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JP3932264B2 - 接合金具 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、柱等の鉛直木材や梁等の水平木材の側面と、梁等の水平木材の端面とを、高い接合強度を維持しつつ、容易に接合することのできる接合金具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、木造住宅の例えば柱と梁を接合するためにホゾ加工が施され、金具は殆ど使用されていなかった。しかし、ホゾ加工のみでは接合強度が不足しがちであり、また、ホゾの加工に手間を要するので特に建築現場における作業性が悪いという問題があった。
そのため、近年では、図4に示すように、第一木材(柱)10と第二木材(梁)20との間に、小孔30aを形成した平板状の連結金具30を介在させ、その小孔30aに連結ピン31を挿通して両者を接合する手段が創案されている(例えば、特開平11−286995号参照)。
【0003】
この手段によれば、第一木材10と第二木材20との間に連結金具30を介在させているので接合強度を高めることができ、また、ホゾ加工を削減することができるので手間が省け、特に建築現場における作業性が向上すると言った利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来技術においてもさらに改善すべき問題点がある。
すなわち、この従来技術は、連結金具30の両端部に複数の小孔30aを形成すると共に、第一木材10と第二木材20の双方にもそれに対応して組付孔20cを形成し、現場で組付ける際に、第一木材10の側面に第二木材20の端面を突き合わせた状態で、複数の小孔30aと組付孔20cとに連結ピン31を挿通する必要がある。
この際、小孔30aや組付孔20cの形成箇所に寸法誤差が生じる場合もあるため、全ての小孔30aと組付孔20cに連結ピン31を通す作業が厄介であり、作業性が著しく低下することがある。
【0005】
そこで、本発明の目的とするところは、鉛直木材や水平木材の側面と、水平木材の端面とを、高い接合強度を維持しつつ、容易に接合することができ作業性に優れる接合金具を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の接合金具(1)は、鉛直木材または水平木材である第一木材(10)の側面と、水平木材である第二木材(20)の端面との間に介在して、前記第一木材(10)と第二木材(20)とを接合する金具であって、少なくとも一方の端部に、垂直方向の割溝(2a,3a)および水平方向の接合孔(2b,3b)を有し、第一木材(10)の上部と下部のそれぞれに水平方向に貫通して固定され、前記端部を当該第一木材(10)の側面から突出させる上方パイプ金物(2)および下方パイプ金物(3)と、前記下方パイプ金物(3)の接合孔(3b)に挿通して組付く係止ピン(4)と、金属板前端部の上部にピン孔(5a)を有すると共に、下端部に下方に解放する切欠き凹部(5b)を有し、当該金属板後端部の上部と下部のそれぞれに固定孔(5c)を有し、前記第二木材(20)の前端部に形成したホゾ凹部(20a)の後端から長手方向に形成したスリット(20b)に嵌入し、その前端部をホゾ凹部(20a)に突出させる接合プレート(5)と、前記接合プレート(5)の固定孔(5c)および第二木材(20)の前端部に形成した組付孔(20c)とに挿通して、当該接合プレート(5)を第二木材(20)に固定する固定ピン(6)と、前記第一木材(10)の側面に、第二木材(20)の端面を突き合わせて前記接合プレート(5)の前端部を前記上方パイプ金物(2)および下方パイプ金物(3)の割溝(2a,3a)に嵌入し、前記切欠き凹部(5b)に係止ピン(4)を係止させた後、前記第二木材(20)の前端部に形成した組付孔(20c)、前記上方パイプ金物(2)の接合孔(2b)および前記接合プレート(5)のピン孔(5a)とに挿通して、第一木材(10)と第二木材(20)とを接合する接合ピン(7)と、からなることを特徴とする。
【0007】
また、請求項2に記載の接合金具(1)は、前記上方パイプ金物(2)と下方パイプ金物(3)の略中間部に取付孔(2c,3c)を穿設し、当該取付孔(2c,3c)と、第一木材(10)に垂直方向に設けた貫通孔(10a)とに貫通して、両パイプ金物(2,3)を第一木材(10)に固定する位置決めピン(8)を設けてなることを特徴とする。
【0008】
さらに、請求項3に記載の接合金具(1)は、前記上方パイプ金物(2)および下方パイプ金物(3)の第一木材(10)の側面から突出させる端部を、前記ホゾ凹部(20a)の深さより短く設定し、第一木材(10)の側面に第二木材(20)の端面を当接させてなることを特徴とする。
【0009】
なお、カッコ内の記号は、図面および後述する発明の実施の形態に記載された対応要素または対応事項を示す。
【0010】
本発明の請求項1に記載の接合金具によれば、第一木材と第二木材とを、金属製の接合プレートや位置決めピン等によって接合するので、ホゾ加工のみによって接合する従来技術と比較して、接合強度を高くすることができる。
特に第一木材に貫通するものはパイプ金物であり、ボルトではないので、第一木材の剪断に対する強度が向上する。
【0011】
また、工場等において出荷時に位置決めピンを第一木材に固定すると共に、接合プレートを第二木材に固定しておくことによって、建築現場での接合作業を容易に行うことができる。すなわち、そうすることによって、建築現場では、まず、係止ピンを下方パイプ金物の接合孔に挿入して組付ける。次に、第一木材の側面に第二木材の端面を突き合わせて接合プレートの前端部を上方パイプ金物と下方パイプ金物の割溝に嵌入して、接合プレートの切欠き凹部に係止ピンを係止させて仮止めを行う。そして、最後に、接合ピンを、第二木材の組付孔、下方パイプ金物の接合孔および接合プレートのピン孔に挿通することによって第一木材と第二木材とを容易に接合することができる。
【0012】
ここで特筆すべきは、この建築現場での作業において、第一木材の側面に第二木材の端面を突き合わせた状態で、ピンを孔に挿通するという厄介な作業は一回のみであることである。すなわち、接合ピンを挿通するのみである。従って、複数のピンを挿通する必要のある従来技術と比較して接合作業をきわめて容易に行うことができる。
【0013】
なお、接合ピンを挿通する際は、切欠き凹部を係止ピンに係止させ、第一木材と第二木材とを仮止めした状態としているので、当該作業をより容易に行うことができる。
【0014】
また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用効果に加えて、両パイプ金物に取付孔を穿設し、その取付孔と、第一木材に垂直方向に設けた貫通孔とに貫通して、両パイプ金物を第一木材に固定する位置決めピンを設けているので、当該両パイプ金物を第一木材に強固に固定することができる。これにより、第一木材と第二木材との接合強度をより高めることができる。また、両パイプ金物を、出荷時等の必要な時にいつでも第一木材に固定することができるので、作業が容易となる。
【0015】
さらに、請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2に記載の発明の作用効果に加えて、両パイプ金物の第一木材の側面から突出させる端部を、ホゾ凹部の深さより短く設定し、第一木材の側面に第二木材の端面を当接させているので、第一木材と第二木材の接合強度をさらに高めることができる。
また、このように第一木材の側面から突出するパイプ金物の端部は短いので、第一木材に両パイプ金物を固定した状態でトラック等に積載して出荷しても特に障害になることなく、積載量を増加することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1乃至図3を参照して、本発明の実施形態に係る接合金具1について説明する。図1は、接合金具1を使用して第一木材10の両側面のそれぞれに第二木材20を接合する状態を示す分解斜視図である。図2は、第一木材10と第二木材20とを接合した際の接合金具1を示す側面図であり、図3は、図2におけるA−A線拡大断面図である。なお、従来例で示したものと同一部分には同一符号を付した。
【0017】
本発明の実施形態に係る接合金具1は、第一木材(柱)10の側面と、第二木材(梁)20の端面との間に介在して、両木材10,20を接合するものであり、上方パイプ金物2、下方パイプ金物3、係止ピン4、接合プレート5、固定ピン6および接合ピン7で構成される。
【0018】
上方パイプ金物2および下方パイプ金物3は、その端部に、垂直方向の割溝2a,3aと水平方向の接合孔2b,3bを有し、第一木材10の上部と下部のそれぞれに水平方向に貫通して固定され、前記端部を第一木材10の側面から突出させている。
【0019】
係止ピン4は、下方パイプ金物3の接合孔3bに挿通して組付く。
接合プレート5は、金属板前端部の上部にピン孔5aを有すると共に、下端部に下方に解放する切欠き凹部5bを有し、金属板後端部の上部と下部のそれぞれに固定孔5cを有している。そして、第二木材20の前端部に形成したホゾ凹部20aの後端から長手方向に形成したスリット20bに嵌入し、その前端部をホゾ凹部20aに突出させている。
【0020】
固定ピン6は、接合プレート5の固定孔5cと、第二木材20の前端部に形成した組付孔20cとに挿通して、接合プレート5を第二木材20に固定する。
そして、接合ピン7は、第一木材10の側面に、第二木材20の端面を突き合わせて接合プレート5の前端部を上方パイプ金物2および下方パイプ金物3の割溝2a,3aに嵌入し、切欠き凹部5bに係止ピン4を係止させた後、第二木材20の前端部に形成した組付孔20cと、上方パイプ金物2の接合孔2bと、接合プレート5のピン孔5aとに挿通して、第一木材10と第二木材20とを接合するものである。
【0021】
なお、本実施形態に係る接合金具1は、位置決めピン8を備えている。この位置決めピン8は、上方パイプ金物2と下方パイプ金物3の中間部に垂直方向の取付孔2c,3cを穿設し、その取付孔2c,3cと、第一木材10に垂直方向に設けた貫通孔10aとに貫通して、両パイプ金物2,3を第一木材10に固定するものである。
【0022】
また、本実施形態では上方パイプ金物2および下方パイプ金物3の第一木材10の側面から突出させる端部を、第一木材10に形成したホゾ凹部20aの深さより短く設定し、第一木材10の側面に第二木材20の端面を当接させている。
【0023】
本実施形態に係る接合金具1を使用して、第一木材10と第二木材20を接合する方法を説明する。
まず、第一木材10と第二木材20を出荷するときに、工場等において、上方パイプ金物2と下方パイプ金物3を第一木材10に挿通して位置決めピン8で固定する。同様に、出荷時に、接合プレート5を第二木材20のスリット20bに嵌入し、固定ピン6で固定する。なお、位置決めピン8で固定するため、強固な接合強度を得ることができると共に、容易に接合することができる。
【0024】
次に、これら第一木材10および第二木材20を建築現場に搬送し、第一木材10に第二木材20を接合するに先立ち、係止ピン4を下方パイプ金物3の接合孔3bに挿通する。続いて、第一木材10の側面に第二木材20の端面を突き合わせる。このとき、接合プレート5の前端部を両パイプ金物2,3の割溝2a,3aに嵌入して、その切欠き凹部5bを係止ピン4に係止させる。この係止によって、第二木材20を第一木材10に仮止めした状態とすることができるので、接合作業が容易となる。
【0025】
そして、最後に、接合ピン7を、第二木材20の組付孔20cと、上方パイプ金物2の接合孔2bと、接合プレート5のピン孔5aに挿通する。
これによって、第一木材10に第二木材20を固定することができる。従って、建築現場で、第一木材10の側面に第二木材20の端面を突き合わせた不安定な状態で、ピンを孔に挿通するという厄介な作業は、この接合ピン7を通すときのみである。そのため、接合作業がきわめて容易である。
【0026】
なお、本実施形態においては、両パイプ金物2,3の第一木材10の側面から突出させる端部を、ホゾ凹部20aの深さより短く設定し、第一木材10の側面に第二木材20の端面を当接させているので、第一木材10と第二木材20の接合強度を高めることができる。
【0027】
本実施形態では、梁である第一木材10の両側面に、同じく梁である二本の第二木材20を接合しているが、第一木材10の一側面のみに第二木材20を接合することができる。また、第一木材10を梁に代えて柱とすることもできる。
【0028】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明の請求項1に記載の接合金具によれば、第一木材と第二木材とを、金属製の接合プレートや位置決めピン等によって接合するので、接合強度を高めることができる。特に第一木材に貫通するものはパイプ金物であり、ボルトではないので、第一木材の剪断に対する強度が向上する。
また、工場等において出荷時に位置決めピンを第一木材に固定すると共に、接合プレートを第二木材に固定しておくと、建築現場で、ピン(接合ピン)を孔に挿通するといった厄介な作業は一回のみで良い。従って、接合作業が容易であり、作業性が向上する。
【0029】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用効果に加えて、両パイプ金物に取付孔を穿設し、その取付孔と、第一木材に垂直方向に設けた貫通孔とに貫通して、両パイプ金物を第一木材に固定する位置決めピンを設けているので、第一木材と第二木材との接合強度をより高めることができる。また、両パイプ金物を、出荷時等の必要な時にいつでも第一木材に固定することができるので、作業性が向上する。
【0030】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2に記載の発明の作用効果に加えて、両パイプ金物の第一木材の側面から突出させる端部を、ホゾ凹部の深さより短く設定し、第一木材の側面に第二木材の端面を当接させているので、第一木材と第二木材の接合強度をさらに高めることができる。
また、このように第一木材の側面から突出するパイプ金物の端部は短いので、第一木材に両パイプ金物を固定した状態でトラック等に積載して出荷しても特に障害になることなく、積載量を増加することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る接合金具を使用して第一木材と第二木材とを接合する状態を示す分解斜視図である。
【図2】図1に示す接合金具において、第一木材と第二木材とを接合した際の状態を示す側面図である。
【図3】図2におけるA−A線拡大断面図である。
【図4】従来例に係る接合用の金具を示す側面図である。
【符号の説明】
1 接合金具
2 上方パイプ金物
2a 割溝
2b 接合孔
2c 取付孔
3 下方パイプ金物
3a 割溝
3b 接合孔
3c 取付孔
4 係止ピン
5 接合プレート
5a ピン孔
5b 切欠き凹部
5c 固定孔
6 固定ピン
7 接合ピン
8 位置決めピン
10 第一木材
10a 貫通孔
20 第二木材
20a ホゾ凹部
20b スリット
20c 組付孔
30 連結金具
30a 小孔
31 連結ピン

Claims (3)

  1. 鉛直木材または水平木材である第一木材の側面と、水平木材である第二木材の端面との間に介在して、前記第一木材と第二木材とを接合する金具であって、
    少なくとも一方の端部に、垂直方向の割溝および水平方向の接合孔を有し、第一木材の上部と下部のそれぞれに水平方向に貫通して固定され、前記端部を該第一木材の側面から突出させる上方パイプ金物および下方パイプ金物と、
    前記下方パイプ金物の接合孔に挿通して組付く係止ピンと、
    金属板前端部の上部にピン孔を有すると共に、下端部に下方に解放する切欠き凹部を有し、該金属板後端部の上部と下部のそれぞれに固定孔を有し、前記第二木材の前端部に形成したホゾ凹部の後端から長手方向に形成したスリットに嵌入し、その前端部をホゾ凹部に突出させる接合プレートと、
    前記接合プレートの固定孔および第二木材の前端部に形成した組付孔に挿通して、該接合プレートを第二木材に固定する固定ピンと、
    前記第一木材の側面に、第二木材の端面を突き合わせて前記接合プレートの前端部を前記上方パイプ金物および下方パイプ金物の割溝に嵌入し、前記切欠き凹部に係止ピンを係止させた後、前記第二木材の前端部に形成した組付孔、前記上方パイプ金物の接合孔および前記接合プレートのピン孔に挿通して、第一木材と第二木材とを接合する接合ピンと、からなることを特徴とする接合金具。
  2. 前記上方パイプ金物と下方パイプ金物の略中間部に取付孔を穿設し、該取付孔と、第一木材に垂直方向に設けた貫通孔とに貫通して、両パイプ金物を第一木材に固定する位置決めピンを設けてなることを特徴とする請求項1に記載の接合金具。
  3. 前記上方パイプ金物および下方パイプ金物の第一木材の側面から突出させる端部を、前記ホゾ凹部の深さより短く設定し、第一木材の側面に第二木材の端面を当接させてなることを特徴とする請求項1または2に記載の接合金具。
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