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JP3940702B2 - 絶縁支柱 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、核融合実験装置等に用いられる中性粒子加熱装置の真空容器内において荷電粒子等を加速して加速ビームを生成するために電圧を印加する部分に使用される絶縁支柱に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、核融合実験装置等に用いられる中性粒子加熱装置では、荷電粒子を加速して加速ビームを生成するための電圧を印加する部分、即ち加速電極等の支持部材などとして絶縁支柱が用いられている。この絶縁支柱の基本構成を図3に斜視図で示す。また、この絶縁支柱における絶縁柱と電極部材との接合部の拡大断面図を図2に示す。図2,図3において、11は絶縁柱、12は加速電極等に接続される電極部材、17はネジ穴、18はボルト等のネジであり、主にこれらで絶縁支柱は構成されている。
【0003】
この図2の絶縁支柱において、絶縁柱11は、酸化アルミニウム(Al)質焼結体等のセラミックスからなり、その各端面に1つあるいは複数のネジ穴17が形成されている。また、電極部材12およびネジ18はSUS等の金属から成る。
【0004】
なお、絶縁柱11と電極部材12の接合は、電極部材12に予め絶縁柱11のネジ穴17に対応する位置に貫通孔をあけておき、その電極部材12を絶縁柱11の両端面にあて、ネジ18を電極部材12の貫通孔に挿通させて絶縁柱11のネジ穴17にネジ込んで締め付けることによって機械的に接合している。(例えば、下記の特許文献1参照)。
【0005】
また、ネジ穴17には、ステンレススチール(SUS)等の金属から成る筒状でその内側面および外側面にネジ加工が施されたヘリサートが挿入されていてもよく、この場合、ヘリサートの外側面が絶縁柱11のネジ穴17にネジ込まれるとともに内側面のネジ加工部にネジ18がネジ込まれ、絶縁柱11に対するネジ18の締め付けをより強固なものとすることができる。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−343292号公報(第8頁、図7)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の絶縁支柱においては、図2のようにネジ穴17がセラミックスから成る絶縁柱11に直接ネジ加工が施されているため、絶縁柱11のネジ穴17にネジをネジ込んで締め付けることにより電極部材12を機械的に接合すると、ネジ18を介してネジ穴17のネジ加工部に引っ張り応力や剪断応力等の応力が加わり、ネジ穴17のネジ加工部にカケ,クラック等の破損が発生し易くなっていた。
【0008】
このようなネジ穴17のネジ加工部に破損が生じると、絶縁柱11に対するネジ18の締め付け強度が低下して、絶縁柱11と電極部材12を強固に接合できなくなり、絶縁支柱として機能を果たさなくなるという問題点があった。
【0009】
特に近時では核融合実験装置における中性粒子加熱装置は大型化しており、それに伴ってネジ18を介してネジ穴17のネジ加工部に加わる引っ張り応力や剪断応力等の応力が大きくなって、絶縁柱11のネジ加工部の破損が顕著に現れるようになってきた。
【0010】
また、電極部材12を加速電極等に接続し高い電圧を印加すると、絶縁柱11の両端面にネジ込まれたネジ18にも高い電圧が加わり、ネジ18の角部から対向するネジ18に向けて放電が起きやすくなるという問題点もあった。
【0011】
従って、本発明は上記問題点に鑑み完成されたものであり、その目的は、電極部材を絶縁柱に強固にネジ止めしても絶縁柱を破損させることがなく、絶縁柱と電極部材との接合の信頼性を高くすることができるとともに、ネジからの放電を解消して、長期にわたって正常に機能する絶縁支柱を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の絶縁支柱は、互いに対向配置されるとともにそれぞれ上下面を貫通する貫通孔が複数個形成された、金属からなる2つの円環状の電極部材と、両端面に凹部が形成されており、該凹部が前記貫通孔と同軸状となるようにして前記両端面が前記2つの電極部材の対向する主面にそれぞれ接合された、セラミックスからなる複数の円柱状の絶縁柱と、前記凹部に嵌入ロウ付けされた、金属からなる円筒状のネジ止め部材と、前記貫通孔に挿入されるとともに前記ネジ止め部材にネジ込まれることによって、前記電極部材と前記絶縁柱とをネジ止めしているネジとを具備しており、前記凹部は、横断面形状が円形状であるとともに底面が凹んだ曲面とされており、その内面の全面にメタライズ層が形成されていることを特徴とする。
【0013】
本発明は、互いに対向配置されるとともにそれぞれ上下面を貫通する貫通孔が複数個形成された、金属からなる2つの円環状の電極部材と、両端面に凹部が形成されており、この凹部が貫通孔と同軸状となるようにして両端面が2つの電極部材の対向する主面にそれぞれ接合された、セラミックスからなる複数の円柱状の絶縁柱と、凹部に嵌入ロウ付けされた、金属からなる円筒状のネジ止め部材と、貫通孔に挿入されるとともにネジ止め部材にネジ込まれることによって、電極部材と絶縁柱とをネジ止めしているネジとを具備しており、凹部は、横断面形状が円形状であるとともに底面が凹んだ曲面とされており、その内面の全面にメタライズ層が形成されていることより、セラミックス製の絶縁柱に欠けなどの破損が発生し易いネジ加工を施すことなくネジ止めすることができるため、電極部材の対向する主面に絶縁柱を接合する際のネジ止め時に、絶縁柱にカケ,クラック等の破損が発生するのを有効に抑制することができる。
【0014】
また、ネジ止め部材と絶縁柱とを接合するロウ材がネジ止めによる応力を有効に緩和することができるため、絶縁柱の破損を防止する効果をより向上させることができる。その結果、近時の核融合実験装置における中性粒子加熱装置に用いられる大型の絶縁支柱においても、絶縁柱にカケ,クラック等の破損が発生するのを有効に抑制することができる。
【0015】
さらに、絶縁柱の両端面に形成された凹部は、横断面形状が円形状であるとともに底面が凹んだ曲面とされており、その内面の全面にメタライズ層が形成されているため、電極部材を加速電極等に接続して高い電圧を印加した際、ネジに生じる電荷は角部に集中することなく凹部内面の滑らかな曲面状のメタライズ層全面に分散させることができ、対向するネジ間での放電を有効に抑制することができる。
【0016】
また本発明の絶縁支柱において、好ましくは、前記ネジ止め部材の厚みが0.5乃至2.5mmであることを特徴とする。
【0017】
本発明の絶縁支柱は、ネジ止め部材の厚みが0.5乃至2.5mmであることにより、絶縁柱にネジ止め部材をロウ付けする際に発生する熱膨張差による応力で絶縁柱にカケ,クラック等の破損が発生するのを防止できるとともに、ネジ止め部材が変形してネジ止めできなくなるのを防止できる。その結果、長期にわたってより正常に機能する絶縁支柱を提供することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の絶縁支柱について以下に詳細に説明する。図1は本発明の絶縁支柱における絶縁柱と電極部材との接合部断面図である。図1において、1は絶縁柱、2は電極部材、3はネジ止め部材、4は凹部、5はロウ材であり、主にこれらで絶縁支柱は構成されている。
【0019】
そして、本発明の絶縁支柱は、互いに対向配置されるとともにそれぞれ上下面を貫通する貫通孔が複数個形成された、金属からなる2つの円環状の電極部材2と、両端面に凹部4が形成されており、この凹部4が貫通孔と同軸状となるようにして両端面が2つの電極部材2の対向する主面にそれぞれ接合された、セラミックスからなる複数の円柱状の絶縁柱1と、凹部4に嵌入ロウ付けされた、金属からなる円筒状のネジ止め部材3と、貫通孔に挿入されるとともにネジ止め部材3にネジ込まれることによって、電極部材2と絶縁柱1とをネジ止めしているネジ8とを具備しており、凹部4は、横断面形状が円形状であるとともに底面が凹んだ曲面とされており、その内面の全面にメタライズ層4aが形成されている。
【0020】
本発明の絶縁柱1は、断面形状が円形、または四角形,六角形等の多角形のものであり、Al質焼結体等のセラミックスから成る。絶縁柱1の両端面には、底面が凹んだ曲面、例えば球面状,放物線状の曲面となった凹部4が形成され、凹部4内全面にモリブデン(Mo),マンガン(Mn),タングステン(W)等から成るメタライズ層4aが形成されている。
【0021】
メタライズ層4aは、ネジ止め部材3をロウ付けする際の下地金属層として作用するとともに、電極部材2を加速電極等に接続して高い電圧を印加した際、ネジ8に生じる電荷を角部に集中することなく分散させる作用もする。このようなメタライズ層4aは、好ましくはその表面にロウ材5との濡れ性に優れるニッケル(Ni),金(Au)等の金属をメッキ法により1〜10μm程度の厚みに被着させるとよく、メタライズ層4aにネジ止め部材3を強固にロウ付けすることができる。また、凹部4の開口部には面取りが施されていてもよく、これによりネジ止め部材3と凹部4とを接合するロウ材5のメニスカスを良好なものとし、ネジ止め部材3を凹部4に強固にロウ付けすることができる。
【0022】
絶縁柱1の両端面に形成された凹部4は、横断面形状が円形状であるとともに底面が凹んだ曲面とされており、その内面の全面にメタライズ層4aが形成されているため、電極部材2を加速電極等に接続して高い電圧を印加した際、ネジに8生じる電荷は角部に集中することなく凹部4内面の滑らかな曲面状のメタライズ層4a全面に分散させることができ、対向するネジ8間での放電を有効に抑制することができる。
【0023】
電極部材2は、円環部に上下面を貫通する断面形状が円形の貫通孔が同じ間隔で複数個形成された円環状の金属部材であり、SUS等から成る。その貫通孔にSUS等から成るネジ8が挿入されるとともにネジ止め部材3にネジ込まれることによって、電極部材2は絶縁柱1に接合されている。
【0024】
好ましくは、電極部材2の表面は凹凸が小さくなっているのがよく、具体的にその表面の算術平均粗さ(Ra)はRa≦0.4μmとなっているのがよい。この場合、電極部材2に電圧を印加し電子等の荷電粒子を加速させる際、電極部材2間での微少放電の発生を有効に抑えられ、安定して高電圧を印加することができる。なお、電極部材2に形成される貫通孔は、4〜6個程度である。
【0025】
ネジ止め部材3は、内周面にネジ加工が施された筒状の金属部材から成り、絶縁柱1の凹部4に嵌め込まれて銀(Ag)ロウ,Ag−銅(Cu)ロウ等のロウ材5によってロウ付けされる。例えば、ネジ止め部材3はFe−Ni−Co合金等のように絶縁柱1のセラミックスと熱膨張率の近い材料から成るのがよく、ネジ止め部材3を絶縁柱1にロウ付けする際に熱膨張差が発生するのを抑制し、絶縁柱1にクラック等の破損が発生したり、ネジ止め部材3が変形するのを防止する。
【0026】
また、ネジ止め部材3と凹部4の内面のメタライズ層4aとを接合するロウ材5は、メタライズ層4aの全面に被着しているのがよい。これにより、ロウ材5とメタライズ層4aとの密着性をより向上させることができるとともに、ネジ止め部材3の下端面とメタライズ層4aとの間にはみ出したロウ材5に放電が生じるのをより有効に抑制することができる。
【0027】
また、ネジ止め部材3は筒状となっているため、ネジ止め部材3を凹部4のメタライズ層4aにロウ材5でロウ付けした後にネジ止め部材3下側のメタライズ層4aにおけるロウ材5の流れの状態を確認でき、ネジ止め部材3と凹部4との接合面全面にわたってロウ付けできているかどうかを目視で確認できる。
【0028】
好ましくは、ネジ止め部材3の厚みは0.5乃至2.5mmであるのがよく、この構成により、絶縁柱1にネジ止め部材3をロウ付けする際に発生する熱膨張差による応力で絶縁柱1にカケ,クラック等の破損が発生するのを防止できるとともに、ネジ止め部材3が変形してネジ8をネジ止めできなくなるのを防止できる。厚みが0.5mmより小さいと、ネジ止め部材3を絶縁柱1にロウ付けする際に熱膨張差によって変形してネジ8をネジ止めし難くなる。一方、厚みが2.5mmを超えると、ネジ止め部材3と絶縁柱1とのロウ付け時に熱膨張差による大きな応力がこれらの間に生じ、この応力によって絶縁柱1にクラック等の破損が発生し易くなる。
【0029】
なお、ネジ止め部材3の厚みとは、ネジ止め部材3の内周面に形成されたネジ山の頂点とネジ止め部材3の外側側面との距離のことである。
【0030】
また、ネジ止め部材3は、内周面に形成されたネジ加工が下端部に達していないことがより好ましい。これにより、ネジ止め部材3の下端部周辺に、電荷が集中し易い尖った部分がなくなり、ネジ止め部材3に放電が生じるのをより有効に抑制することができる。
【0031】
また、ネジ8は、ネジ底が平坦となっており、ネジ止め部材3にネジ込まれてネジ8のネジ底とネジ止め部材3の下端部とが面一になるようにネジ止めされているのがよい。これにより、ネジ8のネジ底やネジ止め部材3の下端部に電荷が集中するのをより有効に抑制することができ、ネジ8やネジ止め部材3に放電が生じるのをより有効に抑制することができる。
【0032】
【実施例】
本発明の実施例について以下に説明する。
【0033】
図1に示す構成のものを以下のようにして作製した。
【0034】
純度99重量%のAl質焼結体から成る、直径80mm、長さ290mmの円柱状の絶縁柱1を用意した。絶縁柱1の両端面にはそれぞれ直径15mmで深さ26mmの凹部4が2カ所設けられていた。凹部4の底角部は半径5mmの円弧状の曲面となっており、開口部は3mmの面取りが施されていた。
【0035】
そして、絶縁柱1の両端面の全面,凹部4の内面及び面取り部の全面にMoとMnとシリカ(SiO)をそれぞれ89重量%、6重量%、5重量%の割合で含有する金属ペーストを、10μmの厚さとなるように印刷塗布し、乾燥後、加湿したフォーミングガス中で1400℃の温度で焼成した。こうして、絶縁柱1の両端面の全面,凹部4の内面及び面取り部の全面にMo−Mn合金から成るメタライズ層4aを被着させた。その後、メタライズ層4a上にNiメッキ層を電解メッキ法により約2μmの厚さで被着させた。
【0036】
次に、絶縁柱1の凹部4に外側の直径が15mmで内側の全長にわたってM10(JIS B0123による)のネジ加工が施され(これによりネジ止め部材3の厚みは2.5mmとなった)、長さ21mmの円筒状で外側表面のRaが6.3μmのFe−Ni−Co合金から成るネジ止め部材3を嵌め込んで、メタライズ層4aにネジ止め部材3の外側面をロウ材5でロウ付け固定した。このとき、絶縁柱1の凹部4の面取り部とネジ止め部材3との間に、直径1mmのワイヤー状のAg−Cu合金から成るロウ材5を直径15mmのリング形状にして設置し、それを820℃に加熱して接合させた。これにより、製作されたものをサンプルA1とした。
【0037】
さらに、ネジ止め部材3の内側のネジ加工部をM11としたサンプルA2(ネジ止め部材3の厚みは2mm),ネジ加工部をM12としたサンプルA3(ネジ止め部材3の厚みは1.5mm),ネジ加工部をM13としたサンプルA4(ネジ止め部材3の厚みは1mm),ネジ加工部をM14としたサンプルA5(ネジ止め部材3の厚みは0.5mm)をそれぞれ作製した。
【0038】
比較例としてサンプルA1と同じ絶縁柱1の凹部4部に外側の直径が15mmで内側の全長にわたってM9(JIS B0123による)のネジ加工が施され(これによりネジ止め部材3の厚みは3mmとなった)、長さ21mmの円筒状で外側表面のRaが6.3μmのFe−Ni−Co合金から成るネジ止め部材3を嵌め込んで、メタライズ層4aにネジ止め部材3の外側面をロウ材5でロウ付け固定した。接合の方法はサンプルA1と同じとした。これにより製作されたものをサンプルBとした。
【0039】
また、比較例としてサンプルA1と同じ絶縁柱1の凹部4部に外径の直径が14.8mmで内側の全長にわたってM14(JIS B0123による)のネジ加工が施され(これによりネジ止め部材3の厚みは0.4mmとなった)、長さ21mmの円筒状で外側表面のRaが6.3μmのFe−Ni−Co合金から成るネジ止め部材3を嵌め込んで、メタライズ層4aにネジ止め部材3の外側面をロウ材5でロウ付け固定した。接合の方法はサンプルA1と同じとした。これにより製作されたものをサンプルCとした。
【0040】
サンプルA1〜A5,B,Cのぞれぞれについて、ネジ止め部材3のネジ加工部に適合するボルト8を挿入し、65N・mのトルクを加え試験を行った。
【0041】
サンプルA1〜A5は65N・mトルクでも破壊しなかった。
【0042】
サンプルBはロウ付け時に絶縁柱1の凹部4を起点とするクラックが発生した。
【0043】
サンプルCでは、ネジ止め部材3の厚さが薄すぎてメタライズ層4aとのロウ付け時にネジ止め部材3が変形してしまいボルト8が挿入できなかった。
【0044】
以上の結果、ネジ止め部材3の肉厚は0.5〜2.5mmであるのが好ましいことが判った。
【0045】
なお、本発明は上記実施の形態の例および実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更、改良を施すことは何ら差し支えない。
【0046】
【発明の効果】
本発明は、互いに対向配置されるとともにそれぞれ上下面を貫通する貫通孔が複数個形成された、金属からなる2つの円環状の電極部材と、両端面に凹部が形成されており、この凹部が貫通孔と同軸状となるようにして両端面が2つの電極部材の対向する主面にそれぞれ接合された、セラミックスからなる複数の円柱状の絶縁柱と、凹部に嵌入ロウ付けされた、金属からなる円筒状のネジ止め部材と、貫通孔に挿入されるとともにネジ止め部材にネジ込まれることによって、電極部材と絶縁柱とをネジ止めしているネジとを具備しており、凹部は、横断面形状が円形状であるとともに底面が凹んだ曲面とされており、その内面の全面にメタライズ層が形成されていることより、セラミックス製の絶縁柱に欠けなどの破損が発生し易いネジ加工を施すことなくネジ止めすることができるため、電極部材の対向する主面に絶縁柱を接合する際のネジ止め時に、絶縁柱にカケ,クラック等の破損が発生するのを有効に抑制することができる。
【0047】
また、ネジ止め部材と絶縁柱とを接合するロウ材がネジ止めによる応力を有効に緩和することができるため、絶縁柱の破損を防止する効果をより向上させることができる。その結果、近時の核融合実験装置における中性粒子加熱装置に用いられる大型の絶縁支柱においても、絶縁柱にカケ,クラック等の破損が発生するのを有効に抑制することができる。
【0048】
さらに、絶縁柱の両端面に形成された凹部は、横断面形状が円形状であるとともに底面が凹んだ曲面とされており、その内面の全面にメタライズ層が形成されているため、電極部材を加速電極等に接続して高い電圧を印加した際、ネジに生じる電荷は角部に集中することなく凹部内面の滑らかな曲面状のメタライズ層全面に分散させることができ、対向するネジ間での放電を有効に抑制することができる。
【0049】
本発明の絶縁支柱は、ネジ止め部材の厚みが0.5乃至2.5mmであることにより、絶縁柱にネジ止め部材をロウ付けする際に発生する熱膨張差による応力で絶縁柱にカケ,クラック等の破損が発生するのを防止できるとともに、ネジ止め部材が変形してネジ止めできなくなるのを防止できる。その結果、長期にわたってより正常に機能する絶縁支柱を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の絶縁支柱における絶縁柱と電極部材との接合部について実施の形態の一例を示す部分拡大断面図である。
【図2】従来の絶縁支柱における絶縁柱と電極部材との接合部を示す部分拡大断面図である。
【図3】従来の絶縁支柱の斜視図である。
【符号の説明】
1:絶縁柱
2:電極部材
3:ネジ止め部材
4:凹部
4a:メタライズ層
5:ロウ材
8:ネジ

Claims (2)

  1. 互いに対向配置されるとともにそれぞれ上下面を貫通する貫通孔が複数個形成された、金属からなる2つの円環状の電極部材と、両端面に凹部が形成されており、該凹部が前記貫通孔と同軸状となるようにして前記両端面が前記2つの電極部材の対向する主面にそれぞれ接合された、セラミックスからなる複数の円柱状の絶縁柱と、前記凹部に嵌入ロウ付けされた、金属からなる円筒状のネジ止め部材と、前記貫通孔に挿入されるとともに前記ネジ止め部材にネジ込まれることによって、前記電極部材と前記絶縁柱とをネジ止めしているネジとを具備しており、前記凹部は、横断面形状が円形状であるとともに底面が凹んだ曲面とされており、その内面の全面にメタライズ層が形成されていることを特徴とする絶縁支柱。
  2. 前記ネジ止め部材の厚みが0.5乃至2.5mmであることを特徴とする請求項1記載の絶縁支柱。
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