JP3879458B2 - 空気調和装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒートポンプサイクルを用いて暖房運転及び冷房運転等を行う空気調和装置に係り、特に、暖房運転中に室外熱交換器に付着する霜を除去するための除霜運転の制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ヒートポンプサイクルを用いて暖房運転をおこなう空気調和装置においては、暖房運転時は、圧縮機の吐出する高温高圧の冷媒を室内熱交換器に導き、室内空気に放熱して凝縮し、室内空気を暖めた後、減圧器を介して、低温低圧の冷媒として、室外熱交換器に導き、室外空気より吸熱して蒸発し、低圧のガス冷媒となって圧縮機に戻り、再度、圧縮機により圧縮されて高温高圧の冷媒となって、上記のように循環し、室内を暖房運転する。
【0003】
このとき、室外空気の保有水分が多い場合は、それが室外熱交換器に露となって付着するが、室外熱交換器の温度が低い場合は、それが霜となって、室外熱交換器の通風路をふさぎ、通風状態を悪化させ、ますます、付着する霜の量が増大するという問題をもっている。同時に、室外熱交換器の熱交換効率も大幅に低下するため、暖房性能も大幅に低下するという問題を持っている。
【0004】
このような事態を防止するために、現在の空気調和装置は、冷媒の流れを逆転させ、高温高圧の冷媒を室外熱交換器に流入させて、付着した霜を除去する機能(除霜運転)を備えている。
【0005】
除霜運転は、室外熱交換器の温度、室外熱交換器の温度低下量などを検出し、例えば温度低下量が所定値以上になると除霜運転が開始される。
【0006】
しかし、上記のように単に例えば温度低下量のみで除草運転の開始を判断すると、外気の湿度によっては大して着霜していないにも拘らず頻繁に除霜運転モードに入ってしまい、この期間は暖房が行われないことから室内温度が低下してしまうという問題があった。この頻繁な除霜運転動作の発生を防止するために、除霜動作禁止時間を設けて、この時間中は除霜運転動作をさせないように制御している。
【0007】
しかし、この除霜禁止時間を一定値に固定すると、本来除霜運転を行わなければならない場合にもかかわらず除霜運転が起動されなかったり、不必要であっても除霜運転が起動されてしまうといった問題があった。
【0008】
そこで、特開2000−104975号公報、特開平10−103818号公報に記載された技術は、除霜動作禁止時間を常に一定の値に固定するのではなく、外気温を検出して外気温の低下につれて、除霜動作禁止時間の値を増加させるようにし、空気中の水分量が少ない低外気温時には、除霜に入り難くしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、着霜量が多いときには、除霜運転によって多量の水(ドレン水)が生じる。通常は、室外熱交換器下部に、露受け皿が設けられ、除霜運転によって生じたドレン水は、この露受け皿に受けられた後、ユニット外へ排出される。ドレン水の量が多く、ユニット外へ排出される前に、次の暖房運転が開始されると、低温となる室外ユニット部分に残されたドレン水が氷結を始める。このような場合に、そのまま、暖房運転を長時間継続すると、氷結が益々進展して次回の除霜運転によっても、氷結状態が残ってしまう。この残った氷によって新しく発生したドレン水の排出が妨げられ、露受け皿へのドレン水残留量が増大し、それに伴って、さらに氷結しやすくなるという悪循環が生じる。
【0010】
氷結によって暖房性能の低下が生じるのみならず、ヒートポンプサイクル状態が悪化するので、ヒートポンプサイクルを構成する機器寿命にも悪影響を及ぼすなどの問題がある。
【0011】
また、着霜量が多いときは、除霜運転によっても完全に除霜しきれず、一部が室外熱交換器に付着したまま、いわゆる残霜状態となることもあり、上記と同様の問題をはらんでいる。
【0012】
本発明の目的は、除霜運転によって生じる上記ドレン水または残霜の氷結を抑制し得る空気調和装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、圧縮機と、四方弁と、室外熱交換器と、減圧手段と、室内熱交換器とがこの順に冷媒配管によって接続される冷凍サイクルと、圧縮機、四方弁、室内熱交換器、減圧手段、室外熱交換器の順に冷媒を通流させる暖房運転機能と、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、減圧手段、室内熱交換器の順に冷媒を通流させる除霜運転機能と、除霜運転終了後暖房運転を許可する時間を外気温度に応じて変化させる機能とを備えた空気調和装置において、前記暖房運転を許可する時間は、高い外気温度と低い外気温度との間に最も長い許可時間を有することにより達成される。
【0014】
また上記目的は、圧縮機と、四方弁と、室外熱交換器と、減圧手段と、室内熱交換器とがこの順に冷媒配管によって接続される冷凍サイクルと、圧縮機、四方弁、室内熱交換器、減圧手段、室外熱交換器の順に冷媒を通流させる暖房運転機能と、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、減圧手段、室内熱交換器の順に冷媒を通流させる除霜運転機能と、除霜運転終了後暖房運転を許可する時間を外気温度に応じて変化させる機能とを備えた空気調和装置において、高い外気温度と低い外気温度との間に最も長い許可時間を有するものであり、直前の除霜所要時間に応じて変化させることによって達成される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。図7は、本発明の一実施例にかかる空気調和装置の構成概略例を示している。まず、冷凍サイクルの構成について説明する。圧縮機1は四方弁2と冷媒配管によって接続され、四方弁2の一方は、室外熱交換器7と冷媒配管によって接続されている。また、四方弁2の他方は室内熱交換器3と冷媒配管によって接続されている。そして、室外熱交換器7と室内熱交換器3は電動膨張弁やキャピラリチュウブ等の減圧装置6を介して冷媒配管によって接続されている。
【0017】
暖房運転時、圧縮機1より吐出された高温高圧の冷媒は、接続配管を経由して、四方弁2、室内熱交換器3、減圧手段6、室外熱交換器7、四方弁2の順に、図示実線矢印の方向に沿って流れ、低温低圧の冷媒となって、圧縮機に吸入される。この間、室内熱交換器3では、室内送風機4の作用により、冷媒は室内空気と熱交換し放熱することで室内の空気を暖める、すなわち、室内を暖房する。室外熱交換器7では、室外送風機8の作用により、冷媒は室外空気と熱交換し吸熱して、室内側暖房のための熱エネルギーを吸収する。
【0018】
除霜運転開始の指令が出されると、四方弁2を切り換え、圧縮機の吐出する高温冷媒を図示破線矢印の方向に循環させる。すなわち、四方弁2、室外熱交換器7、減圧手段6、室内熱交換器3、四方弁2の順に循環させ、圧縮機1に吸入させる。これにより、高温高圧の冷媒が室外熱交換器7に流入するので、室外熱交換器7に付着した霜を融解して除去することが可能となる。
【0019】
制御装置11は、概略、図8のように構成されている。演算制御手段100をメインに、演算制御手段の動作を指定するプログラム類を格納するROM101、演算制御動作のための一時データ記憶メモリRAM102、電源遮断によって消去されては不都合な作業用データ、調整用データを格納する書き換え可能な不揮発性メモリEEPROM103からなっている。制御装置11は、RAM102を作業領域として、ROM101に格納されたプログラムデータの指示に従って動作する。また、空気調和装置の動作制御のためのセンサ類104(図7でいえば、室内空気温度センサ9、室外空気温度センサ9、室外熱交換器温度センサ9、図示していないが、圧縮機の速度制御のためのフィードバック信号および空気調和装置の操作手段からの信号入力など)から、必要な情報を取り込み、空気調和装置の動作制御に利用する。さらに、空気調和装置の動作制御のためのアクチュエータ類105(図7でいえば、圧縮機1、四方弁2、減圧器6、室内ファン(モータ)4、室外ファン(モータ)8に駆動信号を出力し、所望の空気調和装置動作をさせる。さらに、リモコン106と赤外線などで接続され、空気調和装置操作者からの空気調和装置の運転・停止、送風量制御指令、演算制御のための調整用データの受信などを行い、機器の動作装置制御に反映する。
【0020】
暖房運転中、制御装置11は、室内空気温度センサ5、室外空気温度センサ11、室外空気温度センサ10などの情報を取り込み、最適な暖房条件となるように、室内送風機4、室外送風機8、圧縮機1などの運転停止、速度制御を行う。暖房運転中に、除霜条件が成立すると、四方弁2によって、冷媒流量を、図7に示めした破線矢印のごとく切り換え、除霜運転を行う。除霜運転中は、室内送風機4の運転を停止し、室内居住者に不快感、寒冷感を与えないようにする。室外送風機8の運転も停止し、室外熱交換器7に付着した霜に冷媒の熱エネルギーが十分に伝達されるようにする。制御装置11は、除霜完了を検知すれば、また、四方弁2を切り換え、前記した暖房運転に戻す。
【0021】
次に、本発明にかかる制御装置11の、特に、除霜制御動作につき、図1、図2、図3を用いて詳細に説明する。図1は、制御装置11の基本動作内容を示している。まず、電源投入によって、動作を開始し、ブロック1000において、空気調和装置の動作制御のための初期設定を行う。次のブロック1040、1050も、本来は、初期設定に属するものであるが、本発明の主要部であるので、特に分離して示したものである。
【0022】
ブロック1040において、除霜フラグを解除し、運転モードを暖房運転に設定する。次のブロック1050において、電源投入時の予め定められた除霜禁止時間タイマーを設定する。次に、ブロック1100において、その右側のブロック群を電源がオフになるまで、無限に繰り返し実行する。この、右側のブロック群が、基本的に、空気調和装置の、特に、本実施例の場合は、暖房運転および除霜制御動作を行う。右側のブロック(1200、1250、1300、1310、2000、4000)について説明する。
【0023】
まず、ブロック1200において、空気調和装置の運転制御に必要な各種センサ類から得られる測定データを読み込み、前記したリモコンからの指令データ(運転指示)を読み込む。次に、ブロック1250において、空気調和装置の運転制御のタイミング処理に必要なタイマのカウントアップを行う。タイマのカウントアップのためには、ここでは詳述しないが、1msec 毎の定時割り込み処理などを動作させて、100msecなどの基本時間を作成する。この基本時間を用いて、タイマに設定されている値に1ずつを加えるまたは1ずつを減じる等の処理を施すことによって、設定されている全てのタイマ時間処理を行う。タイマに設定されている値が0でないときは、タイマは時間測定中であり、値が0であるときは、タイマの設定時間が経過したことを表す。
【0024】
次に、ブロック1300の判別部では、除霜フラグをチェックし、運転モードが暖房運転であるか除霜運転であるかに対応して、それぞれ右側のブロックの処理を行い、その後、ブロック1200の処理に戻り繰り返す。
【0025】
判別部(ブロック1300)の判断結果が暖房運転モードであったときは、ブロック1310において暖房運転制御を行う。ブロック1310において、暖房運転中(圧縮機を起動して暖房サイクルを動作させた)となったときは、暖房運転中の状態を設定する。それ以外の詳細は、本実施例との関係が薄いので説明を省略する。その状態を受けて、次の除霜開始手段であるブロック2000において、除霜開始を判断する除霜開始制御を行う。これについては、図2を用いて後述する。ブロック1300において、除霜運転モードであったときは、除霜終了を判断して除霜終了手段であるブロック4000において、除霜終了制御を行う。これについても、図3を用いて後述する。以上のようにして、暖房運転及び除霜運転動作が行われる。ここで、ブロック1040、1050、2000、4000が、除霜制御に関連するブロックである。
【0026】
図2を用いて、除霜開始手段(ブロック)2000の除霜開始制御の内容を詳細に説明する。除霜開始手段2000に入ると、まず、ブロック2050において、暖房運転中か否かを判別する。暖房運転中でない場合は、ブロック2060によって、何もせずに、終了する。暖房運転中の場合は、除霜禁止時間経過判別手段であるブロック2070に移る。ここで、除霜禁止時間タイマがまだ経過中である場合(タイムアップしていない場合)は、ブロック2080によって、何もせずに終了する。タイマ動作が終了していれば、着霜検知手段であるブロック2110によって着霜の有無を検出する。着霜なしの場合は、ブロック2120によって、何もせずに終了する。着霜有りの場合は、ブロック2150に移る。すなわち、除霜禁止時間経過後、着霜が検知されたときに除霜運転を行うようにする。なお、ここで、着霜検知手段の検知は、着霜が検知できるものであれば何でもよい。例えば、室外熱交換器温度が設定された温度よりも低くなった場合に着霜していると判断するもの、空気調和装置の暖房能力の低下(室内機の冷媒吸込み温度と吹出し温度の差に圧縮機回転数、冷媒比熱、冷媒密度を積算して得られる)を検知し着想を判定するもの、室外熱交換器温度の変化量が設定値よりも大きくなったときに着霜していると判断するもの、若しくは室外空気温度と室外熱交換器温度とを比較して設定された値よりも大きい場合に着霜していると判断するもの等々多くの公知技術に示された着霜検知技術用いることができる。ブロック2150において、除霜フラグを設定する。これらブロック2070〜2150は、除霜開始判断手段を構成する。
【0027】
続いて、ブロック2160から2170を行う。すなわち、まず、除霜サイクル切り換え手段であるブロック2160において、四方弁2の切換、室内ファン4および室外ファン8の送風停止などのアクチュエータ切換信号を出力し、図7破線矢印に示す除霜サイクルに切り換える。ついで、除霜時間上限設定手段であるブロック2170において、除霜時間上限タイマを設定し、タイムアップ後に除霜運転を終了する。この設定の結果は、図1の除霜終了手段であるブロック4000において利用される。この場合は、除霜フラグが設定されているので、図1の制御ループは、次回から、除霜運転処理側を実行する。
【0028】
次に、図1の除霜終了手段4000の動作を、図3を用いて詳細に説明する。除霜運転状態にあるとき(除霜運転が行われているとき)、ブロック4100において、除霜開始手段2000によって設定された除霜時間上限タイマの経過が判別される。ここで、タイマが経過済み(タイムアップ)なら、ブロック4100によって無条件に除霜運転を終了させるため除霜フラグを解除する。タイマが動作中なら、ブロック4120において、室外熱交換器温度が調べられ、除霜開始時に低温であったものが、除霜終了と判断される温度まで上昇していれば、除霜フラグを解除する。上昇していなければ、まだ除霜動作中であるので、そのまま4140のブロックによって終了する。このブロック4100〜4140は、除霜終了判別手段を構成する。除霜フラグの解除があったときは、ブロック4190以下の処理をおこなう。すなわち、除霜禁止時間設定手段であるブロック4190において、次回の除霜運転がすぐに開始されてしまうことを禁止するための除霜禁止時間タイマーを設定する(図6における外気温−除霜禁止時間パターンによる、詳細は後述)。最後に、暖房サイクル切り換え手段であるブロック4200において、四方弁2の切換などのアクチュエータ切換信号を出力し、図7実線矢印に示す暖房サイクルに切り換えて、処理を終了する。この場合は、除霜フラグが解除されているので、図1の制御ループは、次回から、暖房運転処理側を実行する。
【0029】
このようにして、ドレン水の結氷または残霜の問題が生じる外気温の低い状態においては、次の除霜禁止時間を短く設定するようにし、除霜禁止時間中に着霜が大きく進展せず、したがって除霜運転によって生じる残霜またはドレン水の結氷が進展する前に、着霜量の少ない状態で、除霜運転動作を行うようにし、空気調和装置の暖房性能を低下させることなく、また、空気調和装置の構成機器に悪影響を与えることなく、快適な空調(暖房運転)をおこなえるようにする。
【0030】
次の実施例は、除霜運転開始から除霜運転終了までの時間である除霜所要時間を計測して、その長短によって次の除霜禁止時間を設定しようとするものである。すなわち、除霜に要した時間である除霜所要時間が長い場合、着霜量が多い外気条件であると判断し、短い場合着霜量が少ない外気条件であると判断して、これに基づいて、次回除霜運転に入ることが可能となる時間(着霜条件が整っていなければ、この時間が経過しても除霜運転には入らない)を設定する。すなわち、除霜所要時間に基づいて、最低限除霜運転が禁止される時間、換言すると、暖房運転が確保される最低の時間が決定されるのである。
【0031】
図2及び図3に示した実施例との相違点を図4および図5を用いて詳細に説明する。図4に示した実施例は、図2に示した実施例に対して、ブロック2180の除霜所要時間判別タイマー設定の設定ブロックを追加している。これは、除霜所要時間を計時するためのものである。
【0032】
図5に示す実施例は、図3に示す実施例における除霜禁止時間タイマー設定手段であるブロック4190の代わりに、ブロック4150の除霜所要時間判別手段(除霜に要した時間を計時するブロック)、この計時結果により除霜禁止時間を設定するブロック4160及びブロック4170を設けている。
【0033】
上記ブロック4150の判別結果により、除霜所要時間が長かった場合はブロック4160において図6に示すtime0を、短かかった場合は、ブロック4170において図6に示す室外温度に応じて決まるパターンから求められる次の除霜禁止時間(最小暖房許可時間)を求め、この除霜禁止時間をタイマーに設定する。
【0034】
このようにして、除霜所要時間の長短を計測し、除霜所要時間の短いときは、図6の除霜禁止時間パターンにて、除霜所要時間の長い場合は、図6の最短時間であるTime0によって次の除霜禁止時間を設定するようにしたので、着霜量が多かったときは、次の除霜運転が着霜が過大となる前に除霜禁止時間に定められた短い時間が経過後除霜運転が可能になり、着霜量が少ないときにはなるべく除霜運転に入らないようにしている。除霜禁止時間を図6に示した外気温−除霜禁止時間パターンに従うのみとした第1の実施例に比べてさらにこの機能を設けたことによって、前回除霜運転時の残存するドレン水または残霜が結氷して空気調和装置の性能、機器へ不具合をおこすことが少なくなる。
【0035】
図6に示した除霜禁止時間(最小暖房許可時間)について詳細に説明する。前述した特開平10−103818号公報に記載された除霜禁止時間の考え方は、外気温度がプラスから0度までは、空気中の水分が多く、氷点下となる室外熱交換器に露付した水分が霜として付着する可能性が大きいと判断して除霜禁止時間を短く設定している。そして、外気温度が氷点下になるに従い、空気中の水分が氷結しているので、室外熱交換器に着霜する確率が低いと判断して暖房運転をなるべく長く行わせるために除霜禁止時間が長くなるようにしている。
【0036】
図6に示すパターンにおいても、外気温度がプラスから0度(T0)までは着霜確率が高いと判断して最小除霜禁止時間であるTime0としている。そして、更に外気温が低下して、氷点下であるT1までの間は、漸次Time1まで除霜禁止時間を増加させる。
【0037】
しかし、上記公知技術では、さらに外気温度が低温になったとき、着霜しにくいことは確かではあるが、一旦着霜し長時間低温状態で放置しておくと結氷し簡単に融解させることが困難となってしまう。
【0038】
そこで、本実施例では、更に低下して、外気温がT2になるまでの間は、漸次、Time2まで除霜禁止時間を減少させる。その後、更に低下しても、Time2を保つように除霜禁止時間を設定することとした。なお、外気温度、除霜禁止時間の設定値は、例えば、次のような値である。
【0039】
T0=0℃、T1=−5℃、T2=−10℃、Time0=40分、Time1=180分、Time2=70分。
【0040】
特に、本実施例では、除霜禁止時間の設定条件を下式のようにした。
【0041】
Time0<Time2<Time1
このような関係によって、高温では着霜しやすく、温度が下がるにつれて着霜しにくくなるので、禁止時間を漸次増大させるが、更に低温となると、着霜はしにくくなるが一旦着霜してしまうと結氷の問題生じるので、結氷が進展する前に、着霜の少ない間に、除霜禁止時間が経過すると除霜動作をするように、Time2の値を定めている。なお、図では、外気温T0とT1の間、及びT1とT2の間を直線で結んで説明しているが、必ずしも直線である必要はなく、漸次増加または減少の条件を満たすものであればよいことはいうまでもない。
【0042】
次に第3の実施例について詳細に説明する。空気調和装置の使用領域は、どんどん寒冷地などへ広がっているが、すべての空気調和装置の除霜制御パターン、特に、除霜禁止時間を、一定のパターンで処理しようとすれば無理がある場合がある。図9は、空気調和装置操作者の使用するリモコンを示す。
【0043】
リモコンには、例として、運転ボタン200、時刻増加ボタン210、時刻減少ボタン220、設定時間後運転開始のための時間送信ボタン230、設定時間後運転停止のための時間送信ボタン240、設定時間、運転状態などを表示するための液晶表示装置300、赤外線送信部400などが配置されている。
【0044】
通常は、リモコンのボタンを操作して、空気調和装置の運転・停止、送風量調節、定時間後運転開始する定時間後起動タイマの設定、定時間後運転を停止する定時間後停止タイマの設定などを行う。例えば、リモコンの運転ボタンを押すと、赤外線信号がリモコンより空気調和装置の制御装置11の送られ、特に図1のブロック1200にて、受信し、運転指令が生成される。運転中に受信すると、タイマモード(定時間後停止)指令が生成される。タイマモード中に受信すると、停止指令が生成されるなどと状態が循環し、ブロックの暖房運転制御部分で解読され、適切な運転が行われる。本実施例では、地域特性にあった最適な除霜条件を作り出すために、図6に示す除霜禁止時間 Time0、Time1、Time2を、地域特性に合わせてリモコンから修正することができるようにする。この場合、Time0、Time1、Time2の除霜禁止時間は、制御装置11の図8に示すEEPROM103に格納している。除霜禁止時間を、図9のリモコン106の時刻増加ボタン210、および時刻減少ボタン220を使って調整し、その値を液晶表示装置に表示させる。所望の、例えば、Time0の時間が準備できれば、時刻増加ボタン210とタイマ入ボタン230を同時押しして、制御装置11に送信する。制御装置11は、図1の前記ブロック1200において受信し、受信データをEEPROM103の該当データと置換する。同時押しをやめればデータの変更を終了する。なお、制御装置が、リモコンへのアンサーバック機能を備えたものについては、リモコンにアンサーバック信号を送信し、リモコンがその結果を液晶表示装置300または図示しないLEDに表示するようにしてもよい。Time1の修正についても同じようにできるが、この場合は、時刻増加ボタン210とタイマ切ボタン240を同時押しして、Time1を表現するように変更する。本実施例では、2つのボタンの2重押しによって、設定機能の変更を扱うように説明したが、これは、それに限定されるものではなく、何らかの変更または調整機能を実現できるものであれば、その実現方法を限定するものではない。
【0045】
本実施例によれば、空気調和装置の動作制御手順の中に、除霜開始手段および除霜終了手段を備える除霜制御手段を設け、除霜終了手段を、除霜の終了を判別する除霜終了判別手段、図6に例示する外気温度をパラメータとする所定の除霜禁止時間パターンによって次の除霜開始までの除霜禁止時間を設定する除霜禁止時間設定手段および暖房運転への復帰をさせる暖房サイクル切り換え手段によって構成し、除霜開始手段を、前記除霜禁止時間の経過を判別する除霜禁止時間経過判別手段、除霜禁止時間の経過後、着霜を検知する着霜検知手段、除霜サイクルへの切り換えを行う除霜サイクル切り換え手段、除霜上限時間を設定する除霜上限時間設定手段および除霜所要時間判別タイマーを設定する除霜所要時間設定手段によって構成したので、ドレン水の結氷または残霜の問題が生じる外気温の低い状態においては、次の除霜禁止時間を短く設定するようなり、除霜禁止時間中に着霜が大きく進展せず、したがって除霜運転によって生じる残霜またはドレン水の結氷が進展する前に着霜量の少ない状態で、除霜運転動作を行うようになり、空気調和装置の暖房性能を低下させることなく、また、空気調和装置の構成機器に悪影響を与えることなく、快適な空調(暖房運転)をおこなえるようになった。
【0046】
さらに、第2の実施例では、空気調和装置の制御装置の中に、暖房運転中に動作する除霜開始手段と除霜運転中に動作する除霜終了手段からなる除霜制御手段を設け、除霜終了手段を、除霜の終了を判別する除霜終了判別手段、除霜所要時間の長短を判別する除霜所要時間判別手段、除霜所要時間の長短に応じ、除霜所要時間短の場合は図6に例示する外気温度をパラメータとする所定の除霜禁止時間パターンによって、長の場合は、図6に例示する外気温度をパラメータとする所定の除霜禁止時間パターンの最短時間によって除霜禁止時間を設定する除霜禁止時間設定手段および暖房運転への復帰をさせる暖房サイクル切り換え手段によって構成し、除霜開始手段を、前記除霜禁止時間の経過を判別する除霜禁止時間経過判別手段、除霜禁止時間の経過後、着霜を検知する着霜検知手段、除霜サイクルへの切り換えを行う除霜サイクル切り換え手段、除霜上限時間を設定する除霜上限時間設定手段および除霜所要時間判別タイマーを設定する除霜所要時間設定手段によって構成したので、着霜量が多く、ドレン水の結氷または残霜の問題が生じる場合においては、外気温の状態に関わらず次の除霜禁止時間を強制的に短く設定するようにし、除霜禁止時間中に着霜が大きく進展せず、したがって除霜運転によって生じる残霜またはドレン水の結氷が進展する前に、着霜量の少ない状態で、除霜運転動作を行うようにし、空気調和装置の暖房性能を低下させることなく、また、空気調和装置の構成機器に悪影響を与えることなく、快適な空調(暖房運転)をおこなえるようになった。
【0047】
また、第3の実施例では、空気調和装置の操作手段、例えば、リモコンから、地域特性にあわせることができるように、除霜禁止時間パターンを調整できるようにしたので、さらに効果的な性能を発揮する空気調和装置を提供することができるようになった。
【0048】
【発明の効果】
以上本発明によれば、除霜運転によって生じる上記ドレン水または残霜の氷結を抑制し得る空気調和装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である除霜制御を含む制御動作全体の処理手順。
【図2】本発明の一実施例である除霜開始手段の処理手順。
【図3】本発明の一実施例である除霜終了手段の処理手順。
【図4】本発明の別の実施例の除霜開始手段の処理手順。
【図5】本発明の別の実施例の除霜終了手段の処理手順。
【図6】本発明の一実施例である除霜禁止時間パターン。
【図7】空気調和装置のハードウエア構成図。
【図8】制御装置の構成ブロック図。
【図9】リモコンの構成ブロック図。
【符号の説明】
1…圧縮機、2…四方弁、3…室内熱交換器、4…室内送風機、5…室内空気温度センサ、6…減圧手段、7…室外熱交換器、8…室外送風機、9…室外熱交換器温度センサ、10…室外空気温度センサ、11…制御装置、100…演算制御手段、101…ROM、102…RAM、103…EEPROM、106…リモコン、2000…除霜開始手段、4000…除霜終了手段。
Claims (2)
- 圧縮機と、四方弁と、室外熱交換器と、減圧手段と、室内熱交換器とがこの順に冷媒配管によって接続される冷凍サイクルと、圧縮機、四方弁、室内熱交換器、減圧手段、室外熱交換器の順に冷媒を通流させる暖房運転機能と、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、減圧手段、室内熱交換器の順に冷媒を通流させる除霜運転機能と、除霜運転終了後暖房運転を許可する時間を外気温度に応じて変化させる機能とを備えた空気調和装置において、前記暖房運転を許可する時間は、高い外気温度と低い外気温度との間に最も長い許可時間を有するものである空気調和装置。
- 圧縮機と、四方弁と、室外熱交換器と、減圧手段と、室内熱交換器とがこの順に冷媒配管によって接続される冷凍サイクルと、圧縮機、四方弁、室内熱交換器、減圧手段、室外熱交換器の順に冷媒を通流させる暖房運転機能と、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、減圧手段、室内熱交換器の順に冷媒を通流させる除霜運転機能と、除霜運転終了後暖房運転を許可する時間を外気温度に応じて変化させる機能とを備えた空気調和装置において、高い外気温度と低い外気温度との間に最も長い許可時間を有するものであり、直前の除霜所要時間に応じて変化するものである空気調和装置。
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