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JP3871467B2 - 通信パスの障害復旧装置 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は通信パスの障害復旧に関し、特に多重化構造で階層化された通信ネットワークにおける通信パスの障害復旧装置及びその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図1は通信ネットワーク構成の一例を示しており、また図2はその通信パスの多重化構造の一例を示している。
図1の(b)に示すように、通信ネットワーク上にはSDH、PDH及び図示した等の様々な伝送方式の通信装置が存在し、それらの間は種々の伝送速度の通信パスによって接続される。前記通信パスはまた図1の(c)及びそれを階層表示した図2に示すように通信パスの多重化構造(2M_SDH、50M_SDH、150M_SDH等)に基づいて階層化5〜7されている。
【0003】
近年、ネットワーク通信網の形態も複雑化され、アクセス網、基幹網、PDH網、及びSDH網等に分割された多種多様なドメインが存在している。図1の(a)に示すように各ドメインは内部のクロスコネクト装置等を管理するサブネットワーク管理システム(Sub−NMS)2〜4によって管理され、それらはさらに主ネットワーク管理システム(Main−NMS)1によって管理されている。ITU−T勧告G.805ではこのような複雑な通信パスの管理をレイヤリング(階層構造)の関係を用いて整理する動きが見られる。
【0004】
ここで、図2に×印で示すように150M_SDHレイヤ5上で150Mb/sの通信パス11(通信パスA)に断線等の障害が発生すると、従来においては前記障害からの早期復旧のために障害が発生した同一レイヤ5内の予備パスを使って前記通信パスの迂回パス12及び13を形成していた。もし、同一レイヤ内で復旧できない場合には、障害パスを収容するクライアント側のレイヤ6、7等においてより低速な50Mb/sパスや2Mb/sパスを使って復旧が行われていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来においては伝送速度が高速のレイヤで通信パスの障害が発生した時に先ず同一レイヤ内でその障害復旧が行なわれるため、予め全ての通信パスに高速の予備パスを張っておく必要があった。そのため、例えば障害発生前の前記通信パス11が全帯域の10%しか使用していない場合であっても、その迂回路形成のために同じ150Mb/sの予備パスを用意しておく必要があった。
【0006】
また、前記10%の使用率しかない通信パスの障害に一旦割り当てられた150Mb/sの予備パスは、その後に発生した前記予備パスの使用を本当に必要とする使用率80%の通信パスの障害に対して割り当てることができなかった。
このように、従来においては通信パス障害に対する予備容量設計の効率が極めて低いという問題があった。
【0007】
一方、上述したように同一レイヤ内で障害復旧できない場合には、その高速のパスに収容されている低速パスの側での障害復旧が試みられる。この場合、高速レイヤで余分な予備パスを張らなくてすむため予備容量の設計効率は改善される。しかしながら、従来においては低速レイヤ側における多くのパスがその復旧使用の対象となるため障害復旧処理に膨大な時間が係り、かえって障害の影響を拡大させるという問題があった。
【0008】
そこで本発明の目的は、上記種々の問題に鑑み、通信パスの開設/停止等により流動的に変わる通信ネットワークにおいて、所定の評価関数を用いることによって障害復旧に最適な通信パスを備えたレイヤ及びその通信パスとを適宜選択する通信パスの障害復旧装置及びその方法を提供することにある。その結果、通信パス障害に対する予備容量設計効率が顕著に改善され、且つ迅速な障害復旧が可能となる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、通信パスが多重化された階層化構造を有する通信ネットワークにおける通信パスの障害復旧装置であって、前記装置は、ネットワーク収集情報によって障害パスを検出する通信パス障害受信部と、前記障害パスに関連する情報を所定の評価関数で判断した結果に基づいて動的に前記障害パスの障害復旧処理を行うための通信レイヤ及びそのレイヤ上の通信パスを選択する通信パス復旧対象選択部と、前記選択された通信レイヤ上の通信パスを使って前記障害パスの障害復旧処理を行う通信パス復旧処理部と、で構成される通信パスの障害復旧装置が提供される。
【0010】
前記通信パス復旧対象選択部は、前記選択された通信レイヤにおいてさらに前記評価関数による判断を繰り返し、それによって前記障害パスの障害復旧処理を行うための通信レイヤ及びそのレイヤ上の通信パスを選択する。そして、前記評価関数は、前記障害パスが存在する同一レイヤ内でその障害復旧処理を行うか、又はそのパスを収容する他のレイヤのパスを用いて障害復旧処理を行うかの選択判断を行う。
【0011】
前記評価関数は、障害パスのトラフィック使用率によって前記判断を行い、前記使用率が所定の閾値以下の場合にはクライアント側のレイヤのパスによる障害復旧処理を選択する。前記使用率には、ユーザとの契約帯域による全帯域の割合、ATM通信におけるピークセルレートが含まれる。さらに、前記クライアント側の復旧対象パス数が所定値以上の場合には、前記クライアント側の選択が無効とされ、障害パスの同一レイヤ内で障害復旧処理が行われる。
【0012】
また、前記評価関数は、所定数を超える複数パスの障害発生時にはそのサーバ側のパスを選択する。
前記通信パス復旧対象選択部はさらに迂回パス構成可否情報を有し、前記評価関数は前記迂回パス構成可否情報が否の場合に他のレイヤを選択する。前記通信パス復旧対象選択部はさらに各通信パスに付与したプライオリティ情報を有し、前記評価関数はプライオリティの高い通信パス障害に対し優先的に同一レイヤ内の処理を選択する。
【0013】
【発明の実施の形態】
図3は、本発明による通信パスの障害復旧装置の基本構成例を示したものである。
図3では、本発明による通信パスの障害復旧装置の機能が主ネットワーク管理システム(Main−NMS)1内のパス障害復旧機能部20として備えられる。主ネットワーク管理システム1には複数のサブネットワーク管理システム(Sub−NMS)2〜4が接続され、それらの間の通信は前者のマネージャ(Manager)24と後者のエージェント(Agent)25とによって行われる。
【0014】
主ネットワーク管理システム1は、サブネットワーク管理システム2〜4からネットワーク情報を収集したり、各サブネットワークのクロスコネクトに対する制御指示を与える等のネットワーク全体の制御及び管理を行う。これらは大きくネットワークの制御等を行なう機能オブジェクト(本例では21〜23に相当)とネットワーク情報等を管理する情報オブジェクト31〜36の2つのオブジェクトによって実現される。
【0015】
前記機能オブシェクトは本発明によるパス障害復旧機能部20で処理され、また前記情報オブジェクトはSDH_VC12−TU12、SDH_VC3−AU3等の各伝送速度に対応したレイヤ単位24〜26で処理される。なお、本例では1つの機能オブジェクトが全てのレイヤを管理するが、複数の機能オブジェクトをレイヤ単位に配備してレイヤ毎の管理を行うように構成しても良い。
【0016】
図4には、本発明による障害復旧制御の基本フロー例を示している。
ここでは、図3のパス障害復旧機能部20における通信パス障害受信部21、通信パス復旧対象選択部22、及び通信パス復旧処理部23の各部の動作を本制御フローを参照しながら説明する。
【0017】
先ず、通信パス障害受信部21が各サブネットワーク管理システム2〜4から収集したネットワーク情報によって障害パスを検出する(S101)。なお、各サブドメイン2〜4内で発生した通信パスの障害は、対応するサブネットワーク管理システムのエージェント28が主ネットワーク管理システムのマネージャ27に通知する。
【0018】
次に、通信パス復旧対象選択部22が、本発明により所定の評価関数に基づいて予備パス及びその予備パスが存在するレイヤを選択する。これにより、従来のように予め決められたレイヤ内や予備パス等から選択処理が開始されるのではなく、本発明では前記評価関数に基づいて通信パスの障害が発生した時点で最適と推定される予備パス及びその予備パスが存在するレイヤが、障害発生レイヤとの異同に係わらず直ちに選択される(S102及び103)。
【0019】
その結果、通信パス復旧処理部23が、対応するサブネットワーク管理システムのエージェント28に対しマネージャ27を介して前記評価関数に基づいて選択されたレイヤの予備パス設定指示、及び障害復旧処理の指示を行う(S104)。なお、図4には本発明のより具体的な例として前記評価関数に「障害パスの使用率」を用いた場合(S103)を合わせて示している。これについては、以下で説明する本発明の実施例で説明する。
【0020】
本発明の第1の実施例として、先に示した図2の障害発生の場合に評価関数として図4の「障害パスの使用率」を用いる場合について説明する。また、図5にはその説明に用いるため通信パスの一構成例を示している。
図2に示すように、152M_SDH(VC4−AU4)レイヤ5の通信パス11に障害が発生すると、それを主ネットワーク管理システム1の通信パス障害受信部21が検出する(S101)。
【0021】
通信パス復旧対象選択部22は、評価関数「障害パスの使用率(α)」に基づき予備パス及びその予備パスが存在するレイヤを選択する。本例では、障害となった通信パスの使用率αが50%以下の場合には、その通信パスが存在する同一レイヤ内での障害復旧処理は行わないと規定する。従って、使用率が50%以下の場合は同一伝送速度の予備パスは使用されない。
<評価関数1>
障害パスの使用率>=α
【0022】
図5の(a)には図2の各レイヤ5〜7に対応する通信パスの構成例を図式的に示しており、150M_VC4−AU4レイヤ5の1本の通信パス(パスA)に50M_VC3−TU3レイヤ6の3本の通信パス(パスA−1〜3)が、そして50M_VC3−TU3レイヤ6の1本の通信パスに2M_VC12−TU12レイヤ7の21本の通信パス(パスA−3−1〜21)がそれぞれ対応する。
【0023】
図5の(b)の例では、通信パスA、パスA−1、及びパスA−3がそれぞれ使用率50%以下となっている。従って、これらの通信パスに障害が発生した時には図4のクライアントパス処理(S102及び103)が実行される。その他のパスについては従来の同一レイヤ内で予備パスに切り換える処理が行われる(S102及び104)。
【0024】
例えば、パスAは使用率40%のためそのレイヤ5では障害復旧を行なわないで、障害パスAを収容するクライアント側のより低速なパスA−1〜3が検索される(S111)。本例ではパスA−2の使用率は100%のため同一レイヤ内での復旧対象パスとなるが、パスA−1,A−3については使用率が50%を満たしていないためパスAの復旧対象パスとなる。この処理はさらにパスA−1,A−3に収容されているパスについても同様に行われ、使用率50%に満たないパスは復旧パスとして検索対象となる(S111〜114)。この処理を逐次繰り返すことで最終的に復旧対象パスが特定され(S115及び116)、そのパスを使った復旧処理が行われる。
【0025】
ここで、各パスの「使用率」の情報には、図3で示した情報オブジェクト31〜36の内の通信パスの情報を管理するトレイル・オブジェクト(Trail)31の情報を使用する。パスの「使用率」は、下記(A)に下線を付して示してあるようにトレイル・オブジェクト(Trail)31の属性情報の内のトラフィック項目(trafficDescription)で管理されている。これらの使用率の情報はパスの開通/停止に伴ってアップデートされる。
【0026】
(A)Trailオブジェクト属性の一例
TrailId
trafficDescription 40
operationalState
directionality
aEndNWTPList
zEndNWTPList
………
【0027】
同様に、評価閾値のほうは、下記(B)に示すレイヤ内のネットワークドメインを管理するレイヤネットワークドメイン・オブジェクト(layerNetworkDomain)32の属性情報であるトラフィック閾値項目(trafficThreshold)で管理される。
(B)layerNetworkDomainオブジェクト属性の一例
layerNetworkId
trafficThreshold 50
………
【0028】
上記本発明の第1の実施例では評価関数として時間とともに変化する「使用率」を使用していたが、以下では本発明の第2の実施例としてより簡易な固定値である「契約帯域α」を使用する例について述べる。従って、評価関数は以下のようになる。
<評価関数2>
障害パスの契約帯域>=α
【0029】
ここでは一例として、あるユーザが図5の通信パス6(VC3−TU3)の1本と、別の通信パス6に収容された4本の通信パス7(VC12−TU12)とを契約しているものとする。この場合、各通信パス6及び7の単位(VC3−TU3、VC12−TU12)における「契約帯域」はそれぞれ100%である。
【0030】
一方、通信パス6は通信パス7を21本収容しているため、通信パス6の単位(VC3−TU3)でみると、前記4本の通信パス7が契約された通信パス6の契約帯域は19%(=4/21×100)である。本例ではこの「契約帯域」を第1の実施例の「使用率」と置き換えて、「障害パスの契約帯域」に基づく効率的な障害復旧処理を行なう。
【0031】
図6は、通信パスの別の構成例を示したものである。ここでは、図6を用いて本発明の第3の実施例を説明する。
図5の通信パス構成例では物理的な伝送速度に対応した通信パスを障害復旧の対象としていたが、本構成例ではバーチャルパス(VP)をその対象とする。一例として、図5の(a)に示すように150M_SDH(VC4−AU4)レイヤの通信パス5内にATM通信におけるの複数のバーチャルパス(VP)8が存在すると仮定する。
【0032】
前記バーチャルパス8は種々の帯域を有しており、それらは帯域規定の一つである「ピークセルレート(PCR)」によって管理される。ここでは、図4の「評価関数」として「ピークセル数α」を用いる。従って、図4の評価関数は以下のようになる。
<評価関数3>
全VPのピークセル数>=α
【0033】
例えば図6の(b)に示すように、通信パス5内における全てのバーチャルパスのピークセルレートが10万セルであり、評価関数として通信パス5のピークセルレート閾値(α)をα=20万セル数とした場合、各バーチャルパス1、2,3〜(VP1、2,3〜)のピークセルレート合計値は閾値に達しない。その結果、前記通信パス5が存在する150M_SDH(VC4−AU4)レイヤ内での復旧処理は行われず、クライアント側のレイヤにおいてバーチャルパス単位の復旧処理が行われる。
【0034】
以降で説明する本発明の第4〜7の各実施例は、これまで述べてきた本発明の実施例を前提とするが、それに新たな評価条件を付加することによって一層効率的な障害復旧処理を実現しようとするものである。先ず、本例では新たな評価条件として「クライアント側の復旧対象通信パス数β」を用いる。その場合、第1の実施例でいえば評価関数は以下のようになる。
〈評価関数4〉
障害パスの使用率>=α OR クライアント側の復旧対象通信パス数>=β
【0035】
150M_SDH(VC4−AU4)レイヤの1本の通信パスは2M_SDH(VC12−TU12)レイヤの通信パスを63本(=3×21)収容可能である。一例として、152M_SDH(VC4−AU4)レイヤの通信パスの使用率が48%(=30/63×100)であり、そして2M_SDH(VC12−TU12)レイヤの通信パスが30本使用されていると仮定する。ここでは、第1の実施例の評価関数である「使用率(α):50%」を用いる。
【0036】
この場合、第1の実施例によれば障害パスの使用率は48%であるからそのレイヤでの障害復旧は行われずに障害パスAを収容するクライアント側でパスの検索と復旧処理が行われことになる。しかしながら、本例では、新たな評価条件「クライアント側の復旧対象通信パス数>=β」でその閾値を「クライアント側の復旧対象パス数(β)=20」と規定した場合には、障害パスの数がクライアント側の復旧対象パス数より大きくなるため上記〈評価関数4〉の条件を満足しなくなる。従って、本例ではクライアント側でのパスの検索と復旧処理が行われず、障害パスの同一レイヤ内で障害復旧処理が行われる。
【0037】
このように、本実施例によればクライアント側でのパス検索及び復旧処理に要する時間が評価要因として追加される。そのため、通信パスの物理的な空き容量と障害復旧処理時間とが総合的に評価され、予備パスの効率的な運用と障害処理の高速化による障害の拡大防止の両方を考慮した障害復旧処理が行われる。なお、上記評価関数における「クライアント側の復旧対象通信パス数>=β」を実施例1の評価関数として単独で用いることも可能である。
【0038】
本発明の第5の実施例では、新たな評価条件として前述したレイヤネットワークドメイン・オブジェクト(LND)32に本発明による新たな属性情報「迂回パス構成可否情報(XCinfo属性)」を追加する。その一例を下記(B’)に示す。
(B’)layerNetworkDomainオブジェクト属性の一例
layerNetworkId
trafficThreshold 50
XCinfo=False
………
【0039】
図7に前記XCinfo属性を使った障害復旧処理の一例を示す。
先ずVC4−AU4レイヤ5で通信パス11の障害が発生する。そのレイヤの迂回パス構成可否情報は「XCinfo=true」であるから、前述した「評価関数」が別レイヤを選択した場合にはクライアント側へパス検索・障害復旧処理が移行する。移行先のVC3−TU3レイヤ6は、その迂回パス構成可否情報「XCinfo=faulse」によってレイヤ間にまたがる迂回パスが禁止されている。そのため、さらにクライアント側のVC12−TU12レイヤ7へパス検索・障害復旧処理が移行する。VC12−TU12レイヤ7は「XCinfo=true」であるから、そのレイヤでパス検索・障害復旧処理が開始される。
【0040】
さらに本発明の第6の実施例では、前述したトレイル・オブジェクト(Trail)31に新たな評価条件としてプライオリティ情報(priority属性)を設ける。例えば、プライオリティ情報に1〜5の値(5:high,1:low)を付与し、その内で最も優先度の高い「プライオリティ値=5」には、障害パスに収容される全ての抽出パスのうちでプライオリティ値=5の通信パス障害だけを復旧させる旨の定義等をすることができる。
【0041】
前記プライオリティ情報の一例を下記(A’)に示す。
(A’)Trailオブジェクト属性の一例
TrailId
trafficDescription 40
priority 5
………
【0042】
これまで述べた実施例は、すべて回線障害発生時に障害通信パスが存在する同一レイヤ内か又はクライアント側のより低速なレイヤにおいて障害回復処理を行うものであった。次に述べる本発明の第7の実施例は、ある条件下でサーバ側の高速レイヤを選択させることで、一層効率的で且つ柔軟な回線障害回復処理を可能とするものである。
【0043】
図8は、複数回線障害時における回線障害処理の一例を示している。
図8では、サーバレイヤ側の150M_SDH(VC4−AU4)レイヤ5に収容されたクライアント側の50M_SDH(VC3−TU3)レイヤ6上で3本の通信パスに品質劣化等の障害が発生した場合を示している。本例ではこのように複数本(x)の通信パス障害を同時に検出した場合には以下の評価関数を使って、サーバ側の高速レイヤ5で障害復旧を行なう。
【0044】
〈評価関数〉
検出したレイヤの障害パス数>=x
本例によれば、クライアント側で発生した複数本の通信パス障害時に、それらをまとめて収容可能なサーバ側の1本若しくはより少ない数の予備パスに切り換えることが可能となるため、それらの障害処理を同一レイヤ内か又はクライアント側のより低速なレイヤで行うよりも、遅延が少なく且つ効率的な予備パスの運用が可能となる。
【0045】
このように、先に述べた本発明による第1〜3の実施例に、さらに上述した第4〜7の実施例を適用することで、通信パスのトラフィック状況、ネットワーク階層構成、及び回線の重要度等により柔軟で効率的に対応した回線障害回復処理を行うことが可能となる。なお、本発明による第4〜7の実施例を単独で適用することも当然に可能である。
【0046】
図9及び10は、これまで述べた本発明の各実施例を適宜組合せることにより効率的で且つ迅速な回線障害復旧処理を実現した障害復旧フロー例を示したものである。
本例では、障害パスの検出によって最初に収容パスのプライオリティを判断する(S201〜203)。高いプライオリティを有するパスについては優先的に障害復旧処理を行い(S206)、それに該当しないパスについてはサーバ側の属性情報XCinfoの判断、及び評価関数「同一レイヤの障害パス数>=x」を判断する(S204)。
【0047】
前記属性情報がXCinfo=trueでレイヤ間の障害処理が可能であり、且つx本以上の通信パス障害を検出した場合にはサーバ側で回線復旧処理を行う(S207)。この条件を満足しない場合には、次にクライアント側の属性情報Cinfoの判断、及び評価関数「障害パスの使用率>=α OR クライアント側の復旧対象通信パス数>=β」を判断する(S205)。
【0048】
前記クライアント側では、クライアントパスを検索し(S208)、さらにそのクライアントパスに対しても同様に属性情報Cinfoの判断、及び評価関数「障害パスの使用率>=α OR クライアント側の復旧対象通信パス数>=β」を判断する(S209〜213)。これによって最も効率的且つ迅速処理が可能なクライアントパスを抽出し、その障害復旧処理を行う(S214)。
【0049】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば多重化構造を有する通信パスにおいてパスの使用効率、復旧時間の両方を十分に考慮したレイヤ間の障害パス復旧処理が可能となる。
【0050】
また、本発明によれば通信パス障害発生時にその回復処理の選択判断を、障害パスのトラフィック、トラフィックのピーク、予備パスの空き状況、障害処理の可否設定、回線重要度、障害パスの本数等、の種々の評価関数を用いて行うことによって、効率的、柔軟且つ迅速に障害回復処理を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】通信ネットワーク構成の一例を示した図である。
【図2】通信パスの多重化構造の一例を示した図である。
【図3】本発明による通信パスの障害復旧装置の基本構成例を示した図である。
【図4】本発明による障害復旧制御の基本フロー例を示した図である。
【図5】通信パスの一構成例を示した図である。
【図6】通信パスの別の構成例を示した図である。
【図7】XCinfo属性を使った障害復旧処理の一例を示した図である。
【図8】複数回線障害時における回線障害処理の一例を示した図である。
【図9】本発明の組合せによる障害復旧フローの一例(1)を示した図である。
【図10】実施例の組合せによる障害復旧フローの一例(2)を示した図である。
【符号の説明】
1…主ネットワーク管理システム
2〜4…サブネットワーク管理システム
5…150M_SDH(VC4−AU4)レイヤ
6…50M_SDH(VC3−TU3)レイヤ
7…2M_SDH(VC12−TU12)レイヤ
11〜15…通信パス
20…パス障害復旧機能部
24〜26…情報オブジェクト部
27…マネージャ
28…エージェント

Claims (8)

  1. 通信パスが多重化された階層化構造を有する通信ネットワークにおける通信パスの障害復旧装置であって、前記装置は
    ネットワーク収集情報によって障害パスを検出する通信パス障害受信部と、
    前記障害パスに関連する情報を所定の評価関数で判断した結果に基づいて動的に前記障害パスの障害復旧処理を行うための通信レイヤ及びそのレイヤ上の通信パスを選択する通信パス復旧対象選択部と、
    前記選択された通信レイヤ上の通信パスを使って前記障害パスの障害復旧処理を行う通信パス復旧処理部と、で構成され、
    前記評価関数は、障害パスのトラフィック使用率によって前記障害パスが存在する同一レイヤ内でその障害復旧処理を行うか、又はそのパスを収容する他のレイヤのパスを用いて障害復旧処理を行うかの選択判断を行い、前記使用率が所定の閾値以下の場合にはクライアント側のレイヤのパスによる障害復旧処理を選択する判断を行うことを特徴とする通信パスの障害復旧装置。
  2. 前記通信パス復旧対象選択部は、前記選択された通信レイヤにおいてさらに前記評価関数による判断を繰り返し、それによって前記障害パスの障害復旧処理を行うための通信レイヤ及びそのレイヤ上の通信パスを選択する請求項1記載の装置。
  3. 前記使用率には、ユーザとの契約帯域による全帯域の割合が含まれる請求項1記載の装置。
  4. 前記使用率には、ATM通信におけるピークセルレートが含まれる請求項1記載の装置。
  5. さらに、前記クライアント側の復旧対象パス数が所定値以上の場合には、前記クライアント側の選択を無効とし、障害パスの同一レイヤ内で障害復旧処理を行なう請求項1〜4のいずれか一つに記載の装置。
  6. 前記評価関数は、さらに所定数を超える複数パスの障害発生時にはそのサーバ側のパスを選択する請求項1に記載の装置。
  7. 前記通信パス復旧対象選択部はさらに迂回パス構成可否情報を有し、前記評価関数は前記迂回パス構成可否情報が否の場合に他のレイヤを選択する請求項1記載の装置。
  8. 前記通信パス復旧対象選択部はさらに各通信パスに付与したプライオリティ情報を有し、前記評価関数はプライオリティの高い通信パス障害に対し優先的に同一レイヤ内の処理を選択する請求項1記載の装置。
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