JP3948331B2 - 自動販売機 - Google Patents
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Description
【0001】
【従来の技術】
まず、サーペンタイン式商品収納ラックを搭載した自動販売機を対象に、その従来構成を図2に示す。図において、1は前面が開口され、断熱筐体として形成された本体ケース、2は本体ケース1に片開き式に配設され、その前面開口を開閉する外扉、3は本体ケース1の庫内前面を覆う断熱内扉であり、本体ケース1の庫内にはサーペンタイン式商品収納ラック4,商品搬出シュータ5および冷却/加熱ユニット6が設置されている。前記商品搬出シュータ5はその板面に多数の導風穴が開口しており、また、前記冷却/加熱ユニット6は、風胴内に冷却器(冷凍機のエバポレータ)6a,電熱ヒータ6bを内蔵し、その前面に庫内ファン6cを組合せて構成され、本体ケース1の庫内背面側に設けた吸込ダクト8に連ねて庫内底部に設置されている。
【0002】
前記断熱内扉3には商品搬出シュータ5から外扉2に設けた商品取出口2aに通じる商品搬出口を塞ぐように板厚数mm程度のプラスチックにより形成されたフラップ式の商品搬出扉7が配設されている。この商品搬出扉7は、図3に示すように、湾曲面として形成され、該湾曲面7aに補強リブ7bが形成された前面壁7aと、この前面壁7aの左右両側に形成された側面壁7cおよび上端の左右に形成された軸部7dとからなり、該軸部7dを商品搬出口の枠に軸支して揺動可能に取付けられる。なお、前記本体ケース1の庫内は仕切壁(不図示)により左右に並ぶ複数の商品収納室に分割され、各商品収納室ごとに前記サーペンタイン式商品収納ラック4,商品搬出シュータ5および冷却/加熱ユニット6が配設され、そして、各商品収納室に対応してフラップ式の商品搬出扉を備えた商品搬出口が断熱内扉3に形成されている。
【0003】
かかる構成において、商品収納室ごとに販売モードがコールドまたはホットに設定され、前記冷却/加熱ユニット6がコールド/ホットの販売モードに合わせて冷却器6a,電熱ヒータ6bのいずれかを選択して運転される。これにより、冷却器6aまたは電熱ヒータ6bで冷却ないし加熱された庫内空気が庫内ファン6cにより前方に吹出し、その冷気流または暖気流は図示矢印のように上方に方向転換して庫内空間を通風し、庫内の背面側から吸込ダクト8を経て再び冷却/加熱ユニット6に戻るように循環送風される。そして、この冷気流または暖気流(以下「循環空気流」と称する)との熱交換によりサーペンタイン式商品収納ラック4に収納した商品9を保冷または加温する。このとき、断熱内扉3の商品搬出口に設けられた商品搬出扉7は商品搬出口から庫内の冷気,暖気が庫外に漏出するのを防止するように常時閉じている。
【0004】
前記サーペンタイン式商品収納ラック4の各コラムには商品9が図示のように収納されており、販売指令に基づいて選択されたベンド機構(不図示)が作動すると、そのコラムの最下位に並ぶ商品が下方に払出された後に商品搬出シュータ5の斜面に沿って転動し、商品搬出扉7を押し開いて商品取出口2aに搬出される。商品収納ラック4から払出された商品が商品搬出シュータ5を転動して商品取出口2aに搬出される過程で該商品により押し開かれた商品搬出扉7は商品が通過した後自重で復帰して商品搬出口を閉塞する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の自動販売機におけるサーペンタイン式商品収納ラック4は最下位の商品から払出すように構成されており、このため、冷却/加熱ユニット6(庫内ファン6c)から吹き出された循環空気流により商品収納ラック4に収納された下部領域の商品から冷却,加温されるように構成されている。したがって、庫内を通風する循環空気流は、図2で示すように、冷却/加熱ユニット6(庫内ファン6c)から、商品搬出シュータ5の導風穴を通過し、上方に向きを変えて庫内を通風して商品収納ラック4に収納した商品を保冷,加温するが、この循環通風の過程で循環空気流の一部は庫内の商品搬出シュータ5から商品取出口2aに通じる箇所に配した商品搬出扉7の扉面に当たって向きを変える。このとき、商品搬出扉7の扉面に当たって向きを変える循環空気流は、冷却/加熱ユニット6で冷却または加熱されるとともに庫内ファン6cによって吹き出される吹き出し直後の空気であるために庫内外の温度差が最も大きくなる。しかも、従来の商品搬出扉7は商品9の搬出動作を阻害しないように軽量,薄肉なフラッパ板で作られているので断熱性が低く、この商品搬出扉を熱伝達経路として庫外と庫内の間で出入する熱量も大きくなる。したがって、商品搬出扉7を通じて庫内と庫外との間に出入する熱量が多くなり、それだけ冷却/加熱ユニット6の熱負荷が増大して自動販売機のランニングコストが嵩むようになる。
【0006】
このため、図3に示すように、商品搬出扉7に断熱材7fを貼着して断熱性を高めている。しかしながら、商品搬出扉7はその扉を介して庫内を目視できるように透明に形成されているのが一般的であり、前記断熱材7fを貼着すると商品搬出扉7を介して庫内を目視することができなくなるとともに部品点数が増加するという欠点を有する。なお、商品搬出扉7の板厚を厚くして断熱性を高めることもできるが、この場合には扉自身の重量が増して軽量な商品9では扉を開くことができなくなる搬出トラブルを招くおそれがあることから実用的ではない。
【0007】
この発明は上記の点に鑑みなされたものであり、その目的は前記課題を解決し、部品点数を増加させることなく、庫内への熱侵入を巧みに低減して高い省エネ効果が得られるように改良した自動販売機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためにこの発明によれば、断熱筐体として形成した本体ケースの庫内に商品収納ラック,商品搬出シュータおよび庫内ファンと組合せた冷却/加熱ユニットを上下に並べて配置し、商品収納ラックに収納した商品をコールド商品またはホット商品として販売する自動販売機であり、前記冷却/加熱ユニットで冷却または加熱した空気を庫内ファンにより庫内に循環送風して商品を保冷または加温するようにし、かつ庫内前面を閉塞する断熱内扉に形成された商品搬出口に、前記商品収納ラックから払出されて商品搬出シュータを介して転動する商品により押し開かれ、当該商品の通過後に自重で復帰して商品搬出口を閉塞する常閉の商品搬出扉を備えたものにおいて、前記商品搬出扉を上端の左右に軸部を有する中空構造の扉として形成し、この中空構造の商品搬出扉を商品搬出口に前記軸部を軸支して取付けたことを特徴とする(請求項1)。
【0009】
前記中空構造の商品搬出扉はガスアシスト成形により形成することができ、前記ガスアシスト成形により商品搬出扉の中空部に空気を封入したり(請求項2)、商品搬出扉の中空部を真空とする(請求項3)ことができる。
上記の構成によれば、断熱内扉の商品搬出口に配置した商品搬出扉を、空気層を封入または真空層とした中空構造としたことにより、扉自身の重量を殆ど増加させることなく高い断熱性を確保でき、冷却/加熱ユニットから前方に吹き出した冷気流または暖気流が商品搬出扉に当たってもこの賞品搬出扉を熱伝達経路として庫外と庫内の間で出入する熱損失を低く抑えることが可能となり、それだけ冷却/加熱ユニットの熱負荷を減少して自動販売機のランニングコストを抑えることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図1に示す実施例に基づいて説明する。なお、この実施例の図中で図3に対応する部材には同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
図1はこの発明の請求項1,2に対応した実施例を示す商品搬出扉の断面図である。図1において、70は断熱内扉3(図2参照)の商品搬出口に配置された商品搬出扉を示す。この商品搬出扉70はガスアシスト成形により中空部71が形成され、この中空部71に空気が封入されている。この商品搬出扉70の外形は図3に示した従来の商品搬出扉の外形形状と同一であり、湾曲した前面壁とこの前面壁の左右両側に形成された側面壁とからなるとともにその上端の左右に形成された軸部とからなるものである。そして、図1では、商品搬出扉70の湾曲した前面壁70aに中空部71が形成されている状態を表しているが、この中空部71は商品搬出扉70の前面壁と側面壁とに形成されている。このように封入した空気を断熱層とした中空構造の商品搬出扉70を採用することにより、扉の重量を小さく抑えて商品の転動搬出機能を保持しつつ、高い断熱性を確保することができる。なお、中空構造の内部は真空とすることもできる。
【0011】
かかる構成において、商品収納室ごとに販売モードがコールドまたはホットに設定され、冷却/加熱ユニット6(図2参照)がコールド/ホットの販売モードに合わせて運転され、冷却/加熱ユニット6から前方に吹き出された循環空気流が商品搬出扉70の湾曲面に当たって向きを変える。このとき、商品搬出扉70は空気層を封入または真空層とした中空構造として形成されているので高い断熱性を有する。したがって、冷却/加熱ユニット6から前方に吹き出した冷気流または暖気流が商品搬出扉70に当ってもこの商品搬出扉70を熱伝達経路として庫外と庫内の間で出入する熱損失は低く抑えられる。また、商品搬出扉70は冷却/加熱ユニットによって冷却または加熱されるとともに庫内ファンによって吹出される吹出し直後の空気が直接当り、扉内外の温度差が最も大きくなる位置に配置され、庫内外の温度差は大きいが、商品搬出扉70の断熱性能が高いことから商品搬出扉70の表面に霜がつくのを防止できる。したがって、従来装置のように商品搬出扉に付着した霜が商品取出口に滴下することもない。
【0012】
【発明の効果】
以上述べたようにこの発明によれば、断熱筐体として形成した本体ケースの庫内に商品収納ラック,商品搬出シュータおよび庫内ファンと組合せた冷却/加熱ユニットを上下に並べて配置し、商品収納ラックに収納した商品をコールド商品またはホット商品として販売する自動販売機であり、前記冷却/加熱ユニットで冷却または加熱した空気を庫内ファンにより庫内に循環送風して商品を保冷または加温するようにし、かつ庫内前面を閉塞する断熱内扉に形成された商品搬出口に、前記商品収納ラックから払出されて商品搬出シュータを介して転動する商品により押し開かれ、当該商品の通過後に自重で復帰して商品搬出口を閉塞する常閉の商品搬出扉を備えたものにおいて、前記商品搬出扉を上端に軸部を有する中空構造の扉として形成し、この中空構造の商品搬出扉を商品搬出口に前記軸部を軸支して取付けたことにより、商品搬出扉の断熱性を高めるために商品搬出扉の重量が増加して軽量な商品では商品搬出扉を開くことができなくなるという搬出トラブルを招来することがなく、また、冷却/加熱ユニットによって冷却または加熱されるとともに庫内ファンによって吹き出される吹き出し直後の空気が直接当り、庫内外の温度差が最も大きくなる位置に配置された商品搬出扉を介して出入する熱損失を低く抑えることができ、これにより冷却/加熱ユニットの熱負荷軽減および省エネ効果の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す断熱内扉の商品搬出口に配備される商品搬出扉の断面図
【図2】この発明の実施対象となる自動販売機の庫内構成図であり、(a) は側面断面図、(b) は正面断面図
【図3】従来における断熱内扉の商品搬出口に配備される商品搬出扉の斜視図
【符号の説明】
1 本体ケース
3 断熱内扉
4 商品収納ラック(サーペンタイン式商品収納ラック)
5 商品搬出シュータ
6 冷却/加熱ユニット
6a 冷却器
6b ヒータ
6c 庫内ファン
70 商品搬出扉
70a 前面壁
71 中空部
Claims (3)
- 断熱筐体として形成した本体ケースの庫内に商品収納ラック,商品搬出シュータおよび庫内ファンと組合せた冷却/加熱ユニットを上下に並べて配置し、商品収納ラックに収納した商品をコールド商品またはホット商品として販売する自動販売機であり、前記冷却/加熱ユニットで冷却または加熱した空気を庫内ファンにより庫内に循環送風して商品を保冷または加温するようにし、かつ庫内前面を閉塞する断熱内扉に形成された商品搬出口に、前記商品収納ラックから払出されて商品搬出シュータを介して転動する商品により押し開かれ、当該商品の通過後に自重で復帰して商品搬出口を閉塞する常閉の商品搬出扉を備えたものにおいて、前記商品搬出扉を上端の左右に軸部を有する中空構造の扉として形成し、この中空構造の商品搬出扉を商品搬出口に前記軸部を軸支して取付けたことを特徴とする自動販売機。
- 請求項1記載の自動販売機において、商品搬出扉の中空部に空気を封入したことを特徴とする自動販売機。
- 請求項1記載の自動販売機において、商品搬出扉の中空部を真空としたことを特徴とする自動販売機。
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