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JP3944933B2 - 自動車のドアロック装置 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車のドアロック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のドアには、図11に示すようなキーシリダaが取り付けてあり、そのキーレバーbをロッドcを介してドアロック(図示せず)のキーレバーdに連結することによって、ドアロックの解錠,施錠がキーレバーaで行えるようにしてある。キーレバーbの取り付けは、そのフランジ部eと係止部材fでドアアウタパネルgを挟持するなどの方法で行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、キーシリダaの一端をドアアウタパネルeに支持した構造になっているため、キーシリダaを上下にこじると、図10に二点鎖線で示すように、キーレバーdが回転してドアロックを解錠してしまう虞れがある。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑み、キーシリダをこじっても、ドアロックが解錠する虞れのない自動車のドアロック装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、キーシリンダの回転軸周りでの挟角が90度を越えるよう上記キーシリンダの回転軸の半径方向にそれぞれ延出する一対のキーレバーを有するキーシリンダと、一対の入力レバーを有し、該一対の入力レバーの所定方向の回転によりドアロックを解錠,施錠させるドアロック作動機構と、一方のキーレバーと一方の入力レバーの先端とを連結するロッドと、他方のキーレバーと他方の入力レバーの先端とを連結するロッドと、を備え、上記一方の入力レバーは、上記一方のキーレバーの延出方向に対応して延出し、上記他方の入力レバーは、上記他方のキーレバーの延出方向に対応して延出し、上記一方の入力レバーの基端と上記他方の入力レバーの基端とが枢支結合軸上で枢支結合され、上記ドアロック作動機構は、互いに略平行に配置された上記一対のロッドが互いに異なる方向に移動したときに上記一対の入力レバーをそれぞれ上記枢支結合軸周りの同一方向に回転させてドアロックを解錠,施錠させる作動方向規制手段を有することを特徴とする。
【0006】
かかる構成によれば、キーシリダを正規のキーで回転させた場合、一対のロッドが異なる方向に移動し、ドアロックの解錠,施錠が行われるが、キーシリダを上下にこじった場合には、一対のロッドが同じ方向に移動し、ドアロックの解錠は行われない。
【0008】
つまり、キーシリンダを正規のキーで回転させた場合、一対のロッドが異なる方向に移動するため、ドアロック作動装置の入力レバーが同一方向に回転し、ドアロックの施錠,解錠が行われるが、キーシリンダを上下にこじった場合には、一対のロッドが同じ方向に移動するため、ドアロック作動機構の入力レバーが逆方向に回転し、ドアロックの解錠は行われない。
【0009】
また、上記一方の入力レバーに上記枢支結合軸を中心とするギアを設け、上記他方の入力レバーに上記枢支結合軸を中心とするリングギアを設け、上記ギア及び上記リングギアの間に上記枢支結合軸周りに公転するピニオンを歯合させ、上記ピニオンと上記ドアロックとを、上記ピニオンの軸に係合して上記ピニオンの公転に伴って上下方向に移動するスライドブロックを介して連係することによって、上記ドアロック作動機構を構成してもよい。
【0010】
かかる構成によれば、キーシリダを正規のキーで回動させた場合、一対のロッドが異なる方向に移動ギアとリングギアが同一方向に回転し、ピニオンが枢支結合軸の回りを公転し、ドアロックの解錠,施錠が行われる。しかし、キーシリダを上下にこじった場合には、ピニオンは自転はするが、公転はしなくなり、ドアロックの解錠は行われない。
【0011】
また、上記ギア,リングギアのそれぞれを扇形にし、上記ギヤを上記一方の入力レバーに一体成形し、上記リングギヤを上記他方の入力レバーに一体成形してもよい。
【0012】
さらに、上記リングギヤの扇形平板部に弧状のスリットを形成するとともに、上記スライドブロックに長孔を設け、上記スリットと上記長孔に上記ピニオンの軸両端をそれぞれ係合し、上記スライドブロックを往復動させて上記ドアロックを解錠,施錠するようにしてもよい。
【0013】
さらにまた、上記スライドブロックに突起を一対設け、これら突起間に上記ドアロックの入力レバーを配置してもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0015】
図3は本発明のドアロック装置を概念的に示している。同図において、1はキーシリンダで、そのロータ(図示せず)の回転軸2に棒状板部材の中間部を固定して、キーシリンダ1の回転軸2周りでの狭角が90度を越えるように、具体的にはキーシリンダ1の回転軸2周りで対向して延出するように、且つ一方側が長く他方側が短くなるように一対のキーレバー3,4を構成してある。5はキーレバー3,4の延出方向およびその長さに対応して対向して延出するように形成された一対の入力レバー6,7を備えたドアロック作動機構で、入力レバー6,7の先端を互いに略平行に配置されたロッド8,9を介してキーレバー1のキーレバー3,4にそれぞれ連結してある。
【0016】
ドアロック作動機構5は、詳しくは図1に示すように、アウタケース10に一体成形した軸部10aに入力レバー6,7の軸孔6a,7aを外嵌するとともに、軸部10aの先端をインナケース11のボス部11aに嵌入させてある。アウタケース10には、膨出部10bを軸部10aを中心として弧状に形成してある。一方の入力レバー6には、軸孔6aを中心とする扇形のギア12を一体成形してある。また、他方の入力レバー7には、軸孔7aを中心とする扇形のリングギア13を一体成形するとともに、該リングギア13の扇形平板部13aにスリット14を孔7aを中心として弧状に形成してある。なお、15は入力レバー6,7の軸孔6b,7bのそれぞれに挿着したロッド係止部材で、該係止部材15,15によってロッド8,9の下端をクランプしている。
【0017】
16はアウタケース10にスライド自在に結合したスライドブロックで、そのスライド方向と直交する方向に延びる長孔17を形成してある。スライドブロック15の内面にはガイド爪18が一対形成してあり、これらガイド爪18,18をインナケース1の開口部11bの側縁に係合させてスライド自在に組み付けてある。なお、開口部11bは下方を幅広にして、ここからスライドブロック15の組み付けが行えるようにしてある。また、スライドブロック16の外面には、突起19を上下両端縁にそれぞれ延設してあり、これら突起19,19の間にドアロック20の入力レバー21を配置してある(図9参照)。
【0018】
22はギア12とリングギア13に歯合したピニオンで、その軸22aの一端をレバー7のスリット14を通してアウタケース10の膨出部10bに係合させるとともに、軸22aの他端はスライドブロック16の長孔17に係合させてある。これによって、ピニオン22が軸部10aを中心として公転すると、その軸22aがスライドブロック16の長孔16内を移動して、スライドブロック16が上下方向にスライドできるようにしてある。
【0019】
次に、本実施例の作用について説明する。
【0020】
ドアロック20が解錠状態にある場合には、ドアロック作動機構5は図3に示すような中立状態を保っている。いま、キーシリンダ1に正規のキーを差し込んで、図4に示すようにキーレバー3,4を反時計方向に回転させると、ロッド8,9が互いに異なる方向、即ちロッド8は下方へ、ロッド9は上方へ移動する結果、ギア12,リングギア13はいずれも反時計方向へ回転するので、ピニオン22が軸部10aを中心として反時計方向に公転して、スライドブロック16を上方へ変位させる。この結果、スライドブロック16の下方側の突起19がドアロック20の入力レバー21を時計方向へ回転させ、ドアロック20の施錠が行われる。キーを元に戻すと、ドアロック作動機構5は図3の中立状態まで復帰する。
【0021】
ドアロック20を解錠する場合には、図5に示すようにキーレバー3,4が時計方向に回転し、ロッド8は上方へ、ロッド9は下方へ移動する結果、ピニオン22が軸部10aを中心として時計方向に公転するので、スライドブロック16が下方へ変位し、その下方側の突起19がドアロック20の入力レバー21を反時計方向へ回転させることになる。
【0022】
ところで、図6,図7に示すように、キーシリンダ1を上下にこじった場合には、ロッド8,9は同じ方向はに移動するために、ギア12とリングギア13が逆方向に回転してピニオン22を回転させる。つまり、ピニオン22は自転はするが、公転はしないので、ドアロック20が解錠することはない。
【0023】
従って、これらギア12、リングギア13、ピニオン22により作動方向規制手段が形成されることになる。
【0024】
なお、ドアアウタパネルが側面衝突によって変形した場合、従来のドアロック装置では、キーシリンダが上方へ変位して、ドアロックが施錠してしまうことがあったが、本実施例の装置によれば、図6に示すように、ドアロック作動機構5が動作するため、そのような虞れはない。
【0025】
本実施例では、入力レバー5,6を軸部10aで枢支結合するとともに、この軸10aの回りにギア12,ピニオン22,リグギア13を配置してあるので、ドアロック作動機構5をコンパクトに構成することができる。
【0026】
また、ギア12,リングギア13を入力レバー6,7とそれぞれ一体成形してあるので、部品点数が少なくなり、コスト的に有利になる。
【0027】
さらに、スライドブロック16の長孔17にピニオン22の軸22aを係合してスライドブロック16を往復動させるようにしてあるので、ドアロック作動機構5が簡単になる。
【0028】
さらにまた、スライドブロック16の突起19,19によってドアロック20の入力レバー21を駆動させるようにしてあるので、ドアロック20との連結機構も簡単になる。
【0029】
さらに、キーレバー3のロッド8との連結部からキーシリンダ1の回転軸2までの長さ(入力レバー6のロッド8との連結部から軸部10aまでの長さ)をd、キーレバー4のロッド9との連結部から回転軸2までの長さ(入力レバー7のロッド9との連結部から軸部10aまでの長さ)をDとして、リングギア13の軸部10aにおける半径をR、ギア12の同様の半径をrとすると、これらの間には、近似的に、次式の関係が成り立つ。
【0030】
Rd=rD
なお、本実施例では、作動方向規制手段を、ギア12,ピニオン22,リングギア13からなる遊星歯車装置によって構成してあるが、他の機構を用いることも勿論可能である。
【0031】
本発明によれば、キーシリンダを正規のキーで回転させた場合、一対のロッドが異なる方向に移動し、ドアロックの施錠,解錠が行われるが、キーシリンダを上下にこじった場合には、一対のロッドが同じ方向に移動し、ドアロックの解錠は行われない。すなわち、キーシリンダを上下にこじっても、ドアロック作動機構の入力レバーが逆方向に回転するので、ドアロックが解錠することはない。
【0032】
また、請求項のような構成にすると、入力レバーの枢支結合軸の回りにギア,ピニオン,リングギアが配置されるので、ドアロック作動機構がコンパクトになる。
【0033】
さらに、請求項のような構成にすると、部品点数が少なくなり、コスト的に有利になる。
【0034】
さらにまた、請求項のような構成にすると、スライドブロックがピニオン軸に係合して往復動するようになるので、ドアロック作動機構が簡単になる。
【0035】
また、請求項のような構成にすると、スライドブロックの突起によってドアロックの入力レバーが駆動されるようになるので、ドアロックとの連結機構も簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のドアロック装置を分解して示す斜視図。
【図2】 同ドアロック装置の水平断面図。
【図3】 同ドアロック装置の動作を説明する図。
【図4】 同ドアロック装置の動作を説明する図。
【図5】 同ドアロック装置の動作を説明する図。
【図6】 同ドアロック装置の動作を説明する図。
【図7】 同ドアロック装置の動作を説明する図。
【図8】 同ドアロック装置のスライドブロックの動作を説明する図。
【図9】 同ドアロック装置のドアロック入力レバーとの配置を示す図。
【図10】従来例の問題点を説明する図。
【図11】キーシリンダの取付構造を示す図。
【符号の説明】
1・・・キーシリンダ
2・・・キーレバー
5・・・ドアロック作動機構
6・・・入力レバー
7・・・入力レバー
8・・・ロッド
9・・・ロッド

Claims (5)

  1. キーシリンダの回転軸周りでの挟角が90度を越えるよう上記キーシリンダの回転軸の半径方向にそれぞれ延出する一対のキーレバーを有するキーシリンダと、
    一対の入力レバーを有し、該一対の入力レバーの所定方向の回転によりドアロックを解錠,施錠させるドアロック作動機構と、
    一方のキーレバーと一方の入力レバーの先端とを連結するロッドと、他方のキーレバーと他方の入力レバーの先端とを連結するロッドと、を備え、
    上記一方の入力レバーは、上記一方のキーレバーの延出方向に対応して延出し、上記他方の入力レバーは、上記他方のキーレバーの延出方向に対応して延出し、上記一方の入力レバーの基端と上記他方の入力レバーの基端とが枢支結合軸上で枢支結合され、
    上記ドアロック作動機構は、互いに略平行に配置された上記一対のロッドが互いに異なる方向に移動したときに上記一対の入力レバーをそれぞれ上記枢支結合軸周りの同一方向に回転させてドアロックを解錠,施錠させる作動方向規制手段を有していることを特徴とする自動車のドアロック装置。
  2. 上記一方の入力レバーに上記枢支結合軸を中心とするギアを設け、上記他方の入力レバーに上記枢支結合軸を中心とするリングギアを設け、上記ギア及び上記リングギアの間に上記枢支結合軸周りに公転するピニオンを歯合させ、上記ピニオンと上記ドアロックとを、上記ピニオンの軸に係合して上記ピニオンの公転に伴って上下方向に移動するスライドブロックを介して連係することによって、上記ドアロック作動機構を構成したことを特徴とする請求項1に記載の自動車のドアロック装置。
  3. 上記ギア,リングギアのそれぞれを扇形にし、上記ギヤを上記一方の入力レバーに一体成形し、上記リングギヤを上記他方の入力レバーに一体成形したことを特徴とする請求項に記載の自動車のドアロック装置。
  4. 上記リングギヤの扇形平板部に弧状のスリットを形成するとともに、上記スライドブロックに長孔を設け、上記スリットと上記長孔に上記ピニオンの軸両端をそれぞれ係合し、上記スライドブロックを往復動させて上記ドアロックを解錠,施錠するようにしたことを特徴とする請求項に記載の自動車のドアロック装置。
  5. 上記スライドブロックに突起を一対設け、これら突起間に上記ドアロックの入力レバーを配置したことを特徴とする請求項に記載の自動車のドアロック装置。
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