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JP3883766B2 - 固体電解コンデンサ - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、チップタイプの固体電解コンデンサにおいて、コンデンサ完成品に対するコンデンサ素子の体積比率を向上させたチップコンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の固体電解コンデンサは、図3に示すように、先ず一端に陽極リード(11)が導出されている弁作用金属からなる焼結体等(例えばタンタル焼結体)に誘電体酸化皮膜、固体電解質層、カーボン層、銀ペースト層を順次形成し、コンデンサ素子(2)を完成する。
【0003】
次に、予め所定の寸法に折り曲げた2つのリードフレーム(21)(22)の内、一方のリードフレーム(21)を陽極リード(11)に溶接接合し、他方のリードフレーム(22)を銀接着剤(4)によって銀ペースト層に接着接続する。
【0004】
次いで、トランスファーモールド等により、リードフレーム(21)(22)の先端側を露出させた状態にコンデンサ素子(2)を樹脂封止する。
【0005】
最後に、外装樹脂(6)の外側に導出されたリードフレーム(21)(22)を所定の寸法に折り曲げてプラス電極及びマイナス電極を形成してコンデンサを完成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
斯かる従来の固体電解コンデンサにおいては、プラス電極側に陽極リード(11)とリードフレーム(21)との接続のための溶接代(23)を、マイナス電極側にリードフレーム(22)の折り曲げ代(24)をとる必要がある。例えば、長さ7.3mm、幅4.3mmのサイズ(以下、「Dケース」という)のコンデンサの場合、プラス電極側及びマイナス電極側の外装樹脂(6)の肉厚L1、L2は、夫々約1.8mmであった。
【0007】
また、従来は、外装樹脂(6)の外側でリードフレーム(21)(22)を折り曲げる必要があり、モールド後の外装樹脂(6)の長さは、Dケースの規格値7.3mmに対してリードフレーム(21)(22)の厚み分だけ小さく成型する必要があった(図3参照)。上記の例では、モールド後の外装樹脂(6)の長さは、7.1mmに成型されている。
【0008】
このため、従来技術においては、コンデンサ完成品に対するコンデンサ素子の体積比率(以下、単に「体積比率」という)を十分に大きくとることができず、体積比率は下記の表1のとおり約20.4%程度に止まっていた。尚、表1はDケースで高さ1.8mmのコンデンサを完成させた場合の例である。
【0009】
【表1】
Figure 0003883766
【0010】
従って、本発明は、体積比率を向上させることによって、小型で大容量化が図れるチップコンデンサを提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る固体電解コンデンサは、上記課題を解決するため、第1、第2導電シートが離間して配置され、該第1、第2導電シート間に絶縁シートが設けられ、一端から陽極リードが導出されると共に外周面に陰極が形成されたコンデンサ素子が前記絶縁シート上に載置され、前記コンデンサ素子の陽極リードが前記第1導電シートに接続され、前記コンデンサ素子の陰極が前記第2導電シートに接続され、前記コンデンサ素子が外装樹脂にて封止された固体電解コンデンサであって、
該固体電解コンデンサの、前記コンデンサ素子からの陽極リードの導出方向に対して垂直な一対の側面に、前記第1、第2導電シートの切断面が露出し、該固体電解コンデンサの外周には、前記第1、第2導電シート及び絶縁シートが露出した部分を除いて、前記外装樹脂が露出していることを特徴とする。
【0012】
また、前記絶縁シートは、前記第1、第2導電シートに跨って設けられたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
固体電解コンデンサは、図6に示す如く、一端に陽極リード(11)を導出し、外周面に陰極を形成したコンデンサ素子(2)に対して樹脂封止を行っている。
【0014】
コンデンサ素子(2)は、タンタル(Ta)、アルミニウム(Al)、ニオブ(Nb)、チタン(Ti)等の弁作用金属の表面に、陽極酸化等の方法により、誘電体酸化皮膜を生じさせ、該皮膜上にポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン等の高分子有機半導体を固体電解質として形成せしめた後、カーボン層、銀ペースト層を順次形成して完成する。斯かるコンデンサ素子(2)は、例えば特開平8−148392号公報等の公知技術によって作製することができるので、コンデンサ素子そのものの製造方法については説明を省略する。
【0015】
以下の実施例では、弁作用金属としてタンタル焼結体(1)を、固体電解質としてポリピロールを採用した。
(実施例1)
図1に本発明に係る固体電解コンデンサの第1の実施例を示す。
【0016】
図1において、(2)は一端から陽極リード(11)が導出されたコンデンサ素子、(31)(32)は42アロイ(鉄ニッケル合金)表面にNiメッキ及び半田メッキを順次施した導電シートで、コンデンサ素子(2)の陰極(外周面の銀ペースト層)は導電性接着剤(4)を介して一方の導電シート(32)に接続され、陽極リードは他方の導電シート(31)に溶接あるいは導電性接着剤を介して接続される。また、(5)はコンデンサ素子(2)と導電性シート(31)(32)との間に配され、且つ導電性シート(31)(32)間を電気的に絶縁する絶縁シート、(6)はエポキシ樹脂等からなり、コンデンサ素子(2)を封止する外装樹脂である。
【0017】
次に斯かる第1の実施例の製造方法を説明する。
【0018】
先ず、図4に示すように、開口部(33)(33)を有する導電シート(3)を準備し、この開口部(33)(33)上を粘着性テープからなる絶縁シート(5) (5)で塞ぐ。次いで、コンデンサ素子(2)(2)を絶縁シート(5)(5)上に配置し、その陰極(外周面の銀ペースト層)を導電シート(3)に導電性接着剤(4)にて接続し、陽極リード(11)(11)を適宜折り曲げた後、溶接あるいは導電性接着剤にて接続する(図1参照)。ここで、本実施例では、導電シート(3)の開口部(33)(33)の幅を3.0mm、絶縁シート(5)(5)の幅を3.5mm、コンデンサ素子(2)(2)の長さ(図4の紙面左右方向)を5.0mmとした。
【0019】
しかる後、コンデンサ素子(2)(2)を覆うようにエポキシ樹脂等からなる外装樹脂(6)を導電性シート(3)上に塗布し、150℃の硬化炉にて30分間熱処理することによって外装樹脂(6)を硬化させる。尚、本実施例では、外装樹脂(6)の高さを1.6mmとした。
【0020】
最後に、図面中の1点鎖線に沿って所定寸法にダイシングすることにより、本実施例の固体電解コンデンサが完成する。本実施例では、コンデンサの寸法をDケース(7.3mm×4.3mm)とした。
(実施例2)
図2に本発明に係る固体電解コンデンサの第2の実施例を示す。図2において、第1の実施例と同じものには同番号を付し説明を省略する。
【0021】
第2の実施例は、導電シート(31)の端部に切り起こし部(34)を設け、この切り起こし部(34)に設けた切り欠き(図示せず)に陽極リード(11)を圧入して接続したものである。
【0022】
斯かる第2の実施例の製造においては、先ず、図5に示すように、開口部(33)(33)及び切り起こし部(34)(34)を形成した導電シート(3)を準備し、開口部(33)(33)上を粘着性テープからなる絶縁シート(5)で塞ぐ。次いで、コンデンサ素子(2)(2)を絶縁シート(5)(5)上に配置し、その陰極(外周面の銀ペースト層)を導電シート(3)に導電性接着剤(4)にて接続し、陽極リード(11)(11)を切り起こし部(34)(34)に設けた切り欠き(図示せず)に圧入して接続する。ここで、本実施例では、導電シート(3)の開口部(33)(33)の幅を3.0mm、絶縁シート(5)(5)の幅を3.5mm、コンデンサ素子(2)(2)の長さ(図5の紙面左右方向)を5.8mmとした。
【0023】
しかる後、実施例1と同じように各コンデンサ素子(2)(2)を外装樹脂(6)にて封止し、所定寸法にダイシングして固体電解コンデンサを完成させた。尚、本実施例においても第1の実施例と同じく、外装樹脂(6)の高さを1.6mm、コンデンサの寸法をDケースとした。
【0024】
本発明に係る実施例1、2では、図3に示す従来例のように固体電解コンデンサの長さ方向において、外装樹脂(6)の外側でリードフレーム(21)(22)を折り曲げる必要がないため、外装樹脂(6)寸法を大きくすることができ、更にリードフレーム(21)と陽極リード(11)との溶接代(23)及びリードフレーム(22)の折り曲げ代(24)が必要ないため、外装樹脂(6)内に封止されるコンデンサ素子(2)の寸法を大きくすることができる。これらの実施例と従来例の長さ方向の具体的な寸法の関係は表2の通りである。
【0025】
【表2】
Figure 0003883766
【0026】
表2に示すように、実施例1、2では、外装樹脂(6)の外形寸法を7.3mmと従来例に比して0.2mm長く成型することができ、コンデンサ素子(2)の長さにおいては、実施例1で1.5mm、実施例2で2.3mm夫々従来例より大きくすることができた。
【0027】
次に、これら実施例及び従来例の高さ方向の具体的な寸法の関係を表3に示す。
【0028】
【表3】
Figure 0003883766
【0029】
表3に示すように、実施例1、2では、従来例においてコンデンサ素子(2)の上面に被さるリードフレーム(22)及び下面に接する様に折り曲げられるリードフレーム(21)(22)の厚みが不要となるため、コンデンサ素子(2)の高さは従来例に比べて0.3mm高くできた。尚、幅方向の各寸法は、これら実施例及び従来例に変わりはない。
【0030】
以上の如く、実施例1及び2で用いたコンデンサ素子(2)の体積及び体積比率は表4の通りである。
【0031】
【表4】
Figure 0003883766
【0032】
表4に示すように、実施例1では従来例に比してコンデンサ素子(2)の体積を1.86倍にすることができ、実施例2では2.15倍にすることができた。
【0033】
【発明の効果】
以上のように、本発明によって体積比率を大きくすることが可能となり、小型で大容量の固体電解コンデンサを実現できる。
【0034】
また、従来のようにリードフレーム(21)(22)の折り曲げがないため、直列インダクタ成分(ESL)の小さいコンデンサを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1による固体電解コンデンサの断面図である。
【図2】本発明の実施例2による固体電解コンデンサの断面図である。
【図3】従来技術による固体電解コンデンサの断面図である。
【図4】本発明の実施例1の製造方法を説明するための平面図である。
【図5】本発明の実施例2の製造方法を説明するための平面図である。
【図6】本発明に係るコンデンサ素子の斜視図である。
【符号の説明】
2 コンデンサ素子
3、31、32 導電シート
4 導電性接着剤
5 絶縁材料
6 外装樹脂

Claims (2)

  1. 第1、第2導電シートが離間して配置され、該第1、第2導電シート間に絶縁シートが設けられ、一端から陽極リードが導出されると共に外周面に陰極が形成されたコンデンサ素子が前記絶縁シート上に載置され、前記コンデンサ素子の陽極リードが前記第1導電シートに接続され、前記コンデンサ素子の陰極が前記第2導電シートに接続され、前記コンデンサ素子が外装樹脂にて封止された固体電解コンデンサであって、
    該固体電解コンデンサの、前記コンデンサ素子からの陽極リードの導出方向に対して垂直な一対の側面に、前記第1、第2導電シートの切断面が露出し、該固体電解コンデンサの外周には、前記第1、第2導電シート及び絶縁シートが露出した部分を除いて、前記外装樹脂が露出していることを特徴とする固体電解コンデンサ。
  2. 前記絶縁シートは、前記第1、第2導電シートに跨って設けられたことを特徴とする請求項1記載の固体電解コンデンサ。
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