JP3965772B2 - 車両用故障診断装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、車両に接続してエンジンや自動変速機等の診断を行なう車両用故障診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のエンジンや自動変速機等の診断のため、これらエンジンや自動変速機等を制御する車載の電子制御システムと接続し、車両側のデータを取得、記録、表示する車両用の故障診断装置が車両の販売店やサービス工場で広く使用されるようになっている。
車両の診断に際しては、この故障診断装置を車両に接続し車載の電子制御システムとの通信リンクを確立して行なうが、接続対象の電子制御システムが複数あるときには、まずそれらの電子制御システム間の識別が必要となる。
【0003】
そこで従来の車両用故障診断装置では、車両に搭載されている電子制御システムを識別する際、故障診断装置で診断可能な対象装置に対応するすべての電子制御システムについてシステムID(識別符合)要求を実行し、要求に対して応答にあった電子制御システムだけが車両に搭載されているものとしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような識別法をとる従来の車両用故障診断装置では、車両側の電子制御システムは応答しているにもかかわらず通信線の断線等により故障診断装置に応答信号が届かなかった場合、あるいは、電子制御システムが故障していたために電子制御システム側でシステムID要求の受信や応答の送信ができなかった場合には、故障診断装置側からはその電子制御システムが認識されず、当該システムは対象車両に搭載されていないものと判断されてしまうという問題がある。
【0005】
さらに、従来の車両用故障診断装置では、車両に搭載された各電子制御システムとの通信リンクが確立された場合にも、車両データ取得などの通信中に突然電子制御システムからのデータ送信が途絶えたときには、それが通信線の断線によるのかそれとも車両側での単なるイグニッションスイッチ(IGN)オフによるのかの判断ができなかった。そのため、原因が何であるかを認識しないまま通信途絶時の電子制御システムとの再リンクを繰り返すことが多いという問題もあった。
【0006】
したがって本発明は、上記従来の問題点に鑑み、通信リンク確立の際や車両データ取得時に通信異常として捉えられる不具合の原因を容易に解析可能として、適切な車両の診断を行なえるようにした車両用故障診断装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1記載の本発明は、車両に搭載された複数の電子制御システムと通信手段を介して接続され、その複数の電子制御システムを識別する識別手段を備えるとともに、識別した電子制御システムとの間で故障診断のデータ通信を行う車両用故障診断装置であって、電子制御システムの照合データを備える照合データベースと、識別手段による識別結果を照合データベースと照合して識別結果が照合データと整合しないときは不具合の可能性を注意喚起する照合手段とを有するものとした。
【0008】
これにより、識別手段がたとえば電子制御システムに対するシステムID要求を発し、電子制御システムからの応答に基づいて当該電子制御システムが車両に搭載されていることを識別する場合、照合手段はたとえば必ずセットになるべき電子制御システムの組合せデータや、セットにならない電子制御システムの組合せデータなどからなる照合データベースを用いて、ある電子制御システムから応答があるにもかかわらずこれと必ずセットになるべき他方の電子制御システムからの応答がないとき、あるいは互いにセットにならない複数の電子制御システムから共に応答があるときなど、識別結果と照合データが整合しない場合に何らかの不具合が発生している可能性を指摘し例えば点検部位などを指示する。
【0009】
照合データベースの照合データとしては、上記の組合せデータのほか、電子制御システムごとの車載率データとすることもでき、たとえば搭載される頻度の高い電子制御システムからの応答がなくてその車両搭載を識別できない場合には、同様に何らかの不具合が発生している可能性を指摘し例えば点検部位などを指示することができる。
【0010】
請求項5記載の発明は、車両に搭載された複数の電子制御システムと通信手段を介して接続され、その複数の電子制御システムを識別する識別手段を備えるとともに、識別した電子制御システムとの間で故障診断のデータ通信を行う車両用故障診断装置であって、異常解析手段を備え、識別した電子制御システムとのデータ通信中に通信異常が発生したとき、識別手段により電子制御システムを再度識別するとともに、異常解析手段は、上記再度の識別の結果と前回の識別結果との比較に基づいて再識別できない電子制御システムを特定し、特定された電子制御システムから推定される異常原因の所在に関連する注意喚起を行うものであるものとした。
【0011】
これにより、再度の識別結果と前回の識別結果との比較等から異常原因の所在部位を絞った注意喚起が行われる。
また、異常解析手段においては、再度の識別の結果につき、段階的に、通信異常が発生したデータ通信中の電子制御システムが識別されたか、その他の電子制御システムのすべてが識別されたか、あるいはその他のすべての電子制御システムが識別されなかったかをチェックするものとすることにより、きめこまかく精度の良い注意喚起を行うことができる。
【0012】
さらに、車両のイグニッション系統と接続する第2の通信手段を備えることにより、異常解析手段は、再度の識別の前にイグニッション系統の状態をチェックし、イグニッションオフの場合には待機状態に入ることができる。
【0013】
請求項10記載の発明は、上記請求項1記載の発明の構成と請求項5記載の構成を組み合わせたものである。
【0014】
【実施例】
つぎに、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は、実施例の構成を示す全体ブロック図である。
故障診断装置10が通信線22および信号線23によりそれぞれ接続コネクタ2および3を介して車両1と接続可能となっている。故障診断装置10には、作業者が制御指令を入力したり診断モードの選択等を行なうためのスイッチやボタンを備える入力部12と、診断データ等を表示する表示部13とが設けられている。
【0015】
車両1上では、エンジンや自動変速機等の制御および診断のための電子制御システムA、B、・・、E、・・がその送受信部7(7A、7B、・・、7E、・・)を通信線4に接続し、通信線4は接続コネクタ2に接続されている。
各電子制御システムA、B、・・、Eは車両運行に際しあるいは運行中に適宜エンジンなどの対象装置の診断を実行しその診断データを保持しているとともに、故障診断装置10からの指令によっても診断を実行し、またその保持している診断データを故障診断装置10へ出力するようになっている。
さらに、接続コネクタ3は信号線5によりイグニッション系統(IGN)6に接続され、IGNがオン状態であるかオフ状態であるかを示すIGN信号を故障診断装置10へ送出するようになっている。
【0016】
図2は、故障診断装置10の詳細を示すブロック図である。
入力部12と表示部13は診断制御部11に接続されており、診断制御部11は車両側との通信機能を備え、送受信部16を介して通信線22と信号線23が接続されている。
診断制御部11は通信線22および4を通じて電子制御システムと通信リンクを形成し診断実行や診断データの取り込みを行う。
診断制御部11にはさらに、組合せデータベースを格納した第1のメモリ14と車載率データベースを格納した第2のメモリ15とが接続されている。
【0017】
図3は第1のメモリ14に格納された組合せデータベース例を示し、各電子制御システムを縦横に並べたマトリクスになっており、必ずセットになる電子制御システムの欄に「○」、セットにならない電子制御システムの欄には「×」が設定されている。たとえば、電子制御システムIが搭載されているときには必ず電子制御システムJも搭載される場合に、電子制御システムIとJの組合せになる欄に「○」が設定されている。
その他の「○」も「×」も設定されていない組合せは、一方のみから応答あるいは双方からの応答のいずれであっても組合せとして可能であることを示している。
【0018】
図4は第2のメモリ15に格納された車載率データベース例を示す。これは各電子制御システムごとの搭載頻度をパーセントで表したもので、次式で求める。
車載率=(応答回数/システムID要求送信回数)×100(%)
車載率データベースは所定の初期値をもって作成され、故障診断装置を使用するごとに上記の式により各電子制御システム値を更新してゆくようになっている。
図4の例では、電子制御システムB、EおよびGの車載率が高く、搭載されている頻度が高いことを示している。
【0019】
つぎに、上記構成における故障診断装置の動作の流れを図5−図7のフローチャートにより説明する。
まず、ステップ101において、故障診断装置10から延びる通信線22、信号線23を接続コネクタ2、3により診断対象の車両に接続したうえ、車両の図示しないイグニッションスイッチならびに故障診断装置10の電源をオンする。
【0020】
故障診断装置10の電源をオンすると、ステップ102で、故障診断装置10の診断制御部11がシステムID要求を送出し、これに対する各電子制御システムからの応答を受信する。
すなわち、診断制御部11は通信線22へシステムID要求を送出し、これが通信線4を介して各電子制御システムに受信され、電子制御システムはそれぞれに設定されたシステムIDを受信すると応答信号を同じ通信線を通じて故障診断装置10へ送信する。
診断制御部11は応答を受信することによって対象車両に搭載されている電子制御システムを把握する。
【0021】
ステップ103において、診断制御部11は第1のメモリ14から組合せデータベースを読み込み、ステップ104で、上記の応答のあった電子制御システムについて組合せデータベースと照合して組合せチェックを行う。
ここで、電子制御システムIからの応答は受信したが電子制御システムJからの応答を受信しなかったときには、この応答状況の組合せは電子制御システムIとJの組合せ欄が「○」となっている図3の組合せデータベースに照らし不可能(NG)であると判定され、ステップ201へ進む。
同様に、図3の組合せデータベースに対してたとえば組合せ欄が「×」となっている電子制御システムCとJの両方から応答があったときも、組合せ不可能(NG)と判定される。
【0022】
ステップ201では、想定される不具合に対する注意を作業者に促すための不具合モード1が実行される。
不具合モード1では、まず第1に、セットとなるべき電子制御システムにNGがあった場合、通信線4上に不具合があるものと推定されるので、当該電子制御システムの通信線4とのコネクタ周辺やハーネス等の点検を行うべき旨が表示される。
第2に、セットにならない電子制御システムにNGがあった場合、通信線の不具合あるいは電子制御システムの不具合の可能性があるので、上記に加え、電子制御システムを通信線からひとつずつ外してゆき、どの電子制御システムに問題があるのかを確認するべき旨が表示される。
【0023】
ステップ104の組合せチェックで組合せ可能と判断されたときは、診断制御部11では続いてステップ105で第2のメモリ15から車載率データベースを読み込み、ステップ106において車載率データベースとの照合により車載率チェックを行う。
ここでは、車載率に所定の閾値を設定し、車載率データベースにおいてその閾値よりも大きい値をもつ電子制御システムからの応答が受信されているかどうかをチェックする。すなわち高車載率のシステムの応答の有無をチェックする。
【0024】
そして、車載率の高い電子制御システムからの応答が受信されないとき、たとえば図4の例では電子制御システムEからの応答がないときには、ステップ202へ進み、想定される不具合に対する注意を作業者に促すための不具合モード2が実行される。
【0025】
不具合モード2では、まず当該電子制御システムが搭載されているかどうかを確認して、その有無に応じた所定の入力操作を行うよう作業者に指示するメッセージが表示部に表示される。
そしてその結果に応じて、当該電子制御システムが搭載されている場合には、通信線4上に不具合があるものと推定されるので、当該電子制御システム(E)の通信線4とのコネクタ周辺やハーネス等の点検を行うべき旨が表示される。
当該電子制御システムが搭載されていない場合には、不具合ではないことになるので、とくに図示しないがそのまま次に述べるステップ105に移る。
【0026】
ステップ106のチェックで車載率の高い電子制御システムからの応答が受信されていると判断されると、ステップ107で第2のメモリ15の車載率データベースを更新する。
そしてつぎのステップ108で、システムID要求に対して応答のあった電子制御システム、すなわち対象車両に搭載されている電子制御システムを表示部13に表示する。
【0027】
続いてステップ109では表示部13に診断を実行したい装置に関わる電子制御システムを選択させるメッセージが表示される。作業者は入力部12を操作して対象の電子制御システムを選択する。
【0028】
診断対象に関わるたとえば電子制御システムBが選択されると、ステップ110で当該電子制御システムに用意された診断モードが表示部13に表示される。ここで作業者は入力部12を操作して実行したい診断モードを選択する。
これによりつぎのステップ111において、診断制御部11は選択された診断モードの診断を開始する。
【0029】
診断制御部11は、診断実行中、ステップ112で車両側との通信線22による通信状態を監視する。そしてステップ113において当該診断が完了したかどうかをチェックし、完了した場合にはステップ114で診断結果を表示部13に表示する。その後所定時間経過あるいは入力部12からの操作により、ステップ109に戻り、次の診断選択に移る。
【0030】
一方、データ通信を含む診断実行中に通信途絶などの異常が発生した場合には、ステップ112からステップ115へ進んで、診断制御部11は通信異常直前に送受信した診断データを内部メモリに記録する。
そして、ステップ116において、診断制御部11は信号線23経由のIGN信号により車両側のイグニッション系統がオフ状態になっていないかどうかをチェックする。
【0031】
イグニッション系統がオフ状態になっている場合には、作業者が意図してイグニッションスイッチをオフしたものとして、ステップ203で待機モードに入る。
一方、イグニッション系統がオン状態である場合にはステップ117へ進み、診断制御部11が通信リンクを復帰させるため再度システムID要求を通信線22経由で送出する。
【0032】
なおここでは、先のステップ102で応答のあった電子制御システムに限定してシステムID要求を出すのが全体の処理時間を短くするのに好ましく、さらに順番としては、まず通信異常が発生したときにリンクしていた対象電子制御システムF宛てのシステムID要求を発するのがよい。
【0033】
ステップ118では、通信異常が発生したときにリンクしていた電子制御システムBから応答があったかどうかをチェックする。
応答があった場合にはステップ204の不具合モード3に進む。ここでは、当該電子制御システムとリンクして選択された診断モードを実行するとともに、可能性のある不具合原因を表示部13に表示する。
【0034】
ここでは一時的に当該電子制御システムとの通信が途切れたことから、まず通信線に不具合があるものと推定されるが、ノイズの混入等によることも想定されるので、不具合モード3では、当該電子制御システムBの通信線4とのコネクタ周辺やハーネス等の点検を行うべき旨が表示されるとともに、これらに不具合が発見されないときにはオシロスコープなどで通信波形を確認すべき旨が表示される。
【0035】
一方、通信異常が発生したときにリンクしていた電子制御システムBから応答がなかった場合には、ステップ118からステップ119に進み、他の電子制御システムのすべてから応答が得られているかどうかをチェックする。
他のすべての電子制御システムから応答があった場合には、ステップ205の不具合モード4に入る。
【0036】
ここでは、当該電子制御システムBのみ通信不能となったことから、通信線4上の当該電子制御システム接続近傍に問題があると推定される。
したがって不具合モード4では、当該電子制御システムBと通信線4とのコネクタ周辺やハーネス等の点検を行うべき旨が表示される。この際、他の電子制御システムと通信線を共用している部分については確認する必要はない。
【0037】
受信した応答がすべての電子制御システムからではなかった場合には、ステップ120において、すべての電子制御システムから応答がないのかをチェックする。
そしてすべての電子制御システムから応答がなかった場合には、ステップ206の不具合モード5に入り、一部の電子制御システムから応答があった場合にはステップ207の不具合モード6に入る。
【0038】
不具合モード5では、車両側の通信線4上すべての電子制御システムが共用している部分について点検を行うべき旨、そしてコネクタ2や故障診断装置側の通信線22についても点検を行うべき旨が表示される。
また不具合モード6では、通信線4上通信リンクが確立できない電子制御システムが共用している部分を点検すべき旨が表示される。
【0039】
本実施例では、車両側電子制御システムの送受信部7、通信線4、故障診断装置側の送受信部16通信線22ならびに接続コネクタ2が発明の通信手段を構成しているとともに、信号線5、接続コネクタ3ならびに送受信部16が、第2の通信手段を構成しており、組合せデータベースと車載率データベースが照合データベースを構成している。
また、フローチャートにおけるステップ102が発明の識別手段を、ステップ103−106およびステップ201、202が照合手段を、そしてステップ112−120およびステップ203−207が異常解析手段を構成している。
【0040】
本実施例は以上のように構成され、システムID要求に対する応答によって車両に搭載された電子制御システムを識別するようにした故障診断装置に、組合せデータベースと車載率データベースを備え、その電子制御システムの識別に際して、応答のあった電子制御システムの組合せを組合せデータベースおよび車載率データベースと照合することにより、必ずセットになるべき電子制御システムがセットになっていないとき、あるいはセットにならない電子制御システムから共に応答があったときには、何らかの不具合があるものとして注意点検を促す不具合モードに入るようにしたので、通信線の不具合や電子制御システムの故障などを看過したままになることがなく、これらの問題の存在を確実に把握することができる。
【0041】
またさらに、車両側のイグニッション系統の状態を検出するための通信線を形成するようにし、車両搭載の電子制御システムとの間で診断データ等のデータ通信中に通信異常が発生したときには、まずイグニッション系統をチェックするものとしたので、単に車両側でのイグニッションオフによるものである場合には混乱することなく待機状態に入ることができる。
【0042】
イグニッションオフによるものでない場合には、再度システムID要求を発して各電子制御システムから応答を求め、まず通信異常が発生した際の対象電子制御システムから応答があるか、他のすべての電子制御システムから応答があるか、他のすべての電子制御システムからまったく応答がないかを順次チェックして、それぞれその結果に応じた対応を促す不具合モードに入るようにしたので、通信異常の原因について段階的に効率よく分析がなされ、適切な対処ができる。
【0043】
【発明の効果】
以上のとおり、請求項1記載の本発明は、通信手段を介して車両搭載の電子制御システムを識別し、電子制御システムとの間で故障診断のデータ通信を行う車両用故障診断装置において、識別結果をたとえば必ずセットになるべき電子制御システムの組合せやセットにならない組合せ、車載率などの照合データベースと照合して識別結果が照合データと整合しないときは不具合の可能性を注意喚起するものとしたので、通信手段の故障その他により車両搭載の電子制御システムが認識されないまま放置されることが防止されるという効果を有する。
【0044】
請求項5記載の発明は、照合手段のかわりに異常解析手段を備え、識別した電子制御システムとのデータ通信中に通信異常が発生したとき、識別手段により電子制御システムを再度識別するとともに、異常解析手段が上記再度の識別の結果に基づいて異常原因の所在に関連する注意喚起を行うものとしたので、前回の識別結果との比較等から異常原因の所在部位を絞った注意喚起が行われる。
【0045】
また、異常解析手段において、再度の識別の結果につき、段階的に、通信異常が発生したデータ通信中の電子制御システムが識別されたか、その他の電子制御システムのすべてが識別されたか、あるいはその他のすべての電子制御システムが識別されなかったかをチェックするものとすることにより、きめこまかく精度の良い注意喚起を行うことができる。
【0046】
さらに、車両のイグニッション系統と接続する第2の通信手段を備え、異常解析手段が上記再度の識別の前にイグニッション系統の状態をチェックし、イグニッションオフの場合には待機状態に入るものとすることにより、通信異常が単に車両側でのイグニッションオフによるものである場合に混乱が防止される。
【0047】
なお、請求項10の発明は、照合手段による注意喚起と異常解析手段による注意喚起の双方を行なうようにしたもので、それぞれの効果を併せ奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の構成を示す全体ブロック図である。
【図2】故障診断装置10の詳細を示すブロック図である。
【図3】組合せデータベース例を示す図である。
【図4】車載率データベース例を示す図である。
【図5】故障診断装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【図6】故障診断装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【図7】故障診断装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 車両
2、3 接続コネクタ
4、22 通信線
5、23 信号線
6 イグニッション系統(IGN)
7、16 送受信部
10 故障診断装置
11 診断制御部
12 入力部
13 表示部
A、B、・・、E、・・ 電子制御システム
14 第1のメモリ
15 第2のメモリ
Claims (10)
- 車両に搭載された複数の電子制御システムと通信手段を介して接続され、その複数の電子制御システムを識別する識別手段を備えるとともに、識別した電子制御システムとの間で故障診断のデータ通信を行う車両用故障診断装置であって、
必ずセットになるべき電子制御システムの組合せデータである照合データを備える照合データベースと、
前記識別手段による識別結果を前記照合データベースと照合して、前記識別手段により識別された電子制御システムと必ずセットになるべき電子制御システムが識別されていないときは不具合の可能性を注意喚起する照合手段とを有することを特長とする車両用故障診断装置。 - 前記識別手段は、電子制御システムに対するシステムID要求を発し、電子制御システムからの応答に基づいて当該電子制御システムが車両に搭載されていることを識別するものであることを特長とする請求項1記載の車両用故障診断装置。
- 前記照合データベースの照合データは、セットにならない電子制御システムの組合せデータをさらに含み、
前記照合手段は、前記識別手段により識別された電子制御システムとセットにならない電子制御システムが識別されたときは不具合の可能性を注意喚起することを特長とする請求項1または2記載の車両用故障診断装置。 - 前記照合データベースの照合データは、電子制御システムごとの車載率データをさらに含み、
前記照合手段は、前記車載率の高い電子制御システムが前記識別手段により識別されない場合に、不具合の可能性を注意喚起することを特長とする請求項1または2記載の車両用故障診断装置。 - 車両に搭載された複数の電子制御システムと通信手段を介して接続され、その複数の電子制御システムを識別する識別手段を備えるとともに、識別した電子制御システムとの間で故障診断のデータ通信を行う車両用故障診断装置であって、
異常解析手段を備え、識別した電子制御システムとのデータ通信中に通信異常が発生したとき、前記識別手段により電子制御システムを再度識別するとともに、前記異常解析手段は、前記再度の識別の結果と前回の識別結果との比較に基づいて再識別できない電子制御システムを特定し、特定された電子制御システムから推定される異常原因の所在に関連する注意喚起を行うものであることを特長とする車両用故障診断装置。 - 前記異常解析手段は、前記再度の識別によって、通信異常が発生したデータ通信中の電子制御システムが識別されたか、その他の電子制御システムのすべてが識別されたか、あるいはその他のすべての電子制御システムが識別されなかったかをチェックして、それぞれの結果に応じた注意喚起を行うものであることを特長とする請求項5記載の車両用故障診断装置。
- 前記異常解析手段は、再識別できない電子制御システムとして特定された電子制御システムが複数存在する場合、車両に搭載される複数の電子制御システムを接続する接続線のうち、前記再識別できない複数の電子制御システムが共用している部分を異常原因の所在として注意喚起することを特長とする請求項5記載の車両用故障診断装置。
- 前記識別手段は、電子制御システムに対するシステムID要求を発し、電子制御システムからの応答に基づいて当該電子制御システムが車両に搭載されていることを識別するものであり、前記再度の識別は前回識別された電子制御システムに限定したシステムID要求を発して行うものであることを特長とする請求項5から7のいずれか1に記載の車両用故障診断装置。
- 車両のイグニッション系統と接続する第2の通信手段を備え、
前記異常解析手段は、前記再度の識別の前にイグニッション系統の状態をチェックし、イグニッションオフの場合には待機状態に入ることを特徴とする請求項5から8のいずれか1に記載の車両用故障診断装置。 - 車両に搭載された複数の電子制御システムと通信手段を介して接続され、電子制御システムに対するシステムID要求を発し、電子制御システムからの応答に基づいて当該電子制御システムが車両に搭載されていることを識別する識別手段を備えるとともに、識別した電子制御システムとの間で故障診断のデータ通信を行う車両用故障診断装置であって、
必ずセットになるべき電子制御システムの組合せデータとセットにならない電子制御システムの組合せデータとを備える組合せデータベースと、
電子制御システムごとの車載率データを備える車載率データベースと、
前記識別手段による識別結果を前記組合せデータベースと照合して、前記識別手段により識別された電子制御システムと必ずセットになるべき電子制御システムが識別されていないとき、または前記識別手段により識別された電子制御システムとセットにならない電子制御システムが識別されているとき、若しくは前記識別結果を前記車載率データベースと照合して、前記車載率の高い電子制御システムが識別されないとき、それぞれに応じた不具合の可能性を注意喚起する照合手段と、識別された電子制御システムとのデータ通信中に通信異常が発生したとき、前記識別手段により電子制御システムを再度識別した結果と前回の識別結果との比較に基づいて再識別できない電子制御システムを特定し、特定された電子制御システムから推定される異常原因の所在に関連する注意喚起を行う異常解析手段とを有することを特長とする車両用故障診断装置。
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