JP3890979B2 - 化学増幅型ポジ型レジスト組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、化学増幅型ポジ型レジスト組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体の微細加工には、通常、レジスト組成物を用いたリソグラフィプロセスが採用されており、リソグラフィにおいては、レイリー(Rayleigh)の回折限界の式で表されるように、原理的には露光波長が短いほど解像度を上げることが可能である。半導体の製造に用いられるリソグラフィ用露光光源は、波長436nmのg線、波長365nmのi線、波長248nmのKrFエキシマレーザー、波長193nmのArFエキシマレーザーと年々短波長になってきており、さらに次世代の露光光源として波長157nmのF2エキシマレーザーが有望視されている。KrFエキシマレーザー露光やArFエキシマレーザー露光用には、露光により発生する酸の触媒作用を利用したいわゆる化学増幅型レジストが、感度に優れることから多く用いられている。そしてF2エキシマレーザー露光用にも、感度の点で化学増幅型レジストが使われる可能性が高い。
【0003】
このような光源の短波長化においては、レジストに使用される樹脂も用いる光源により異なり、KrFエキシマレーザーリソグラフィーにおいては、ポリビニルフェノール系樹脂、ArFエキシマレーザーリソグラフィーにおいては、アクリル系樹脂、あるいはシクロオレフィン系樹脂が主に使用されている。F2エキシマレーザーリソグラフィーにおいてもノルボルネン系樹脂などが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本発明者らは、これらの樹脂を用いた場合でもドライエッチング耐性は十分なものではなく、ドライエッチング耐性にさらに優れたレジスト組成物が必要であることを見出した。
本発明の目的は、ArFやKrFおよびF2エキシマレーザーリソグラフィに適した化学増幅型のポジ型レジスト組成物であって、感度や解像度などの各種のレジスト性能が良好であるとともに、特にドライエッチング耐性に優れたポジ型化学増幅型レジスト組成物を提供することにある。
【0005】
本発明者らは、上記課題を解決できるように、化学増幅型ポジ型レジスト組成物について鋭意検討を重ねた結果、特定の構造の重合単位を有する樹脂を用い、多官能エポキシ化合物を含有させた化学増幅型ポジ型レジスト組成物が、改善されたドライエッチング耐性を与えるのみならず、各種レジスト性能も良好であることを見出し、本発明に至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、一般式(I)および(II)で表される重合単位、または、一般式(I)、(II)および(III)で表される重合単位を有し、それ自身はアルカリ水溶液に不溶または難溶であるが、酸の作用でアルカリ水溶液に可溶となる樹脂、酸発生剤並びに多官能エポキシ化合物を含有する化学増幅型ポジ型レジスト組成物に係るものである。
(式中、R1、R2、R3およびR9は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、水酸基、炭素数1〜14のアルキル基、脂環式環またはラクトン環を表す。該アルキル基は、ハロゲン、水酸基および脂環式環からなる群から選ばれた少なくとも1種の基で置換されていても良い。該脂環式環またはラクトン環は、それぞれ独立に、ハロゲン、水酸基およびアルキル基からなる群から選ばれた少なくとも1種の基で置換されていても良い。nおよびlは、それぞれ独立に0〜4の整数を表す。R4、R5は、それぞれ独立に水素または炭素数1〜4のアルキル基を表す。R6とR7のいずれかまたは両方は、少なくとも1つのフッ素原子で置換されている炭素数1〜6のアルキル基である。R8は、酸の存在下で解離する酸不安定基を表す。)
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のポジ型レジスト組成物は、上記一般式(I)および(II)で表される重合単位を有するか、または、一般式(I)、(II)および(III)で表される重合単位を有し、それ自身はアルカリ水溶液に不溶または難溶であるが、酸の作用でアルカリ水溶液に可溶となる樹脂、酸発生剤並びに多官能エポキシ化合物を含有することを特徴とする。
【0008】
一般式(I)、(II)および(III)中、R1、R2、R3およびR9は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、水酸基、炭素数1〜14のアルキル基、脂環式環またはラクトン環を表す。該アルキル基は、ハロゲン、水酸基および脂環式環からなる群から選ばれた少なくとも1種の基で置換されていても良く、直鎖、環状もしくは分岐状である。該脂環式環またはラクトン環は、それぞれ独立に、ハロゲン、水酸基、アルキル基からなる群から選ばれた少なくとも1種の基で置換されていても良い。nおよび1は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。R4、R5は、それぞれ独立に水素または炭素数1〜4のアルキル基を表す。R6とR7のいずれかまたは両方は、少なくとも1つのフッ素原子で置換されている炭素数1〜6のアルキル基である。R8は、酸の存在下で解離する酸不安定基を表す。
【0009】
ここで、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素数1〜14のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso-プロピル基、n−ブチル基、tert-ブチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基などを挙げることができる。
脂環式環としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などを挙げることができる。
水酸基で置換されたアルキル基としては、ヒドロキシメチル基などを挙げることができる。
R6とR7のいずれかまたは両方は、少なくとも1つのフッ素原子で置換されている炭素数1〜6のアルキル基である。該アルキル基は、直鎖、分岐状または環状でもよい。少なくとも1つのフッ素原子で置換されている炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、−C(CF3)3などを挙げることができる。
【0010】
R8は、酸の存在下で解離する酸不安定基であり、具体的には酸の存在下で解離してアルカリ水溶液に可溶となる酸不安定基である。該酸不安定基としては、公知の各種保護基を挙げることができ、例えば、tert−ブチル基、tert−ブトキシカルボニルメチル基などの4級炭素が酸素原子に結合した基;テトラヒドロ−2−ピラニル基、テトラヒドロ−2−フリル基、1−エトキシエチル基、1−(2−メチルプロポキシ)エチル基、1−(2−メトキシエトキシ)エチル基、1−(2−アセトキシエトキシ)エチル基、1−〔2−(1−アダマンチルオキシ)エトキシ〕エチル基、1−〔2−(1−アダマンタンカルボニルオキシ)エトキシ〕エチル基、メトシキメチル基、エトキシメチル基、ピバロイルオキシメチル基、メトキシエトキシメチル基、ベンジルオキシメチル基などのアセタール型の基が挙げられる。
【0011】
特に、容易に購入し、合成できることから、メトシキメチル基、エトキシメチル基などのアセタール型の基を用いることが好ましい。
該酸不安定基が、アルカリ可溶性基の水素に置換することになる。
該酸不安定基は、公知の保護基導入反応を施すことによって、またはこのような基を有する不飽和化合物を一つのモノマーとする共重合を行うことによって、樹脂中に容易に導入することができる。
【0012】
上記重合単位(I)においては、R6、R7の他にR1〜R5の少なくとも1つがトリフルオロメチル基および/または下記一般式(IV)で表される基であることが、157nmに代表される真空紫外光の透過率が高くなるため好ましい。
(IV)
(式中、R1、R2、R3、R8は、前記の定義と同じである。)
【0013】
本発明で用いる樹脂は、公知の重合反応により重合することにより得ることができる。すなわち、溶媒の存在下もしくは非存在下で、上記重合単位を誘導し得る単量体と触媒を混合し、適温で攪拌することにより重合することができる。得られた重合体は、適当な溶媒中に沈殿させることにより精製することができる。
【0014】
本発明で用いる樹脂は、パターニング露光用の放射線の種類や酸の作用により解裂する基の種類などによっても変動するが、一般には、酸の作用により解裂する基を有する重合単位を15〜50モル%含有することが好ましい。
【0015】
一般式(I)および(II)の重合単位、または一般式(I)、(II)および(III)の重合単位としては、例えば、以下の式で表される組み合わせなどが挙げられる。
【0016】
【0017】
【0018】
本発明において使用される酸発生剤は、酸発生剤自身に、または酸発生剤を含むレジスト組成物に、光や電子線などの放射線を作用させることにより、酸発生剤が分解して酸を発生するものであれば特に限定されるものではない。
該酸発生剤から発生する酸が前記樹脂に作用して、その樹脂中に存在する酸の作用で解裂する基を解裂させる。
該酸発生剤としては、例えば、オニウム塩化合物、有機ハロゲン化合物、スルホン化合物、スルホネート化合物などが挙げられ、具体的には、次のような化合物を挙げることができる。
【0019】
ジフェニルヨードニウム トリフルオロメタンスルホネート、
4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム トリフルオロメタンスルホネート、
ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム テトラフルオロボレート、
ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム パ−フルオロブタンスルホネート
、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート、
ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム トリフルオロメタンスルホネート、
ビス(4-t-ブチルフェニル)ヨードニウム カンファースルホネート、
【0020】
トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、
トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
トリフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、
4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、
p−トリルジフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、
p−トリルジフェニルスルホニウム パーフルオロブタンスルホネート、
p−トリルジフェニルスルホニウム パーフルオロオクタンスルホネート、
2,4,6−トリメチルフェニルジフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、
4−tert−ブチルフェニルジフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、
4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、
4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
1−(2−ナフトイルメチル)チオラニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
1−(2−ナフトイルメチル)チオラニウム トリフルオロメタンスルホネート、
4−ヒドロキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
4−ヒドロキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、
【0021】
2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(4−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(4−メトキシ−1−ナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソラン−5−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(4−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(3,4,5−トリメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(3,4−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(2,4−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(2−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(4−ブトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(4−ペンチルオキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
【0022】
1−ベンゾイル−1−フェニルメチル p−トルエンスルホネート(通称ベンゾイントシレート)、
2−ベンゾイル−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル p−トルエンスルホネート(通称α−メチロールベンゾイントシレート)、
1,2,3−ベンゼントリイル トリスメタンスルホネート、
2,6−ジニトロベンジル p−トルエンスルホネート、
2−ニトロベンジル p−トルエンスルホネート、
4−ニトロベンジル p−トルエンスルホネート、
【0023】
ジフェニル ジスルホン、
ジ−p−トリル ジスルホン、
ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、
ビス(4−クロロフェニルスルホニル)ジアゾメタン、
ビス(p−トリルスルホニル)ジアゾメタン、
ビス(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、
ビス(2,4−キシリルスルホニル)ジアゾメタン、
ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、
(ベンゾイル)(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、
【0024】
N−(フェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、
N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、
N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フタルイミド、
N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド、
N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナフタルイミド、
N−(10−カンファースルホニルオキシ)ナフタルイミドなど。
【0025】
また、本発明のポジ型レジスト組成物には、塩基性化合物をクェンチャーとして添加してもよく、該塩基性化合物としては、アミン類などの塩基性含窒素有機化合物などが挙げられる。
該塩基性化合物をクェンチャーとして添加することにより、露光後の引き置きに伴う酸の失活による性能劣化を改良できるので、該塩基性化合物を配合することが好ましい。
該塩基性化合物の具体例としては、以下の各式で表される化合物が挙げられる。
【0026】
(化合物1)
【0027】
(化合物2)
【0028】
式中、R23、R24、R25、R26、およびR27は、それぞれ独立に、水素、アルキル基、シクロアルキル基またはアリールを表す。該アルキル基、シクロアルキル基またはアリールは、それぞれ独立に、水酸基、アミノ基、または炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよい。該アミノ基は、炭素数1〜18のアルキル基で置換されていてもよい。また、該アルキル基は、炭素数1〜8程度が好ましく、該シクロアルキル基は、炭素数5〜10程度が好ましく、該アリールは、炭素数6〜10程度が好ましい。
Aは、アルキレン、カルボニル、イミノ、スルフィドまたはジスルフィドを表す。該アルキレンは、炭素数2〜6程度であることが好ましい。
また、R23、R24、R25、R26、およびR27において、直鎖構造と分岐構造の両方をとり得るものについては、そのいずれでもよい。
特に化合物2で表される構造の化合物をクェンチャーとして用いると、解像度向上の点で好ましい。
具体的には テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラヘキシルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラオクチルアンモニウムハイドロオキサイド、フェニルトリメチルアンモニウムハイドロオキサイド、3−トリフルオロメチル−フェニルトリメチルアンモニウムハイドロオキサイドなどが挙げられる。
【0029】
本発明のレジスト組成物は、それ自身はアルカリ水溶液に不溶であるが、酸の作用でアルカリ水溶液に可溶となる樹脂100重量部に対して、酸発生剤を0.1〜20重量部、多官能エポキシ化合物を0.01〜5重量部含有することが好ましい。
また、本発明のレジスト組成物は、クェンチャーとしての塩基性化合物を用いる場合は、それ自身はアルカリ水溶液に不溶であるが、酸の作用でアルカリ水溶液に可溶となる樹脂100重量部に対して、該塩基性化合物を0.001〜1重量部含有することが好ましい。
この組成物は、また必要に応じて、増感剤、溶解抑止剤、他の樹脂、界面活性剤、安定剤、染料など、各種の添加物を少量含有することもできる。
【0030】
次に、多官能エポキシ化合物について説明する。該エポキシ化合物の使用量は、それ自身はアルカリ水溶液に不溶であるが、酸の作用でアルカリ水溶液に可溶となる樹脂100重量部に対して、0.01〜5重量部が好ましい。
【0031】
多官能エポキシ化合物としては、例えば、下式(V)で示されるエポキシ基を有する化合物から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
(V)
(式中、R10、R11、R12、R13、R14は、それぞれ独立に水素原子、メチル基またはエチル基を表す。)
【0032】
具体的には、下式(VIII)で示されるエポキシ化合物が挙げられる。
(VIII)
【0033】
さらに、多官能エポキシ化合物として、下式(VI)で示される化合物から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
(VI)
(式中、R15、R16、R17、R18は、それぞれ独立に水素原子、メチル基またはエチル基を示す。mは、1〜8の整数を表す。)
【0034】
また、多官能エポキシ化合物として、下式(VII)で示される化合物から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
(VII)
(式中、R19、R20、R21、R22は、それぞれ独立に水素原子、メチル基またはエチル基を示す。pは、1〜8の整数を表す。)
上記多官能エポキシ化合物の中でも、(V)特に(VIII)は添加による感度、解像度の低下がなく最も好ましい。
【0035】
多官能エポキシ化合物として、具体的には下記のものが挙げられる。
(式中、x、yは、それぞれ独立に1または2である。)
【0036】
(式中、x、y、zは、それぞれ独立に1または2である。)
【0037】
本発明のレジスト組成物は、通常、上記の各成分が溶剤に溶解された状態でレジスト液組成物となり、シリコンウェハーなどの基体上に、スピンコーティングなどの常法に従って塗布される。ここで用いる溶剤は、各成分を溶解し、適当な乾燥速度を有し、溶剤が蒸発した後に均一で平滑な塗膜を与えるものであればよく、この分野で一般に用いられている溶剤が使用しうる。
【0038】
溶剤として、例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテートまたはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類;ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミルまたはピルビン酸エチルのようなエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノンまたはシクロヘキサノンのようなケトン類;γ−ブチロラクトンのような環状エステル類などを挙げることができる。これらの溶剤は、それぞれ単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。
【0039】
基体上に塗布され、乾燥されたレジスト膜には、パターニングのための露光処理が施され、次いで脱保護基反応を促進するための加熱処理を行った後、アルカリ現像液で現像される。ここで用いるアルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であることができるが、一般には、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液が用いられることが多い。
【0040】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。
例中、使用量を表す部は、特記ないかぎり重量基準である。また重量平均分子量は、ポリスチレンを標準品として、ゲルパーミェーションクロマトグラフィーにより求めた値である。
【0041】
樹脂合成例1(樹脂Aの合成)
四つ口フラスコにポリ5−ノルボルネン−2−(2,2−ジトリフルオロメチル−2−ヒドロキシ)エチル10gを加えてDMF50gに溶解した。ヨウ化カリウム1.89gを加えて溶解後、無水炭酸カリウム6.30gを加えた。メトキシメチルクロライド0.88gを滴下し、室温で10時間攪拌した。反応後、メチルイソブチルケトン150g加えた後、水洗を繰返した。有機層を濃縮し、n−ヘキサン中に滴下した。得られた凝集物をデカント後、減圧乾燥した。平均分子量約13000の樹脂を得た。NMRにより、メトキシメチル化率は25%と算出した。この共重合体を樹脂Aとする。
【0042】
次に、以上の樹脂合成例で得られた各樹脂のほか、以下に示す酸発生剤、クェンチャーおよび多官能エポキシ化合物を用いてレジスト組成物を調製し、評価した例を掲げる。
【0043】
実施例1および比較例1
以下の各成分を混合して溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト液を調製した
【0044】
樹脂: 10部
酸発生剤:p-トリルジフェニルスルホニウム パーフルオロオクタンスルホネー
ト 0.2部
クェンチャー:テトラブチルアンモニウムハイドロオキ
サイド 0.015部
多官能エポキシ化合物(ダイセル化学社製 セロキサイド3000):
溶剤:
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 57部
γ−ブチロラクトン 3部
【0045】
(感度・解像度の特性)
日産化学工業社製の有機反射防止膜用組成物である“DUV−30J−11”を塗布して215℃、60秒の条件でベークすることによって厚さ780Åの有機反射防止膜を形成させたシリコンウェハーに、上で調製したレジスト液を乾燥後の膜厚が0.19μmとなるようにスピンコートした。レジスト液塗布後は、ダイレクトホットプレート上にて、160℃で60秒間プリベークした。こうしてレジスト膜を形成したウェハーに、ArFエキシマステッパー〔(株)ニコン製の“NSR ArF”、NA=0.55、σ=0.6〕を用い、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを露光した。
露光後は、ホットプレート上にて130℃で60秒間ポストエキスポジャーベークを行い、さらに2.38質量(重量)%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行った。
有機反射防止膜基板上のもので現像後のラインアンドスペースパターンを走査型電子顕微鏡で観察し、以下の方法で実効感度、解像度を調べて、その結果を表1に示した。
【0046】
実効感度:0.18μmのラインアンドスペースパターンが1:1となる露光量で表示した。
解像度:実効感度の露光量で分離するラインアンドスペースパターンの最小寸法で表示した。
【0047】
(ドライエッチング耐性の測定)
ヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコンウェハーに、上で調製したレジスト液を乾燥後の膜厚が0.3から0.5μmとなるようにスピンコートした。レジスト液塗布後は、ダイレクトホットプレート上にて、160℃で60秒間プリベークした。こうしてレジスト膜を形成したウェハーをDEM−451(アネルバ株式会社製)を用いて、混合ガス 酸素2.5sccm、CHF350sccm、真空度16Pa、INCIDENSE POWER 250Wで4分間エッチングし、エッチング前後の膜厚の差をノボラック樹脂のものに対する比で表した。その値は小さいほどドライエッチング耐性が高いことを示す。膜厚はラムダエース(大日本スクリーン製造株式会社製)で測定した。
【0048】
(透過率の測定)
一方、フッ化マグネシウムウエハーに、先に調整したレジスト液を乾燥後の膜厚が0.1μmとなるよう塗布し、表2記載のプリベーク温度で60秒間、ダイレクトホットプレート上にてプリベークして、レジスト膜を形成させた。こうして形成されたレジスト膜の波長157nmにおける透過率を、真空紫外分光光度計((株)日本分光社製)を用いて測定し、表1に示す結果を得た。
【0049】
【表1】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
例 No. 多官能エポキシ化合物 実効感度 解像度 ドライエッチング耐性
透過率 (mJ/cm2) (μm) (対I線レジスト比)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例1 0.5部 16 0.15 1.50
64.1%(157nm 膜厚/1000Å)
────────────────────────────────────
実施例2 1.0部 16 0.15 1.41
63.3%(157nm 膜厚/1000Å)
────────────────────────────────────
実施例3 2.0部 16 0.15 1.37
64.9%(157nm 膜厚/1000Å)
────────────────────────────────────
比較例1 0.0部 15 0.15 1.62
64.8%(157nm 膜厚/1000Å)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0050】
表1から明らかなように、実施例のレジストは、解像度、感度のバランスに優れるとともに高いドライエッチング耐性を有する。また、多官能エポキシ化合物の添加により157nmの透過率が低下することがなく、F2レーザー用に適用し得る。
【0051】
【発明の効果】
本発明の化学増幅型ポジ型レジスト組成物は、解像度、感度の性能バランスに優れ、高いドライエッチング耐性を有する。したがって、この組成物は、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザーおよびF2エキシマーレーザー用レジストとして優れた性能を発揮することができる。
Claims (9)
- 一般式(I)および(II)で表される重合単位、または、一般式(I)、(II)および(III)で表される重合単位を有し、それ自身はアルカリ水溶液に不溶または難溶であるが、酸の作用でアルカリ水溶液に可溶となる樹脂、酸発生剤並びに多官能エポキシ化合物を含有することを特徴とする化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
(式中、R1、R2、R3およびR9は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、水酸基、炭素数1〜14のアルキル基、脂環式環またはラクトン環を表す。該アルキル基は、ハロゲン、水酸基および脂環式環からなる群から選ばれた少なくとも1種の基で置換されていても良い。該脂環式環またはラクトン環は、それぞれ独立に、ハロゲン、水酸基およびアルキル基からなる群から選ばれた少なくとも1種の基で置換されていても良い。nおよびlは、それぞれ独立に0〜4の整数を表す。R4、R5は、それぞれ独立に水素または炭素数1〜4のアルキル基を表す。R6とR7 の両方は、少なくとも1つのフッ素原子で置換されている炭素数1〜6のアルキル基である。R8は、酸の存在下で解離する酸不安定基を表す。) - それ自身はアルカリ水溶液に不溶であるが、酸の作用でアルカリ水溶液に可溶となる樹脂100重量部に対して、酸発生剤を0.1〜20重量部、多官能エポキシ化合物を0.01〜5重量部含有する請求項1〜5のいずれかに記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
- 樹脂中の酸の作用により解裂する基を有する重合単位の含有率が、15〜50モル%である請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。
- さらに塩基性化合物をクェンチャーとして含有する請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。
- それ自身はアルカリ水溶液に不溶であるが、酸の作用でアルカリ水溶液に可溶となる樹脂100重量部に対して、塩基性化合物を0.001〜1重量部含有する請求項8記載の組成物。
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