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JP3876159B2 - オートチューニングプローブ - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、NMR装置で用いられるオートチューニングプローブに関する。
【0002】
【従来の技術】
NMR装置は、静磁場中に置かれた被測定試料に高周波を照射し、その後、被測定試料から出る微小な高周波信号(NMR信号)を検出し、そのなかに含まれている分子構造の情報を抽出し、被測定試料の分子構造を解析する装置である。
【0003】
NMR法では、核スピンを有するさまざまな核種が測定の対象となるため、被測定試料に照射する高周波の周波数も実にさまざまである。従って、測定条件設定の手間を省くために、高周波の周波数を測定対象の核種に応じて自動的に設定すると共に、プローブの同調周波数を自動的に調節できるオートチューニングプローブが実用化されている(特許第3034299号)。
【0004】
図1は、オートチューニングプローブを備えたNMR装置の従来例の構成図である。オートチューニングプローブの駆動部1は、オートチューニングプローブ5のチューニングダイヤル6を駆動する駆動回路2を備えている。駆動回路2とチューニングダイヤル6は、フレキシブルシャフト4で接続されている。駆動回路2は、コンピュータ3によって制御されている。コンピュータ3からの指示によって、駆動回路2がチューニングダイヤル6を駆動することにより、可変容量コンデンサ7の容量を変化させ、同調が取られる構造になっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、NMR装置のオートチューニングプローブ5は、チューニングダイヤル6と駆動回路2がフレキシブルシャフト4で接続され、ダイヤル値の管理は駆動部1側のコンピュータ3によって行なわれているが、チューニングダイヤル6とフレキシブルシャフト4の接続は、着脱ができるような構造になっているため、いったんフレキシブルシャフト4を外してオートチューニングプローブ5のチューニングダイヤル6を手動で回すと、駆動部側で管理しているダイヤル値とプローブの実際のダイヤル値が合わなくなってしまうことがあった。
【0006】
また、複数のオートチューニングプローブを交換して用いる場合、プローブを交換すると、交換前のプローブのダイヤル値が駆動部側のコンピュータ3に残っているため、交換後のプローブのダイヤル値と合わなくなってしまうことがあった。
【0007】
また、駆動部1の電源を測定の途中で切った場合は、管理しているダイヤル値が失われてしまうことがあった。
【0008】
そのため、オートチューニングプローブ5とフレキシブルシャフト4を接続したときや、駆動部1の電源を立ち上げたときには、最初に、オートチューニングプローブ5の実際のダイヤル値を操作者が読み取って、駆動部1のコンピュータ3に入力することになっている。
【0009】
しかしながら、操作者が、駆動部1のコンピュータ3にオートチューニングプローブ5の実際のダイヤル値を入力するのを忘れたり、まちがって入力したりした場合、駆動部1のコンピュータ3が持っているダイヤル値と実際のオートチューニングプローブ5のダイヤル値が一致しないため、オートチューニングが正常に行なわれず、場合によっては、ダイヤルの可変範囲を超えてダイヤルが駆動され、チューニング用の可変容量コンデンサを破損する、という事故が発生する問題があった。
【0010】
このような場合、もし、ダイヤル値を自動的に検出する機構がプローブに備えられていれば、ダイヤル駆動時のオーバードライブによるチューニング用可変容量コンデンサの破損という事態は、未然に防止することが可能になるかも知れない。しかしながら、現在のNMR装置のプローブは、
▲1▼ SCM内部に設置されるので、強磁場の影響を受ける部品を組み込めない。
【0011】
▲2▼ SCM内部の空間は狭いので、かさばる部品を組み込めない。
という理由により、プローブにダイヤル値の検出機構を設けることは、きわめて困難であるのが実状である。
【0012】
本発明の目的は、上述した点に鑑み、操作者の誤操作によって誤ったチューニングダイヤル値が入力され、ダイヤルの可変範囲を超えてダイヤルが駆動される可能性が発生した場合でも、チューニング用の可変容量コンデンサを破損することのないオートチューニングプローブを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明のオートチューニングプローブは、
試料に高周波を照射すると共に、照射直後に試料から出るNMR信号を検出するためのプローブであって、プローブ側にチューニングを可変する機構を備えると共に、別個に設けられた駆動部から伝達手段を介して該チューニング可変機構を駆動して同調を取るようにしたオートチューニングプローブにおいて、
前記伝達手段は回転を伝達するシャフトであって、該シャフトに螺設されたネジ部と、該ネジ部と螺合し該シャフトの回転に従ってシャフトの軸方向に移動する回転止めされた移動子と、前記シャフトに固定され該シャフトと共に回転するシャフトの軸方向と直交する方向に突出した突起を有するストッパとを備え、
前記シャフトと共に回転するストッパがシャフトの回転に伴って移動してきた移動子に当接することにより該シャフトの回転を停止させ、前記チューニング可変機構のドライブ範囲を規制するようにしたことを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。図2は、本発明にかかるオートチューニングプローブの一実施例を示したものである。本実施例では、オートチューニングユニット1とオートチューニングプローブ5との間に、2つのジョイント8を介して、メカニカルストッパ9を設けている。
【0017】
図3は、このメカニカルストッパ9の部分を拡大表示したものである。メカニカルストッパ9内のシャフト10には、ネジが切ってある。そして、シャフト10のネジ部には、ナットスライダ11が取り付けられている。ナットスライダ11は、サポート12に取り付けられた四角形の筒体から成るガイド13によって、回転が規制されているため、ネジシャフト10が回転すると、ナットスライダ11は、ガイド13内を上下方向にスライドする。
【0018】
ナットスライダ11の上面および下面の、ネジシャフト10から離れた位置には、突起14が設けられている。また、ガイド13の内側の、上端付近および下端付近には、ネジシャフト10の軸方向と直交する向きに、突起状のストッパ15が設けられ、ネジシャフト10に固定されている。ネジシャフト10が時計回り方向に回転すると、ナットスライダ11は、ガイド13の中を上方向にスライドする(図4)。ナットスライダ11がガイド13の上端付近まで移動すると、ネジシャフト10に固定されたストッパ15がナットスライダ11の突起14にぶつかって、ネジシャフト10の回転は強制的に止められる(図5)。同様に、ネジシャフト10が反時計回り方向に回転すると、ナットスライダ11は、ガイド13の中を下方向にスライドする(図示せず)。ナットスライダ11がガイド13の下端付近まで移動すると、ネジシャフト10に固定されたストッパ15がナットスライダ11の突起14にぶつかって、ネジシャフト10の回転は強制的に止められる(図示せず)。
【0019】
このときのネジシャフト10の回転可能範囲を、ブローブ内のチューニング用可変容量コンデンサ7の回転許容範囲に予め合わせて設定しておけば、チューニング可変機構のドライブ範囲がおのずと規制され、チューニング用可変容量コンデンサ7のオーバードライブを未然に防止することができる。
【0020】
このように、簡単な構造のメカニカルストッパを用いて、チューニング用可変容量コンデンサのドライブ範囲を規制することが可能になったので、チューニング用可容量変コンデンサを、チューニング可変機構のオーバードライブによって破損することがなくなった。
【0021】
なお、上記実施例では、メカニカルストッパを用いて、チューニング可変機構のオーバードライブを防止したが、メカニカルストッパの代わりに、電気的なスイッチをガイド13の上下端に設け、ナットスライダ11に設けられた突起14でそのスイッチを押させることにより、チューニング可変機構のオーバードライブを防止しても良い。
【0022】
【発明の効果】
以上述べたごとく、本発明のオートチューニングプローブによれば、試料に高周波を照射すると共に、照射直後に試料から出るNMR信号を検出するためのプローブであって、プローブ側にチューニングを可変する機構を備えると共に、別個に設けられた駆動部から伝達手段を介して該チューニング可変機構を駆動して同調を取るようにしたオートチューニングプローブにおいて、前記伝達手段は回転を伝達するシャフトであって、該シャフトに螺設されたネジ部と、該ネジ部と螺合し該シャフトの回転に従ってシャフトの軸方向に移動する回転止めされた移動子と、前記シャフトに固定され該シャフトと共に回転するシャフトの軸方向と直交する方向に突出した突起を有するストッパとを備え、前記シャフトと共に回転するストッパがシャフトの回転に伴って移動してきた移動子に当接することにより該シャフトの回転を停止させ、前記チューニング可変機構のドライブ範囲を規制するようにしたので、操作者の誤操作によって誤ったチューニングダイヤル値が入力され、ダイヤルの可変範囲を超えてダイヤルが駆動される可能性が発生した場合でも、チューニング用の可変容量コンデンサを破損することのないオートチューニングプローブを提供することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の実施例を示す図である。
【図2】 本発明の一実施例を示す図である。
【図3】 本発明の一実施例を示す図である。
【図4】 本発明の一実施例を示す図である。
【図5】 本発明の一実施例を示す図である。
【符号の説明】
1・・・オートチューニングプローブの駆動部(オートチューニングユニット)、2・・・駆動回路、3・・・コンピュータ、4・・・フレキシブルシャフト、5・・・オートチューニングプローブ、6・・・チューニングダイヤル、7・・・可変容量コンデンサ、8・・・ジョイント、9・・・メカニカルストッパ、10・・・ネジシャフト、11・・・ナットスライダ、12・・・サポート、13・・・ガイド、14・・・突起、15・・・ストッパ。

Claims (1)

  1. 試料に高周波を照射すると共に、照射直後に試料から出るNMR信号を検出するためのプローブであって、プローブ側にチューニングを可変する機構を備えると共に、別個に設けられた駆動部から伝達手段を介して該チューニング可変機構を駆動して同調を取るようにしたオートチューニングプローブにおいて、
    前記伝達手段は回転を伝達するシャフトであって、該シャフトに螺設されたネジ部と、該ネジ部と螺合し該シャフトの回転に従ってシャフトの軸方向に移動する回転止めされた移動子と、前記シャフトに固定され該シャフトと共に回転するシャフトの軸方向と直交する方向に突出した突起を有するストッパとを備え、
    前記シャフトと共に回転するストッパがシャフトの回転に伴って移動してきた移動子に当接することにより該シャフトの回転を停止させ、前記チューニング可変機構のドライブ範囲を規制するようにしたことを特徴とするオートチューニングプローブ。
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