JP3862002B2 - サンプルホールド回路 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力電圧を所定タイミングでサンプリングし、そのサンプリング電圧をホールド出力するサンプルホールド回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図2はサンプルホールド回路の一従来例を示す回路図である。図2(a)に示すサンプルホールド回路2aは、電界効果トランジスタで構成されたメインスイッチSW1と、出力電圧保持用のホールドコンデンサC1と、を有して成り、メインスイッチSW1のオン/オフに応じてホールドコンデンサC1の充放電を切り換えることで、メインスイッチSW1のソースに印加された入力電圧Viのサンプリングとホールド出力を交互に行う構成である。なお、メインスイッチSW1のオン/オフは、ゲートへのサンプリングパルスVsによって制御される。
【0003】
例えば、サンプリングパルスVsがハイレベルのとき、メインスイッチSW1がオンとなって、ホールドコンデンサC1の充電(サンプリング)が行われ、サンプリングパルスVsがローレベルのとき、メインスイッチSW1がオフとなって、ホールドコンデンサC1の放電(ホールド出力)が行われる。
【0004】
上記構成から成るサンプルホールド回路2aでは、その動作が入力電圧Viのサンプリングからホールド出力に切り換わる際、すなわち、メインスイッチSW1がオンからオフに変遷する際、該メインスイッチSW1のソース及びドレインとゲートとの間に付随した寄生容量PC1、PC2で電荷の充放電が生じる。このとき、ソース側の寄生容量PC1で充放電される電荷は、ローインピーダンスな経路es1を介して入力端子との間で流出入するため、出力電圧Voには影響を及ぼさないが、ドレイン側の寄生容量PC2で充放電される電荷は、経路ed1を介してホールドコンデンサC1との間で流出入するため、その分だけホールド出力時の出力電圧Voがオフセット(以下、ホールドオフセットと呼ぶ)してしまう。
【0005】
このようなホールドオフセットを解消する手段として、図2(b)に示すサンプルホールド回路2bでは、メインスイッチSW1とホールドコンデンサC1との間に、ダミースイッチSW2が設けられている。なお、ダミースイッチSW2は、メインスイッチSW1と同チャネルの電界効果トランジスタから構成されているが、そのサイズ(W/L[Width/Length]比)は、メインスイッチSW1の半分程度とされており、ソースとドレインは短絡されている。また、ダミースイッチSW2のオン/オフは、ゲートに入力されるインバータINV1の出力信号(サンプリングパルスVsの反転信号)によって制御されており、メインスイッチSW1とは逆動作とされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
確かに、上記構成から成るサンプルホールド回路2bであれば、メインスイッチSW1のドレイン側の寄生容量PC2で充放電される電荷が、ダミースイッチSW2のソース側及びドレイン側の寄生容量PC3、PC4で放充電される電荷により一部キャンセルされて、ホールドコンデンサC1に影響を及ぼしにくくなるので、該電荷によるホールドオフセットを数[mV]程度までは低減することができる。
【0007】
しかしながら、上記構成から成るサンプルホールド回路2bのダミースイッチSW2は、あくまでドレイン側の寄生容量PC2で充放電される電荷の相殺のみを目的として設けられており、ソース側の寄生容量PC1で充放電される電荷については、ローインピーダンスな経路es1を介して入力端子との間で流出入するものとして、何ら考慮されていなかった。そのため、図2(c)に示すサンプルホールド回路2cのように、メインスイッチSW1のソース側にインピーダンス成分R1(静電破壊防止抵抗など)が接続された場合には、次のような課題があり、ホールドオフセットの値をさらに低減(例えば、1[mV]以下)することが難しかった。
【0008】
上記構成から成るサンプルホールド回路2c(2a、2bも同様)において、メインスイッチSW1には、オンからオフへの変遷時に、短いながらも抵抗として働く遷移導通期間(ゲートに入力されるサンプリングパルスVsがスレッショルド電圧を横切るまでの期間)が存在する。一方、メインスイッチSW1のソースには、インピーダンス成分R1が接続されており、入力端子に至る経路es1は、もはやローインピーダンスではなくなっている。
【0009】
そのため、上記構成から成るサンプルホールド回路2cでは、メインスイッチSW1の遷移導通期間に、ソース側の寄生容量PC1で充放電される電荷の一部が、メインスイッチSW1を通る経路es2を介して、ダミースイッチSW2との間で流出入していた。一方、ドレイン側の寄生容量PC2で充放電される電荷は、前記遷移導通期間でも、よりローインピーダンスな経路ed1を介して、ダミースイッチSW2との間で流出入していた。
【0010】
このように、上記構成から成るサンプルホールド回路2cでは、メインスイッチSW1のドレイン側の寄生容量PC2で充放電される電荷だけでなく、ソース側の寄生容量PC1で充放電される電荷の一部までもが、ダミースイッチSW2との間で流出入しており、この余剰分だけ余分にホールドオフセットが生じていた。特に、サンプルホールド回路の後段に高ゲインのアンプ回路が接続されている場合には、このホールドオフセットが問題となることが多かった。
【0011】
なお、例えば、ダミースイッチSW2のサイズ調整等によって、該余剰分によるホールドオフセットのみを低減しようとすると、ICに形成される素子の絶対的精度がとれないことに起因して、ホールドオフセットが新たに生じるおそれがあり、課題の解決手段としては不適当であった。
【0012】
本発明は、上記の問題点に鑑み、従来に比べてホールドオフセットを低減することが可能なサンプルホールド回路を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係るサンプルホールド回路は、電界効果トランジスタで構成されたスイッチと、出力電圧保持用のホールドコンデンサと、前記スイッチと前記ホールドコンデンサとの間に接続されたダミースイッチと、を有して成り、前記スイッチのオン/オフに応じて前記ホールドコンデンサの充放電を切り換えることで、前記スイッチの入力側に印加された入力電圧のサンプリングとホールド出力を交互に行うサンプルホールド回路において、前記スイッチの入力側に接続されたインピーダンス成分と同値、或いはほぼ同値のインピーダンス成分を、前記スイッチの出力側にも接続した構成としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係るサンプルホールド回路の一実施形態を示す回路図である。本実施形態のサンプルホールド回路1において、入力電圧Viが印加される入力端子は、インピーダンス成分R1(静電破壊防止抵抗など)を介して、電界効果トランジスタ(MOSFETなど)で構成されたメインスイッチSW1のソース(入力側)に接続されている。メインスイッチSW1のドレイン(出力側)は、後ほど詳細に説明するマッチング抵抗R2を介して、メインスイッチSW1と同チャネルの電界効果トランジスタで構成されたダミースイッチSW2のソースに接続されている。
【0015】
ダミースイッチのドレインは、ホールドコンデンサC1を介してグランドに接続される一方、出力電圧Voを所定ゲインで増幅出力するアンプ回路AMP1の入力端子にも接続されている。また、ダミースイッチSW2のソースとドレインは短絡されている。サンプリングパルスVsが印加される制御端子は、メインスイッチSW1のゲートに接続される一方、インバータINV1を介してダミースイッチのゲートにも接続されている。つまり、メインスイッチSW1とダミースイッチSW2のオン/オフは、互いに逆動作とされている。
【0016】
なお、ダミースイッチSW2のサイズ(W/L比)は、メインスイッチSW1の半分程度(例えば、メインスイッチSW1[W=80um、L=0.6um]に対してダミースイッチSW2[W=40um、L=0.6um])とされている。
【0017】
上記構成から成るサンプルホールド回路1であれば、メインスイッチSW1のオン/オフに応じてホールドコンデンサC1の充放電を切り換えることで、メインスイッチSW1のソースに印加された入力電圧Viのサンプリングとホールド出力を交互に行うことができる。また、メインスイッチSW1がオンからオフへ変遷するに際して、メインスイッチSW1のドレイン側の寄生容量PC2で充放電される電荷が、ダミースイッチSW2のソース側及びドレイン側の寄生容量PC3、PC4で充放電される電荷によりキャンセルされ、ホールドコンデンサC1に影響を及ぼしにくくなるので、該電荷によるホールドオフセットを低減することができる。
【0018】
そして、本実施形態のサンプルホールド回路1は、メインスイッチSW1のソースに接続されたインピーダンス成分R1と同値、或いはほぼ同値のマッチング抵抗R2(例えば、インピーダンス成分R1[100Ω]に対してマッチング抵抗R2[100Ω])を、メインスイッチSW1のドレインとダミースイッチSW2のソースとの間にも接続した点に特徴を有している。
【0019】
このようなマッチング抵抗R2を接続することにより、メインスイッチSW1のドレインからダミースイッチSW2に至る経路ed1は、所定のインピーダンスを有することになる。そのため、メインスイッチSW1がオンからオフへ変遷するに際して、該メインスイッチSW1が抵抗として働く遷移導通期間には、ドレイン側の寄生容量PC2で充放電された電荷の一部が、メインスイッチSW1を通る経路ed2を介して、入力端子との間でも流出入することになる。
【0020】
ここで、メインスイッチSW1のドレインからダミースイッチSW2に至る経路ed1は、メインスイッチSW1のソースから入力端子に至る経路es1と同値或いはほぼ同値のインピーダンスを有するため、例えば寄生容量の放電に着目した場合、ドレイン側の寄生容量PC2から経路ed2を介して入力端子側に流出する電荷は、ソース側の寄生容量PC1から経路es2を介してダミースイッチSW2側に流入する電荷と同量、或いはほぼ同量となる。
【0021】
従って、経路es2を介してダミースイッチSW2側に流入する電荷量は、経路ed2を介して入力端子側に流出する電荷量によって相殺されることになるので、ソース側の寄生容量PC1に蓄積された電荷の一部がダミースイッチSW2側に余剰流入することで生じていた従来のホールドオフセットを低減することが可能となる。特に、サンプルホールド回路1の後段に接続されるアンプ回路AMP1が高ゲインである場合には、本発明が有効である。
【0022】
なお、マッチング抵抗R2がインピーダンス成分R1に比べて小さ過ぎると、上記効果を十分に得ることができず、逆に大き過ぎると、ドレイン側の寄生容量PC2から経路ed2を介して入力端子側に流出する電荷が、ソース側の寄生容量PC1から経路es2を介してダミースイッチSW2側に流入する電荷より大きくなり、新たなホールドオフセットを招いてしまう。そのため、マッチング抵抗R2は、本実施形態で示したように、メインスイッチSW1のソースに接続されるインピーダンス成分R1と同値、或いはほぼ同値とすることが望ましい。
【0023】
また、上記実施形態では、メインスイッチSW1及びダミースイッチSW2として、単体の電界効果トランジスタを用いた場合を例に挙げて説明を行ったが、本発明の構成はこれに限定されるものではなく、PMOSトランジスタとNMOSトランジスタを組み合わせたアナログスイッチによる構成としても構わない。
【0024】
【発明の効果】
上記で説明したように、本発明に係るサンプルホールド回路は、電界効果トランジスタで構成されたスイッチと、出力電圧保持用のホールドコンデンサと、スイッチとホールドコンデンサとの間に接続されたダミースイッチと、を有して成り、スイッチのオン/オフに応じてホールドコンデンサの充放電を切り換えることで、スイッチの入力側に印加された入力電圧のサンプリングとホールド出力を交互に行うサンプルホールド回路において、スイッチの入力側に接続されたインピーダンス成分と同値、或いはほぼ同値のインピーダンス成分を、スイッチの出力側にも接続した構成としている。
【0025】
このような構成とすることにより、スイッチがオンからオフへ変遷するに際して、該スイッチが抵抗として働く遷移導通期間に、ソース側の寄生容量で充放電された電荷の一部が、該スイッチを介してホールドコンデンサとの間で流出入することにより生じていた従来のホールドオフセットを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るサンプルホールド回路の一実施形態を示す回路図である。
【図2】 サンプルホールド回路の一従来例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 サンプルホールド回路
SW1 メインスイッチ
SW2 ダミースイッチ
C1 ホールドコンデンサ
INV1 インバータ
PC1、PC2、PC3、PC4 寄生容量
R1 インピーダンス成分
R2 マッチング抵抗
AMP1 アンプ回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力電圧を所定タイミングでサンプリングし、そのサンプリング電圧をホールド出力するサンプルホールド回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図2はサンプルホールド回路の一従来例を示す回路図である。図2(a)に示すサンプルホールド回路2aは、電界効果トランジスタで構成されたメインスイッチSW1と、出力電圧保持用のホールドコンデンサC1と、を有して成り、メインスイッチSW1のオン/オフに応じてホールドコンデンサC1の充放電を切り換えることで、メインスイッチSW1のソースに印加された入力電圧Viのサンプリングとホールド出力を交互に行う構成である。なお、メインスイッチSW1のオン/オフは、ゲートへのサンプリングパルスVsによって制御される。
【0003】
例えば、サンプリングパルスVsがハイレベルのとき、メインスイッチSW1がオンとなって、ホールドコンデンサC1の充電(サンプリング)が行われ、サンプリングパルスVsがローレベルのとき、メインスイッチSW1がオフとなって、ホールドコンデンサC1の放電(ホールド出力)が行われる。
【0004】
上記構成から成るサンプルホールド回路2aでは、その動作が入力電圧Viのサンプリングからホールド出力に切り換わる際、すなわち、メインスイッチSW1がオンからオフに変遷する際、該メインスイッチSW1のソース及びドレインとゲートとの間に付随した寄生容量PC1、PC2で電荷の充放電が生じる。このとき、ソース側の寄生容量PC1で充放電される電荷は、ローインピーダンスな経路es1を介して入力端子との間で流出入するため、出力電圧Voには影響を及ぼさないが、ドレイン側の寄生容量PC2で充放電される電荷は、経路ed1を介してホールドコンデンサC1との間で流出入するため、その分だけホールド出力時の出力電圧Voがオフセット(以下、ホールドオフセットと呼ぶ)してしまう。
【0005】
このようなホールドオフセットを解消する手段として、図2(b)に示すサンプルホールド回路2bでは、メインスイッチSW1とホールドコンデンサC1との間に、ダミースイッチSW2が設けられている。なお、ダミースイッチSW2は、メインスイッチSW1と同チャネルの電界効果トランジスタから構成されているが、そのサイズ(W/L[Width/Length]比)は、メインスイッチSW1の半分程度とされており、ソースとドレインは短絡されている。また、ダミースイッチSW2のオン/オフは、ゲートに入力されるインバータINV1の出力信号(サンプリングパルスVsの反転信号)によって制御されており、メインスイッチSW1とは逆動作とされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
確かに、上記構成から成るサンプルホールド回路2bであれば、メインスイッチSW1のドレイン側の寄生容量PC2で充放電される電荷が、ダミースイッチSW2のソース側及びドレイン側の寄生容量PC3、PC4で放充電される電荷により一部キャンセルされて、ホールドコンデンサC1に影響を及ぼしにくくなるので、該電荷によるホールドオフセットを数[mV]程度までは低減することができる。
【0007】
しかしながら、上記構成から成るサンプルホールド回路2bのダミースイッチSW2は、あくまでドレイン側の寄生容量PC2で充放電される電荷の相殺のみを目的として設けられており、ソース側の寄生容量PC1で充放電される電荷については、ローインピーダンスな経路es1を介して入力端子との間で流出入するものとして、何ら考慮されていなかった。そのため、図2(c)に示すサンプルホールド回路2cのように、メインスイッチSW1のソース側にインピーダンス成分R1(静電破壊防止抵抗など)が接続された場合には、次のような課題があり、ホールドオフセットの値をさらに低減(例えば、1[mV]以下)することが難しかった。
【0008】
上記構成から成るサンプルホールド回路2c(2a、2bも同様)において、メインスイッチSW1には、オンからオフへの変遷時に、短いながらも抵抗として働く遷移導通期間(ゲートに入力されるサンプリングパルスVsがスレッショルド電圧を横切るまでの期間)が存在する。一方、メインスイッチSW1のソースには、インピーダンス成分R1が接続されており、入力端子に至る経路es1は、もはやローインピーダンスではなくなっている。
【0009】
そのため、上記構成から成るサンプルホールド回路2cでは、メインスイッチSW1の遷移導通期間に、ソース側の寄生容量PC1で充放電される電荷の一部が、メインスイッチSW1を通る経路es2を介して、ダミースイッチSW2との間で流出入していた。一方、ドレイン側の寄生容量PC2で充放電される電荷は、前記遷移導通期間でも、よりローインピーダンスな経路ed1を介して、ダミースイッチSW2との間で流出入していた。
【0010】
このように、上記構成から成るサンプルホールド回路2cでは、メインスイッチSW1のドレイン側の寄生容量PC2で充放電される電荷だけでなく、ソース側の寄生容量PC1で充放電される電荷の一部までもが、ダミースイッチSW2との間で流出入しており、この余剰分だけ余分にホールドオフセットが生じていた。特に、サンプルホールド回路の後段に高ゲインのアンプ回路が接続されている場合には、このホールドオフセットが問題となることが多かった。
【0011】
なお、例えば、ダミースイッチSW2のサイズ調整等によって、該余剰分によるホールドオフセットのみを低減しようとすると、ICに形成される素子の絶対的精度がとれないことに起因して、ホールドオフセットが新たに生じるおそれがあり、課題の解決手段としては不適当であった。
【0012】
本発明は、上記の問題点に鑑み、従来に比べてホールドオフセットを低減することが可能なサンプルホールド回路を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係るサンプルホールド回路は、電界効果トランジスタで構成されたスイッチと、出力電圧保持用のホールドコンデンサと、前記スイッチと前記ホールドコンデンサとの間に接続されたダミースイッチと、を有して成り、前記スイッチのオン/オフに応じて前記ホールドコンデンサの充放電を切り換えることで、前記スイッチの入力側に印加された入力電圧のサンプリングとホールド出力を交互に行うサンプルホールド回路において、前記スイッチの入力側に接続されたインピーダンス成分と同値、或いはほぼ同値のインピーダンス成分を、前記スイッチの出力側にも接続した構成としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係るサンプルホールド回路の一実施形態を示す回路図である。本実施形態のサンプルホールド回路1において、入力電圧Viが印加される入力端子は、インピーダンス成分R1(静電破壊防止抵抗など)を介して、電界効果トランジスタ(MOSFETなど)で構成されたメインスイッチSW1のソース(入力側)に接続されている。メインスイッチSW1のドレイン(出力側)は、後ほど詳細に説明するマッチング抵抗R2を介して、メインスイッチSW1と同チャネルの電界効果トランジスタで構成されたダミースイッチSW2のソースに接続されている。
【0015】
ダミースイッチのドレインは、ホールドコンデンサC1を介してグランドに接続される一方、出力電圧Voを所定ゲインで増幅出力するアンプ回路AMP1の入力端子にも接続されている。また、ダミースイッチSW2のソースとドレインは短絡されている。サンプリングパルスVsが印加される制御端子は、メインスイッチSW1のゲートに接続される一方、インバータINV1を介してダミースイッチのゲートにも接続されている。つまり、メインスイッチSW1とダミースイッチSW2のオン/オフは、互いに逆動作とされている。
【0016】
なお、ダミースイッチSW2のサイズ(W/L比)は、メインスイッチSW1の半分程度(例えば、メインスイッチSW1[W=80um、L=0.6um]に対してダミースイッチSW2[W=40um、L=0.6um])とされている。
【0017】
上記構成から成るサンプルホールド回路1であれば、メインスイッチSW1のオン/オフに応じてホールドコンデンサC1の充放電を切り換えることで、メインスイッチSW1のソースに印加された入力電圧Viのサンプリングとホールド出力を交互に行うことができる。また、メインスイッチSW1がオンからオフへ変遷するに際して、メインスイッチSW1のドレイン側の寄生容量PC2で充放電される電荷が、ダミースイッチSW2のソース側及びドレイン側の寄生容量PC3、PC4で充放電される電荷によりキャンセルされ、ホールドコンデンサC1に影響を及ぼしにくくなるので、該電荷によるホールドオフセットを低減することができる。
【0018】
そして、本実施形態のサンプルホールド回路1は、メインスイッチSW1のソースに接続されたインピーダンス成分R1と同値、或いはほぼ同値のマッチング抵抗R2(例えば、インピーダンス成分R1[100Ω]に対してマッチング抵抗R2[100Ω])を、メインスイッチSW1のドレインとダミースイッチSW2のソースとの間にも接続した点に特徴を有している。
【0019】
このようなマッチング抵抗R2を接続することにより、メインスイッチSW1のドレインからダミースイッチSW2に至る経路ed1は、所定のインピーダンスを有することになる。そのため、メインスイッチSW1がオンからオフへ変遷するに際して、該メインスイッチSW1が抵抗として働く遷移導通期間には、ドレイン側の寄生容量PC2で充放電された電荷の一部が、メインスイッチSW1を通る経路ed2を介して、入力端子との間でも流出入することになる。
【0020】
ここで、メインスイッチSW1のドレインからダミースイッチSW2に至る経路ed1は、メインスイッチSW1のソースから入力端子に至る経路es1と同値或いはほぼ同値のインピーダンスを有するため、例えば寄生容量の放電に着目した場合、ドレイン側の寄生容量PC2から経路ed2を介して入力端子側に流出する電荷は、ソース側の寄生容量PC1から経路es2を介してダミースイッチSW2側に流入する電荷と同量、或いはほぼ同量となる。
【0021】
従って、経路es2を介してダミースイッチSW2側に流入する電荷量は、経路ed2を介して入力端子側に流出する電荷量によって相殺されることになるので、ソース側の寄生容量PC1に蓄積された電荷の一部がダミースイッチSW2側に余剰流入することで生じていた従来のホールドオフセットを低減することが可能となる。特に、サンプルホールド回路1の後段に接続されるアンプ回路AMP1が高ゲインである場合には、本発明が有効である。
【0022】
なお、マッチング抵抗R2がインピーダンス成分R1に比べて小さ過ぎると、上記効果を十分に得ることができず、逆に大き過ぎると、ドレイン側の寄生容量PC2から経路ed2を介して入力端子側に流出する電荷が、ソース側の寄生容量PC1から経路es2を介してダミースイッチSW2側に流入する電荷より大きくなり、新たなホールドオフセットを招いてしまう。そのため、マッチング抵抗R2は、本実施形態で示したように、メインスイッチSW1のソースに接続されるインピーダンス成分R1と同値、或いはほぼ同値とすることが望ましい。
【0023】
また、上記実施形態では、メインスイッチSW1及びダミースイッチSW2として、単体の電界効果トランジスタを用いた場合を例に挙げて説明を行ったが、本発明の構成はこれに限定されるものではなく、PMOSトランジスタとNMOSトランジスタを組み合わせたアナログスイッチによる構成としても構わない。
【0024】
【発明の効果】
上記で説明したように、本発明に係るサンプルホールド回路は、電界効果トランジスタで構成されたスイッチと、出力電圧保持用のホールドコンデンサと、スイッチとホールドコンデンサとの間に接続されたダミースイッチと、を有して成り、スイッチのオン/オフに応じてホールドコンデンサの充放電を切り換えることで、スイッチの入力側に印加された入力電圧のサンプリングとホールド出力を交互に行うサンプルホールド回路において、スイッチの入力側に接続されたインピーダンス成分と同値、或いはほぼ同値のインピーダンス成分を、スイッチの出力側にも接続した構成としている。
【0025】
このような構成とすることにより、スイッチがオンからオフへ変遷するに際して、該スイッチが抵抗として働く遷移導通期間に、ソース側の寄生容量で充放電された電荷の一部が、該スイッチを介してホールドコンデンサとの間で流出入することにより生じていた従来のホールドオフセットを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るサンプルホールド回路の一実施形態を示す回路図である。
【図2】 サンプルホールド回路の一従来例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 サンプルホールド回路
SW1 メインスイッチ
SW2 ダミースイッチ
C1 ホールドコンデンサ
INV1 インバータ
PC1、PC2、PC3、PC4 寄生容量
R1 インピーダンス成分
R2 マッチング抵抗
AMP1 アンプ回路
Claims (1)
- 入力電圧が印加される入力端子と;出力電圧が引き出される出力端子と;一端が前記入力端子に接続された静電破壊防止抵抗と;入力端が前記静電破壊防止抵抗の他端に接続された電界効果トランジスタで構成されたメインスイッチと;一端が前記出力端子に接続され、他端が接地されたホールドコンデンサと;前記メインスイッチの出力端と前記ホールドコンデンサの一端との間に接続された電界効果トランジスタで構成され、そのサイズが前記メインスイッチの半分程度とされており、その入力端と出力端が短絡されており、かつ、そのオン/オフが前記メインスイッチとは逆動作とされているダミースイッチと;を有して成り、前記メインスイッチのオン/オフに応じて前記ホールドコンデンサの充放電を切り換えることで、前記入力電圧のサンプリングとホールド出力とを交互に行うサンプルホールド回路であって、前記メインスイッチの出力端と前記ダミースイッチの入力端との間に、前記静電破壊防止抵抗と同値或いはほぼ同値の抵抗値を有するマッチング抵抗を接続したことを特徴とするサンプルホールド回路。
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|---|---|---|---|
| JP2002085030A JP3862002B2 (ja) | 2002-03-26 | 2002-03-26 | サンプルホールド回路 |
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| JP2002085030A JP3862002B2 (ja) | 2002-03-26 | 2002-03-26 | サンプルホールド回路 |
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| JP3862002B2 true JP3862002B2 (ja) | 2006-12-27 |
Family
ID=29232136
Family Applications (1)
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