JP3946682B2 - 入浴剤 - Google Patents
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上記のように、エーテル結合を介してグリセロール基又はグリシドール基が相互に結合したポリグリセロール鎖が極めて柔軟な骨格構造を有し、特に分岐構造の発達した多分岐ポリグリセロール鎖では、ヒドロキシ基の半数(+1)が高活性の1級ヒドロキシ基となる上、多数の末端ヒドロキシ基が自由な運動を規制されて狭い空間領域に密集して存在するため、キレート的な多元吸着が可能となり、これを添加した浴湯に入浴すると、各種の入浴剤基剤を包括したまま、直ちに皮膚上に吸着することができる。これにより、稀薄な入浴剤添加浴湯からでも非常に効率よく香料やその他の薬効成分を皮膚に定着/作用させることができ、湯上がり後も極めて高いスキンケア効果を発現できる。しかもこのポリグリセロール変性シリコーンは、分子間相互作用が低く低粘度で摩擦係数が極めて低いシリコーンをその母骨格としているため、皮膚上でベタついたりヌルついたりすることもなく、きわめてさっぱりとした爽やかな湯上がり感を提供することができる。
本発明において、ポリグリセロール鎖は、構造式(1)で表される分岐グリセロール基(以下、基(1)という)を含有する分岐ポリグリセロール鎖であることが好ましい。ポリグリセロール鎖は、a個の基(1)、b個の構造式(2)で表されるグリシドール基(以下、基(2)という)、c個の構造式(3)で表されるグリセロール基(以下、基(3)という)、及び末端基としてd個の構造式(4)で表されるグリセロール基(以下、基(4)という)が結合して形成されるものである。
本発明のポリグリセロール変性シリコーンにおける、シリコーンのケイ素原子と、前述のポリグリセロール鎖を結合する連結基に特に制限はないが、エーテル基を有する2価又は3価の基であることが好ましい。
(式中、R1は、置換基を有していてもよい、炭素数1〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基、アルケニレン基又は炭素数6〜28のアリーレン基、A1Oは炭素数1〜4のアルキレンオキシ基(オキシアルキレン基ともいう)又は炭素数6〜10のアリーレンオキシ基(オキシアリーレン基ともいう)、pは0〜30の数を示し、p個のA1Oは同一でも異なっていてもよい。)
連結基(5)において、R1中のアリーレン基は、アルキレンアリーレン基、アリーレンアルキレン基、アルキレンアリーレンアルキレン基を含む。R1として好ましいアルキレン基又はアルケニレン基は、炭素数1〜16、特に好ましくは1〜12のアルキレン基又はアルケニレン基であり、メチレン、エチレン、プロピレン、トリメチレン、ブチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン、ウンデカメチレン、ドデカメチレン、トリデカメチレン、テトラデカメチレン、ペンタデカメチレン、ヘキサデカメチレン基等が挙げられ、R1として好ましいアリーレン基としては、アルキレン基の炭素数が1〜22のアルキレンフェニレン基が挙げられ、トリメチレンフェニレン基が好ましい。これらR1の中ではエチレン基、プロピレン基、トリメチレン基又はトリメチレンフェニレン基がさらに好ましく、原料の合成の容易さの観点からは、エチレン基、トリメチレン基又はトリメチレンフェニレン基が特に好ましい。
本発明のポリグリセロール変性シリコーンを形成するシリコーンは、ケイ素原子を2つ以上有するポリシロキサンから誘導されるものであり、ポリシロキサンの形状は直鎖状、分岐鎖状、環状の何れであってもよい。また、ポリシロキサンの数平均分子量は、好ましくは300〜70万、より好ましくは300〜20万、更に好ましくは1000〜2万である。数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフ(以下、GPCという)法や、光散乱法等により求めることが出来る。
シリコーン(9)において、R2、R3、R4、t個のR5、t個のR6、R7、R8、R9のうちポリグリセロール鎖が結合した連結基以外の基は、同一又は異なって、置換基を有していてもよい炭素数1〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基又はアルコキシ基、あるいは炭素数6〜22のアリール基であるが、炭素数1〜22のアルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、トリフルオロプロピル基等が挙げられ、炭素数1〜22のアルケニル基としては、ビニル基やアリル基が挙げられ、炭素数1〜22のアルコキシ基としては、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、フェノキシ基等が挙げられる。炭素数6〜22のアリール基としてはフェニル基等が挙げられる。これらの中では、炭素数1〜12の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、ビニル基、アリル基、又はフェニル基が好ましく、特に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基又はフェニル基である。このうち、汎用性及び価格の点からはメチル基がより好ましいが、耐熱性の点からはフェニル基がより好ましい。
本発明の入浴剤において、ポリグリセロール変性シリコーンの含有量は、その入浴剤の形態と期待する効果に応じて適宜選択することができ、特に限定されるものではないが、0.0001〜50質量%が好ましく、0.001〜30質量%がより好ましく、0.05〜15質量%が更に好ましく、0.1〜12質量%が特に好ましく、0.2〜10質量%が最も好ましい。
0.6−0.7ppm:Si−CH 2 −CH2−(4H)
1.5−1.7ppm:Si−CH2−CH 2 −(4H)
2.4−2.7ppm:Si−CH2−CH2−CH 2 −(4H)
3.3−4.0ppm:ポリグリセロール鎖のH(末端ヒドロキシ基除く、5H×グリセロール基の数)
6.7−7.2ppm:フェノール(8H)
また、13C−NMRスペクトル中、ポリグリセロール鎖を形成する基(1)〜(4)の各炭素由来のピークの帰属は、Macromolecules,1999,32,4240記載の値を参考にした。
フェノール変性シリコーン(東レ・ダウコーニング(株)製、商品名;BY16−752[両末端変性、比重=0.99g/mL、粘度=110cSt、ヒドロキシ基当量=1500(平均分子量=3000相当)、GPC(カラム:G4000HXL+G2000HXL(東ソー(株)製)、THF溶液(50mmol/L酢酸添加)、40℃、ポリスチレン換算)実測値;数平均分子量(Mn)=2340、重量平均分子量(Mw)=4780])450gをフラスコに取り、1M水酸化カリウム エタノール溶液15mLを加え、撹拌しながら減圧下に95℃まで加温し、淡橙色油状物としてカリウム化フェノール変性シリコーンを得た。激しく撹拌しながらアルゴン気流下にグリシドール77.8g(3.5当量)を定量送液ポンプを用いて5時間かけて添加した。20分間さらに加熱撹拌後、室温まで冷却すると、淡黄色粘稠油状生成物が得られた。得られた分岐ポリグリセロール変性シリコーンにエタノール500mLを加え、カチオン交換樹脂によりカリウムを除去、濃縮し、微黄色油状物として分岐ポリグリセロール変性シリコーンAを得た(収率99.5%)。 13C−NMRスペクトルの解析により、基(1)のメチン炭素由来のシグナル(78.0〜81.0ppm)の存在から、基(1)を有する分岐ポリグリセロール変性シリコーンであることを確認した。また1H−NMRスペクトルの解析により、平均グリセロール基数(G)=7.0(片側 3.5 )、平均ケイ素原子数(Si)=33.5、G/Si比は0.21であり、GPC解析に依れば、数平均分子量(Mn)は2850であった。
フェノール変性シリコーン(信越化学工業(株)製 X−22−1821[両末端変性、比重=0.99g/mL、粘度=110cSt、ヒドロキシ基当量=32mgKOH/g(平均分子量=3500相当)])200gをフラスコに取り、カリウムメトキシド30%メタノール溶液8.01gを加え、攪拌しながら減圧下に60℃まで加温して、メタノールを全て留去し、黄色油状物としてカリウム化フェノール変性シリコーンを得た。95℃まで昇温し、激しく攪拌しながらアルゴン気流下にグリシドール21.2g(2.5当量)を定量液送ポンプを用いて4時間にわたり添加した。15分間さらに加熱攪拌後、室温まで放冷すると、透明微黄色ペースト状生成物が得られた。得られた分岐ポリグリセロール変性シリコーンをカチオン交換処理で脱塩後に濃縮し、高粘度微黄色油状物質として分岐ポリグリセロール変性シリコーンB(213g)を得た。収率96.2%。13C−NMRスペクトルの解析により、基(1)のメチン炭素由来のシグナル(78.0〜81.0ppm)の存在から、基(1)を有する分岐ポリグリセロール変性シリコーンであることを確認した。また1H−NMRスペクトルの解析により、平均グリセロール基数(G)=5.2(片側 2.6)、平均ケイ素原子数(Si)=38.5、G/Si比は0.14であった。
表1に示す組成の本発明及び比較の入浴剤を調製し、下記方法で配合安定性及び投浴評価を行った。結果を表1に示す。
入浴剤を50℃で3ヶ月間保存し、目視で外観の変化を観察し、下記基準で評価した。
◎:保存後も非常に均一に乳化
○:やや濃度差が見られるが、概ね均一に乳化
×:乳化不良
<投浴評価法>
40℃のイオン交換水200Lを張ったバスタブを2基用意し、片方に本発明の入浴剤を、もう一方に比較の入浴剤を、それぞれ40g投入(濃度:200ppm)、均一に溶解させた。5分後、専門のパネラーが分散性を評価し、更に入浴時と湯上がり後の使用感に関する官能評価を行った。官能評価は下記の判定基準に従って行った。
◎:非常に均一に溶解又は分散
○:概ね均一に溶解又は分散
×:不溶物あり、又は沈殿物あり
・入浴時のすべり感
◎:非常に心地よいすべり感がある
○:ややすべり感がある
×:きしみ感がある
・血行促進効果
◎:血行促進効果が高い
○:血行促進効果がある
・リラクゼーション効果
◎:総合的に、大変心地よい
○:総合的に、心地よいと言える
・湯上がり10分後のべたつき感
◎:全くベタつかず、さらさらする
○:ベタつきはない
×:不快なベタつきがある
・湯上がり1時間後のしっとり感
◎:非常にしっとりして、潤いを感じる
○:しっとりする
×:肌がかさつく
・湯上がり1時間後の残香性
◎:爽やかな香りが持続している
○:ほのかに香りが感じられる
×:残香性なし
表2に示す組成の本発明及び比較の入浴剤を調製し、実施例1と同様の方法で投浴評価を行った。結果を表2に示す。
表3に示す組成の本発明及び比較の入浴剤を調製し、実施例1と同様の方法で投浴評価を行った。結果を表3に示す。
Claims (3)
- 下記構造式(1)、(2)、(3)又は(4)で表されるグリセロール基又はグリシドール基から構成され、かつ、構造式(1)で表される分岐グリセロール基を少なくとも1つ含む分岐ポリグリセロール鎖が、一般式(5)で表される2価の基、一般式(6)で表される3価の基及び一般式(8)で表される3価の基から選ばれる連結基を介して、シリコーンのケイ素原子に少なくとも1つ結合した分岐ポリグリセロール変性シリコーンを含有する入浴剤。
−R 1 −O−(A 1 O) p − (5)
(式中、R 1 は、置換基を有していてもよい、炭素数1〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基、アルケニレン基又は炭素数6〜28のアリーレン基、A 1 Oは炭素数1〜4のアルキレンオキシ基(オキシアルキレン基ともいう)又は炭素数6〜10のアリーレンオキシ基(オキシアリーレン基ともいう)、pは0〜30の数を示し、p個のA 1 Oは同一でも異なっていてもよい。)
(式中、R 1 は前記の意味を示し、A 2 O及びA 3 Oはそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキレンオキシ基又は炭素数6〜10のアリーレンオキシ基を示し、qは1〜30の数、rは1〜30の数を示し、q個のA 2 O及びr個のA 3 Oは同一でも異なっていてもよい。)
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