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JP3917954B2 - シリンダ取付構造 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリンダの取付構造、より詳しくは、シリンダチューブ及びピストンロッドよりなるシリンダの取付部に、貫通孔を有したジョイントボールを介して該シリンダを軸支し、該ピストンロッドと該シリンダチューブの間に長さを検知するセンサを配置した、シリンダの取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、油圧シリンダや空圧シリンダ等のシリンダチューブ及びピストンロッドの取付部の構造は、伸縮時にシリンダの両端の取付部に無理な負荷がかからないように球形のジョイントボールを介装して、三次元的に回動できるようにしていた。例えば、農用トラクタのシリンダ取付部の場合、トラクタの後部に三点リンク式作業機装着装置を介して、作業機を装着していた。
【0003】
詳しくは、図6、図7に示すように、油圧ケース4の両側より後方にリフトアーム2を突出し、ロアリンク1とリフトアーム2の間に左右いずれか一方にリフトリンク、他方に油圧シリンダ3を介装し、ロアリンク1後端に装着した作業機が水平に、或いは任意の角度に傾倒できるように油圧シリンダ3を伸縮して制御していた。そして、この油圧シリンダ3はピストンロッド3aの先端にロアリンク1を枢結し、シリンダチューブ3bのヘッド側に球形のジョイントボール12を介して、リフトアーム2の枢支軸2aに枢結していた。
【0004】
前記ジョイントボール12は、ジョイントホルダ11が油圧シリンダ3のシリンダヘッド側のシリンダチューブ3bに溶接固定され、該ジョイントホルダ11の中心軸側にジョイントボール12が三次元的に回転自在に収納され、該ジョイントボール12の中央の軸孔にリフトアーム2の枢支軸2aが挿入され、該枢支軸2a端部に嵌装したピン14にて抜け止めされていた。そして、ピストンロッド3aとシリンダチューブ3bの間に長さを検知するセンサ7が配置されて伸縮量を検知していた。
【0005】
しかし、このような構成では、油圧シリンダ3のピストンロッド3aがロアリンク1にピンにより枢支されており、該ピストンロッドが、ピストンロッド3aの軸心回りに回動することはほとんどないが、シリンダチューブ3bはジョイントホルダ11及びジョイントボール12を介して枢支軸2aにより連結されているので、シリンダチューブ3bの軸心回りにわずかではあるが回動可能となっている。この場合、シリンダチューブ3bが軸心回りに回動すると、油圧シリンダ3が伸縮していないにもかかわらず、センサ7が伸長して油圧シリンダ3が伸びたことを検知することになる。
【0006】
このため、図示しないコントローラが、油圧シリンダ3が伸張したものと判断して、水平制御の場合であっても、油圧シリンダ3を縮小させるという誤動作を起こしてしまう。この種の誤動作は、頻繁に起こると振動となったりして、作業精度に悪影響を与えるばかりでなく、センサ7が捻じられて故障の原因ともなっていた。
【0007】
そこで、図6、図7に示すように、球形のジョイントボール12に穴をあけ、ジョイントホルダ11を介してピン15を打ち込む解決策が示されている(例えば、特許文献1参照。)。これにより、油圧シリンダ3のシリンダチューブ3bとピストンロッド3aの軸心周りの回転が規制できるようになった。
【0008】
【特許文献1】
実用新案登録第2548994号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のこのような方法では(ピン15をジョイントホルダ11に溶接などで固定し、ピン15とジョイントホルダ11がジョイントボール12に対して回動可能とした場合)、ピン15と前記ジョイントボール12の貫通孔の摩擦が大きいものとなっていた。また、ジョイントホルダ11に装着する前に該ジョイントボール12に加工を行う必要があった。このため、ジョイントボール12の加工が複雑となり、経済的ではなかった。また、ジョイントホルダ11に装着したあとに加工を施すことが不可能であり、センサ7を取付ける油圧シリンダ3と、センサ7を取付けない油圧シリンダ3に共通の部品を使用できず、コスト高となっていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0011】
請求項1においては、シリンダチューブ(3b)とピストンロッド(3a)よりなる油圧シリンダ(3)の基部の取付部を、ジョイントボール(12)を介して、リフトアーム(2)の枢支軸(2a)に軸支し、該ピストンロッド(3a)と該シリンダチューブ(3b)との間に、伸縮長さを検知するセンサ(7)を配置したシリンダ取付構造において、前記シリンダチューブ(3b)の端部にジョイントホルダ(11)を溶接固定し、該ジョイントホルダ(11)の中心側にジョイントボール(12)を三次元的に回転自在に収納し、該ジョイントボール(12)の中央の貫通孔(12a)に、前記枢支軸(2a)を挿入し、該ジョイントホルダ(11)の左右両側を挟み込むように、平面視『コ』の字型に成形したブラケット(16)を設け、該ブラケット(16)の挟み込むように曲げた両側に、ジョイントホルダ(11)の外側面に枢支する貫通孔(16a・16a)を設け、該貫通孔(16a・16a)にピン(17・17)を挿入し、該ブラケット(16)をジョイントホルダ(11)に対して回動自在に枢支し、該ブラケット(16)の中央部に、前 記枢支軸(2a)を挿入する貫通孔(16b)を設け、該貫通孔(16b)を枢支軸(2a)に挿通し、該ブラケット(16)の貫通孔(16b)と枢支軸(2a)との係合により、前記油圧シリンダ(3)の軸心を中心とし、軸心方向に垂直な方向への回転を規制すべく構成したものである。
【0012】
請求項2においては、請求項1記載のシリンダ取付構造において、前記ブラケット(16)に設けた枢支軸(2a)を挿入する貫通孔(16b)の径の大きさは、該ジョイントボール(12)の枢支軸(2a)の貫通孔(12a)の径よりも、大きく成形したものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、農用トラクタの後部に三点リンク式作業機装着装置を介して作業機を装着する場合について、本発明の実施の形態を説明する。本実施例では、シリンダを油圧シリンダ3とし、該油圧シリンダ3をトラクタ後部のリフトアーム2に連結した場合について説明する。
【0014】
図1はシリンダ取付部の後面図、図2は同じく一部断面平面図、図3は同じく平面図、図4はシリンダ取付部の別実施例をしめす一部断面平面図、図5は同じく側面図、図6リフトアームに油圧シリンダを連結した従来の連結構造を示す後面図、図7は同じくシリンダの軸心周りに回動した状態を示す側面図である。
【0015】
まず、図1乃至図3を参照しながら、シリンダ取付構造について説明する。油圧シリンダ3のシリンダチューブ3bにピストンを固定したピストンロッド3a(図7参照)を出退自在に収納し、該シリンダチューブ3bの基部側先端にジョイントボール12を収納したジョイントホルダ11を溶接固定している。該ジョイントホルダ11はリング状に構成され、該ジョイントホルダ11内に嵌入されているジョイントボール12は略球状に構成されている。
【0016】
そして、ジョイントボール12の中心にはジョイントボール貫通孔12aが開口され、リフトアーム2後端より側方へ突出した枢支軸となる枢支軸2aが挿入され、枢支されている。ジョイントボール12は枢支軸2aに貫通したピン14により抜け止めされている。この状態では、ジョイントボール12に対して、ジョイントホルダ11は3次元的に回動することが可能である。
【0017】
本発明では、ジョイントボール12に、リフトアーム2の枢支軸2aが貫通するためのジョイントボール貫通孔12aが直径方向に形成されており、ジョイントホルダ11に装着されるブラケット16に枢支軸2aを貫通し、その内面に、ジョイントボール貫通孔12aの一端が接触して配置される。このため、油圧シリンダ3の軸心方向に垂直な方向(以下、油圧シリンダの軸心を中心とした回動方向をZ方向という。)のみ、ジョイントホルダ11の回転を規制できる。なお、後述するピン17を中心とした回動方向をX方向とし、枢支軸2aを中心とした回動方向をY方向とする。
【0018】
つまり、図2に示すように、該ブラケット16は鋼板等のプレートを、ジョイントホルダ11の左右両側を適度な大きさで挟み込むように平面視コの字型に折り曲げ成形する。
【0019】
ブラケット16の中央の平面部分には貫通孔16bが貫通して形成され、前記ジョイントボール貫通孔12aを貫通した枢支軸2aが貫通孔16bを貫通してピン14にて抜け止めされる。貫通孔16bの大きさは、ジョイントボール貫通孔12aの径よりも若干大きく成形されている。
【0020】
そして、前記ブラケット16の両側には小径の貫通孔16a・16aが成形され、ジョイントホルダ11の側面にも略同じ径のピン穴11a・11aが成形される。該ピン穴11a・11aはジョイントボール12取付後に成形したものでも良いし、あらかじめ同軸上に貫通孔を設けておいても良い。
【0021】
該ピン穴11a・11a及び貫通孔16a・16aは同一軸心上となるように成形されており、このピン穴11a・11aと貫通孔16a・16aにそれぞれピン17・17を差し込み固定し、ブラケット16はピン17・17に軸支されることによって、油圧シリンダ3はZ方向には回動規制されるが、X方向とY方向には回動ができるようにしている。つまり、ブラケット16とジョイントホルダ11は、枢支軸2aを中心にY方向に回動自在であり、ジョイントホルダ11は、ピン17・17を中心にジョイントボール12の外周でX方向に回動自在であるが、Z方向に対しては、枢支軸2aがブラケット16の貫通孔16bにより規制されるため、回動することができないのである。
【0022】
ここで、図2では、ピン17・17はブラケット16に溶接などにて固定されており、ジョイントホルダ11側にピン17・17を回動可能とするためのピン穴11a・11aをあけることとしているが、別の実施例として、図4、図5に示すように、ジョイントホルダ11側にスプリングピン17a等を打ち込み、ジョイントホルダ11とスプリングピン17aを固定して、ブラケット16がジョイントホルダ11に対して回動可能となるように、ブラケット16側に貫通孔16a・16aをあけてもよい。また、図示しないネジ等をジョイントホルダ11側に螺装固定し、ブラケット16をネジで枢支する構成とすることもできる。
【0023】
以上より、図1乃至図3のように、該ジョイントボール12が収納されるジョイントホルダ11の外側と、ジョイントボール12を軸支する枢支軸2aとにブラケット16を係合し、該ブラケット16の回動を一方向のみ規制したので、油圧シリンダ3の回転方向を規制して、センサ7の検出精度を向上させることができ、センサ7の故障防止にもなる。また、回転方向の規制が従来よりも容易なものとなり、経済性も向上する。加えて、ジョイントボール12加工後に規制手段を設けることが可能となり、製作上の自由度も増す。
【0024】
また、前記ブラケット16をコの字型に成形し、中央に枢支軸2aを挿通する貫通孔16bを設け、該ブラケット16の両側にジョイントホルダ11に枢支する貫通孔16a・16aを設けたので、油圧シリンダ3の回転方向を規制して、センサ7の検出精度を向上させることができ、センサ7の故障防止にもなる。また、回転方向の規制が従来よりも容易なものとなり、経済性も向上する。加えて、ジョイントボール12加工後に規制手段を設けることが可能となり、製作上の自由度も増す。
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0025】
即ち、請求項1に示す如く、シリンダチューブ(3b)とピストンロッド(3a)よりなる油圧シリンダ(3)の基部の取付部を、ジョイントボール(12)を介して、リフトアーム(2)の枢支軸(2a)に軸支し、該ピストンロッド(3a)と該シリンダチューブ(3b)との間に、伸縮長さを検知するセンサ(7)を配置したシリンダ取付構造において、前記シリンダチューブ(3b)の端部にジョイントホルダ(11)を溶接固定し、該ジョイントホルダ(11)の中心側にジョイントボール(12)を三次元的に回転自在に収納し、該ジョイントボール(12)の中央の貫通孔(12a)に、前記枢支軸(2a)を挿入し、該ジョイントホルダ(11)の左右両側を挟み込むように、平面視『コ』の字型に成形したブラケット(16)を設け、該ブラケット(16)の挟み込むように曲げた両側に、ジョイントホルダ(11)の外側面に枢支する貫通孔(16a・16a)を設け、該貫通孔(16a・16a)にピン(17・17)を挿入し、該ブラケット(16) をジョイントホルダ(11)に対して回動自在に枢支し、該ブラケット(16)の中央部に、前記枢支軸(2a)を挿入する貫通孔(16b)を設け、該貫通孔(16b)を枢支軸(2a)に挿通し、該ブラケット(16)の貫通孔(16b)と枢支軸(2a)との係合により、前記油圧シリンダ(3)の軸心を中心とし、軸心方向に垂直な方向への回転を規制すべく構成したので、シリンダの回転方向を規制して、センサの検出精度を向上させることができ、センサの故障防止にもなる。
また、回転方向の規制が従来よりも容易なものとなり、経済性も向上する。
加えて、ジョイントボール加工後に規制手段を設けることが可能となり、製作上の自由度も増す。
【0026】
請求項2に示す如く、前記ブラケット(16)に設けた枢支軸(2a)を挿入する貫通孔(16b)の径の大きさは、該ジョイントボール(12)の枢支軸(2a)の貫通孔(12a)の径よりも、若干大きく成形したので、回転方向の規制が従来よりも容易なものとなり、経済性も向上する。
加えて、ジョイントボール加工後に規制手段を設けることが可能となり、製作上の自由度も増す。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のシリンダ取付部の一実施例を示す後面図。
【図2】 同じく一部断面平面図。
【図3】 同じく平面図。
【図4】 シリンダ取付部の別実施例を示す一部断面平面図。
【図5】 同じく側面図。
【図6】 リフトアームに油圧シリンダを連結した従来の連結構造を示す後面図。
【図7】 同じくシリンダの軸心周りに回動した状態を示す側面図。
【符号の説明】
3 油圧シリンダ
7 センサ
11 ジョイントホルダ
11a ピン穴
12 ジョイントボール
16 ブラケット
16a 貫通孔
16b 貫通孔
17 ピン

Claims (2)

  1. シリンダチューブ(3b)とピストンロッド(3a)よりなる油圧シリンダ(3)の基部の取付部を、ジョイントボール(12)を介して、リフトアーム(2)の枢支軸(2a)に軸支し、該ピストンロッド(3a)と該シリンダチューブ(3b)との間に、伸縮長さを検知するセンサ(7)を配置したシリンダ取付構造において、前記シリンダチューブ(3b)の端部にジョイントホルダ(11)を溶接固定し、該ジョイントホルダ(11)の中心側にジョイントボール(12)を三次元的に回転自在に収納し、該ジョイントボール(12)の中央の貫通孔(12a)に、前記枢支軸(2a)を挿入し、該ジョイントホルダ(11)の左右両側を挟み込むように、平面視『コ』の字型に成形したブラケット(16)を設け、該ブラケット(16)の挟み込むように曲げた両側に、ジョイントホルダ(11)の外側面に枢支する貫通孔(16a・16a)を設け、該貫通孔(16a・16a)にピン(17・17)を挿入し、該ブラケット(16)をジョイントホルダ(11)に対して回動自在に枢支し、該ブラケット(16)の中央部に、前記枢支軸(2a)を挿入する貫通孔(16b)を設け、該貫通孔(16b)を枢支軸(2a)に挿通し、該ブラケット(16)の貫通孔(16b)と枢支軸(2a)との係合により、前記油圧シリンダ(3)の軸心を中心とし、軸心方向に垂直な方向への回転を規制すべく構成したことを特徴とするシリンダ取付構造。
  2. 請求項1記載のシリンダ取付構造において、前記ブラケット(16)に設けた枢支軸(2a)を挿入する貫通孔(16b)の径の大きさは、該ジョイントボール(12)の枢支軸(2a)の貫通孔(12a)の径よりも、大きく成形したことを特徴とするシリンダ取付構造。
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