋等に実施することができる。
【0011】
図面は、この発明の一実施の形態を示し、図1乃至図2において、指示記号1は例えば携帯電話機の送話部の匡体であり、第1の部材2を構成する。この第1の部材2の表面にマイク部2aとキーボード2bが設けられており、この第1の部材2の上部に重ね合わされ長手方向へスライド可能に取り付けられているのが、例えば携帯電話機の受話部の匡体3であり、第2の部材4を構成する。この第2の部材4の表面にスピーカー部4aとディスプレー装置4bが設けられている。尚、指示記号5はアンテナである。このアンテナ5は第2の部材4の側に取り付けられているが、第1の部材2の側に取り付けられる場合もあろう。
【0012】
図3乃至図6は、上記携帯電話機に実施したこの発明に係るスライド機構6を示し、とくに図3において、指示記号7はスライドケースである。このスライドケース7は、第2の部材4の左右両端部側に2本、下部カバー4cを介して取り付けられており、この第2の部材4より突出させたピン8が、下部カバー4cに設けたガイド長孔4dを介して下部へ突出し、第1の部材2の上部カバー2cへ取付ネジ9を介して固着されている。尚、このスライドケース7は、図面では2本用意されているが、これを中央部に1本としても良いし、3本としても良く、その数に限定はない。
【0013】
このスライドケース7の構成は図4乃至図6に示されている。図面によれば、指示記号10のものがロックプレートであり、その左右より所定間隔を空けて立ち上げた複数の垂下片10a,10a……に係止突片10b,10b…を設けて成り、その長手方向の両端部には当該ロックプレートと直交する方向に凸部10c,10dが設けられている。指示記号11のものが、スライドカバーである。その左右に設けた立上片11a,11aに前記係止突片10b,10b…と嵌合する複数の係止孔11b,11b…が設けられており、スライドカバー11をロックプレート10へ被せて、各係止突片10bと各係止孔11bを係合させることにより、両者は堅固に結合されている。
【0014】
ロックプレート10とスライドカバー11で構成されたスライドケース7内には、板状のスライダー12が摺動可能に収装されており、このスライダー12には、その中央部と長手方向の両端部の該スライダー12と直交する方向に凸部12a,12b,12cが形成されている。スライダー12はまた、スライドケース7を構成するロックプレート10とスライドカバー11との間に圧接状態で収装されている。そして、ロックプレート10の凸部10c,10dとスライダー12の凸部12a,12cでロック手段13を構成している。
【0015】
このスライダー12には、上述したように、一対のピン8が固着されており、このピン8はスライドカバー11に設けたガイド長孔11cを貫通して外部へ突出させられている。そして、ピン8が前述したように第2の部材2側に取付ネジ9で固着されている。
【0016】
したがって、第1の部材2に対して第2の部材4が重ね合わせた両者の閉成位置である時には、スライドケース7内のスライダー12の一方の端部に設けた凸部12aは、ロックプレート10の一方の端部に設けた凸部10cと係合しており、両者はロック状態にある。したがって、外力が加えられない限り、スライドすることはない。本件発明を実施したものが、図面に示したように、携帯電話機である場合には、この状態で送話部の匡体1と受話部の匡体3がコンパクトにまとめられるので、収納保持し易く、かつ、保持中にキー釦が誤って押されてしまうことがない上に、ディスプレー装置4b上に表示された情報をこの状態で見ることができる。
【0017】
次いで、第1の部材2と第2の部材4を相対的に長手方向へスライドさせると、スライダー12の凸部12aとロックプレート10の凸部10cとの間の係合が外れ、スライドケース7内のスライダー12は圧接状態で該スライドケース7内をスライドするので、第1の部材2と第2の部材4は、互いにスライドして任意の位置で停止させることができる。
【0018】
第1の部材2と第2の部材4をさらに相対的にスライドさせると、今度はスライダー12のもう一方の端部に設けた凸部12bが、ロックプレート10のもう一方の端部に設けた凸部10dと係合し、同時にピン8の側部がスライドカバー11に設けたガイド長孔11cの端部に当接するので、ここにおいても第1の部材2と第2の部材4は相互にロックされる。この状態において、送話部のキーボード2bが露出し、携帯電話機の使用が可能となる。或は匡体1と匡体3を完全にスライドさせなくとも、場合によっては使用が可能となる。
【0019】
次いで、第1の部材2と第2の部材4を互いに摺動させて再び重ね合わされる方向へ力を加えると、スライダー12の凸部12bとロックプレート10の凸部10dとの間の係合が外れて、第1の部材2と第2の部材4は任意の位置で停止可能にスライドし、スライダー12の凸部12aとロックプレート10の凸部10cが係合する位置に戻り、ここでロックされる。その際にピン8の側部がガイド長孔11cの端部に当接する。もっとも、スライダー12がロックされる位置での任意のストッパー手段としては、当該スライダー12の端部がスライドケース7の端部へ当接することによってなされても良い。また、スライドカバー11の側に設けられるガイド長孔11cはロックプレート10の側に設けることも可能である。
【0020】
図7は他の実施の形態を示し、スライダー15とスライドカバー16との間に、さらにスプリングプレート17を当該スライダー15と共にスライドするように介在させたもので、スライダー15のよりスムーズなスライドと、任意の位置での停止保持機能の向上を図ることができるものである。
【0021】
図8はさらに他の実施の形態を示し、スライダー18からロッキングプレート部19を切り起こして設けてあり、このロッキングプレート部19に設けた凸部19aがロックプレート20に設けたガイド長孔20aに設けた拡張部20bと嵌合することにより、ロック作用がなされるものである。
【0022】
図9はさらに他の実施の形態を示し、スライダー21の両端側の両側部に凹部21aを設け、この凹部21aがスライドケース22の側部に設けた凸部22aと係合することによって、ロック作用がなされるものである。
【0023】
図10はさらに他の実施の形態を示し、ロックプレート23の両側に、該両側部に設けた垂下片23a,23aとの間で平面的台形状を呈するように平坦部24a,24aと傾斜部24b,24bを有する形状のサイドロックプレート24,24が取り付けられており、スライダー25の両端部に設けた凸部25a,25aが傾斜部24b,24bと係合することにより、ロック作用がなされる。
尚、この実施の形態の場合に、スライダー25に該スライダーと共に移動する他のスプリングプレートを組み合わせることは任意である。
【0024】
また、以上の各発明においては、ロックプレートに設ける凸部や凹部はスライドカバーの側に設けても良いし、スプリングプレートは、ロックプレートとスライダーの間に介在させても良い。
【0025】
【発明の効果】
この発明は以上のように構成したので、次のような効果を奏し得る。
【0026】
請求項1のように構成すると、互いに上下方向に重なり合った第1の部材と第2の部材を互いに一方向へ任意の位置で安定停止可能にスライドすることができる上に、請求項6のようにこのスライド機構を携帯電話機に用いた場合には、送話部と受話部を不使用時に重なり合わせてコンパクトにした状態で、ディスプレー装置に情報を表示させることができ、このディスプレー装置を送話部と受話部を互いにスライドさせてずらせた状態でも、そのまま使用することができるという効果を奏し得るものであり、薄く耐久性のあるスライド機構を提供することができるものである。
【0027】
請求項2のように構成すると、ロック手段の機構が簡単になるという利点を有する。
【0028】
請求項3のように構成すると、スライダーの凸部とロック部材の傾斜部との係合によりロック作用がなされるので、ロック作用がソフトな感触となるという利点を有する。
【0029】
請求項4のように構成すると、スライダーのスライドがよりスムーズとなる上に、フリーストップ機能が向上させ、耐久性を増大させることができるという効果を奏し得る。
【0030】
請求項5のように構成すると、オイルレスにしても潤滑性が増すことにより、耐久性を向上できるという効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施した携帯電話機の第1の部材である送話部と第2の部材である受話部を重ね合わせた状態の斜視図である。
【図2】図1に示した携帯電話機の送話部と受話部をスライドさせて見た斜視図である。
【図3】図1に示した携帯電話機の分解斜視図である。
【図4】この発明に係るスライド機構の横断面図である。
【図5】この発明に係るスライド機構の拡大縦断面図である。。
【図6】この発明に係るスライド機構の分解斜視図である。
【図7】この発明に係るスライド機構の他の実施の形態を示す説明図である。
【図8】この発明に係るスライド機構のさらに他の実施の形態を示す説明図である。
【図9】この発明に係るスライド機構のさらに他の実施の形態を示す説明図である。
【図10】この発明に係るスライド機構のさらに他の実施の形態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 匡体(送話部)
2 第1の部材
3 匡体(受話部)
4 第2の部材
4b ディスプレー装置
5 アンテナ
6 スライド機構
7 スライドケース
8 ピン
9 取付ネジ
10 ロックプレート
10b 係止突片
10c 凸部
10d 凸部
11 スライドカバー
11b 係止孔
11c ガイド長孔
12 スライダー
12a 凸部
12b 凸部
12c 凸部
13 ロック手段
15 スライダー
23 ロックプレート
24 サイドロックプレート
24b 傾斜部
25 スライダー
25a 凸部

Claims (6)

  1. 第1の部材と第2の部材を上下方向に重ね合わせた状態で相対的にスライドさせる機構であって、前記第1の部材と第2の部材の一方に取り付けられる互いに重ね合わせて固定したスライドカバーとロックプレートから成るスライドケースと、このスライドケース内に圧接状態で摺動可能に収納されたスライダーと、このスライダーと前記スライドケースとの間に設けられたロック手段と、前記スライダーに取り付けられ、前記スライドケースに設けたガイド長孔を貫通して該スライドケース外へ突出させられたピンとから成り、このピンを前記第1の部材と第2の部材のもう一方に固着させたことを特徴とする、スライド機構。
  2. 前記ロック手段が前記スライダーと前記スライドケースとの間に設けられた凸部係合或は凹凸係合であることを特徴とする、請求項1に記載のスライド機構。
  3. 第1の部材と第2の部材を上下方向に重ね合わせた状態で相対的にスライドさせる機構であって、前記第1の部材と第2の部材の一方に取り付けられる互いに重ね合わせて固定したスライドカバーとロックプレートから成るスライドケースと、このスライドケース内に圧接状態で摺動可能に収納されたスライダーと、このスライダーの側部に接して前記スライドケース内に収装されたサイドスプリングプレートと、前記スライドケースと前記スライダーとの間に設けられたロック手段と、前記スライダーに取り付けられ、前記スライドケースに設けたガイド長孔を貫通して該スライドケース外へ突出させられたピンとから成り、このピンを前記第1の部材と第2の部材のもう一方に固着させたことを特徴とする、スライド機構。
  4. 前記スライダーと前記スライドケースとの間に、該スライダーと共に移動するスプリングプレートを一体或は別体に設けたことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載のスライド機構。
  5. 前記スライダー及び又はスライドケースに潤滑コーティングを施したことを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載のスライド機構。
  6. 前記第1の部材と第2の部材がそれぞれ携帯電話機の送話部と受話部であることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載のスライド機構。
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