JP3948413B2 - 車々間通信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車々間通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車々間通信は、1つの周波数を用いて実現することが検討されている。この場合、多数の車両から成る隊列が密集して車々間通信を行うと、それぞれの通信による電波干渉を回避するための工夫が必要となる。この工夫としては、例えば時分割多重(TDMA)方式や符号分割多重(CDMA)方式等を用い、1つの周波数を複数のチャネルに分離することが考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような多重方式を実現するには、チャネルの使用状況の確認、割り当てチャネルの管理等、複雑な制御が必要となる。
【0004】
本発明は上記点に鑑みて、新規な構成で車々間通信の電波干渉を低減することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための、請求項1に記載の発明は、車々間通信の通信隊列内で前方車両および後方車両と無線による送受信を行う送受信手段と、前記送受信手段が前記前方車両から受信する電波に含まれる第1の偏波成分と第2の偏波成分の受信強度を比較する比較手段と、前記比較手段の比較に基づき、前記第1の偏波成分および前記第2の偏波成分のうち、受信強度の高い方の偏波成分で前記送受信手段に前記前方車両への送信を行わせ、受信強度の低い方の偏波成分で前記送受信手段に前記後方車両との送受信を行わせる送受信制御手段と、を備えた車々間通信装置である。
【0006】
これによって、車々間通信装置は、前方車両からの受信した偏波を用いて前方と送受信を行い、また後方の車両との通信にはこれと異なる偏波を用いて送受信を行うので、このような車々間通信装置を搭載した車両の隊列による車々間通信においては、2つの車両間で用いられる偏波が交互になり、車々間通信の電波干渉を低減することができる。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車々間通信装置において、自車両が属する車々間通信の通信隊列から抜けるとき、前記通信隊列内の自車両の位置に関する情報に基づいて、車々間通信による命令に基づいて送受信の偏波を切り替え更に前方の車両に送受信の偏波を切り替える命令を送信する前方車両、に送受信の偏波を切り替える命令を送信する退出制御手段を備えたことを特徴とする。
【0008】
これによって、1台の車両が通信隊列から抜けるときに、速やかに偏波を交互とする車々間通信の隊列が形成される。
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の車々間通信装置において、車々間通信の通信隊列に入ったとき、前記通信隊列内の自車両の位置に関する情報に基づいて、車々間通信による命令に基づいて送受信の偏波を切り替え更に前方の車両に送受信の偏波を切り替える命令を送信する前方車両、に送受信の偏波を切り替える命令を送信する割り込み制御手段を備えたことを特徴とする。
【0010】
これによって、1台の車両が通信隊列に割り込むときに、速やかに偏波を交互とする車々間通信の隊列が形成される。
【0011】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車々間通信装置において、自車両が属する通信隊列の先頭にあって前方の通信隊列の最後尾の車両に近づいたとき、この最後尾の車両からの受信の偏波に基づいて、車々間通信による命令に基づいて送受信の偏波を切り替え更に前方の車両に送受信の偏波を切り替える命令を送信する前記最後尾の車両、に送受信の偏波を切り替える命令を送信する結合制御手段を備え、この結合制御手段は、前記自車両が属する通信隊列および前記前方の通信隊列からなる通信隊列内の自車両の位置に関する情報に基づいて、前記送受信の偏波を切り替える命令を前記最後尾の車両に送信することを特徴とする。
【0012】
これによって2つの通信隊列が結合するときに、速やかに偏波を交互とする車々間通信の隊列が形成される。
【0014】
また、請求項5に記載の発明は、車々間通信の通信隊列内で前方車両から無線受信し、後方車両に無線送信する送受信手段と、前記送受信手段が前記前方車両から受信する電波に含まれる第1の偏波成分と第2の偏波成分の受信強度を比較する比較手段と、前記比較手段の比較に基づき、前記第1の偏波成分および前記第2の偏波成分のうち、受信強度の低い方の偏波成分で前記送受信手段に前記後方車両への送信を行わせる送信制御手段と、を備えた車々間通信装置である。
【0015】
これによって、車々間通信装置は、前方車両からの受信した偏波を用いて前方と送受信を行い、また後方の車両との通信にはこれと異なる偏波を用いて送受信を行うので、このような車々間通信装置を搭載した車両の隊列による車々間通信においては、2つの車両間で用いられる偏波が交互になるので、車々間通信の電波干渉を低減することができる。
【0016】
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の車々間通信装置において、自車両が属する車々間通信の通信隊列から抜けるとき、車々間通信による命令に基づいて送受信の偏波を切り替え更に後方の車両に送受信の偏波を切り替える命令を送信する後方車両、に送受信の偏波を切り替える命令を送信する退出制御手段を備えたことを特徴とする。
【0017】
これによって、1台の車両が通信隊列から抜けるときに、速やかに偏波を交互とする車々間通信の隊列が形成される。
【0018】
また、請求項7に記載の発明は、請求項5または6に記載の車々間通信装置において、車々間通信の通信隊列に入ったとき、車々間通信による命令に基づいて送受信の偏波を切り替え更に後方の車両に送受信の偏波を切り替える命令を送信する後方車両、に送受信の偏波を切り替える命令を送信する割り込み制御手段を備えたことを特徴とする。
【0019】
これによって、1台の車両が通信隊列に割り込むときに、速やかに偏波を交互とする車々間通信の隊列が形成される。
【0021】
一般に車両の速度と車間距離との間には正の相関関係があるので、これによって車間力と送信電力の強度とが正の相関関係を有するようになるので、過剰な電波の送出を抑えることができる。したがって、車々間通信の電波干渉を低減することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態に係る車々間通信装置1の構成を示す。本実施形態における車々間通信装置1は、車両の隊列中において自車両の前後の車両の車々間通信装置1と無線通信を行うためのものである。車両の隊列とは、進行方向に直列に並ぶ一群の車両が成す列のことである。図2に、車々間通信装置1を搭載する車両2の隊列の概念図を示す。図中の車両2の列が隊列である。隊列中の各車両2間の矢印は、当該車両2間の通信を表している。本実施形態においては、隊列内の車両2間の通信として、垂直偏波、水平偏波を隊列の先頭から最後尾まで交互に使用するようになっている。
【0025】
車々間通信装置1は、前方Aアンテナ11、前方Bアンテナ12、後方Bアンテナ13、後方Aアンテナ14、レベル比較部15、スイッチ16〜23、前方送信部24、前方受信部25、後方送信部26、後方受信部27、制御部28、メモリ29、および入力装置30から構成される。
【0026】
前方Aアンテナ11は、車両の前方と電波の授受を行うためのアンテナであり、電波の垂直偏波成分の送受信ができるような偏波特性を有している。前方Bアンテナ12は、車両の前方と電波の授受を行うためのアンテナであり、電波の水平偏波成分の送受信ができるような偏波特性を有している。
【0027】
後方Bアンテナ13は、車両の後方と電波の授受を行うためのアンテナであり、電波の水平偏波成分の送受信ができるような偏波特性を有している。後方Aアンテナ14は、車両の後方と電波の授受を行うためのアンテナであり、電波の垂直偏波成分の送受信ができるような偏波特性を有している。
【0028】
アンテナの種類としては、パッチアンテナ、チップ誘電体アンテナ等の平面、小型アンテナを用いる。このような小型アンテナの場合、車両に搭載することが容易になる。図3に、これらアンテナの車両2への取り付け位置を示す。前方Aアンテナ11および前方Bアンテナ12は車両2のフロントバンパー部に設置され、後方Bアンテナ13および後方Aアンテナ14はリアバンパー部に設置される。このようにすることで、当該アンテナを用いた通信の障害物となるものが無く、良い通信状態を保てる。
【0029】
スイッチ16は、前方Aアンテナ11をスイッチ20とスイッチ21のいずれに接続させるかを制御するスイッチであり、その切り替えは制御部28によって制御される。
【0030】
スイッチ17は、前方Bアンテナ12をスイッチ20とスイッチ21のいずれに接続させるかを制御するスイッチであり、その切り替えは制御部28によって制御される。
【0031】
スイッチ18は、後方Bアンテナ13をスイッチ22とスイッチ23のいずれに接続させるかを制御するスイッチであり、その切り替えは制御部28によって制御される。
【0032】
スイッチ19は、後方Aアンテナ14をスイッチ22とスイッチ23のいずれに接続させるかを制御するスイッチであり、その切り替えは制御部28によって制御される。
【0033】
スイッチ20は、レベル比較部15からハイ信号(図中ではHと記載)が入力されると前方送信部24をスイッチ16に接続し、ロー信号(図中ではLと記載)が入力されると前方送信部24をスイッチ17に接続する。
【0034】
スイッチ21は、レベル比較部15からハイ信号が入力されると前方受信部25をスイッチ16に接続し、ロー信号が入力されると前方受信部25をスイッチ17に接続する。
【0035】
スイッチ22は、レベル比較部15からハイ信号が入力されると後方送信部26をスイッチ18に接続し、ロー信号が入力されると後方送信部26をスイッチ19に接続する。
【0036】
スイッチ23は、レベル比較部15からハイ信号が入力されると後方受信部27をスイッチ18に接続し、ロー信号が入力されると後方受信部27をスイッチ19に接続する。
【0037】
前方送信部24は、制御部28から入力された送信データに対してD/A変調、増幅、周波数変換を施し、車々間通信の通信方式に則った送信信号をスイッチ20に出力する。
【0038】
前方受信部25は、スイッチ21から入力された信号に対して周波数変換、増幅、復調、A/D変換を施し、受信データとして制御部28に出力する。
【0039】
後方送信部26は、制御部28から入力された送信データに対してD/A変調、増幅、周波数変換を施し、車々間通信の通信方式に則った送信信号をスイッチ22に出力する。
【0040】
後方受信部27は、スイッチ23から入力された信号に対して周波数変換、増幅、復調、A/D変換を施し、受信データとして制御部28に出力する。
【0041】
メモリ29は、図示しないRAM、ROM、フラッシュメモリ等の記憶媒体から成り、制御部28から読み出し、書き込みの制御を受ける。
【0042】
入力装置30は、車々間通信装置1のユーザによるボタン押下等の操作に基づく信号を制御部28に出力する。
【0043】
レベル比較部15は、図示しないCPU、ROM、RAM、リアルタイムクロックを有し、このCPUがこのROMに保存されたプログラムを読み出して実行し、必要に応じてRAMに対して情報の読み出し/書き込みを行い、リアルタイムクロックにリセット信号を出力し、スイッチ20〜23に信号を出力する。リアルタイムクロックは、所定の時間(例えば1秒)が経過するとこのCPUに割り込み信号を送信し、CPUからリセット信号の入力があると計測時間を初期化して時間計測を最初からやり直す。
【0044】
制御部28は、メモリ29のROMまたはフラッシュメモリから所定のプログラムを読み出して実行することで動作し、その動作の必要に応じてメモリ29のROM、RAM、フラッシュメモリから情報を読み出し、またこれらRAM、フラッシュメモリに対して情報を書き込む。また制御部28は、その動作の必要に応じて前方送信部24、後方送信部26にデータを出力し、また前方受信部25、後方受信部27からデータの入力を受け、レベル比較部15、スイッチ16〜19に制御信号を出力する。また制御部28は、ウインカー信号が入力されるようになっており、これによって自車両のウインカーの点滅を検出することができる。また制御部28は、図示しない信号線を介してレベル比較部15のスイッチ20〜23への出力信号を検知することができる。
【0045】
制御部28が実行するプログラムとしては、隊列中における前後の車両に搭載される車々間通信装置とのリンクの確立、確立したリンクを用いた隊列内の情報の交換がある。隊列内で交換する隊列の情報とは、各車両の識別番号、隊列中の位置、および隊列を構成する車両の全体数等がある。車両の識別番号としては、例えば車々間通信装置1のメモリ29にあらかじめ記録されたシリアルナンバー等を用いることができる。
【0046】
隊列中の自車の位置は、すなわち自車の隊列内順位、例えば前方の車両から当該前方車両の隊列中の先頭からの順位の情報を受信し、それに1を加算することで特定することができる。隊列中を構成する車両の全体数、すなわち隊列構成車数は、例えば前後の車両からその情報を受信することで特定できる。これらの情報を受信した車々間通信装置1は、前後に隊列構成車数を送信し、後方に自車の先頭からの順位を送信する。これによって、隊列中の全車両は隊列構成車数、隊列中の自車の位置を特定することができる。
【0047】
なお、隊列の先頭の車々間通信装置1の制御部28は、自車の前方から所定以上のレベルの信号を受信できないことを検出することで、自車の先頭にいることを特定することができる。また、隊列の最後尾の車両に搭載された車々間通信装置1の制御部28は、自車の後方から所定以上のレベルの信号を受信できないことを検出することで、自車が最後尾にいることを特定することができる。また、この最後尾の車両の制御部28は、自車が最後尾であることと、自車の先頭からの順位とから、隊列構成車数を特定することができる。
【0048】
また制御部28は、無線送信時には、前方Aアンテナ11とスイッチ20とが接続され、前方Bアンテナ12とスイッチ20とが接続され、後方Bアンテナ13とスイッチ22とが接続され、後方Aアンテナ14とスイッチ22とが接続されるようにスイッチ16〜19に制御信号を出力する。また制御部28は、無線受信時には、前方Aアンテナ11とスイッチ21とが接続され、前方Bアンテナ12とスイッチ21とが接続され、後方Bアンテナ13とスイッチ23とが接続され、後方Aアンテナ14とスイッチ23とが接続されるようにスイッチ16〜19に制御信号を出力する。
【0049】
また制御部28は、通信において後方車両から後述する偏波切り替え信号を受信すると、同様の切り替え信号を前方の車両に送信し、その後レベル比較部15に制御信号を出力する。
【0050】
上記のような構成の車々間通信装置1により、レベル比較部15がスイッチ20〜23にハイ信号を出力するとき、無線送信時には、前方送信部24の出力は前方Aアンテナ11から自車両前方に放射され、後方送信部26の出力は後方Bアンテナ13から自車両後方に放射される。またこのとき、無線受信時には、前方Aアンテナ11において受信した信号が前方受信部25に入力され、後方Bアンテナ13において受信した信号が後方受信部27に入力される。すなわち、前方の車両とは垂直偏波で無線送受信を行い、後方の車両とは水平偏波で無線送受信を行う。
【0051】
また、レベル比較部15がスイッチ20〜23にロー信号を出力するとき、無線送信時には、前方送信部24の出力は前方Bアンテナ12から自車両前方に放射され、後方送信部26の出力は後方Aアンテナ14から自車両後方に放射される。またこのとき、無線受信時には、前方Bアンテナ12において受信した信号が前方受信部25に入力され、後方Aアンテナ14において受信した信号が後方受信部27に入力される。すなわち、前方の車両とは水平偏波で無線送受信を行い、後方の車両とは垂直偏波で無線送受信を行う。
【0052】
次に、図4にレベル比較部15のCPUがROMから読みだして実行するプログラムのフローチャートを示す。このフローチャートに沿ってレベル比較部15の動作を説明する。
【0053】
まず、レベル比較部15に電力が供給されることで処理が始まると、ステップ203で、計測のための時間を初期化する。具体的には、リアルタイムクロックに対してリセット信号を出力する。
【0054】
次に、ステップ205で、制御信号を制御部28から受信したか否かを判定する。制御信号を受信した場合はステップ210で所定のフラグをレベル比較部15内のRAMにセットして処理をステップ203に戻す。制御信号を受信していない場合は処理はステップ215に進む。
【0055】
ステップ215では、所定時間が経過したか否かを判定する。具体的には、リアルタイムクロックから割り込み信号を受信したか否かを判定する。受信していない場合、処理はステップ203に戻る。
【0056】
割り込み信号を受信した場合、処理はステップ220に進み、ステップ210で言及した所定のフラグがセットされているか否かを判定する。フラグがセットされている場合、処理はステップ245に進み、セットされていない場合処理はステップ225に進む。
【0057】
ステップ245では、現在CPUがスイッチ20〜23に出力している信号レベルを反転する。すなわち出力を、ロー信号を出力していればハイ信号に、ハイ信号を出力していればロー信号に切り替える。そしてステップ250では、当該フラグをリセットし、その後処理はステップ203に戻る。
【0058】
ステップ225では、入力される前方Aアンテナ11からの信号の受信レベルと前方Bアンテナ12からの信号の受信レベルが共に所定のレベルより低いか否かを判定する。共に低い場合は、処理はステップ203に戻る。どちらか一方でも低くない場合は、処理はステップ230に進む。
【0059】
ステップ230では、入力される前方Aアンテナ11からの信号の受信レベルと前方Bアンテナ12からの信号の受信レベルを比較する。前方Aアンテナ11からのレベルが高い場合は処理はステップ240に進み、スイッチ20〜23に出力する信号をローレベルとし、その後処理はステップ203に戻る。
前方Bアンテナ12からのレベルが高い場合は処理はステップ235に進み、スイッチ20〜23に出力する信号をハイレベルとし、その後処理はステップ203に戻る。
【0060】
上記処理によって、レベル比較部15は定期的にスイッチ16からの信号の入力とスイッチ17からの信号の入力とを比較し、スイッチ16からの信号レベルが高い場合スイッチ20〜23に出力する信号をハイとし、またスイッチ17からの信号レベルが高い場合スイッチ20〜23に出力する信号をローとする。ただし、スイッチ16からの信号とスイッチ17からの信号のレベルが共に所定の閾値より低い場合は、現在のスイッチ20〜23への出力信号を保持する。また、制御部28から制御信号を受信した場合は、上記スイッチ16、17からの信号レベルに関わらず、スイッチ20〜23への出力のハイ、ローを1周期だけ現在の状態から反転する。
【0061】
次に、自車両が新たに車両の隊列に割り込むときのための、制御部28がメモリ29のROMから読み出して実行するプログラムについて説明する。図5に、このプログラムのフローチャートを示す。
【0062】
この図の処理は、車々間通信装置1に電力が供給されると共に開始し、制御部28が実行する他のプログラムと並行して実行される。このプログラムは、まずステップ310で、自車両が隊列に入ったか否かを判定する。具体的には、前回のこのステップ310の判定時に後方および前方から受信する無線信号のレベルが共に所定の閾値以下であり、かつ今回の判定時にそれらの少なくともいずれか一方からの無線信号のレベルが所定の閾値以上となったか否かを判定する。なお、この処理の開始直後の判定においては、前回の判定時には後方および前方から受信する無線信号のレベルが共に所定の閾値以下であったとみなして判定する。この判定を制御部28が実行するために、28はステップ310において前方および後方からの受信レベルを検出し、その値をRAMに記録する。
そして隊列に入ったと判定するまでこの処理を繰り返す。
【0063】
隊列に入ったと判定した場合、処理はステップ320に進み、当該隊列中の自車位置は隊列の中央、すなわち中位より前であるか否かを判定する。この判定は、先述した制御部28の処理によって得た隊列構成車数および隊列中の自車位置の情報を元にして行う。
【0064】
中央より前であると判定した場合、処理はステップ330に進み、前方車両に偏波切り替え信号を送信し、その後処理はステップ310に戻る。中央より前でないと判定した場合、ステップ310に戻る。
【0065】
次に、自車両が車両の隊列から出るときのために制御部28がメモリ29のROMから読み出して実行するプログラムについて説明する。図6に、このプログラムのフローチャートを示す。
【0066】
この図の処理は、車々間通信装置1に電力が供給されると共に開始し、制御部28が実行する他のプログラムと並行して実行される。このプログラムは、まずステップ410で、自車両が隊列から抜けようとしているか否かを判定する。具体的には、現在隊列中の通信を行っており、かつウインカー信号の入力があるか否かを判定する。そして隊列から抜けようとしていることを判定するまでこの処理を繰り返す。
【0067】
隊列から抜けようとしていると判定した場合、すなわち隊列を抜けるとき、処理はステップ415に進み、自車位置が隊列の先頭および最後尾のいずれかであるか否かを判定する。この判定は、先述した制御部28の処理によって得た隊列構成車数および隊列中の自車位置の情報を元にして行う。自車位置が先頭であるかまたは最後尾である場合、処理はステップ410に戻り、それ以外の場合、処理はステップ420に進む。
【0068】
ステップ420、430の処理は、それぞれ図5のステップ320、330の処理と同等である。
【0069】
以上のような構成および作動の車々間通信装置1において、この車々間通信装置1を搭載した車両が隊列中で通信を行っている場合、レベル比較部15の作動におけるステップ230、235、240の処理、およびスイッチ20〜23の作動によって、前方Aアンテナ11からの信号レベルが前方Bアンテナ12からの信号レベルよりも高ければ、すなわち前方車両からの送信が垂直偏波によるものであれば、前方車両との送受信は垂直偏波用の前方Aアンテナ11が用いられ、後方車両との送受信は水平偏波用の後方Bアンテナ13が用いられる。また前方Bアンテナ12からの信号レベルが前方Aアンテナ11からの信号レベルよりも高ければ、すなわち前方車両からの送信が水平偏波によるものであれば、前方車両との送受信は水平偏波用の前方Bアンテナ12が用いられ、後方車両との送受信は垂直偏波用の後方Aアンテナ14が用いられる。
【0070】
これによって、車々間通信装置は、前方車両からの受信した偏波を用いて前方と送受信を行い、また後方の車両との通信にはこれと異なる偏波を用いて送受信を行うので、このような車々間通信装置を搭載した車両の隊列による車々間通信においては、2つの車両間で用いられる偏波が図2に示したように交互になるので、車々間通信の電波干渉を低減することができる。
【0071】
次に、車々間通信装置1を備えた車両が新たに隊列に入るときの隊列の作動について説明する。
【0072】
まず、隊列外の車両が隊列内に入ると、制御部28が前方からの信号を受信し、その受信した信号の偏波と同じ偏波で前方車両との無線リンクを確立し、この前方車両から隊列構成車数、前車の隊列中の位置の情報を取得し、隊列中の自車の位置を特定する。
【0073】
そして制御部28は、図5の処理により、隊列中の自車の位置が中央より前の場合は、前方車両に偏波切り替え信号を送信する。切り替え信号を受信した側の車々間通信装置1の制御部28は、上述した通りさらに前方の車両に向けて偏波切り替え信号を送信し、その後レベル比較部15に制御信号を出力する。制御信号の入力があったレベル比較部15のCPUでは、ステップ210でフラグをセットし、その後所定時間が経過するとステップ245で現在の出力レベルを反転する。これによって、この車々間通信装置1からの後方への送信の偏波はそれまでと異なるものとなる。ただし、ステップ250の処理により、一度の切り替え信号受信につき出力レベルの反転は一度限りとなり、次にステップ215で所定時間経過と判定した場合の出力レベルは通常通りとなる。しかし、このときには既に当該車両の更に前方の車両で出力レベルが反転しているので、当該車両の偏波は出力レベル反転時の状態が持続する。このような処理が先頭の車両まで順に繰り返されることで、隊列に入った車両より前にある全車両の送受信の偏波が切り替わる。また、隊列に入った車両より後ろにある全車両の送受信の偏波は切り替わらない。
【0074】
これによって、車両が隊列に割り込んでも、2つの車両間で用いられる偏波が図2に示したように交互になるので、車々間通信の電波干渉を低減することができる。
【0075】
また、制御部28の図5の処理においては、割り込んだ車両の隊列中の位置が中央より前でない場合は、前方車両に偏波切り替え信号を送信することはない。したがって、割り込んだ車両より前の全ての車両では送受信の偏波は切り替わらない。また、割り込んだ車両は前方の車両と異なる偏波を後方に送信するので、後方車両は割り込みがあるまで受信していた偏波とは異なる偏波の信号を受信することになり、その結果送受信の偏波が切り替わる。この切り替わりは、隊列の最後尾の車両まで繰り返されるので、隊列に入った車両より後ろにある全車両の送受信の偏波が切り替わる。これによって、車両が隊列に割り込んでも、2つの車両間で用いられる偏波が図2に示したように交互になるので、車々間通信の電波干渉を低減することができる。
【0076】
また、車々間通信装置1を備えた車両が隊列から出るときの隊列の作動について説明する。まず、隊列から抜けようとする車両において乗員によってウインカーの操作が行われると、当該車両の制御部28は図6の処理によって、自車が隊列の先頭または最後尾の場合は、特に退出のための処理を行うことがない。この場合、隊列の先頭の車両または後方の車両が隊列から抜けても、他の車両の送受信の偏波に変化はない。
【0077】
また、図6の処理において、自車両が先頭でもなく最後尾でもなく、かつ隊列の中央より前でない場合も特に退出のための処理を行うことがない。この場合、抜け出した車両の後方車両は、抜け出した車両の前方車両からの偏波を受信することになるので、それまで受信していた偏波と異なる偏波の信号を受信し、その結果送受信の偏波が切り替わる。この切り替わりは、隊列の最後尾まで繰り返され、結果として隊列に入った車両より後ろにある全車両の送受信の偏波が切り替わる。
【0078】
また、図6の処理において、自車両が先頭でもなく最後尾でもなく、かつ隊列の中央より前である場合は、前方車両に偏波切り替え信号を送信する。この場合は、上述した車両が隊列に入るときに前方車両に偏波切り替え信号が送信された場合と同様、抜け出す車両の前にある全車両の送受信の偏波が切り替わる。
【0079】
これによって、車両が隊列から抜け出しても、2つの車両間で用いられる偏波が図2に示したように交互になるので、車々間通信の電波干渉を低減することができる。
【0080】
次に、車々間通信装置1を備えた車両が隊列の先頭にいるとき、当該車両の前方に別の隊列があり、その隊列の最後尾が近づいて、2つの隊列が1つになる場合、すなわち隊列が結合する場合の当該先頭車両の車々間通信装置1の作動について説明する。
【0081】
まず、当該車両の車々間通信装置1の制御部28は、隊列間の通信により、自車の隊列の隊列構成車数および隊列中の自車位置の情報を有している。
【0082】
図7に、自車両が先頭になったことを契機として制御部28がROMから読み出して実行を開始する、隊列の結合のためのプログラムをフローチャートとして示す。
【0083】
まず、ステップ510で、前方から隊列が接近しているか否かを判定する。具体的には、前方からいずれかの偏波で信号を受信したか否かを判定する。隊列が接近していると判定するまで、このステップ510の処理は繰り返され、接近していると判定すると処理はステップ515に進む。
【0084】
ステップ515では、現在自車が属している隊列において自車が前方に送信するようになっている偏波と、前方の隊列の最後尾の車々間通信装置1から送信されている偏波とが同じであるか否かを判定する。具体的には、レベル比較部15からスイッチ20〜23への信号レベルがそれまでと同じであるか変化したかを判定する。偏波が同じであれば処理はそのまま終了する。偏波が変化した場合は処理はステップ530に進む。
【0085】
ステップ530では、自車位置が中央より前か否かを判定する。ここでいう「中央より前」とは、前方の隊列と自隊列とが結合した1つの隊列における中央より前か否かで判定する。具体的には、自隊列の隊列構成車数が、前方車両から受信した前方隊列の隊列構成車数以上であるか否かを判定する。中央より前でない場合は、そのまま処理は終了する。
【0086】
中央より前である場合は、処理はステップ530に進み、前方車両に偏波の切り替え信号を送信する。これによって、図5のステップ330、図6のステップ430と同様、前方の隊列の全ての車両が用いる偏波が切り替わる。
【0087】
これによって、2つの隊列が結合するときも、2つの車両間で用いられる偏波が図2に示したように交互になるので、車々間通信の電波干渉を低減することができる。
【0088】
なお、本実施形態においては、図3に示したような位置にアンテナを取り付けたが、図8のように前方Aアンテナ11、前方Bアンテナ12を車両2のダッシュボード上に設置し、後方Bアンテナ13、後方Aアンテナ14を車両2のリアダッシュボードまたはルーフに設置してもよいし、あるいは図9のように4つのアンテナをまとめて車両2のルーフに設置しても良い。
【0089】
(第2実施形態)
図10に、本発明の第2実施形態に係る車々間通信装置3の構成を示す。この車々間通信装置3は、前方Aアンテナ11、前方Bアンテナ12、後方Bアンテナ13、後方Aアンテナ14、レベル比較部15、前方受信部25、後方送信部26、制御部28、メモリ29、入力装置30、およびスイッチ31、32より構成される。
【0090】
本実施形態の車々間通信装置3が第1実施形態の車々間通信装置1と異なるのは、車々間通信装置1が自車両前後に送受信の両方を行うことができるのに対し、車々間通信装置3は自車両前方からは受信のみ、自車両後方には送信のみが行えるようになっていることである。なお、図10において図1と同機能の構成要素については、図1と同様の符号を付し、その説明については省略する。
【0091】
スイッチ31は、レベル比較部15からハイ信号が入力されると前方受信部25を前方Aアンテナ11に接続し、ロー信号が入力されると前方受信部25を前方Bアンテナ12に接続する。
【0092】
スイッチ32は、レベル比較部15からハイ信号が入力されると後方送信部26を後方Bアンテナ13に接続し、ロー信号が入力されると後方送信部26を後方Aアンテナ14に接続する。
【0093】
次に、車々間通信装置3の作動について、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0094】
本実施形態においては、車々間通信装置3が前方に対して送信を行えないので、隊列構成車数の情報は隊列中でやりとりされることはない。
【0095】
制御部28は、信号を前方車両の車々間通信装置3から受信して後方車両の車々間通信装置3に送信する他、通信において前方車両から偏波切り替え信号を受信すると、同様の切り替え信号を後方の車両に送信し、その後レベル比較部15に制御信号を出力する。その他、制御部28は、メモリ29のROMに記録された図11、12に示すプログラムを実行する。
【0096】
図11は、自車両が新たに車両の隊列に割り込むときのために車々間通信装置3の制御部28がメモリ29のROMから読み出して実行するプログラムを示すフローチャートである。
【0097】
この図の処理は、車々間通信装置3に電力が供給されると共に開始し、制御部28が実行する他のプログラムと並行して実行される。このプログラムは、まずステップ610で、第1実施形態における図5と同様に自車両が隊列に入ったか否かを判定する。そして隊列に入ったと判定するまでこの処理を繰り返す。
【0098】
隊列に入ったと判定した場合、処理はステップ630に進み、後方車両に偏波切り替え信号を送信し、その後処理はステップ610に戻る。
【0099】
図12は、自車両が車両の隊列から出るときのために制御部28がメモリ29のROMから読み出して実行するプログラムを示すフローチャートである。
【0100】
この図の処理は、車々間通信装置3に電力が供給されると共に開始し、制御部28が実行する他のプログラムと並行して実行される。このプログラムは、まずステップ710で、図6のステップ410と同様に自車両が隊列から抜けようとしているか否かを判定する。そして隊列から抜けようとしていることを判定するまでこの処理を繰り返す。
【0101】
隊列から抜けようとしていると判定した場合、すなわち隊列を抜けるとき、処理はステップ730に進み、後方に切り替え信号を送信する。そして処理はステップ710に戻る。
【0102】
以上のような構成および作動の車々間通信装置3において、この車々間通信装置1を搭載した車両が隊列中で通信を行っている場合、レベル比較部15の作動におけるステップ230、235、240の処理、およびスイッチ31、32の作動によって、前方Aアンテナ11からの信号レベルが前方Bアンテナ12からの信号レベルよりも高ければ、すなわち前方車両からの送信が垂直偏波によるものであれば、前方車両からの受信は垂直偏波用の前方Aアンテナ11が用いられ、後方車両への送信は水平偏波用の後方Bアンテナ13が用いられる。また前方Bアンテナ12からの信号レベルが前方Aアンテナ11からの信号レベルよりも高ければ、すなわち前方車両からの送信が水平偏波によるものであれば、前方車両からの受信は水平偏波用の前方Bアンテナ12が用いられ、後方車両への送信は垂直偏波用の後方Aアンテナ14が用いられる。
【0103】
これによって、車々間通信装置は、前方車両からの受信した偏波を用いて前方と送受信を行い、また後方の車両との通信にはこれと異なる偏波を用いて送受信を行うので、このような車々間通信装置を搭載した車両の隊列による車々間通信においては、2つの車両間で用いられる偏波が図2に示したように交互になるので、車々間通信の電波干渉を低減することができる。
【0104】
次に、車々間通信装置3を備えた車両が新たに隊列に入るときの隊列の作動について説明する。
【0105】
まず、隊列外の車両が隊列内に入ると、制御部28が前方からの信号を受信し、図11の処理によって後方車両に偏波切り替え信号を送信する。切り替え信号を受信した側の車々間通信装置3の制御部28は、上述した通りさらに後方の車両に向けて偏波切り替え信号を送信し、その後レベル比較部15に制御信号を出力する。制御信号の入力があったレベル比較部15のCPUでは、ステップ210でフラグをセットし、その後所定時間が経過するとステップ245で現在の出力レベルを反転する。これによって、この車々間通信装置1からの後方への送信の偏波はそれまでと異なるものとなる。ただし、ステップ250の処理により、一度の切り替え信号受信につき出力レベルの反転は一度限りとなり、次にステップ215で所定時間経過と判定した場合の出力レベルは通常通りとなる。しかし、このときには既に当該車両の更に前方の車両で送信偏波が切り替わっているので、当該車両の偏波は出力レベル反転時の状態が持続する。このような処理が先頭の車両まで順に繰り返されることで、隊列に入った車両より後ろにいる全車両の送受信の偏波が切り替わる。これによって、車両が隊列に割り込んでも、2つの車両間で用いられる偏波が図2に示したように交互になるので、車々間通信の電波干渉を低減することができる。
【0106】
また、車々間通信装置1を備えた車両が隊列から出るときの隊列の作動について説明する。まず、隊列から抜けようとする車両において乗員によってウインカーの操作が行われると、当該車両の制御部28は図12の処理によって、後方車両に偏波切り替え信号を送信する。この場合は、上述した車両が隊列に入るときに前方車両に偏波切り替え信号が送信された場合と同様、抜け出す車両の後ろにいる全車両の送受信の偏波が切り替わる。
【0107】
これによって、車両が隊列から抜け出しても、2つの車両間で用いられる偏波が図2に示したように交互になるので、車々間通信の電波干渉を低減することができる。
【0108】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態が第1実施形態と異なる部分は、本実施形態の車々間通信装置1が、自車両の走行速度に基づいて無線送信の送信電力、または送信距離を制御するようになっていることである。このために、車々間通信装置1は図1に図示しない制御線によって前方送信部24、後方送信部26の増幅レベルを制御できるようになっている。また、車両に搭載され、エンジンECUから車速パルス信号を取得して出力する図示しない車速センサからの信号が制御部28に入力されるようになっている。
【0109】
また、制御部28は、第1実施形態に示した作動に加え、図13に示すプログラムをROMから読み出して実行する。この処理は、車々間通信装置1に電力が供給された後に開始する。
【0110】
まず、ステップ810で、車速センサからの入力から車速を検出する。次にステップ820で、車速−距離表を参照する。この車速−距離表は、あらかじめメモリ29のROMに記録されている。図14に、この車速−距離表について示す。図中の各行が、自車両の時速(km/h表示)と、それに対応する通信距離(m表示)とを表している。
各時速に対応する通信距離は、各時速における2秒間の移動距離に相当する。これは、一般に車間距離は最低2秒必要であるとされることに基づいている。ただし、時速0km/hの場合は、通信距離は0でなく有限の値である。この表の通り、車速の増加に伴い通信距離も増大している。すなわち、車速と通信距離とは正の相関関係を有する。
【0111】
次にステップ830で、送信電力を、取得した通信距離にある他の車々間通信装置1にのみ電波が到達する程度にするよう、前方送信部24および後方送信部26に制御信号を出力する。これによって、車速と送信電力とも正の相関関係を有するようになる。そして処理はステップ810に戻る。
【0112】
このように車速に基づいて送信電力を決定することで、前方車両および後方車両以外の車両に到達するために必要な電力以上の過剰な電力で送信することがなくなり、隊列における干渉を制御することができる。また、車速がゼロの場合には、送信電力がゼロより大きくなるよう制御するので、車両停止時においても通信が可能となる。なお、隊列中で交互に異なる偏波が用いられていず、同じ偏波が用いられていても、これらの効果は有効である。
【0113】
なお、本発明の第1実施形態においては、前方送信部24、前方受信部25、後方送信部26、および後方受信部27が、前方車両および後方車両と無線による送受信を行う送受信手段を構成する。
【0114】
また、レベル比較部15のステップ230が、送受信手段が前方車両から受信する電波に含まれる第1の偏波成分と第2の偏波成分の受信強度を比較する比較手段を構成する。
【0115】
また、ステップ235およびステップ240の処理が、この比較手段に基づき、第1の偏波成分および第2の偏波成分のうち、受信強度の高い方の偏波成分で送受信手段に前方車両への送信を行わせ、受信強度の低い方の偏波成分で送受信手段に後方車両との送受信を行わせる送受信制御手段を構成する。
【0116】
また、図6に示す制御部28の処理が、自車両が属する車々間通信の通信隊列から抜けるとき、通信隊列内の自車両の位置に関する情報に基づいて、前方車両に送受信の偏波を切り替える命令を送信する退出制御手段を構成する。
【0117】
また、図5に示す制御部28の処理が、車々間通信の通信隊列に入ったとき、通信隊列内の自車両の位置に関する情報に基づいて、前方車両に送受信の偏波を切り替える命令を送信する割り込み制御手段を構成する。
【0118】
また、図7に示す制御部28の処理が、自車両が属する通信隊列の先頭にあって前方の通信隊列の最後尾に近づいたとき、この最後尾の車両からの送信の偏波に基づいて、前方車両に送受信の偏波を切り替える命令を送信する結合制御手段を構成する。
【0119】
また、第2実施形態においては、前方受信部25および後方送信部26が、前方車両から無線受信し、後方車両に無線送信する送受信手段を構成する。
【0120】
また、レベル比較部15のステップ230が、前方車両から受信する電波に含まれる第1の偏波成分と第2の偏波成分の受信強度を比較する比較手段を構成する。
【0121】
また、ステップ235およびステップ240の処理が、この比較手段に基づき、第1の偏波成分および第2の偏波成分のうち、受信強度の低い方の偏波成分で送受信手段に後方車両への送信を行わせる送信制御手段を構成する。
【0122】
また、図12に示す制御部28の処理が、自車両が属する車々間通信の通信隊列から抜けるとき、後方車両に送受信の偏波を切り替える命令を送信する退出制御手段を構成する。
【0123】
また、図11に示す制御部28の処理が、車々間通信の通信隊列に入ったとき、後方車両に送受信の偏波を切り替える命令を送信する割り込み制御手段を構成する。
【0124】
また、第3実施形態において、図13に示す制御部28のステップ810の処理が、自車両の走行速度を特定する特定手段を構成する。
【0125】
また、制御部28のステップ830の処理が、特定手段の特定した前記走行速度と正の相関関係を有する送信電力ので前記送受信手段に無線送受信させる電力制御手段を構成する。
【0126】
なお、各実施形態においては、垂直偏波成分を第1の偏波成分、水平偏波成分を第2の偏波成分としているが、例えば右45度偏波成分および左45度偏波成分をそれぞれ第1および第2の偏波成分としてもよいし、右旋偏波成分および左旋偏波成分をそれぞれ第1および第2の偏波成分としてもよい。すなわち、第1の偏波成分と第2の偏波成分とは互いに干渉し合わない偏波の成分であればよい。
【0127】
また、右旋偏波成分および左旋偏波成分をそれぞれ第1および第2の偏波成分とする場合、図15の斜視図に示すような長方形の対向する2頂点に切り欠きを入れた形状のパッチアンテナ35を用いても良い。
【0128】
また、図16の斜視図に示すような、誘電体36およびグランド板37から成る平面板の両面にパターン38を設けたアンテナを用いれば、1つのアンテナで車両の前後の両方に対する電波の送受信を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る車々間通信装置1の構成図である。
【図2】車々間通信装置1を搭載する車両2の隊列の概念図である。
【図3】アンテナの車両2への取り付け位置を示す図である。
【図4】レベル比較部15のCPUが実行するプログラムのフローチャートである。
【図5】車両の隊列に割り込むときのために制御部28が実行するプログラムのフローチャートである。
【図6】車両の隊列から出るときのために制御部28が実行するプログラムのフローチャートである。
【図7】制御部28の実行する隊列の結合のためのプログラムをフローチャートである。
【図8】アンテナの車両2への取り付け位置を示す図である。
【図9】アンテナの車両2への取り付け位置を示す図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係る車々間通信装置3の構成図である。
【図11】車両の隊列に割り込むときのために制御部28が実行するプログラムを示すフローチャートである。
【図12】車両の隊列から出るときのために制御部28が実行するプログラムを示すフローチャートである。
【図13】車速によって送信電力を制御するためのプログラムのフローチャートである。
【図14】車速−距離表を示す図表である。
【図15】パッチアンテナの斜視図である。
【図16】誘電体36およびグランド板37から成る平面板の両面にパターン38を設けたアンテナの斜視図である。
【符号の説明】
1…車々間通信装置、2…車両、3…車々間通信装置、
11…前方Aアンテナ、12…前方Bアンテナ、
13…後方Bアンテナ、14…後方Aアンテナ、15…レベル比較部、
16〜23…スイッチ、24…前方送信部、25…前方受信部、
26…後方送信部、27…後方受信部、28…制御部、29…メモリ、
30…入力装置、31…スイッチ、32…スイッチ、
35…パッチアンテナ、36…誘電体、37…グランド面、
38…パターン。
Claims (7)
- 車々間通信の通信隊列内で前方車両および後方車両と無線による送受信を行う送受信手段と、
前記送受信手段が前記前方車両から受信する電波に含まれる第1の偏波成分と第2の偏波成分の受信強度を比較する比較手段と、
前記比較手段の比較に基づき、前記第1の偏波成分および前記第2の偏波成分のうち、受信強度の高い方の偏波成分で前記送受信手段に前記前方車両への送信を行わせ、受信強度の低い方の偏波成分で前記送受信手段に前記後方車両との送受信を行わせる送受信制御手段と、を備えた車々間通信装置。 - 自車両が属する車々間通信の通信隊列から抜けるとき、前記通信隊列内の自車両の位置に関する情報に基づいて、車々間通信による命令に基づいて送受信の偏波を切り替え更に前方の車両に送受信の偏波を切り替える命令を送信する前方車両、に送受信の偏波を切り替える命令を送信する退出制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の車々間通信装置。
- 車々間通信の通信隊列に入ったとき、前記通信隊列内の自車両の位置に関する情報に基づいて、車々間通信による命令に基づいて送受信の偏波を切り替え更に前方の車両に送受信の偏波を切り替える命令を送信する前方車両、に送受信の偏波を切り替える命令を送信する割り込み制御手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の車々間通信装置。
- 自車両が属する通信隊列の先頭にあって前方の通信隊列の最後尾の車両に近づいたとき、この最後尾の車両からの受信の偏波に基づいて、車々間通信による命令に基づいて送受信の偏波を切り替え更に前方の車両に送受信の偏波を切り替える命令を送信する前記最後尾の車両、に送受信の偏波を切り替える命令を送信する結合制御手段を備え、この結合制御手段は、前記自車両が属する通信隊列および前記前方の通信隊列からなる通信隊列内の自車両の位置に関する情報に基づいて、前記送受信の偏波を切り替える命令を前記最後尾の車両に送信することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車々間通信装置。
- 車々間通信の通信隊列内で前方車両から無線受信し、後方車両に無線送信する送受信手段と、
前記送受信手段が前記前方車両から受信する電波に含まれる第1の偏波成分と第2の偏波成分の受信強度を比較する比較手段と、
前記比較手段の比較に基づき、前記第1の偏波成分および前記第2の偏波成分のうち、受信強度の低い方の偏波成分で前記送受信手段に前記後方車両への送信を行わせる送信制御手段と、を備えた車々間通信装置。 - 自車両が属する車々間通信の通信隊列から抜けるとき、車々間通信による命令に基づいて送受信の偏波を切り替え更に後方の車両に送受信の偏波を切り替える命令を送信する後方車両、に送受信の偏波を切り替える命令を送信する退出制御手段を備えたことを特徴とする請求項5に記載の車々間通信装置。
- 車々間通信の通信隊列に入ったとき、車々間通信による命令に基づいて送受信の偏波を切り替え更に後方の車両に送受信の偏波を切り替える命令を送信する後方車両、に送受信の偏波を切り替える命令を送信する割り込み制御手段を備えたことを特徴とする請求項5または6に記載の車々間通信装置。
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