JP3921077B2 - 樋受具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物に取り付けた本体部の係止部に樋の耳部を夫々係止して樋を取り付ける樋受具に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来の樋受具の係止部は、耳部を挿入通過させる挿入間隔の奥部にこの耳部が係止する係合部を設け、この挿入間隔を遮るように抜け止め用のバネ材を設け、樋を取り付ける場合は、耳部をこのバネ材を押しやりながら係合部に係合させて抜け止め係止させる構成としていた。
【0003】
即ち、例えば図5に示すように雨樋3を手で内側へ撓み屈曲させて内側へ移動させた耳部4をバネ材20に押し付け、バネ材20を上方へ撓ませて挿入間隔に挿入し、撓み復帰によって耳部4が外側へ復帰移動することで耳部4が係合部5に係止し、バネ材20が復帰することで耳部4の係脱が阻止され、ワンタッチで抜け止め状態に取り付け固定できる構成であった。
【0004】
そのため、所定弾性度のバネ材を必要とするため、それだけ製作コストがかかる上、抜け止め状態を確保するため強い弾性度のバネ材とするために、雨樋の取り付けに際してはかなり強い力でバネ材を押しやる必要があり、取り付け作業はワンタッチではあるが、力が必要のため取付作業がスムーズにいかない場合が多い。
【0005】
また最近図4に示したように樋の一方の耳部が外側ではなく内側に突出した形状のものもあり、この場合は、雨樋を手で内側に撓ませて挿入してその復帰によって外側の係合部に係合させて係止するのではなく、単に下方からバネ材を押圧してバネ材上に耳部を支承係止させることとなる。
【0006】
従って、このように耳部が内側に突出しているタイプでは、バネ材で支承係止するため下方へ大きな負荷がかかると支承していたバネ材が撓み、抜け外れるおそれがあるため一層強いバネ材としなければならず、一層挿入セットしづらくなる。
【0007】
本発明は、このような問題点に鑑み、抜け止め用のバネ材を用いずに、ワンタッチにしてスムーズに取り付け作業が行え、また、容易に抜け外れず確実に抜け止め固定できる画期的な樋受具を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0009】
建物の所定位置に取り付けるための取付部1を設けた本体部2の一端部と他端部に、樋3の耳部4を係止する係止部5を設けた樋受具において、少なくとも前記一方の係止部5は、前記一方の耳部4を支承係止して係脱阻止する構成であって、取付支承部6と対向部7との間に樋3内側に突出した前記一方の耳部4を下方から上方へ挿入する挿入間隔8を設け、この取付支承部6に前記挿入間隔8へ突出状態に係脱阻止部9を設け、この係脱阻止部9は前記取付支承部6に支承されると共に、上方に向かっては回動自在に設け、前記耳部4を前記挿入間隔8を介して下方から上方へ挿入する際には、前記係脱阻止部9を上方へ退避回動させ、且つこの耳部4が前記係脱阻止部9を超えると、前記係脱阻止部9が下方へ戻り回動して前記取付支承部6に支承され、前記耳部4はこの取付支承部6上の係脱阻止部9上に支承係止されるように構成して、この耳部4が係脱阻止されるように構成し、板材で形成した前記取付支承部6の左右に取付片部6Aを立設し、この取付片部6A間に断面コ字状の板材で構成した前記係脱阻止部9の基部を枢着して、下方への回動は、この取付支承部6により支承阻止され、上方へは回動可能となるように構成し、この係脱阻止部9の先端部上に前記耳部4の下面が支承係止されるように構成したことを特徴とする樋受具に係るものである。
【0010】
また、前記取付支承部6上に前記係脱阻止部9を上方へ回動自在に設け、この係脱阻止部9の先端部は前記挿入間隔8へ突出状態に設けて、この係脱阻止部9の先端部と前記対向部7の間隔を前記耳部4の内側への突出長より短い間隔となるように設定し、この耳部4を前記係脱阻止部9を上方へ回動させて前記挿入間隔8を通過させた後は、前記戻り回動した前記係脱阻止部9上に前記耳部4の下面を支承係止して係脱阻止し得るように構成したことを特徴とする請求項1記載の樋受具に係るものである。
【0011】
また、コ字状部の先端部を前記対向部7とし、このコ字状部の基端部に前記対向部7に向けて前記取付支承部6を突設して、前記挿入間隔8を設けたことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の樋受具に係るものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
好適と考える本発明の実施の形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいてその作用効果を示して簡単に説明する。
【0013】
樋3を取り付ける場合は、樋3の内側に突出した耳部4を挿入間隔8に挿入しつつ、係脱阻止部9を上方へ回動退避させる。耳部4がこの係脱阻止部9を超えると、例えば自重によりあるいは戻り付勢バネ(弱いもので十分である)によって係脱阻止部9は戻り回動して取付支承部6に支承され、耳部4はこの取付支承部6に支承されている係脱阻止部9上に支承係止され、抜け止め固定されることとなる。
【0014】
従って、板バネなどの抜け止め用バネ材は不要であり、耳部4の挿入係止セットに際して従来のように強いバネ材を上方へ撓ませる程の力も不要で、単に係脱阻止部9を上方へ回動させるだけで耳部4を挿入間隔8に挿入して戻り回動したこの係脱阻止部9上に係止させて確実に樋3を抜け止め状態に取り付け固定できることとなる。
【0015】
即ち、本発明は、耳部4が内側に突出したタイプであっても、この耳部4を係脱阻止部9に容易に支承係止させることができる。
【0016】
しかも、例えばこの耳部4を支承する係脱阻止部9を取付支承部6に支承させることで下方への回動を阻止すると共に、上方への回動は可能となるように構成することで、単に耳部4でこの係脱阻止部9の挿入間隔8への突出先端部を上方へ押しやるようにして挿入間隔8に耳部4を挿入することで、係脱阻止部9を上方へ退避回動させ、耳部4が係脱阻止部9を超えるまで押しやることで係脱阻止部9は例えば自重により取付支承部6上へ自動的に戻り回動して停止し、この係脱阻止部9上に耳部4を載置させることで確実に支承係止できることとなる。
【0017】
従って、極めて簡易な構成で実現できると共に、強固なバネ材は不要なため耳部4の挿入係止セットも極めてスムーズにして容易に行なえ、またこの耳部4を支承する係脱阻止部9は取付支承部6により支承されているため支承強度も向上する極めて画期的な樋受具となる。
【0018】
【実施例】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0019】
本実施例では、建物の軒先などの所定位置に取り付けるための取付部1を設けた本体部2の一端部と他端部に、樋3の耳部4を係止する係止部5を設けた樋受具であって、この本体部1は、調整レバー10の締め付けを解除することで、本体部2は取付部1に対してスライド自在となり、取付位置からの雨樋3の離反位置を調整できるように構成したものに、本発明を適用している。
【0020】
また、本実施例では、先端側の係止部5は樋3の先端側の耳部4を引っ掛け係止する構成とし、基端側の係止部5は、基端側の耳部4を支承係止して係脱阻止する構成としている。具体的には、以下説明するが、本実施例のこの基端側の耳部4は、樋3の基端側の上端部が内側に突出した形状で、図5に示すような外側に形成した凹状の係合部に係止させるのではなく、耳部4の下面係止部を樋3の内側に設ける必要がある。
【0021】
つまり、本実施例では、本体部1の基端側(本体部1側)にコ字状部を設け、コ字状部の先端部を対向部7とし、このコ字状部の基端部に前記対向部7に向けて前記取付支承部6を突設して、取付支承部6と対向部7との間に樋3内側に突出した前記一方の耳部4を下方から上方へ挿入する挿入間隔8を設けている。
【0022】
この取付支承部6上に前記挿入間隔8へ突出状態に係脱阻止部9を設け、取付支承部6上に係脱阻止部9を上方へ回動自在に設け、この係脱阻止部9の先端部は挿入間隔8へ突出状態に設けて、この係脱阻止部9の先端部と前記対向部7の間隔を前記耳部4の内側への突出長より短い間隔となるように設定している。
【0023】
即ち、この耳部4を前記係脱阻止部9を上方へ回動させて前記挿入間隔8を通過させた後は、自重によりあるいは枢着部に設けた戻りバネによって戻り回動した前記係脱阻止部9上に前記耳部4の下面を載置させることで支承係止して係脱阻止し得るように構成している。
【0024】
また、本実施例では、この取付支承部6に前記挿入間隔8へ突出状態に係脱阻止部9を設け、この係脱阻止部9は前記取付支承部6に支承されることで下方への回動を不能とし、上方に向かっては回動自在に設け、前記耳部4を前記挿入間隔8を介して下方から上方へ挿入する際には、前記係脱阻止部9を上方へ退避回動させ、且つこの耳部4が前記係脱阻止部9を超えると、前記係脱阻止部9が下方へ戻り回動して前記取付支承部6に支承され、前記耳部4はこの取付支承部6上の係脱阻止部9上に支承係止されるように構成して、この耳部4が係脱阻止されるように構成している。
【0025】
また、本実施例では、板材で形成した前記取付支承部6の左右に左右部を折曲して取付片部6Aを一体的に立設し、この取付片部6A間に前記係脱阻止部9の基部を軸止め枢着して、下方への回動は、この取付支承部6により支承阻止され、上方へは回動可能となるように構成し、この係脱阻止部9の先端部上に前記耳部4の下面が支承係止されるように構成している。
【0026】
従って、極めて簡易な構成で実現できると共に、強固なバネ材は不要なため耳部4の挿入係止セットも極めてスムーズにして容易に行え、またこの耳部4を支承する係脱阻止部9は取付支承部6により支承されているため支承強度も向上する。
【0027】
また、この板状の取付支承部6の左右端部を折曲して取付片部6Aとしてこれに軸11を架設して係脱阻止部9を枢着するため、一層製作が容易でコスト高とならず、また係脱阻止部9は断面コ字状の板材とすることで、この枢着も一層容易となる上、支承強度も向上する。
【0028】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【0029】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成したから、耳部が内側に突出したタイプであっても、この耳部を係脱阻止部に容易に支承係止させることができ、抜け止め用のバネ材を用いずに、ワンタッチにしてスムーズに取り付け作業が行え、また、容易に抜け外れず確実に抜け止め固定できる画期的な樋受具を提供することとなる。
【0030】
また、単に耳部でこの係脱阻止部の挿入間隔への突出先端部を上方へ押しやるように挿入間隔に耳部を挿入することで、係脱阻止部を上方へ退避回動させ、耳部が係脱阻止部を超えるまで押しやることで係脱阻止部は取付支承部上へ自動的に戻り回動して停止し、この係脱阻止部上に耳部を確実に支承係止できることとなり、従って、極めて簡易な構成で実現できると共に、強固なバネ材は不要なため耳部の挿入係止セットも極めてスムーズにして容易に行え、またこの耳部を支承する係脱阻止部は取付支承部により支承されているため支承強度も向上する極めて画期的な樋受具となる。
【0031】
しかも、本発明は、板材で形成した前記取付支承部の左右に取付片部を立設し、この取付片部間に断面コ字状の板材で構成した前記係脱阻止部の基部を枢着して、下方への回動は、この取付支承部により支承阻止され、上方へは回動可能となるように構成し、この係脱阻止部の先端部上に前記耳部の下面が支承係止されるように構成したから、製作が容易でコスト高とならず、また、係脱阻止部を断面コ字状の板材で構成したことで、支承強度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一実施例の斜視図である。
【図2】 第一実施例の要部の説明斜視図である。
【図3】 第一実施例の使用状態を示す断面図である。
【図4】 第一実施例の取付時の作動を示す説明断面図である。
【図5】 従来例の使用状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 取付部
2 本体部
3 樋
4 耳部
5 係止部
6 取付支承部
6A 取付片部
7 対向部
8 挿入間隔
9 係脱阻止部
Claims (3)
- 建物の所定位置に取り付けるための取付部を設けた本体部の一端部と他端部に、樋の耳部を係止する係止部を設けた樋受具において、少なくとも前記一方の係止部は、前記一方の耳部を支承係止して係脱阻止する構成であって、取付支承部と対向部との間に樋内側に突出した前記一方の耳部を下方から上方へ挿入する挿入間隔を設け、この取付支承部に前記挿入間隔へ突出状態に係脱阻止部を設け、この係脱阻止部は前記取付支承部に支承されると共に、上方に向かっては回動自在に設け、前記耳部を前記挿入間隔を介して下方から上方へ挿入する際には、前記係脱阻止部を上方へ退避回動させ、且つこの耳部が前記係脱阻止部を超えると、前記係脱阻止部が下方へ戻り回動して前記取付支承部に支承され、前記耳部はこの取付支承部上の係脱阻止部上に支承係止されるように構成して、この耳部が係脱阻止されるように構成し、板材で形成した前記取付支承部の左右に取付片部を立設し、この取付片部間に断面コ字状の板材で構成した前記係脱阻止部の基部を枢着して、下方への回動は、この取付支承部により支承阻止され、上方へは回動可能となるように構成し、この係脱阻止部の先端部上に前記耳部の下面が支承係止されるように構成したことを特徴とする樋受具。
- 前記取付支承部上に前記係脱阻止部を上方へ回動自在に設け、この係脱阻止部の先端部は前記挿入間隔へ突出状態に設けて、この係脱阻止部の先端部と前記対向部の間隔を前記耳部の内側への突出長より短い間隔となるように設定し、この耳部を前記係脱阻止部を上方へ回動させて前記挿入間隔を通過させた後は、前記戻り回動した前記係脱阻止部上に前記耳部の下面を支承係止して係脱阻止し得るように構成したことを特徴とする請求項1記載の樋受具。
- コ字状部の先端部を前記対向部とし、このコ字状部の基端部に前記対向部に向けて前記取付支承部を突設して、前記挿入間隔を設けたことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の樋受具。
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