JP3935281B2 - 画像形成装置のミラー支持構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、光源から射出された光を反射させるミラーを支持部材で支持する画像形成装置のミラー支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、画像形成装置である複写機には、スキャナ部及び光により感光体に書き込みを行なう光書込部に、通常ミラーが設けられている。
また、レーザプリンタでも、例えば図11に示すように、図示しない光源から射出された光をポリゴンミラー51により偏向し、その光をミラー52,53により反射させて結像素子54を通し、その光をミラー55で反射させて感光体56上に結像させ、その感光体56上に光による書き込みを行なうようにした光書込部に、上述したようなミラー52,53,55が設けられている。
【0003】
このようなミラーは、例えば図12及び図13に示すような支持構造により支持されている。
すなわち、例えばミラー53は、装置の固定部50(図13)に間隔を置いて立設された2個の反射面押え部材66,67のそれぞれ端面に反射面53aの両端部が接するようになっていて、そのミラー53の反射面53aと反対側の裏面53bの両端部が、2つの板バネ68でそれぞれ反射面押え部材66,67側に押圧されている。そして、その板バネ68は、ネジ60により固定部50に固定されている。
したがって、ミラー53は、各板バネ68の付勢力により反射面53aが反射面押え部材66,67のそれぞれ端面に押し当てられることにより、反射面53aの傾きが定められるようになっている。
【0004】
ところが、この図12及び図13に示したようなミラーの支持構造では、その付近に設けられている画像形成装置の駆動系が動作したりすると、その駆動系から発生する振動がミラーに伝わって、そのミラーが振動しやすいということがあった。
このようにしてミラーが振動してしまうと、そのミラーの動きに伴って反射光の結像位置がずれてしまい、それによって狙いの位置からずれてしまうので、その結果出力される画像に濃度ムラ等が生じてしまい画像品質が低下してしまうということがあった。
【0005】
そこで、ミラーの支持構造には、例えば特許第2806401号公報に記載されているように、ミラーの反射面に直角な方向にバネ材にて押圧力を加え、そのバネ材とミラーの接触面との間に生じる摩擦によりミラーの振動を規制するようにしたものが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この特許第2806401号公報に記載されているようなミラーの支持構造では、バネ材とミラーの接触面との摩擦係数が小さい場合にはミラーを保持するために必要な保持力は得られないという問題点があった。
例えば多くのミラーがそうであるように、ミラーの基材がガラスである場合には、特に昨今ではコスト競争の激化によりミラーの端面(反射面に直角な端面)を加工時の切りっぱなし状態にして、その切断面を後加工しないものが多くなってきている。そのため、このようなものでは後加工していないミラーの切断面とバネ材との摩擦係数は非常に小さいので、上述したようなミラーを保持する保持力が十分に得られない。
【0007】
この発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ミラーが設けられている周辺の駆動系等から振動が出ても、ミラーに入射する光の反射光が狙いの結像位置からずれるようなことがないように、ミラーを確実に支持固定することができる画像形成装置のミラー支持構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記の目的を達成するため、光源から射出された光を反射させるミラーを支持部材で支持する画像形成装置のミラー支持構造において、上記ミラーは両端部が上記支持部材により支持され、その両端部の支持部材の間のミラーの反射面に対し略直角な端面は少なくとも一部に粗とする部分を有し、その粗とする部分を押し付ける押し付け部材を有するようにしたものである。
【0009】
上記押し付け部材は、弾性部材にすると効果的である。また、上記ミラーは、基材がガラスであるようにするとよい。その基材をガラスとしたミラーは、反射面に略直角な端面が物理的除去加工されることにより粗とする部分に形成されるようにするとよい。
【0010】
さらに、上記各画像形成装置のミラー支持構造では、上記押し付け部材はミラーの略中央付近に設けて、ミラーの端面の粗とする部分に当接しているようにすると効果的である。
また、上記押し付け部材は、ミラーの一方の側の端面を押し付けているようにするとよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1はこの発明による画像形成装置のミラー支持構造を説明するために必要な基礎となる参考技術を説明するための斜視図、図2は同じくそのミラーを支持する部分を拡大して一部断面状態にして示す側面図である。
この画像形成装置のミラー支持構造は、画像形成装置の光書込部等に設けられている光源から射出された光を反射させるミラーを支持部材で支持するミラー支持構造である。
【0012】
そのミラー支持構造は、図1に示すようにミラー11の光を反射させる反射面11aに略直角な下側のミラー端面11bを、その長手方向の略中央付近の領域a,bの2個所について、ミラー端面11bの他の部分よりも面粗さを粗くする処理をした面11c,11dとし、その面粗さを粗くした部分の面11c,11dを支持部材13,14で下側から保持して支持するミラー支持構造である。
【0013】
なお、面11cと11dは、それぞれその部分だけ面粗さを粗くしてもよいし、その面11cから11dまでの範囲を連続させて面粗さを粗くした面にしてもよい。また、ミラー端面11bの全域全てを、面粗さを粗くした面にしてもよい。
【0014】
ミラー11は、基材がガラスで形成されていて、面11c,11dの部分が、物理的除去加工である例えばサンドブラスト加工(砂を吹き付けて削る加工法)により、面粗さが粗くなるように加工されている。
そして、その面11c,11dの部分が支持部材13,14上に載置された状態で、反射面11aの両端部が反射面押え部材16,17に接触している。そして、そのミラー11の反射面11aと反対側の面11eの長手方向の両端部に、一対の板バネ18,19が図2に明示するようにそれぞれ押し当てられている。その板バネ18と19は同じ形状をしたものであり、それぞれ一端側に形成されているネジ孔に挿入されたネジ20が装置の固定部1に螺着されることにより固定されている。
【0015】
そして、その板バネ18と19は、その固定状態で付勢力がミラー11の面11eに作用して、ミラー11を反射面押え部材16,17に押し付けている。
また、ミラー11の下側のミラー端面11bは、上述したように長手方向の略中央付近の領域a,bの2個所が、支持部材13,14上に載置されることにより支持されている。
【0016】
そして、ミラー11の上記領域a,bの面11c,11dの部分は、上述したようにミラー11を切りっぱなしにした切断面の面粗さよりも面粗さを粗くしており、その面11c,11dの部分がミラー11の自重による押圧力により支持部材13,14に押し当たっている。
【0017】
したがって、そのミラー11の面11c,11dと支持部材13,14との間には、ミラー11を切りっぱなしにした切断面を支持部材13,14に当接させる場合に比べて大きな摩擦力が生じるので、そのミラー11の付近に設けられている駆動系から振動がミラー11に伝わってきたとしても、そのミラー11は振動が低減される。
そのため、ミラー11に図示しない光源から射出されて反射面11aに入射する反射光の結像位置が狙いの位置からずれてしまうのを防止することができる。
【0018】
また、このミラー支持構造は、前述したようにミラー端面11bの長手方向の略中央付近に形成した面粗さを粗くした部分の面11c,11dを支持部材13,14で下側から支持しているので、低次の振動モードのときはミラー11の長手方向の中央付近を腹とする振動が発生するが、そのミラー11の中央付近を効率良く支持部材13,14が支持するため、高い振動低減効果が得られる。
【0019】
図3はこの発明に関連する画像形成装置のミラー支持構造の第2の参考技術を説明するための斜視図、図4は図3のB−B線に沿う拡大断面図であり、図1に対応する部分には同一の符号を付してある。
この画像形成装置のミラー支持構造では、ミラー11を支持部材13,14の方向に押し付ける支持部材であるミラー押し付け部材37をミラー11の長手方向の略中央付近に設けている。
【0020】
そのミラー押し付け部材37は、図4で矢示A方向に付勢力を作用させるバネ材で形成されており、それが装置の固定部1にネジ20により一端側が固定されている。そのミラー押し付け部材37の他端側には、略半球状に下方に突出させた球状部37aが形成されていて、その球状部37aがミラー11の上側の端面11fに当接している。
【0021】
このミラー支持構造によれば、ミラー押し付け部材37が図4の矢示A方向に作用させる付勢力によりミラー11を支持部材13と14に強制的に押し付けるので、ミラー11の面11c,11dと支持部材13,14との間には、図1及び図2で説明したミラー支持構造のものよりも大きな摩擦力が働くので、さらに大きな振動低減が図れる。
【0022】
また、このミラー支持構造は、前述したようにミラー11の長手方向の略中央付近の上側の端面11fをミラー押し付け部材37により下方へ押し付けているので、低次の振動モードではミラー11の長手方向の中央付近を腹とする振動が発生するが、そのミラー11の中央付近を効率良くミラー押し付け部材37が押さえ付けるため、高い振動低減効果が得られる。
【0023】
図5はこの発明による画像形成装置のミラー支持構造の実施形態例を説明するための斜視図、図6は図5のC−C線に沿う拡大断面図であり、図3に対応する部分には同一の符号を付してある。
この画像形成装置のミラー支持構造では、ミラー11の上側の端面11fのミラー押し付け部材37(支持部材の1つとして機能する)が接触する部分の面粗さを、ミラー11を切りっぱなしにしたときの切断面の面粗さに対して粗くしている。
そして、この実施の形態では、支持部材13,14をミラー11の両端部に対応させて配置し、その支持部材13,14上にミラー11を載置している。
【0024】
したがって、このミラー支持構造によれば、ミラー押し付け部材37によって下方に押圧されるミラー11の上側の端面11fは面粗さを粗くしているので、そのミラー11の端面11fとミラー押し付け部材37との間には大きな摩擦力が働くので、このようにしても大きな振動低減が図れる。
【0025】
以上、この発明による画像形成装置のミラー支持構造の実施の形態について説明したが、図1で説明したミラー支持構造において、ミラー11の下側の面11c,11dの面粗さを粗くする代わりに、その面11c,11dの部分に、支持部材13,14との摩擦係数を大きくするためのシール部材(例えばゴム等)を取り付けるようにしても、図1のミラー支持構造と同様な効果が得られる。
【0026】
また、図5で説明したミラー支持構造で、ミラー11の上側の端面11fの面粗さを粗くする代わりに、その端面11fのミラー押し付け部材37が接触する部分に、そのミラー押し付け部材37との摩擦係数を大きくするためのシール部材(例えばゴム等)を取り付けるようにしても、図5のミラー支持構造と同様な効果が得られる。
【0027】
さらにまた、上記実施の形態では、ミラー11が、重力方向にミラー反射面11aが位置する(平行する)姿勢に配設されている場合の例についてそれぞれ説明したが、この発明はそれ以外の向きにミラー11が配設されるものであっても、同様に適用することができる。
【0028】
次に、この発明による画像形成装置のミラー支持構造を実施した場合の効果を確認するために行なった実験結果について説明する。
その実験には、図7乃至図9に示すような装置を使用した。以下、その装置について説明する。
【0029】
なお、この実験に使用した装置と図1で説明したミラー支持構造との対応関係を明らかにするため、図7乃至図9では図1で説明した各部と若干形状が異なるものであっても、それが同一の機能を果たすものであれば便宜上同一の符号を付して説明する。
【0030】
基材がガラスでできているミラー11を、図8に示すように固定部となる光学箱5に形成された所定の収納位置に図示のように挿入し、そのミラー11の両端部を板バネ18,19により矢示E方向に押圧付勢し、ミラー11の両端部を図7に示す左右の支持部材16,17に押し当てることにより、反射面11aの傾きを定める。
【0031】
さらに、図9に示すようにミラー11の長手方向の略中央付近に間隔を置いてゴムクッション21,22を設け、そのゴムクッション21,22をミラー11の長手方向の略中央付近に間隔を置いて配設している支持部材13,14にそれぞれ接触させ、ミラー11の一方の端面11fをミラー押し付け部材37で押圧することにより、他方のミラー端面11bをゴムクッション21,22を介して支持部材13,14に押し付けている。
【0032】
このようにして、光学箱5に組み付けられるミラー11は、この実験ではそのミラー11の端面を切断状態のままで面粗さを粗くする処理をしなかったもの(面粗さが細かいため摩擦係数が小さい)と、端面をサンドブラスト処理することによりスリ面にして面粗さを粗くしたものとの2種類を用意する。
【0033】
そして、実験の方法は、図10(主要な部分のみ図示している)に示すように、ミラー11の反射面11aの長手方向の中央付近をフォースゲージ10で反射面11aに対して略直角に押圧し、その押圧力を徐々に大きくしていったときにミラー11と支持部材16,17との間に隙間ができる瞬間にフォースゲージ10が示す値を読み取る。
実験結果は、ミラー11の端面を切断状態のままにしたものは、フォースゲージ10の値が700〜800gfで、ミラー11と支持部材16,17との間に隙間ができた。
【0034】
一方、ミラー11の端面をスリ面にして面粗さを粗くしたものでは、フォースゲージ10の値が1400〜1500gfで、ミラー11と支持部材16,17との間に隙間ができた。
これらの差は、ミラー11に働く摩擦力の差を示しているものであり、ミラー11の端面をスリ面にすることによる効果の大きさを示している。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明による画像形成装置のミラー支持構造よれば、次に記載する効果を奏する。
請求項1〜6の画像形成装置のミラー支持構造によれば、画像形成装置に用いられるミラーの振動を比較的簡単な構成で低減することができ、その結果として出力される画像の品質悪化を低減することができる。
【0036】
また、請求項2,3,4の画像形成装置のミラー支持構造によれば、安価で且つ簡単な構成でありながら、画像形成装置に用いられるミラーの振動を低減して画像の品質悪化を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による画像形成装置のミラー支持構造を説明するために必要な基礎となる参考技術を説明するための斜視図である。
【図2】同じくそのミラーを支持する部分を拡大して一部断面状態にして示す側面図である。
【図3】 この発明に関連する画像形成装置のミラー支持構造の第2の参考技術を説明するための斜視図である。
【図4】図3のB−B線に沿う拡大断面図である。
【図5】 この発明による画像形成装置のミラー支持構造の実施形態例を説明するための斜視図である。
【図6】図5のC−C線に沿う拡大断面図である。
【図7】効果を確認するために行なった実験に使用した装置を示す斜視図である。
【図8】同じくその装置でミラーの長手方向の両端部を支持する部分の構成を示す縦断面図である。
【図9】同じくその装置でミラーの長手方向の中央部付近を支持する部分の構成を示す縦断面図である。
【図10】同じくその装置を使用した実験方法を説明するための斜視図である。
【図11】従来のレーザプリンタの光書込系を示す概略図である。
【図12】従来の光書込系に設けられているミラーを支持する支持構造の一例を示す斜視図である。
【図13】同じくそのミラーを支持する支持構造のミラーを支持する部分を拡大して一部断面状態にして示す側面図である。
【符号の説明】
11:ミラー 11a:反射面
11b:ミラー端面 11c,11d,11e:面
11f:端面 13,14:支持部材
37:ミラー押し付け部材
Claims (6)
- 光源から射出された光を反射させるミラーを支持部材で支持する画像形成装置のミラー支持構造において、
前記ミラーは両端部が前記支持部材により支持され、その両端部の支持部材の間の前記ミラーの反射面に対し略直角な端面は少なくとも一部に粗とする部分を有し、該粗とする部分を押し付ける押し付け部材を有することを特徴とする画像形成装置のミラー支持構造。 - 前記押し付け部材は弾性部材であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置のミラー支持構造。
- 前記ミラーは基材がガラスであることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置のミラー支持構造。
- 前記ミラーは、前記反射面に略直角な端面が物理的除去加工されることにより粗面に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置のミラー支持構造。
- 前記押し付け部材は前記ミラーの略中央付近に設けられ、前記ミラーの端面の粗とする部分に当接していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像形成装置のミラー支持構造。
- 前記押し付け部材は、前記ミラーの一方の側の端面を押し付けていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像形成装置のミラー支持構造。
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