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JP3908097B2 - 曲げ加工装置 - Google Patents
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JP3908097B2 - 曲げ加工装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は曲げ加工装置、特にパンチとダイの刃間が狭い場合でも、ワークと突当との当接状態を確認してワークを正確に位置決めすることにより、フランジ寸法の精度の向上と作業性の向上を図るようにした曲げ加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、曲げ加工装置、例えばプレスブレーキは(図11)、上部テーブル50に装着されたパンチPと、下部テーブル51に装着されたダイDを有し、いずれか一方のテーブルを上下動させ、パンチPとダイDの協働によりワークWを曲げ加工する。
【0003】
この場合、曲げ加工に先立って、下部テーブル51の後方に設置されたバックゲージの突当52、53にワークWを突き当てることにより,該ワークWを所定位置に位置決めするようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、従来技術においては(図11)、1つの工程が終了した段階では、例えば下降式プレスブレーキの場合には、ラムである上部テーブル50を上限位置に戻さずに途中で停止させることがある。
【0006】
これにより、無駄なストロークを無くすことにより、直ちに次工程に移れるようにして、加工時間を短縮させている。
【0007】
しかし、上部テーブル50を途中で停止させた場合には、パンチPとダイDの刃間が狭くなっており、そのため、作業者がワークWと突当52、53との当接状態が見えにくく確認できない。
【0008】
この場合、ワークWと突当52、53との当接状態を表示するNC画面は、例えばステップベンド加工の場合には、作業者が加工ステーションに移動したとしても、それに伴って移動せず、そのため、作業者はNC画面の当接状態が見えにくく確認できないことがある。
【0009】
その結果、作業者は、不適当な当接状態のまま、ワークWを曲げ加工してしまうことになり、精度が低下したフランジ寸法の製品しか得られず、しかも、上記したようにワークWと突当5253との当接状態が見えにくく、作業性が悪い環境の元で作業をしなければならないという弊害がある。
【0010】
本発明の目的は、曲げ加工装置において、パンチとダイの刃間が狭い場合でも、ワークと突当との当接状態を確認してワークを正確に位置決めすることにより、フランジ寸法の精度の向上と作業性の向上を図ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、図1〜図10に示すように、
(A)ワークWを突当3、4に当接させ、上部テーブル1に装着したパンチPと、下部テーブル2に装着したダイDによりワークWに曲げ加工を施す曲げ加工装置において、
(B)各工程の加工ステーションにおける突当3、4の上方に位置決め自在に上部テーブル1の後方に取り付けられ、上記ワークWと突当3、4との当接状態を撮像する撮像手段9と、各工程の加工ステーションに居る作業者Sの上方に位置決め自在に上部テーブル1の前方に取り付けられ、上記該撮像手段9により撮像された当接状態の実画像JGを、各工程の加工ステーションに対応する上部テーブル1の表面領域に映写する映写手段18を有することを特徴とする曲げ加工装置という技術的手段を講じている。
【0012】
従って、本発明の構成によれば、それぞれの加工ステーションA1、A2・・・Anに移動した作業者Sは、目の前の上部テーブル1の表面であるスクリーンに映し出された、ワークWと突当3、4との当接状態の実画像JGを(図5)見ることができるので、刃間が狭くても当接状態を確認でき、これにより、不適切な当接状態を修正できる(図8)。
【0013】
更に、実画像JGに重ねて、製品情報に基づいて生成したシミュレーション画像SGを(図10)映写することができるので、その場合には、実画像JGとシミュレーション画像SGとが一致しているか否かを自動で判断可能であり、両画像が一致していないときには、アラーム表示を行うこともでき、不適切な当接状態をより迅速に修正できる。
【0014】
これにより、本発明によれば、曲げ加工装置において、パンチとダイの刃間が狭い場合でも、ワークと突当との当接状態を確認してワークを正確に位置決めすることにより、フランジ寸法の精度の向上と作業性の向上を図ることが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、実施の形態により添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態を示す全体図である。
【0016】
図1において、図示する曲げ加工装置は、例えばプレスブレーキであり、該プレスブレーキは、上部テーブル1に中間板32を介して装着されたパンチPと、下部テーブル2にダイホルダ33を介して装着されたダイDを有し、例えば下降式の場合には、油圧シリンダ5、6により上部テーブル1が上下動するようになっている。
【0017】
そして、上記プレスブレーキは、後述する下位NC装置30の曲げ制御手段30Lにより油圧シリンダ5、6を駆動すれば、パンチPが下降することにより、突当3、4に当接されて位置決めされたワークWに対して、パンチPとダイDにより所定の曲げ加工を施す。
【0018】
上記突当3、4は(図2)、下部テーブル2の後方に設置されたバックゲージに設けられ、該突当3、4は、よく知られているように、ストレッチ34上でX軸モータ(図示省略)により長手方向(X軸方向)に移動可能であり、またストレッチ34は、Y軸モータ(図示省略)とZ軸モータ(図示省略)により前後方向(Y軸方向)と上下方向(Z軸方向)に移動可能である。
【0019】
この構成により、突当3、4は、下位NC装置30の(図1)情報演算手段30Cにより製品情報(CAD情報)に(図6のステップ101)基づいて曲げ順、金型、金型レイアウトなどが演算された後(図6の図ステップ102〜103)、曲げ制御手段30Lの(図1)制御により、所定の加工ステーションへ移動し(図6のステップ105、106)、当該加工ステーションへ移動した突当3、4に対して作業者SがワークWを突き当て位置決めするようになっている(図7のステップ107)。
【0020】
上記突当3、4の(図2)上方には、撮像手段9が配置されており、該撮像手段9は、例えばCCDカメラにより構成され、CCDカメラ9は、ワークWと突当3、4との当接状態を撮像する。
【0021】
このCCDカメラ9は、各工程の加工ステーションA1、A2・・・An(図3)における突当3、4の上方に位置決め自在に取り付けられている。
【0022】
即ち、プレスブレーキの(図2)両側板7、8間には、左右方向に延びる移動レール14が設置され、該移動レール14は、その両端が、両側板7、8の内側に設けられた前後シリンダSL1、SL2に結合していると共に、両側板7、8の内側に敷設されたY軸ガイド16、17に滑り結合している。
【0023】
また、上記移動レール14の後面には、ラック15が設けられ,該ラック15は、駆動スライダ13に取り付けたX軸モータMxのピニオン(図示省略)と噛み合っている。
【0024】
更に、上記駆動スライダ13の下面には、上下シリンダ12が取り付けられ、該上下シリンダ12には、水平旋回部材11と鉛直旋回部材10を介してCCDカメラ9が取り付けられている。
【0025】
この構成により、下位NC装置30の曲げ制御手段30L(図1)により、突当3、4を所定の加工ステーションA1、A2・・・Anに(図3)移動させ(図6のステップ105、106のYES)、その突当3、4に作業者SがワークWを当接して位置決めした後(図6のステップ107)、撮像制御手段30D(図1)により、前記X軸モータMx(図2)、前後シリンダSL1、SL2、上下シリンダ12を駆動制御し、更に水平旋回部材11と鉛直旋回部材10を駆動制御すれば、CCDカメラ9は、左右方向(X軸方向)と、前後方向(Y軸方向)と、上下方向(Z軸方向)と、水平角θ並びに鉛直角φ方向に移動することができる。
【0026】
従って、CCDカメラ9は、各工程の加工ステーションA1、A2・・・An位置の突当3、4(図3)の上方に位置決め自在であり、撮像制御手段30Dにより集光レンズの焦点位置などを調整した後、ワークWと突当3、4との当接状態の実画像JGを撮像することができる。
【0027】
そして、この実画像JGは、CCDカメラ9で一次元の電気信号に変換された後、下位NC装置30の(図1)実画像検出手段30Fで二次元の電気信号に変換されることにより、後述する映写手段18で上部テーブル1の表面に映写される(図5)。
【0028】
一方、上部テーブル1の(図4)前方には、映写手段18、19が配置され、各映写手段18、19は、例えばプロジェクタにより構成されている。
【0029】
このうち、左側のプロジェクタ18は、実画像用のプロジェクタであり、前記CCDカメラ9で撮像したワークWと突当3、4との当接状態の実画像JGを、上部テーブル1の表面に映写する。
【0030】
また、右側のプロジェクタ19は、シミュレーション画像用のプロジェクタであり、製品情報に基づいて、下位NC装置30の(図1)シミュレーション画像生成手段30Gが生成したシミュレーション画像SGを、前記実画像JGに重ねて上部テーブル1の表面に映写する(図10)。
【0031】
そして、上記両プロジェクタ18、19は(図1)、各工程の加工ステーションA1、A2・・・Anに居る作業者Sの上方に位置決め自在に取り付けられている。
【0032】
しかも、両プロジェクタ18、19は(図4)、既述したように、それぞれ実画像JGとシミュレーション画像SGとを、上部テーブル1の表面の同じ領域に重ねて映写することから、両者18、19は、該上部テーブル1の長手方向(X軸方向)に同期して移動できるようになっている。
【0033】
即ち、両プロジェクタ18、19を上部テーブル1に取り付ける場合には、前者は実画像JGを、後者はシミュレーション画像SGをそれぞれ上部テーブル1の同じ領域に映写できるように、予め所定の角度で、図示するようなL字型部材20、21の先端部に取り付けると共に、両L字型部材20、21を連結部材22で連結しておく。
【0034】
このうち、実画像用プロジェクタ18を取り付けた左側のL字型部材20の基端部は、駆動スライダ25に取り付けられ、該駆動スライダ25は、上部テーブル1の頂部に敷設されて長手方向に延びるレール23に滑り結合している。
【0035】
上記レール23の前面には、ラック24が設けられ、該ラック24は、前記駆動スライダ25に取り付けられたX軸モータMx′のピニオン(図示省略)と噛み合っている。
【0036】
また、シミュレーション画像用プロジェクタ19を取り付けた右側のL字型部材21の基端部は、従動スライダ26に取り付けられ、該従動スライダ26は、前記レール23に滑り結合している。
【0037】
この構成により、下位NC装置30(図1)の映写制御手段30Eにより、前記駆動スライダ25のX軸モータMx′を駆動制御すれば、該X軸モータMx′の駆動力が左側のL字型部材20と連結部材22と右側のL字型部材21を介して従動スライダ26に伝達され、両スライダ25、26は、同期して長手方向に移動し、これに伴って、両プロジェクタ18、19も同期して移動する。
【0038】
従って、両プロジェクタ18、19は、各工程の加工ステーションA1、A2・・・An位置(図1)に居る作業者Sの上方に位置決め自在であり、映写制御手段30Eにより集光レンズの焦点位置などを調整すれば、プロジェクタ18により、実画像JGが、プロジェクタ19により、その実画像JGに重ねてシミュレーション画像SGが、それぞれ上部テーブル1の表面の同じ領域に映写することができる(図10)。
【0039】
この場合、ワークWと突当3、4との当接状態について、プロジェクタ18による実画像JGは、ラムである上記上部テーブル1の表面に必ず映写される(図6のステップ113、図5)。
【0040】
これにより、本発明によれば、刃間が狭い場合でも、上記実画像JGに基づいてワークWと突当3、4との当接状態を確認することができ、不適切な当接状態を修正することにより(図8)、ワークWを正確に位置決めして、フランジ寸法の精度の向上と作業性の向上を図ることができる。
【0041】
しかし、もう一方のプロジェクタ19を用いて、上記実画像JGに重ねてシミュレーション画像SGを映写するか否かは(図7のステップ114、図10)、作業者S自身が決定する。
【0042】
即ち、作業者Sが、下位NC装置30の(図1)シミュレーションスイッチ30Jを押した場合には、それを検知したCPU30Aは、実画像JGに重ねてシミュレーション画像SGを映写するものと判断して(図7のステップ114のYES)、映写制御手段30Eを介してプロジェクタ19を作動する。
【0043】
これにより、プロジェクタ19は、実画像JGに重ねてシミュレーション画像SGをラム1表面に映写する(図9のステップ121)。
【0044】
また、このように、実画像JGに重ねてシミュレーション画像SGをラム1表面に映写した場合に(図10)、2つの画像が一致しているか否かの判断を自動で行うか、作業者Sが行うかも(図9のステップ122)、作業者S自身が決定する。
【0045】
即ち、作業者Sが、下位NC装置30の(図1)前記シミュレーションスイッチ30Jと共に比較スイッチ30Kを押した場合には、それを検知したCPU30Aは、自動判断を行うものと見做して(図9のステップ122のYES)、比較手段30Hを(図1)起動して、前記実画像JGとシミュレーション画像SGとを比較させ(図9のステップ123)、その結果、両画像が一致していない場合には(図9のステップ124のNO)、入出力手段30B(図1)の画面にアラーム表示を行う(図9のステップ130)。
【0046】
これにより、実画像JGとシミュレーション画像SGの一致、不一致が自動的に判断されるので、作業者Sの負担が軽減され、ワークWと突当3、4との不適切な当接状態が迅速に修正され(図9のステップ131)、作業性は一層向上される。
【0047】
上記構成を有するプレスブレーキの制御装置としては、既述した下位NC装置30と(図1)、上位NC装置31がある。
【0048】
このうち、上位NC装置31には、製品情報、例えばCAD情報が内蔵され、該CAD情報は、ワークWの板厚、材質、曲げ線の長さ、製品の曲げ角度、フランジ寸法などの情報を含み、これらが立体姿図、展開図として構成されている。
【0049】
これらの情報から成るCAD情報は、下位NC装置30に入力され(図6のステップ101)、その後、本発明による所定の動作が行われる(図6のステップ102〜113、図7、図9)。
【0050】
下位NC装置30は(図1)、CPU30Aと、入出力手段30Bと、情報演算手段30Cと、撮像制御手段30Dと、映写制御手段30Eと、実画像検出手段30Fと、シミュレーション画像生成手段30Gと、比較手段30Hと、シミュレーションスイッチ30Jと、比較スイッチ30Kにより構成されている。
【0051】
CPU30Aは、本発明の動作手順(図6、図7、図9に相当)に従って、情報演算手段30C、撮像制御手段30D、映写制御手段30Eなど図1に示す装置全体を統括制御する。
【0052】
入出力手段30Bは、例えばプレスブレーキを(図1)構成する上部テーブル1の近傍に設けられ、キーボードや液晶などの画面から成る。
【0053】
この入出力手段30Bは、既述した上位NC装置31(図1)対するインターフェース機能を有し、これにより、下位NC装置30を有線又は無線で上位NC装置31接続することにより、前記CAD情報を入力することができる。
【0054】
また、入出力手段30Bは、既述したように、実画像JGとシミュレーション画像SGが一致しているか否かが自動で判断された場合であって(図9のステップ122のYES、ステップ123〜124)、両画像が一致していないときに(図9のステップ124のNO)、画面上に、アラーム表示を行い(図9のステップ130)、これを見た作業者Sは、前記映写手段18、19によりラム1表面に重ねて映写された両画像JG、SGが(図10)一致するように、不適切な当接状態の修正を行う(図9のステップ131)。
【0055】
情報演算手段30Cは、前記入出力手段30Bを介して上位NC装置31から入力されたCAD情報に基づいて、曲げ順、金型、金型レイアウトなどを演算し(図6のステップ102など)、これにより、例えば突当3、4が工程ごとにどの加工ステーションA1、A2・・・Anに位置決めされるかが明らかになり、CCDカメラ9は、当該突当3、4の上方まで移動できる(図6のステップ108)。
【0056】
この情報演算手段30Cで演算される情報には、その他に、曲げ加工に必要な各工程ごとのL値、D値などがある(図6のステップ103)。
【0057】
撮像制御手段30Dは、前記情報演算手段30Cで演算された曲げ順、金型、金型レイアウトなどに基づいて、既述したCCDカメラ9(図2、図3)の移動制御を行うと共に、該CCDカメラ9の視野範囲の制御など撮像動作を制御する。
【0058】
映写制御手段30Eは、同様に、前記情報演算手段30Cで演算された曲げ順、金型、金型レイアウトなどに基づいて、既述した映写手段18、19(図4)の移動制御を行うと共に、該映写手段18、19の映写範囲の制御など映写動作を制御する。
【0059】
実画像検出手段30Fは(図1)、既述したように、前記CCDカメラ9から送られて来た一次元の電気信号から成るワークWと突当3、4との当接状態の実画像JGを、二次元の電気信号に変換する。
【0060】
この変換された実画像JGは、前記映写手段18に送られ、ラム1表面に映写される(図5)。
【0061】
このラム1表面には、図示するように、所定の加工ステーションに位置決めされた突当の実画像3JG、4JGと、ワークの実画像WJGが映写されていて、作業者Sは、これらの実画像JGを見れば、直ちに当接状態の正否が分かる。
【0062】
従って、この実画像JGだけをラム1表面に映写した場合には(図7のステップ114のNO)、作業者Sが実画像JGを(図5)確認し(図7のステップ115)、その当接状態の正否を判断することができ(図7のステップ116)、当接状態が否であれば(NO)、その実画像JGを見ながら修正を行う(図7のステップ120)。
【0063】
この場合の修正動作を模式的に示せば、図8に示すようになる。
【0064】
即ち、図8において、突当の実画像3JG、4JGに対して、ワークの実画像WJGが図示するように傾斜しているとすると、作業者が手に持ったワークを突当に近付けて行くけば、そのワークの実画像WJGも、突当の実画像3JG、4JGに近付いて行き、やがては完全に突き当たる。
【0065】
これにより、ワークWと突当3、4との当接状態は修正されるので(図7のステップ120)、作業者Sが再度ラム1表面の実画像JGを確認すれば(図7のステップ115)、当接状態が正であることが分かり(図7のステップ116のYES)、ワークWが正確に位置決めされたことになる。
【0066】
シミュレーション画像生成手段30Gは、前記情報演算手段30Cで演算された曲げ順、金型、金型レイアウトに基づいて、ワークWと突当3、4との当接状態のシミュレーション画像SGを生成する(図6のステップ103)。
【0067】
このシミュレーション画像SGは(図1)、前記映写手段19に送られるが、実際にラム1表面に映写されるか否かは、既述したように、作業者S自身が決定し(図7のステップ114)、作業者Sが、シミュレーションスイッチ30Jを(図1)押した場合には、映写制御手段30Eによりプロジェクタ19が作動し、実画像JGに重ねてシミュレーション画像SGがラム1表面に映写される(図9のステップ121)。
【0068】
そして、実画像JGとシミュレーション画像SGが一致しているか否かの判断を、自動で行う場合でも(図9のステップ122のYES、ステップ123〜124)、作業者S自身が行う場合でも(図9のステップ122のNO、ステップ128〜129)、両画像JGとSGが一致していないときの(図9のステップ124のNO、ステップ130、又は図9のステップ129のNO)不適切な当接状態の修正は作業者Sが行う(図9のステップ131)。
【0069】
この場合の修正動作を模式的に示せば、図10に示すようになる。
【0070】
即ち、図10において、突当の実画像3JG、4JGとシミュレーション画像3SG、4SGは、一致しており、ワークの実画像WJGが、斜線で示すように、ワークのシミュレーション画像WSGに対して傾斜しているとすると、作業者が手に持ったワークを移動させれば、そのワークの実画像WJGを、シミュレーション画像WSGと一致させることができる。
【0071】
これにより、ワークWと突当3、4との当接状態は修正されるので(図9のステップ131)、CPU30Aは(図1)、プロジェクタ18、19を介して、実画像JGとシミュレーション画像SGを再度ラム1表面に重ねて映写させる(図9のステップ121)。
【0072】
そして、自動判断の場合には(図9のステップ122のYES)、比較手段30Hが(図1)両画像を再度比較して(図9のステップ123)一致していると判断し(図9のステップ124のYES)、例えば入出力手段30Bの画面上にOK表示を行う。
【0073】
また、作業者S自身の判断の場合には(図9のステップ122のNO)、作業者Sが目視で再度確認して(図9のステップ128)、当接状態が正であることが分かる(図9のステップ129のYES)。
【0074】
これにより、いずれの場合も、ワークWが正確に位置決めされたことになる。
【0075】
曲げ制御手段30Lは(図1)、前記情報演算手段30Cで演算された曲げ順などに基づいて、各工程の加工ステーションA1、A2・・・Anへ突当3、4を移動させる(図6のステップ105〜106)。
【0076】
また、曲げ制御手段30Lは(図1)、作業者Sが上記突当3、4にワークWを突き当てて位置決めした後(図6のステップ107)、既述したワークWと突当3、4との当接状態の実画像JG(図8)、又は実画像JGに重ねて映写したシミュレーション画像SG(図10)に基づいて当接状態の修正を行ってそれが正の場合に(図7のステップ116のYES、又は図9のステップ124のYES、若しくは図9のステップ129のYES)、作業者Sが(図1)フットペダル27を踏んだときには(図7のステップ117、又は図9のステップ125)、それを検知して油圧シリンダ5、6を作動しラム1を下降させることにより(図7のステップ118、又は図9のステップ126)、曲げ加工を行う(図7のステップ119、又は図9のステップ127)。
【0077】
以下、前記構成を有する本発明の動作を図6、図7、図9に基づいて説明する。
【0078】
(1)ワークWと突当3、4との当接状態の実画像JGをラム1表面に映写するまでの動作。
【0079】
図6のステップ101において、上位NC装置31からCAD情報を入力し、ステップ102において、曲げ順などを演算し、ステップ103において、各工程ごとにL値など、またワークWと突当3、4との当接状態のシミュレーション画像SGを生成する。
【0080】
即ち、上位NC装置31(図1)から下位NC装置30へ、入出力手段30Bを介してCAD情報が入力されると、該下位NC装置30を構成する情報演算手段30Cにより、曲げ順、L値などが演算されると共に、該情報演算手段30Cからデータがシミュレーション画像生成手段30Gへ送信されてワークWと突当3、4との当接状態のシミュレーション画像SGが生成される。
【0081】
そして、図6のステップ104において、加工が開始され、ステップ105において、突当3、4を所定の加工ステーションA1、A2・・・Anへ移動させ、ステップ106において、移動を完了した場合には(YES)、ステップ107において、ワークWを位置決めする。
【0082】
即ち、上記L値、D値が演算され、シミュレーション画像SGが生成されたことを(図6のステップ103)検知したCPU30Aは(図1)、曲げ制御手段30Lを指示し、前記情報演算手段30Cにより演算されたデータに基づいて突当3、4を駆動制御することにより、突当3、4を所定の加工ステーションA1、A2・・・Anへ移動させると、作業者Sが、この突当3、4にワークWを突き当てて位置決めを行う。
【0083】
次いで、図6のステップ108において、CCDカメラ9を突当3、4上方へ移動させ、ステップ109において、移動を完了した場合には(YES)、ステップ110において、撮像を開始し、ステップ111において、実画像用プロジェクタ18を加工ステーションA1、A2・・・Anに居る作業者Sの上方へ移動させ、ステップ112において、移動を完了した場合には(YES)、ステップ113において、ワークWと突当3、4との当接状態の実画像JGをラム1表面に映写する。
【0084】
即ち、作業者SによるワークWの位置決めの後(図6のステップ107)、CPU30Aは(図1)、撮像制御手段30Dを介して、CCDカメラ9を前記所定の加工ステーションA1、A2・・・Anへ位置決めされた突当3、4の上方へ移動させた後、該CCDカメラ9により、ワークWと突当3、4との当接状態を撮像させ、その間に、実画像用のプロジェクタ18を加工ステーションA1、A2・・・Anに居る作業者Sの上方へ移動させておく。
【0085】
この状態で、CCDカメラ9で撮像された当接状態の実画像JGを、実画像検出手段30Fを(図1)介して上記作業者Sの上方に位置決めされた実画像用プロジェクタ18へ送信し、ラム1表面に映写させる(図5)。
【0086】
この場合、既述したように、実画像用プロジェクタ18が(図4)作業者Sの上方へ移動すると、それと同期してシミュレーション画像用プロジェクタ19も同じ作業者Sの上方に移動する。
【0087】
(2)実画像JGに重ねてシミュレーション画像SGを映写するか否かの判断。
【0088】
図7のステップ114において、実画像JGに重ねてシミュレーション画像SGを映写するか否かを判断する。
【0089】
即ち、既述したように、実画像JGに重ねてシミュレーション画像SGを映写するか否かは、作業者S自身が決定し、下位NC装置30の(図1)シミュレーションスイッチ30Jを押した場合には、それを検知したCPU30Aは、重複映写するものと判断して(図7のステップ114のYES)、図9のステップ121へ進み、シミュレーションスイッチ30Jを押さない場合には、重複映写はないものと判断して(図7のステップ114のNO)、図7のステップ115へ進む。
【0090】
(3)実画像JGのみにより当接状態の正否を判断する場合の動作。
【0091】
上記したように、図7のステップ114で実画像JGに重ねてシミュレーション画像SGを映写しないと判断した場合には(NO)、ステップ115において、作業者が実画像JGを確認し、ステップ116において、当接状態の正否を判断する。
【0092】
例えば、突当の実画像3JG、4JGに(図8)対して、ワークの実画像WJGが図示するように傾斜しているとすると、作業者Sが実画像JGを確認すれば、ワークWと突当3、4との当接状態は否であることが分かる(図7のステップ116のNO)。
【0093】
そこで、作業者Sは、図7のステップ120において、当接状態の修正を行い、手に持ったワークを突当に近付けて行くけば、そのワークの実画像WJGも(図8)、突当の実画像3JG、4JGに近付いて行き、やがては完全に突き当たる。
【0094】
これにより、ワークWと突当3、4との当接状態は修正されるので、作業者Sが再度ラム1表面の実画像JGを確認すれば(図7のステップ115)、当接状態が正であることが分かり(図7のステップ116のYES)、ワークWが正確に位置決めされたことになる。
【0095】
その後は、作業者Sが(図1)フットペダル27を踏めば(図7のステップ117)、それを検知したCPU30Aは(図1)、曲げ制御手段30Lを介して油圧シリンダ5、6を作動しラム1を下降させることにより(図7のステップ118)、前記突当3、4に突き当てられて正確に位置決めされたワークWに対して曲げ加工を行う(図7のステップ119)。
【0096】
(4)実画像JGとシミュレーション画像SGにより当接状態の正否を判断する場合の動作。
【0097】
この場合は、既述したように、作業者Sが(図1)、下位NC装置30のシミュレーションスイッチ30Jを押した場合であり、それを検知したCPU30Aは、重複映写するものと判断して(図7のステップ114のYES)、映写制御手段30Eを介してプロジェクタ19を作動する。
【0098】
これにより、前記図6のステップ103で生成されたシミュレーション画像SGは、図9のステップ121において、プロジェクタ19により、実画像JGに重ねてラム1表面に映写される。
【0099】
(4)−A 当接状態を自動で判断する場合の動作。
【0100】
この場合には、既述したように、作業者Sが(図1)、下位NC装置30の前記シミュレーションスイッチ30Jと共に、比較スイッチ30Kを押した場合であり、それを検知したCPU30Aは、図9のステップ122において、自動判断を行うものと見做して(YES)、比較手段30Hを(図1)起動して、図9のステップ123において、前記実画像JGとシミュレーション画像SGとを比較させることにより、図9のステップ124において、両画像が一致しているか否かを判断させ、一致していない場合には(NO)、図9のステップ130において、入出力手段30B(図1)の画面にアラーム表示を行い、ステップ131へ進む。
【0101】
(4)−B 当接状態を作業者S自身が判断する場合の動作。
【0102】
この場合には、既述したように、作業者Sが(図1)、下位NC装置30の前記シミュレーションスイッチ30Jを押したが、比較スイッチ30Kを押さない場合であり、それを検知したCPU30Aは、図9のステップ122において、作業者S自身が判断するものと見做して(NO)、図9のステップ128、129へ進み、実画像JGと(図10)シミュレーション画像SGとの重複した映像内容を作業者Sに目視で確認させ、その当接状態の正否を判断させ、その後、ステップ131へ進む。
【0103】
そして、上記当接状態を自動で判断する場合でも(図9のステップ122のYES)、作業者S自身が判断する場合でも(図9のステップ122のNO)、不適切な当接状態の修正は、既述したように、作業者S自身が行う(図9のステップ131)。
【0104】
例えば、ワークの実画像WJGが(図10)、斜線で示すように、ワークのシミュレーション画像WSGに対して傾斜している場合には、作業者Sが手に持ったワークを移動させれば、そのワークの実画像WJGを、シミュレーション画像WSGと一致させることができる。
【0105】
これにより、ワークWと突当3、4との当接状態は修正されるので(図9のステップ131)、実画像JGとシミュレーション画像SGを再度ラム1表面に重ねて映写すれば(図9のステップ121)、自動判断の場合には(図9のステップ122のYES)、比較手段30H(図1)により両画像が一致していると判断して(図9のステップ123、ステップ124のYES)、例えば入出力手段30Bの画面上にOK表示を行い、作業者S自身が判断する場合には(図9のステップ122のNO)、作業者Sが目視で確認して(図9のステップ128)、当接状態が正であることが分かり(図9のステップ129のYES)、いずれの場合も、ワークWが正確に位置決めされたことになる。
【0106】
その後は、同様に、作業者Sが(図1)フットペダル27を踏めば(図9のステップ125)、それを検知したCPU30Aは(図1)、曲げ制御手段30Lを介して油圧シリンダ5、6を作動しラム1を下降させることにより(図9のステップ126)、前記突当3、4に突き当てられて正確に位置決めされたワークWに対して曲げ加工を行う(図9のステップ127)。
【0107】
尚、上記自動判断の場合でも(図9のステップ122のYES)、作業者S自身が判断する場合でも(図9のステップ122のNO)、下位NC装置30の(図1)比較手段30Hが、実画像JGとシミュレーション画像SGの重ね合わせ状態を作成し、その重ね合わせ状態を所定位置にある1つのプロジェクタ18でラム1表面に映写させるようにすれば、プロジェクタが1つで済むので、コスト低減になる。
【0108】
【発明の効果】
上記のとおり、本発明によれば、曲げ加工装置において、パンチとダイの刃間が狭い場合でも、ワークと突当との当接状態を確認してワークを正確に位置決めすることにより、フランジ寸法の精度の向上と作業性の向上を図ることができるという効果を奏することとなった。
【0109】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す全体図である。
【図2】本発明を構成する撮像手段9を示す図である。
【図3】本発明を構成する撮像手段9と、加工ステーションA1、A2・・・Anとの関係を示す図である。
【図4】本発明を構成する映写手段18、19を示す図である。
【図5】本発明の実画像JGを示す図である。
【図6】本発明の実画像JGを映写するまでの動作説明図である。
【図7】本発明の実画像JGによりワークWと突当3、4との当接状態を判断する場合の動作説明図である。
【図8】図7における当接状態の修正動作を示す図である。
【図9】本発明の実画像JGとシミュレーション画像SGによりワークWと突当3、4との当接状態を判断する場合の動作説明図である。
【図10】図9における当接状態の修正動作を示す図である。
【図11】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1 上部テーブル
2 下部テーブル
3、4 突当
5、6 油圧シリンダ
7、8 側板
9 撮像手段
10 鉛直旋回部材
11 水平旋回部材
12 上下シリンダ
13、25 駆動スライダ
14 移動レール
15、24 ラック
16、17 Y軸ガイド
18、19 映写手段
20、21 L字型部材
22 連結部材
23 レール
26 従動スライダ
27 フットペダル
30 下位NC装置
30A CPU
30B 入出力手段
30C 情報演算手段
30D 撮像制御手段
30E 映写制御手段
30F 実画像検出手段
30G シミュレーション画像生成手段
30H 比較手段
30J シミュレーションスイッチ
30K 比較スイッチ
31 上位NC装置
32 中間板
33 ダイホルダ
34 ストレッチ
SL1、SL2 前後シリンダ
D ダイ
P パンチ
W ワーク
JG 実画像
JG、4JG 突当3、4の実画像
JG ワークWの実画像
SG シミュレーション画像
SG、4SG 突当3、4のシミュレーション画像
SG ワークWのシミュレーション画像

Claims (3)

  1. ワークを突当に当接させ、上部テーブルに装着したパンチと、
    下部テーブルに装着したダイによりワークに曲げ加工を施す曲げ加工装置において、
    各工程の加工ステーションにおける突当の上方に位置決め自在に上部テーブルの後方に取り付けられ、上記ワークと突当との当接状態を撮像する撮像手段と、
    各工程の加工ステーションに居る作業者の上方に位置決め自在に上部テーブルの前方に取付けられ、上記撮像手段により撮像された当接状態の実画像を、各工程の加工ステーションに対応する上部テーブルの表面領域に映写する映写手段を有することを特徴とする曲げ加工装置。
  2. 上記実画像用映写手段と同期して各工程の加工ステーションに居る作業者の上方に位置決め自在に上部テーブルの前方に取り付けられたシミュレーション画像用映写手段を有し、実画像用映写手段とシミュレーション画像用映写手段により、ワークと突当との当接状態について、実画像に重ねてシミュレーション画像を、各工程の加工ステーションに対応する上部テーブルの表面領域に映写する請求項1記載の曲げ加工装置。
  3. 上記実画像に重ねてシミュレーション画像を、各工程の加工ステーションに対応する上部テーブルの表面領域に映写した場合には、両画像が一致しているか否かを自動で判断可能であり、両画像が一致していないときには、アラーム表示を行う請求項2記載の曲げ加工装置。
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