JP3940586B2 - 引導法語作成支援システム及びプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、絶句や律詩などの漢詩、或いはそのような漢詩を有する引導法語の作成を支援するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
日本では、人が亡くなると葬儀を行うのが普通である。その葬儀は、故人を偲び、たたえるとともに、遺族をいたわり、なぐさめる、といった目的で行われる厳粛な儀式である。
【0003】
仏教に基づく葬儀では、宗派によって引導法語が述べられる。その引導法語を述べるのは、故人の経歴、信仰生活を示し、その遺徳をたたえて冥福を祈るためである。そのようなことから、葬儀の中心は引導法語にある。なお、引導とは、故人を仏の悟りの世界に導き入れるという意味である。
【0004】
その引導法語は、周知のように、頌、戒名、腹、一字関、落句、の五つの部分から構成される。頌は七言絶句(漢詩)であり、腹は八字称、軽隔句、平隔句、重隔句、雑隔句、疎隔句、短対、散文、及び漫句といった漢詩文を複数、組み合わせて構成される。その組み合わせとは、例えば八字称、軽隔句、平隔句、重隔句、及び漫句、或いは、八字称、軽隔句、平隔句、雑隔句、及び漫句である。
【0005】
当然のことながら、引導法語は、故人の経歴、信仰生活を示し、その遺徳をたたえるために、その故人に合ったものを作成しなければならない。故人に合った頌といった漢詩を作成しなければならない。しかし、漢詩の作成には専門の知識が必要であるため、多くの人にとってそれを容易に作成することができない。このことから、漢詩を含む引導法語の作成をより容易に行えるようにすることが望まれていた。
【0006】
本発明は、漢詩、更にはその漢詩を含む引導法語の作成を支援するための技術を提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明における引導法語作成支援システムによれば、かかる目的を達成するため、本発明における引導法語作成支援システムは、七言絶句である頌と、腹、戒名、一字関、及び落句から成る引導法語の作成を支援するシステムであって、押韻、及び平仄に注目した形式のうちの少なくとも一つをユーザが入力するための情報入力手段と、情報入力手段により入力された平起式又は仄起式の選択に基づいて予め決められた平仄に従って、頌を構成させる成語の候補をユーザに提示する成語提示手段と、頌を構成させる成語を、成語提示手段が候補として提示する成語のなかからユーザに選択させる成語選択手段と、成語選択手段により選択された成語を基に、ユーザが次に選択すべき頌の成語の候補を成語提示手段に提示させる選択候補制御手段と、選択候補制御手段により提示させた成語の候補に基づいて頌を作成する頌作成支援手段と、戒名を入力して作成する戒名入力作成手段と、腹の韻と頌の韻とを合わせるように、腹を構成する漢詩文の候補を提示させ腹を作成する腹作成支援手段と、予め格納された一字関の候補を提示させ一字関を作成する一字関作成支援手段と、落句の韻と頌の韻とを合わせるように、落句を構成する対句の候補を提示させ落句を作成する落句作成支援手段とを具備することを特徴とする。
【0008】
また、本発明における引導法語作成支援システムによれば、その選択候補制御手段は、情報入力手段により入力された情報を基に、成語選択手段によりユーザに最初に選択させる成語の候補を成語提示手段に提示させる、ことを特徴とする。
【0009】
また、本発明における引導法語作成支援システムによれば、その腹作成支援手段は、腹のなかで八字称を除く全ての漢詩文の組み合わせを候補としてユーザに提示して選択させる、ことを特徴とする。
【0010】
また、本発明における引導法語作成支援システムによれば、その腹作成支援手段は、腹のなかで八字称を候補としてユーザに提示して選択させる、ことを特徴とする。
【0011】
また、本発明における引導法語作成支援システムによれば、一字関の候補をユーザに提示し、提示した候補のなかから所望の字を選択させることにより一字関を作成させる一字関作成支援手段、を更に具備することを特徴とする。
【0012】
また、本発明における引導法語作成支援システムによれば、作成された引導法語を、漢詩文のみ、その読み下し文、及びよみがな付きの読み下し文で出力できる、ことを特徴とする。
【0013】
また、本発明における引導法語作成支援システムによれば、その頌作成支援手段は、起句、承句、転句及び結句から構成される頌の結句の最後に位置するブロックから結句の最初に位置するブロックまで順に作成して結句を完成した後に、頌の転句の最後に位置するブロックから転句の最初に位置するブロックまで順に作成して転句を完成し、次に、その頌の承句の最後に位置するブロックを作成した後に、頌の起句の最後に位置するブロックから起句の最初に位置するブロックまで順に作成して起句を完成し、次に、承句の最初のブロックから順に残った未作成の全ブロックを作成して承句を完成することで、頌を作成することを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、七言絶句である頌と、腹、戒名、一字関、及び落句から成る引導法語の作成を支援する引導法語作成支援システムを構成するコンピュータに実行させるプログラムであって、押韻、及び平仄に注目した形式のうちの少なくとも一つをユーザが入力するための機能と、入力された平起式又は仄起式の選択に基づいて予め決められた平仄に従って、頌を構成させる成語の候補をユーザに提示する機能と、頌を構成させる成語を、候補として提示した成語のなかからユーザに選択させる機能と、選択された成語を基に、ユーザが次に選択すべき頌の成語の候補を提示させる機能と、提示させた成語の候補に基づいて頌を作成する機能と、戒名を入力して作成する機能と、腹の韻と頌の韻とを合わせるように、腹を構成する漢詩文の候補を提示させ腹を作成する機能と、一字関の候補を提示させ、提示させた一字関の候補に基づいて一字関を作成する機能と、落句の韻と頌の韻とを合わせるように、落句を構成する対句の候補を提示させ腹を作成する機能とを実現させることを特徴とする。
【0020】
ユーザが既に選択した成語を考慮することにより、候補として適する成語のみに限定してユーザに提示することが可能となる。それにより、漢詩を構成させる適切な成語をより容易、且つ迅速に探し出せるようになる。その結果、漢詩、更には引導法語をより容易、適切、且つ迅速に作成することが可能となる。
【0021】
本発明では、引導法語の腹を構成する漢詩文の候補をユーザに提示し、提示した候補のなかから所望の漢詩文を選択させることにより腹を作成させる。その候補を提示して選択させることにより、腹の作成が容易となって、引導法語の作成も容易となる。これは、一字関、落句の候補を提示して選択させるようにした場合も同様である。
【0022】
作成した引導法語を漢文のみでなく、読み下し文、或いはよみがな付きの読み下し文を出力できるようにした場合には、その引導法語を容易に正確に読めるようになって利便性が向上することとなる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態につき詳細に説明する。
図1は、本実施の形態による引導法語作成支援システムの構成を示す図である。そのシステムは、図1に示すように、引導法語作成システムを実現させるための専用のアプリケーション・プログラム(以降、アプリケーションと略記する)をインストールしたパーソナルコンピュータ(以降、パソコンと略記する)101をプリンタ102と接続させて構築されている。なお、そのアプリケーションは、CD−ROMやDVD、或いは光磁気ディスクなどの可搬性の記録媒体に格納して、その媒体に格納されたアプリケーションをパソコン101に読み出させて実行させるようにしても良い。或いは、LAN、或いは公衆網などに用いられる伝送媒体を介して他の装置からその全体、或いは一部をパソコン101に送信させるようにしても良い。
【0024】
図2は、そのシステムの機能構成を示す図である。
そのシステムは、図2に示すように、システム全体の制御を行う制御部201と、各種画面や情報などを表示する表示部202と、引導法語作成者であるユーザが操作の対象とする入力部203と、漢詩を構成する候補となる各種成語(述語)を格納したデータベースである成語辞書204と、各種漢詩を格納したデータベースである漢詩辞書205と、それら辞書204、205に格納された成語、或いは漢詩のなかからユーザに提示すべきものを検索して抽出する検索部206と、作成された引導法語を記憶する記憶部207と、作成された引導法語を印刷する印刷部208と、を備えて構成されている。
【0025】
なお、上記制御部201には、例えばパソコン101に搭載されたCPU、ハードディスクを備えたハードディスク装置、及びメインメモリなどが対応する。これは、検索部206も同様である。各辞書204、及び205は例えばハードディスクに格納されている。表示部202は、パソコン101が備えた、或いはそれと接続された表示装置が対応する。入力部203は、例えばマウスなどのポインティングデバイス、及びキーボードなどが対応する。記憶部207は、例えばパソコン101に搭載されたメインメモリ、ハードディスク装置、或いはフレキシブルディスクを搭載できるフレキシブルディスク装置などが対応する。印刷部208は、プリンタ102が対応する。
【0026】
上記システムは、引導法語の作成を支援するために構築されたものである。その引導法語は、図3に示すように、頌、戒名、腹、一字関、及び落句、の五つの部分から構成される。頌は七言絶句(漢詩)であり、腹は八字称、軽隔句、平隔句、重隔句、雑隔句、疎隔句、短対、散文、及び漫句といった漢詩文を複数、組み合わせて構成される部分である。その組み合わせとは、例えば八字称、軽隔句、平隔句、重隔句、及び漫句、散文、或いは、八字称、軽隔句、平隔句、雑隔句、及び漫句である。
【0027】
ユーザが入力部203を操作して引導法語の作成を指示すると、制御部201は、表示部202に所定の画面を表示させる。検索部206には、検索して抽出すべき成語、或いは漢詩の条件を提示して、成語辞書204、漢詩辞書205の検索を行わせる。その検索によって抽出された成語、或いは漢詩は表示部202に表示させることで提示し、ユーザに選択させる。検索部206に検索させる成語、或いは漢詩の条件は、ユーザが既に選択した成語を基に変更する。それにより、ユーザが既に選択した成語に応じた成語、或いは漢詩文をユーザに提示して選択させる形で引導法語を作成させる。作成された引導法語は印刷部208に印刷させる。
【0028】
本実施の形態では、上述したような構成の引導法語において、頌、腹、一字関、及び落句の作成を支援し、戒名は入力できるようになっている。それにより、例えば図3に示すような形で引導法語を印刷できるようにしている。以降は、図4〜図18に示す各種説明図を参照しつつ、引導法語の作成方法、及びそれを実現させる動作について詳細に説明する。
【0029】
頌である七言絶句は、起句、承句、転句、及び結句の4句から構成される。その七言絶句には、第1句(ここでは起句)の第2字が平声(アクセントのない発音)の平起式と、第1句の第2字が仄声(アクセントのある発音)の仄起式と、がある。それらは、図4(a)及び(b)に示すように、平仄(平声と仄声)と押韻に関して厳密な決まりがある。例えば起句、承句、及び結句の最後の一字は同じ韻(押韻)でなければならない。そのような決まりを守らなければ、美しく味わい深い七言絶句を作成することはできない。
【0030】
一方、頌の作成上の留意点としては、故人の一生涯をまとめる、宗乗を入れる、仏教の教理や禅の深意などを盛り込む、季節を盛り込む、などが挙げられる。従って、頌を作成する場合には、七言絶句の決まりを守りつつ、それらを盛り込まなければならないということになる。
【0031】
七言句は、二字+二字+三字のリズムで作るのが基本である。このことから、本実施の形態では、各句を三つのブロックに分け(4句で計12ブロック)、ブロック単位で七言絶句を作成していくようにさせている。各ブロックの作成順序は、図5に示すようにしている。即ち、先ず、結句を構成するブロックを下から順に作成し、結句を構成するブロックを全て作成すると、転句を構成するブロックを下から順に作成し、その次は、承句の最後に位置するブロックを作成し、そのブロックを作成した後は起句に移って、その下から順に全てのブロックを作成し、起句のブロックを全て作成した後には承句に再び戻って、その上から順に2つのブロックを作成するようにしている。以降、各ブロックについては、それが存在する句に、それを作成する順番を括弧で括ったものを付加して表現することにする。例を挙げれば、例えば起句の一番上に位置するブロックでは、それは十番目に作成されることから、「起句(十)」と表現することにする。他のブロックも同様である。
【0032】
上述した順序で各ブロックを作成していくことにより、頌を作成させる。その頌の作成が終了すると、次に戒名を入力させる。その後は、腹の軽隔句から漫句、散文までの漢詩文、腹の八字称、一字関、及び落句の順序でそれらを作成させる。本実施の形態による漢詩作成支援システムは、頌の作成を支援するために引導法語作成支援システムに搭載されている。
【0033】
次に、それらの作成方法、及びそれを実現させる動作について、図6〜図19に示す各種説明図を参照して具体的に説明する。
図6は、作成画面を示す図である。その作成画面は、引導法語作成用に用意した画面であり、季節を入力するための入力ボックス、平起式、及び仄起式の何れかの形式を選択するためのラジオボタン、引導法語の作成の終了を指示するための「戻る」ボタンなどが配置されている。
【0034】
引導法語作成支援システムを実現させるアプリケーションを起動させると、パソコン101は初期画面であるスタート画面を表示装置に表示させる。そのスタート画面上には、引導法語の作成を指示するための「作成」ボタンや既に作成した引導法語の再印刷を指示するための「再印刷」ボタンなど、各種ボタンが配置されている。上記作成画面は、それらのボタンのなかで「作成」ボタンをユーザがクリックした場合に表示される。
【0035】
図6に示す作成画面では、入力ボックスの脇に配置されたプルダウンメニューボタンをクリックすると、春夏秋冬の4文字が配置されたメニューが表示される。このことから、季節は、そのメニューを表示させた後、所望の季節を表す文字を選択することで入力するようになっている。形式については、所望の形式が配置されたラジオボタンをクリックすることで選択するようになっている。季節を入力し、形式を選択した後に、頌を作成できる状態に移行する。ここでは、「八十六歳の男性(教員)が春に亡くなった」ということを前提に、即ち季節として「春」を入力したことを前提に、引導法語を作成する場合を例にとって説明することにする。形式については平起式を選択したことを前提とする。
【0036】
上述したように、頌は結句(一)から作成する。ラジオボタンの下に配置された「結句(一)」ボタンは、その結句(一)の作成を指示するためのものである。そのボタンをユーザがクリックすると、パソコン101は、図7に示すような成語一覧画面を表示装置に表示させる。
【0037】
その一覧画面には、結句(一)の候補となる成語の一覧が配置されている。それらの成語は、成語辞書204に格納された成語のなかから、季節として入力された「春」に適し、且つ平仄が結句(一)のそれと合った三字成語を検索して抽出したものである。また、一覧に無い成語を入力するための「入力」ボタンも配置されている。
【0038】
上記検索が行えるように、例えば成語辞書の各レコードには、成語自体や平仄、文字数、及び押韻の他に、それが適する季節やつながりがある他の成語などを示す各種データ、読み下し文、よみがななどを保存させている。それにより、検索は、ここでは、文字数、平仄、及び季節を少なくともキーとして行っている。
【0039】
そのように結句(一)として適した成語を抽出して自動的に提示することにより、ユーザは適切、且つ所望の成語を迅速に探し出すことができる。それは、ここでは季節を考慮した頌を容易に作成できるようになるということを意味する。平仄も結句(一)のそれと合っているため、漢詩としてのリズムやメロディ、ハーモニーなどを乱すことも回避される。そのようにして、引導法語のレベルを高く維持させつつ、作成の創意と工夫を容易に反映できるようにさせている。
【0040】
図7に示す成語一覧画面に配置された成語にマウスカーソルを移動させると、一覧の下方にその成語の押韻(平声)を自動的に表示させる。図7中の「上平十一真」は、例えば「涅槃人」にカーソルを移動させた場合に表示される押韻である。ここでは、その「涅槃人」が配置されたボタンをクリックすることで選択(入力)したことにする。
【0041】
上述したようにして結句(一)の成語をユーザが選択すると、パソコン101は図8に示すような作成画面を表示させる。その作成画面では、選択された成語の他に、成語読み、「涅槃人」の「人」に対応する押韻である「上平十一真」、全体の平仄、押韻などが配置されている。また、「結句(一)」ボタンの下方には、結句(二)の作成を指示するための「結句(二)」ボタンを新たに配置して、その作成を行える状態とさせている。
【0042】
その「結句(二)」ボタンをユーザがクリックすると、パソコン101は、図9に示すような成語一覧画面を表示装置に表示させる。
その一覧画面には、結句(二)の候補となる成語の一覧が配置されている。それらの成語は、成語辞書204に格納された成語のなかから、結句(一)として選択(入力)された成語(ここでは「涅槃人」)につながりをもち、且つ平仄が結句(二)のそれと合った二字、或いは四字成語を検索して抽出したものである。また、一覧に無い成語を入力するための「入力」ボタンや、一覧にない成語を選択するための「全成語」ボタンが配置されている。なお、一覧として配置した成語は、例えば文字数、平仄、及び結句(一)の成語を少なくともキーとして検索することで抽出される。
【0043】
そのような成語を抽出して自動的に提示することにより、ユーザは既に選択(入力)した結句(一)の成語と合った結句(二)の成語を迅速に探し出すことができる。それにより、引導法語のレベルを高く維持させつつ、ユーザは作成の創意と工夫を容易に反映させることができる。ここでは、一覧のなかから「身心脱落」が配置されたボタンをクリックすることでそれをユーザが選択(入力)したことにする。
【0044】
その成語をユーザが選択すると、パソコン101は図10に示すような作成画面を表示させる。その作成画面では、新たに選択された成語の他に、その成語読み、が新たに配置されている。また、「結句(二)」ボタンの下方には、結句(三)の作成を指示するための「結句(三)」ボタン、及び転句(四)の作成を指示するための「転句(四)」ボタンを新たに配置している。結句(二)として四字成語を選択(入力)したことから、「結句(三)」ボタンはイナクティブとさせている。
【0045】
このようにして、本実施の形態では、既にユーザが選択・入力させた成語に応じて、ユーザが次に成語を入力するブロックで入力の候補として適すると考えられる成語を自動的に成語辞書204中から抽出して提示している。それにより、引導法語のレベルを高く維持させつつ、作成の創意と工夫を容易に反映できるようにユーザを支援している。なお、それまでにブロックに入力した成語を変更したい場合には、そのブロックに対応するボタンをクリックすれば良いようになっている。
【0046】
起句(十)まで成語を入力すると、パソコン101は図11に示すような作成画面を表示させる。その作成画面では、起句(十)まで成語を入力したことから、「起句(十)」ボタンの下方には「承句(十一)」ボタンが配置されている。ここでは、起句(九)として四字成語である「耕雲種月」を選択・入力したことから、「起句(十)」ボタンはイナクティブとなっている。
【0047】
「承句(十一)」ボタンをユーザがクリックすると、パソコン101は、図12に示すような成語一覧画面を表示装置に表示させる。
その一覧画面には、承句(十一)の候補となる成語の一覧が配置されている。それらの成語は、成語辞書204に格納された成語のなかから、それまでに選択・入力された成語とのつながりを考慮して抽出したものである。また、一覧に配置された「年齢」は故人の年齢を入力するのを指示するためのものである。
【0048】
その「年齢」をクリックすると、パソコン101は、年齢の一覧を配置した画面を表示させる。その一覧のなかから故人の年齢をユーザがクリックすると、そのクリックされた年齢が承句の上四文字、即ち承句(十一)、(十二)として選択・入力される。ここでは、故人の年齢は八十六歳としているので、その年齢を入力した場合には、図13に示すような作成画面が表示されることになる。そのときには、頌の作成は終了したことになることから、戒名の入力を指示するための「戒名・性別・年齢」ボタンが配置されている。
【0049】
本実施の形態では、年齢は、平起式の場合には承句の上四文字の他に、転句の上四文字(転句(五)、(六))として入れることができるようにしている。仄起式の場合には、起句の上四文字(起句(九)、(十))、或いは結句の上四文字(結句(二)、(三))として入れることができるようにしている。それにより、漢詩としての平仄、リズムやメロディ、ハーモニーなどを乱すことなく、故人の年齢を挿入できるようにさせている。
【0050】
上記「戒名・性別・年齢」ボタンをユーザがクリックすると、パソコン101は、戒名、年齢、性別を入力するための画面を表示させ、それらの入力を促す。それらを全て入力した後、「戻る」ボタンをクリックすることで、それらの入力が完了する。完了した後には、パソコン101は、図14に示すような作成画面を表示させる。その作成画面には、腹の作成を指示するための「腹」ボタンが新たに配置されている。
【0051】
その「腹」ボタンをユーザがクリックすると、パソコン101は図15に示すような漢詩文選択画面を表示させる。その選択画面には、「軽隔句」から「漫句」までの漢詩文が配置されており、ボタンとして「次データ」「前データ」及び「確定」の各ボタンが配置されている。「次データ」及び「前データ」ボタンは表示させる漢詩文を切り替えるためのものであり、「確定」ボタンは漢詩文を選択するためのものである。それにより、ユーザは、「次データ」或いは「前データ」ボタンを必要に応じてクリックして所望の漢詩文を表示させた後、「確定」ボタンをクリックしてその漢詩文を選択するようになっている。
【0052】
図2に示す漢詩辞書205には、八字称、軽隔句から漫句、散文までの漢詩文の組み合わせ、落句が格納されている。それらの各レコードには、漢詩文自体の他に、その種類、押韻、などを示す各種データ、読み下し文、よみがな付きの読み下し文が格納されている。軽隔句から漫句、散文までの漢詩文の組み合わせでは、例えば男女の職業、子供といったそれの対象を示すデータも格納されている。それにより、図15に示す選択画面には、既に作成した頌の押韻、及び年齢をキーとして漢詩辞書205から抽出した漢詩文の組み合わせを表示するようにしている。そのようにして、引導法語全体におけるリズムやメロディ、ハーモニーの乱れを回避させつつ、最適な漢詩文の組み合わせを迅速、且つ容易に選択できるようにさせている。なお、漢詩文の組み合わせは、職業としては、男女それぞれの教員、会社員、実業家、職人、などに分け、子供としては、幼児、児童などに分けて多数、用意している。
【0053】
漢詩文を選択、即ち図15に示す漢詩文選択画面上の「確定」ボタンをユーザがクリックすると、パソコン101は、ユーザが選択した漢詩文、及び「八字称」ボタンを配置した作成画面を表示させる。その「八字称」ボタンをユーザがクリックすると、パソコン101は図16に示すような八字称一覧画面を表示装置上に表示させる。
【0054】
その一覧画面に配置された八字称は、漢詩辞書205に八字称として格納された対句のなかから、頌の押韻をキーとして検索・抽出したものである。ユーザは、一覧として配置された八字称のなかから所望のものをクリックすることで選択する。
【0055】
上述したようにして八字称をユーザが選択すると、パソコン101は、ユーザが選択した八字称、及び「一字関」ボタンを新たに配置した作成画面を表示装置上に表示させる。その「一字関」ボタンをユーザがクリックすると、パソコン101は一字関の一覧を配置した画面を表示させる。
【0056】
その画面に配置された一字関は、成語辞書204に一字関として格納された成語を抽出したものである。ユーザは、一覧として配置された一字関のなかから所望のものをクリックすることで選択する。
【0057】
そのようにして一字関をユーザが選択すると、パソコン101は、ユーザが選択した一字関、及び「落句」ボタンを新たに配置した作成画面を表示装置上に表示させる。その「落句」ボタンをユーザがクリックすると、パソコン101は落句の一覧を配置した画面を表示させる。
【0058】
その画面に配置された落句は、漢詩辞書205に落句として格納された対句のなかから、頌の押韻(ここでは上平十一真の韻)をキーとして検索・抽出したものである。ユーザは、一覧として配置された落句のなかから所望のものをクリックすることで選択する。
【0059】
このように、本実施の形態では、腹、八字称、及び落句の各韻も頌の韻と同じとさせている。それにより、引導法語全体におけるリズムやメロディ、ハーモニーの乱れを回避させつつ、最適な対句(ここでは、腹、八字称、落句)を迅速、且つ容易に選択できるようにさせている。
【0060】
上記落句をユーザが選択することで、引導法語の作成が終了することになる。パソコン101は、ユーザが落句を選択すると、その落句、及び「確定・印刷」ボタンを新たに配置した図17に示すような作成画面を表示装置上に表示させる。
【0061】
作成した腹、落句は、変更したい文字の箇所をクリックすることで、その一部を変更できるようにしている。それにより、より所望の引導法語を作成できるようにさせている。
【0062】
上記「確定・印刷」ボタンは、作成が完了した引導法語の印刷を指示するためのものである。本実施の形態では、そのボタンをユーザがクリックすると、引導法語の印刷形態を問い合わせて、その形態をユーザに選択(指定)させるようにしている。その形態としては、漢文のみ、読み下し文のみ、及び漢文とよみがな付きの読み下し文のうちから一つを選択させるようにしており、その最後の形態をユーザが選択した場合には、パソコン101は図18に示すように引導法語をプリンタ102に印刷させる。漢文のみをユーザが選択した場合には、上部に印刷された引導法語のみを印刷させ、読み下し文のみをユーザが選択した場合には、下部に印刷された引導法語(よみがな付きの読み下し文)からよみがなを省いたもののみを印刷させる。読み下し文、よみがな付きの読み下し文は、成語辞書204、或いは漢詩辞書205から抽出したものである。
【0063】
漢詩文を正確に読むには、高度な専門的知識が必要であることから、多くの人にとってそれは容易でないのが実情である。しかし、読み下し文、或いはよみがな付きの読み下し文を出力(ここでは印刷)するようにした場合には、漢詩文を容易に正確に読めるようになる。このため、高い利便性が得られることとなる。
【0064】
なお、本実施の形態は、ユーザが使用するパソコン101を用いて引導法語作成支援システムを構築したものであるが、本発明の実現方法はそれに限定されるものではない。例えばLAN、公衆網、或いはインターネットなどのネットワークを介してアクセスされるものとして実現させても良い。
【0065】
引導法語の作成については、その全てを作成の対象としているが、その一部だけを作成の対象としても良い。例えば頌のみ、腹のみ、或いは落句のみを対象としても良い。そのように対象を限定しても、引導法語をより容易に作成できるようになるという効果が得られる。頌の作成にのみ限定させた場合には、作成の対象を七言絶句だけでなく、他の形式の漢詩、例えば七言律詩、五言絶句、五言律詩、などを対象にしても良い。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、ユーザが次に選択すべき成語の候補を、ユーザが既に選択した成語を基に提示し選択させて漢詩を作成させる。
ユーザが既に選択した成語を考慮することにより、候補として適する成語のみに限定してユーザに提示することができる。このため、漢詩を構成させる適切な成語をより容易、且つ迅速に探し出せるようになる。その結果、漢詩、更には引導法語をより容易、適切、且つ迅速に作成することができるようになる。
【0067】
本発明は、引導法語の腹を構成する漢詩文の候補をユーザに提示し、提示した候補のなかから所望の漢詩文を選択させることにより腹を作成させる。その候補を提示して選択させることにより、腹の作成が容易となるため、引導法語の作成も容易に行えるようになる。これは、一字関、落句の候補を提示して選択させるようにした場合も同様である。
【0068】
作成した引導法語を漢文のみでなく、読み下し文、或いはよみがな付きの読み下し文を出力できるようにした場合には、その引導法語を容易に正確に読めるようになる。このため、高い利便性を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態による引導法語作成支援システムの構成を示す図である。
【図2】本実施の形態による引導法語作成支援システムの機能構成を示す図である。
【図3】引導法語の全体構成を説明する図である。
【図4】七言絶句の平仄及び押韻の法則を説明する図である。
【図5】頌を作成していく順番を説明する図である。
【図6】作成画面を示す図である。
【図7】結句(一)用の成語一覧画面例を示す図である。
【図8】結句(一)を入力した後の作成画面例を示す図である。
【図9】結句(二)用の成語一覧画面例を示す図である。
【図10】結句(二)を入力した後の作成画面例を示す図である。
【図11】起句(十)まで入力した後の作成画面例を示す図である。
【図12】承句(十一)用の成語一覧画面例を示す図である。
【図13】頌作成後の作成画面例を示す図である。
【図14】戒名入力後の作成画面例を示す図である。
【図15】漢詩文選択画面例を示す図である。
【図16】八字称一覧画面例を示す図である。
【図17】落句入力後の作成画面例を示す図である。
【図18】引導法語の印刷例を示す図である。
【符号の説明】
101 パーソナルコンピュータ
102 プリンタ
201 制御部
201 表示部
203 入力部
204 成語辞書
205 漢詩辞書
206 検索部
207 記憶部
208 印刷部
Claims (8)
- 七言絶句である頌と、腹、戒名、一字関、及び落句から成る引導法語の作成を支援するシステムであって、
押韻、及び平仄に注目した形式のうちの少なくとも一つをユーザが入力するための情報入力手段と、
前記情報入力手段により入力された平起式又は仄起式の選択に基づいて予め決められた平仄に従って、前記頌を構成させる成語の候補をユーザに提示する成語提示手段と、
前記頌を構成させる成語を、前記成語提示手段が候補として提示する成語のなかからユーザに選択させる成語選択手段と、
前記成語選択手段により選択された成語を基に、ユーザが次に選択すべき頌の成語の候補を前記成語提示手段に提示させる選択候補制御手段と、
前記選択候補制御手段により提示させた成語の候補に基づいて前記頌を作成する頌作成支援手段と、
前記戒名を入力して作成する戒名入力作成手段と、
前記腹の韻と前記頌の韻とを合わせるように、前記腹を構成する漢詩文の候補を提示させ前記腹を作成する腹作成支援手段と、
予め格納された前記一字関の候補を提示させ前記一字関を作成する一字関作成支援手段と、
前記落句の韻と前記頌の韻とを合わせるように、前記落句を構成する対句の候補を提示させ前記落句を作成する落句作成支援手段と
を具備することを特徴とする引導法語作成支援システム。 - 前記選択候補制御手段は、前記情報入力手段により入力された情報を基に、前記成語選択手段によりユーザに最初に選択させる成語の候補を前記成語提示手段に提示させる、ことを特徴とする請求項1記載の引導法語作成支援システム。
- 前記腹作成支援手段は、前記腹のなかで八字称を除く全ての漢詩文の組み合わせを前記候補としてユーザに提示して選択させる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の引導法語作成支援システム。
- 前記腹作成支援手段は、前記腹のなかで八字称を前記候補としてユーザに提示して選択させる、ことを特徴とする請求項1〜3のうちの何れか1項に記載の引導法語作成支援システム。
- 前記一字関の候補をユーザに提示し、該提示した候補のなかから所望の字を選択させることにより該一字関を作成させる一字関作成支援手段、を更に具備することを特徴とする請求項1〜4のうちの何れか1項に記載の引導法語作成支援システム。
- 作成された引導法語を、漢詩文のみ、その読み下し文、及びよみがな付きの読み下し文で出力できる、ことを特徴とする請求項1〜5のうちの何れか1項に記載の引導法語作成支援システム。
- 前記頌作成支援手段は、起句、承句、転句及び結句から構成される前記頌の結句の最後に位置するブロックから該結句の最初に位置するブロックまで順に作成して前記結句を完成した後に、前記頌の転句の最後に位置するブロックから該転句の最初に位置するブロックまで順に作成して前記転句を完成し、次に、前記頌の承句の最後に位置するブロックを作成した後に、前記頌の起句の最後に位置するブロックから該起句の最初に位置するブロックまで順に作成して前記起句を完成し、次に、前記承句の最初のブロックから順に残った未作成の全ブロックを作成して前記承句を完成することで、前記頌を作成することを特徴とする請求項1〜6のうちの何れか1項に記載の引導法語作成支援システム。
- 七言絶句である頌と、腹、戒名、一字関、及び落句から成る引導法語の作成を支援する引導法語作成支援システムを構成するコンピュータに実行させるプログラムであって、
押韻、及び平仄に注目した形式のうちの少なくとも一つをユーザが入力するための機能と、
前記入力された平起式又は仄起式の選択に基づいて予め決められた平仄に従って、前記頌を構成させる成語の候補をユーザに提示する機能と、
前記頌を構成させる成語を、前記候補として提示した成語のなかからユーザに選択させる機能と、
前記選択された成語を基に、ユーザが次に選択すべき頌の成語の候補を提示させる機能と、
前記提示させた成語の候補に基づいて前記頌を作成する機能と、
前記戒名を入力して作成する機能と、
前記腹の韻と前記頌の韻とを合わせるように、前記腹を構成する漢詩文の候補を提示させ前記腹を作成する機能と、
前記一字関の候補を提示させ、該提示させた一字関の候補に基づいて前記一字関を作成する機能と、
前記落句の韻と前記頌の韻とを合わせるように、前記落句を構成する対句の候補を提示させ前記落句を作成する機能とを実現させるためのプログラム。
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