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JP3857966B2 - パッカースケールの運転方法 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、粉体または流体の自動計量を行うパッカースケールの自動計量に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
いわゆるパッカースケールの3段投入または2段投入方式とは、計量時間を早くするための大きな流量で供給する大投入または中投入と、計量精度を向上するための小さな流量で供給する小投入の組み合わせにて計量を行う。
自動計量を行うに当たり、大投入または中投入から小投入に切換える重量設定値、小投入を停止してからの落差分の落下重量値(落差設定)等の初期重量設定値が必要である。
駆動中においても、それらの重量設定値を修正する作業が必要になる場合がある。
設定値の修正は、手動(人為作業)で修正する。また自動的に設定値を修正するものもある。
【0003】
しかし、これらの修正機能があるものも、ある程度の初期重量設定値を必要とする。
また、小投入を停止してからの落差分の落下重量値(落差設定)も、自動計量を行ってみなければ、わからないという欠点がある。
【0004】
一方、被計量物である粉体粒体の粒度や比重等の違いにより、物品(被計量物)の供給装置も、振動フィーダ式やスクリューフィーダー式等異なる機械構造になる。
そのために、初期重量設定値も様々な数値になる。
具体的には、メーカーにて供給装置と物品(被計量物)の物性を考慮した経験値を重量設定初期値として入力したり、試運転での計量結果を基に重量設定値を決定する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の技術は、計量装置の立ち上げ時や、初めての物品(被計量物)を計量する場合などにおいて、パッカースケールのしくみ、物品(被計量物)の物性の判断など、専門的な知識を必要とするという問題があった。
以上の改善策として、本発明は、通常の自動計量を開始する前に、供給装置のアクチュエーターを駆動、停止して重量設定値を自動算出するパッカースケールの運転方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、目標計量値のみの設定で自動計量を開始できるように、重量設定値の自動取得を行う計量動作をさせるパッカースケールの運転方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は以上の点を解決するため次の構成を採用する。
〈構成1〉
自動計量を開始する前に、重量設定値の自動取得を行う方法であって、パッカースケール起動前に、供給ゲートを全開し、目標重量値(定量設定)を超えない範囲で重量データの増加を確認した直後に、所定の開度まで供給ゲートを閉じ、供給ゲートの閉動作を開始してから、オーバーシュート終了までの、重量偏差(増加重量)を取得して、重量設定値を算出することを特徴とするパッカースケールの運転方法。
〈構成2〉
供給ゲートを開閉駆動するサーボモータと、パッカースケール起動前に、供給ゲートを全開し、目標重量値(定量設定)を超えない範囲で重量データの増加を確認した直後に、所定の開度まで供給ゲートを閉じるように制する手段と、供給ゲートの閉動作を開始してから、オーバーシュート終了までの、重量偏差(増加重量)を取得して、重量設定値を算出する手段とを備えることを特徴とするパッカースケールの運転装置。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明をテストした試作機の外形図である。
丸内の数字は、図2、図3に示す部品番号で外形図にて取付位置を表している。
図2は供給ゲート部の部品図である。
17:サーボモーターから21:レバー、12:連結棒、9:ナックルジョイント、3:供給ゲートと連結されている。
サーボモーターが1回転すると、供給ゲートは閉→開→閉となる構造になっている。
実施の制御では0°(全閉)〜180°(全開)の領域を使用した。
【0008】
図3は計重信号を発生する、計量槽部の部品図である。
44:計量槽本体から42:吊り金具、39:吊り中間長ナット、37:ロッドエンド、32:ロードセルと連結されている。
供給ゲートが開くと、物品(被計量物)が計量槽に落下し、ロードセルから計重信号が発せられる。
計量終了後は、55、56:計量槽下蓋とそれを駆動する61:ハイローターにより、下流に排出される。
【0009】
上記の機構は、以下の特徴を持つ。
供給ゲートのアクチュエーターとして、サーボモーターを使用した。
電気的パラメーターの変更で、ゲート開度を自由に設定できる。
ゲート開閉速度を自由に設定できる。
また、繰り返し動作精度もエアーシリンダー等のアクチュエーターより優れている。
供給ゲート駆動にサーボモーターを使用し、大投入と小投入からなる2段投入方式にて実現した。
エアーシリンダー等のアクチュエーターでの大投入、中投入と小投入からなる3段投入方式では、中投入から小投入に切換える重量設定値と落差量設定値を自動取得する。
【0010】
図4はこのアクチュエーター制御方法の概略フローチャートで、図5が各部の詳細フローチャートである。
図4概略フローチャートに沿って▲1▼、▲2▼、▲4▼、▲5▼部の順で説明する。
▲3▼部は初期重量設定値の自動取得とは関係ない制御であるので、説明を省く。重量設定値の自動取得については、目標重量値(定量設定)を超えない範囲で、アクチュエーターを制御する必要がある。
フローチャート▲1▼部では、図1−▲3▼の供給ゲートを全開し、重量データの増加を確認したらすぐに、小投入開度まで供給ゲートを閉じる。
小投入開度とは、図2−▲3▼の供給ゲートの半円形切り込み部分からのみ物品が流れるようになるサーボモーター開度(角度)である。
大投入から小投入への切換時点で、流量差に起因する衝撃で計重信号にオーバーシュートが発生する。
そのオーバーシュート終了を検知して、大投入における落差重量値を取得する。オーバーシュート時は、図6のグラフ1から分かるように、重量値が減少する。従って偏差がマイナスになるので、これを検知する。
大投入における落差重量とは、供給ゲート閉動作を開始してから、オーバーシュート終了までの、重量偏差(増加重量)を表す。
通常の計量においては、グラフ1のW1r(g)に相当する。
【0011】
図7のグラフ2は、重量設定値取得動作をさせた時のグラフである。
フローチャート▲1▼部にて取得している大投入における落差重量値は、グラフ2のW1r(g)に相当する。
ここでの重量値グラフ2−W1r(g)は、供給ゲート開動作に起因する重量値も含まれるために、通常の計量状態(グラフ1−W1r(g))よりも大投入における落差量は大きい数値となる。
大投入における落差重量が、適正値より大きい。これは、安全な重量設定データーを意味する。
後述の初期重量設定値の算出にて、安全の意味を説明する。
【0012】
フローチャート▲2▼部では、安定した小投入状態での1.5秒間の重量増加値を取得する。
安定した小投入状態とは、重量値Y軸、時間経過X軸で、正比例状態で増加する部分を表す。
グラフ2のA部にて安定を検知(偏差一定)した時の重量値A(g)と1.5秒経過後の重量値B(g)を取得し、増加量W2w(g)=B(g)−A(g)を算出する。
増加量W2w(g)の使用方法と1.5秒の時間データー数値に関しては、初期重量設定値の算出にて後述する。
【0013】
フローチャート▲4▼部では、小投入動作を再開した後に、目標重量値W2t(g)より1000g手前の重量値グラフ2のC(g)で、投入を停止し重量安定を待って重量値D(g)を取得する。
小投入落差量W2r(g)=D(g)−C(g)を算出する。
フローチャート▲5▼部以降は、データー取得後の通常計量である。
小投入動作を再開し、投入停止重量値W2s(g)=目標重量値W2t(g)−小投入落差値W2r(g)で投入を停止すれば、計量結果重量値は目標重量値と等しく(繰返し計量誤差はゼロと仮定すると)なる。
1000gは、フローチャート▲5▼部を行うために必要な重量範囲よりも、充分に大きな(安全な)重量範囲値である。
【0014】
大投入または中投入とは、計量時間を早くするための大きな流量で供給する事が目的の投入であるが、前述した大投入オーバーシュートの終了時点での重量値の誤差が大きければ、その誤差は小投入でおぎなう事になる。
従って、大投入または中投入においても、計量精度の繰り返し誤差がある程度一定していなければ、良好な計量はできない。
前述のフローチャート▲5▼部での小投入停止重量値W2s(g)=目標重量値W2t(g)−小投入落差値W2r(g)である事は容易に理解できる。
小投入停止重量値と同じ理屈を大投入停止に当てはめると、大投入停止重量値W1s(g)=大投入目標重量値W1t(g)−大投入落差値W1r(g)となる。
フローチャート▲1▼部で大投入における落差重量値W1r(g)を算出しているので、大投入目標重量値W1t(g)を算出すれば、大投入停止重量値(大投入から小投入に切換える重量設定値)が算出できる。
大投入目標重量値とは、目標重量値から、適正な小投入による投入重量分を除いた部分という事になる。
被計量物の比重等の物性が異なると一定時間に小投入で供給される重量値も異なってくるので、時間を設定値とすることで、小投入による投入重量分を算出することにした。
フローチャート▲2▼部での小投入1.5秒間の流量を算出する部分である。
W1t(g)=小投入停止重量値W2s(g)−小投入1.5秒間の重量値W2w(g)の演算で大投入目標重量値W1t(g)を算出する。
【0015】
2回目の自動計量においては、W1s(g)重量値にて、大投入から小投入に切り替えを行い、W2s(g)重量値にて投入を停止する。
この計量では、大投入(オーバーシュート)終了重量値Ww1(g)と計量完了重量値Ww2(g)を取得(図8のグラフ3)する。
目標重量値W2t(g)と計量完了重量値Ww2(g)と比較してその偏差分の重量値で小投入落差重量値W2r(g)を修正する。
この小投入落差量の修正については、従来からの回数の平均値を演算する方法や、修正値に係数(%)掛ける等の修正方法で行う。
小投入落差量は1回目(フローチャート▲4▼部)の計量にて正確な値が算出されているので、繰返し計量誤差がゼロなら、目標重量値W2t(g)と計量完了重量値Ww2(g)の偏差はゼロになり、設定値の修正はない。
【0016】
大投入に関しては、フローチャート▲1▼部で取得した大投入落差値W1r(g)は、ゲート開に起因する重量値分が含まれているので、W1s(g)設定重量値で大投入から小投入に切り替えた場合、大投入閉のみに起因する落下重量のみ増加する。
開に起因する重量値分だけ、早めにゲートを切り換える事になるので、大投入目標重量値W1t(g)>大投入終了重量値Ww1(g)となる。
目標値を超えないW1s(g)は安全な大投入停止重量値である。
【0017】
大投入停止重量値W1s(g)においても、落差という概念を使用して、設定値修正を行う。
大投入目標重量値W1t(g)と大投入終了重量値Ww1(g)と比較してその偏差分の重量値で大投入落差重量値W1r(g)を修正する。
目標値をオーバーしないように、係数(50%)を掛けた修正値にて、数回の計量にて適正値に近づける方法とした。
【0018】
2回目の自動計量と同じ大投入停止重量値の修正を数回繰り返した後に、大投入停止重量値W1s(g)をロックする。
この制御動作を使用するか、否かの選択ボタン(オートチューニングと表記した)をタッチパネル上に設けた。
パッカースケール起動時にオートチューニングボタンをONにすれば、大投入停止設定値、落差設定値を使用せずに稼働する。
【0019】
専門知識のあるオペレーターにおいても、計量する物品が初めての物である場合は、初期設定値を決めるのは困難である。
似たようなデーターを参照し、大投入停止重量設定値、落差設定値を決定する事になる。
とりあえず、このオートチューニングの制御で重量設定値を取得し、その後微妙な調整は手動で行う事も可能であるので、熟練したオペレーターにおいても、おおいに役立つ制御方法となる。
【0020】
具体的には、以下のようになる。
試作機の定量は10050gである。即ち、被計量物が10050gになるまで、供給装置から投入をする。
この場合に、大投入から小投入に切り替えるための設定値3909gを計算により求める。
小投入の落差は、169gである。これは自動取得する。
小投入では、10msecで約5g程度重量が上昇する。
小投入を1.5秒間継続させると、約750g重量が上昇する。
大投入の目標(終了値)は、[定量]−[落差]−[小投入重量上昇分]というように計算できる。
従って、大投入の終了値=10050g−169g−750g=9131gである。
図6のグラフから、オーバーシュート終了値は5222gである。
大投入の終了値からオーバーシュート終了値を差し引いて差分を求める。
差分=9131g-5222g=3909gである。
即ち、計重信号が3909gに達した時に、大投入から小投入に切り替えると、オーバーシュート分を考慮しても、安全に投入速度の切り替えができる。
以上のような計算により、大投入から小投入に切り替えるための設定値3909gを自動算出する。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の計量方法は、先に設定値があってアクチュエーターを動作させる通常の計量の逆の発想である。
先にアクチュエーターを動作させれば、自ずと重量設定値を算出できるという、単純明快な発想であるので、従来のエアーシリンダー等による3段制御のパッカースケールにもそのまま流用できる。
3段投入の場合は、大投入から中投入に切り替わる重量設定値がひとつ増えるので、目標重量値の範囲内での1回の制御では全重量設定値を取得できないことも考えられるが、取得動作を2回に分ける事で実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】試作機の正面図である。
【図2】試作機の供給部、部品図である。
【図3】試作機の計量部、部品図である。
【図4】発明した運転方法の概略フローチャートである。
【図5】発明した運転方法の詳細フローチャートである。
【図6】オーバーシュート時の重量値減少動作時のアクチュエータ開度と重量変化を示すグラフである。
【図7】重量設定値取得動作をさせた時のアクチュエータ開度と重量変化を示すグラフである。
【図8】大投入から小投入に切り替えを行った時のアクチュエータ開度と重量変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 カットゲート本体
2 ゲート用軸固定ボルト
3 供給ゲート
4 ブッシュ
5 スペーサー
6 ゲート用軸
7 割りピン
8 ナックルジョイント用ピン
9 ナックルジョイント
10 平ワッシャー
11 ナット
12 連結棒
13 ナット
14 プレート押え
15 プレート
16 サーボモーター取付台
17 サーボモーター
18 近接スイッチ取付台
19 近接スイッチ
20 ナット
21 レバー
22 ロッドエンド
31 ロードセルカバー
32 ロードセル
33 スプリングワッシャー
34 ボルト
35 ロードセルカバー
36 ロードセル取付台
37 ロッドエンド
38 ナット
39 吊り中間長ナット
40 防塵布
41 ナット
42 吊り金具
43 ブッシュ
44 計量槽本体
45 ハイローター取付開閉腕
46 ブッシュ
47 ナックルジョイント左ネジ
48 ナット
49 ターンバックル
50 ナット
51 割りピン
52 平ワッシャー
53 ナックルジョイント右ネジ
54 ピン
55 定量槽下蓋1
56 定量槽下蓋2
57 ブッシュ
58 定量槽下蓋軸
59 ハイローター取付台
60 ハイローターカバー
61 ハイローター
62 テーパーピン

Claims (2)

  1. 自動計量制御装置が、
    供給ゲートを全開して前記計量槽に対する大投入を開始する動作と、
    前記計量槽の重量を測定し、大投入を開始後の重量増加を検出した直後に、前記供給ゲートを所定の開度まで閉じて、大投入を停止して小投入に切り替える動作と、
    大投入を停止後のオーバーシュート終了時を検知して、オーバーシュート終了時の計量槽の重量を大投入落差重量( W1r )とする動作と、
    大投入を停止して小投入に切り替え後、重量が正比例で増加する安定した小投入状態を継続させてから、小投入を停止する動作と、
    前記安定した小投入状態における前記計量槽の重量増加量( W2w )を求める動作と、
    前記供給ゲートを前記所定の開度に開いて小投入を再開する動作と、
    前記目標重量よりも十分手前の重量で前記小投入を停止する動作と、
    小投入停止後の重量安定時の重量(D)から前記小投入を停止したときの計量槽の重量(C)を差し引いて、小投入落差重量( W2r )とする動作と、
    目標重量( W2t )から、前記計量槽の重量増加量( W2w )と前記小投入落差重量( W2r )と前記大投入落差重量( W1r )とを差し引いて、安全な大投入停止重量( W2s )を設定する動作とを順に実行することを特徴とするパッカースケールの運転方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、さらに、
    自動計量制御装置が、
    前記目標重量( W2t )から前記小投入落差重量( W2r )を差引いて小投入を終了させる重量を求める動作と、
    小投入を再開する動作と、
    前記小投入を終了させる重量に達したとき、投入を停止する動作とを順に実行することを特徴とする、パッカースケールの運転方法。
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