JP3894038B2 - 画像処理装置、画像処理装置のはみ出し検知方法およびプログラム - Google Patents
画像処理装置、画像処理装置のはみ出し検知方法およびプログラム Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、人物の動画像を撮影する画像処理装置に関し、特に、撮影された画像から人物がはみ出していることを検知する画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
動画像を記録として残すために、ビデオカメラのような画像撮影装置で動画像を撮影することがある。動画像を記録として残すための画像撮影装置で撮影される画像には人物や人物の顔が含まれることが多い。そして、人物やその顔は、画像撮影装置で撮影される画像から、はみ出さないことが望ましい。しかし、動画像を撮影するとき、撮影される人物は静止しているとは限らず、通常は絶えず動いている。したがって、人物や顔が視野からはみ出すことが考えられる。そのため、ビデオカメラの撮影方向や撮影範囲は人物の動きに合わせて修正されることが望ましい。
【0003】
従来、画像撮影装置により動画像を撮影するとき、視野から人物がはみ出さないように、または、はみ出した人物を再び視野内に入れるように、画像撮影装置を操作している操作者が、撮影対象である人物の動きに合わせてパンやチルトを行い、撮影方向を調整していた。特開平01−243673号公報に記載された従来のビデオカメラは、パンまたはチルトをするための駆動装置をグリップ内に有している。そのため、従来のビデオカメラの操作者は、電動雲台装置を用いなくとも、パンまたはチルトを容易に行うことができた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年では、ビデオカメラで撮影された動画像から人物やその顔を認識する画像認識装置が、セキュリティ確保のための人物認証や、防犯カメラで撮影された犯人像を用いた犯人捜査などに応用されている。
【0005】
画像認識装置には、ビデオカメラで撮影された人物の画像と、予め記録しておいた人物の画像とを比較することにより、人物を認識するものがある。例えば、特開2000−331167号公報に記載された従来の顔画像照合装置は、2つの顔画像を照合して顔画像に現れている2つの顔の一致度を評価する。従来の顔画像照合装置は、まず、顔画像に現れている顔の大きさおよび各顔画像内における顔の位置を一致させるために、顔画像を正規化する。次に、顔画像照合装置は、所定のマスクデータに基づいて2つの顔画像の所定領域をマスクすることにより顔領域を抽出する。次に、顔画像照合装置は、各顔画像を必要に応じてモノクロ画像に変換する。さらに、顔画像照合装置は、各顔画像の階調を落とした後に照合する。このようにして、従来の画像認識装置は、ビデオカメラで撮影された画像から人物や顔を認識する。
【0006】
しかし、ビデオカメラは、レンズ系の画像取得可能範囲と、光電変換装置から出力可能な画像の大きさとに制約を受けるので、ビデオカメラで撮影できる画像には有限の視野が存在する。画像認識装置は、ビデオカメラで撮影された画像から人物や顔を認識するので、人物や顔を正常に認識するためには、人物や顔が視野内にあることが条件となる。
【0007】
しかし、ビデオカメラで人物を含む動画像を撮影するとき、人物は必ずしも静止しているわけではない。したがって、画像認識装置の認識対象である人物は、常に、ビデオカメラの視野内にあるとは限らない。そのため、画像認識装置では、ビデオカメラの撮影方向や撮影範囲を人物の動きに合わせて修正することが望まれる。
【0008】
撮影方向や撮影範囲を修正する方法としては、従来、ビデオカメラの操作者が、撮影対象である人物の動きを見て、それに合わせてパンやチルトを行うという方法しかなかった。
【0009】
しかし、セキュリティ確保のための人物認証や防犯カメラに応用される画像認識装置は、操作者が常時操作しているものではなく、無人でも動作する必要がある。そのため、従来の画像認識装置は、人物を認識することができないとき、それが画像からのはみ出しによるか否か知ることができなかった。そのため、従来の画像認識装置は、画像から人物やその顔がはみ出しているとき、撮影方向や撮影範囲を自動的に修正することができず、また、人物が画像からはみ出したことを警告することもできなかった。
【0010】
そのため、従来の画像認識装置は、人物やその顔が画像に入るであろう適当な範囲を固定的に撮影するように設置され、できるだけ人物が画像からはみ出さないようにする程度であった。
【0011】
本発明の目的は、ビデオカメラで撮影された画像から人物または人物の顔がはみ出したことを検知できる画像処理装置、そのはみ出し検知方法およびプログラムを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の画像処理装置は、人物の撮影画像からのはみ出しを検知する画像処理装置であって、前記人物を含む画像を連続して取得する撮像手段と、前記撮像手段で取得された画像間の各画素の差分を算出するフレーム間差分算出手段と、前記画像の縦方向の画素列毎に、前記フレーム間差分算出手段で算出された差分の値が所定値以上の画素の中で最も画像上端に近い画素を求め、前記画素列毎に求めた該画素をむすんで横方向の曲線を描き、該曲線が画像下端に達する点と該曲線が下向きのピークとなる点とで前記画像の領域を縦に複数の分割領域に分割する領域分割手段と、前記領域分割手段によって得られた前記複数の分割領域の中で、前記差分の値が所定値以上の画素の数が最も多い分割領域を、前記人物の存在する人物領域として選択する領域選択手段と、前記人物領域内で前記画像の画像端付近に、前記差分の値が所定値以上である画素が所定の閾値より多く存在すれば、前記人物が前記画像からはみ出していると判断する判断手段と、を有している。
【0057】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態は、画像の上下左右の部分の画像の変化から、人物が画像からはみ出したことを検出する画像処理装置である。
【0058】
図1は、第1の実施形態の画像処理装置の構成を示すブロック図である。図1を参照すると、画像処理装置10は、撮像部11、フレーム間差分算出部12、二値化部13、画像上部画素数部14、画像右部画素数カウント部15、画像左部画素数カウント部16、画像下部画素数カウント部17および判断部18を有している。
【0059】
撮像部11は、例えばビデオカメラであり、次々と連続して画像を撮影し、撮影した画像をデジタル化して画素毎のデータを求める。本実施形態では、撮影される画像は、一例としてモノクロ画像であるとする。したがって、画素毎のデータは輝度を表わす数値で示される。
【0060】
フレーム間差分算出部12は、撮像部11でデジタル化された画像を入力とし、過去の所定数の画像をメモリ(不図示)に保存するとともに、最新の画像とメモリに保存されている過去の各画像との差分を画素毎に算出する。各画素の差分は、最新の画像におけるその画素の輝度と、過去の画像におけるその画素の輝度との差である。メモリに保存される過去の画像の数は少なくとも1つであり、複数であってもよく、例えば、パラメータとして変更可能に設定されている。
【0061】
二値化部13は、フレーム間差分算出部12で算出された各画素の差分を、予め定められた差分閾値と比較し、閾値との大小により二値化する。なお、各画素の差分が差分閾値より大きいことは、その画素は過去の画像との差分が大きいことを示し、すなわち、その画素の変化が大きいことを意味する。ここでは、各画素の差分は、差分閾値以上のとき“1”に二値化され、差分閾値より小さいとき“0”に二値化されることとする。
【0062】
第1の実施形態では、撮像部11で撮影される画像の上下左右の各辺付近の部分が上部領域、下部領域、左部領域、右部領域とされている。図2は画像90の中の上部領域91を示し、図3は左部領域92を示し、図4は右部領域93を示し、図5は下部領域94を示している。
【0063】
画像上部画素数カウント部14は、上部領域91内の画素のうち、二値化部13で差分閾値以上とされた画素の数、すなわち“1”に二値化された画素の数をカウントする。
【0064】
画像右部画素数カウント部15は、右部領域93内の画素のうち、二値化部13で差分閾値以上とされた画素の数をカウントする。
【0065】
画像左部画素数カウント部16は、左部領域92内の画素のうち、二値化部13で差分閾値以上とされた画素の数をカウントする。
【0066】
画像下部画素数カウント部17は、下部領域94内の画素のうち、二値化部13で差分閾値以上とされた画素の数をカウントする。
【0067】
判断部18は、画像上部画素数カウント部14のカウント値が、予め定められた上部カウント閾値より大きければ、人物が画像の上にはみ出していると判断する。また、判断部18は、画像右部画素数カウント部15のカウント値が、予め定められた右部カウント閾値より大きければ、人物が画像の右にはみ出していると判断する。判断部18は、画像左部画素数カウント部16のカウント値が、予め定められた左部カウント閾値より大きければ、人物が画像の左にはみ出していると判断する。判断部18は、画像下部画素数カウント部17のカウント値が、予め定められた下部カウント閾値より大きければ、人物が画像の下にはみ出していると判断する。
【0068】
図6は、本実施形態の画像処理装置の動作を示すフローチャートである。図6を参照すると、まず、撮像部11が画像を撮影し、フレーム間差分算出部12に送る(ステップA1)。ここで、撮像部11のビデオカメラが起動してからt番目に撮影された画像をim(t)とする。
【0069】
次に、フレーム間差分算出部12は、最新の画像im(t)の各画素と、メモリに保存されている過去の画像の各画素との差分を算出し、各差分を各画素の値とする差分画像diff(t)を生成する(ステップA2)。
【0070】
次に、フレーム間差分画像算出部13は、画像im(t)を過去の画像としてメモリに保存する(ステップA3)。それとともに、フレーム間差分画像算出部13は、メモリに保存されていた最も古い過去の画像を1つ廃棄する。
【0071】
次に、二値化部14は、差分画像diff(t)の各画素の値(上述された差分)を差分閾値と比較して二値化し、差分画像diff(t)を二値化画像bin(t)に変換する(ステップA4)。このとき、二値化部14は、各画素の値が差分閾値以上のとき、その画素値を“1”とする。また、二値化部14は、各画素の値が差分閾値より小さいとき、その画素値を“0”とする。
【0072】
次に、画像上部画素数カウント部14は、二値化画像bin(t)の上部領域91内で、画素値が“1”である画素の数をカウントする(ステップA5)。ここでは、そのカウント値をa(t)とする。
【0073】
次に、画像右部画素数カウント部15は、二値化画像bin(t)の右部領域92内で、画素値が“1”である画素の数をカウントする(ステップA6)。ここでは、そのカウント値をb(t)とする。
【0074】
次に、画像左部画素数カウント部16は、二値化画像bin(t)の左部領域93内で、画素値が“1”である画素の数をカウントする(ステップA7)。ここでは、そのカウント値をc(t)とする。
【0075】
次に、画像下部画素数カウント部17は、二値化画像bin(t)の下部領域94内で、画素値が“1”である画素の数をカウントする(ステップA8)。ここでは、そのカウント値をd(t)とする。
【0076】
次に、判定部18は、カウント値a(t)が上部カウント閾値th1より大きいか否か判定する(ステップA9)。カウント値a(t)が上部カウント閾値th1より大きければ、判定部18は、人物が画像の上にはみ出していることを検知する(ステップA10)。
【0077】
次に、判定部18は、カウント値b(t)が右部カウント閾値th2より大きいか否か判定する(ステップA11)。カウント値b(t)が右部カウント閾値th2より大きければ、判定部18は、人物が画像の右にはみ出していることを検知する(ステップA12)。
【0078】
次に、判定部18は、カウント値c(t)が左部カウント閾値th3より大きいか否か判定する(ステップA13)。カウント値c(t)が右部カウント閾値th3より大きければ、判定部18は、人物が画像の左にはみ出していることを検知する(ステップA14)。
【0079】
次に、判定部18は、カウント値d(t)が下部カウント閾値th4より大きいか否か判定する(ステップA15)。カウント値d(t)が右部カウント閾値th4より大きければ、判定部18は、人物が画像の下にはみ出していることを検知する(ステップA16)。
【0080】
以上の動作を終了すると、画像処理装置10は、“t”を1つインクリメントし(ステップA17)、ステップA1に戻る。
【0081】
以上説明したように、本実施形態の画像処理装置10は、最新の画像と過去の画像との差分をフレーム間差分算出部12によって算出し、二値化部13によって差分を二値化して所定以上に変化したか否か求め、画像上部、右部、左部または下部画素数カウント部14、15、16、17によって、所定以上に変化した画素の数を上下左右の領域毎にカウントし、判断部18によって、各領域のカウント値を閾値と比較してカウント値が閾値を超えた領域において画像から人物がはみ出したと判断するので、画像変化が大きいためにカウント値が閾値を超えた領域を検出することにより、画像からの人物のはみ出しを自動的に検知することができる。
【0082】
なお、本実施形態では、撮像部11がモノクロ画像を撮影する場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、カラー画像であってもよい。撮像部11で撮影されるのがカラー画像である場合、例えば、フレーム間差分算出部12は、各画素値をRGBの3色を要素とするベクトルで表わし、過去の画像の画素とベクトルの差分を求める。そして、二値化部13は、フレーム間差分算出部12で求められた差分ベクトルの大きさを差分閾値と比較することにより、二値化画像を生成してもよい。
【0083】
また、本実施形態では、画像からのはみ出しを検知する対象物が人物である場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。連続的に撮影したとき、移動しうる物体であれば、どのようなものであってもよい。
【0084】
また、本実施形態で用いられた、過去の画像の数、各閾値、上下左右部の各領域の大きさなどのパラメータを調整することにより、画像処理装置がはみ出しを検知する精度を向上させることができる。
(第2の実施形態)
図7は、本発明の第2の実施形態の画像処理装置の構成を示すブロック図である。図7を参照すると、画像処理装置20は、撮像部21、フレーム間差分算出部22、二値化部23、領域分割部24、領域選択部25、画像上部画素数カウント部26、画像右部画素数カウント部27、画像左部画素数カウント部28、画像下部画素数カウント部29および判断部210を有している。
【0085】
撮像部21は、例えばビデオカメラであり、次々と連続して画像を撮影し、撮影した画像をデジタル化して画素毎のデータを求める。本実施形態では、撮影される画像は、一例としてモノクロ画像であるとする。したがって、画素毎のデータは輝度を表わす数値で示される。
【0086】
フレーム間差分算出部22は、撮像部21でデジタル化された画像を入力とし、過去の所定数の画像をメモリ(不図示)に保存するとともに、最新の画像とメモリに保存されている過去の各画像との差分を画素毎に算出する。各画素の差分は、最新の画像におけるその画素の輝度と、過去の画像におけるその画素の輝度との差である。メモリに保存される過去の画像の数は少なくとも1つであり、複数であってもよく、例えば、パラメータとして変更可能に設定されている。
【0087】
二値化部23は、フレーム間差分算出部22で算出された各画素の差分を、予め定められた差分閾値と比較し、閾値との大小により二値化する。なお、各画素の差分が差分閾値より大きいことは、その画素は過去の画像との差分が大きいことを示し、すなわち、その画素の変化が大きいことを意味する。ここでは、各画素の差分は、差分閾値以上のとき“1”に二値化され、差分閾値より小さいとき“0”に二値化されることとする。
【0088】
領域分割部24は、画像を複数の分割領域に分割する。画像を複数の分割領域に分割する方法については後述する。
【0089】
領域選択部25は、領域分割部24で分割された複数の分割領域の中から、最も人物らしい分割領域を選択し、さらに、選択された分割領域に応じて二値化画像を変換する。最も人物らしい分割領域を選択する方法と、二値化画像を変換する方法については後述する。
【0090】
第2の実施形態では、第1の実施形態と同様、図2〜図5に示された上部、右部、左部、下部領域93、94、95、96が定められている。
【0091】
画像上部画素数カウント部26は、領域選択部25で変換された二値化画像において、上部領域91内で画素値が“1”である画素の数をカウントする。
【0092】
画像右部画素数カウント部27は、領域選択部25で変換された二値化画像において、右部領域93内で画素値が“1”である画素の数をカウントする。
【0093】
画像左部画素数カウント部28は、領域選択部25で変換された二値化画像において、左部領域92内で画素値が“1”である画素の数をカウントする。
【0094】
画像下部画素数カウント部29は、領域選択部25で変換された二値化画像において、下部領域94内で画素値が“1”である画素の数をカウントする。
【0095】
判断部210は、画像上部画素数カウント部26のカウント値が、予め定められた上部カウント閾値より大きければ、人物が画像の上にはみ出していると判断する。また、判断部210は、画像右部画素数カウント部27のカウント値が、予め定められた右部カウント閾値より大きければ、人物が画像の右にはみ出していると判断する。判断部210は、画像左部画素数カウント部28のカウント値が、予め定められた左部カウント閾値より大きければ、人物が画像の左にはみ出していると判断する。判断部210は、画像下部画素数カウント部29のカウント値が、予め定められた下部カウント閾値より大きければ、人物が画像の下にはみ出していると判断する。
【0096】
図8は、本実施形態の画像処理装置の動作を示すフローチャートである。図8を参照すると、まず、撮像部21が画像を撮影し、フレーム間差分算出部22に送る(ステップB1)。ここで、撮像部11のビデオカメラが起動してからt番目に撮影された画像をim(t)とする。
【0097】
次に、フレーム間差分算出部22は、最新の画像im(t)の各画素と、メモリに保存されている過去の画像の各画素との差分を算出し、各差分を各画素の値とする差分画像diff(t)を生成する(ステップB2)。
【0098】
次に、フレーム間差分画像算出部22は、画像im(t)を過去の画像としてメモリに保存する(ステップB3)。それとともに、フレーム間差分画像算出部22は、メモリに保存されていた最も古い過去の画像を1つ廃棄する。
【0099】
次に、二値化部23は、差分画像diff(t)の各画素の値(上述された差分)を差分閾値と比較して二値化し、差分画像diff(t)を二値化画像bin(t)に変換する(ステップB4)。このとき、二値化部23は、各画素の値が差分閾値以上のとき、その画素値を“1”とする。また、二値化部23は、各画素の値が差分閾値より小さいとき、その画素値を“0”とする。
【0100】
次に、領域分割部24は、二値化部23で得られた二値化画像bin(t)を複数の分割領域に分割する(ステップB5)。
【0101】
領域分割部24による領域分割の方法の一例について説明する。図9は、領域分割の方法について説明するための図である。図9に示すように、二値化画像bin(t)の横方向をX軸(右向きが正)とし、縦方向をY軸(下向きが正)とし、画像の左上の画素から右にx番目で、下にy番目の画素の画素値をv(x,y)とする。
【0102】
図9(a)のような二値化画像bin(t)が得られると、図9(b)に示すように、画像を構成する全てのxについて、v(x,y)が1となる最小のyの値を求める。次に、得られたyの値が、xの変化に対して極大となる点(極大点)と、画像下辺に到達する点(下辺接点)とを求め、極大点および下辺接点を通る垂直な線で画像を複数の分割領域に分割する。
【0103】
また、他の領域分割の方法の例として、同じ画素値(“1”または“0”)を有し、互いに連結している画素をグループ化して1つの分割領域とする方法が考えられる。つまり、画素値“1”の画素が連結している部分(画素値“1”のひとかたまり)が1つの分割領域とされ、同様に、画素値“0”の画素がつながっている部分(画素値“0”のひとかたまり)が1つの分割領域とされる。
【0104】
次に、領域選択部25は、領域分割部24で得られた各分割領域から最も人物らしい分割領域を選択する。そして、領域選択部25は、その分割領域内ではbin(t)と同じ値であり、それ以外の分割領域では“0”となるように変換された二値化画像sbin(t)を作成する(ステップB6)。
【0105】
領域選択部25による、最も人物らしい分割領域を選択する方法の一例として、領域分割部24で得られた分割領域の中で、画素値が“1”となる画素の数が最も多い分割領域を選択するという方法が考えられる。
【0106】
次に、画像上部画素数カウント部26は、変換された二値化画像sbin(t)の上部領域91内で、画素値が“1”である画素の数をカウントする(ステップB7)。ここでは、そのカウント値をa(t)とする。
【0107】
次に、画像右部画素数カウント部27は、変換された二値化画像sbin(t)の右部領域92内で、画素値が“1”である画素の数をカウントする(ステップB8)。ここでは、そのカウント値をb(t)とする。
【0108】
次に、画像左部画素数カウント部28は、変換された二値化画像sbin(t)の左部領域93内で、画素値が“1”である画素の数をカウントする(ステップB9)。ここでは、そのカウント値をc(t)とする。
【0109】
次に、画像下部画素数カウント部29は、変換された二値化画像sbin(t)の下部領域94内で、画素値が“1”である画素の数をカウントする(ステップB10)。ここでは、そのカウント値をd(t)とする。
【0110】
次に、判定部210は、カウント値a(t)が上部カウント閾値th1より大きいか否か判定する(ステップB11)。カウント値a(t)が上部カウント閾値th1より大きければ、判定部210は、人物が画像の上にはみ出していることを検知する(ステップB12)。
【0111】
次に、判定部210は、カウント値b(t)が右部カウント閾値th2より大きいか否か判定する(ステップB13)。カウント値b(t)が右部カウント閾値th2より大きければ、判定部210は、人物が画像の右にはみ出していることを検知する(ステップB14)。
【0112】
次に、判定部210は、カウント値c(t)が左部カウント閾値th3より大きいか否か判定する(ステップB15)。カウント値c(t)が右部カウント閾値th3より大きければ、判定部210は、人物が画像の左にはみ出していることを検知する(ステップB16)。
【0113】
次に、判定部210は、カウント値d(t)が下部カウント閾値th4より大きいか否か判定する(ステップB17)。カウント値d(t)が右部カウント閾値th4より大きければ、判定部210は、人物が画像の下にはみ出していることを検知する(ステップB18)。
【0114】
以上の動作を終了すると、画像処理装置20は、“t”を1つインクリメントし(ステップB19)、ステップB1に戻る。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、人物がビデオカメラに近すぎて画像からはみ出していることを検出する画像処理装置である。
【0115】
図10は、第3の実施形態の画像処理装置の構成を示すブロック図である。図10を参照すると、画像処理装置30は、第1の撮像部31、第2の撮像部32、画像中央部相関算出部33、信頼性判断部34、距離算出部35および距離判断部36を有している。
【0116】
第1の撮像部31は、例えばビデオカメラであり、次々と連続して画像を撮影し、撮影した画像をデジタル化して画素毎のデータを求める。
【0117】
第2の撮像部32は、第1の撮像部31と同様に、次々と連続して画像を撮影し、撮影した画像をデジタル化して画素毎のデータを求める。また、第2の撮像部32の画像を撮影する視野は、第1の撮像部31の視野と重複する部分を有し、かつ、第1の撮像部31の視野との相対的な位置関係が固定されている。
【0118】
画像中央部相関算出部33は、第1の撮像部31と第2の撮像部32からほぼ同時に得られる画像の画像中央部95(図12参照)での相関値を計算する。
【0119】
信頼性判断部34は、画像中央部相関計算部33で得られた相関値の座標位置に対する変化がなだらかであれば、信頼性が低いと判断し、変化が急であれば、信頼性が高いと判断する。
【0120】
距離算出部35は、第1の撮像部31と第2の撮像部32の位置関係と、2つの画像をずらして2つの画像の相関値が最大となるときのずれ量とから、画像中央部95に映っている物体との距離を算出する。
【0121】
距離判断部36は、距離算出部35で得られた距離が所定の閾値以下であり、かつ信頼性判断部34で信頼性が高いと判断されていれば、距離が近すぎて画像から人物がはみ出していると判断する。
【0122】
図11は、本実施形態の画像処理装置の動作を示すフローチャートである。図11を参照すると、まず、第1および第2の撮像部31、32がそれぞれ画像を撮像し、画像中央部相関算出部33に送る(ステップC1)。第1の撮像部31と第2の撮像部32とは同時に起動されるものとし、ビデオカメラが起動してからt番目に撮影された画像をそれぞれim1(t)、im2(t)とする。
【0123】
次に、画像中央部相関算出部33は、画像im1(t)と画像im2(t)の画像中央部95での相関値corr(x)を算出する(ステップC2)。
【0124】
相関値の算出法の一例を説明する。
【0125】
ここで、画像im1(t)の横方向をX軸(右向きが正)縦方向をY軸(下向きが正)とし、画像のもっとも左上の画素から右にx番目で、下にy番目の画素値をv1(x,y)とする。画像im2(t)についても同様にv2(x,y)を定義する。また、画像中央部95は図12に示されたように設定されているとする。
【0126】
そして、画像中央部95の座標値の集合をCとすると、相関値は corr(x)=Σ_{(t,s)¥in C}|v1(t−x,s)−v2(t,s)|などと計算できる。
【0127】
次に、信頼性判断部34は、相関値corr(x)の変化がなだらかであるか否か判定する(ステップC3)。
【0128】
相関値corr(x)がなだらかであるか否かの判定方法の一例について説明する。相関値corr(x)が最大となるxをx1とする。このとき、画像中央部95の全域において、corr(x1)−corr(x1−g)<thc1かつcorr(x1)−corr(x1+g)<thc2ならばcorr(x)がなだらかであると判断し、そうでなけれななだらかでないと判断する。
【0129】
相関値corr(t)の変化がなだらかでなければ、距離算出部35が、第1の撮像部31と第2の撮像部32の位置関係と、相関値corr(x)が最大となるxの値とから距離d(t)を求める(ステップC4)。距離の算出方法は従来からよく知られた方法によればよい。例えば、文献「3次元ビジョン」(徐、辻著、共立出版(1998))などに記載された方法を用いることで実現できる。
【0130】
次に、距離判定部36は、距離d(t)が所定の閾値thより大きいか否か判定する(ステップC5)。閾値thは、対象物(ここでは人物)のサイズと、レンズの焦点距離と、画像の大きさから、対象物が画像からはみ出すであろう距離を予め算出しておいたものである。距離d(t)が閾値th以下であれば、距離判定部36は、人物が画像からはみ出していると検知する(ステップC6)。
【0131】
ステップC6の後、ステップC5において距離d(t)が閾値thより大きかったとき、または、ステップC3において変化がなだらかであったとき、画像処理装置30は、“t”を1つインクリメントし(ステップC7)、ステップC1に戻る。
【0132】
以上説明したように、本実施形態の画像処理装置30は、第1および第2の撮像部31、32によって、互いにずれた2つの画像を同時に撮影し、画像中央部相関算出部33によって、2つの画像の画像中央部95での相関値を算出し、信頼性判断部34によって、相関値から信頼性が高いか低いか判定し、信頼性が高い場合に、距離算出部35によって、ビデオカメラと人物との距離を算出し、距離判定部36によって、距離が近ければ画像から人物がはみ出していると判断されるので、距離が近すぎることによる、画像からの人物のはみ出しを自動的に検知することができる。
【0133】
なお、本実施形態では、画像からのはみ出しを検知する対象が人物である場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。ある程度の大きさが想定できるものであれば、どのようなものであってもよい。
(第4の実施形態)
図13は、本発明の第4の実施形態の画像処理装置の構成を示すブロック図である。図13を参照すると、画像処理装置40は、第1の撮像部41、第2の撮像部42、小領域相関算出部43、距離算出部44、最小距離選択部45および距離判断部46を有している。
【0134】
第1の撮像部41は、例えばビデオカメラであり、次々と連続して画像を撮影し、撮影した画像をデジタル化して画素毎のデータを求める。
【0135】
第2の撮像部42は、第1の撮像部41と同様、次々と連続して画像を撮影し、撮影した画像をデジタル化して画素毎のデータを求める。また、第2の撮像部42の画像を撮影する視野は、第1の撮像部41の視野と重複する部分を有し、第2の撮像部42の画像を撮影する視野は、第1の撮像部41の視野との相対的な位置関係が固定されている。
【0136】
小領域相関部43は、第1の撮像部41と第2の撮像部42からほぼ同時に得られる画像の画像中央部96の複数の小領域96a、96b、96c、96dでのそれぞれの相関値を計算する(図15参照)。
【0137】
距離算出部44は、各小領域96a、96b、96c、96dについて、第1の撮像部41と第2の撮像部42の位置関係と、2つの画像をずらして2つの画像の相関値が最大となるときのずれ量とから、各小領域に映っている物体との距離を算出する。
【0138】
最小距離選択部45は、距離算出部44で算出された各小領域の距離のうち、最小のものを選択する。
【0139】
距離判断部46は、最小距離選択部45で選択された小領域の距離が所定の閾値以下であれば、距離が近すぎて画像から人物がはみだしていると判断する。
【0140】
図14は、本実施形態の画像処理装置の動作を示すフローチャートである。図14を参照すると、まず、第1および第2の撮像部41、42がそれぞれ画像を撮像し、小領域相関算出部43に送る(ステップD1)。第1の撮像部41と第2の撮像部42とは同時に起動されるものとし、ビデオカメラが起動してからt番目に撮影された画像をそれぞれim1(t)、im2(t)とする。
【0141】
次に、小領域相関算出部43は、画像im1(t)と画像im2(t)の各小領域96a、96b、96c、96dでの相関値を算出し、距離算出部44は、各小領域96a、96b、96c、96dにおける、ビデオカメラと物体との距離を算出する(ステップD2)。このとき用いられる、相関値および距離の算出方法は第3の実施形態と同様の方法である。
【0142】
次に、距離判定部46は、各小領域における距離のうち、最も短いものが所定の閾値th以下であるか否か判定する(ステップD3)。閾値thは、第3の実施形態と同様に、対象物(ここでは人物)のサイズと、レンズの焦点距離と、画像の大きさから、対象物が画像からはみ出すであろう距離を予め算出しておいたものである。距離が閾値th以下であれば、距離判定部46は、人物が画像からはみ出していると検知する(ステップD4)。
【0143】
ステップD4の後、または、ステップD3において距離が閾値th以下でなかったとき、画像処理装置40は、“t”を1つインクリメントし(ステップD5)、ステップD1に戻る。
【0144】
【発明の効果】
本発明によれば、撮像手段で連続的に撮影された画像から、フレーム間差分算出手段が、画像の変化を示す各画素の差分を算出し、画像の上下左右の辺に近い領域で画像の変化が大きければ、判断手段が、対象物が画像からはみ出していると判断するので、上下左右にずれたことにより画像から対象物がはみ出したことを自動的に検知することができる。
【0145】
また、撮像手段で連続的に撮影された画像から、フレーム間差分算出手段が、画像の変化を示す各画素の差分を算出し、領域分割手段が、画像を複数の分割領域に分割し、領域選択手段が、最も対象物らしい分割領域を選択し、判断手段が、最も対象物らしい分割領域の画像に基づいて、画像の上下左右の辺に近い領域で画像の変化が大きければ、判断手段が、対象物が画像からはみ出していると判断するので、画像からの対象物のはみ出しを自動的に確実に検知することができる。
【0146】
また、撮像手段で撮影された画像から、距離算出手段が、対象物である可能性の高い、その画像の中央に撮影された物体までの距離を算出し、信頼性判断手段が、算出された距離の信頼性を求め、その結果、信頼性が高く、かつ、距離が近すぎるとき、判断手段が、対象物が画像からはみ出していると判断するので、対象物が近すぎるために画像からはみ出したことを自動的に検知することができる。
【0147】
また、第1および第2の撮像手段で撮影された、互いにずれた2つの画像から、画像中央部相関算出手段が、それらの画像の相関値を算出し、距離算出手段が、相関値により分かる2つの画像のずれ量から、対象物までの距離を算出し、その結果、距離が近すぎるとき、判断手段が、対象物が画像からはみ出していると判断するので、対象物が近すぎるために画像からはみ出したことを自動的に検知することができる。
【0148】
また、第1および第2の撮像手段で撮影された、互いにずれた2つの画像から、画像中央部相関算出手段が、それらの画像の相関値を算出し、距離算出手段が、相関値により分かる2つの画像のずれ量から、画像中央部の各小領域にある物体で、距離が最小のものを対象物として、対象物までの距離を算出し、その結果、距離が近すぎるとき、判断手段が、対象物が画像からはみ出していると判断するので、対象物が近すぎるために画像からはみ出したことを自動的に確実に検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】画像の中の上部領域を示す図である。
【図3】画像の中の左部領域を示す図である。
【図4】画像の中の右部領域を示す図である。
【図5】画像の中の下部領域を示す図である。
【図6】第1の実施形態の画像処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施形態の画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図8】第2の実施形態の画像処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】領域分割の方法について説明するための図である。
【図10】第3の実施形態の画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図11】第3の実施形態の画像処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図12】画像の中の画像中央部を示す図である。
【図13】第4の実施形態の画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図14】第4の実施形態の画像処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図15】画像の中の画像中央部の各小領域を示す図である。
【符号の説明】
10,20,30 画像処理装置
11,21 撮像部
12,22 フレーム間差分算出部
13,23 二値化部
14,26 画像上部画素数部
15,27 画像右部画素数カウント部
16,28 画像左部画素数カウント部
17,29 画像下部画素数カウント部
18,210 判断部
24 領域分割部
25 領域選択部
31,41 第1の撮像部
32,42 第2の撮像部
33 画像中央部相関算出部
34 信頼性判断部
35,44 距離算出部
36,46 距離判断部
43 小領域相関算出部
45 最小距離選択部
90 画像
91 上部領域
92 左部領域
93 右部領域
94 下部領域
95,96 画像中央部
96a,96b,96c,96d 小領域
A1〜A17,B1〜B19,C1〜C7 ステップ
Claims (3)
- 人物の撮影画像からのはみ出しを検知する画像処理装置であって、
前記人物を含む画像を連続して取得する撮像手段と、
前記撮像手段で取得された画像間の各画素の差分を算出するフレーム間差分算出手段と、
前記画像の縦方向の画素列毎に、前記フレーム間差分算出手段で算出された差分の値が所定値以上の画素の中で最も画像上端に近い画素を求め、前記画素列毎に求めた該画素をむすんで横方向の曲線を描き、該曲線が画像下端に達する点と該曲線が下向きのピークとなる点とで前記画像の領域を縦に複数の分割領域に分割する領域分割手段と、
前記領域分割手段によって得られた前記複数の分割領域の中で、前記差分の値が所定値以上の画素の数が最も多い分割領域を、前記人物の存在する人物領域として選択する領域選択手段と、
前記人物領域内で前記画像の画像端付近に、前記差分の値が所定値以上である画素が所定の閾値より多く存在すれば、前記人物が前記画像からはみ出していると判断する判断手段と、を有する画像処理装置。 - 撮影画像を処理する画像処理装置において、人物の前記撮影画像からのはみ出しを検知するためのはみ出し検知方法であって、
前記人物を含む画像を連続して取得するステップと、
前記取得された画像間の各画素の差分を算出するステップと、
前記画像の縦方向の画素列毎に、前記算出された差分の値が所定値以上の画素の中で最も画像上端に近い画素を求め、前記画素列毎に求めた該画素をむすんで横方向の曲線を描き、該曲線が画像下端に達する点と該曲線が下向きのピークとなる点とで前記画像の領域を縦に複数の分割領域に分割するステップと、
前記複数の分割領域の中で、前記差分の値が所定値以上の画素の数が最も多い分割領域を、前記人物の存在する人物領域として選択するステップと、
前記人物領域内で前記画像の画像端付近に、前記差分の値が所定値以上である画素が所定の閾値より多く存在すれば、前記人物が前記画像からはみ出していると判断するステップと、を有するはみ出し検知方法。 - 撮影画像を処理するコンピュータにて実行する、人物の前記撮影画像からのはみ出しを検知するためのはみ出し検知プログラムであって、
前記人物を含む画像を連続して取得する手順と、
前記取得された画像間の各画素の差分を算出する手順と、
前記画像の縦方向の画素列毎に、前記算出された差分の値が所定値以上の画素の中で最も画像上端に近い画素を求め、前記画素列毎に求めた該画素をむすんで横方向の曲線を描き、該曲線が画像下端に達する点と該曲線が下向きのピークとなる点とで前記画像の領域を縦に複数の分割領域に分割する手順と、
前記複数の分割領域の中で、前記差分の値が所定値以上の画素の数が最も多い分割領域を、前記人物の存在する人物領域として選択する手順と、
前記人物領域内で前記画像の画像端付近に、前記差分の値が所定値以上である画素が所定の閾値より多く存在すれば、前記人物が前記画像からはみ出していると判断する手順と、をコンピュータに実行させるためのはみ出し検知プログラム。
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