JP3920466B2 - 超音波モータ、超音波モータ用ステータ、及び超音波モータ用ロータ - Google Patents
超音波モータ、超音波モータ用ステータ、及び超音波モータ用ロータ Download PDFInfo
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、定在波型の超音波モータ、超音波モータ用ステータ、超音波モータ用ロータ及び超音波モータの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の定在波型の超音波モータとしては、図12に示すボルト締めランジュバン型のものがある。この超音波モータは、ロータ100及びステータ101から構成されている。ステータ101はブロック102〜104、圧電素子105,106及び電極板107,108から構成され、それぞれが一本のボルト109により締付けられて連結されている。又、前記ロータ100には、ステータ101の上面から突き出た前記ボルト109が嵌挿され、ロータ100とステータ101とは、ナット110により締付けられて圧接されている。前記ブロック103には、外周面に開口する複数のスリット103aが形成されている。
【0003】
この超音波モータは、電極板107,108に所定の高周波電圧が印加されると、圧電素子105,106が所定の縦振動を発生する。ステータ101に伝搬した縦振動はブロック103に形成したスリット103aによりステータ101に捩じり振動を発生させる。そして、この縦振動と捩じり振動とが合成されてロータ100と接触するステータ101の接触面に複合振動が生じ、その複合振動によってロータ100が回転するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような超音波モータにおいて、ブロック103のスリット103aを形成するには、従来、エンドミルやメタルソーを用いて切削加工していた。
【0005】
しかしながら、金属製のブロック103に複数のスリット103aを形成するために、エンドミルやメタルソーを用いて切削加工を行なうと、その加工時間が長くなる。従って、生産コストが増大してしまうとともに、その生産性が低いという問題がある。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、スリットを備えた振動変換部を切削加工なしで容易に形成することができる超音波モータ、超音波モータ用ステータ、及び超音波モータ用ロータを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、請求項1に記載の発明は、圧電素子を備え、該圧電素子により縦振動もしくは捩り振動が励起される弾性振動励起部と、スリットが形成され、該スリットの作用により前記弾性振動励起部に励起された前記縦振動を捩り振動に変換、もしくは、前記捩り振動を縦振動に変換する振動変換部と、前記弾性振動励起部にて励起された振動と、前記振動変換部にて変換された振動との合成により生成される楕円振動により回転駆動される回転部とを備えた超音波モータにおいて、前記振動変換部は、前記スリットを形成する部分で分割した形状の分割ブロックを連結固定して形成した。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の超音波モータにおいて、前記振動変換部は、略円柱状に形成され、前記スリットは、前記振動変換部の中心軸線に対して傾斜して形成した。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の超音波モータにおいて、前記振動変換部は、前記弾性振動励起部に設けた。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の超音波モータにおいて、前記振動変換部は、前記回転部に設けた。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の超音波モータにおいて、前記分割ブロックを、ろう付け又は接着により連結固定した。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の超音波モータにおいて、前記分割ブロックは、鍛造、ダイカスト及び焼結のいずれかで成形した。
【0011】
請求項7に記載の発明は、圧電素子を備え、該圧電素子により縦振動もしくは捩り振動が励起される弾性振動励起部と、スリットが形成され、該スリットの作用により前記弾性振動励起部に励起された前記縦振動を捩り振動に変換、もしくは、前記捩り振動を縦振動に変換する振動変換部とを備えた超音波モータ用ステータにおいて、前記振動変換部は、前記スリットを形成する部分で分割した形状の分割ブロックを連結固定して形成した。
請求項8に記載の発明は、スリットが形成され、該スリットの作用によりステータから伝達される縦振動を捩り振動に変換、又はステータから伝達される捩り振動を縦振動に変換する振動変換部と、前記ステータから伝達される振動と、前記振動変換部にて変換された振動との合成により生成される楕円振動により回転駆動される回転部とを備えた超音波モータ用ロータにおいて、前記振動変換部は、前記スリットを形成する部分で分割した形状の分割ブロックを連結固定して形成した。
【0012】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、振動変換部のスリットを形成する部分で分割した形状の分割ブロックが連結固定され、該振動変換部が形成される。従って、切削加工を行なうことなく容易にスリットを備えた振動変換部を形成することができる。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、スリットが振動変換部の中心軸線に対して傾斜して形成されるため、励起される振動が効率良く変換される。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、弾性振動励起部から振動変換部に直接縦振動もしくは捩り振動が励起される。従って、振動変換部にて振動が効率良く変換される。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、弾性振動励起部から伝達された振動が回転部にて変換される。
請求項5に記載の発明によれば、分割ブロックは、ろう付け又は接着により連結固定される。従って、例えばボルト等の他の部品を必要とすることなく、振動変換部を組み立てることができる。
【0016】
請求項6に記載の発明によれば、分割ブロックは、鍛造、ダイカスト及び焼結のいずれかで成形される。従って、切削加工を行なうことなく容易にスリットを備えた振動変換部が形成される。
【0017】
請求項7に記載の発明によれば、振動変換部のスリットを形成する部分で分割した形状の分割ブロックが連結固定され、該振動変換部が形成される。従って、切削加工を行なうことなく容易にスリットを備えた振動変換部を形成することができ、容易に超音波モータ用ステータを製造することができる。
【0018】
請求項8に記載の発明によれば、振動変換部のスリットを形成する部分で分割した形状の分割ブロックが連結固定され、該振動変換部が形成される。従って、切削加工を行なうことなく容易にスリットを備えた振動変換部を形成することができ、容易に超音波モータ用ロータを製造することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図5に従って説明する。
図1は超音波モータ1を示す分解斜視図であり、図2は超音波モータ1を示す摸式斜視図である。図2に示すように、超音波モータ1は、弾性振動励起部としてのステータ2及び回転部としてのロータ3を備えている。ステータ2は、第1及び第2ブロック4,5、第1及び第2圧電素子6,7、第1及び第2電極8,9を備えている。尚、本実施の形態では、第1及び第2圧電素子6,7が圧電素子を構成している。
【0020】
第1ブロック4は、下側ブロック10と、振動変換部としての上側ブロック11とを備えている。下側ブロック10は導電性金属(本実施の形態ではアルミニウム合金)にて形成されている。下側ブロック10は、図1に示すように、略円柱状に形成され、その中心軸上には軸線方向に貫通する孔12が形成されている。下側ブロック10の外周面においてその上側周縁には、モータ固定用のフランジ部13が形成されている。
【0021】
上側ブロック11は、略円柱状に形成され、その中心軸上には軸線方向に貫通する孔14が形成されている。上側ブロック11には、外周面に開口するスリット15が周方向に等角度間隔で複数(本実施の形態では6つ)形成されている。各スリット15は、上側ブロック11の中心軸線に対して傾斜して形成されている。詳述すると、上面からみた各スリット15は、図5(a)に示すように、上側ブロック11の外周面から所定の位置まで延びて形成され、その中心線L1が上側ブロック11の中心軸と交わるように形成されている。側面からみた各スリット15は、図5(b)に示すように、上側ブロック11の上面から下面まで延びて形成され、その中心線L2が上側ブロック11の中心軸に対して傾斜するように形成されている。下面からみた各スリット15は、図5(c)に示すように、上側ブロック11の外周面から所定の位置まで延びて形成され、その中心線L3が上側ブロック11の中心軸と交わるように形成されている。
【0022】
この上側ブロック11は、6個の分割ブロック16を連結固定することにより形成されている。各分割ブロック16は、導電性金属(本実施の形態ではアルミニウム合金)にて形成されている。各分割ブロック16は、上側ブロック11のスリット15を形成する各部分で上側ブロック11を分割した形状に形成されている。詳述すると、各分割ブロック16は、図4及び図5(a)〜(c)に示すように、上側ブロック11のスリット15を形成する一側面15aの上端の延長線と該下端の延長線とを含む曲面で上側ブロック11を分割した形状に形成されている。従って、全ての分割ブロック16は同一形状に形成され、各分割ブロック16の一部には、図4に示すように、組付けられてスリット15の他側面15b及び底面15cを形成する凹部16aが形成されている。尚、本実施の形態の各分割ブロック16は、焼結により成形されている。又、各分割ブロック16は、接着により連結固定されている。
【0023】
第1ブロック4の上面には、第1電極8、第1圧電素子6、第2電極9、第2圧電素子7、及び第2ブロック5がこの順で積層されている。
第1電極8は円板状に形成されている。第1電極8には、中心軸方向に貫通する軸孔8aが形成されている。第1電極8の外周面には、径方向外側に突出する端子片8bが形成されている。第1圧電素子6は圧電材料にて円板状に形成されている。第1圧電素子6には、中心軸方向に貫通する軸孔6aが形成されている。
【0024】
第2電極9は円板状に形成されている。第2電極9には、中心軸方向に貫通する軸孔9aが形成されている。第2電極9の外周面には、径方向外側に突出する端子片9bが形成されている。第2圧電素子7は圧電材料にて円板状に形成されている。第2圧電素子7には、中心軸方向に貫通する軸孔7aが形成されている。
【0025】
第1圧電素子6及び第2圧電素子7は、分極方向がそれぞれ上下逆の分極処理が施されている。尚、前記各軸孔6a〜9aは、同じ径に形成されている。
第2ブロック5は、導電性金属(本実施の形態ではアルミニウム合金)にて略円柱状に形成されている。第2ブロック5には、上面に開口する収容凹部5aと、その収容凹部5aから下面に貫通する軸孔5bとが形成されている。尚、軸孔5bと、前記下側ブロック10の貫通孔12とは、同じ径に形成されている。
【0026】
前記積層される第1電極8、第1圧電素子6、第2電極9及び第2圧電素子7の前記各6a〜9aの内側には絶縁材で円筒状に形成されたカラー17が配設される。カラー17の内径は、前記各孔5b,12の径と同じに形成されている。
【0027】
図3に示すように、第2ブロック5、第2圧電素子7、第2電極9、第1圧電素子6、第1電極8、及び第1ブロック4は、導電性金属を用いた連結軸18により連結されている。
【0028】
詳述すると、連結軸18は、図1に示すように、第2ブロック5、カラー17(第2圧電素子7、第2電極9、第1圧電素子6、第1電極8)及び第1ブロック4に嵌挿される嵌挿軸部19と、その嵌挿軸部19の上端に径を太くして形成される大径部20と、その大径部20の上端から径を細くして軸方向に延びる支持軸部21と、その支持軸部21の先端に形成される雄ねじ部22とを備えている。そして、嵌挿軸部19を第2ブロック5の上側から嵌挿して、大径部20の下面を第2ブロック5の収容凹部5aの底面に当接させる。そして、図3に示すように、第1ブロック4(下側ブロック10)の下面に形成された収容凹部23に突出した該嵌挿軸部19の下端を潰してかしめることにより、第2ブロック5、第2圧電素子7、第2電極9、第1圧電素子6、第1電極8及び第1ブロック4を連結している。
【0029】
第2ブロック5の上側には、ロータ3が設けられている。ロータ3は金属(本実施の形態ではステンレス鋼)にて円柱状に形成されている。ロータ3には、図3に示すように、下面に開口する挿通孔3aと、該挿通孔3aよりも径の大きい軸受孔3bと、該軸受孔3bよりも径が大きく上面に開口する収容穴3cとがこの順で同一中心軸上に形成されている。軸受孔3bには軸受24の外輪が支持されている。
【0030】
挿通孔3aにはその下方から連結軸18の支持軸部21が挿通され、該支持軸部21は軸受24の内輪に支持されている。従って、ロータ3は軸受24により支持軸部21に対して回転可能とされている。収容穴3c内には連結軸18の雄ねじ部22が配置され、該雄ねじ部22には軸受24の上面との間にばね受け25及び板ばね26を介在した状態でナット27が螺合されている。
【0031】
ロータ3の下面にはライニング材28が接着され、該ライニング材28を介してロータ3が第2ブロック5に摺接されている。
次に、以上のように構成された超音波モータ及び超音波モータ用ステータの作用について説明する。
【0032】
第1電極8及び第2電極9に高周波交流電圧が供給されると、第1電極8が第1ブロック4を介し、連結軸18を経て第2ブロック5に電気的に接続されているため、第2電極9を共通にして、第1及び第2圧電素子6,7には、上下逆の極性で高周波交流電圧が印加される。この交流電圧により、第1,第2圧電素子6,7は、軸線方向に沿って伸縮する。
【0033】
このとき、第1圧電素子6及び第2圧電素子7とは分極方向が逆であるため、第1圧電素子6が伸びるときには第2圧電素子7も伸び、第1圧電素子6が縮むときには第2圧電素子7も縮む。従って、ステータ2には圧電素子が1個であるときよりも振幅の大きな縦振動が励起される。
【0034】
励起された縦振動の一部は、上側ブロック11の各スリット15の作用により捩り振動に変換される。その結果、第2ブロック5のロータ3との摺接面に縦振動と捩り振動とが合成された楕円振動が発生し、この楕円振動によりロータ3が一方向に回転駆動される。
【0035】
以上詳述したように、本実施の形態の超音波モータ1によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)上側ブロック11のスリット15を形成する各部分で分割した形状に形成された分割ブロック16を連結固定することにより、該上側ブロック11を形成した。即ち、スリット15は、各分割ブロック16を連結固定する際に形成される。従って、円柱状の金属材に対してエンドミル、メタルソー等でスリットの切削加工を行うことなく、スリット15を備えた上側ブロック(振動変換部)11を容易に形成することができる。
【0036】
(2)各スリット15を上側ブロック11の中心軸線に対して傾斜して形成したので、励起された縦振動が高い効率で捩り振動に変換される。その結果、超音波モータ1の効率を高くすることができる。
【0037】
(3)振動変換部(上側ブロック11)を、弾性振動励起部(ステータ2)に設けた。従って、縦振動が振動変換部に直接励起され、縦振動が直接励起されない場合に比較して、捩り振動が高い効率で生成される。その結果、超音波モータ1の効率を高くすることができる。
【0038】
(4)各分割ブロック16を接着により連結固定した。従って、例えばボルト等の他の部品を必要とすることなく、上側ブロック11が組み立てられる。
(5)全ての分割ブロック16を同一形状としたので、分割ブロック16の形成が容易であるとともに、上側ブロック11を構成する部品の種類が増大してしまうことがない。
【0039】
上記実施の形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態の上側ブロック11は、ステータ2に励起された縦振動を捩り振動に変換できれば、その各スリット15の形状及び個数等をどのように変更してもよい。又、分割ブロック16は、スリットを形成する各部分で分割したように形成されていれば、その形状をどのように変更してもよい。
【0040】
・例えば、上側ブロック11を図6(a)〜(d)に示す上側ブロック31に変更してもよい。
上側ブロック31は、略円柱状に形成され、その中心軸上には軸線方向に貫通する孔32が形成されている。上側ブロック31には、外周面に開口するスリット33が周方向に等角度間隔で8つ形成されている。各スリット33は、上側ブロック31の中心軸線に対して傾斜して形成されている。詳述すると、上面からみた各スリット33は、図6(b)に示すように、上側ブロック31の外周面から軸中心に向かって所定の位置まで延びて形成され、その中心線L1及び該スリット33を形成する一側面33aの上端を延長した線L4が上側ブロック31の中心軸と交わるように形成されている。側面からみた各スリット33は、図6(c)に示すように、上側ブロック31の上面から下面まで延びて形成され、その中心線L2が上側ブロック31の中心軸に対して傾斜するように形成されている。下面からみた各スリット31は、図6(d)に示すように、上側ブロック31の外周面から軸中心に向かって所定の位置まで延びて形成され、その中心線L3及び該スリット33を形成する他側面33bの下端を延長した線L5が上側ブロック31の中心軸と交わるように形成されている。即ち、スリット33は、図6(b),(d)に示すように、上側ブロック31の中心軸に向かうほど幅が小さくなるように形成されている。
【0041】
この上側ブロック31は、8個の分割ブロック34を連結固定することにより形成されている。各分割ブロック34は、導電性金属にて形成されている。各分割ブロック34は、図6(a),(c)に示すように、上側ブロック31のスリット33を形成する底面33cを垂直に(上側ブロック31の中心軸と平行に)切って上側ブロック31を分割した形状に形成されている。従って、全ての分割ブロック34は同一形状に形成され、各分割ブロック34の一部には、図6(a)に示すように、組付けられてスリット33を形成する一対の凹部34a,34bが形成されている。このようにしても、上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0042】
・例えば、上側ブロック11を図7(a)〜(c)に示す上側ブロック41に変更してもよい。
上側ブロック41は、略円柱状に形成され、その中心軸上には軸線方向に貫通する孔42が形成されている。上側ブロック41には、外周面に開口するスリット43が周方向に等角度間隔で8つ形成されている。各スリット43は、上側ブロック41の中心軸線に対して傾斜して形成されている。詳述すると、上面からみた各スリット43は、図7(a)に示すように、上側ブロック41の外周面から軸中心に向かって所定の位置まで延びて形成され、そのスリット43を形成する一側面43aの上端を延長した線L6が上側ブロック41の中心軸と交わるように形成されている。側面からみた各スリット43は、図7(b)に示すように、上側ブロック41の上面から下面まで延びて形成され、その中心線L2が上側ブロック41の中心軸に対して傾斜するように形成されている。下面からみた各スリット41は、図7(c)に示すように、上側ブロック41の外周面から軸中心に向かって所定の位置まで延びて形成され、そのスリット43を形成する他側面43bの下端を延長した線L7が上側ブロック41の中心軸と交わるように形成されている。
【0043】
この上側ブロック41は、8個の分割ブロック44を連結固定することにより形成されている。各分割ブロック44は、導電性金属にて形成されている。各分割ブロック44は、図7(b)に示すように、上側ブロック41のスリット43を形成する底面43cを垂直に(上側ブロック41の中心軸と平行に)切って上側ブロック41を分割した形状に形成されている。従って、全ての分割ブロック44は同一形状に形成され、各分割ブロック44の一部には、組付けられてスリット43を形成する一対の凹部が形成されている。このようにしても、上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0044】
・例えば、上側ブロック11を図8(a)〜(c)に示す上側ブロック51に変更してもよい。
上側ブロック51は、略円柱状に形成され、その中心軸上には軸線方向に貫通する孔52が形成されている。上側ブロック51には、外周面に開口するスリット53が周方向に等角度間隔で8つ形成されている。各スリット53は、上側ブロック51の中心軸線に対して傾斜して形成されている。詳述すると、上面からみた各スリット53は、図8(a)に示すように、上側ブロック51の外周面から所定の位置まで延びて形成され、そのスリット53を形成する一側面53aの上端を延長した線L6が上側ブロック51の中心軸と交わるように形成されている。側面からみた各スリット53は、図8(b)に示すように、上側ブロック51の上面から下面まで延びて形成され、その中心線L2が上側ブロック51の中心軸に対して傾斜するように形成されている。下面からみた各スリット51は、図8(c)に示すように、上側ブロック51の外周面から所定の位置まで延びて形成され、そのスリット53を形成する他側面53bの下端を延長した線L7が上側ブロック51の中心軸と交わるように形成されている。
【0045】
この上側ブロック51は、8個の分割ブロック54を連結固定することにより形成されている。各分割ブロック54は、導電性金属にて形成されている。各分割ブロック54は、図8(a)〜(c)に示すように、上側ブロック51のスリット53を形成する底面53cを前記中心線L2で切って上側ブロック51を分割した形状に形成されている。従って、全ての分割ブロック54は同一形状に形成され、各分割ブロック54の一部には、組付けられてスリット53を形成する一対の凹部が形成されている。このようにしても、上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0046】
・例えば、上側ブロック11を図9に示す上側ブロック61に変更してもよい。
上側ブロック61は、略円柱状に形成され、その中心軸上には軸線方向に貫通する孔62が形成されている。上側ブロック61には、半径方向に沿って形成され孔62に開口するスリット63が、周方向に等角度間隔で6つ形成されている。
【0047】
この上側ブロック61は、6個の分割ブロック64を連結固定することにより形成されている。各分割ブロック64は、導電性金属にて形成されている。各分割ブロック64は、上側ブロック61のスリット63を形成する一側面63aを延長した平面で上側ブロック61を分割した形状に形成されている。従って、全ての分割ブロック64は同一形状に形成され、各分割ブロック64の一部には、組付けられてスリット63の他側面63b及び底面63cを形成する凹部64aが形成されている。このようにしても、上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることができる。しかも、スリット63は孔62に開口しているため、前記連結軸18により、かしめて締結される際に、スリット63が形成される部分が外周部に比べて強く締結される。従って、スリット63が形成される部分で振動が効率良く伝達される。その結果、上側ブロック(振動変換部)61の振動変換効率が向上される。
【0048】
・例えば、上側ブロック11を図10(a)〜(d)に示す上側ブロック71に変更してもよい。
上側ブロック71は、略円柱状に形成され、その中心軸上には軸線方向に貫通する孔72が形成されている。上側ブロック71には、外周面に開口するスリット73が周方向に等角度間隔で8つ形成されている。各スリット73は、上側ブロック71の中心軸線に対して傾斜して形成されている。詳述すると、上面からみた各スリット73は、図10(b)に示すように、上側ブロック71の外周面から所定の位置まで延びて形成され、その中心線L1が上側ブロック71の中心軸と交わるように形成されている。側面からみた各スリット73は、図8(c)に示すように、上側ブロック71の上面から下面まで延びて形成され、その中心線L2が上側ブロック71の中心軸に対して傾斜するように形成されている。下面からみた各スリット71は、図8(d)に示すように、上側ブロック71の外周面から所定の位置まで延びて形成され、その中心線L3が上側ブロック71の中心軸と交わるように形成されている。
【0049】
この上側ブロック71は、分割ブロック74と8個の分割ブロック75を連結固定することにより形成されている。各分割ブロック74,75は、導電性金属にて形成されている。分割ブロック74は、略円柱状に形成され、その中心軸上には前記孔72が形成されている。分割ブロック74の外径は、該外周面が各スリット73を形成する底面74cとなるように設計されている。分割ブロック75は、略扇形状に形成され、その周方向両側面が傾斜するように形成されている。即ち、分割ブロック74,75は、図10(a)〜(d)に示すように、上側ブロック71のスリット73を形成する底面74cと両側面73a,73bを切り離して該上側ブロック71を分割した形状に形成されている。このようにしても、上記実施の形態の効果(1)〜(4)と同様の効果を得ることができる。
【0050】
・上記実施の形態では、振動変換部(上側ブロック11)を弾性振動励起部(ステータ2)に設けたが、振動変換部を回転部(ロータ3)に設けてもよい。このようにすると、弾性振動励起部から伝達された縦振動が回転部にて捩り振動に変換される。又、振動変換部を弾性振動励起部(ステータ2)及び回転部(ロータ3)に設けてもよい。例えば、ロータ3を図11に示すロータ81としてもよい。ロータ81は、回転部及び振動変換部を構成している。ロータ81には、その外周面に開口するスリット82が周方向に等角度間隔で6つ形成されている。各スリット82は、ロータ3の中心軸線に対して傾斜して形成されている。
【0051】
このロータ81は、6個の分割ブロック83を連結固定することにより形成されている。各分割ブロック83は、スリット82を形成する各部分でロータ81を分割した形状に形成されている。このようにしても、上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることができる。又、第1及び第2圧電素子6,7による縦振動が2つの振動変換部(上側ブロック11及びロータ81)にて捩り振動に変換されるため、変換効率が良い。
【0052】
・上記実施の形態及び別例では、各スリット15,33,43,53,63,73,82を傾斜させて形成したが、各スリットを傾斜させずに形成してもよい。
【0053】
・上記実施の形態では、各分割ブロック16を接着により連結固定したが、他の方法で連結固定してもよい。例えば、ろう付けにより連結固定してもよい。このようにしても、上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることができる。例えば、ボルト等を使用して連結固定してもよい。このようにしても、上記実施の形態の効果(1)〜(3),(5)と同様の効果を得ることができる。
【0054】
・上記実施の形態では、各分割ブロック16を焼結により成形したが、例えば、鍛造や、ダイカスト等により成形してもよい。このようにしても、上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0055】
・上記実施の形態では、各分割ブロック16をアルミニウム合金にて形成したが、導電性金属であればよく、例えば、鉄や、銅等に変更してもよい。
・上記各実施の形態では、第1及び第2圧電素子6,7は、上下方向に分極処理が施され、ステータ2には縦振動が励起されるとしたが、第1及び第2圧電素子6,7を、周方向に分極処理が施された圧電素子とし、ステータ2には捩り振動が励起されるようにしてもよい。この場合、上側ブロック11等の振動変換部では、捩り振動が縦振動に変換される。
【0056】
以下、特許請求の範囲に記載された技術的思想の他に前述した各実施の形態で把握される技術的思想をその効果とともに記載する。
(イ) 請求項1又は2に記載の超音波モータにおいて、前記スリットは、前記振動変換部の外周面に開口して形成される超音波モータ。このようにすると、励起される振動が振動変換部にて効率良く変換される。
【0057】
(ロ) 請求項1又は2に記載の超音波モータにおいて、前記振動変換部の中心軸線上には、孔が形成され、前記スリットは、前記振動変換部の孔に開口して形成される超音波モータ。このようにすると、振動変換部が例えばブロック等の間で締結される際に、該スリットが形成される部分が外周部に比べて強く締結される。従って、スリットが形成される部分で振動が効率良く伝達され、振動変換部の振動変換効率がさらに向上される。
【0058】
(ハ) 請求項1又は2に記載の超音波モータにおいて、前記振動変換部は、前記弾性振動励起部及び前記回転部に設けられる超音波モータ。このようにすると、弾性振動励起部から振動変換部に直接振動が励起され、該振動変換部にて振動が変換されるとともに、弾性振動励起部から伝達された振動が回転部にて変換される。従って、2つの振動変換部にて振動が効率良く変換される。
【0059】
(ニ) 圧電素子を備え、該圧電素子により縦振動もしくは捩り振動が励起される弾性振動励起部と、スリットが形成され、該スリットの作用により前記弾性振動励起部に励起された前記縦振動を捩り振動に変換、もしくは、前記捩り振動を縦振動に変換する振動変換部と、前記弾性振動励起部にて励起された振動と、前記振動変換部にて変換された振動との合成により生成される楕円振動により回転駆動される回転部とを備えた超音波モータの製造方法において、前記振動変換部の前記スリットを形成する部分で分割した分割ブロックを形成し、その分割ブロックを連結固定して該振動変換部を形成する超音波モータの製造方法。
【0060】
このようにすると、振動変換部のスリットを形成する部分で分割した分割ブロックが形成され、その分割ブロックが連結固定され該振動変換部が形成される。従って、切削加工を行なうことなく容易にスリットを備えた振動変換部が形成される。
【0061】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、スリットを備えた振動変換部を切削加工なしで容易に形成することができる超音波モータ、超音波モータ用ステータ、及び超音波モータ用ロータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の超音波モータを示す分解斜視図。
【図2】実施の形態の超音波モータを示す斜視図。
【図3】実施の形態の超音波モータを示す断面図。
【図4】実施の形態の上側ブロックを示す一部分斜視図。
【図5】(a)実施の形態の上側ブロックを示す平面図。(b)同じく、上側ブロックを示す側面図、(c)同じく、上側ブロックを示す底面図。
【図6】(a)別例の上側ブロックを示す一部分斜視図。(b)同じく、上側ブロックを示す平面図。(c)同じく、上側ブロックを示す側面図、(d)同じく、上側ブロックを示す底面図。
【図7】(a)別例の上側ブロックを示す平面図。(b)同じく、上側ブロックを示す側面図、(c)同じく、上側ブロックを示す底面図。
【図8】(a)別例の上側ブロックを示す平面図。(b)同じく、上側ブロックを示す側面図、(c)同じく、上側ブロックを示す底面図。
【図9】別例の上側ブロックを示す一部分斜視図。
【図10】(a)別例の上側ブロックを示す一部分斜視図。(b)同じく、上側ブロックを示す平面図。(c)同じく、上側ブロックを示す側面図、(d)同じく、上側ブロックを示す底面図。
【図11】別例の超音波モータを示す斜視図。
【図12】従来技術の超音波モータを示す斜視図。
【符号の説明】
2…弾性振動励起部としてのステータ、3…回転部としてのロータ、6,7…圧電素子としての第1及び第2圧電素子、11,31,41,51,61,71…振動変換部としての上側ブロック、15,33,43,53,63,73,82…スリット、16,34,44,54,64,74,75,83…分割ブロック、81…回転部及び振動変換部としてのロータ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、定在波型の超音波モータ、超音波モータ用ステータ、超音波モータ用ロータ及び超音波モータの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の定在波型の超音波モータとしては、図12に示すボルト締めランジュバン型のものがある。この超音波モータは、ロータ100及びステータ101から構成されている。ステータ101はブロック102〜104、圧電素子105,106及び電極板107,108から構成され、それぞれが一本のボルト109により締付けられて連結されている。又、前記ロータ100には、ステータ101の上面から突き出た前記ボルト109が嵌挿され、ロータ100とステータ101とは、ナット110により締付けられて圧接されている。前記ブロック103には、外周面に開口する複数のスリット103aが形成されている。
【0003】
この超音波モータは、電極板107,108に所定の高周波電圧が印加されると、圧電素子105,106が所定の縦振動を発生する。ステータ101に伝搬した縦振動はブロック103に形成したスリット103aによりステータ101に捩じり振動を発生させる。そして、この縦振動と捩じり振動とが合成されてロータ100と接触するステータ101の接触面に複合振動が生じ、その複合振動によってロータ100が回転するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような超音波モータにおいて、ブロック103のスリット103aを形成するには、従来、エンドミルやメタルソーを用いて切削加工していた。
【0005】
しかしながら、金属製のブロック103に複数のスリット103aを形成するために、エンドミルやメタルソーを用いて切削加工を行なうと、その加工時間が長くなる。従って、生産コストが増大してしまうとともに、その生産性が低いという問題がある。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、スリットを備えた振動変換部を切削加工なしで容易に形成することができる超音波モータ、超音波モータ用ステータ、及び超音波モータ用ロータを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、請求項1に記載の発明は、圧電素子を備え、該圧電素子により縦振動もしくは捩り振動が励起される弾性振動励起部と、スリットが形成され、該スリットの作用により前記弾性振動励起部に励起された前記縦振動を捩り振動に変換、もしくは、前記捩り振動を縦振動に変換する振動変換部と、前記弾性振動励起部にて励起された振動と、前記振動変換部にて変換された振動との合成により生成される楕円振動により回転駆動される回転部とを備えた超音波モータにおいて、前記振動変換部は、前記スリットを形成する部分で分割した形状の分割ブロックを連結固定して形成した。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の超音波モータにおいて、前記振動変換部は、略円柱状に形成され、前記スリットは、前記振動変換部の中心軸線に対して傾斜して形成した。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の超音波モータにおいて、前記振動変換部は、前記弾性振動励起部に設けた。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の超音波モータにおいて、前記振動変換部は、前記回転部に設けた。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の超音波モータにおいて、前記分割ブロックを、ろう付け又は接着により連結固定した。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の超音波モータにおいて、前記分割ブロックは、鍛造、ダイカスト及び焼結のいずれかで成形した。
【0011】
請求項7に記載の発明は、圧電素子を備え、該圧電素子により縦振動もしくは捩り振動が励起される弾性振動励起部と、スリットが形成され、該スリットの作用により前記弾性振動励起部に励起された前記縦振動を捩り振動に変換、もしくは、前記捩り振動を縦振動に変換する振動変換部とを備えた超音波モータ用ステータにおいて、前記振動変換部は、前記スリットを形成する部分で分割した形状の分割ブロックを連結固定して形成した。
請求項8に記載の発明は、スリットが形成され、該スリットの作用によりステータから伝達される縦振動を捩り振動に変換、又はステータから伝達される捩り振動を縦振動に変換する振動変換部と、前記ステータから伝達される振動と、前記振動変換部にて変換された振動との合成により生成される楕円振動により回転駆動される回転部とを備えた超音波モータ用ロータにおいて、前記振動変換部は、前記スリットを形成する部分で分割した形状の分割ブロックを連結固定して形成した。
【0012】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、振動変換部のスリットを形成する部分で分割した形状の分割ブロックが連結固定され、該振動変換部が形成される。従って、切削加工を行なうことなく容易にスリットを備えた振動変換部を形成することができる。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、スリットが振動変換部の中心軸線に対して傾斜して形成されるため、励起される振動が効率良く変換される。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、弾性振動励起部から振動変換部に直接縦振動もしくは捩り振動が励起される。従って、振動変換部にて振動が効率良く変換される。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、弾性振動励起部から伝達された振動が回転部にて変換される。
請求項5に記載の発明によれば、分割ブロックは、ろう付け又は接着により連結固定される。従って、例えばボルト等の他の部品を必要とすることなく、振動変換部を組み立てることができる。
【0016】
請求項6に記載の発明によれば、分割ブロックは、鍛造、ダイカスト及び焼結のいずれかで成形される。従って、切削加工を行なうことなく容易にスリットを備えた振動変換部が形成される。
【0017】
請求項7に記載の発明によれば、振動変換部のスリットを形成する部分で分割した形状の分割ブロックが連結固定され、該振動変換部が形成される。従って、切削加工を行なうことなく容易にスリットを備えた振動変換部を形成することができ、容易に超音波モータ用ステータを製造することができる。
【0018】
請求項8に記載の発明によれば、振動変換部のスリットを形成する部分で分割した形状の分割ブロックが連結固定され、該振動変換部が形成される。従って、切削加工を行なうことなく容易にスリットを備えた振動変換部を形成することができ、容易に超音波モータ用ロータを製造することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図5に従って説明する。
図1は超音波モータ1を示す分解斜視図であり、図2は超音波モータ1を示す摸式斜視図である。図2に示すように、超音波モータ1は、弾性振動励起部としてのステータ2及び回転部としてのロータ3を備えている。ステータ2は、第1及び第2ブロック4,5、第1及び第2圧電素子6,7、第1及び第2電極8,9を備えている。尚、本実施の形態では、第1及び第2圧電素子6,7が圧電素子を構成している。
【0020】
第1ブロック4は、下側ブロック10と、振動変換部としての上側ブロック11とを備えている。下側ブロック10は導電性金属(本実施の形態ではアルミニウム合金)にて形成されている。下側ブロック10は、図1に示すように、略円柱状に形成され、その中心軸上には軸線方向に貫通する孔12が形成されている。下側ブロック10の外周面においてその上側周縁には、モータ固定用のフランジ部13が形成されている。
【0021】
上側ブロック11は、略円柱状に形成され、その中心軸上には軸線方向に貫通する孔14が形成されている。上側ブロック11には、外周面に開口するスリット15が周方向に等角度間隔で複数(本実施の形態では6つ)形成されている。各スリット15は、上側ブロック11の中心軸線に対して傾斜して形成されている。詳述すると、上面からみた各スリット15は、図5(a)に示すように、上側ブロック11の外周面から所定の位置まで延びて形成され、その中心線L1が上側ブロック11の中心軸と交わるように形成されている。側面からみた各スリット15は、図5(b)に示すように、上側ブロック11の上面から下面まで延びて形成され、その中心線L2が上側ブロック11の中心軸に対して傾斜するように形成されている。下面からみた各スリット15は、図5(c)に示すように、上側ブロック11の外周面から所定の位置まで延びて形成され、その中心線L3が上側ブロック11の中心軸と交わるように形成されている。
【0022】
この上側ブロック11は、6個の分割ブロック16を連結固定することにより形成されている。各分割ブロック16は、導電性金属(本実施の形態ではアルミニウム合金)にて形成されている。各分割ブロック16は、上側ブロック11のスリット15を形成する各部分で上側ブロック11を分割した形状に形成されている。詳述すると、各分割ブロック16は、図4及び図5(a)〜(c)に示すように、上側ブロック11のスリット15を形成する一側面15aの上端の延長線と該下端の延長線とを含む曲面で上側ブロック11を分割した形状に形成されている。従って、全ての分割ブロック16は同一形状に形成され、各分割ブロック16の一部には、図4に示すように、組付けられてスリット15の他側面15b及び底面15cを形成する凹部16aが形成されている。尚、本実施の形態の各分割ブロック16は、焼結により成形されている。又、各分割ブロック16は、接着により連結固定されている。
【0023】
第1ブロック4の上面には、第1電極8、第1圧電素子6、第2電極9、第2圧電素子7、及び第2ブロック5がこの順で積層されている。
第1電極8は円板状に形成されている。第1電極8には、中心軸方向に貫通する軸孔8aが形成されている。第1電極8の外周面には、径方向外側に突出する端子片8bが形成されている。第1圧電素子6は圧電材料にて円板状に形成されている。第1圧電素子6には、中心軸方向に貫通する軸孔6aが形成されている。
【0024】
第2電極9は円板状に形成されている。第2電極9には、中心軸方向に貫通する軸孔9aが形成されている。第2電極9の外周面には、径方向外側に突出する端子片9bが形成されている。第2圧電素子7は圧電材料にて円板状に形成されている。第2圧電素子7には、中心軸方向に貫通する軸孔7aが形成されている。
【0025】
第1圧電素子6及び第2圧電素子7は、分極方向がそれぞれ上下逆の分極処理が施されている。尚、前記各軸孔6a〜9aは、同じ径に形成されている。
第2ブロック5は、導電性金属(本実施の形態ではアルミニウム合金)にて略円柱状に形成されている。第2ブロック5には、上面に開口する収容凹部5aと、その収容凹部5aから下面に貫通する軸孔5bとが形成されている。尚、軸孔5bと、前記下側ブロック10の貫通孔12とは、同じ径に形成されている。
【0026】
前記積層される第1電極8、第1圧電素子6、第2電極9及び第2圧電素子7の前記各6a〜9aの内側には絶縁材で円筒状に形成されたカラー17が配設される。カラー17の内径は、前記各孔5b,12の径と同じに形成されている。
【0027】
図3に示すように、第2ブロック5、第2圧電素子7、第2電極9、第1圧電素子6、第1電極8、及び第1ブロック4は、導電性金属を用いた連結軸18により連結されている。
【0028】
詳述すると、連結軸18は、図1に示すように、第2ブロック5、カラー17(第2圧電素子7、第2電極9、第1圧電素子6、第1電極8)及び第1ブロック4に嵌挿される嵌挿軸部19と、その嵌挿軸部19の上端に径を太くして形成される大径部20と、その大径部20の上端から径を細くして軸方向に延びる支持軸部21と、その支持軸部21の先端に形成される雄ねじ部22とを備えている。そして、嵌挿軸部19を第2ブロック5の上側から嵌挿して、大径部20の下面を第2ブロック5の収容凹部5aの底面に当接させる。そして、図3に示すように、第1ブロック4(下側ブロック10)の下面に形成された収容凹部23に突出した該嵌挿軸部19の下端を潰してかしめることにより、第2ブロック5、第2圧電素子7、第2電極9、第1圧電素子6、第1電極8及び第1ブロック4を連結している。
【0029】
第2ブロック5の上側には、ロータ3が設けられている。ロータ3は金属(本実施の形態ではステンレス鋼)にて円柱状に形成されている。ロータ3には、図3に示すように、下面に開口する挿通孔3aと、該挿通孔3aよりも径の大きい軸受孔3bと、該軸受孔3bよりも径が大きく上面に開口する収容穴3cとがこの順で同一中心軸上に形成されている。軸受孔3bには軸受24の外輪が支持されている。
【0030】
挿通孔3aにはその下方から連結軸18の支持軸部21が挿通され、該支持軸部21は軸受24の内輪に支持されている。従って、ロータ3は軸受24により支持軸部21に対して回転可能とされている。収容穴3c内には連結軸18の雄ねじ部22が配置され、該雄ねじ部22には軸受24の上面との間にばね受け25及び板ばね26を介在した状態でナット27が螺合されている。
【0031】
ロータ3の下面にはライニング材28が接着され、該ライニング材28を介してロータ3が第2ブロック5に摺接されている。
次に、以上のように構成された超音波モータ及び超音波モータ用ステータの作用について説明する。
【0032】
第1電極8及び第2電極9に高周波交流電圧が供給されると、第1電極8が第1ブロック4を介し、連結軸18を経て第2ブロック5に電気的に接続されているため、第2電極9を共通にして、第1及び第2圧電素子6,7には、上下逆の極性で高周波交流電圧が印加される。この交流電圧により、第1,第2圧電素子6,7は、軸線方向に沿って伸縮する。
【0033】
このとき、第1圧電素子6及び第2圧電素子7とは分極方向が逆であるため、第1圧電素子6が伸びるときには第2圧電素子7も伸び、第1圧電素子6が縮むときには第2圧電素子7も縮む。従って、ステータ2には圧電素子が1個であるときよりも振幅の大きな縦振動が励起される。
【0034】
励起された縦振動の一部は、上側ブロック11の各スリット15の作用により捩り振動に変換される。その結果、第2ブロック5のロータ3との摺接面に縦振動と捩り振動とが合成された楕円振動が発生し、この楕円振動によりロータ3が一方向に回転駆動される。
【0035】
以上詳述したように、本実施の形態の超音波モータ1によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)上側ブロック11のスリット15を形成する各部分で分割した形状に形成された分割ブロック16を連結固定することにより、該上側ブロック11を形成した。即ち、スリット15は、各分割ブロック16を連結固定する際に形成される。従って、円柱状の金属材に対してエンドミル、メタルソー等でスリットの切削加工を行うことなく、スリット15を備えた上側ブロック(振動変換部)11を容易に形成することができる。
【0036】
(2)各スリット15を上側ブロック11の中心軸線に対して傾斜して形成したので、励起された縦振動が高い効率で捩り振動に変換される。その結果、超音波モータ1の効率を高くすることができる。
【0037】
(3)振動変換部(上側ブロック11)を、弾性振動励起部(ステータ2)に設けた。従って、縦振動が振動変換部に直接励起され、縦振動が直接励起されない場合に比較して、捩り振動が高い効率で生成される。その結果、超音波モータ1の効率を高くすることができる。
【0038】
(4)各分割ブロック16を接着により連結固定した。従って、例えばボルト等の他の部品を必要とすることなく、上側ブロック11が組み立てられる。
(5)全ての分割ブロック16を同一形状としたので、分割ブロック16の形成が容易であるとともに、上側ブロック11を構成する部品の種類が増大してしまうことがない。
【0039】
上記実施の形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態の上側ブロック11は、ステータ2に励起された縦振動を捩り振動に変換できれば、その各スリット15の形状及び個数等をどのように変更してもよい。又、分割ブロック16は、スリットを形成する各部分で分割したように形成されていれば、その形状をどのように変更してもよい。
【0040】
・例えば、上側ブロック11を図6(a)〜(d)に示す上側ブロック31に変更してもよい。
上側ブロック31は、略円柱状に形成され、その中心軸上には軸線方向に貫通する孔32が形成されている。上側ブロック31には、外周面に開口するスリット33が周方向に等角度間隔で8つ形成されている。各スリット33は、上側ブロック31の中心軸線に対して傾斜して形成されている。詳述すると、上面からみた各スリット33は、図6(b)に示すように、上側ブロック31の外周面から軸中心に向かって所定の位置まで延びて形成され、その中心線L1及び該スリット33を形成する一側面33aの上端を延長した線L4が上側ブロック31の中心軸と交わるように形成されている。側面からみた各スリット33は、図6(c)に示すように、上側ブロック31の上面から下面まで延びて形成され、その中心線L2が上側ブロック31の中心軸に対して傾斜するように形成されている。下面からみた各スリット31は、図6(d)に示すように、上側ブロック31の外周面から軸中心に向かって所定の位置まで延びて形成され、その中心線L3及び該スリット33を形成する他側面33bの下端を延長した線L5が上側ブロック31の中心軸と交わるように形成されている。即ち、スリット33は、図6(b),(d)に示すように、上側ブロック31の中心軸に向かうほど幅が小さくなるように形成されている。
【0041】
この上側ブロック31は、8個の分割ブロック34を連結固定することにより形成されている。各分割ブロック34は、導電性金属にて形成されている。各分割ブロック34は、図6(a),(c)に示すように、上側ブロック31のスリット33を形成する底面33cを垂直に(上側ブロック31の中心軸と平行に)切って上側ブロック31を分割した形状に形成されている。従って、全ての分割ブロック34は同一形状に形成され、各分割ブロック34の一部には、図6(a)に示すように、組付けられてスリット33を形成する一対の凹部34a,34bが形成されている。このようにしても、上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0042】
・例えば、上側ブロック11を図7(a)〜(c)に示す上側ブロック41に変更してもよい。
上側ブロック41は、略円柱状に形成され、その中心軸上には軸線方向に貫通する孔42が形成されている。上側ブロック41には、外周面に開口するスリット43が周方向に等角度間隔で8つ形成されている。各スリット43は、上側ブロック41の中心軸線に対して傾斜して形成されている。詳述すると、上面からみた各スリット43は、図7(a)に示すように、上側ブロック41の外周面から軸中心に向かって所定の位置まで延びて形成され、そのスリット43を形成する一側面43aの上端を延長した線L6が上側ブロック41の中心軸と交わるように形成されている。側面からみた各スリット43は、図7(b)に示すように、上側ブロック41の上面から下面まで延びて形成され、その中心線L2が上側ブロック41の中心軸に対して傾斜するように形成されている。下面からみた各スリット41は、図7(c)に示すように、上側ブロック41の外周面から軸中心に向かって所定の位置まで延びて形成され、そのスリット43を形成する他側面43bの下端を延長した線L7が上側ブロック41の中心軸と交わるように形成されている。
【0043】
この上側ブロック41は、8個の分割ブロック44を連結固定することにより形成されている。各分割ブロック44は、導電性金属にて形成されている。各分割ブロック44は、図7(b)に示すように、上側ブロック41のスリット43を形成する底面43cを垂直に(上側ブロック41の中心軸と平行に)切って上側ブロック41を分割した形状に形成されている。従って、全ての分割ブロック44は同一形状に形成され、各分割ブロック44の一部には、組付けられてスリット43を形成する一対の凹部が形成されている。このようにしても、上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0044】
・例えば、上側ブロック11を図8(a)〜(c)に示す上側ブロック51に変更してもよい。
上側ブロック51は、略円柱状に形成され、その中心軸上には軸線方向に貫通する孔52が形成されている。上側ブロック51には、外周面に開口するスリット53が周方向に等角度間隔で8つ形成されている。各スリット53は、上側ブロック51の中心軸線に対して傾斜して形成されている。詳述すると、上面からみた各スリット53は、図8(a)に示すように、上側ブロック51の外周面から所定の位置まで延びて形成され、そのスリット53を形成する一側面53aの上端を延長した線L6が上側ブロック51の中心軸と交わるように形成されている。側面からみた各スリット53は、図8(b)に示すように、上側ブロック51の上面から下面まで延びて形成され、その中心線L2が上側ブロック51の中心軸に対して傾斜するように形成されている。下面からみた各スリット51は、図8(c)に示すように、上側ブロック51の外周面から所定の位置まで延びて形成され、そのスリット53を形成する他側面53bの下端を延長した線L7が上側ブロック51の中心軸と交わるように形成されている。
【0045】
この上側ブロック51は、8個の分割ブロック54を連結固定することにより形成されている。各分割ブロック54は、導電性金属にて形成されている。各分割ブロック54は、図8(a)〜(c)に示すように、上側ブロック51のスリット53を形成する底面53cを前記中心線L2で切って上側ブロック51を分割した形状に形成されている。従って、全ての分割ブロック54は同一形状に形成され、各分割ブロック54の一部には、組付けられてスリット53を形成する一対の凹部が形成されている。このようにしても、上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0046】
・例えば、上側ブロック11を図9に示す上側ブロック61に変更してもよい。
上側ブロック61は、略円柱状に形成され、その中心軸上には軸線方向に貫通する孔62が形成されている。上側ブロック61には、半径方向に沿って形成され孔62に開口するスリット63が、周方向に等角度間隔で6つ形成されている。
【0047】
この上側ブロック61は、6個の分割ブロック64を連結固定することにより形成されている。各分割ブロック64は、導電性金属にて形成されている。各分割ブロック64は、上側ブロック61のスリット63を形成する一側面63aを延長した平面で上側ブロック61を分割した形状に形成されている。従って、全ての分割ブロック64は同一形状に形成され、各分割ブロック64の一部には、組付けられてスリット63の他側面63b及び底面63cを形成する凹部64aが形成されている。このようにしても、上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることができる。しかも、スリット63は孔62に開口しているため、前記連結軸18により、かしめて締結される際に、スリット63が形成される部分が外周部に比べて強く締結される。従って、スリット63が形成される部分で振動が効率良く伝達される。その結果、上側ブロック(振動変換部)61の振動変換効率が向上される。
【0048】
・例えば、上側ブロック11を図10(a)〜(d)に示す上側ブロック71に変更してもよい。
上側ブロック71は、略円柱状に形成され、その中心軸上には軸線方向に貫通する孔72が形成されている。上側ブロック71には、外周面に開口するスリット73が周方向に等角度間隔で8つ形成されている。各スリット73は、上側ブロック71の中心軸線に対して傾斜して形成されている。詳述すると、上面からみた各スリット73は、図10(b)に示すように、上側ブロック71の外周面から所定の位置まで延びて形成され、その中心線L1が上側ブロック71の中心軸と交わるように形成されている。側面からみた各スリット73は、図8(c)に示すように、上側ブロック71の上面から下面まで延びて形成され、その中心線L2が上側ブロック71の中心軸に対して傾斜するように形成されている。下面からみた各スリット71は、図8(d)に示すように、上側ブロック71の外周面から所定の位置まで延びて形成され、その中心線L3が上側ブロック71の中心軸と交わるように形成されている。
【0049】
この上側ブロック71は、分割ブロック74と8個の分割ブロック75を連結固定することにより形成されている。各分割ブロック74,75は、導電性金属にて形成されている。分割ブロック74は、略円柱状に形成され、その中心軸上には前記孔72が形成されている。分割ブロック74の外径は、該外周面が各スリット73を形成する底面74cとなるように設計されている。分割ブロック75は、略扇形状に形成され、その周方向両側面が傾斜するように形成されている。即ち、分割ブロック74,75は、図10(a)〜(d)に示すように、上側ブロック71のスリット73を形成する底面74cと両側面73a,73bを切り離して該上側ブロック71を分割した形状に形成されている。このようにしても、上記実施の形態の効果(1)〜(4)と同様の効果を得ることができる。
【0050】
・上記実施の形態では、振動変換部(上側ブロック11)を弾性振動励起部(ステータ2)に設けたが、振動変換部を回転部(ロータ3)に設けてもよい。このようにすると、弾性振動励起部から伝達された縦振動が回転部にて捩り振動に変換される。又、振動変換部を弾性振動励起部(ステータ2)及び回転部(ロータ3)に設けてもよい。例えば、ロータ3を図11に示すロータ81としてもよい。ロータ81は、回転部及び振動変換部を構成している。ロータ81には、その外周面に開口するスリット82が周方向に等角度間隔で6つ形成されている。各スリット82は、ロータ3の中心軸線に対して傾斜して形成されている。
【0051】
このロータ81は、6個の分割ブロック83を連結固定することにより形成されている。各分割ブロック83は、スリット82を形成する各部分でロータ81を分割した形状に形成されている。このようにしても、上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることができる。又、第1及び第2圧電素子6,7による縦振動が2つの振動変換部(上側ブロック11及びロータ81)にて捩り振動に変換されるため、変換効率が良い。
【0052】
・上記実施の形態及び別例では、各スリット15,33,43,53,63,73,82を傾斜させて形成したが、各スリットを傾斜させずに形成してもよい。
【0053】
・上記実施の形態では、各分割ブロック16を接着により連結固定したが、他の方法で連結固定してもよい。例えば、ろう付けにより連結固定してもよい。このようにしても、上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることができる。例えば、ボルト等を使用して連結固定してもよい。このようにしても、上記実施の形態の効果(1)〜(3),(5)と同様の効果を得ることができる。
【0054】
・上記実施の形態では、各分割ブロック16を焼結により成形したが、例えば、鍛造や、ダイカスト等により成形してもよい。このようにしても、上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0055】
・上記実施の形態では、各分割ブロック16をアルミニウム合金にて形成したが、導電性金属であればよく、例えば、鉄や、銅等に変更してもよい。
・上記各実施の形態では、第1及び第2圧電素子6,7は、上下方向に分極処理が施され、ステータ2には縦振動が励起されるとしたが、第1及び第2圧電素子6,7を、周方向に分極処理が施された圧電素子とし、ステータ2には捩り振動が励起されるようにしてもよい。この場合、上側ブロック11等の振動変換部では、捩り振動が縦振動に変換される。
【0056】
以下、特許請求の範囲に記載された技術的思想の他に前述した各実施の形態で把握される技術的思想をその効果とともに記載する。
(イ) 請求項1又は2に記載の超音波モータにおいて、前記スリットは、前記振動変換部の外周面に開口して形成される超音波モータ。このようにすると、励起される振動が振動変換部にて効率良く変換される。
【0057】
(ロ) 請求項1又は2に記載の超音波モータにおいて、前記振動変換部の中心軸線上には、孔が形成され、前記スリットは、前記振動変換部の孔に開口して形成される超音波モータ。このようにすると、振動変換部が例えばブロック等の間で締結される際に、該スリットが形成される部分が外周部に比べて強く締結される。従って、スリットが形成される部分で振動が効率良く伝達され、振動変換部の振動変換効率がさらに向上される。
【0058】
(ハ) 請求項1又は2に記載の超音波モータにおいて、前記振動変換部は、前記弾性振動励起部及び前記回転部に設けられる超音波モータ。このようにすると、弾性振動励起部から振動変換部に直接振動が励起され、該振動変換部にて振動が変換されるとともに、弾性振動励起部から伝達された振動が回転部にて変換される。従って、2つの振動変換部にて振動が効率良く変換される。
【0059】
(ニ) 圧電素子を備え、該圧電素子により縦振動もしくは捩り振動が励起される弾性振動励起部と、スリットが形成され、該スリットの作用により前記弾性振動励起部に励起された前記縦振動を捩り振動に変換、もしくは、前記捩り振動を縦振動に変換する振動変換部と、前記弾性振動励起部にて励起された振動と、前記振動変換部にて変換された振動との合成により生成される楕円振動により回転駆動される回転部とを備えた超音波モータの製造方法において、前記振動変換部の前記スリットを形成する部分で分割した分割ブロックを形成し、その分割ブロックを連結固定して該振動変換部を形成する超音波モータの製造方法。
【0060】
このようにすると、振動変換部のスリットを形成する部分で分割した分割ブロックが形成され、その分割ブロックが連結固定され該振動変換部が形成される。従って、切削加工を行なうことなく容易にスリットを備えた振動変換部が形成される。
【0061】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、スリットを備えた振動変換部を切削加工なしで容易に形成することができる超音波モータ、超音波モータ用ステータ、及び超音波モータ用ロータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の超音波モータを示す分解斜視図。
【図2】実施の形態の超音波モータを示す斜視図。
【図3】実施の形態の超音波モータを示す断面図。
【図4】実施の形態の上側ブロックを示す一部分斜視図。
【図5】(a)実施の形態の上側ブロックを示す平面図。(b)同じく、上側ブロックを示す側面図、(c)同じく、上側ブロックを示す底面図。
【図6】(a)別例の上側ブロックを示す一部分斜視図。(b)同じく、上側ブロックを示す平面図。(c)同じく、上側ブロックを示す側面図、(d)同じく、上側ブロックを示す底面図。
【図7】(a)別例の上側ブロックを示す平面図。(b)同じく、上側ブロックを示す側面図、(c)同じく、上側ブロックを示す底面図。
【図8】(a)別例の上側ブロックを示す平面図。(b)同じく、上側ブロックを示す側面図、(c)同じく、上側ブロックを示す底面図。
【図9】別例の上側ブロックを示す一部分斜視図。
【図10】(a)別例の上側ブロックを示す一部分斜視図。(b)同じく、上側ブロックを示す平面図。(c)同じく、上側ブロックを示す側面図、(d)同じく、上側ブロックを示す底面図。
【図11】別例の超音波モータを示す斜視図。
【図12】従来技術の超音波モータを示す斜視図。
【符号の説明】
2…弾性振動励起部としてのステータ、3…回転部としてのロータ、6,7…圧電素子としての第1及び第2圧電素子、11,31,41,51,61,71…振動変換部としての上側ブロック、15,33,43,53,63,73,82…スリット、16,34,44,54,64,74,75,83…分割ブロック、81…回転部及び振動変換部としてのロータ。
Claims (8)
- 圧電素子(6,7)を備え、該圧電素子(6,7)により縦振動もしくは捩り振動が励起される弾性振動励起部(2)と、
スリット(15,33,43,53,63,73,82)が形成され、該スリット(15,33,43,53,63,73,82)の作用により前記弾性振動励起部(2)に励起された前記縦振動を捩り振動に変換、もしくは、前記捩り振動を縦振動に変換する振動変換部(11,31,41,51,61,71,81)と、
前記弾性振動励起部(2)にて励起された振動と、前記振動変換部(11,31,41,51,61,71,81)にて変換された振動との合成により生成される楕円振動により回転駆動される回転部(3,81)と
を備えた超音波モータにおいて、
前記振動変換部(11,31,41,51,61,71,81)は、
前記スリット(15,33,43,53,63,73,82)を形成する部分で分割した形状の分割ブロック(16,34,44,54,64,74,75,83)を連結固定して形成した超音波モータ。 - 請求項1に記載の超音波モータにおいて、
前記振動変換部(11,31,41,51,61,71,81)は、略円柱状に形成され、
前記スリット(15,33,43,53,63,73,82)は、前記振動変換部(11,31,41,51,61,71,81)の中心軸線に対して傾斜して形成した超音波モータ。 - 請求項1又は2に記載の超音波モータにおいて、
前記振動変換部(11,31,41,51,61,71)は、前記弾性振動励起部(2)に設けられた超音波モータ。 - 請求項1又は2に記載の超音波モータにおいて、
前記振動変換部(81)は、前記回転部(81)に設けられた超音波モータ。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の超音波モータにおいて、
前記分割ブロック(16,34,44,54,64,74,75,83)を、ろう付け又は接着により連結固定した超音波モータ。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の超音波モータにおいて、
前記分割ブロック(16,34,44,54,64,74,75,83)は、鍛造、ダイカスト及び焼結のいずれかで成形した超音波モータ。 - 圧電素子(6,7)を備え、該圧電素子(6,7)により縦振動もしくは捩り振動が励起される弾性振動励起部(2)と、
スリット(15,33,43,53,63,73)が形成され、該スリット(15,33,43,53,63,73)の作用により前記弾性振動励起部(2)に励起された前記縦振動を捩り振動に変換、もしくは、前記捩り振動を縦振動に変換する振動変換部(11,31,41,51,61,71)と
を備えた超音波モータ用ステータにおいて、
前記振動変換部(11,31,41,51,61,71)は、
前記スリット(15,33,43,53,63,73)を形成する部分で分割した形状の分割ブロック(16,34,44,54,64,74,75)を連結固定して形成した超音波モータ用ステータ。 - スリット(82)が形成され、該スリット(82)の作用によりステータから伝達される縦振動を捩り振動に変換、又はステータから伝達される捩り振動を縦振動に変換する振動変換部(81)と、
前記ステータから伝達される振動と、前記振動変換部(81)にて変換された振動との合成により生成される楕円振動により回転駆動される回転部(81)とを備えた超音波モータ用ロータにおいて、
前記振動変換部(81)は、
前記スリット(82)を形成する部分で分割した形状の分割ブロック(83)を連結固定して形成した超音波モータ用ロータ。
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