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JP3902715B2 - ポリッシング装置 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハのポリッシング対象基板を研磨し平坦化するポリッシング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体デバイスの高集積化が進むにつれて回路の配線が微細化し、配線間隔もより狭くなりつつある。特に、線幅が0.5μm以下の溝を半導体ウエハ面上に光リソグラフィで形成する場合は、許容される焦点深度が浅くなるため、ステッパーの結像面の平坦度を必要とする。そこで、半導体ウエハの表面を高精度で平坦化する必要がある。この平坦化の1手段としてポリッシング装置による研磨が行われている。
【0003】
従来、この種のポリッシング装置は、ターンテーブルとトップリングを具備し、該トップリングが一定の圧力をターンテーブルに与え、ターンテーブルとトップリングとの間にポリッシング対象物を介在させ、砥液を供給しつつ該ポリッシング対象物の表面を平坦且つ鏡面に研磨している。
【0004】
上記ポリッシング装置において、ポリッシング対象物の保持面に弾性を有する、例えばポリウレタン等の弾性マット(バッキング部材)を貼り付け、トップリングからポリッシング対象物に印加する押圧力を均一にしようとする試みがなされている。これは押圧力を均一化することでポリッシング対象物が局部的に過度に研磨されることを緩和し、ポリッシング対象物の平坦度を向上させることを目的としている。
【0005】
図1は従来のポリッシング装置の主要部を示す図である。ポリッシング装置は、上面に研磨布102を貼った回転するターンテーブル101と、回転及び押圧可能にポリッシング対象物である半導体ウエハ103を保持するトップリング105と、研磨布102に砥液Qを供給する砥液供給ノズル108を備えている。トップリング105はトップリングシャフト109に連結されており、またトップリング105はその下面にポリウレタン等の弾性を有するバッキング部材107を備えており、半導体ウエハ103を該バッキング部材107に接触させて保持する。
【0006】
更に、トップリング105は、研磨中に半導体ウエハ103がトップリング105の下面から外れないようにするため、円筒状のガイドリング106を外側部に備えている。ガイドリング106はトップリング105に対して固定されており、その下端面はトップリング105の保持面から突出するように形成されている。これによりポリッシング対象物である半導体ウエハ103が研磨中に研磨布102との摩擦力によって保持面から離脱して、トップリング105の外へ飛び出さないようにしている。
【0007】
半導体ウエハ103をバッキング部材107の下部に保持し、ターンテーブル101上の研磨布102に押圧するとともに、ターンテーブル101及びトップリング105を回転させて研磨布102と半導体ウエハ103を相対運動させて研磨する。このとき、砥液供給ノズル108から研磨布102上に砥液Qを供給する。該砥液Qは、例えばアルカリ溶液に微粒子からなる砥粒を懸濁したものを用い、アルカリによる化学研磨作用と、砥粒による機械的研磨作用との複合作用によって半導体ウエハ103を研磨する。
【0008】
上記従来のポリッシング装置では、トップリング105のバッキング部材107の下面に半導体ウエハ103を接触させて保持し、研磨を行なっているため、バッキング部材107内の局部的剛性の違いが半導体ウエハ103の研磨(ポリッシング)むらとなって現れ易い。
【0009】
また、ターンテーブル101上の研磨布102は、例えばロデールニッタ製のIC1000/SUBA400等はポリウレタンからなる弾性体であるため、ポリッシング中に半導体ウエハ103の端部により圧縮されたものが復元するときには、その復元力によって半導体ウエハ103に強く接触し、この部分の研磨が他の部分に比べて速く進むため、図2に示すように、半導体ウエハ103の端部が平坦でなくなる。
【0010】
図3は表面に酸化被膜を形成した6インチの半導体ウエハについて、上記ポリッシング装置でポリッシングした場合の半径方向位置に対する膜厚の測定値と、有限要素法で求めた半径方向位置に対する圧力の計算値を示す図である。図3において、Aは膜厚の測定値、Bは圧力の計算値を示す。図3から明らかなように、有限要素法で求めた半径方向位置に対する圧力の計算値と半径方向位置に対する膜厚の測定値は略一致する。なお、この傾向は8インチの半導体ウエハについても同じであった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、ポリッシング対象基板の研磨面を全面に渡り均等に研磨し、高精度の平坦度を実現できるポリッシング装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明では、上面に研磨布を貼ったターンテーブルと、該ターンテーブルの研磨布に面し、ポリッシング対象基板を保持するための保持面を備えるトップリングとを具備し、該トップリングに所定の圧力を加えて該ポリッシング対象基板を前記ターンテーブルの研磨布面に押圧すると共に、該トップリングとターンテーブルとの相対運動により該ポリッシング対象基板を研磨し平坦化するポリッシング装置において、前記トップリングの保持面とポリッシング対象基板との間に設定され、該保持面とポリッシング対象基板との間に空間空間部を形成する環状外側バッキング部材と、同保持面とポリッシング対象基板との間に設定され、前記空間空間部を複数の空間部分に仕切る内側バッキング部材とを有することを特徴とするポリッシング装置を提供する。
【0013】
この装置ではトップリングの保持面とポリッシング対象基板との間に空間部を設けることにより、その部分が従来の装置のようにバッキング部材によって剛直に支持していたのとは異なり、緩衝作用が働き、ポリッシング対象基板を平坦に研磨することができる。
【0014】
前記内側バッキング部材は環状とし、環状外側バッキング部材と同心状に設定し、前記空間部を内側及び外側の空間部分に仕切るようにし、前記環状外側バッキング部材の半径方向幅を、前記環状の内側バッキング部材の半径方向幅より大きることにより、研磨面の平坦度を向上することができる。
【0015】
また、前記空間部内の圧力を制御するための圧力制御装置を設けることもできる。より具体的には、前記内側及び外側の空間部分内の圧力を所要の圧力にすることができ、好ましくは、前記内側の空間部分を外側の空間部分よりも大きな圧力なるよう制御する。具体的には、内側の空間部分と外側の空間部分との圧力の比を1:0.5〜0.8となるように制御する。このように圧力を調整することにより、研磨面の平坦度を調整することができる。
【0016】
環状外側バッキング部材及び内側バッキング部材は、例えば、シリコンゴム、ポリウレタン、プラスチック等の流体を通さない材料で形成する。好ましくは、ポリエチレンテレフタレートにより形成する。
【0017】
また、本発明では、上面に研磨布を貼ったターンテーブルと、該ターンテーブルの研磨布に面し、ポリッシング対象基板を保持するための保持面を備えるトップリング本体、及び、該トップリング本体の周囲に設けられ、前記保持面に保持されるポリッシング対象基板の周囲を囲うガイドリングを有するトップリングとを備え、該トップリングに所定の圧力を加えて該ポリッシング対象基板を前記ターンテーブルの研磨布面に押圧すると共に、該トップリングとターンテーブルとの相対運動により該ポリッシング対象基板を研磨し平坦化するポリッシング装置において、トップリングの保持面とポリッシング対象基板との間に設定される環状のバッキング部材であって、トップリングの保持面とポリッシング対象基板との間において、当該バッキング部材の半径方向内側に内側空間部分を、同バッキング部材と前記ガイドリングとの間に外側空間部分を形成する環状のバッキング部材を有することを特徴とするポリッシング装置を提供する。この場合、上記の外側環状バッキング部材を必要としない。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて説明する。図4は本発明に係るポリッシング装置に用いるトップリングの構成例を示す図で、図4(a)は断面図、図4(b)は底面図である。トップリング1はディスク状のトップリング本体2、通気板3、バッキング部材4、ガイドリング5を具備する。
【0019】
トップリング本体2の下面外周にはガイドリング5が固定され、トップリング本体2の下面でガイドリング5の内周側には通気板3が固定され、該通気板3の下面にバッキング部材4が固定されている。バッキング部材4は外周に位置する円環状の外周領域部(外側バッキング部材)4aと該外周領域部4aの内周から所定の間隔を置いて内周側に配置された同心円状の内周領域部(内側バッキング部材)4bから構成されている。トップリング1はボール7を介してトップリングシャフト8に接続されている。
【0020】
トップリング1の下面にはターンテーブル10が位置し、該ターンテーブル10の上面に研磨布11が貼り付けられている。トップリング1のバッキング部材4とターンテーブル10の研磨布11の間に半導体ウエハ6を介在させ、トップリング1をターンテーブル10に押し付け、且つ該トップリング1と該ターンテーブル10とを互いに回転させることにより、半導体ウエハ6の下面(研磨布11との接触面)を研磨する。
【0021】
ガイドリング5は研磨中に半導体ウエハ6がトップリング1の下面から離脱し、外に飛び出すのを防止するためのものであるから、ガイドリング5の下面はバッキング部材4の下面よりも下方に突出している。また、ガイドリング5の下面と研磨布11の間には所定の隙間ができるようになっている。半導体ウエハ6の上面と通気板3の下面(保持面)の間には該半導体ウエハ6の上面と通気板3の下面とバッキング部材4の外周領域部4aと内周領域部4bに囲まれた複数(図では2個)の同心円状の空間部分9a、9bが設けられている。
【0022】
また、通気板3には該通気板3とトップリング本体2で囲まれた空間部分(通気室)9cと内側の空間部分9bを連通する多数の通気孔3aが設けられている。また、トップリング本体2には空間部分9cに圧縮空気を供給したり、空間部分9c内を真空排気するための通気口2aが設けられている。該通気口2aにより空間部分9c内を真空排気することで、通気孔3aを介して空間部分9bも真空排気されるから、半導体ウエハ6は真空吸着される。また、トップリング1とターンテーブル10の間に半導体ウエハ6を介在させトップリング1をターンテーブル10に押し付けた状態で、通気口2aから圧縮空気を導入すると、空間部分9bは加圧されるようになっている。
【0023】
図5は図4に示す構成のトップリングを用いたポリッシング装置の構成例を示す図である。トップリングシャフト8はトップリングヘッド12に固定されトップリング用エアシリンダ13に連結されており、このトップリング用エアシリンダ13によってトップリングシャフト8は上下動し、トップリング1の下端面に保持された半導体ウエハ6をターンテーブル10に押圧するようになっている。また、トップリング1の上面とトップリングシャフト8の下面にはボール7を収容するボール軸受を形成しており、トップリング1はボール7を介して研磨布11に対してボール7を中心に傾動可能になっている。
【0024】
また、トップリングシャフト8はキー(図示せず)を介して回転筒14に連結されており、この回転筒14はその外周にタイミングプーリー15を備えている。そして、該タイミングプーリー15は、タイミングベルト16を介して、トップリングヘッド12に固定されたトップリング用モータ17に設けられたタイミングプーリー18に接続されている。従って、トップリング用モータ17を回転駆動することによって、タイミングベルト16及びタイミングプーリー18を介して回転筒14及びトップリングシャフト8が一体に回転し、トップリング1が回転する。トップリングヘッド12は、フレーム(図示せず)に揺動(旋回)自在に支持されたトップリングヘッドシャフト19によって支持されている。
【0025】
トップリング用エアシリンダ13はパイプ20、バルブV1及びレギュレータR1を介して圧縮空気源22に接続され、トップリング1のトップリング本体2の通気口2aはパイプ21、バルブV2及びレギュレータR2を介して圧縮空気源22に接続されている。そして、レギュレータR1によってトップリング用エアシリンダ13へ供給する空気圧を調整することによりトップリング1が半導体ウエハ6を研磨布11に押圧する押圧力を調整することができる。また、レギュレータR2によって上記通気板3と半導体ウエハ6の間にある空間部分9bに供給される空気圧を制御することにより、該半導体ウエハ6を押圧する押圧力を調整することができるようになっている。通気口2aはパイプ21及びバルブV0を介して真空排気源26に接続されている。
【0026】
レギュレータR1及びR2は図示しないコントローラによって独立に制御されるようになっている。また、ターンテーブル10の上方には砥液供給ノズル23が設置されており、該砥液供給ノズル23によってターンテーブル10上の研磨布11上に砥液Qが供給されるようになっている。
【0027】
上記構成のポリッシング装置において、トップリング1の下面に半導体ウエハ6を保持させトップリング用モータ17によって回転させると共に、トップリング用エアシリンダ13を作動させて該トップリング1を回転しているターンテーブル10の研磨布11に押圧する。一方、砥液供給ノズル23から研磨布11上面に砥液Qを流すことにより、該研磨布11に砥液Qが保持され、半導体ウエハ6はその研磨面と研磨布11の間に砥液が残存した状態で研磨される。
【0028】
この時、トップリング1は上記のようにトップリング用エアシリンダ13によって、ターンテーブル10の上面に押圧されると同時にトップリング1の中央部にある上記空間部分9bには、圧縮空気源22からレギュレータR2を介して圧縮空気が供給されている。この空間部分9bの圧力をバッキング部材4の外周領域部4aと内周領域部4bに掛かる圧力と平衡が得られるように調整することにより均一な研磨が可能となる。また、空間部分9bに供給された圧縮空気はバッキング部材4の内周領域部4bによりシールされ密封されているが空間部分9aに若干の漏れが生じる。しかしながらこの漏れは、研磨には影響を及ぼさない。
【0029】
図6は8インチの半導体ウエハの表面に形成した酸化被膜を従来のポリッシング装置で研磨した場合の研磨結果を示す図で、図7は同じく8インチの半導体ウエハの表面に形成した酸化被膜を本発明のポリッシング装置で研磨した場合の研磨結果を示す図である。図において、縦軸は研磨(ポリッシング)された酸化被膜の厚さ(Å)を示し、横軸は半導体ウエハの中心(0)からの距離を示す。ここでは砥液としてシリカ系研磨材を含んだアルカリ溶液を用いている。
【0030】
図6と図7を比較して明らかなように、本発明のポリッシング装置で研磨した場合(図7参照)は、従来のポリッシング装置で研磨した場合(図6参照)に比べて、中心から端部まで高い平坦度で研磨され、且つ研磨むらが少ない。これは上述のように、研磨時の半導体ウエハ6の端部により収縮した研磨布11が復元して、強く半導体ウエハ6に接触する部分が従来はバッキング部材により固定されているためその位置の研磨量が大きくなったが、本発明では半導体ウエハ6の上面(研磨面の反対側)が空間部分9a、9bとなっているため、この部分が緩衝帯となり、均一な研磨が可能となった。
【0031】
また、半導体ウエハ6のバッキング部材4の硬度の差による研磨むらについても、上述のように空間部分9bに供給される圧縮空気により均一に加圧されているため研磨量も均一化される。
【0032】
また、バッキング部材4を外周領域部4aと内周領域部4bの2重環状に形成しているが、例えばこれより多い3重以上の複数環状に形成してもよい。
【0033】
ターンテーブル10上の研磨布11は、その表面形状は好ましくは溝を設けた方が平坦度が得られやすいが他のパンチ穴によっても可能なことから、材質等は特に限定しない。また、バッキング部材4の材質についてもポリウレタンやゴム等の軟質な物からテフロン、プラスチック等の硬質な物まで使用が可能である。また、トップリングの下面自身をバッキング部材4の外周領域部4aと内周領域部4bのように形成しても良い。要は、半導体ウエハ6をトップリング1の保持面に保持した状態で該保持面と半導体ウエハ6との間に互いに独立した複数の空間部分が形成されるよう構成されていれば良い。しかしながら、バッキング部材4の内周領域部4bは同円周状に島状に形成することも可能である。
【0034】
図8は本発明に係るポリッシング装置に用いるトップリングの他の構成例を示す図で、図8(a)は断面図、図8(b)は底面図である。本トップリング1が図4に示すトップリング1と相違する点は、本トップリング1では、トップリング本体2の下面と通気板3の間に環状のOリング24を介在させ、通気板3の下面と半導体ウエハ6の上面の間に形成された中央の空間部分9bと外側の空間部分9aに対応するように、内側の空間部分(内側通気室部分)9dと外側の空間部分(外側通気室部分)9cを形成している点である。
【0035】
また、通気板3には外側の空間部分9aと外側の空間部分(外側通気室部分)9cが連通するように通気孔3bが設けられ、更にトップリング本体2に外側の空間部分(外側通気室部分)9c内に圧縮空気を供給したり真空排気するための通気口2bが設けられている。その他の点は図4に示すトップリング1と略同一である。
【0036】
図9は図8に示す構成のトップリングを用いるポリッシング装置の構成例を示す図である。本ポリッシング装置が図5に示すポリッシング装置と相違する点は、上記トップリング本体2の下面と通気板3の間の外側の空間部分9cに圧縮空気を供給するため、通気口2bがパイプ25、バルブV3及びレギュレータR3を介して圧縮空気源22に接続されると共にバルブV5及びレギュレータR5を介して真空排気源26に接続され、更に、通気口2aがパイプ21、バルブV4及びレギュレータR4を介して真空排気源26に接続されている点である。他は図5に示すポリッシング装置と略同一である。
【0037】
上記のように、トップリング本体2の下面と通気板3の上面との間の外側の空間部分9cと内側の空間部分9dにそれぞれにレギュレータR2及びR3を介して独立に圧縮空気を供給するように構成することにより、通気板3の下面と半導体ウエハ6の上面との間の外側の空間部分9aと内側の空間部分9bの圧力をそれぞれ独立して調整できる。
【0038】
上記構成のポリッシング装置の研磨動作は図5に示すポリッシング装置と略同一であるが、ここでは上記のようにトップリング1の外側の空間部分9aと内側の空間部分9bの内部圧力がそれぞれ独立して調整できるので、半導体ウエハ6の上面(研磨面の反対側)の外側の空間部分9aと内側の空間部分9bの圧力を微妙に調整することにより均一な研磨が可能となる。また、半導体ウエハ6のバッキング部材の硬度の差による研磨むらについても、上述のように外側の空間部分9aと内側の空間部分9bの圧力を微妙に調整することにより、より均一に加圧することができ、研磨量も均一化することができる。
【0039】
図10は8インチの半導体ウエハの表面に形成した酸化被膜を図9に示す本発明のポリッシング装置で研磨した場合の研磨結果を示す図である。図において、縦軸は研磨(ポリッシング)された酸化被膜の厚さ(Å)を示し、横軸は半導体ウエハの中心(0)からの距離であり、69点を測定したものを示す。ここでは砥液としてシリカ系研磨材を含んだアルカリ溶液を用いている。図示するように、中心から端部まで高い平坦度で、且つ研磨むらが少なく研磨されている。
【0040】
なお、図8のトップリング及び図9のポリッシング装置においても、図4のトップリング及び図5のポリッシング装置と同様、3重以上の複数重の形状としてもよい。また、ターンテーブル10上の研磨布11の表面形状は好ましくは溝を設けた方が平坦度が得られやすいが他のパンチ穴によっても可能なことから、材質等に特に限定しない。また、バッキング部材4の材質も特に限定されない。
【0041】
また、トップリングの下面自身をバッキング部材4の外周領域部4aと内周領域部4bのように形成しても良い。要は、半導体ウエハ6をトップリング1の保持面に保持した状態で該保持面と半導体ウエハ6との間に互いに独立した複数の空間部分が形成されるよう構成されていれば良い。しかし、バッキング部材4の形状は内周領域部4bは同円周状に島状に形成することも可能である。
【0042】
図11には、図8に示すものとほぼ同様の構成のトップリングが示されているが、このトップリングでは、外側の空間部分9cの気密性を良くするためにO-リング24'が設けられており、また、通気板には通気孔3aがより多く設けられている。図12は、このトップリングを用いて行って研磨テストの結果を示す。すなわち、この結果は、ウエハの中心部分での研磨量を1とし、それに対する半径方向外側位置での研磨の割合(研磨率)を示している。このテストでは、内側の空間部分9bの圧力を44.1kPa(450gf/cm2)とし、外側の空間部分9aの圧力を種々換えて、行った。その結果、外側の空間部分9aの圧力を44.1kPa以上とした場合には、図12に表されたものよりも明らかに悪い結果となった。すなわち、このテスト結果から、内側の空間部分の圧力を外側の圧力よりも大きくすることが好ましいことが分かった。また、
【0043】
なお、上記実施の形態例では、ポリッシング対象基板として半導体ウエハを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、高精度の平坦度を要求される基板の研磨に利用できることは当然である。
【0044】
バッキング部材4の外周領域部4aと内周領域部4bは、流体を通さないシリコンゴム、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート等を用い、厚さを0.5〜1mm程度にすると良い結果が得られることが分かっている。また、本実施形態例では、通気板3と半導体ウエハ6の間の空間部分9aに圧縮空気源22から加圧空気を供給するように構成しているが、空間部分9c、9dのそれぞれに真空度を調整できるように、図9に示すように各空間部分9c、9dの下流側にそれぞれバルブV4、V5、レギュレータR4、R5を介して真空排気源26に連通させてもよい。また、圧縮空気源22と真空排気源26の両方を備えて選択的に加圧と真空とに切り換えることができるように構成し、各空間部分9c、9dの圧力を個々に真空から大気圧以上の広い範囲で調整できるようにしてもよい。
【0045】
【発明の効果】
本発明は、上記の如く構成されるものであり、ポリッシング基板保持面とポリッシング基板との間に、空間部が形成されることにより、当該ポリッシング基板を研磨するために押圧する際に、該空間部が緩衝作用をなして、従来装置における研磨で見られた研磨のばらつきを緩和することができ、また、空間部を複数の空間部分に分けて圧力制御することができるようにしたので、研磨作用を適正に制御でき、より好ましい研磨面を得る事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のポリッシング装置の主要部を示す図である。
【図2】従来のポリッシング装置で半導体ウエハを研磨した場合の端部の研磨状態を説明するための図である。
【図3】従来のポリッシング装置で半導体ウエハを研磨した場合の膜厚の測定値と半径方向位置に対する圧力の計算値を示す図である。
【図4】本発明に係るポリッシング装置に用いるトップリングの構成例を示す図で、図4(a)は断面図、図4(b)は底面図である。
【図5】本発明に係るポリッシング装置の構成例を示す図である。
【図6】従来のポリッシング装置で半導体ウエハの表面に形成した酸化被膜を研磨した場合の研磨結果を示す図である。
【図7】本発明に係るポリッシング装置で半導体ウエハの表面に形成した酸化被膜を研磨した場合の研磨結果を示す図である。
【図8】本発明に係るポリッシング装置に用いるトップリングの構成例を示す図で、図8(a)は断面図、図8(b)は底面図である。
【図9】本発明に係るポリッシング装置の構成例を示す図である。
【図10】本発明に係るポリッシング装置で半導体ウエハの表面に形成した酸化被膜を研磨した場合の研磨結果を示す図である。
【図11】本発明に係るポリッシング装置に用いるトップリングの他の構成例を示す図で、図11(a)は断面図、図11(b)は底面図である。
【図12】図11に示したトップリングを用いて行った研磨結果を示す図である。
【符号の説明】
1 トップリング
2 トップリング本体
3 通気板
4 バッキング部材
4a 外側バッキング部材(外周領域部)
4b 内側バッキング部材(内周領域部)
5 ガイドリング
6 半導体ウエハ
7 ボール
8 トップリングシャフト
9a 外側の空間部分
9b 内側の空間部分
9c 外側の空間部分
9d 内側の空間部分
10 ターンテーブル
11 研磨布
12 トップリングヘッド
13 トップリング用エアシリンダ
14 回転筒
15 タイミングプーリー
16 タイミングベルト
17 トップリング用モータ
18 タイミングプーリー
19 トップリングヘッドシャフト
20 パイプ
21 パイプ
22 圧縮空気源
23 砥液供給ノズル
24 Oリング
25 パイプ
26 真空排気源
R1 レギュレータ
R2 レギュレータ
R3 レギュレータ
R4 レギュレータ
R5 レギュレータ
0 バルブ
1 バルブ
2 バルブ
3 バルブ
4 バルブ
5 バルブ

Claims (6)

  1. 上面に研磨布を貼ったターンテーブルと、該ターンテーブルの研磨布に面し、ポリッシング対象基板を保持するための保持面を備えるトップリングとを具備し、該トップリングに所定の圧力を加えて該ポリッシング対象基板を前記ターンテーブルの研磨布面に押圧すると共に、該トップリングとターンテーブルとの相対運動により該ポリッシング対象基板を研磨し平坦化するポリッシング装置において、
    前記トップリングの保持面とポリッシング対象基板との間に設定され、該保持面とポリッシング対象基板との間に空間部を形成する環状外側バッキング部材と、同保持面とポリッシング対象基板との間に設定され、前記空間部を複数の空間部分に仕切る内側バッキング部材とを有し、
    更に、前記トップリングと各バッキング部材との間に配置される通気板と、前記トップリングと通気板との間に形成される空間を前記内側バッキング部材によって仕切られた複数の空間部に対応させて仕切るためのOリングを備えていることを特徴とするポリッシング装置。
  2. 前記内側バッキング部材が環状とされ、前記環状外側バッキング部材と同心状に設定され、前記空間部を内側及び外側の空間部分に仕切るようになされ、前記環状外側バッキング部材の半径方向幅が、前記環状の内側バッキング部材の半径方向幅より大きくされていることを特徴とする請求項1に記載のポリッシング装置。
  3. 前記空間部内の圧力を制御するための圧力制御装置を有することを特徴とする請求項1若しくは2に記載のポリッシング装置。
  4. 前記圧力制御装置が、前記内側の空間部分を外側の空間部分よりも大きな圧力になるよう制御するようにした請求項3に記載のポリッシング装置。
  5. 前記環状外側バッキング部材及び内側バッキング部材を流体を通さない材料で形成したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のポリッシング装置。
  6. 上面に研磨布を貼ったターンテーブルと;該ターンテーブルの研磨布に面し、ポリッシング対象基板を保持するための保持面を備えるトップリング本体、及び、該トップリング本体の周囲に設けられ、前記保持面に保持されるポリッシング対象基板の周囲を囲うガイドリングを有するトップリングと;を備え、該トップリングに所定の圧力を加えて該ポリッシング対象基板を前記ターンテーブルの研磨布面に押圧すると共に、該トップリングとターンテーブルとの相対運動により該ポリッシング対象基板を研磨し平坦化するポリッシング装置において、前記トップリングの保持面とポリッシング対象基板との間に設定される環状のバッキング部材であって、前記トップリングの保持面とポリッシング対象基板との間において、当該バッキング部材の半径方向内側に内側空間部分を、同バッキング部材と前記ガイドリングとの間に外側空間部分を形成する環状のバッキング部材を有し、
    更に、前記トップリングと各バッキング部材との間に配置される通気板と、前記トップリングと通気板との間に形成される空間を前記内側空間部分と外側空間部分に対応させて仕切るためのOリングを備えていることを特徴とするポリッシング装置。
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