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JP3959986B2 - ワイヤーハーネスの製造方法 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワイヤーハーネスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両装備の電子化は目覚しく、車両に配索されるワイヤーハーネスも複雑に分岐線を有する大型のものになっている。そのため、ワイヤーハーネスを製造する際においても、ワイヤーハーネスを幾つかのサブアッセンブリに分割し、各サブアッセンブリをメインラインの布線板上で集合結束する工法が一般に採用されている。
【0003】
図21は、上記従来の工法でワイヤーハーネスを製造する際に、製造される中間製品の種類を示す概略図である。
【0004】
まず図21(A)〜(D)には、ハーネス要素電線が示されている。ハーネス要素電線は、図21(A)に示すように、調尺電線Wの両端に端子を接続した切圧電線Wであったり、図21(B)〜(D)に示すサブアッセンブリSであったりする。ここでサブアッセンブリSとは、少なくとも1個のコネクタに挿入された1または2以上の切圧電線Wの集合体のうち、ワイヤーハーネスの最終製品を作るのに適した最小の分割単位をいい、図21(B)、(C)に示すように、単に複数のコネクタCに切圧電線Wを接続したものの他、図21(D)に示すように、切圧電線Wの一部に端末加工(例えばコルゲートチューブ等の外装部品PTの装着)が施されているものであってもよい。
【0005】
図22は、サブアッセンブリ集合体SHの概略図であり、図23は完成品のワイヤーハーネスWHの概略図である。
【0006】
これらの図並びに図21(A)〜(D)を参照して、従来の工法では、上述した切圧電線WからサブアッセンブリSを製造し、さらにサブアッセンブリSから、図22に示すようなサブアッセンブリ集合体SHを製造した後、図23に示すようなワイヤーハーネスWHを製造していた。従来の技術において、サブアッセンブリ集合体SHとは、複数のサブアッセンブリSを集合し、各サブアッセンブリS相互間の結合を行った形態のものをいう。そして、ワイヤーハーネスWHを製造する際には、サブアッセンブリ集合体SHに付属品の取り付け作業や結束作業を行ったり、複数のサブアッセンブリ集合体SHを結合して最終的なワイヤーハーネスWHが製造される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年では、ハーネス要素電線を同一の接続図板で組み付けて大型(数百回路)のサブアッセンブリ集合体SHを製造し、これを組立図板に搬送して最終的なワイヤーハーネスを製造する技術が実用化されつつある。その場合には、サブアッセンブリ集合体SHが比較的大型の回路網を構成するため、後工程で挿入される後入れ端子が発生しにくくなり、後工程での作業効率が向上する。
【0008】
しかしながら、上記サブアッセンブリ集合体SHの製造方法においては、要素電線を接続する際の作業性と、サブアッセンブリ集合体SHの形態維持とを両立させることが困難であった。
【0011】
本発明は上記不具合に鑑みてなされたものであり、接続作業の良好性と中間製品の形態維持とを両立し、大型の中間製品をも容易に組立図板上に配索することのできるワイヤーハーネスの製造方法を提供することを課題としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、複数のハーネス要素電線を予め定められた手順に従って接続図板上で接続することによりサブアッセンブリ集合体を製造し、次いで、サブアッセンブリ集合体に端末加工を同一の接続図板上で施してサブアッセンブリ集合結束体を製造し、さらにこのサブアッセンブリ集合結束体から最終的なワイヤーハーネスを製造するワイヤーハーネスの製造方法であって、
ワイヤーハーネスの幹線部分を構成するハーネス要素電線を上記接続図板に設定された幹線配索位置にて保持するとともに、ワイヤーハーネスの枝線部分を構成するハーネス要素電線の終端に接続されるコネクタを、上記幹線配索位置の周囲であって当該サブアッセンブリ集合体の最終的な配索形態よりも狭い作業領域内にて上記接続図板に埋設されたコネクタホルダに導通可能に保持しつつ、上記作業領域内で該ハーネス要素電線の接続作業を行う接続工程と、
ワイヤーハーネスの幹線部分を構成するハーネス要素電線を上記接続図板に設定された幹線配索位置にて保持したままの状態で、接続作業によって製造されたサブアッセンブリ集合体を上記接続図板上で最終形態に展開する展開工程と、
展開されたサブアッセンブリ集合体をサブアッセンブリ集合結束体に端末加工する端末加工工程と、
端末加工工程の後にサブアッセンブリ集合結束体を上記接続図板から組立図板上に搬送する搬送工程と、
上記組立図板上で搬送されたサブアッセンブリ集合結束体をワイヤーハーネスに組み立てる組立工程と
を備えていることを特徴とするワイヤーハーネスの製造方法である。
【0013】
この態様では比較的コンパクトな作業領域内でハーネス要素電線の接続作業を行なってサブアッセンブリ集合体を製造することができるとともに、同一のステーションで製造されたサブアッセンブリ集合体を最終形態に展開し、後工程を施してサブアッセンブリ集合結束体に加工することが可能になる。サブアッセンブリ集合結束体とは、サブアッセンブリ集合体の一部を結束したり、付属品を取り付けることにより構成される中間製品である。このため、端末加工が施されて形態が特定可能なサブアッセンブリ集合結束体を接続ステーションから組立ステーションに搬送することができる。
上記ワイヤーハーネスの製造方法においては、上記接続工程においてワイヤーハーネスの幹線部分を構成するハーネス要素電線を上記幹線配索位置にて保持する幹線保持具を接続図板に着脱可能に配置し、上記搬送工程時にこの幹線保持具とともにサブアッセンブリ集合結束体を組立図板に搬送することが好ましい。
このようにすると、サブアッセンブリ集合結束体の幹線部分が保持された状態でサブアッセンブリ集合結束体を組立図板に搬送することができるので、搬送作業が一層容易になる。
【0027】
上述した各態様において、「端末加工」は、主としてテーピングやコルゲートチューブの取り付け作業であるが、これに限定するものではない。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態について詳述する。
【0029】
図1は、本発明の実施の一形態にかかるワイヤーハーネスの製造装置を示す平面略図である。
【0030】
同図を参照して、図示の製造装置10は、ワイヤーハーネスとして、車両のエンジンワイヤーハーネスWHを製造するのに好適なものであり、このエンジンワイヤーハーネスWHを構成するサブアッセンブリ集合体SHを製造し、さらにサブアッセンブリ集合体SHから、端末加工が施されたサブアッセンブリ集合結束体GHを得るための接続ステーションST1と、この接続ステーションST1の下流側に設けられ、製造されたサブアッセンブリ集合結束体GHから最終的なワイヤーハーネスを組み立てる組立ステーションST2とを備えている。また、図示の例では、一人の作業者Pが、二つのステーションST1、ST2を受け持って上記エンジンワイヤーハーネスWHを製造するように構成されている。
【0031】
接続ステーションST1には、ハーネス要素電線としてのサブアッセンブリSの接続作業を行うための接続作業台100が配置されているとともに、組立ステーションST2には、サブアッセンブリSの接続作業等によって製造されたサブアッセンブリ集合結束体GHの組立作業を行う組立作業台200が配置されている。
【0032】
図示の例において、接続作業台100の傍らには、接続作業に必要なハーネス要素電線としてのサブアッセンブリSを懸架したストック台300が配置されている。
【0033】
図2は図1の実施形態における接続作業台100の概略構成を示す斜視図である。
【0034】
同図を参照して、接続作業台100は、サブアッセンブリSの接続作業を行うための接続図板110を備えている。この接続図板110は、作業者P側が下向きに傾斜しているとともに、接続支援ユニット120が組み込まれており、作業者P(図1参照)が、この接続支援ユニット120の接続指示に基づいて、サブアッセンブリSを組み付けることができるようになっている。また、接続図板110の上部には、この接続図板110上にて接続されたサブアッセンブリ集合体SHに後述する端末加工を施すための容器111、112が固定されている。
【0035】
図21(B)〜(D)で説明した通り、サブアッセンブリSは、いくつかのコネクタCに被覆電線を接続した状態で所定の回路を構成する要素部品であり、上記コネクタCに接続されている切圧電線Wの中には、端末部分に端子Tが接続された状態になっている後入れ端末が含まれている(図12参照)。そして、これらサブアッセンブリSの後入れ端末を予め定められたコネクタCのキャビティに接続することにより、大規模回路を構築することが可能になる。
【0036】
上記接続支援ユニット120は、製造対象となるワイヤーハーネスWHのサブアッセンブリ集合結束体GH(図1参照)に対応して、接続図板110上に多数埋設され、接続作業時に該ワイヤーハーネスWHの構成要素となるサブアッセンブリSのコネクタCを保持するための多数のコネクタホルダ121と、各コネクタホルダ121内に内蔵された図略の検出子を介して、該コネクタホルダ121に装着されたコネクタCと電気的接続される複数の制御ユニット122と、この制御ユニット122に制御される合格ランプユニット123とを有している。
【0037】
上記コネクタホルダ121は、接続図板110上でサブアッセンブリSのコネクタCを物理的に保持するとともに、保持されたコネクタCを介して該サブアッセンブリSと電気的に接続されることにより、該サブアッセンブリSが接続されることにより構成される回路網と導通をとることができるようになっている。具体的には図示していないが、各コネクタホルダ121には、コネクタ指示ランプと、対応するコネクタCのキャビティ毎に設けられた端子指示ランプとが設けられており、制御ユニット122の制御によって選択的に点灯されるようになっている。
【0038】
上記制御ユニット122は、製造対象となるサブアッセンブリSの接続データや、接続データに基づいて接続指示を行うプログラムが記憶されている記憶部と、各コネクタホルダ121の接触子と電気的に信号を交換可能な通信処理部とを有するプロセッサを備えており、接続作業が開始されると、上記コネクタホルダ121のコネクタ指示ランプや端子指示ランプを予め設定された順序で点灯して装着指示を行うとともに、部品が装着されたことを上記接触子との通信処理によって検知し、さらに、点灯を終了して次の接続指示を行うようになっている。なお、図示の例では、この制御ユニット122に導通検査機能を持たせており、サブアッセンブリSが接続される度に導通検査を行って誤接続されたワークが下流側の工程に流れることを防止するようにしている。
【0039】
また、図示の実施形態では、各制御ユニット122に複数種類のサブアッセンブリ集合体SHに関するデータが入力されているとともに、接続作業台100の上部に付設された品番切換ユニット124によって、製造対象となるワイヤーハーネスWHを変更することが可能になっている。
【0040】
上記ランプユニット123は、筐体123aとランプ123bとを有しており、制御ユニット122が接続指示及び導通検査を終了した後、合格判定を行った場合にランプ123bが点灯されるようになっている。
【0041】
さらに図示の実施形態において、上記制御ユニット122には、進捗目安表示ユニット125が接続されている。この進捗目安表示ユニット125は、接続図板110の長手方向に延びる筐体部125aと、この筐体部125aの長手方向に沿って等配された複数のランプ125bとを有しており、制御ユニット122が装着(接続)指示を開始してから、作業者が指示通り装着(または接続)するまでの間、一定時間置きに端から点灯することにより、進捗ペースを表示できるようにするためのものである。
【0042】
次に上記接続図板110には、接続支援ユニット120に接続されるサブアッセンブリSのうち、製造対象となるワイヤーハーネスWHの幹線部分を構成する部位を保持するための幹線保持具140が着脱可能に取り付けられている。
【0043】
この幹線保持具140は、当該ワイヤーハーネスWHの長手方向に沿って延びる樋状の部材であり、図示の例では、接続図板110に固着された取付具141によって、当該接続図板110の幹線配索位置に着脱可能に保持されているものである。
【0044】
図3は本実施形態に係る幹線保持具の斜視図であり、図4は側面図である。また、図3、図4とも(A)は開放状態、(B)は囲繞状態を示している。
【0045】
これらの図を参照して、幹線保持具140は、略長板状の着脱板142と、この着脱板142と協働して幹線部分を囲繞する囲繞板143とを連結手段としてのヒンジ144で連結したものである。
【0046】
着脱板142、囲繞板143は、何れも可撓性の高いウレタン樹脂等で形成されたものである。
【0047】
着脱板142は、図4(A)(B)に示すように、取付具141に着脱される長辺部142aと、この長辺部142aに対して直角に連続する短辺部142bとを有する略L字型に形成されており、接続図板110に設けられた取付具141上に装着されることにより、接続図板110上で配索されるサブアッセンブリ集合体SHの幹線部分を受けるために必要十分な長さを備えている。
【0048】
囲繞板143は、この着脱板142に対し、ヒンジ144で連結されることにより、図3(A)、図4(A)で示すように、着脱板142を全面的に開放する開放姿勢と、図3(B)、図4(B)で示すように、着脱板142の長辺部142aと略平行に対向して、全体としてチャネル形状を呈する囲繞姿勢との間で変位することができるようになっている。
【0049】
図示の実施形態において、囲繞板143には、複数の切欠(凹部)143aが形成されている。この切欠143aは、製造対象となるサブアッセンブリ集合体SHの分岐形状に対応して形成されたものであり、上記着脱板142上に沿う幹線部分から分岐する分岐電線を外側に出すためのものである。これにより、サブアッセンブリ集合体SHを構成するサブアッセンブリSは、より最終形態に近い状態で接続図板110上に配索されることになる。
【0050】
図5は本実施形態に係る幹線保持具の要部拡大斜視図である。
【0051】
同図に示すように、図示の実施形態に係る幹線保持具140の切欠143aには、一対の弾性開閉片143bが突設されており、切欠143a内に入り込んで幹線保持具140の外側に出る分岐電線が切欠143aから不用意に離脱するのを阻止できるようにしている。
【0052】
次に図2並びに図6〜図8を参照しながら、本実施形態における第1〜第3の端末加工ユニット150、160、170について説明する。図6〜図8は、本実施形態における各端末加工ユニット150〜170の概略構成を示す斜視図である。
【0053】
まず、図2及び図6を参照して、各端末加工ユニット150〜170は、接続工程を終了したサブアッセンブリ集合体SHを最終形態に展開して配索するためのものである。
【0054】
まず、図6を参照して、第1の端末加工ユニット150は、接続図板110上に形成された凹部112の底部に形成されているものである。
【0055】
凹部112は、接続図板110の略中央に形成されており、第1の端末加工ユニット150は、この凹部112の底部に立設される複数の電線保持具151、152、コネクタ保持具153、電線クランプ154で構成されている(図ではこれらの部材は簡略化されている)。これら保持具151〜154は、幹線保持具140の保持位置を基準にして、接続図板110に配索されるサブアッセンブリ集合体SHの最終形態を維持するものである。そして後述するように、配索されたサブアッセンブリ集合体SHの形態並びにその寸法を接続図板110上で精緻に維持することになる。
【0056】
次に図2及び図7を参照して、第2の端末加工ユニット160は、自在キャスタ161により移動可能な移動台162と、この移動台162の上に設けられた布線図板164とを有しており、図の仮想線で示す退避位置と実線で示す配索位置との間で変位することができるようになっている。そして、作業者P(図1参照)が接続作業を行う際には、上記退避位置に退避するとともに、作業者Pが接続作業から配索作業に移行する際には、上記配索位置に変位し、幹線保持具140の保持位置を基準としてサブアッセンブリ集合体SHの最終形態を維持可能な位置で該サブアッセンブリ集合体SHの端末部分を保持することができるようになっている。かかる機能を奏するため、布線図板164にも複数の電線保持具165、166やコネクタ保持具167等が立設されているとともに、外装部品の容器168が設けられている。
【0057】
次に図2及び図8を参照して、第3の端末加工ユニット170は、接続作業台100の上流側に連設された配索作業台171と、この配索作業台171に設けられた布線図板172、173とを有している。
【0058】
上記配索作業台171には、作業者P(図1参照)側が低くなる斜面171aと、斜面171aの下端と連続して水平に延びる平面171bとを形成しており、各面171a、171bにそれぞれ布線図板172、173が固定されている。なお図示の実施形態において、この配索作業台171の斜面171aの上部には、後述する端末加工を行うための外装部品の容器174、175が固定されている。
【0059】
各布線図板172、173には、幹線保持具140の保持位置を基準としてサブアッセンブリ集合体SHの最終形態を維持可能な位置で該サブアッセンブリ集合体SHの端末部分を保持することができるようになっている。かかる機能を奏するため、これら布線図板172、173にも複数の電線保持具176、177やコネクタ保持具178等が立設されている。
【0060】
斜面171aに固定された布線図板172には、サブアッセンブリ集合体SHの端末部分のうち、幹線と直線状に連続する部位を担持するものであるため、その長手方向下流端(接続作業台100と近接する側の部位)には、幹線保持用のホルダ179が突設されている。なお具体的には図示していないが、このホルダ179を複数個起伏可能に設け、製造されるサブアッセンブリ集合体SHの種類に応じて択一的に突出させるように構成してもよい。
【0061】
詳しくは後述するように、上述した接続ステーションST1では、接続図板110上でサブアッセンブリSの接続作業が行われ、次いで各端末加工ユニット150〜170に接続作業によって製造されたサブアッセンブリ集合体SHを最終形態に展開した後、コルゲートチューブの取り付けやテーピング等の端末加工が行われる。そして、この端末加工により、サブアッセンブリ集合体SHは、サブアッセンブリ集合結束体GHになる。端末加工が終了したサブアッセンブリ集合結束体GHは、幹線保持具140とともに接続ステーションST1から組立ステーションST2に搬送され、組立ステーションST2に設置される組立作業台200上で最終的なワイヤーハーネスWHに組み立てられる。
【0062】
次に、図1並びに図9および図10を参照しながら、組立ステーションST2に設置された組立作業台200について説明する。
【0063】
図9は本実施形態に係る組立作業台200の全体図であり、図10は図9の要部拡大斜視図である。
【0064】
これらの図を参照して、組立作業台200は、接続作業台100と同様に、作業者P側が下向きに傾斜する上記傾斜面を形成しており、この傾斜面に組立図板210を担持している。
【0065】
この組立図板210は、接続ステーションST1で製造されたサブアッセンブリ集合結束体GHを担持して最終的な組立作業を行うためのものである。図では簡略化されているが、この組立図板210には、サブアッセンブリ集合結束体GHを最終形態で配索可能な多数の電線保持具214、215、並びにコネクタ保持具216が立設されている。ここで図示の実施形態では、サブアッセンブリ集合結束体GHを接続ステーションST1から組立ステーションST2に搬送する際に、幹線保持具140とサブアッセンブリ集合体SHとを一体的に搬送することとしているので、組立図板210には、図10に示すように、保持具214と協働して幹線保持具140を受ける受具217が設けられている。さらに、組立図板210に立設された一部の電線保持具214は、この受具217に保持される幹線保持具140の上記切欠143aに対応して設けられ、対応する切欠143aを位置決め可能な状態で当該切欠143aから延びる分岐電線を保持するように構成されている。かかる構成を採用することにより、作業者Pは幹線保持具140を組立作業台200の組立図板上に仮置きし、サブアッセンブリ集合体SHの幹線部分の形態保持を図った状態で端末部分の配索作業を行うことが可能になる。
【0066】
図9を参照して、上記組立図板210には、組立工程でサブアッセンブリ集合体SHに接続される外装部品を収容する容器218及びトレー219が設けられている。また、これらの外装部品を装着する装着手順を支援するための組立工程支援ユニット220が組み込まれている。この組立工程支援ユニット220は、コントローラ221で図略のランプを一定の設定時間置きに選択的に点灯することにより、装着個所と装着される部品とを表示して、作業者に接続手順を表示するためのものである。また、図示の例では、組立図板210に、スタートスイッチ222、停止スイッチ223、及び終了スイッチ224が設けられ、上記コントローラ221による接続動作を手動で制御可能になっている。さらにコントローラ221には、接続作業台100に設けられた進捗目安表示ユニット125と同様な進捗目安表示ユニット225が接続されている。
【0067】
そして、作業者は、上記スタートスイッチ222を操作して、コントローラ221に表示動作を行わせるとともに、進捗目安表示ユニット225に表示されているペースで外装部品を取り付けることになる。コントローラ221は、予め設定された表示時間を経過すると、現表示ランプを消灯し、次の接続個所の表示ランプを点灯するように設定されている。また、仮に作業者が何らかの理由でその表示時間内に接続作業を終了することができない場合には、作業者が停止スイッチ223を操作することにより、コントローラ221は、現在の表示動作のままで表示動作が次の工程に移行しないように設定されている。さらに、コントローラ221は、作業が追いついた場合に作業者が再度スタートスイッチ222を操作することにより、後工程の表示支援を行わせることが可能になっている。
【0068】
そして、作業終了後に作業者Pが終了スイッチ224を操作することにより、コントローラ221はその表示工程を終了するようになっている。
【0069】
次に上述した実施形態の作用について図11以下を参照しながら説明する。
【0070】
図11〜図15並びに図17は、接続ステーションでの各工程を示す全体略図、図16は接続ステーションでの一工程を示す断面略図であり、図18は、組立ステーションへの搬送工程を示す全体略図、図19は組立ステーションでの一工程を示す断面略図である。
【0071】
まず、図1及び図11を参照して、以上の構成では、まず、作業者Pが接続ステーションST1の接続支援ユニット120を作動させて、接続工程を行う。この接続工程では、接続支援ユニット120が最初に接続すべきサブアッセンブリSの接続表示を行うとともに、作業者Pは、ストック台300から接続対象となるサブアッセンブリSを取り出し、そのコネクタCを装着指示されたコネクタホルダ121に装着する。コネクタCがコネクタホルダ121に装着されると、コネクタホルダ121の検出子とコネクタCの端子とが接触することにより、接続支援ユニット120の制御ユニット122は、装着の良否を判別する。仮に装着が良好であれば、制御ユニット122は、次の装着指示を行う(図11にその接続順序を丸付き数字で表示)。そして、全てのコネクタCが装着されると、接続支援ユニット120は、次のサブアッセンブリSに関するコネクタ装着指示を行う。
【0072】
このときのサブアッセンブリSの指定は、例えば、ストック台300にサブアッセンブリSを種類別にストックするとともに、そのサブアッセンブリSの接続順序をナンバリングしておくことにより、容易に特定可能である。
【0073】
図12に示すように、サブアッセンブリSには、後工程で他のサブアッセンブリSのコネクタCと接続される後入れ端子Tを含んでいるものがある。この場合、サブアッセンブリSの全てのコネクタCをその装着順序に従ってコネクタホルダ121に装着した後、後入れ端子Tを図略のアース板に接触させることにより、そのときの電圧降下によって、後入れ端子Tを特定することが可能になる。これにより制御ユニット122は、その後入れ端子Tが挿入されるべきキャビティをコネクタホルダ121に設けた図略の表示ランプに表示させ、作業者に接続指示を行うことが可能になる。
【0074】
図13を参照して、上記装着/接続作業を繰り返して接続工程を行うことにより、接続作業台100の接続図板110上では、比較的大規模なサブアッセンブリ集合体SHが製造されることになる。この際、サブアッセンブリ集合体SHを構成する各コネクタCは、コネクタホルダ121がサブアッセンブリ集合体SHの最終形態よりも狭い作業領域内に配設されていることにより、無駄な動作を行うことなく、接続工程を終了することが可能になる。また、この接続工程において、サブアッセンブリ集合体SHの幹線部分を構成する切圧電線Wは、予め接続図板110上に装着された幹線保持具140の着脱板142の上に布線される。この際、幹線保持具140の囲繞板143は、切圧電線Wが容易に着脱板142の上に布線されるように開放姿勢をとっているので、作業上、囲繞板143が布線の妨げになることはない。
【0075】
次に、接続工程が全て終了すると、作業者Pは、図14及び図15に示すように、一部のコネクタCをコネクタホルダ121から取り出し、製造されたサブアッセンブリ集合体SHを端末加工ユニット150〜170上に展開する。
【0076】
この展開工程により、サブアッセンブリ集合体SHは、接続作業台100の上で、最終形態に配索される。この状態で、作業者Pは、予め定められた手順でサブアッセンブリ集合体SHの端末加工を行う。この端末加工では、例えば、容器111、112に収容されている外装部品(図14及び図15に外装部品の一例としてコルゲートチューブCLを図示)を装着したり、テーピングを施したりして、端末部分のばらけが生じるのを防止する。この工程では、サブアッセンブリ集合体SHの幹線部分が布線されたままの状態で端末加工が行われるので、端末部分の仕上げ寸法は精緻に所期の寸法に維持されることになる。また、この工程により、サブアッセンブリ集合体SHは、サブアッセンブリ集合結束体GHになる。
【0077】
次に、図16及び図17を参照して、端末加工が終了すると、作業者Pは、製造されたサブアッセンブリ集合結束体GHを接続ステーションST1から組立ステーションST2に搬送する搬送工程に移行する。この搬送工程では、幹線保持具140の囲繞板143を図16に示す開放姿勢から図17に示す囲繞姿勢に変位させ、幹線部分を囲繞した状態でサブアッセンブリ集合結束体GHを接続作業台100から取り外す。
【0078】
そして、このサブアッセンブリ集合結束体GHを図18に示すように、幹線保持具140毎、組立作業台200の組立図板210に搬送し、図10で説明したように、切欠143aを予め設定された電線保持具214で位置決めしながら下向きに載置することにより、幹線保持具140は、図19に示すように、サブアッセンブリ集合体SHから離脱可能な状態で組立図板210に仮置きされ、そのままサブアッセンブリ集合体SHの形態を組立図板210で保持することができる。
【0079】
この搬送工程が終了した後、組立図板210で外装部品(外装部品の一例として図1にプロテクタPAを図示)の装着等を行うことにより、最終的なワイヤーハーネスWHが製造される。
【0080】
以上説明したように、本実施形態によれば、接続ステーションST1の接続作業台100に設置された接続支援ユニット120によって、比較的コンパクトな作業領域内で接続作業を行うことができるとともに、同一の接続ステーションST1に設けられた端末加工ユニット150〜170によってサブアッセンブリ集合体SHを最終形態に展開し、後工程を施してサブアッセンブリ集合結束体GHに加工することが可能になる。このため、端末加工が施されて形態が特定可能なサブアッセンブリ集合結束体GHを接続ステーションから組立ステーションに搬送することができる。この結果、サブアッセンブリ集合結束体GHを組立図板210に搬送する工程では、端末部分のばらけや絡みを可及的に防止することができる。
【0081】
しかも、本実施形態では、予め幹線保持具140を接続図板110に取り付けて接続作業を行うことにより、接続作業時には、サブアッセンブリ集合体SHの幹線部分を幹線保持具140に保持させることができるとともに、搬送時には、幹線保持具140と一緒にサブアッセンブリ集合結束体GHを接続図板110から取り外すことにより、幹線部分の形態を保持したままサブアッセンブリ集合結束体GHを組立図板210に搬送することができるので、一層サブアッセンブリ集合結束体GHの搬送や形態維持が容易になる。
【0082】
また、本実施形態に係る幹線保持具140では、サブアッセンブリの接続作業を行う場合には、囲繞板143を開放姿勢にしておくことにより、作業者は、容易に幹線部分を着脱板の上に配置しながら接続作業等を行うことができるとともに、端末処理されたサブアッセンブリ集合結束体GHを接続図板110から取り外して組立図板210に搬送する際には、囲繞板143を囲繞姿勢に変位させてサブアッセンブリ集合結束体GHと一緒に接続図板110から取り外すことにより、幹線部分の形態を保持したまま、サブアッセンブリ集合結束体GHを組立図板210に搬送することができるので、何れの作業工程においても、サブアッセンブリ集合結束体GHの取り扱いが容易になる。
【0083】
さらに本実施形態では、着脱板142上に配索された幹線部分から分岐する分岐電線を切欠143aから囲繞板143の外側に出した状態で幹線部分のみを囲繞し、搬送することができるので、より最終形態に近い状態で幹線部分を囲繞し、サブアッセンブリ集合結束体GH全体を搬送することが可能になる。
【0084】
また、本実施形態に係る組立図板210では、幹線保持具140で保持したサブアッセンブリ集合結束体GHを組立図板210に配索する際に、幹線保持具140と一緒にサブアッセンブリ集合結束体GHを組立図板上210に配置することができるので、サブアッセンブリ集合結束体GHの幹線部分の形態を保持したまま、組立図板210にサブアッセンブリ集合結束体GHを受け渡すことが可能になる。しかも、幹線保持具140の切欠143aを電線保持具214に位置合わせして幹線保持具140を組立図板210の受具217で受けることにより、組立図板210に対してサブアッセンブリ集合結束体GHを容易に位置決めすることができ、受け渡し後の配索作業が容易になる。
【0085】
したがって本実施形態によれば、接続作業の良好性とサブアッセンブリ集合結束体GHの形態維持とを両立し、大型のサブモジュールSをも容易に組立図板210上に配索することができるという顕著な効果を奏する。
【0086】
また、このような作り方にすると、いわゆる後入れ端子のない完全なサブモジュールとしてサブアッセンブリ集合結束体GHを作ることができ、下流の工程における端子変形、配列違いなどの不良を大幅に減少することができる。
【0087】
上述した実施の形態は本発明の好ましい具体例を例示したものに過ぎず、本発明は上述した実施の形態に限定されない。
【0088】
図20(A)(B)は本発明の別の実施形態に係る接続ステーションと組立ステーションとの組み合わせ例を示している。
【0089】
同図(A)に示すように、接続ステーションと組立ステーションとは、図1で示したように、1:1で組み合わせる場合の他、一つの組立ステーションST2に対して複数の接続ステーションST1を設定し、複数のサブアッセンブリ集合結束体GHが供給されるように構成してもよい。この場合には、複数のサブアッセンブリ集合結束体GHを重ね合わせて最終的なワイヤーハーネスWHをグロスアッセンブルするのに好適である。また、図20(B)に示すように、複数の接続ステーションST1からサブアッセンブリ集合結束体GHを受ける組立コンベヤーCYを組立ステーションST2に設けてもよい。この場合には、上述したように複数のサブアッセンブリ集合結束体GHを重ね合わせて最終的なワイヤーハーネスWHをグロスアッセンブルすることが可能である他、同一の組立コンベヤーCY上で品番の異なるワイヤーハーネスを製造する混流生産も容易に実現することが可能になる。
【0090】
その他、本発明の特許請求の範囲内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。
【0091】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、接続図板でハーネス要素電線を接続する際には、コンパクトな領域で接続作業を行うことができるとともに、この接続図板上でサブアッセンブリ集合体を最終形態に展開した後、端末加工を行うことにより、最終形態を可及的に維持しやすい状態で組立図板に受け渡すことができる。したがって本発明によれば、接続作業の良好性と中間製品(サブアッセンブリ集合結束体)の形態維持とを両立し、大型のサブアッセンブリ集合結束体をも容易に組立図板上に配索することができるという顕著な効果を奏する。
【0092】
また、このような作り方にすると、いわゆる後入れ端子のない完全なサブモジュールを作ることができ、下流の工程における端子変形、配列違いなどの不良を大幅に減少することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の一形態にかかるワイヤーハーネスの製造装置を示す平面略図である。
【図2】 図1の実施形態における接続作業台の概略構成を示す斜視図である。
【図3】 本実施形態に係る幹線保持具の斜視図であり、(A)は開放状態、(B)は囲繞状態を示している。
【図4】 本実施形態に係る幹線保持具の側面図であり、(A)は開放状態、(B)は囲繞状態を示している。
【図5】 本実施形態に係る幹線保持具の要部拡大斜視図である。
【図6】 本実施形態における各端末加工ユニットの概略構成を示す斜視図である。
【図7】 本実施形態における各端末加工ユニットの概略構成を示す斜視図である。
【図8】 本実施形態における各端末加工ユニットの概略構成を示す斜視図である。
【図9】 本実施形態に係る組立作業台の全体図である。
【図10】 図9の要部拡大斜視図である。
【図11】 接続ステーションでの各工程を示す全体略図である。
【図12】 接続ステーションでの各工程を示す全体略図である。
【図13】 接続ステーションでの各工程を示す全体略図である。
【図14】 接続ステーションでの各工程を示す全体略図である。
【図15】 接続ステーションでの各工程を示す全体略図である。
【図16】 幹線保持具の状態を示す接続ステーションの断面略図である。
【図17】 接続ステーションでの各工程を示す全体略図である。
【図18】 組立ステーションへの搬送工程を示す全体略図である。
【図19】 幹線保持具の状態を示す組立ステーションの断面略図である。
【図20】 (A)(B)は本発明の別の実施形態に係る接続ステーションと組立ステーションとの組み合わせ例を示している。
【図21】 従来の工法でワイヤーハーネスを製造する際に、製造される中間製品の種類を示す概略図である。
【図22】 サブアッセンブリ集合体の概略図である。
【図23】 完成品のワイヤーハーネスの概略図である。
【符号の説明】
10 ワイヤーハーネスの製造装置
100 接続作業台
110 接続図板
110 組立図板
120 接続支援ユニット
121 コネクタホルダ
140 幹線保持具
141 取付具
142 着脱板
143a 切欠(凹部の一例)
143 囲繞板
150 端末加工ユニット
160 端末加工ユニット
170 端末加工ユニット
200 組立作業台
210 組立図板
214 電線保持具
216 コネクタ保持具
217 受具
C コネクタ
CL コルゲートチューブ(外装品の一例)
PA プロテクタ(外装品の一例)
W 切圧電線(ハーネス要素電線の一例)
S サブアッセンブリ(ハーネス要素電線の一例)
SH サブアッセンブリ集合体
GH サブアッセンブリ集合結束体
ST1 接続ステーション
ST2 組立ステーション

Claims (2)

  1. 複数のハーネス要素電線を予め定められた手順に従って接続図板上で接続することによりサブアッセンブリ集合体を製造し、次いで、サブアッセンブリ集合体に端末加工を同一の接続図板上で施してサブアッセンブリ集合結束体を製造し、さらにこのサブアッセンブリ集合結束体から最終的なワイヤーハーネスを製造するワイヤーハーネスの製造方法であって、
    ワイヤーハーネスの幹線部分を構成するハーネス要素電線を上記接続図板に設定された幹線配索位置にて保持するとともに、ワイヤーハーネスの枝線部分を構成するハーネス要素電線の終端に接続されるコネクタを、上記幹線配索位置の周囲であって当該サブアッセンブリ集合体の最終的な配索形態よりも狭い作業領域内にて上記接続図板に埋設されたコネクタホルダに導通可能に保持しつつ、上記作業領域内で該ハーネス要素電線の接続作業を行う接続工程と、
    ワイヤーハーネスの幹線部分を構成するハーネス要素電線を上記接続図板に設定された幹線配索位置にて保持したままの状態で、接続作業によって製造されたサブアッセンブリ集合体を上記接続図板上で最終形態に展開する展開工程と、
    展開されたサブアッセンブリ集合体をサブアッセンブリ集合結束体に端末加工する端末加工工程と、
    端末加工工程の後にサブアッセンブリ集合結束体を上記接続図板から組立図板上に搬送する搬送工程と、
    上記組立図板上で搬送されたサブアッセンブリ集合結束体をワイヤーハーネスに組み立てる組立工程と
    を備えていることを特徴とするワイヤーハーネスの製造方法。
  2. 請求項1記載のワイヤーハーネスの製造方法において、
    上記接続工程においてワイヤーハーネスの幹線部分を構成するハーネス要素電線を上記幹線配索位置にて保持する幹線保持具を接続図板に着脱可能に配置し、上記搬送工程時にこの幹線保持具とともにサブアッセンブリ集合結束体を組立図板に搬送することを特徴とするワイヤーハーネスの製造方法。
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