JP3967098B2 - ファクシミリ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、受信信号の変調方式が切り替わるファクシミリ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ファクシミリ装置において、通信時に電話回線上でノイズなどの影響を受けて、受信側で正しく画像信号が受信されなかったとき、送信側に画像信号の再送要求を行い、正しく受信されなかった画像信号の再送が行われる、ECM機能を備えている。このECM機能を利用して通信が行われているとき、図3のように、1フレームの256バイトの画像フレームを最大256フレーム送信した後、フェーズDに切り替わって、PPS−EOP(Pertial Page Signal - End Of Procedure)が送信側のファクシミリ装置より送信される。
【0003】
PPS−EOPを受信した受信側のファクシミリ装置は、最終ページの送信信号の送信が終了したことを認識する。このとき、送信された最大256フレームの画像信号の中に、ノイズが重畳されて正しく受信されなかったフレームがあった場合、図3のように、正しく受信されなかったフレームを指定するためのPPR(Pertial Page Request)が送信側のファクシミリ装置に送信される。
【0004】
このPPRを受信した送信側のファクシミリ装置は、PPRより受信側のファクシミリ装置で正しく受信されなかったフレームを認識し、そのフレームの画像信号を再送した後、PPS−EOPを送信する。受信側のファクシミリ装置は、再送されたフレームの画像信号を受信すると、正しく受信されなかったフレームがある場合は、再度PPRが送信され、受信側及び送信側のファクシミリ装置で上述の通信動作が繰り返される。
【0005】
これに対して、受信側のファクシミリ装置において、画像信号が正しく受信された場合は、図3のように、正しく画像信号を受信したことを示すMCF(Message Confirmation)が送信される。そして、送信側のファクシミリ装置がMCFを受信して、正しく画像信号が受信されたことを認識すると、図3のように、DCN(Disconnect)が送信されて回線を切断することを受信側のファクシミリ装置に知らせる。
【0006】
このようにECM機能を利用してファクシミリ通信が行われたとき、正しく受信されなかったフレームの画像信号が、正しく受信されるまで再送されるため、受信側のファクシミリ装置に確実に画像信号を送信することができる。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のように画像信号を受信する以前に相互の通信接続を確認するためのフェーズA,Bでの通信時や上述のフェーズC,Dでの画像信号の受信時において、回線エコーによって、自機器が送信した信号を、通信相手となるファクシミリ装置から送信された信号とともに受信することがある。このような回線エコーにより受信する信号(以下、「エコー信号」と呼ぶ)の信号レベルが高いと、通信相手となるファクシミリ装置から送信された信号を正常に受信できないことがある。特に、このエコー信号による影響は、画像信号の受信時におけるものの方が大きい。
【0007】
又、上述したように、通信を行っている両ファクシミリ装置がECM機能を有していたとしても、画像信号の受信時において、エコー信号の信号レベルが高いと、連続的にエラーが発生して、受信側のファクシミリ装置に設けられたモデムでの受信信号が発散してしまい、正常に画像信号の受信を続けて行うことができなくなることがある。このとき、送信側のファクシミリ装置からPPS−EOPを、受信側のファクシミリ装置が受信不可能となり、結果的に通信が不十分なまま回線が切断されてしまうことがある。
【0008】
このような問題を鑑みて、本発明は、エコー信号の影響を受けないように受信信号の閾値となる信号レベルを制御することができるファクシミリ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のファクシミリ装置は、他のファクシミリ装置と信号の送受信を行うモデムを有するファクシミリ装置において、前記モデムより送信した送信信号が、回線エコーにより前記モデムによってエコー信号として受信されたとき、該エコー信号の信号レベルを測定した後、測定した該エコー信号の信号レベルと設定されている前記モデムで受信可能な最低の信号レベルである最低着信レベルとを比較し、該エコー信号の信号レベルが前記最低着信レベルよりも高いとき、該エコー信号の信号レベルに基づく信号レベルを前記最低着信レベルとして設定変更する最低着信レベル設定部を有し、前記モデムが、該最低着信レベル設定部で設定された前記最低着信レベルより高い信号レベルの信号のみを受信することを特徴とする。
【0010】
又、このようなファクシミリ装置は、他の通信装置に対して連続して信号を送信する際に、前記最低着信レベル設定部が、先に送信した第1信号のエコー信号の信号レベルを、第1信号の次に連続して送信される第2信号を送信するまでに測定することによって、最低着信レベルの設定を行う。
【0011】
又、このようなファクシミリ装置において、前記最低着信レベル設定部が信号レベルを測定する前記エコー信号が、CEDによるエコー信号であることを特徴とする
【0013】
又、本発明のファクシミリ装置は、他のファクシミリ装置と信号の送受信を行うモデムを有するファクシミリ装置において、前記他のファクシミリ装置から送信される試験用信号の信号レベルを測定した後、測定した該試験用信号の信号レベルよりも所定レベル分低い信号レベルと設定されている前記モデムで受信可能な最低の信号レベルである最低着信レベルとを比較し、該試験用信号の信号レベルよりも前記所定レベル分低い信号レベルが前記最低着信レベルよりも低いとき、該試験用信号の信号レベルよりも前記所定レベル分低い信号レベルを前記最低着信レベルとして設定変更する最低着信レベル設定部を有し、前記モデムが、該最低着信レベル設定部で設定された前記最低着信レベルより高い信号レベルの信号のみを受信することを特徴とする。
【0015】
又、前記試験用信号を、画像信号が送信される前に送信されるTCFとすることによって、既存の信号を用いて前記最低着信レベルを設定することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態のファクシミリ装置の内部構成を示すブロック図である。
【0017】
図1のファクシミリ装置は、装置全体の制御を行う主制御部1と、画像データの符号化を行う符号化部2と、受信信号の復号化を行う復号化部3と、信号の変復調を行うモデム4と、ファクシミリと電話との間での電話回線との接続の切り換えを行うNCU(Network Control Unit)5と、送信原稿の内容を読み取るためのCCD(Charge Coupled Device)センサなどの光電変換素子で構成される画像読み取り部6と、画像読み取り部6で得られた電気信号による画像データに対してシェーディング補正や二値化処理又はハーフトーン処理などの画像処理を行う画像処理部7と、復号化された画像データに対してスムージング処理などの画像処理を行う記録処理部8と、記録処理部8で画像処理された画像データに従って記録紙に受信原稿の印字を行うとともに印字された記録紙を排出する出力部9と、送受信の指示などを行うための操作部10と、相手先電話番号などを表示するための表示部11と、相手先電話番号などを格納するためのメモリ12と、受信原稿の画像データを格納するための画像メモリ13と、モデム4で受信されたエコー信号に基づいてモデム4が受信する信号の信号レベルの閾値の設定を行う最低着信レベル設定部14とを備える。
【0018】
このような構成のファクシミリ装置は、図2のように通信を行う。即ち、送信側のファクシミリ装置の操作部10が操作されて、相手先電話番号がダイヤルされると、発呼動作が行われて、相手の読み出しを行うためにCNG(Calling Tone)がモデム4及びNCU5を通じて送信される。受信側のファクシミリ装置のNCU5でCNGを受信すると、ファクシミリ通信が行われることが認識される。そして、受信側のファクシミリ装置が、CED(Called Tone)をモデム4及びNCU5を通じて送信側のファクシミリ装置に送信する。尚、CNG及びCEDによって、送信側及び受信側それぞれがファクシミリ装置であることが識別される。
【0019】
このようにしてフェーズAの動作が行われて、送信側と受信側のファクシミリ装置の間で通信接続が成されると、受信側のファクシミリ装置から、NSF(Non-Standard Facilities)、CSI(Called Subscriber Identification)、DIS(Digital Identification Signal)が送信される。このとき、NSFがメーカ独自のファクシミリ装置の機能を、CSIが受信側の電話番号を、DISがG3標準のファクシミリ装置の機能を、それぞれ示す。尚、ファクシミリ装置の機能とは、モデムの種類、送受信する原稿の記録紙幅、通信スピードなどを表す。
【0020】
これに対して、送信側のファクシミリ装置から、NSS(Non-Standard Facilities Set-up)、又は、TSI(Transmitting Subscriber Identification)及びDCS(Digital Command Signal)が送信される。このとき、NSSが設定されたメーカ独自のファクシミリ装置の送信条件を、TSIが送信側の電話番号を、DCSが設定されたG3標準のファクシミリ装置の送信条件を、それぞれ示す。尚、NSS及びDCSは、受信したNSF及びDISによって認識した受信側の機能に応じて設定された送信条件を表す。又、NSS、NSFは、送受信のファクシミリ装置が同一メーカのものであるときに、それぞれ認識される信号である。
【0021】
そして、正常に通信できるかを試験するために、送信側のファクシミリ装置よりTCF(Training Check Field)が送信される。このTCFを受信した受信側のファクシミリ装置では、受信したTCFに誤りが確認されなかったとき、正常に送信動作が行われたことを示すCFR(Confirmation to Receive)を、送信側のファクシミリ装置に対して送信する。
【0022】
このようにしてフェーズBの通信動作が行われて、送信側のファクシミリ装置が受信側のファクシミリ装置の機能に応じた送信条件で送信するように設定された後、正常に通信が行われることが確認されると、フェーズCに移行する。このフェーズCでは、送信側のファクシミリ装置より画像信号が送信信号として受信側のファクシミリ装置に送信される。
【0023】
このように、フェーズA,Bで相互に信号のやり取りを行い、画像信号の送受信を行うために通信を確立させる際、ノイズとして働くエコー信号の受信を防ぐために、最低着信レベル設定部14において、モデム4が受信する信号の信号レベルの閾値の設定を行う。尚、この受信する信号の信号レベルの閾値を、以下、「最低着信レベル」と呼ぶ。最低着信レベルの設定方法について、以下で説明する。又、予め、最低着信レベルが設定されているものとする。
【0024】
<最低着信レベルの設定方法の第1例>
図2のように、受信側のファクシミリ装置は、送信側のファクシミリ装置からCNGを受信して、CEDを送信する。このCEDを送信すると、受信側のファクシミリ装置は、75±20ms経過した後に、NSF、CSI、DISを送信する。よって、受信側のファクシミリ装置は、CEDを送信した後、NSF、CSI、DISを送信するまでにCEDによるエコー信号の受信を確認することはできる。このようなファクシミリ装置において、予め、最低着信レベルとしてDxが与えられている。
【0025】
このとき、CEDによるエコー信号の信号レベルが、予め設定されている最低着信レベルDxより低い場合、モデム4においてエコー信号は受信されない。よって、最低着信レベル設定部14による最低着信レベルの変更は行われず、最低着信レベルはDxのままである。
【0026】
逆に、CEDによるエコー信号の信号レベルが、予め設定されている最低着信レベルDxより高い場合、モデム4においてエコー信号が受信される。そして、最低着信レベル設定部14において、受信されたエコー信号の信号レベルDが測定される。更に、最低着信レベル設定部14では、この測定されたエコー信号の信号レベルよりもΔdだけ高い値D+Δdに、最低着信レベルを設定する。このように高く設定された最低着信レベルD+Δdがモデム4に与えられると、モデム4は、新たに設定された最低着信レベルより高い信号レベルの信号のみ受信を行う。
【0027】
即ち、最低着信レベルが−43dBに予め設定されているとき、CEDによるエコー信号の信号レベルが−43dBより高く、最低着信レベル設定部14において、モデム4で受信されたCEDによるエコー信号の信号レベルが−40dBと測定されたものとする。このとき、最低着信レベル設定部14は、最低着信レベルを測定したエコー信号の信号レベル−40dBより2dBだけ高い−38dBに設定する。よって、これ以降、モデム4は、最低着信レベル−38dBより高い信号レベルの信号のみ受信する。
【0028】
又、このとき、最低着信レベルが予め−43dBに設定されているため、CEDによるエコー信号の信号レベルが−47dBであるとき、モデム4で受信されることがなく、予め設定されている−43dBを最低着信レベルとして、モデム4に与える。
【0029】
<最低着信レベルの設定方法の第2例>
又、図2のように、画像信号を受信するフェーズCに移行する前に、送信側のファクシミリ装置が正常に送信動作を行えるか否かを試験するためのTCFを送信する。このTCFは、フェーズCに移行した後に送信される画像信号と同様の送信速度で送信される信号である。よって、このTCFを受信側のファクシミリ装置がモデム4で十分受信できるまでの信号レベルに設定することで、エコー信号を排除することができる。このようなファクシミリ装置において、予め、最低着信レベルとしてDxが与えられている。
【0030】
即ち、受信側のファクシミリ装置が、モデム4でTCFを受信すると、最低着信レベル設定部においてTCFの信号レベルDaを測定する。そして、最低着信レベル設定部14では、この測定されたTCFの信号レベルよりもΔdaだけ低い値Da−Δdaを、予め設定されている最低着信レベルDxと比較される。そして、Da−ΔdaがDxより高いレベルとなるとき、Da−Δdaを最低着信レベルとして設定する。このように設定された最低着信レベルDa−Δdaがモデム4に与えられると、モデム4は、設定された最低着信レベルより高い信号レベルの信号のみ受信を行う。逆に、Da−ΔdaがDxより低いレベルとなるとき、最低着信レベル設定部14による最低着信レベルの変更は行われず、最低着信レベルはDxのままである。
【0031】
即ち、最低着信レベルが−43dBに予め設定されているとき、最低着信レベル設定部14において、モデム4で受信されたTCFの信号レベルが−35dBと測定されたものとする。このとき、最低着信レベル設定部14は、TCFの信号レベル−35dBより2dBだけ低い−37dBを−43dBと比較すると、−43dBより高いので、最低着信レベルを−37dBに設定する。よって、これ以降、モデム4は、最低着信レベル−37dBより高い信号レベルの信号のみ受信する。
【0032】
又、このとき、最低着信レベルが予め−43dBに設定されているため、TCFの信号レベルが−42dBと測定されたとき、TCFの信号レベル−42dBより2dBだけ低い−44dBを−43dBと比較すると、−43dBより低いので、予め設定されている−43dBを最低着信レベルとして、モデム4に与える。
【0033】
尚、本実施形態において、CEDによるエコー信号又はTCFに基づいて自動的に最低着信レベルを設定するようにしたが、操作部10に最低着信レベルを設定するためのキーを設け、ファクシミリ装置の受信動作が正確に行えない状態にあるとき、ユーザー又はサービスマンによって最低着信レベルが設定できるようにしても構わない。又、CEDによるエコー信号又はTCF以外の信号を用いて、上述の設定方法の第1例又は第2例と同様の設定方法を利用して、自動的に最低着信レベルが設定できるようにしても構わない。
【0034】
【発明の効果】
本発明によると、最低着信レベル設定部がエコー信号又は試験用信号の信号レベルを測定することによって、最低着信レベルの設定が行われるため、モデムで受信される信号からエコー信号などの不要となるノイズを除去するために最適な最低着信レベルを設定することができる。よって、モデムの受信時の発散などを抑制して、伝送品質を良好なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のファクシミリ装置の内部構成を示すブロック図。
【図2】ファクシミリ装置の通信動作を示すタイムチャート。
【図3】ファクシミリ装置の通信動作を示すタイムチャート。
【符号の説明】
1 主制御部
2 符号化部
3 復号化部
4 モデム
5 NCU
6 画像読み取り部
7 画像処理部
8 記録処理部
9 出力部
10 操作部
11 表示部
12 メモリ
13 画像メモリ
14 最低着信レベル設定部
Claims (5)
- 他のファクシミリ装置と信号の送受信を行うモデムを有するファクシミリ装置において、
前記モデムより送信した送信信号が、回線エコーにより前記モデムによってエコー信号として受信されたとき、該エコー信号の信号レベルを測定した後、測定した該エコー信号の信号レベルと設定されている前記モデムで受信可能な最低の信号レベルである最低着信レベルとを比較し、該エコー信号の信号レベルが前記最低着信レベルよりも高いとき、該エコー信号の信号レベルより所定レベル分高い信号レベルを前記最低着信レベルとして設定変更する最低着信レベル設定部を有し、
前記モデムが、該最低着信レベル設定部で設定された前記最低着信レベルより高い信号レベルの信号のみを受信することを特徴とするファクシミリ装置。 - 他の通信装置に対して連続して信号を送信する際に、前記最低着信レベル設定部が、先に送信した第1信号のエコー信号の信号レベルを、第1信号の次に連続して送信される第2信号を送信するまでに測定することによって、最低着信レベルの設定を行うことを特徴とする請求項1に記載のファクシミリ装置。
- 前記最低着信レベル設定部が信号レベルを測定する前記エコー信号が、CEDによるエコー信号であることを特徴とする請求項1又は2に記載のファクシミリ装置。
- 他のファクシミリ装置と信号の送受信を行うモデムを有するファクシミリ装置において、
前記他のファクシミリ装置から送信される試験用信号の信号レベルを測定した後、測定した該試験用信号の信号レベルよりも所定レベル分低い信号レベルと設定されている前記モデムで受信可能な最低の信号レベルである最低着信レベルとを比較し、該試験用信号の信号レベルよりも前記所定レベル分低い信号レベルが前記最低着信レベルよりも低いとき、該試験用信号の信号レベルよりも前記所定レベル分低い信号レベルを前記最低着信レベルとして設定変更する最低着信レベル設定部を有し、
前記モデムが、該最低着信レベル設定部で設定された前記最低着信レベルより高い信号レベルの信号のみを受信することを特徴とするファクシミリ装置。 - 前記試験用信号が、画像信号が送信される前に送信されるTCFであることを特徴とする請求項4に記載のファクシミリ装置。
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