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JP3880962B2 - 有害物質の処理方法 - Google Patents
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JP3880962B2 - 有害物質の処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ゴミ処理場などに集積された汚染土壌或は産業廃棄物に含まれる有害物質を除去する有害物質の処理方法に関する。
ゴミ処理場などに集積された汚染土壌或は産業廃棄物などには、毒物,劇物などの有害物質が含まれている。これらの汚染土壌或は産業廃棄物などは、高度経済成長期に多く発生しており、最近、健康への影響,次世代への影響などが叫ばれるようになっている。
そこで、土壌汚染をめぐる社会的状況の変化から、土壌汚染対策の機運が高まり、土壌汚染対策法案が平成14年2月に閣議決定され、土壌汚染対策法が2003年2月15日から施行されている。
ゴミ処理場などに集積された汚染土壌或は産業廃棄物などに含まれる有害物質を除去する有害物質の処理方法が各種開発されている。
ところで、有害物質に含まれる揮発性有機化合物(Volatile
Organic Compounds;VOC)は油脂類の溶解能力が高く、しかも、分解しにくく化学物資として安定して燃えにくい性質などの性質がある。そのため、1970年代には理想の洗浄剤として産業界に普及した。ところが、最近、揮発性有機化合物(VOC)は、吸入による頭痛やめまい、腎障害或は癌の発生などを引き起す可能性があることが指摘されている。また、揮発性有機化合物(VOC)は大気・水域,地下水汚濁の原因となるほか、住宅の室内空気汚染物質としても注目され、TVOC(総有害物質)という概念も提唱されている。例えば揮発性有機化合物の現状の分解技術としては、地下水揚水法,土壌ガス吸引法などがあり、短期間で環境基準以下の濃度に下げる試みが行われている。
また、揮発性有機化合物(VOC)としては、常温で揮発しやすい化合物であり、トリクロロエチレンやトラクロロエチレン,ホルムアルデヒト,トルエン,ベンゼン,キシレンなどのさまざまな物質が存在する。上述した土壌汚染対策法においても、上述した揮発性有機化合物が指定基準規制の対象となっている。
次に、揮発性化合物の濃度を指定基準濃度以下に下げるための方法について例を掲げて説明する。
環境浄化技術 2003.9 Vol.2. NO.9 第1頁〜第4頁 環境浄化技術 2003.9 Vol.2. NO.9 第25頁〜第26頁 環境浄化技術 2003.9 Vol.2. NO.9 第27頁〜第29頁 環境浄化技術 2003.9 Vol.2. NO.9 第30頁〜第32頁
先ず、嫌気バイオ法について説明する。この嫌気バイオ法は、地下水に栄養剤として有機物(食品添加物),窒素,燐等の栄養塩類を添加する方法である。この方法によれば、テトラクロロエチレン,トリクロロエチレンがエチレン,エタンまでに還元され、無害化される。
しかしながら、前記嫌気バイオ法は、特定の揮発性有機化合物の処理に有効であるが、すべての揮発性有機化合物の処理を対象としたものではない。
次に、原位置酸化分解法がある。この原位置酸化分解法は、汚染地下水を対象とするものであり、汚染地下水に過マンガン酸カルウムなどの酸化剤を注入し、酸化反応を利用する酸化分解技術である。この方法は、トリクロロエチレンを二酸化炭素と酸化物イオンとに分解し、二酸化マンガンを生成して安定化させる方法である。
しかしながら、この方法は、トリクロロエチレンの処理に有効であるが、すべての揮発性有機化合物の処理を対象としたものではない。
次いで、鉄粉法がある。この方法は、汚染土壌に特殊鉄粉を添加,混合することにより、金属鉄がもつ還元力により脱塩素化して無害なエチレン,エタンに分解し、浄化する方法である。
この方法は、安全性が高いものであるが、使用済み鉄粉の処理が新たな問題として浮上する可能性がある。
また、焼却処理法やマルチバリア工法がある。しかしながら、焼却処理法は、低温処理によるダイオキシン類の発生が問題となり、また、マルチバリア工法は複合汚染の地下水対策技術であり、総合対策の点で問題がある。
最近、有力な方法としてホットソイル法が開発されている。この方法は、汚染された土壌を対象とするものであり、汚染された土壌に水と生石灰とを混合し、水和反応熱により、揮発性有機化合物を揮発分離するものである。ここに、水和反応とは、揮発性有機化合物と水とが発熱反応し、約70〜90℃に温度上昇する現象をいう。また、ホットソイルの添加量は、対土壌比で20%が最適である。前記揮発分離した揮発性有機化合物を、活性炭などによる吸着処理により捕捉している。この場合、外部環境から隔離されたテント内で24時間静置して養生させている。
しかしながら、ホットソイル法は、水和反応を利用するものであるため、その反応により生じる発熱の処理を解決しなければならず、二次公害などを生じさせてしまうという問題がある。また、このホットソイル法は、水和反応を伴うために汚染土壌の対策に有効であるが、産業廃棄物のように反応熱を加えた場合に新たな問題が生じる場合に適用することが困難な場合もある。
本発明は、短時間で環境基準以下の濃度に容易に下げることが可能であり、かつ二次汚染物質などの発生を抑制することができる有害物質の処理方法を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するため、本発明に係る有害物質の処理方法は、汚染土壌及び汚染産業廃棄物などの汚染物質を洗浄する洗浄工程と、前記洗浄工程を経て汚染物質から分離した有害物質を、水の比重を閾値として比重の軽重に基いて分離する分離工程と、前記分離工程にてそれぞれ分離された有害物質をトラップするトラップ工程とを有することを特徴とするものである。ここに、有害物質には、VOCや土壌汚染対策法の指定規制対象の物質が含まれる。
本発明によれば、洗浄工程において、汚染物質を洗浄し、次に、前記洗浄工程を経て汚染物質から分離した有害物質を、水の比重を閾値として比重の軽重に基いて分離する。
次で、トラップ工程において、前記分離工程にてそれぞれ分離された有害物質をトラップする。
したがって、本発明によれば、洗浄工程にて洗浄することにより、水の比重を閾値として比重の軽重に基いて有害物質を分類して汚染物質から除去することができる。更に、水の比重を閾値として有害物質を分類するため、分類された有害物質毎に適切に処理することができる。
しかも、水の比重を閾値として有害物質をトラップするため、凡そ汚染土壌及び産業廃棄物に含まれる全ての有害物質を処理することができる。
また、本発明においては、有害物質が分離された清浄物質を再生用資材として回収する工程を含む構成とすることが可能である。
したがって、本発明によれば、有害物質が分離された洗浄土壌及び洗浄産業廃棄物を再生用資材として回収するため、これらの資材を有効利用することができる。しかも、回収した土壌及び産業廃棄物を再生利用しても、環境に影響を与えることがないものである。
また、本発明において、水の比重より軽い有害物質を分離するにあたっては、洗浄している汚染土壌及び汚染産業廃棄物に清浄な空気を接触させて曝気することにより、汚染土壌及び汚染産業廃棄物並びに洗浄水から気液分離することが可能である。
また、本発明において、水の比重より重い有害物質を分離するに当っては、汚染物質を洗浄している洗浄水に、水の比重より重い有害物質を溶解させ、当該洗浄水を回収することにより、汚染物質から分離することが可能である。
したがって、本発明によれば、水和反応熱の発生を防止することができ、発熱現象に伴う問題を生じさせることがない。さらに、汚染土壌及び汚染産業廃棄物に清浄空気を接触曝気する、或は洗浄水に水の比重より重い比重の有害物質を溶解させるという簡単な構成により、有害物質を分離することができ、ランニングコストを大幅にダウンさせることができる。水の比重より軽い比重の揮発性有機化合物は、汚染土壌及び汚染産業廃棄物を洗浄することにより、分離することができるものである。さらに、洗浄中の汚染土壌及び汚染産業廃棄物に清浄な空気を接触させて曝気することにより、水の比重より軽い比重の揮発性有機化合物をより効率的に気液分離することができる。
この場合、水の比重より重い比重の有害物質を溶解させた洗浄水を限外フィルタに圧入することにより、当該洗浄水に溶解する有害物質を限外フィルタにトラップすることが可能である。
したがって、本発明によれば、洗浄水に溶解した有害物質を容易にトラップすることができ、ランニングコストを大幅にダウンさせることができる。
この場合、水の比重より重い比重の前記有害物質をトラップした前記限外フィルタを焼却処分することにより、当該有害物質を無害化する。
したがって、本発明によれば、有害物質をトラップした限外フィルタを焼却処分することにより、トラップした有害物質を簡単にかつ安全に処理することができる。
以下、本発明の実施形態を図により説明する。
図1に示すように、本発明の有害物質の処理方法を実施するための処理システムは、掘削装置1と、密閉式散水システム装置2と、限外フィルタとしての限外濾過膜装置3とから構成されている。
掘削装置1は、汚染土壌及び汚染産業廃棄物4を掘削し、これらの汚染土壌及び汚染産業廃棄物4をベルトコンベア5により密閉式散水システム装置2に搬送するようになっている。以下、汚染土壌及び汚染産業廃棄物4などのように処理対象となる物質を汚染物質という。
この場合、汚染物質が拡散するのを防止するため、化学連続壁処理を施すことが望ましいものである。この化学連続壁処理は図4及び図5に示すように、汚染物質4を物理的に連続壁6にて取り囲み、この連続壁6から外部に流出させない、或は化学的にトラップし、無害化する処理である。具体的に説明すると、例えば黒鉛(竹炭,木炭)などをボールミルにより超微細に粉砕することにより、吸着能力を高めた高浸透カーボンを形成する。或は、この高浸透カーボンに代えて、或はこの高浸透カーボンに混合して、活性炭や化学的中和剤(例えば、生石灰)を用いる。この化学的中和剤としては、超微粒子化された鉄粉及び/又はカーボン粉,カルシウム系物質(生石灰とカルシウム,貝化石と炭酸カルシウムなど),シラス(火山噴出物)などからなる混合物又は混合溶液を用いことができる。
一方、汚染物質4が存在する領域の四方に連続した縦穴7を形成する。この縦穴7の下端部は図5に示すように、不透水層8に達する深さまで掘下げて穴あけする。その理由は、汚染物質4から分離した有害物質が下方に侵入して地下水に混入するのを不透水層8が阻止するから、有害物質は不透水層8に沿って横方向に拡大するのを化学連続壁6により阻止するためである。
前記高浸透カーボン或は活性炭や化学的中和剤を自然環境を損わない生分解性プラスチックに混合し、これらの混合物を前記縦穴4内に流し込み、養生して化学連続壁6を形成する。この化学連続壁6により汚染物質4の境界部分を清浄な土壌から隔離する。ここに、前記生分解性プラスチックとしては、ポリエチレン又はポリプロピレンに澱粉及び/又はポリビニルアルコールを混合した化合物を用いることができる。
この化学連続壁6は、汚染物質4が拡散するのを阻止すると共に、汚染物質4に接触して、化学連続壁6に含有する高浸透カーボン,活性炭により有害物質をトラップする、或は化学的中和剤により無害化する。
密閉式散水システム装置2は、密閉された空間を有しており、この密閉空間2a内に、通気性を有するコンベア9a,9bを横向きに設置している。このコンベア9a,9bは上下に複数段設置されている。そして、上段のコンベア9aにより汚染物質4を横方向に例えば左方向から右方向に横送りし、その送り端にて下段のコンベア9bに落下搬送するようになっている。下段のコンベア9bは、上段のコンベア9aから送られた汚染物質を横方向に例えば右方向から左方向に横送りする。これらの動作を繰り返して行い、上段のコンベア9aと下段のコンベア9bとの組合せにより、汚染物質4を横送りしながら密閉空間2a内を上方から下方に搬送する。これらのコンベア9a,9bは、汚染物質4を支持するコンベア面が洗浄水を通過させ、汚染物質4を支持するスノコ状の構造になっている。
本発明においては、汚染物質4に含まれる有害物質を水の比重を閾値として比重の軽重に基いて分離するようになっている。先ず、水の比重より重い比重の有害物質を分離する場合について説明する。水の比重より重い比重の有害物質は、水に溶解した状態で存在する。この性質を利用して水の比重より重い比重の有害物質を分離するために、上下のコンベア9a,9bにより汚染物質4を横送りする際に、揚水ポンプ10により清浄水(河川水)或は地下水を揚水し、コンベア9a,9bで横送りされている汚染物質4に散水ノズル10aから散水し、汚染物質4を洗浄するようになっている。水の比重より重い比重の有害物質は洗浄水の水圧を受けて、汚染物質4から洗い流され、洗浄後の洗浄水に溶解した状態で密閉空間2aの底部に落下する。したがって、汚染物質4を洗浄水により洗浄することにより、水の比重より重い比重の有害物質を汚染物質4から分離することができる。
水の比重より重い比重の有害物質を次工程にてトラップするために、汚染物質4を洗浄した洗浄水11を密閉空間2aの捕捉槽12に捕捉するようになっている。この捕捉槽12は密閉空間2aの底部に配置されている。そして、汚染物質4を洗浄した後の洗浄水を集積して捕捉槽12に捕捉している。
次に、水の比重より軽い比重の有害物質、特に揮発性有機化合物を気液分離する場合について説明する。水の比重より軽い比重の有害物質は揮発性を有するため、空気中に滞留する、或は気流により上昇する性質を備えている。この性質を利用して水の比重より軽い比重の有害物質をトラップするために、ブロワー13により清浄な空気を密閉空間2a内に強制的に送込む。そして、その送込んだ空気をコンベア9a,9b上の汚染物質4に接触させて曝気することにより、洗浄されている汚染物質4に含まれている有害物質を気液分離するようになっている。この場合、ブロワー13による曝気を行わずに、コンベア9a,9bによる搬送及び散水による洗浄により気液分離が可能な場合には、このブロワー13による曝気を省略するようにしてもよいものである。
水の比重より軽い比重の有害物質をトラップする場合について説明する。汚染物質4から気液分離した有害物質、特に揮発性有機化合物は密閉空間2a内を上昇し、密閉空間2a内の上部スペースに滞留する。そこで、密閉空間2aの上部にVOC吸着塔14を設置している。そして、気液分離した有害物質、特に揮発性有機化合物をVOC吸着塔14によりトラップするようにしている。また、揮発性有機化合物をトラップした後の清浄な空気は大気中に放出している。ここに、トラップされる揮発性有機化合物には、ベンゼンなどが含まれる。
密閉空間2aの回収槽12の突出側には、一次フィルタ16(必要に応じて二次フィルタ17)が設置されている。汚染物質4を洗浄した後の洗浄水を一次フィルタ16に通して、この洗浄水の中に含まれている砂岩や租粒砂をトラップするようになっている。また、図3に示すように、一次フィルタ16を通過する土壌を二次フィルタ17によりトラップして再生土壌として回収するようにしてもよいものである。
水の比重より重い比重の有害物質をトラップする場合について説明する。水の比重より重い比重の有害物質は、その比重差により水に溶解した状態で回収槽12内に存在することになる。また、ジクロロメタン、ジクロロエチレン及びテトラクロロエチレンは、水に不溶であることから、洗浄水に混合されて回収槽12内に存在することとなる。この状態に着目すると、洗浄水をフィルタリングすることにより、洗浄水を再生排水と有害物質とに分離することが可能である。そこで、水の比重より重い比重の有害物質をトラップするために、限外フィルタとして限外濾過膜装置3を用いる。
限外濾過膜装置3は、供給槽3aと回収槽3bと限外濾過膜体3cとを備えている。供給槽3aは、前記捕捉槽12からフィルタリングして供給される洗浄水を受ける受槽である。回収槽3bは、限外濾過膜体3cにより濾過されずに通過した洗浄水を回収し、この洗浄水を供給槽3aに帰還させる槽である。
限外濾過膜体3cは、供給槽3aと回収槽3bとの間に形成される水路3dに設置され、洗浄水に含まれる水の比重より重い比重の比重の有害物質をトラップするものである。具体的には図2に示すように、限外濾過膜体3cは、管状フィルタ構造体8を並列に束ねた構造に形成されている(図1参照)。各フィルタ構造体8は図2に示すように、多孔質耐圧性支持管8aの内側に管状の限外濾過膜8bを被覆した構造に形成され、かつハウジングを持たない構成になっている。このフィルタ構造体8はハウジングを持たない構造になっているため、保守点検が容易な上、構造がシンプルでコストが安価になっている。なお、管状フィルタ構造体8を並列に束ねる本数は、図1に示す本数に限られるものではない。
実施形態に用いた限外濾過膜8bは、その内径寸法が約9mmである管状をなし、約1〜5Kg/cmの圧力の下に洗浄水を濾過するようになっている。しかも、限外濾過膜8bの分割分子量は40,000ダルトン(dalton=M/W)であり、水の比重より重い比重の有害物質をトラップするようになっている。濾過膜8bの材質は例えばポリエドサルフオンを用いており、耐熱性,耐酸,耐アルカリ性,機械的な性質に優れている。供給槽3a内の洗浄水に前記水圧をかけて、洗浄水を限外濾過膜体3cに送込むと、洗浄水が多孔質耐圧性支持管8a内に圧入され、支持管8aの孔8cから管外に押出される。洗浄水が支持管8aの管外に押出される際に、洗浄水中の有害物質15が濾過膜8bにトラップされる。濾過膜8bを透過して支持管8aの管外に押出された洗浄水を集水して、これを再生排水として放流する。この場合、濾過膜8bを透過しなかった有害物質15を含む洗浄水は、回収槽3bに回収された後、供給槽3aに返送される。これを繰り返すことにより有害物質15を濾過膜8bにトラップする。ここに、トラップされる有害物質には、揮発性有機化合物のトリクロロエチレン,テトラクロロエチレン(いずれの比重も1.5〜1.6付近の成分を含む),鉛,六価クロム,カドミウム,水銀,シアン,ヒ素、ジクロロメタン、ジクロロエチレンなどが含まれる。
限外濾過膜体3cは、有害物質15のトラップ量が増加して濾過能力が低下した時点で新しいものと交換する。その交換した古い限外濾過膜体3cは焼却処分して、有害物質15を無害化する。なお、限外フィルタとして、図2に示す限外濾過膜体を装備した限外濾過膜装置3を用いたが、これに限定されるものではない。水の比重より重い比重をもつ有害物質をトラップすることができる濾過手段であれば、この濾過手段を限外フィルタとして用いることができるものである。
次に、図1に示すシステムを使用して有害物質を処理する方法について説明する。本発明に係る有害物質の処理方法は基本的に汚染物質4を洗浄する洗浄工程と、前記洗浄工程を経て土壌及び産業廃棄物4から分離した有害物質を、水の比重を閾値として比重の軽重に基いて分離する分離工程と、前記分離工程にてそれぞれ分離された有害物質をトラップするトラップ工程とを実行することを特徴とするものである。次に、各工程における処理内容を図1〜図3に基いて具体的に説明する。
(洗浄工程S1)
図1に示すように、VOCなどの有害物質で汚染された汚染土壌及び産業廃棄物を掘削する(図3参照)。ここで、VOCは、常温で揮発する化合物であるため、掘削するにあたっては十分に注意する必要がある。例えば、VOCを吸着するシート或はマットにて掘削する部分を隔離することが望ましいものである。この場合、汚染物質4が拡散するのを防止するために図4及び図5に示すように、汚染物質4を物理的に連続壁6にて取り囲み、この連続壁6から外部に流出させない、或は化学的にトラップし、無害化する処理を行う(図3参照)。
掘削した汚染土壌及び産業廃棄物4をコンベア5により、密閉式散水システム装置2に搬送する。
密閉式散水システム装置2に搬入された汚染物質4を上段のコンベア9aにより横方向に例えば左方向から右方向に横送りし、その送り端にて下段のコンベア9bに落下搬送する。下段のコンベア9bに移送された汚染物質4を横方向に例えば右方向から左方向に横送りする。これらの動作を繰り返して行い、上段のコンベア9aと下段のコンベア9bとの組合せにより、汚染物質4を横送りしながら密閉空間2a内を上方から下方に搬送する。
上下のコンベア9a,9bにより汚染物質4を横送りする際に、揚水ポンプ10により清浄水(河川水)或は地下水を揚水し、コンベア9a,9bで横送りされている汚染物質4に散水ノズル10aから散水し、汚染物質4を洗浄する。また、前記有害物質が除去された洗浄土壌及び洗浄産業廃棄物4aを再生用資材として回収する(図1参照)。
(分離工程S2)
上述した洗浄工程S1にて行われる動作、すなわち、上下のコンベア9a,9bにより汚染物質4を横送りする際に、コンベア9a,9bで横送りされている汚染物質4に洗浄水の水圧を加えて洗浄する動作により、汚染物質4から洗い流される水の比重より重い比重の比重の有害物質を含んだ洗浄水11を密閉空間2aの捕捉槽12に捕捉する。これにより、水の比重より重い比重の比重の有害物質を汚染物質4から分離する(図3参照)。
上記動作に併せて、上下のコンベア9a,9bにより汚染物質4を横送りする際に、ブロワー13により清浄な空気を密閉空間2内に強制的に送込む。その送込んだ空気をコンベア9a,9b上の汚染物質4に接触させて曝気することにより、洗浄されている汚染物質4に含まれている有害物質を気液分離する。これにより、水の比重より軽い比重の有害物質を汚染物質4から分離する(図3参照)。
(トラップ工程S3)
汚染物質4から気液分離した有害物質、特に揮発性有機化合物は密閉空間2a内を上昇し、密閉空間2a内の上部スペースに滞留する。前記気液分離した有害物質、特に揮発性有機化合物をVOC吸着塔14によりトラップする。VOC吸着塔14により揮発性有機化合物をトラップした後の清浄な空気は大気中に放出する(図3参照)。
密閉空間2aに設置した回収槽12に回収された、汚染物質4を洗浄した後の洗浄水を一次フィルタ16に通して、この洗浄水の中に含まれている砂岩や租粒砂をトラップする。そのトラップ後の洗浄水を限外濾過膜装置3の供給槽3a内に搬入する(図1参照)。
供給槽3a内の洗浄水に水圧をかけて、洗浄水を限外濾過膜体3cに送込むと、洗浄水が多孔質耐圧性支持管8a内に圧入され、支持管8aの孔8cから管外に押出される。洗浄水が支持管8aの管外に押出される際に、洗浄水中の有害物質15を濾過膜8bにトラップする(図2参照)。濾過膜8を透過して支持管8aの管外に押出された洗浄水を集水して、これを再生排水として放流する。この場合、濾過膜8bを透過しなかった有害物質15を含む洗浄水は、回収槽3bに回収された後、供給槽3aに返送される。これを繰り返すことにより有害物質15を濾過膜8bにトラップする(図2参照)。
限外濾過膜体3cは、有害物質15のトラップ量が増加して濾過能力が低下した時点で新しいものと交換する。その交換した古い限外濾過膜体3cは焼却処分して、有害物質15を無害化する。
以上説明したように本発明によれば、水の比重を閾値として、水の比重より軽い比重の比重の有害物質を気液分離し、かつ、水の比重より重い比重の比重の有害物質を限外フィルタにてトラップするため、公害等が問題となる凡その有害物質を確実に処理することができる。
さらに、有害物質の分離は、洗浄水による洗浄及び限外フィルタによるトラップであるため、簡単な構成により有効に有害物質を捕提することができる。
本発明に係る有害物質の処理方法を実施するためのシステムを示す構成図である。 本発明に係る有害物質の処理方法に用いる限外フィルタを示す断面図である。 本発明に係る有害物質の処理方法を示すフローチャートである。 本発明に用いる化学連続壁の設置状態を示す平面図である。 本発明に用いる化学連続壁の設置状態を示す縦断面図である。
符号の説明
1 掘削装置
2 密閉式散水システム装置
3 限外濾過膜装置
3c 限外濾過膜体
4 汚染物質(汚染土壌及び汚染産業廃棄物など)
10a 散水ノズル
13 ブロワー
14 VOC吸着塔

Claims (1)

  1. 汚染物質を連続壁で取り囲み、前記汚染物質の拡散を防止する化学連続壁処理工程と、
    前記連続壁で取り囲まれた前記汚染物質を密閉空間内に取り込み、前記汚染物質を前記密閉空間内で洗浄水により洗浄する洗浄工程と、
    前記密閉空間内での洗浄により分離した有害物質を、水の比重を閾値として比重の軽重に基づいて分離する分離工程と、
    水の比重より軽い有害物質を捕捉処理するトラップ工程と、
    水の比重より重い有害物質を前記密閉空間内で回収する回収工程と、
    前記洗浄水を限外フィルタに圧入することにより、当該洗浄水に混合された前記有害物質を前記限外フィルタにトラップするフィルタトラップ工程と有し、
    一つの密閉空間内において、前記洗浄工程、前記分離工程、前記トラップ工程及び前記回収工程での各処理を連続して行い、
    前記化学連続処理工程では、前記連続壁に含有する高浸透カーボン或いは活性炭で有害物質をトラップする、或いは中和剤により無害化する処理を行い、
    前記洗浄工程では、前記化学連続壁処理工程での処理が施された汚染物質を、密閉空間内に上下に複数段配置したコンベアで横送りしつつ上方から下方に搬送しながら、洗浄水で洗浄する処理を行い、
    前記分離工程では、前記密閉空間内を横送りしつつ上方から下方に搬送される汚染物質を洗浄水で洗浄する際に、清浄な空気を前記汚染物質に接触させて曝気することで、有害物質を、水の比重を閾値として比重の軽重に基づいて気液分離する処理を行い、
    前記トラップ工程では、曝気により分離した水の比重より軽く常温で揮発するVOCを含む有害物質を前記密閉空間内で捕捉し、揮発性有機化合物をVOC吸着塔でトラップする処理を行い、
    前記回収工程では、前記コンベアの通気性を利用して、水の比重より重い有害物質を前記洗浄水と共に前記密閉空間の回収槽内に回収する処理を行い、
    前記フィルタトラップ工程では、前記回収槽に回収した有害物質に圧力を加えて、分割分子量が40000ダルトンの限外濾過膜で濾過することで、水の比重より重い有害物質をトラップする処理を行う、ことを特徴とする有害物質の処理方法。
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