JP3951663B2 - ブラケット取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はブラケット取付構造に係り、特に、自動車等の車両のメンバにブラケットを溶接するブラケット取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等の車両のメンバにブラケットを溶接するブラケット取付構造においては、図4に示されるような構造が知られている。
【0003】
図4に示されるブラケット取付構造では、リヤサイドメンバ100にサスペンションメンバ取付ブラケット102を溶接し、このサスペンションメンバ取付ブラケット102の左右の側壁部102A、102Bに形成した取付孔104に、例えば、トレーリングアーム型リヤサスペンションのアーム部106をボルト108とナット110とで軸支している。なお、関連する従来技術としては特開平8−198140号公報等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなブラケット取付構造においては、リヤサイドメンバ100の左右の側壁部100A、100Bに、それぞれサスペンションメンバ取付ブラケット102の左右の側壁部102A、102Bをスポット溶接によって所定の間隔で溶接(溶接点S)している。この結果、スポット溶接ガン111を挿入するためのスッペースをリヤサイドメンバ100の内部112に確保する必要があり、溶接点Sと、リヤサスペンションからの荷重入力位置となるボルト108の軸線108Aとのオフセット量Mが大きくなる。このため、リヤサスペンションからの入力荷重Fによって、リヤサイドメンバ100の左右の側壁部100A、100B及びサスペンションメンバ取付ブラケット102の左右の側壁部102A、102Bの溶接部近傍に局部変形が発生し易く、これを改善するためには、リヤサイドメンバ100及びサスペンションメンバ取付ブラケット102の板厚を厚くしたり、補強部材を追加する等の対策が必要となり、重量増加を伴う。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、重量増加なしに溶接部における結合剛性及び結合強度を向上できるブラケット取付構造を得ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、開口部を車両上方へ向け底部となる平面部の左右両端部に角部を有するコ字状断面とされたサイドメンバと、
前壁部と左右の側壁部とから成り車両後方側が開口したコ字断面形状とされ、左右の側壁部が前記サイドメンバの角部によって形成される稜線に前記左右の側壁部の略全域にわたりレーザ溶接により線溶接されると共に、前記サイドメンバの前記稜線の近傍に左右の側壁部の上端縁部が前記線溶接と並列してレーザ溶接により前記左右の側壁部の略全域にわたり線溶接されたサスペンションメンバ取付ブラケットと、
を有し、前記サスペンションメンバ取付ブラケットへの入力荷重を前記サイドメンバの平面部で支持することを特徴とする。
【0007】
従って、サイドメンバの角部によって形成される稜線にサスペンションメンバ取付ブラケットとの溶接部を設定したことにより、サスペンションメンバ取付ブラケットへの入力荷重の作用点と溶接部とのオフセット量が小さくなる。また、サスペンションメンバ取付ブラケットへの入力荷重を稜線に隣接するサイドメンバの平面部で支持することができる。また、サイドメンバの角部によって形成される稜線とサスペンションメンバ取付ブラケット左右の側壁部との溶接部を左右の側壁部の略全域にわたりレーザ溶接によって線溶接とすると共に、サイドメンバの稜線の近傍にサスペンションメンバ取付ブラケットの左右の側壁部の上端縁部が前記線溶接と並列してレーザ溶接により左右の側壁部の略全域にわたり線溶接されているため、溶接部をスポット溶接によって所定間隔で溶接する場合に比べて、重量増加なしにサイドメンバとサスペンションメンバ取付ブラケットとの溶接部における結合剛性及び結合強度を向上できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明におけるブラケット取付構造の一実施形態を図1〜図3に従って説明する。
【0013】
なお、図中矢印FRは車両前方方向を、矢印UPは車両上方方向を、矢印INは車幅内側方向を示す。
【0014】
図2に示される如く、本実施形態のブラケット取付構造は、メンバとしてのリヤサイドメンバ10に適用されており、リヤサイドメンバ10は、車両後部の車幅方向両端下部近傍に車両前後に沿って左右一対(車両右側のリヤサイドメンバは図示省略)配設されている。
【0015】
図1に示される如く、リヤサイドメンバ10の断面形状は開口部を車両上方へ向け底部となる平面部10Eの左右両端部に角部10F、10Gを有するコ字状とされており、車幅方向外側の側壁部10Aの上端縁部には、車幅方向外側へ向かってフランジ10Bが、車幅方向内側の側壁部10Cの上端縁部には、車幅方向内側へ向かってフランジ10Dが形成されている。これらのフランジ10C、10Dは、リヤフロアパネル12の下面12Aに溶接されており、リヤサイドメンバ10とリヤフロアパネル12とで車両前後方向に延びる閉断面部14が形成されている。
【0016】
図2に示される如く、リヤサイドメンバ10の平面部10E側には、ブラケットとしてのサスペンションメンバ取付ブラケット16が配設されており、このサスペンションメンバ取付ブラケット16は、車両後方側が開口したコ字状断面となっている。また、サスペンションメンバ取付ブラケット16における左右の側壁部16A、16Bの下部には、それぞれ取付孔18が形成されている。
【0017】
図1に示される如く、サスペンションメンバ取付ブラケット16における取付孔18には、例えば、トレーリングアーム型リヤサスペンションのアーム部20の先端20Aが、ボルト24とナット26とで軸支されている。なお、図中の符号27はワッシャを示している。
【0018】
リヤサイドメンバ10の角部10F、10Gによって形成される車両前後方向に延びる稜線30、32には、サスペンションメンバ取付ブラケット16における左右の側壁部16A、16Bがレーザ溶接により線溶接(溶接部P1)されている。また、リヤサイドメンバ10の側壁部16A、16Bにおける角部10F、10Gの近傍の部位には、サスペンションメンバ取付ブラケット16における左右の側壁部16A、16Bの上端縁部16C、16Dが、レーザ溶接により線溶接(溶接部P2)されている。
【0019】
なお、図2に示される如く、サスペンションメンバ取付ブラケット16の前壁部16Eの上端縁部は、リヤサイドメンバ10の平面部10Eにレーザ溶接により線溶接(溶接部P3)されている。
【0020】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0021】
本実施形態では、リヤサイドメンバ10の角部10F、10Gによって形成される稜線30、32にサスペンションメンバ取付ブラケット16との溶接部P1を設定したことにより、サスペンションメンバ取付ブラケット16への入力荷重(図1の矢印F)の作用点となるボルト24の軸線24Aと溶接部P1とのオフセット量L1が小さくなる。また、サスペンションメンバ取付ブラケット16への入力荷重Fを稜線30、32に隣接するリヤサイドメンバ10の平面部10Eで支持することができる。この結果、重量増加なしに溶接部P1における結合剛性及び結合強度を向上できる。
【0022】
また、本実施形態では、リヤサイドメンバ10の角部10F、10G近傍に、サスペンションメンバ取付ブラケット16における左右の側壁部16A、16Bの上端縁部16C、16Dが、レーザ溶接により線溶接(溶接部P2)されているため、サスペンションメンバ取付ブラケット16への入力荷重(図1の矢印F)の作用点となるボルト24の軸線24Aと溶接部P2とのオフセット量L2が小さくなるので、重量増加なしに溶接部P2における結合剛性及び結合強度を向上できる。
【0023】
また、本実施形態では、溶接部P1、P2を、レーザ溶接によって線溶接しているため、スポット溶接によって所定間隔で溶接する場合に比べて、溶接部P1、P2における結合剛性及び結合強度を向上できる。
【0024】
更に、本実施形態では、リヤサイドメンバ10の角部10F、10Gによって形成される稜線30、32にサスペンションメンバ取付ブラケット16をレーザ溶接により線溶接したことにより、図3に示される如く、リヤサイドメンバ10とサスペンションメンバ取付ブラケット16との間に溶接ビード36、38が形成される。この結果、これらの溶接ビード36、38によって、サスペンションメンバ取付ブラケット16への入力荷重(図3の矢印F1、F2)によって、発生する左右の側壁部16A、16Bの変形を抑制することができる。
【0025】
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。
【0026】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明は、開口部を車両上方へ向け底部となる平面部の左右両端部に角部を有するコ字状断面とされたサイドメンバと、前壁部と左右の側壁部とから成り車両後方側が開口したコ字断面形状とされ、左右の側壁部が前記サイドメンバの角部によって形成される稜線に左右の側壁部の略全域にわたりレーザ溶接により線溶接されると共に、サイドメンバの稜線の近傍に左右の側壁部の上端縁部が線溶接と並列してレーザ溶接により左右の側壁部の略全域にわたり線溶接されたサスペンションメンバ取付ブラケットと、を有し、サスペンションメンバ取付ブラケットへの入力荷重をサイドメンバの平面部で支持するため、重量増加なしにサイドメンバとサスペンションメンバ取付ブラケットとの溶接部における結合剛性及び結合強度を向上できるという優れた効果を有する。また、スポット溶接によって所定間隔で溶接する場合に比べて、溶接部における結合剛性及び結合強度を向上できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るブラケット取付構造を示す車両前方から見た断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るブラケット取付構造を示す車両斜め後方外側から見た斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るブラケット取付構造を示す車両前方から見た断面図である。
【図4】従来技術に係るブラケット取付構造を示す車両前方から見た断面図である。
【符号の説明】
10 リヤサイドメンバ(メンバ)
10A リヤサイドメンバの側壁部
10C リヤサイドメンバの側壁部
10E リヤサイドメンバの平面部
10F リヤサイドメンバの角部
10G リヤサイドメンバの角部
16 サスペンションメンバ取付ブラケット(ブラケット)
16A サスペンションメンバ取付ブラケットの側壁部
16B サスペンションメンバ取付ブラケットの側壁部
20 リヤサスペンションのアーム部
30 リヤサイドメンバの稜線
32 リヤサイドメンバの稜線
Claims (1)
- 開口部を車両上方へ向け底部となる平面部の左右両端部に角部を有するコ字状断面とされたサイドメンバと、
前壁部と左右の側壁部とから成り車両後方側が開口したコ字断面形状とされ、左右の側壁部が前記サイドメンバの角部によって形成される稜線に前記左右の側壁部の略全域にわたりレーザ溶接により線溶接されると共に、前記サイドメンバの前記稜線の近傍に左右の側壁部の上端縁部が前記線溶接と並列してレーザ溶接により前記左右の側壁部の略全域にわたり線溶接されたサスペンションメンバ取付ブラケットと、
を有し、前記サスペンションメンバ取付ブラケットへの入力荷重を前記サイドメンバの平面部で支持することを特徴とするブラケット取付構造ブラケット取付構造。
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