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JP3905376B2 - 空調装置の外壁パネル - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、空調装置のケーシングの外壁として使用するパネルの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の空調装置の外壁パネルは、例えば、図7に示すように、外壁パネルは所定の間隔をあけて配置した外板aと内板bとの間にウレタン樹脂cの発泡体を充填し、端部に枠材dを嵌め目込んで、所定の断熱効果および強度を得たものが知られており、また、図8に示すように、外板aと内板bの間にコア材eを張り合わせて所定の断熱効果及び強度を得たものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図7に示す従来の外壁パネルの外板aと内板bとの間にウレタン樹脂を充填した外壁パネルは、外板aの末端部と内板bの末端部とを接触させるまで長くすると、鉄製の外板aと内板bとで伝熱してしまい断熱効果が薄れることから外板aの末端部と内板bの末端部とは離さなければならないが、それでも、折り曲げた外板aの末端部と内板bの末端部との間に隙間空間部fが存在することから、この隙間空間部fに存在する空気に対流や熱輻射が起こり、これによる伝熱も馬鹿にはならず無視できないことが実験により判明した。
また、前記隙間空間部fを回避するために、図8に示す外壁パネルでは、外板aと内板bの末端部での曲げ加工を省いているが、この場合には外壁パネル自体の強度の低下を招くとともに、外板aとコア材eと内板bを接合する接着剤が硬化するまでの間に位置ずれが生じることがあり、高精度にそろえて接合することがやっかいであるという問題点があった。
さらに、従来のコア材としてウレタン樹脂を使用しているが、ケーシング内の冷熱または暖熱が外部へ逃げるのをウレタン樹脂等の発泡体によって阻止することにより断熱効果が高く、また、ウレタン樹脂は廃棄の際には焼却により容積は容易に小さくすることができるが、ウレタン樹脂の焼却灰は産業廃棄物としての処分が必要となり、無処理のまま廃棄された場合には自然による分解作用はほとんど期待できないという問題点があり、更に、使用済みのウレタン樹脂等の発泡剤は一般に再資源に使用するには困難であるという問題点があった。
そこで、本発明者らは、空調機の外壁パネルの外板と内板との間の断熱剤としてウレタン樹脂に代えて紙を材質したものを開発したが、紙自体の構造物では尚更のこと隙間空間部fが避けられず、前述したように、隙間空間部fでの空気の対流や熱放射により内板から外板に伝熱する比率が高く断熱作用には難点があるという問題点があった。
本発明は、上記の課題にに鑑み、外壁パネルの外板と内板との間の断熱材として紙素材を用いた空調機において、断熱効果を高める外壁パネルを提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、外壁パネルの外板と内板との間を密接した紙製筒の複数層で積層充填させ、該複数層の間には空気層遮断膜を介在させ、前記外壁パネルの端部全面には硬質材の端部枠材を嵌め込んで密閉するとともに、該端部枠材の内側には前記外板と内板と紙製筒とからなる隙間空間部を埋める柔軟材質のガスケットを設けたことを特徴とする空調装置の外壁パネルとすることにより、前記課題を解決したものである。
【0005】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の外壁パネルにおいて、前記端部枠材の外板と内板に嵌合する屈曲係止部の先端部を軟質材とし、該先端部の適所に中空の気密保持用の変形部を設けたことを特徴とする空調装置の外壁パネルとすることにより、前記課題を解決したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な空気調和機の外壁パネルの1実施例を図面に沿って説明する。
図1は、本発明の外壁パネルを適用した床置き形ファンコイルユニットの斜視図であるが、ファンコイルユニットのケーシング1は、第1と第2と第3の三つのケーシング1a,1b,1cを左右方向に連結されている。これらのケーシング1の内部は通常室温とは異なることから、ケーシング1a,1b,1cの室内と接する側面は扉も含めて断熱効果のある外壁パネル2から構成されている。
外壁パネル2の横断面を図2に沿って説明すると、外壁パネル2はガルバリウム鋼板からなる外板3と内板4とからなり、外板3と内板4の間の充填材として密接した紙製筒5で層を三層に積層充填させ、外壁パネル2の端部で外板3と内板4とは内側に曲げた末端部31,41を形成し、外壁パネル2の端部21には端部枠材6を嵌め込んで端部の全面を密閉している。
【0007】
紙製筒5の第1の実施例を図3に示すが、連続した帯状の紙を蛇行させて円筒を形成したロールコア51であり、蛇行により接触する接触部52は接着材で接着して複数円筒を形成している。このロールコア51は連続した帯状の紙を蛇行させて製作するので製造が簡単で安価ある。
本実施例では図2、図3、図4、図6に示すようにロールコア51を三層にして、各層の間には空気層分離膜7が配置されており、空気層分離膜7としては紙やアルミ箔が用いられるが、本実施例ではより空気遮断作用の高いアルミ箔を使用している。
図9に示すように、単層のロールコア51では空気の対流及び熱放射による伝熱により、直接外板3と内板4の間で対流Bが生じて断熱効果が薄れるので、この空気の対流及び熱放射による伝熱を分割し、熱交換を阻止して断熱性を高めるために前記空気層分離膜7を配置したものである。
なお、 上記の第1の実施例の変形例として、図4に示すように、三層のロールコア51において、隣り合うロールコア51のロールの中心をずらして配置することによって、より高い断熱効果と強度を得るようにしてもよい。
【0008】
紙製筒5の第2の実施例を図5に示すが、紙製筒は六角のハニカム筒54を形成したもので、ロールコア51に比べて製作工程は複雑となるが、接触部55が広い面積を有することから強度が増すという利点がある。各ハニカム筒54の間には空気の対流及び熱放射による伝熱を阻止するための空気層分離膜7が配置され、空気層分離膜7としてはアルミ箔を用いることは第1の実施例と同じである。
外壁パネル2の端部21の全面に覆う様に端部枠材6が嵌め込まれるが、端部枠材6の大部分は硬質材の樹脂からなり、両端部は外板3と内板4を押さえ込む様に屈曲係止部61、62が設けられ、屈曲係止部61の先端はより密着性を増すために柔軟材の樹脂の先端部63,64が設けられている。
この先端部63,64のケーシング1に接する側の一方の先端部64の近傍の適所には中空の気密保持用の変形部65を設けているが、この変形部65は弾力性があってケーシング1に接する部分以上の長さを有していて、図6に示すように、外壁パネル2をケーシング1にボルト13を用いて固定するが、ケーシング1を形成する枠体11の外枠12に接する部分で楕円に変形して気密性を高める作用を有している。
【0009】
前記端部枠材6の内側壁66には、外板3の末端部31と内板4の末端部41と紙製筒5の側面とからなる隙間空間部Aが存在する。これは外板3の末端部32と内板4の末端部42とを接触させるまで長くすると、通常鉄製の外板3と内板4とで熱を伝達してしまい断熱効果が薄れることから外板3の末端部32と内板4の末端部42の距離は離したほうが良い。
しかしながら、隙間空間部Aが余り大きいと隙間空間部Aに存在する空気に対流が起こり、この対流による熱伝達も馬鹿にはならず無視できないことが実験により判明した。この隙間空間部Aを無くすために端部枠材6の内側壁66の形状を空間が存在しないような形状にすることも考えられるが、端部枠材6は硬質材であるので気密性に乏しく、本実施例では端部枠材6の内側壁66に、隙間空間部Aを埋める形状で柔軟材質よりなる断熱性のガスケット8を設けたものである。
このガスケット8は外壁パネル2の端部21の全面および端部枠材6の内側壁66を覆う様に設けられ、図2および図6に示すように、内側壁66と外板3の末端部31と内板4の末端部41と紙製筒5の側面部とからなる隙間空間部Aを埋めて空間が存在しないように各部材に密着する。
【0010】
本実施例は、以上のような構成であることから、外壁パネル2の外板3と内板4との間の充填材として紙素材を用いても、空気の対流や輻射による伝熱を分割して、空間部を極力無くしたもので高い断熱効果が得られるものである。
また、副次的効果として、紙素材の紙製筒5であるため、外壁パネルの廃棄時において、紙製筒5の焼却によりほとんど残存物がなく廃棄処理が容易であり、また、無処理の状態で廃棄された場合でも、バクテリア等による自然分解作用が期待できるため、環境への影響がすくない。
また、紙製筒5はセルロース材に再生が可能であるため、リサイクル資源として活用でき、紙製筒5自体も古紙から再生されたセルロースを使用できるため、リサイクル材の利用が促進できる。
【0011】
なお、本発明の特徴を損うものでなければ、上記の実施例に限定されるものでないことは勿論であり、例えば、紙製筒5の形状も空気の対流を阻止し強度が保てる構造であれば、実施例1の円筒や実施例2の六角柱に限らず、他の多角形の筒状であっても良いことは勿論であり、両実施例では紙製筒5を三層として積層したが、場合によっては二層でもよく、多層にすればするほど製作費は高くなるが空気の対流及び熱放射による伝熱をより阻止することができ、断熱効果も高まることになる。
【0012】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、外壁パネルの外板と内板との間の充填材として紙素材の紙製筒で積層充填させ、端部枠材の内側に生ずる空間に柔軟材質のガスケットで埋めたから、断熱素材が紙製であっても空気の対流を防ぎ高い断熱効果と必要とする強度が得られるという効果が得られる。
また、従来のウレタン樹脂に比べて、廃棄時において紙製筒の焼却によりほとんど残存物がなく廃棄処理が容易であり、また、無処理の状態で廃棄された場合でも、バクテリア等による自然分解作用が期待できるため、環境への影響が少ないという効果が得られ、更に、紙製筒はセルロース材に再生が可能でありリサイクル資源として活用でき、紙製筒自体も古紙から再生されたセルロースを使用できるため、リサイクル材の利用が促進できて自然環境に与える負荷を軽減することができるという副次的効果が得られる。
【0013】
請求項2の発明によれば、請求項1の効果に加えて、端部枠材の屈曲係止部の先端部に気密保持用の変形部を設けるという簡単な構成で、ケーシングに接する部分が楕円に変形して気密性を高めるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の外壁パネルを床置き形ファンコイルユニットに用いた斜視図である。
【図2】実施例の外壁パネルの断面図である。
【図3】図3(a)は第1の紙製筒の実施例の斜視図、図3(b)はその一部の断面図である。
【図4】第1の紙製筒の実施例の変形例の一部の断面図である。
【図5】図5(a)は第2の紙製筒の実施例の斜視図、図5(b)はその一部の断面図である。
【図6】実施例の外壁パネルをケーシングに取り付けた使用状態の断面図である。
【図7】従来の外壁パネルの断面図である。
【図8】他の従来の外壁パネルの断面図である。
【図9】単層の紙製筒での伝熱の状態を説明する断面図である。
【符号の説明】
A…隙間空間部
1,1a,1b,1c…空調機のケーシング、11…枠体、12…外枠、13…ボルト、
2…外壁パネル、21…端部、3…外板、31,32,41,42…末端部、4…内板、
5…紙製筒、51…ロールコア、52,55…接触部、54…ハニカム筒、
6…端部枠材、61,62…屈曲係止部、63,64…先端部、65…変形部、
66…内側壁、
7…空気層分離膜、
8…ガスケット

Claims (2)

  1. 外壁パネルの外板と内板との間を密接した紙製筒の複数層で積層充填させ、該複数層の間には空気層遮断膜を介在させ、前記外壁パネルの端部全面には硬質材の端部枠材を嵌め込んで密閉するとともに、該端部枠材の内側には前記外板と内板と紙製筒とからなる隙間空間部を埋める柔軟材質のガスケットを設けたことを特徴とする空調装置の外壁パネル。
  2. 請求項1に記載の外壁パネルにおいて、前記端部枠材の外板と内板に嵌合する屈曲係止部の先端部を軟質材とし、該先端部の適所に中空の気密保持用の変形部を設けたことを特徴とする空調装置の外壁パネル。
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