JP3868779B2 - コイルばね製造機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、クイルから送り出される線材を2個の成形工具に順次衝合させて右巻きまたは左巻きコイルを選択的に巻回するコイルばね製造機に係り、さらに詳しくは、コイルの下側に衝合させる下側成形工具と、上側で衝合させる上側成形工具とを各々の右巻き加工位置または左巻き加工位置に位置変更する手段を備えたコイルばね製造機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コイルばね製造機は、巻回するコイルばねが右巻きであるか左巻きであるかによって、2個の成形工具がコイルに衝合する位置を右巻き加工位置または左巻き加工位置に位置変更する必要がある。 2個の成形工具を作動させる各々の工具作動装置は、その質量が10〜50kgであるため、各々の工具作動装置を右巻き加工位置または左巻き加工位置に脱着して位置変更する作業は、重労働かつ安全作業上の細心の注意が不可欠であるとともに、その段取り替えのために長時間を要していた。 このような問題を解決する目的において、例えば、特開2000−263172号公報に開示された成形工具の作動装置に係る発明(以下、従来技術という)が知られている。
【0003】
この従来技術は図11に示すように、クイル軸線を挟む対称位置に設けられた下側の工具スライド機構104と上側の工具スライド機構205とは、円板カム131,231の回動により支軸110,210を各揺動中心にして成形工具T11,T12を各々揺動可能にし、かつ、円板カム122,222の各回動により成形工具T11,T12を各々進退移動可能にした構成である。 そして、右巻きから左巻き、または左巻きから右巻きのコイルへの段取り替えの際に、工具スライド機構104,205を脱着して位置変更する必要がないようにしたものである。
【0004】
すなわち、図11に示す右巻きコイルを加工する際には、工具スライド機構104の円板カム131の回動により支軸110を揺動中心にして、コイルの下側に衝合させる成形工具T11の衝合点をコイル径の増減に対応する直線状のクイル側衝合軌跡に対して近似の円弧軌跡に沿って揺動させ、かつ、工具スライド機構205の円板カム222の回動により、コイルの上側に衝合させる成形工具T12の衝合点をコイル径の増減に対応する直線状の遠方側衝合軌跡(本願発明の芯金側衝合軌跡に相当)に対して平行な進退移動中心線に沿って進退移動させる。
【0005】
また、左巻きコイルを加工する際には、工具スライド機構205の円板カム231の回動により支軸210を揺動中心にして、コイルの上側に衝合させる成形工具T12の衝合点を直線状のクイル側衝合軌跡に対して近似の円弧軌跡に沿って揺動させ、かつ、工具スライド機構104の円板カム122の回動により、コイルの下側に衝合させる成形工具T11の衝合点を直線状の遠方側衝合軌跡に対して平行な進退移動中心線に沿って進退移動させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術の特徴は、右巻きから左巻き、または左巻きから右巻きのコイルへの段取り替えの際に、工具スライド機構104,205を脱着して位置変更する必要がないことである。 しかしながら、この発明の成形工具T11,T12のコイルとの衝合点をコイル径の増減に対応するクイル側衝合軌跡と遠方側衝合軌跡とに対応させるためには、右巻きコイルと左巻きコイルとにおいてクイル側衝合軌跡と遠方側衝合軌跡とが上下逆位置になるので、各工具スライド機構104,205に、各々の成形工具T11,T12を揺動および直進させる2構成の工具作動機構と、これらを制御する2系統の制御手段とが各々必要になる。
【0007】
したがって、この従来技術の段取り替えを容易にする発明は、各工具スライド機構104,205の各々の工具作動機構とこれらを制御する制御手段とが必要不可欠であるため煩雑になるとともに、その製造原価が高価になるという問題があった。 また、当該産業分野で最も多く稼動している在来のコイルばね製造機には、2個の成形工具を各々揺動させる工具揺動作動機構とその制御手段は備えていないので、この従来技術のように在来のコイルばね製造機を改造することは極めて困難である問題があった。
【0008】
さらに、この従来技術によれば、クイル側でコイルに衝合する成形工具は、コイル径の増減に対応させる衝合点の揺動軌跡が、理論的な直線のクイル側衝合軌跡に対して近似の円弧軌跡であるため、特に、最小コイル径と最大コイル径との差が大きいコイルばねを含む異種のコイルばねを製造する場合において、理論的な衝合位置に対する誤差が大きいという問題があった。
【0009】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、2個の成形工具により右巻きまたは左巻きコイルを選択的に巻回するコイルばね製造機の段取り替えを容易にする工具作動装置において、2個の成形工具の各工具作動装置とその制御手段との構成が煩雑で製造原価が高価になる問題、在来のコイルばね製造機を改造することは極めて困難である問題、円弧軌跡に沿って揺動させる一方の成形工具のコイルとの衝合点の軌跡はコイル径の増減に対応する直線状の衝合軌跡に対して誤差が大きい問題などを解決しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1の発明は、クイルから送り出される線材を2個の成形工具に順次衝合させて右巻きまたは左巻きコイルを選択的に巻回するコイルばね製造機であって、コイルの下側で衝合する下側成形工具の成形溝をコイル径の増減に対応する衝合軌跡に沿って進退移動させる下側スライドと、この下側スライドを前記衝合軌跡と平行な移動中心線に沿って案内可能で前記下側成形工具がクイル側で衝合する右巻き加工位置と芯金側で衝合する左巻き加工位置との2位置に選択的に位置決めして基板に締着される下側スライド台と、この下側スライド台を基板上で揺動させて前記右巻き加工位置と左巻き加工位置とに転位可能に支承する揺動軸とを設け、この揺動軸は、前記下側スライドの右巻き加工位置における右巻き移動中心線と左巻き加工位置における左巻き移動中心線とが収束する交差位置を軸心にしたものである下側工具作動装置と、
コイルの上側で衝合する上側成形工具の成形溝をコイル径の増減に対応する衝合軌跡に沿って進退移動させる上側スライドと、この上側スライドを前記衝合軌跡と平行な移動中心線に沿って案内可能で前記上側成形工具が芯金側で衝合する右巻き加工位置とクイル側で衝合する左巻き加工位置との2位置に選択的に位置決めして基板に締着される上側スライド台と、この上側スライド台を基板上で揺動させて前記右巻き加工位置と左巻き加工位置とに転位可能に支承する揺動軸とを設け、この揺動軸は、前記上側スライドの右巻き加工位置における右巻き移動中心線と左巻き加工位置における左巻き移動中心線とが収束する交差位置を軸心にしたものである上側工具作動装置とを備えたものである。
【0011】
この請求項1の発明によれば、2個の成形工具の各工具作動装置は、各成形工具の各々の右巻き加工位置と左巻き加工位置との2位置で基板に締着可能にするとともに、各工具作動装置の各々の揺動軸を中心に各成形工具の右巻き加工位置と左巻き加工位置とに揺動させて転位可能にし、かつ、右巻き加工位置または左巻き加工位置のいずれか一方に位置決めするようにしたので、各工具作動装置およびその制御手段の構成が簡素で安価にできる。
【0012】
そして、右巻き加工位置と左巻き加工位置との段取り替えは、各工具作動装置の締着を基板から解放して揺動により転位させ、右巻き加工位置または左巻き加工位置のいずれか一方に位置決めすることで容易にできる。 また、下側成形工具と上側成形工具のコイルとの衝合点は各々の右巻き加工位置と左巻き加工位置とにおいて、コイル径の増減に対応する直線状の衝合軌跡に沿って各々進退移動するので、理論上の衝合軌跡に対して一致する。
【0013】
さらに、在来のコイルばね製造機に対して各工具作動装置を揺動により転位させる各々1個の揺動軸に加えて、各工具作動装置の各加工位置に対応する各々2個の右巻き基準穴および左巻き基準穴と、各工具作動装置に各々1個のピン穴および位置決めピンを追加することで、段取り替えが容易なコイルばね製造機に改造することが可能である。
【0015】
さらにまた、下側工具作動装置の揺動軸は、下側スライドの右巻き移動中心線と左巻き移動中心線との交差位置を軸心にし、かつ、上側工具作動装置の揺動軸は、上側スライドの右巻き移動中心線と左巻き移動中心線との交差位置を軸心にするようにしたので、下側成形工具の工具ホルダを取着する下側スライドの右巻き加工位置と左巻き加工位置との各着座面を殆ど共用可能で狭小な着座面積にし、上側成形工具の工具ホルダを取着する上側スライドの右巻き加工位置と左巻き加工位置との各着座面を殆ど共用可能で狭小な着座面積にすることができる。
【0016】
その理由は、下側スライドの右巻き移動中心線と左巻き移動中心線との交差位置(揺動軸の軸心)は、各々の加工位置における工具ホルダの着座面の略中心部に位置し、上側スライドの右巻き移動中心線と左巻き移動中心線との交差位置は、各々の加工位置における工具ホルダの着座面の略中心部に位置するからである。 そして、各スライドの着座面積を狭小にできることにより、各スライドの質量が低減して慣性質量を低減させることができる。
【0017】
次いで、請求項2の発明に係る前記下側工具作動装置を前記右巻き加工位置に位置決めする右巻き基準穴は、前記下側スライドの右巻き移動中心線がクイル軸線に対して上方へ22.5°傾斜した右巻き加工位置に位置決め可能な位置に、また前記左巻き加工位置に位置決めする左巻き基準穴は、左巻き移動中心線がクイル軸線に対して下方へ67.5°傾斜した左巻き加工位置に位置決め可能な位置にそれぞれ基板に穿孔し、かつ、前記上側工具作動装置を前記右巻き加工位置に位置決めする右巻き基準穴は、前記上側スライドの右巻き移動中心線がクイル軸線に対して上方へ67.5°傾斜した右巻き加工位置に位置決め可能な位置に、また前記左巻き加工位置に位置決めする左巻き基準穴は、左巻き移動中心線がクイル軸線に対して下方へ22.5°傾斜した左巻き加工位置に位置決め可能な位置にそれぞれ基板に穿孔するようにしたものである。
【0018】
この請求項2の発明によれば、下側工具作動装置の右巻き基準穴は右巻き移動中心線がクイル軸線に対して上方へ22.5°傾斜した右巻き加工位置に位置決め可能な位置に、左巻き基準穴は左巻き移動中心線が下方へ67.5°傾斜した左巻き加工位置に位置決め可能な位置に各々穿孔し、かつ、上側工具作動装置の右巻き基準穴は右巻き移動中心線がクイル軸線に対して上方へ67.5°傾斜した右巻き加工位置に位置決め可能な位置に、左巻き基準穴は左巻き移動中心線が下方へ22.5°傾斜した左巻き加工位置に位置決め可能な位置に各々穿孔するようにしたので、各成形工具の成形溝とコイルとの衝合点における法線をコイル径の増減に対応してコイルの中心に常時向心させることができる。
【0019】
すなわち、右巻き加工位置において、下側工具作動装置および上側工具作動装置の移動中心線がそれぞれクイル軸線に対して上方へ22.5°および上方へ67.5°傾斜しているので、下側成形工具および上側成形工具のそれぞれの成形溝移動軌跡もまたそれぞれ、上方へ22.5°または67.5°傾斜する。 この成形溝移動軌跡の起点をコイルの中心を通る垂線とクイル軸線との交点とすると、各成形工具の成形溝とコイルとの衝合点はコイル中心に向かってクイル軸線と平行なコイルの水平中心線に対して前者は下方へ後者は上方へ45°の角度をなす。
【0020】
したがって、コイル径を増減したときの下側成形工具をクイル軸線に対して上方へ22.5°傾斜したクイル側衝合軌跡上と、上側成形工具を上方へ67.5°傾斜した芯金側衝合軌跡上とで衝合させることにより、コイル径が増減しても各成形工具の成形溝とコイルとの衝合点はコイル中心に向かってコイルの水平中心線に対して各々45°を維持するので、各成形工具の成形溝とコイルとの衝合点における法線をコイルの中心に常時向心させることができる。 また、左巻き加工位置においても同様である。
【0021】
次いで、請求項3の発明に係る前記下側工具作動装置の下側スライドを進退移動させる下側スライド作動機構は、前記下側スライドの後退端よりも後方で前記下側スライド台に回動可能に枢着されたクランク円板と、このクランク円板の回動中心に対して偏心位置に立設されたクランクピンと、このクランクピンと前記下側スライドとに枢結され前記クランク円板の回動運動を前記下側スライドの直進運動に変換するコンロッドと、前記下側スライド台に設けられ前記クランク円板を回動させる駆動手段とを備え、かつ、前記上側工具作動装置の上側スライドを進退移動させる上側スライド作動機構は、前記上側スライドの後退端よりも後方で前記上側スライド台に回動可能に枢着されたクランク円板と、このクランク円板の回動中心に対して偏心位置に立設されたクランクピンと、このクランクピンと前記上側スライドとに枢結され前記クランク円板の回動運動を前記上側スライドの直進運動に変換するコンロッドと、前記上側スライド台に設けられ前記クランク円板を回動させる駆動手段とを備えるようにしたものである。
【0022】
この請求項3の発明によれば、各工具作動装置の各スライドを進退移動させる各々のスライド作動機構は、各スライドを案内可能なスライド案内と、回動可能なクランク円板と、このクランク円板に立設したクランクピンと、このクランクピンと下側スライドとに枢結されたコンロッドと、クランク円板を回動させる駆動手段とを各々備えるようにしたので、各駆動手段の回動角度量をクランク運動により各スライドの進退移動量として確実に変換することができる。 したがって、円板状カムにカムフォロアを外接させたカム機構のように駆動手段が高速度回転するとジャンピングするようなことがなく、コイルばね製造機の高速度加工に対応することが容易にできる。
【0023】
次いで、請求項4の発明に係る前記下側工具作動装置の下側スライドには、前記下側成形工具が着脱可能な工具ホルダを前記下側成形工具が前記右巻き加工位置と左巻き加工位置とにおける前記各衝合軌跡に各々衝合可能な2位置に選択的に位置決め着脱可能な取付け穴を設け、かつ、前記上側工具作動装置の上側スライドには、前記上側成形工具が着脱可能な工具ホルダを前記上側成形工具が前記右巻き加工位置と左巻き加工位置とにおける前記各衝合軌跡に各々衝合可能な2位置に選択的に位置決め着脱可能な取付け穴を設けるようにしたものである。
【0024】
この請求項4の発明によれば、下側スライドには、下側成形工具が右巻き加工位置と左巻き加工位置とにおける各衝合軌跡に各々衝合可能な2位置に工具ホルダを選択的に位置決め着脱可能な取付け穴を設け、かつ、上側スライドには、上側成形工具が右巻き加工位置と左巻き加工位置とにおける各衝合軌跡に各々衝合可能な2位置に工具ホルダを選択的に位置決め着脱可能な取付け穴を設けるようにしたので、各工具作動装置を右巻き加工位置または左巻き加工位置へ段取り替えする際に、各々の成形工具をその衝合軌跡に位置決めする再現性があるとともに段取り時間を短くすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明のコイルばね製造機に係る実施の形態について、図1〜図10を参照して以下のとおり説明する。
【0026】
図1は右巻き加工位置における工具作動装置の全体の正面図、図2は左巻き加工位置における工具作動装置の全体の正面図、図3は図1に示す下側工具作動装置の拡大図、図4は図3のA−A矢視断面図、図5は各工具作動装置の各基準穴および締着ボルト穴の位置関係を示す正面図、図6は右巻き加工位置における各成形工具の配置図、図7は下側成形工具の段取り替え手順を示す右巻き加工位置における簡略図、図8は下側工具作動装置を左巻き加工位置に位置変更した簡略図、図9は下側成形工具を左巻き加工位置の傾斜角度に位置変更した簡略図、図10は下側成形工具を左巻き加工位置の衝合位置に位置変更した簡略図である。
【0027】
コイルばね製造機は図1、図2に示すように、立設された基板1に線材Wを送り出す一対のフィードローラ2,2と、線材Wを成形空間に案内するクイル3と、下側成形工具T1をコイルの下側で衝合させる下側工具作動装置10と、上側成形工具T2をコイルの上側で衝合させる上側工具作動装置40と、巻回されるコイルに所定間隔のピッチを付与するピッチ工具Tpと、巻回されたコイルばねを芯金4との協働で切断する切断工具Tcとが配設されている。
【0028】
一対のフィードローラ2,2は、図示しない押圧手段によって回転可能に圧接され、図示しない駆動手段の回転によりその外周に挟圧された線材Wを送り出す。 クイル3は、線材Wを挿通可能に形成され、一対のフィードローラ2,2から送り出される線材Wをコイル成形空間に案内する。 芯金4は、巻回されるコイルの垂直中心線上に切刃が形成され、クイルより遠方側でコイルに内接する。
ピッチ工具Tpは、先端部が傾斜面に形成され、図示しない進退作動手段により前進させて、巻回されるコイルをコイル成形方向に付勢して所定間隔のピッチを付与する。 切断工具Tcは、先端角部に切刃が形成され、図示しない進退作動手段により前進させて、芯金4と協働でコイルばねを切断する。
【0029】
次いで、下側成形工具T1を取着する下側工具作動装置10は、図3、図4に示すように、下側スライド台12が基板1の前面に、位置決めピンを兼ねるリーマボルト13Aと締着ボルト13B,13C,13Dとにより締着されている。
この下側スライド台12は、基板1の後述する右巻き加工位置と左巻き加工位置との2位置に締着可能で、かつ、リーマボルト13Aの胴部外径は、下側スライド台12のリーマボルト穴と、基板1の後述する右巻き基準穴および左巻き基準穴とに係合して位置決め可能に形成されている。
【0030】
また、下側スライド台12は、この下側スライド台12に一体的に締着された揺動軸24の中間胴部24aが図示左方の基板1の揺動穴1aに係合して、この揺動軸24を中心に右巻き加工位置と左巻き加工位置との間を揺動可能で、かつ、揺動軸24と右巻き基準穴または左巻き基準穴とにより右巻き加工位置または左巻き加工位置に位置決めされる。 その揺動軸24は、後述する右巻き移動中心線と左巻き移動中心線とが収束する交差位置を軸心にして基板1に締着されている。 そして、下側スライド台12に形成された凹部12aには、一対のスライド案内板14,14が締着されている。
【0031】
これらスライド案内板14,14の各内側面には、下側スライド15を進退移動可能に案内する案内溝が各々形成され、下側スライド15はその案内溝に沿った移動中心線上を進退移動する。 この下側スライド15の先端部は、各スライド案内板14の上面14aから突出した部分が拡幅され、その上面の着座面15aは、後述する右巻き加工位置と左巻き加工位置とにおける2位置に工具台板16を着脱可能に形成されている。 この工具台板16は、下側スライド15に締着された台座17の調整ボルト18を螺入することにより位置調整できる。
【0032】
この工具台板16には工具ホルダ21が締着されており、この工具ホルダ21の長手方向に、下側成形工具T1を挿通可能な工具挿着穴21aが穿孔され、また、この長手方向先端近傍には工具挿着穴21aと直交する切り割溝21bが工具挿着穴21aに達するまで削成されている。 この切り割溝21bより先端側には、工具挿着穴21aの中心を通り切り割溝21bと直交する図示しない切り割溝が削成されていて、この長手方向先端近傍には、この切り割溝を締め付けるように挟着ボルト23の挿通穴と雌ねじが削成されている。 そして、下側成形工具T1は、工具ホルダ21の工具挿着穴21aに挿通され、調整ボルト22により突出量を調整した後、挟着ボルト23により工具ホルダ21の切り割溝部で挟着する。 この下側成形工具T1は下側スライド15とともに、以下の下側スライド作動機構11により進退移動される。
【0033】
この下側スライド作動機構11は、回動可能なクランク円板27と、このクランク円板27に立設したクランクピン27aと、クランク円板27の回動運動を下側スライドの直進運動に変換するコンロッド32と、クランク円板27を回動させるサーボモータ(駆動手段)33とで構成されている。 下側スライド15の後退端よりも後方の下側スライド台12には軸受けを介してスリーブ28が回動可能に取り着けられ、このスリーブ28にはクランク円板27が一体的に締着されている。 このクランク円板27には、その回動中心に対して偏心した位置にクランクピン27aが突設されている。
【0034】
また、下側スライド15の後端部にはヨーク29が立設されている。 このヨーク29に軸止された枢結軸31によりコンロッド32の一端はヨーク29に回動可能に取り着けられ、一方コンロッド32の他端はクランク円板27の偏心位置に突設のクランクピン27aに回動可能に取り着けられている。 このクランク機構によりクランク円板27の回動運動を下側スライド15の直進運動に変換する。 クランク円板27を駆動するサーボモータ33の出力側には減速機34が取着されていて、この減速機34はクランク円板27と同軸心に下側スライド台12の減速機係合穴に取着されその出力軸はスリーブ28とキー着されている。
【0035】
そして、このように構成された下側工具作動装置10は、サーボモータ33の回動運動により減速機34、スリーブ28、クランク円板27、コンロッド32、枢結軸31およびヨーク29を介して下側スライド15とともに下側成形工具T1を進退移動させる。
【0036】
次いで、上側成形工具T2を取着する上側工具作動装置40は、図1、図2に示すように、上側スライド台42が基板1の前面に、位置決めピンを兼ねるリーマボルト43Aと締着ボルト43B,43C,43Dとにより締着されている。
この上側スライド台42は、基板1の後述する右巻き加工位置と左巻き加工位置との2位置に締着可能で、かつ、リーマボルト43Aの胴部外径は、上側スライド台42のリーマボルト穴と、基板1の後述する右巻き基準穴および左巻き基準穴とに係合して位置決め可能に形成されている。
【0037】
この上側工具作動装置40は、上述した下側工具作動装置10と同一の構成であって、その取付け位置が相違するのみである。 したがって、その構成については、下側工具作動装置10と同一の構成要素は同一名称にするとともに、下側工具作動装置10の符号に30を加算した符号(下1桁は共通)とし、対比のためにその一覧のみを以下に記載して詳細な説明は省略する。
【0038】
その一覧は、上側スライド作動機構41、上側スライド台42、凹部42a、リーマボルト43A、締着ボルト43B,43C,43D、スライド案内板44、上面44a、上側スライド45、着座面45a、工具台板46、台座47、調整ボルト48、工具ホルダ51、工具挿着穴51a、切欠き51b、調整ボルト52、挟着ボルト53、揺動軸54、中間胴部54a、クランク円板57、クランクピン57a、ヨーク59、枢結軸61、コンロッド62、サーボモータ63、減速機64である。
【0039】
そして、このように構成された上側工具作動装置40は、サーボモータ63の回動運動により、クランク円板57、コンロッド62などを介して上側スライド45とともに上側成形工具T2を進退移動させる。
【0040】
次いで、下側工具作動装置10と上側工具作動装置40とを右巻きコイルばねを巻回する右巻き加工位置、または、左巻きコイルばねを巻回する左巻き加工位置のいずれかに位置決めする各揺動軸、各基準穴、各締着ボルト穴について、記号化した図5を参照して説明する。 なお、図5において、△印は下側工具作動装置10、□印は上側工具作動装置40を各々の右巻き加工位置に締着する各締着ボルト穴を示し、▲印は下側工具作動装置10、黒四角印は上側工具作動装置40を各々の左巻き加工位置に締着する各締着ボルト穴を示す。 これらのうち、外枠が二重線の各々1個の穴は、各リーマボルトを締着する各々の基準穴を示す。
【0041】
図1に示す右巻きコイルばねを巻回する際の下側工具作動装置10は、コイルの下側(クイル3側)で衝合する下側成形工具T1の衝合点がコイル径の増減に対応するクイル側衝合軌跡35R(図6参照)に沿って進退移動可能な右巻き加工位置にあるが、このとき下側成形工具T1とともに進退移動する下側スライド15の右巻き移動中心線15Rは、クイル側衝合軌跡35Rと平行に、かつクイル軸線に対して上方へ22.5°に設定されている。
【0042】
また、上側工具作動装置40は、コイルの上側(芯金4側)で衝合する上側成形工具T2の衝合点がコイル径の増減に対応する芯金側衝合軌跡65R(図6参照)に沿って進退移動可能な右巻き加工位置にあるが、このとき上側成形工具T2とともに進退移動する上側スライド45の右巻き移動中心線45Rは、芯金側衝合軌跡65Rと平行に、かつクイル軸線に対して上方へ67.5°に設定されている。
【0043】
同様に、図2に示す左巻きコイルばねを巻回する際の下側工具作動装置10は、コイルの下側(芯金4側)で衝合する下側成形工具T1の衝合点がコイル径の増減に対応する図示しない芯金側衝合軌跡に沿って進退移動可能な左巻き加工位置にあるが、このとき下側成形工具T1とともに進退移動する下側スライド15の左巻き移動中心線15Lは、芯金側衝合軌跡と平行にかつクイル軸線に対して下方へ67.5°に設定されている。
【0044】
また、上側工具作動装置40は、コイルの上側(クイル3側)で衝合する上側成形工具T2の衝合点がコイル径の増減に対応する図示しないクイル側衝合軌跡に沿って進退移動可能な左巻き加工位置にあるが、このとき上側成形工具T2とともに進退移動する上側スライド45の左巻き移動中心線45Lは、クイル側衝合軌跡と平行にかつクイル軸線に対して下方へ22.5°に設定されている。
【0045】
そして、下側工具作動装置10を右巻き加工位置または左巻き加工位置へ揺動により転位させる揺動軸24は、図5に示すように、下側スライド15の右巻き移動中心線15Rと左巻き移動中心線15Lとが収束する交差位置を軸心にして、図4に示すように下スライド台12の裏面に締着されている。 この揺動軸24はその中間胴部24aが、図4に示すように、基板1の揺動穴1aと係合しているので、下側スライド台12は、リーマボルト13A、締着ボルト13B,13C,13Dを取り外すことにより、この揺動軸24を中心に右巻き加工位置と左巻き加工位置との間で揺動により転位できる。
【0046】
同様に、上側工具作動装置40を右巻き加工位置または左巻き加工位置へ揺動により転位させる揺動軸54は、上側スライド45の右巻き移動中心線45Rと左巻き移動中心線45Lとが収束する交差位置を軸心にして上側スライド台42の裏面に締着されている。 この揺動軸54はその中間胴部54aが、基板1の揺動穴1bと係合しているので、上側スライド台42は、リーマボルト43A、締着ボルト43B,43C,43Dを取り外すことにより、この揺動軸54を中心に右巻き加工位置と左巻き加工位置との間で揺動により転位できる。
【0047】
また、下側工具作動装置10を右巻き加工位置に位置決めするには、下側スライド台12を締着するリーマボルト13Aを図5に示す右巻き基準穴(リーマボルト穴)13aRに係合させて締着し、締着ボルト13B,13C,13Dを右巻き締着ボルト穴13bR,13cR,13dRに各々締着する。 左巻き加工位置に位置決めするには、下側スライド台12を締着するリーマボルト13Aを左巻き基準穴13aLに係合させて締着し、締着ボルト13B,13C,13Dを左巻き締着ボルト穴13bL,13cL,13dLに各々締着する。
【0048】
同様に、上側工具作動装置40を右巻き加工位置に位置決めするには、上側スライド台42を締着するリーマボルト43Aを右巻き基準穴43aRに係合させて締着し、締着ボルト43B,43C,43Dを右巻き締着ボルト穴43bR,43cR,43dRに各々締着する。 左巻き加工位置に位置決めするには、上側スライド台42を締着するリーマボルト43Aを左巻き基準穴43aLに係合させて締着し、締着ボルト43B,43C,43Dを左巻き締着ボルト穴43bL,43cL,43dLに各々締着する。
【0049】
次いで、各成形工具の段取り替えについて、図7〜図10に示す下側工具作動装置10の下側成形工具T1を右巻き加工位置から左巻き加工位置に位置変更する場合の例に基づき説明する。 なお、図7〜図10においては工具台板16(46)と工具ホルダ21(51)は簡略して一体的に表現している。
【0050】
図7に示す右巻き移動中心線15Rの右巻き加工位置から、下側スライド台12を上記要領により揺動軸24を中心に揺動させて、図8に示す左巻き移動中心線15Lの左巻き加工位置に転位して位置決め締着する。 その後、工具台板16の締着ボルト19A,19Bを取り外すとともに、下側スライド15に穿孔された右巻き加工位置の工具位置決めピン穴20Rから、工具台板16に埋設された図示しない位置決めピンを取り外して、下側成形工具T1、工具ホルダ21とともに工具台板16を下側スライド15から分離する。
【0051】
この分離した工具台板16を、図9に示す左巻き加工位置に位置変更して、下側スライド15の工具位置決めピン穴20Lに工具台板16の図示しない位置決めピンを係合させるとともに、締着ボルト19A,19Bを下側スライド15の締着ボルト穴19aL,19bLに螺合させて、図3に示す調整ボルト18により下側成形工具T1を左巻きコイルの水平中心線に対して、45°の位置に調整しながら工具台板16を下側スライド15に締着する。
【0052】
この状態の下側成形工具T1は、左巻きコイルの下側で衝合可能な位置ではないので、下側スライド作動機構11のサーボモータ33を回動させて、図10に示す衝合可能な位置に調整する。 そして、下側工具作動装置10の下側成形工具T1を左巻き加工位置から右巻き加工位置に段取り替えする場合と、上側工具作動装置40の上側成形工具T2を左巻き加工位置または右巻き加工位置に段取り替えする場合とにおいても、同様にして容易に段取り替えできる。
【0053】
引き続いて、上述のように構成された本例のコイル巻回作用について、図6に示す右巻きコイルの例に基づいて説明する。
【0054】
下側スライド15は、図1に示すようにクイル軸線に対して上方へ22.5°で設定された右巻き移動中心線15Rに沿って進退移動するので、右巻きコイルの下側で衝合する下側成形工具T1もこれと平行な22.5°のクイル側衝合軌跡35Rに沿って進退移動する。 そして、コイル径の増減により衝合位置PmとPnとの間で移動しても下側成形工具T1の軸線は右巻きコイルの水平中心線に対して下方へ45°の角度を維持するので、下側成形工具T1を右巻きコイルの中心に常時向心させることができる。
【0055】
また、上側スライド45は、図1に示すようにクイル軸線に対して上方へ67.5°で設定された右巻き移動中心線45Rに沿って進退移動するので、右巻きコイルの上側で衝合する上側成形工具T2もこれと平行な右巻きコイルの垂直中心線に対して22.5°の芯金側衝合軌跡65Rに沿って進退移動する。 そして、コイル径の増減により衝合位置QmとQnとの間で移動しても上側成形工具T2の軸線は右巻きコイルの水平中心線に対して上方へ45°の角度を維持するので、上側成形工具T2を右巻きコイルの中心に常時向心させることができる。
当然、左巻きコイルにおいても同様である。
【0056】
なお、本発明に係るコイルばね製造機は、上述した実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲においてさまざまな形態に構成することができる。 例えば、スライド台の揺動は、揺動軸を基板に締着しスライド台の係合穴部で揺動させることもできる。
【0057】
【発明の効果】
本発明は、上述のとおりであるので以下に記載するような効果を奏する。
【0058】
請求項1の発明によれば、2個の成形工具の各工具作動装置は、各々の右巻き加工位置と左巻き加工位置とに揺動させて転位可能にし、右巻き加工位置または左巻き加工位置のいずれか一方に位置決めするようにしたので、各工具作動装置およびその制御手段の構成が簡素で安価にでき、製造原価の低減や取扱いの容易化ができる効果を奏する。
【0059】
また、下側成形工具と上側成形工具とは各々の右巻き加工位置と左巻き加工位置とにおいて、コイル径の増減に対応する直線状の衝合軌跡に沿って各々進退移動するので、理論上の衝合軌跡と一致してコイルを巻回でき、コイルばねの品質向上を図れる。 さらに、在来のコイルばね製造機に対して各工具作動装置を揺動させる各々1個の揺動軸に加えて、各工具作動装置の各加工位置に対応する各々2個の右巻き基準穴および左巻き基準穴と、各工具作動装置に各々1個のピン穴および位置決めピンを追加することで、段取り替えが容易なコイルばね製造機に改造できるとともに、設備費用の節約を図ることができる。
【0060】
また、各工具作動装置の揺動軸は、各々のスライドの右巻き移動中心線と左巻き移動中心線との交差位置を軸心にして基板上に各々軸支されるようにしたので、各成形工具の工具ホルダを取着する各スライドの各々の右巻き加工位置と左巻き加工位置との各着座面を殆ど共用可能で狭小な着座面積にすることができる。 したがって、各スライドの着座面積を狭小にできることにより、各スライドの質量が低減して慣性質量を低減させることができるので各スライドの高速度化を図ることができる。
【0061】
次の請求項2の発明によれば、請求項1の効果に加えて下側工具作動装置の右巻き基準穴は右巻き移動中心線がクイル軸線に対して上方へ22.5°傾斜した位置に、左巻き基準穴は左巻き移動中心線が下方へ67.5°傾斜した位置に各々穿孔し、かつ、上側工具作動装置の右巻き基準穴は右巻き移動中心線がクイル軸線に対して上方へ67.5°傾斜した位置に、左巻き基準穴は左巻き移動中心線が下方へ22.5°傾斜した位置に各々穿孔するようにしたので、各成形工具をコイル径の増減に対応してコイルの中心に常時向心させることができる。
【0062】
すなわち、右巻き加工位置において、下側成形工具と上側成形工具とをクイル軸線と平行なコイルの水平中心線に対して各々45°の角度位置で、下側成形工具をクイル軸線に対して上方へ22.5°傾斜したクイル側衝合軌跡上と、上側成形工具を上方へ67.5°傾斜した芯金側衝合軌跡上とで衝合させることにより、コイル径が増減しても各成形工具の軸線はコイルの水平中心線に対して各々45°を維持するので、各成形工具をコイルの中心に常時向心させて品質の安定化を図ることができる。 また、左巻き加工位置においても同様である。
【0063】
次の請求項3の発明によれば、請求項1又は2の効果に加えて各工具作動装置のスライドを進退移動させる各々のスライド作動機構は、回動可能なクランク円板と、このクランク円板に立設したクランクピンと、このクランクピンと下側スライドまたは上側スライドとに枢結されたコンロッドと、クランク円板を回動させる駆動手段とを各々備えるようにしたので、各駆動手段の回動角度量をクランク運動により各スライドの進退移動量として確実に変換することができる。 したがって、円板状カムにカムフォロアを外接させたカム機構のように駆動手段が高速度回転するとジャンピングするようなことがなく、コイルばね製造機の高速度加工化を図ることができる。
【0064】
次の請求項4の発明によれば、請求項1又は2又は3の効果に加えて下側スライドには、下側成形工具が右巻き加工位置と左巻き加工位置とにおける各衝合軌跡に各々衝合可能な2位置に工具ホルダを選択的に位置決め着脱可能な取付け穴を設け、かつ、上側スライドには、上側成形工具が右巻き加工位置と左巻き加工位置とにおける各衝合軌跡に各々衝合可能な2位置に工具ホルダを選択的に位置決め着脱可能な取付け穴を設けるようにしたので、各工具作動装置を右巻き加工位置または左巻き加工位置へ段取り替えする際に、各々の成形工具をその衝合軌跡に位置決めする再現性があるとともに段取り時間が短くてすむ。 その結果、品質の安定化と作業能率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコイルばね製造機の工具作動装置の全体を示す説明図であって、右巻き加工位置における正面図である。
【図2】同じく、左巻き加工位置における正面図である。
【図3】同じく、図1に示す下側工具作動装置の拡大図である。
【図4】同じく、図3のA−A矢視断面図である。
【図5】同じく、基板に穿孔された各工具作動装置の各基準穴および締着ボルト穴の位置関係を示す説明図であって、その正面図である。
【図6】同じく、右巻き加工位置における各成形工具の配置を示す簡略図である。
【図7】同じく、下側成形工具の段取り替え手順を示す説明図であって、右巻き加工位置における簡略図である。
【図8】同じく、下側工具作動装置を左巻き加工位置に位置変更した簡略図である。
【図9】同じく、下側成形工具を左巻き加工位置の傾斜角度に位置変更した簡略図である。
【図10】同じく、下側成形工具を左巻き加工位置の衝合位置に位置変更した簡略図である。
【図11】従来の技術に係るコイルばね製造機の説明図であって、その正面図である。
【符号の説明】
3 クイル
10 下側工具作動装置
11 下側スライド作動機構
12 下側スライド台
15 下側スライド
15R 右巻き移動中心線(下側工具作動装置の)
15L 左巻き移動中心線(下側工具作動装置の)
21 工具ホルダ
35R クイル側衝合軌跡(右巻きコイルの)
40 上側工具作動装置
41 上側スライド作動機構
42 上側スライド台
45 上側スライド
45R 右巻き移動中心線(上側工具作動装置の)
45L 左巻き移動中心線(上側工具作動装置の)
51 工具ホルダ
65R 芯金側衝合軌跡(右巻きコイルの)
T1 下側成形工具
T2 上側成形工具
Claims (4)
- クイルから送り出される線材を2個の成形工具に順次衝合させて右巻きまたは左巻きコイルを選択的に巻回するコイルばね製造機であって、コイルの下側で衝合する下側成形工具の成形溝をコイル径の増減に対応する衝合軌跡に沿って進退移動させる下側スライドと、この下側スライドを前記衝合軌跡と平行な移動中心線に沿って案内可能で前記下側成形工具がクイル側で衝合する右巻き加工位置と芯金側で衝合する左巻き加工位置との2位置に選択的に位置決めして基板に締着される下側スライド台と、この下側スライド台を基板上で揺動させて前記右巻き加工位置と左巻き加工位置とに転位可能に支承する揺動軸とを設け、この揺動軸は、前記下側スライドの右巻き加工位置における右巻き移動中心線と左巻き加工位置における左巻き移動中心線とが収束する交差位置を軸心にしたものである下側工具作動装置と、
コイルの上側で衝合する上側成形工具の成形溝をコイル径の増減に対応する衝合軌跡に沿って進退移動させる上側スライドと、この上側スライドを前記衝合軌跡と平行な移動中心線に沿って案内可能で前記上側成形工具が芯金側で衝合する右巻き加工位置とクイル側で衝合する左巻き加工位置との2位置に選択的に位置決めして基板に締着される上側スライド台と、この上側スライド台を基板上で揺動させて前記右巻き加工位置と左巻き加工位置とに転位可能に支承する揺動軸とを設け、この揺動軸は、前記上側スライドの右巻き加工位置における右巻き移動中心線と左巻き加工位置における左巻き移動中心線とが収束する交差位置を軸心にしたものである上側工具作動装置とを備えたことを特徴とするコイルばね製造機。 - 前記下側工具作動装置を前記右巻き加工位置に位置決めする右巻き基準穴は、前記下側スライドの右巻き移動中心線がクイル軸線に対して上方へ22.5°傾斜した右巻き加工位置に位置決め可能な位置に、また前記左巻き加工位置に位置決めする左巻き基準穴は、左巻き移動中心線がクイル軸線に対して下方へ67.5°傾斜した左巻き加工位置に位置決め可能な位置にそれぞれ基板に穿孔し、かつ、前記上側工具作動装置を前記右巻き加工位置に位置決めする右巻き基準穴は、前記上側スライドの右巻き移動中心線がクイル軸線に対して上方へ67.5°傾斜した右巻き加工位置に位置決め可能な位置に、また前記左巻き加工位置に位置決めする左巻き基準穴は、左巻き移動中心線がクイル軸線に対して下方へ22.5°傾斜した左巻き加工位置に位置決め可能な位置にそれぞれ基板に穿孔した請求項1に記載のコイルばね製造機。
- 前記下側工具作動装置の下側スライドを進退移動させる下側スライド作動機構は、前記下側スライドの後退端よりも後方で前記下側スライド台に回動可能に枢着されたクランク円板と、このクランク円板の回動中心に対して偏心位置に立設されたクランクピンと、このクランクピンと前記下側スライドとに枢結され前記クランク円板の回動運動を前記下側スライドの直進運動に変換するコンロッドと、前記下側スライド台に設けられ前記クランク円板を回動させる駆動手段とを備え、かつ、前記上側工具作動装置の上側スライドを進退移動させる上側スライド作動機構は、前記上側スライドの後退端よりも後方で前記上側スライド台に回動可能に枢着されたクランク円板と、このクランク円板の回動中心に対して偏心位置に立設されたクランクピンと、このクランクピンと前記上側スライドとに枢結され前記クランク円板の回動運動を前記上側スライドの直進運動に変換するコンロッドと、前記上側スライド台に設けられ前記クランク円板を回動させる駆動手段とを備えた請求項1又は2に記載のコイルばね製造機。
- 前記下側工具作動装置の下側スライドには、前記下側成形工具が着脱可能な工具ホルダを前記下側成形工具が前記右巻き加工位置と左巻き加工位置とにおける前記各衝合軌跡に各々衝合可能な2位置に選択的に位置決め着脱可能な取付け穴を設け、かつ、前記上側工具作動装置の上側スライドには、前記上側成形工具が着脱可能な工具ホルダを前記上側成形工具が前記右巻き加工位置と左巻き加工位置とにおける前記各衝合軌跡に各々衝合可能な2位置に選択的に位置決め着脱可能な取付け穴を設けた請求項1乃至3のいずれか1項に記載のコイルばね製造機。
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