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JP3857940B2 - 土壌消毒機 - Google Patents
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JP3857940B2 - 土壌消毒機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、壌病原虫等を防除するために、土壌消毒用の薬液を圃場の土中に注入する土壌消毒機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばトラクタ等の走行車にて牽引される牽引式の土壌消毒機として、圃場に薬液注入用溝を形成するサブソイラー等の溝形成刃体と、その薬液注入用溝に薬液を注入する薬液注入手段と、薬液注入後の圃場を鎮圧する鎮圧ローラとを備えるサブソイラー消毒機等が広く知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の土壌消毒機では、例えば図7に示されるように、鎮圧ローラ1で薬液注入後の圃場を鎮圧しても、窪んだ走行車踏圧部2と開口した薬液注入用溝3とが残るため、薬液の気化ガスが圃場の土中から大気中に漏れ出しやすく、十分な消毒効果が得られないおそれがある。
【0004】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、薬液の気化ガスが圃場の土中から大気中に漏れ出すことを適切に抑制でき、十分な消毒効果を得ることができる土壌消毒機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
求項記載の土壌消毒機は、走行車による牽引により前方に移動しながら土壌消毒用の薬液を圃場の土中に注入する土壌消毒機であって、前記圃場の走行車踏圧部に土を寄せる第1土寄せ手段と、前記圃場の走行車踏圧部およびこの走行車踏圧部の近傍部分の少なくともいずれか一方に薬液注入用溝を形成する溝形成刃体と、前記薬液注入用溝に前記薬液を注入する薬液注入手段と、前記薬液が注入された前記薬液注入用溝に土を寄せる第2土寄せ手段と、この第2土寄せ手段の後方位置で前記圃場を鎮圧する鎮圧手段と、前記第1土寄せ手段の前方位置で前記圃場の走行車踏圧部の窪みをなくす土持上げ手段とを備えるものである。
【0006】
そして、圃場の走行車踏圧部に土を寄せる第1土寄せ手段と、薬液注入用溝を形成する溝形成刃体と、薬液注入用溝に薬液を注入する薬液注入手段と、薬液が注入された薬液注入用溝に土を寄せる第2土寄せ手段とを備えるので、薬液の気化ガスが圃場の土中から大気中に漏れ出すことを適切に抑制することが可能となる。また、第2土寄せ手段の後方位置で圃場を鎮圧する鎮圧手段を備えるので、薬液の気化ガスが圃場の土中から大気中に漏れ出すことを簡単かつ適切に抑制することか可能となり、また第1土寄せ手段の前方位置で圃場の走行車踏圧部の窪みをなくす土持上げ手段を備えるので、薬液の気化ガスが圃場の土中から大気中に漏れ出すことをより一層適切に抑制することが可能となる。
【0007】
請求項記載の土壌消毒機は、請求項記載の土壌消毒機において、土持上げ手段、第1土寄せ手段および第2土寄せ手段の各々は、振動可能となっているものである。
【0008】
そして、土持上げ手段、第1土寄せ手段および第2土寄せ手段の各々が振動可能となっているので、牽引抵抗が減少し、作業効率が向上する。
【0009】
請求項記載の土壌消毒機は、請求項1または2記載の土壌消毒機において、第1土寄せ手段および第2土寄せ手段の各々は、前後方向に対して所定角度傾斜した略水平な方向に長手方向を有する細長状でかつ幅方向一端側から幅方向他端側に向って徐々に下降した前下り傾斜状の土寄せ傾斜面を有するものである。
【0010】
そして、第1土寄せ手段の土寄せ傾斜面および第2土寄せ手段の土寄せ傾斜面により、土をスムーズに寄せることが可能となる。
【0011】
請求項4記載の土壌消毒機は、請求項1記載の土壌消毒機において、第1土寄せ手段は、圃場の表面近くの土中を前方に移動しながら、圃場の走行車踏圧部の表面上に側方から土を寄せる第1土寄せ板を有し、第2土寄せ手段は、圃場の表面近くの土中を前方に移動しながら、薬液注入後の薬液注入用溝の内部空間およびこの薬液注入用溝近傍における圃場の表面上に側方から土を寄せる第2土寄せ板を有するものである。
【0012】
請求項5記載の土壌消毒機は、請求項4記載の土壌消毒機において、第1土寄せ板と第2土寄せ板とが、前後に互いに離間対向して配置されているものである。
【0013】
請求項6記載の土壌消毒機は、請求項1ないし5のいずれか一記載の土壌消毒機において、土持上げ手段は、圃場の土中を前方に移動しながら、圃場の走行車踏圧部の略全体の 土をやや持ち上げてこの走行車踏圧部の窪みをなくす前面視略逆T字状の土持上げ部材を有するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の土壌消毒機の一実施の形態の構成を図面を参照して説明する。
【0015】
図1および図2において、5は牽引式の土壌消毒機で、この土壌消毒機5は、例えば走行車であるトラクタTの後部に連結された状態でこのトラクタTによる牽引により圃場Aを進行方向前方(図示X方向)に移動しながら、土壌消毒用の薬液を圃場Aの土中に注入して封鎖する並列2連型のサブソイラー消毒機等である。
【0016】
そして、この土壌消毒機5は、機枠6を備え、この機枠6の前側中央部には、トップピン7、ロワピン8等にて構成された走行車連結手段であるトラクタ連結手段9が設けられているとともに、トラクタTからの動力を入力する入力軸10が回転可能に設けられている。トラクタ連結手段9はトラクタTの3リンク機構11に連結され、入力軸10はトラクタTのPTO軸に伝動手段を介して連結されている。
【0017】
また、機枠6には、圃場Aの走行車踏圧部である車輪踏圧部A1、すなわち例えばトラクタTの後輪T1,T1が通過した部分に土を寄せる複数、例えば左右一対の土寄せ手段である第1土寄せ手段15,15と、後輪T1の後方位置で圃場Aの車輪踏圧部A1に略縦長凹状の薬液注入用溝A2を形成する複数、例えば左右一対のサブソイラー等の溝形成刃体16,16と、この溝形成刃体16,16にて形成された薬液注入用溝A2に薬液を注入する複数、例えば左右一対の薬液注入手段である薬液注入管17,17と、この薬液注入管17,17にて薬液が注入された薬液注入用溝A2に土を寄せる複数、例えば左右一対の土寄せ手段である第2土寄せ手段18,18とが設けられている。
【0018】
さらに、機枠6の前端側には、第1土寄せ手段15の所定部分の前方位置で、この第1土寄せ手段15の土寄せに先立って、締め固まった車輪踏圧部A1の土を元の膨軟状態に戻すようにやや持ち上げ、圃場Aの車輪踏圧部A1の窪みをなくす複数、例えば左右一対の土持上げ手段21,21が設けられている。
【0019】
また一方、機枠6の後端側には、第2土寄せ手段18の後方位置(溝形成刃体16の後方位置)で、薬液注入後の圃場Aをこの圃場Aの表面が凸凹のない略平坦な状態になるように鎮圧する左右方向の1本の鎮圧手段である鎮圧ローラ22が回転可能に設けられている。
【0020】
なお、溝形成刃体16、土持上げ手段21、第1土寄せ手段15および第2土寄せ手段18の各々は、入力軸10からの動力に基いて前後方向に振動可能となっている。
【0021】
ここで、各土持上げ手段21は、互いに同一構造のもので、例えば圃場Aの土中を前方に移動しながら車輪踏圧部A1の略全体の土をやや持ち上げ、この車輪踏圧部A1の窪みをなくす前面視略逆T字状の土持上げ部材31を有している。
【0022】
この土持上げ部材31は、略L字状の2つの爪(ロータリ爪)32,32が接合されて構成されたもので、略垂直状の垂直板部33を有し、この垂直板部33の下端部から、やや湾曲した前下り傾斜状の左右一対の作用板部34,34が斜め下側方に向ってそれぞれ一体に突出している。なお、両作用板部34の先端間の距離は後輪T1の幅より大きくなっている。この垂直板部33の上端部は、左右方向の支軸36を中心として前後方向に回動する前側振動フレームである第1回動フレーム37に取り付けられている。
【0023】
そして、機枠6の第1回動フレーム37が、入力軸10に連結された上ローラ38の偏心回転に基づく下ローラ39の昇降に伴って、支軸36を中心として回動すると、左右一対の土持上げ部材31が、第1回動フレーム37とともに前後方向に振動する。
【0024】
各第1土寄せ手段15は、互いに左右対称構造のもので、例えば圃場Aの表面近くの土中を前方に移動しながら、圃場Aの車輪踏圧部A1の略平面状の表面上に側方から土を寄せる略細長板状の第1土寄せ板41を有している。
【0025】
この第1土寄せ板41は、図1および図3に示されるように、前後方向に対して所定角度θ(θは例えば約45度)傾斜した略水平な方向に長手方向を有する細長状で、かつ、幅方向一端側から幅方向他端側に向って徐々に下降した前下り傾斜状の土寄せ傾斜面42を前面に有している。なお、図2から明らかなように、この前側方を向いた細長状の土寄せ傾斜面42は、長手方向一端側である前端側から長手方向他端側である後端側に向って徐々にやや上昇した略水平な状態となっている。
【0026】
また、進行方向右側の第1土寄せ手段15の第1土寄せ板41の前端部と進行方向左側の第1土寄せ手段15の第1土寄せ板41の前端部とが一体に連結され、これら2つの第1土寄せ板41にて平面視略く字状の土寄せ体43が構成されている。
【0027】
さらに、左右一対の第1土寄せ板41の前端側後面相互が略三角形状の連結板45にて一体に連結され、この連結板45から略垂直状の垂直板46が上方に向って一体に突出し、この垂直板46の上端部が第1回動フレーム37に取り付けられている。
【0028】
そして、機枠6の第1回動フレーム37が、入力軸10に連結された上ローラ38の偏心回転に基づく下ローラ39の昇降に伴って、支軸36を中心として回動すると、左右一対の第1土寄せ板41が、第1回動フレーム37および左右一対の土持上げ部材31とともに前後方向に振動する。なお、第1土寄せ手段15の第1土寄せ板41の後端側略半部の前方位置に、対応する土持上げ手段21の土持上げ部材31が配置されている。
【0029】
各第2土寄せ手段18は、互いに左右対称構造のもので、例えば第1土寄せ手段15の後方位置で圃場Aの表面近くの土中を前方に移動しながら、薬液注入後の薬液注入用溝A2の内部空間およびこの薬液注入用溝A2近傍における圃場Aの表面上に側方から土を寄せる略細長板状の第2土寄せ板51を有しており、第1土寄せ板41と第2土寄せ板51とが前後に互いに離間対向した平行状態に配置されている。
【0030】
この第2土寄せ板51は、第1土寄せ板41よりやや長さが短いものであり、この第2土寄せ板51も、第1土寄せ板41と同様、前後方向に対して所定角度θ(θは例えば約45度)傾斜した略水平な方向に長手方向を有する細長状で、かつ、幅方向一端側から幅方向他端側に向って徐々に下降した前下り傾斜状の土寄せ傾斜面52を前面に有している。なお、図2から明らかなように、この前側方を向いた細長状の土寄せ傾斜面52は、長手方向一端側である前端側から長手方向他端側である後端側に向って徐々にやや上昇した略水平な状態となっている。
【0031】
また、進行方向右側の第2土寄せ手段18の第2土寄せ板51の前端部と進行方向左側の第2土寄せ手段18の第2土寄せ板51の前端部とが一体に連結され、これら2つの第2土寄せ板51にて平面視略く字状の土寄せ体53が構成されている。
【0032】
さらに、左右一対の第2土寄せ板51の前端側後面相互が略三角形状の連結板55にて一体に連結され、この連結板55から略垂直状の垂直板56が上方に向って一体に突出している。この垂直板56の上端部は、左右方向の支軸58を中心として前後方向に回動する後側振動フレームである第2回動フレーム59に取り付けられている。
【0033】
そして、機枠6の第2回動フレーム59が、入力軸10に連結された上ローラ38の偏心回転に基づく下ローラ39の昇降に伴って、支軸58を中心として回動すると、左右一対の第2土寄せ板51が、第2回動フレーム59とともに前後方向に振動する。なお、第1回動フレーム37の回動アーム37aと第2回動フレーム59の回動アーム59aとが連結リンク60を介して連結されている。
【0034】
各溝形成刃体16は、互いに同一構造のもので、例えば下部が圃場Aの土中に差し込まれた状態で前方に移動しながら、圃場Aの車輪踏圧部A1の縁部分に略縦長凹状の薬液注入用溝A2を形成する上下方向に細長い略細長板状の振動刃61を有している。
【0035】
この振動刃61は、図2に示されるように、前端下部に鋭利な切削刃部62が形成されている。また、この振動刃61の下端部にはチゼル63が取り付けられており、この振動刃61の上端部が第2回動フレーム59に取り付けられている。
【0036】
そして、機枠6の第2回動フレーム59が、入力軸10に連結された上ローラ38の偏心回転に基づく下ローラ39の昇降に伴って、支軸58を中心として回動すると、左右一対の溝形成刃体16が、第2回動フレーム59および左右一対の第2土寄せ板51とともに前後方向に振動する。なお、各溝形成刃体16は、対応する第1土寄せ板41および第2土寄せ板51間の位置に配置されている。
【0037】
各薬液注入管17は、例えば対応する溝形成刃体16の後端部に沿って配置されている。すなわち、薬液注入管17は、溝形成刃体16の振動刃61の後端部にこの後端部に沿って取り付けられ、この薬液注入管17の下端部に薬液吐出口65が開口形成されている。
【0038】
また、この薬液注入管17の上端部にはホース66の一端部が接続され、このホース66の他端部がポンプ67に接続され、このポンプ67と薬液タンク68とは接続ホース69を介して連通されている。
【0039】
そして、機枠6に設けられた左右一対のゲージ輪等の接地輪71,71が圃場Aから受ける力で回転すると、この接地輪71の回転に応じてポンプ67が作動し、各薬液タンク68の薬液が、接続ホース69、ポンプ67、ホース66および薬液注入管17を通って、薬液吐出口65から土中つまり薬液注入用溝A2の内部空間に注入される。
【0040】
なお、接地輪71からの動力は、チェーンケース72内のチェーンおよび伝動シャフト73等にて構成された伝動手段74を介してポンプ67の作動部に伝達される。また、左右一対の薬液タンク68,68は機枠6の左右両側に取り付けられ、両薬液タンク68に共通の1つのポンプ67が機枠6の左右方向略中央部に取り付けられている。
【0041】
鎮圧ローラ22は、入力軸10からの動力に基いてスリップ回転(強制回転)するもので、例えば機枠6のブラケット76およびチェーンケース77間に架け渡された左右方向のローラ軸78を有し、このローラ軸78に略円筒状のローラ本体79が取り付けられている。なお、鎮圧ローラ22の接地圧は、接地圧調節手段80で調節可能となっている。
【0042】
次に、上記一実施の形態の作用等を説明する。
【0043】
土壌消毒機5がトラクタTによる牽引により圃場Aを進行方向前方に移動すると、トラクタTの後輪T1の通過により圃場Aに略浅溝凹状の車輪踏圧部A1が一旦形成されるが、この車輪踏圧部A1の窪みは、図4に示されるように、振動する土持上げ手段21の土持上げ部材31による土の持上げによりなくなり、この車輪踏圧部A1の表面が他の部分の表面と略面一となる。
【0044】
そして、その圃場Aの車輪踏圧部A1の略平面状の表面上に、振動する第1土寄せ手段15の第1土寄せ板41の土寄せ傾斜面42によって、車輪踏圧部A1に隣接する他の部分の表面近くの比較的広範囲の土が寄せ集められる(図5参照)。
【0045】
その後、振動する溝形成刃体16によって圃場Aの車輪踏圧部A1に薬液注入用溝A2が形成され、この薬液注入用溝A2内に薬液注入管17によって薬液タンク68からの薬液が注入される。
【0046】
次いで、図5および図6に示されるように、薬液が注入された薬液注入用溝A2の内部空間およびこの薬液注入用溝A2近傍における圃場Aの表面上に、振動する第2土寄せ手段18の第2土寄せ板51の土寄せ傾斜面52によって、薬液注入用溝A2からやや離された部分の表面近くの比較的広範囲の土が寄せ集められ、薬液注入用溝A2が閉塞状態となる。
【0047】
そして、スリップ回転中の鎮圧ローラ22によって、第1土寄せ板41による寄せ土と第2土寄せ板51による寄せ土とを含む圃場Aの表面部を形成する土が鎮圧され、薬液注入後の圃場Aの表面が凸凹のない略平坦な均一状態になり、その結果、薬液の大気中への揮散が抑制される。
【0048】
このようにして、上記一実施の形態の土壌消毒機5によれば、トラクタTの後輪T1の後方位置で走行車踏圧部A1全体の窪みをなくす土持上げ手段21と、この土持上げ手段21の後方位置で走行車踏圧部A1側に土を寄せる第1土寄せ手段15と、この第1土寄せ手段15の後方位置で走行車踏圧部A1に薬液注入用溝A2を形成する溝形成刃体16と、この溝形成刃体16にて形成された薬液注入用溝A2に薬液を注入する薬液注入管17と、薬液注入後の薬液注入用溝A2側に土を寄せる第2土寄せ手段18と、この第2土寄せ手段18の後方位置で圃場Aを鎮圧する鎮圧ローラ22とを備えるので、従来のように窪んだ走行車踏圧部2と開口した薬液注入用溝3とが残るようなことがなく、薬液の気化ガスが圃場Aの土中から大気中に漏れ出すことを適切に抑制でき、十分な消毒効果を得ることができる。
【0049】
また、薬液の注入作業の際には、溝形成刃体16、土持上げ手段21、第1土寄せ手段15および第2土寄せ手段18の各々が入力軸10からの動力に基いて前後方向に振動するので、牽引抵抗を減少でき、トラクタTへの負荷を小さくでき、よって作業効率を向上できる。
【0050】
さらに、第1土寄せ手段15および第2土寄せ手段18に関しては、前後方向に振動するため、土を進行方向前方に押していくようなことがなく、土を上方側から進行方向後方に逃しつつ所定の土寄せ部分に向けて側方に送ることができるので、第1土寄せ手段15および第2土寄せ手段18の各々によって土を全体として平均的に寄せ集めることができる。
【0051】
なお、土壌消毒機5は、溝形成刃体16、土持上げ手段21、第1土寄せ手段15および第2土寄せ手段18等を左右一対ずつ備える並列2連型のものには限定されず、例えば、図示しないが、溝形成刃体16等を1つずつ備える単一型のものや、溝形成刃体16等を4つずつ備える並列4連型のもの等でもよい。
【0052】
また、溝形成刃体16は、車輪踏圧部A1等の走行車踏圧部のみに薬液注入用溝A2を形成するものには限定されず、圃場Aの走行車踏圧部およびこの走行車踏圧部の近傍部分の少なくともいずれか一方に薬液注入用溝A2を形成するものであればよく、例えば走行車踏圧部の近傍部分(走行車踏圧部からややずれた部分)のみに形成するものや、並列複連型で少なくとも走行車踏圧部およびこの走行車踏圧部の近傍部分の両方に形成するもの等でもよい。
【0053】
【発明の効果】
求項の発明によれば、圃場の走行車踏圧部に土を寄せる第1土寄せ手段と、薬液注入用溝を形成する溝形成刃体と、薬液注入用溝に薬液を注入する薬液注入手段と、薬液が注入された薬液注入用溝に土を寄せる第2土寄せ手段とを備えるので、薬液の気化ガスが圃場の土中から大気中に漏れ出すことを適切に抑制でき、十分な消毒効果を得ることができる。また、第2土寄せ手段の後方位置で圃場を鎮圧する鎮圧手段を備えるので、薬液の気化ガスが圃場の土中から大気中に漏れ出すことを簡単かつ適切に抑制でき、また第1土寄せ手段の前方位置で圃場の走行車踏圧部の窪みをなくす土持上げ手段を備えるので、薬液の気化ガスが圃場の土中から大気中に漏れ出すことをより一層適切に抑制できる。
【0054】
請求項の発明によれば、土持上げ手段、第1土寄せ手段および第2土寄せ手段の各々が振動可能となっているので、牽引抵抗を減少でき、作業効率を向上できる。
【0055】
請求項の発明によれば、第1土寄せ手段の土寄せ傾斜面および第2土寄せ手段の土寄せ傾斜面により、土をスムーズに寄せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の土壌消毒機の一実施の形態を示す平面図である。
【図2】 同上土壌消毒機の側面図である。
【図3】 同上土壌消毒機の土寄せ手段の斜視図である。
【図4】 同上土壌消毒機による作業時の圃場断面図である。
【図5】 同上土壌消毒機の土寄せ手段の平面図である。
【図6】 同上土壌消毒機による作業時の圃場断面図である。
【図7】 従来の土壌消毒機による作業時の圃場断面図である。
【符号の説明】
5 土壌消毒機
15 土寄せ手段である第1土寄せ手段
16 溝形成刃体
17 薬液注入手段である薬液注入管
18 土寄せ手段である第2土寄せ手段
21 土持上げ手段
22 鎮圧手段である鎮圧ローラ
42,52 土寄せ傾斜面
A 圃場
A1 走行車踏圧部である車輪踏圧部
A2 薬液注入用溝

Claims (6)

  1. 走行車による牽引により前方に移動しながら土壌消毒用の薬液を圃場の土中に注入する土壌消毒機であって、
    前記圃場の走行車踏圧部に土を寄せる第1土寄せ手段と、
    前記圃場の走行車踏圧部およびこの走行車踏圧部の近傍部分の少なくともいずれか一方に薬液注入用溝を形成する溝形成刃体と、
    前記薬液注入用溝に前記薬液を注入する薬液注入手段と、
    前記薬液が注入された前記薬液注入用溝に土を寄せる第2土寄せ手段と
    この第2土寄せ手段の後方位置で前記圃場を鎮圧する鎮圧手段と、
    前記第1土寄せ手段の前方位置で前記圃場の走行車踏圧部の窪みをなくす土持上げ手段と
    を備えることを特徴とする土壌消毒機。
  2. 土持上げ手段、第1土寄せ手段および第2土寄せ手段の各々は、振動可能となっている
    ことを特徴とする請求項記載の土壌消毒機。
  3. 第1土寄せ手段および第2土寄せ手段の各々は、前後方向に対して所定角度傾斜した略水平な方向に長手方向を有する細長状でかつ幅方向一端側から幅方向他端側に向って徐々に下降した前下り傾斜状の土寄せ傾斜面を有する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の土壌消毒機。
  4. 第1土寄せ手段は、圃場の表面近くの土中を前方に移動しながら、圃場の走行車踏圧部の表面上に側方から土を寄せる第1土寄せ板を有し、
    第2土寄せ手段は、圃場の表面近くの土中を前方に移動しながら、薬液注入後の薬液注入用溝の内部空間およびこの薬液注入用溝近傍における圃場の表面上に側方から土を寄せる第2土寄せ板を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の土壌消毒機。
  5. 第1土寄せ板と第2土寄せ板とが、前後に互いに離間対向して配置されている
    ことを特徴とする請求項4記載の土壌消毒機。
  6. 土持上げ手段は、圃場の土中を前方に移動しながら、圃場の走行車踏圧部の略全体の土をやや持ち上げてこの走行車踏圧部の窪みをなくす前面視略逆T字状の土持上げ部材を有する
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一記載の土壌消毒機。
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