JP3888966B2 - 自動周波数制御回路 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、直交多値振幅変調方式を用いたディジタル通信の受信機における、直交検波後のベースバンド信号を用いた自動周波数制御(AFC:Automatic Frequency Control)回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ディジタル通信における受信信号の復調方式の1つとして、受信信号を、これと同期が確立していない正弦波を用いて一旦ベースバンドに周波数変換し、AFC回路と自動位相制御(APC:Automatic Phase Control)回路とを用いて送受信機間の搬送波の周波数及び位相の偏差を補償する準同期検波がある。準同期検波では周波数及び位相の同期処理をディジタル化できるため、特性補償のための各種信号処理が適用可能であるという利点がある。
【0003】
従来用いられているAFC回路の一例として、無変調シンボルを含む直交検波後のベースバンド信号を入力信号として、その無変調シンボルと、1シンボル前に受信した無変調シンボルとの間の位相回転量を算出する回路とループフィルタとを組み合わせたフイードバック型AFC回路が既知である(非特許文献1参照)。
このAFC回路の構成を図1に示す。図中の101は送受信機の搬送波周波数偏差により生じる受信シンボルの位相回転を補償する周波数偏差補償回路、120は受信シンボルを1シンボル遅延して出力する1シンボル遅延回路、103は2つの入力間の位相差を算出する位相差算出回路、105は周波数偏差補償回路101の出力と1シンボル遅延回路120の出力が共に無変調シンボルとなるタイミングで真の出力信号を発生し、それ以外は偽信号を出力する判定回路、107は判定回路105の出力が真のとき位相差算出回路103の出力を平滑化して出力し、偽のときは状態を保持して0を出力するループフィルタ、108は1シンボルの時間内に生じる位相回転量の推定値を調整して周波数偏差補償回路101に供給する位相回転量更新回路である。
【0004】
送信機と受信機との間の搬送波周波数偏差を△f、シンボル周期をT、時刻をkT、複素数で表される送信シンボルをA(k)、送信側発信器と受信側発信器の初期位相差をη、受信信号に重畳されるノイズをn(k)とすると、AFC回路への入力信号u(k)は次式で与えられる。
u(k)=A(k)ej ( 2 πΔfkT + η)+n(k) (1)
この受信信号を周波数偏差補償回路101に入力して△fを補償する。△fを補償した後の受信信号、すなわちAFC回路の出力信号s(k)は次式で与えられる。
【数1】
ここで、w(k)は周波数偏差△fに起因して1シンボル周期の時間T内に生じる受信信号の位相回転量の推定値である。
次に、s(k)と1シンボル遅延回路120の出力s(k−1)とを位相差算出回路103に供給して、次式で表されるθ(k)を得る。
θ(k)=arg(s(k)s*(k−1)) (3)
ここで、*は複素共役を表す。θ(k)は周波数偏差補償回路101の出力における周波数残差により時間T内に生じる位相回転量である。
なお、s(k)もしくはs(k−1)が無変調シンボルでない場合には、θ(k)には搬送波周波数偏差のほかに、情報成分を表す位相が含まれることになる。このため、以下のようにループフィルタ107を判定回路105により制御する。判定回路105は、AFC回路の出力信号s(k)とs(k−1)が共に無変調シンボルであるタイミングで真の信号、それ以外では偽の信号を出力するものとする。ループフィルタ107は、判定回路105からの入力が真であるとき、位相回転量θ(k)の平滑化を行う。すなわち、θave(k)をθ(k)の平均値、Gを重み係数とすると、ループフィルタ107は次式で表されるw(k)の修正値Δw(k)を出力する。
Δw(k)=Gθave(k) (4)
判定回路105からの入力が偽であるときはw(k)を更新せず、ループフィルタ107は直前の状態を保持したまま
Δw(k)=0 (5)
を出力する。
位相回転量更新回路108は、式(4)、(5)で表されるループフィルタ107の出力△w(k)に基づき、次式により逐次的にw(k)を更新する。
w(k+1)=w(k)+Δw(k) (6)
得られたw(k+1)を周波数偏差補償回路101に入力して、受信信号における周波数偏差△fの補償を行う。
以上の処理を繰り返すことで、θave(k)は一定値θaveに収束し、△fの補償を行うことが可能となる。
【0005】
このAFC回路において、△fの推定が定常状態となったときのθ(k)を
θ(k)=θave+△θ(k) (7)
と表す。ただし、△θ(k)はθ(k)の定常状態θaveからのばらつきを表す値である。△θ(k)はノイズn(k)によって決まるため、このAFC回路による△fの推定値は常にノイズの影響を受けることになる。これに対し、ループフィルタ107を狭帯域化することで、△θ(k)を抑えることが出来るため、システムの要求する精度に応じてフィルタの帯域を決定することで、要求条件を満たす△fの補償が実現できる。
【0006】
準同期検波において、上記のような理由でAFC回路の△fの推定値に誤差が生じると、後続のAPC回路による位相推定が不完全となり、APC回路の出力信号に定常的な位相偏差が生じることが知られている。直交振幅変調方式(QAM:Quadrature Amplitude Modulation)にAFC回路を適用する場合、このような位相偏差によるビット誤り率(BER)特性の劣化が顕著であるため、ループフィルタ107では帯域を十分に狭くして高精度に△fを推定する必要がある。
【0007】
一方、TDMA通信やパケット通信のように、到来するフレーム内で復調処理を完結する必要がある場合に適用する技術として、フィルタの帯域を時間変化させ、初期引き込み動作時には帯域を広くして高速な収束を実現し、収束後は帯域を狭くすることで周波数補償の精度を上げるというAFC回路が提案されている(特許文献1参照)。これは図1におけるループフィルタ107を図2で示されるような帯域の異なる複数個のループフィルタとスイッチで構成される回路に置き換えた回路で実現される。この回路を用いることで初期引き込みの高速化は実現できるが、定常状態でのノイズの影響を抑えるためには、依然として帯域の狭いフィルタを用いる必要がある。
【0008】
【特許文献1】
特開平1996−084166号公報
【非特許文献1】
F.D.Natali,“AFC Tracking Algorithms”,IEEE Trans. Commun.、Vol.32,No.8,pp.935−947,1984
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
QAMを用いたTDMA通信に対してAFC回路を適用する場合、振幅の多値化に伴う△fによるBERの劣化が非常に大きく、高精度な補償が要求される。また、各フレームの先頭に埋め込まれた無変調シンボルを用いて△fの推定を行う場合、無変調シンボルの数を増やすと伝送効率が低下するため、少ないシンボル数での△fの補償、すなわち高速な初期引き込み特性が要求される。従来のAFC回路では、推定した△fが定常状態となったときに重畳するノイズの影響を抑えるためには、十分に帯域の狭いフィルタが必要であり、△fの推定に十分な時間が必要という問題があった。
【0010】
従って、本発明の目的は、高精度な周波数偏差補償が可能な自動周波数制御回路を実現することにある。
さらに、本発明の別の目的は、周波数偏差について補償範囲を一層広くできる自動周波数制御回路を実現することにある。
さらに、本発明の別の目的は、一層高速で周波数偏差補償することができる自動周波数制御回路を実現することにある。
【0011】
さらに、本発明の別の目的は、高精度な周波数制御に加えて、一層広い補償範囲にわたって周波数制御可能な自動周波数制御回路を実現することにある。
さらに、本発明の別の目的は、多値QAMによるTDMAやパケット通信に適用可能な、高速な初期引き込みと高精度な周波数制御を両立できるAFC回路を提供することである。
【0012】
【課題を解決する手段】
本発明による自動周波数制御回路は、送信機と受信機との間の搬送波周波数差を自動的に補償する自動周波数制御回路であって、
無変調シンボルを周期的に含み、直交検波されたベースバンド信号を受信する入力端子と、
周波数偏差補償された信号を出力する出力端子と、
前記入力端子と出力端子との間に配置され、受信した信号について、周波数偏差を補償して出力端子に供給する周波数偏差補償回路と、
Nを2以上の正数とした場合に、周波数偏差補償回路からの出力信号をNシンボルだけ遅延させて出力するNシンボル遅延回路と、
前記周波数偏差補償回路からの出力信号とNシンボル遅延回路からの出力信号との間の位相差を算出する位相差算出回路と、
算出された位相差を遅延シンボル数Nで除算して、周波数残差により生ずる1シンボル当たりの位相回転量θ(k)を算出する位相回転量算出回路と、
前記周波数偏差補償回路の出力信号とNシンボル遅延回路の出力信号が共に無変調シンボルとなる時間期間中、前記位相回転量算出回路の出力信号θ(k)を平滑化して、搬送波周波数偏差Δfに起因して1シンボル時間T内に生ずる位相回転量の推定値w(k)を修正する修正値Δw(k)を出力し、前記時間期間以外の時間期間中は零を出力するループフィルタと、
ループフィルタから出力された位相回転量の修正値Δw(k)を用いてw(k)を更新して前記周波数偏差補償回路に供給する位相回転量更新回路とを具え、前記周波数偏差補償回路は、入力した位相回転量を用いて、受信信号について周波数偏差補償を行うことを特徴とする。
【0013】
本発明の第1の実施例による自動周波数制御回路は、遅延シンボル数を大きくとることによりノイズの影響を低減することができるので、位相回転量の検出精度を一層高めることができる。従って、周波数偏差補償の精度を一層高精度なものとすることができる。
【0014】
本発明の第2実施例の自動周波数制御回路は、送信機と受信機との間の搬送波周波数差を自動的に補償する自動周波数制御回路であって、
無変調シンボルを周期的に含み、直交検波されたベースバンド信号を受信する入力端子と、
周波数偏差補償された信号を出力する出力端子と、
前記入力端子と出力端子との間に配置され、受信した信号について、周波数偏差を補償して出力端子に出力する周波数偏差補償回路と、
Nを2以上の正数とした場合に、周波数偏差補償回路からの出力信号をNシンボルだけ遅延させて出力するNシンボル遅延回路と、
MをNよりも小さい正の数とした場合、前記周波数偏差補償回路からの出力信号をMシンボルだけ遅延して出力するMシンボル遅延回路と、
前記Nシンボル遅延回路からの出力信号又はMシンボル遅延回路からの出力信号のいずれかを選択して出力するセレクタと、
セレクタからの出力信号と前記周波数偏差補償回路からの出力信号との間の位相差を算出する位相差算出回路と、
算出された位相差を遅延シンボル数N又はMで除算して、周波数残差により生ずる1シンボル当たりの位相回転量θ(k)を算出する位相回転量算出回路と、得られた1シンボル当たりの位相回転量に基づいて前記セレクタを制御する判定回路と、
前記周波数偏差補償回路の出力信号とセレクタの出力信号が共に無変調シンボルとなる期間中、前記位相回転量検出回路の出力信号θ(k)を平滑化して搬送波周波数偏差Δfに起因して1シンボル時間T内に生ずる位相回転量の推定値w(k)を修正する修正値Δw(k)を出力し、前記時間期間以外の時間期間中は零を出力するループフィルタと、
ループフィルタから出力された位相回転量の修正値Δw(k)を用いてw(k)を更新して前記周波数偏差補償回路に供給する位相回転量更新回路とを具え、前記周波数偏差補償回路は、入力した位相回転量を用いて、受信信号について周波数偏差補償を行うことを特徴とする。
【0015】
本発明の第2の実施例による自動周波数制御回路は、第1段階としてMシンボル遅延した受信信号を用いて位相差算出を行い、第2段階としてMよりも大きなNシンボル遅延した受信信号を用いて位相差算出しているので、高精度な周波数制御と共に周波数偏差補償できる補償範囲が一層拡大された自動周波数制御回路を実現することができる。
【0016】
本発明の第3実施例による自動周波数制御回路は、送信機と受信機との間の搬送波周波数差を自動的に補償する自動周波数制御回路であって、
無変調シンボルを周期的に含み、直交検波されたベースバンド信号を受信する入力端子と、
周波数偏差補償された信号を出力する出力端子と、
前記入力端子と出力端子との間に配置され、受信した信号について、周波数偏差を補償して出力端子に出力する周波数偏差補償回路と、
Nを2以上の自然数とした場合に、受信した信号をNシンボルだけ遅延させて出力するNシンボル遅延回路と、
前記受信した信号とNシンボル遅延回路からの出力信号との間の位相差を算出する位相差算出回路と、
前記受信した信号とNシンボル遅延回路の出力信号が共に無変調シンボルとなる期間中、前記位相回転量算出回路からの出力信号を平滑化して出力し、それ以外の時間期間中には直前の状態を保持して出力し続けるループフィルタと、
受信した信号について周波数偏差の粗推定を行う周波数偏差推定回路と、
周波数偏差推定回路からの出力である粗推定値を用い、前記ループフィルタからの出力に含まれる2π[rad]の整数倍の位相不確定性を補償する位相不確定性補償回路と、
位相不確定性補償回路から出力された時間期間NT中に生じた位相回転量を遅延シンボル数Nで除算して、搬送波周波数偏差に起因する1シンボル当たりの位相回転量φ(k)を算出して、前記周波数偏差補償回路に供給する単位シンボル位相回転量算出回路とを具え、
前記周波数偏差補償回路は、入力した単位シンボル当たりの位相回転量を用いて、受信信号について周波数偏差補償を行うことを特徴とする。
【0017】
本発明の第3実施例では、周波数偏差Δfの粗推定と微推定とを並行して行うことができるので、高制御な周波数制御と共に一層高速で引き込みを行うことができる自動周波数制御回路を実現することができる。
【0018】
【作用】
本発明の第1実施例による自動周波数制御回路は、従来のAFC回路における1シンボル遅延回路を、N個のシンボル時間だけ遅延させるNシンボル遅延回路に置き換えて、時間差NTあたりの位相回転量を算出し、この結果をNで割ることによって単位シンボルあたりの位相回転量を算出するように改良したものである。受信信号u(k)が式(1)、△fに起因する位相回転が補償された出力信号s(k)が式(2)で与えられるとき、出力信号s(k)に残留する1シンボルあたりの位相回転量θ(k)は
【数2】
で与えられる。定常状態における位相回転量θ(k)は式(7)より
【数3】
となる。この式から明らかなように、本発明によるAFC回路ではノイズの影響が1/Nに抑えられるため、位相回転量の検出精度を大幅に向上できることがわかる。また、ノイズを抑制するために平均化処理等の狭帯域化処理を行わないため、実効的なループフィルタの狭帯域化にはならない。従って、引き込み速度を低下させることなく△θ(k)を低減することができ、高速な引き込み速度と高精度な周波数制御とが両立されたAFC回路を実現することができる。
【0019】
本発明の請求項1に記載のAFC回路に具備される位相差算出回路では、時間差がNTである2つのシンボルの複素乗算により位相回転量の算出を行う。この回路で検出できるΔfの範囲は次式
【数4】
で与えられるため、△fがこの式を満たさない場合には、位相差算出回路によるθ(k)および△w(k)の算出を誤り、AFC回路が正しく動作しなくなる。つまり、請求項1におけるAFC回路では、シンボル数Nを大きくすることによって、補償可能な△fの範囲が小さくなる。
【0020】
そこで、本発明の第2実施例による自動周波数制御回路では、第一段階としてNより十分小さいMだけシンボル遅延した受信信号を用いた位相差算出(以下では、△fの「粗推定」と称する)を行う。これにより算出するθ(k)が定常的にある閾値より小さくなったとき、シンボル差Mの位相差算出が誤らなくなったと判断し、第二段階においてMよりも相当大きなNシンボル遅延した受信信号を用いた位相差算出(以下では、△fの「微推定」と称する)に切り替える。このような回路を第1の発明のAFC回路に付加することによって、△fの補償範囲を一層広くすることが可能となる。
【0021】
本発明の第2実施例によるAFC回路では、まず△fの粗推定を行い、w(k)が定常状態に収まった後に△fの微推定に切り替えてw(k)の推定を行うため、本AFC回路の引き込み時間は各推定プロセスに要する時間の和となる。
【0022】
本発明の第3実施例のAFC回路では、△fの粗推定回路とフィードフォワード型の△fの微推定回路を並列に備えることで、引き込み時間の一層の短縮を図る。このAFC回路による△fの推定の仕組みを図3を用いて説明する。図3において、符号51で示すベクトルを時刻(k−N)Tにおける受信信号u(k−N)を表すベクトルとし、符号52で示すベクトルを時刻kTにおける受信信号u(k)を表すベクトルとすると、△fにより時間NT内に生じる位相回転量は符号53で表される。しかし、u(k)とu*(k−N)の複素乗算では位相回転量の検出が−π〔rad〕からπ〔rad〕の範囲に限られるため、ここで得られる位相回転量は、実際の位相回転量に2π〔rad〕の整数倍の位相不確定性を含んだ位相差54となる。この不確定性は△fの粗推定回路により得た単位シンボルあたりの位相回転量をN倍することにより算出可能であるため、位相差54が求められれば、位相回転量53を求めることができる。位相差54の算出にフィードバック型のAFC回路を用いる場合、△fが補償範囲を超えているため、フィードバック量が正しく求められず、AFC回路の動作は収束に向かわない。これに対し、本発明の第3実施例によるフィードフォワード型のAFC回路では、位相差54はu(k)とu*(k−N)の複素乗算により直接算出することにより正しく求められる。
【0023】
また、位相差54の算出と不確定性の算出とは全く独立した処理であるため、これらを並列に処理することが可能となる。つまり、△fの粗推定の引き込み完了を待って△fの微推定処理の開始をする必要がなくなるため、前述した第2実施例によるAFC回路より一層高速な周波数補償を実現することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施例による自動周波数制御回路について説明する。本例では、送受信機間における周波数偏差の時間変動が比較的緩やかであるため、1フレーム内で引き込みを完結する必要はなく、過去の受信フレームによる周波数偏差の推定結果を利用して補償処理を実行できるが、高精度な引き込みが要求されるシステムに好適な自動周波数制御回路について説明する。初めに、本発明を適用する受信信号のフレームフォーマットについて説明する。本発明におけるAFC回路には、連続した無変調シンボルと、それに続く任意のシンボルの繰り返しで構成されるフレームに対して適用可能であり、この一例を図4に示す。図4において、フレームはその先頭に埋め込まれた周波数偏差の推定補償に用いるシンボル長nCRの無変調のシンボル(CR:Carrier Recovery)と、それに続くデータ区間の繰り返しで構成され、各CRシンボルの先頭はNシンボル離れている。また、CRシンボルの振幅は、位相差の検出精度を上げるために、QAMの信号振幅の最も大きい信号点に対応した振幅とする。
【0025】
このフレームフォーマットを用いた本発明の第1の実施例による自動周波数制御回路を説明する。図5はこの発明を実施するAFC回路の構成を示したものである。本例では、送信機と本発明によるAFC回路を具える受信機との間においてTDMA通信又はパケット通信行うものとし、当該AFC回路は、図4に示す無変調シンボルを含む直交検波後のベースバンド信号を受信する入力端子100を有する。当該自動周波数制御回路により周波数補償された信号は、出力端子109から外部回路に出力される。入力端子100と出力端子109との間に、送信機と当該AFC回路を有する受信機との間の搬送波の周波数偏差△fにより生じる受信信号の位相回転を補償する周波数偏差補償回路101を設ける。ここで、符号102は周波数偏差補償された信号をNシンボル(ここで、Nは2よりも大きな正数とする)だけ遅延して出力するNシンボル遅延回路、103は周波数偏差補償された信号とNシンボル遅延された信号との間の位相回転量を算出する位相差算出回路を示す。符号104は位相差算出回路103の出力を時間T時間内で生じる位相回転量に変換する単位シンボル位相回転量算出回路、105は周波数偏差補償回路101の出力とNシンボル遅延検波回路102の出力が共にCRシンボルとなるタイミングで真の信号を出力し、それ以外では偽の信号を出力する判定回路、107は判定回路105の出力が真のとき位相差算出回路103の出力を平滑化して出力し、偽のとき状態を保持して0を出力するループフィルタ、108は1シンボルの時間期間T内に生じる位相回転量の推定値を調整する位相回転量更新回路である。
【0026】
式(1)で表される受信信号u(k)を周波数偏差補償回路101に入力し、式(2)で表される複素乗算を行い、△f補償後の受信信号s(k)を得る。この周波数偏差補償された信号を当該AFC回路の出力信号として出力すると共に、Nシンボル遅延回路102に入力して信号s(k−N)を形成する。信号s(k)と信号s(k−N)を位相差算出回路103に入力して、式(8)で表される複素乗算を行い、s(k)における時間T内に生じる位相回転量θ(k)を得る。 ここでs(k)もしくはs(k−N)がCRシンボルでない場合には、θ(k)に搬送波周波数差のほかに情報成分を表す位相が含まれているので、以下のような判定回路105を用いた制御を行う。TDMA通信では受信機側でフレームフォーマットは既知である。これを利用して、判定回路105では受信開始からのシンボル数をカウントする計数回路を具備し、カウント数cが
Nα≦c<Nα+nCR(α=2,3……) (11)
を満たすとき、s(k)とs(k−N)が共にCRシンボルであるため真、それ以外のカウント数であれば偽を出力する。
【0027】
ループフィルタ107は、判定回路105からの入力が真であるとき式(4)により規定される△w(k)を周波数偏差に対する修正値として出力し、偽であるときはw(k)を更新せず、直前の状態を保持したまま式(5)で与えられる△w(k)=0を出力する。このとき、ループフィルタの重みGを大きくしすぎると、△w(k)が大きくなってw(k)が不安定となる。逆にGを小さくしすぎるとw(k)の収束が遅くなるため、Gは適切な値に設定する必要がある。
【0028】
位相回転量更新回路108は、式(4)、(5)で表されるループフィルタ107の出力△w(k)を用いて、式(6)によりw(k)を逐次的に更新する。得られたw(k+1)を周波数偏差補償回路101に入力して、受信信号に対して△fの補償を行う。
【0029】
次に、図4で示したフレームフォーマットを用いた本発明の第2の実施例による自動周波数制御回路を説明する。本例では、補償範囲が一層広くすることができるAFC回路について説明する。図6は第2の実施例のAFC回路の構成を示すもので、図5に示したAFC回路における位相差算出回路103の入力を、θ(k)の収束を判定する判定回路130、入力した信号をNシンボルだけ遅延して出力するNシンボル遅延回路102(ここで、Nは2以上の正数)、入力した信号をMシンボルだけ遅延して出力するMシンボル遅延回路131(ここで、MはNよりも小さい正の数)、セレクタ132で構成される回路の出力に置き換え、CRシンボルの判定を行う判定回路105に判定回路130からの入力により出力を制御できる機能を付加したものである。
【0030】
式(1)で表される受信信号u(k)を周波数偏差補償回路101に入力し、式(2)で表される複素乗算を行い、△fが補償された受信信号s(k)を得る。この周波数偏差補償された信号は、当該自動周波数制御回路の出力信号として出力されると共に、Nシンボル遅延回路102とMシンボル遅延回路131にも供給し、それぞれNシンボルだけ遅延した信号及びMシンボルだけ遅延した信号s(k−N)及びs(k−M)を形成する。
【0031】
信号s(k−N)とs(k−M)のどちらを用いて△w(k)を算出するかは、判定回路130により決定する。△fの推定開始時には周波数捕捉範囲を広くする必要があるため、判定回路130はセレクタ132に対してs(k−M)を出力する制御信号を送り、△fの粗推定を開始する。このときs(k−M)もしくはs(k)がCRシンボルでない場合のθ(k)を取り除くために、判定回路105を用いた制御を行う。前述のようにフレームフォーマットは既知であるため、この判定回路105に受信開始からのシンボル数をカウントする回路を具備し、受信開始からのカウントc数が
Nα+M≦c<Nα+nCR(α=1,2,3---) (12)
であるときに真、それ以外では偽をループフィルタ107に出力する。以降の処理は第1実施例におけるAFC回路と同様の処理を行うことにより、w(k)が一定値に収束する。
【0032】
△fの粗推定の収束の判定は、単位シンボル当たりの位相回転量θ(k)を入力とする判定回路130で行うが、有効なθ(k)が一定期間継続的に閾値τに対して次式を満足する場合を回路の切り替えのタイミングとすることができる。
|θ(k)|<τ (13)
すなわち、式(13)を満たさない場合、シンボル数が少数のM値を用い、セレクタ132によりシンボル数Mだけ遅延した信号を選択する。一方、式(13)を満たす場合、Mよりも大きな値であるN値を用いる。定常状態ではθ(k)は式(7)で表されるように一定値θaveに収束するため、τを適切に設定すると式(13)により△fの粗推定の収束が判定できる。
【0033】
次に、閾値Tの設定方法について説明する。シンボル差がNである2つの受信信号について、式(10)より周波数誤差が、式
−1/2NT<Δf<1/2NT
で規定される範囲内に引き込むことができていれば、正しく引き込みを行うことが可能となる。ここで、Tは1シンボルの時間期間すなわちシンボル周期とする。換言すれば、M(M<<N)シンボル遅延回路を用いた第1段階の引き込みで、周波数誤差が上記式で規定される範囲内に引き込めば、Nシンボル遅延回路に切り換えても問題は生じない。この条件は、上記式を変形することにより、
|θ(k)|<π/N
すなわち、式(13)に対してτ=π/Nに設定することにより導かれる。また、ノイズにより、θ(k)が式(10)を満たさなくなると、AFC回路の動作が発散する可能性がある。これを防止するために、τには2倍のマージンを設け、τを以下のように決定することができる。
τ=π/2N
【0034】
△fの粗推定の終了後、判定回路130ではセレクタ132に対してs(k−N)を出力する制御信号に切り替えて△fの微推定を開始する。セレクタ132の出力をs(k−N)に切り替えた後、s(k−N)とs(k)が位相差算出回路103に入力される。この切り替えと同時にs(k)とs(k−N)が同時にCRシンボルとなるタイミングも変化するため、判定回路105の出力もカウント数cが式(11)を満たすときに真を出力するように変更する。以降の動作は△fの粗推定の場合と同様である。
【0035】
次に、本発明の第3実施例による自動周波数制御回路、すなわち一層高速で周波数偏差補償可能なAFC回路について説明する。図7は第3実施例のAFC回路の構成を示す。図7において、図5及び図6で用いた構成要素と同一の構成要素には同一符号を付して説明する。入力端子100は、図4に示す無変調シンボルを含む直交検波後のベースバンド信号を受信する。このベースバンド信号は周波数偏差補償回路101により周波数差補償され、周波数差補償された信号は出力端子109に供給される。入力端子100により受信された受信信号は、前述したNシンボル遅延回路102によりNシンボル(ここで、Nは2以上の正数とする)だけ遅延されて位相差算出回路103に供給され、この位相差算出回路103の他方の入力部には受信信号を供給する。そして、受信信号とNシンボル遅延信号との位相差が算出され、算出された位相差はローパスフィルタ142に供給する。判定回路105は、受信信号から、受信信号及びNシンボル遅延信号の両方が共にCRシンボルとなるタイミングすなわち時間期間を取り出して真信号として出力し、両方の信号がCRシンボルとならない時間期間を偽信号として出力し、これらの出力信号をローパスフィルタ142に供給してローパスフィルタ142を駆動制御する。ローパスフィルタは、前述したように、判定回路105からの制御信号により制御され、受信信号とNシンボル遅延信号が共にCRシンボルとなる時間期間に位相差算出回路103により検出された位相差を平滑して後段の位相不確定性補償回路143に供給し、これ以外の時間期間中はループフィルタの直前の状態を保持し、直前に出力した値を出力し続ける。
【0036】
入力端子100により受信された信号は周波数偏差推定回路140にも供給する。この周波数偏差推定回路140は、受信信号に基づいて△fの粗推定を行い、その粗推定値は位相不確定性補償回路143に供給する。この位相不確定性補償回路143は、周波数偏差の粗推定値から、シンボル差Nの位相回転量算出により生じる2π〔rad〕の整数倍の位相不確定性を補償し出力する。位相不確定性補償回路143の出力信号は単位出力位相回路量算出回路104に供給され、時間T内に生じる位相回転量に変換する。算出された時間T内に生ずる位相回転量は周波数偏差補償回路101に供給され、周波数偏差補償回路101は、入力された1シンボル当たりの位相回転量を用いて△fにより生じる位相回転を補償し、出力端子109に出力する。
【0037】
式(1)で表される入力信号u(k)を入力端子100により受信し、周波数偏差推定回路140に供給して、△fの粗推定を行う。この回路による△fの推定結果は位相不確定性補償回路143で用いるもので、後述するように高い精度は要求されないため、推定速度を重視した回路を用いる。この△fの粗推定と並行して△fの微推定を行う。入力信号u(k)をNシンボル遅延回路102に入力してu(k−N)を得た後、受信信号u(k)とNシンボルだけ遅延した信号u(k−N)とを位相差算出回路103に供給して次式で表される複素乗算を行い、△fに起因する時間期間NT内に生じる位相回転量φ(k)を検出する。
φ(k)=arg(u(K)u*(k−N)) (13)
ここで、受信信号u(k)もしくはNシンボル遅延信号u(k−N)がCRシンボルでない場合には、φ(k)には搬送波周波数差のほかに情報成分を表す位相が含まれているので、前述のようなカウンタを具備した判定回路105とローパスフィルタ142を用いた制御を行う。判定回路105では受信開始からのカウント数cが式(11)を満たすとき、u(k)とu(k−N)が共にCRシンボルであるため真、それ以外のカウント数であれば偽を出力する。ローパスフィルタ142では、判定回路105からの入力が真であるときのφ(k)を用いて平滑化を行い、偽であるときは直前のフィルタの状態と出力を保持する。この処理により△fに起因する時間期間NT内で生じる位相回転量φave(k)が得られるが、前述の通りφ(k)は−π〔rad〕からπ〔rad〕までの範囲しか検出できないため、式(10)が成り立たない場合には量φave(k))に2πの整数倍の不確定性が生じる。ここで、周波数偏差推定回路140の出力であるΔfに起因する1シンボル時間期間T内で生ずる位相回転量の粗推定値をv(k)とすると、この不確定性は位相不確定性補償回路143により以下のように補償することができる。v(k)より求められる時間期間NT内で生じる受信信号の位相回転量は、Nv(k)で表される。これより△fにより時間期間NT内に生じる位相回転の回数γは次式
【数5】
で与えられる。ただしroundは小数点以下を四捨五入して丸め込むことを表す。この四捨五入の処理により、Nv(k)−φave(k)に重畳しているノイズが±π〔rad〕以下であれば、γの推定に誤差を生じないことがわかる。逆に、周波数偏差推定回路140ではγを誤らない範囲で処理を高速化することが望ましい。求められたγを元に、φave(k)を用いて△fに起因する単位シンボルあたりの位相回転量w(k)を次式で求めることができる。
【数6】
このようにして求められたw(k)から△fの推定値を求め、周波数偏差補償回路140に入力することで△fの補償が可能となる。
【0038】
【発明の効果】
本発明により、高精度な周波数制御可能なAFC回路、高速な初期引き込みと高精度な周波数制御を両立できるAFC回路、並びに高精度な周波数制御と補償範囲の拡大を両立できるAFC回路を実現できる。本発明のAFC回路を用いることにより、送受信機間の搬送波周波数備差を高精度に補償できると共に高速制御が可能なため、多値QAMに適用した場合のBER特性を改善することができる。本発明はTDMA通信やパケット通信に容易に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のAFC回路のブロック図である。
【図2】 従来の帯域の異なるループフィルタとそれを切り替える回路を表す図である。
【図3】 本発明の第3実施例による自動周波数制御回路の位相検出の仕組みを示す図である。
【図4】 本発明に適用される信号のフレームフォーマットの一例を示す。
【図5】 本発明の第1実施例による自動周波数制御回路の構成を示すブロック図である。
【図6】 本発明の第2実施例による自動周波数制御回路の構成を示すブロック図である。
【図7】 本発明の第3実施例による自動周波数制御回路の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
51,52 受信信号のベクトル表記
53 受信信号の位相回転量
54 51、52のなす角
100 入力端子
101 周波数補償回路
102 Nシンボル遅延回路
103 位相差算出回路
105,130 判定回路
107 ループフィルタ
108 位相回転量更新回路
109 出力端子
120 1シンボル遅延回路
131 Mシンボル遅延回路
132 セレクタ
140 周波数偏差推定回路
142 ローパスフィルタ
143 位相不確定性補償回路
Claims (5)
- 送信機と受信機との間の搬送波周波数差を自動的に補償する自動周波数制御回路であって、
無変調シンボルを周期的に含み、直交検波されたベースバンド信号を受信する入力端子と、
周波数偏差補償された信号を出力する出力端子と、
前記入力端子と出力端子との間に配置され、受信した信号について、周波数偏差を補償して出力端子に供給する周波数偏差補償回路と、
Nを2以上の自然数とした場合に、周波数偏差補償回路からの出力信号をNシンボルだけ遅延させて出力するNシンボル遅延回路と、
前記周波数偏差補償回路からの出力信号とNシンボル遅延回路からの出力信号との間の位相差を算出する位相差算出回路と、
算出された位相差を遅延シンボル数Nで除算して、周波数残差により生ずる1シンボル当たりの位相回転量θ(k)を算出する位相回転量算出回路と、
前記周波数偏差補償回路の出力信号とNシンボル遅延回路の出力信号が共に無変調シンボルとなる時間期間中、前記位相回転量算出回路の出力信号θ(k)を平滑化して、搬送波周波数偏差Δfに起因して1シンボル時間T内に生ずる位相回転量の推定値w(k)を修正する修正値Δw(k)を出力し、前記時間期間以外の時間期間中は零を出力するループフィルタと、
ループフィルタから出力された位相回転量の修正値Δw(k)を用いてw(k)を更新して前記周波数偏差補償回路に供給する位相回転量更新回路とを具え、前記周波数偏差補償回路は、入力した位相回転量を用いて、受信信号について周波数偏差補償を行うことを特徴とする自動周波数制御回路。 - 送信機と受信機との間の搬送波周波数差を自動的に補償する自動周波数制御回路であって、
無変調シンボルを周期的に含み、直交検波されたベースバンド信号を受信する入力端子と、
周波数偏差補償された信号を出力する出力端子と、
前記入力端子と出力端子との間に配置され、受信した信号について、周波数偏差を補償して出力端子に出力する周波数偏差補償回路と、
Nを2以上の自然数とした場合に、周波数偏差補償回路からの出力信号をNシンボルだけ遅延させて出力するNシンボル遅延回路と、
MをNよりも小さい正の数とした場合、前記周波数偏差補償回路からの出力信号をMシンボルだけ遅延して出力するMシンボル遅延回路と、
前記Nシンボル遅延回路からの出力信号又はMシンボル遅延回路からの出力信号のいずれかを選択して出力するセレクタと、
セレクタからの出力信号と前記周波数偏差補償回路からの出力信号との間の位相差を算出する位相差算出回路と、
算出された位相差を遅延シンボル数N又はMで除算して、周波数残差により生ずる1シンボル当たりの位相回転量θ(k)を算出する位相回転量算出回路と、得られた1シンボル当たりの位相回転量に基づいて前記セレクタを制御する判定回路と、
前記周波数偏差補償回路の出力信号とセレクタの出力信号が共に無変調シンボルとなる期間中、前記位相回転量検出回路の出力信号θ(k)を平滑化して、搬送波周波数偏差Δfに起因して1シンボル時間T内に生ずる位相回転量の推定値w(k)を修正する修正値Δw(k)を出力し、前記時間期間以外の時間期間中は零を出力するループフィルタと、
ループフィルタから出力された位相回転量の修正値Δw(k)を用いてw(k)を更新して前記周波数偏差補償回路に供給する位相回転量更新回路とを具え、前記周波数偏差補償回路は、入力した位相回転量を用いて、受信信号について周波数偏差補償を行うことを特徴とする自動周波数制御回路。 - 請求項2に記載の自動周波数制御回路において、前記セレクタを制御する判定回路は、入力した1シンボル当たりの位相回転量を所定の閾値と比較し、1シンボル当たりの位相回転量が一定時間継続して閾値よりも小さい場合Nシンボル遅延回路からの出力信号を選択して出力し、1シンボル当たりの位相回転量が閾値よりも大きい場合Mシンボル遅延回路からの出力信号を選択して出力することを特徴とする自動周波数制御回路。
- 送信機と受信機との間の搬送波周波数差を自動的に補償する自動周波数制御回路であって、
無変調シンボルを周期的に含み、直交検波されたベースバンド信号を受信する入力端子と、
周波数偏差補償された信号を出力する出力端子と、
前記入力端子と出力端子との間に配置され、受信した信号について、周波数偏差を補償して出力端子に出力する周波数偏差補償回路と、
Nを2以上の自然数とした場合に、受信した信号をNシンボルだけ遅延させて出力するNシンボル遅延回路と、
前記受信した信号とNシンボル遅延回路からの出力信号との間の位相差を算出する位相差算出回路と、
前記受信した信号とNシンボル遅延回路の出力信号が共に無変調シンボルとなる期間中、前記位相回転量算出回路からの出力信号を平滑化して出力し、それ以外の時間期間中には直前の状態を保持して出力し続けるループフィルタと、
受信した信号について周波数偏差の粗推定を行う周波数偏差推定回路と、
周波数偏差推定回路からの出力である粗推定値を用い、前記ループフィルタからの出力に含まれる2π[rad]の整数倍の位相不確定性を補償する位相不確定性補償回路と、
位相不確定性補償回路から出力された時間期間NT中に生じた位相回転量を遅延シンボル数Nで除算して、周波数残差に起因する1シンボル当たりの位相回転量θ(k)を算出して、前記周波数偏差補償回路に供給する単位シンボル位相回転量算出回路とを具え、
前記周波数偏差補償回路は、入力した単位シンボル当たりの位相回転量を用いて、受信信号について周波数偏差補償を行うことを特徴とする自動周波数制御回路。 - 請求項4に記載の自動周波数制御回路において、前記位相不確定性補償回路は、前記周波数偏差推定回路からNシンボルの時間期間内に生ずる位相回転量を2πで除した除算結果の少数点の第1位を四捨五入して出力する回転数計算回路と、この回転数計算回路の出力に2πを乗じた乗算結果に前記ループフィルタからの出力信号を加算する別の位相差算出回路とを具え、当該別の位相差算出回路の出力を単位シンボル位相回転量算出回路に供給することを特徴とする自動周波数制御回路。
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