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JP3971773B2 - ロボットのオフライン教示装置 - Google Patents
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JP3971773B2 - ロボットのオフライン教示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ロボットのプログラミング技術に関し、特に、ロボットの加工動作をオフラインで教示するオフライン教示装置に関する。
ロボット、特に産業用ロボットを用いた生産システムにおいて、ロボットのアーム端に装着した加工ツール(すなわちエンドエフェクタ)により、ワーク(すなわち作業対象物)に対しアーク溶接等の加工作業を遂行する加工ロボットシステムは知られている。この種の加工ロボットシステムでは、生産現場の稼動効率を向上させるべく、実機のロボットを動かさずに加工動作を教示するオフライン教示法が行なわれている。一般にオフライン教示法では、電算機にロボット及びその作業環境のモデルを持たせ、表示画面上でロボットモデルに所望のロボット動作を模擬的に遂行させることで、実機ロボットに教示すべき位置/姿勢データ、動作順序データ及び加工条件データを得ている。
加工ロボットシステムでオフライン教示法を行なう場合は、通常、電算機に所要のソフトウェアをインストールして構成されたオフライン教示装置が、ロボット及び作業環境のモデルを用いて加工プログラムを作製した後に、その加工プログラムを、実機ロボットを制御するロボット制御装置に与え、ロボットに、ロボット制御装置の制御下でワークに対する加工作業を試行させる。そして、加工品質を確認しながら、アームの加工姿勢、教示点の加工順序、加工条件等を調整したり、必要に応じて命令を追加したりすることで、最適な加工プログラムを決定する。ここで、加工条件には一般に、速度、加速度、補間方式等のアーム動作に関する条件と、溶接電流、レーザ出力等の加工作業内容に関する条件とが含まれる。
上記加工ロボットシステムを採用した生産現場では、形状や寸法等の幾何学的特徴が類似したワークに同種の加工作業を実施する場合がある。このような場合に、特定のワークに対して用意された加工プログラムに含まれる種々のデータを、他の類似ワークの加工プログラムに利用できれば、類似ワークに対するロボットのプログラミングが容易になり、生産現場の稼動効率が一層向上すると考えられる。
例えば特許文献1は、溶接ロボットのオフライン教示装置において、基本型ワークの教示データ(マスタプログラム)を用いて、基本型ワークに対し拡大、縮小、組み合わせで構成できる類似ワークの教示データを作成する構成を開示する。類似ワークの教示データは、マスタプログラムの位置データを拡大、縮小、組み合わせで変更した位置データと、マスタプログラムの姿勢データ及び溶接条件データをそのまま用いた姿勢データ及び溶接条件データとを含む。また特許文献2は、特定ワークに関する既存の教示データのうち、個々の教示点における姿勢データを、類似ワークの対応教示点の姿勢データに変換して、類似ワークの教示データを作成するオフライン教示法を開示する。この構成では、類似ワークの各教示点の位置は、予め設定されている。
特開平6−337711号公報 特開2004−362018号公報
前述した特許文献1に開示される従来のオフライン教示装置では、基本型ワークに対し拡大、縮小、組み合わせで構成できる類似ワークに関してのみ、マスタプログラムを利用したプログラミングが可能である。つまり、基本型ワークの溶接作業に対比して、ロボットの姿勢変更が要求されるような形状のワークについては、マスタプログラムを利用したプログラミングを行なうことができない。他方、特許文献2に開示されるオフライン教示法は、既存の教示データのうち姿勢データのみを、類似ワークのプログラミングに流用するものであって、類似ワークに関しても個々の教示点の位置を予め設定することが前提となっている。このような教示点の位置設定には、加工作業についての深い知識と熟練が要求される。
本発明の目的は、ロボットの加工動作をオフラインで教示するオフライン教示装置において、特定ワークに対し幾何学的特徴が類似したワークの加工プログラムを作成する際に、特定ワークに関する既存の教示データを可及的有効に利用することで、特定ワークの加工作業に対比してロボットの姿勢変更が要求されるような形状のワークについても、実機ロボットによるプログラム試行、教示データの調整、命令の追加等の作業を繰り返すことなく、加工プログラムを容易に作成でき、以って生産現場の稼動効率を著しく向上させることができるオフライン教示装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ロボットの加工動作をオフラインで教示するオフライン教示装置において、第1ワークに対する既存の加工プログラムから、加工実行に関わる複数の既定教示点の個々の位置データ及び姿勢データ並びに補間命令を含む加工条件データを取得するデータ取得部と、データ取得部が取得した複数の既定教示点の位置データ及び姿勢データと補間命令とから、既存の加工プログラムにおける加工経路を求める加工経路演算部と、第1ワークとは異なる幾何学的特徴を有する第2ワークをモデル化した第2ワークモデルのデータを用いて、第2ワークモデルに対する加工対象箇所の入力指示に従い、第2ワークの被加工部分を示す加工線を第2ワークモデルに付加して生成するモデル生成部と、加工経路演算部が求めた加工経路とモデル生成部が生成した加工線との幾何学的相関性を求めるとともに、データ取得部が取得した複数の既定教示点の位置データ及び姿勢データと幾何学的相関性とに基づき、加工線における複数の教示点の個々の位置及び姿勢を求める教示点演算部と、データ取得部が取得した複数の既定教示点の加工条件データと、教示点演算部が求めた複数の教示点の位置及び姿勢とを用いて、第2ワークに対する加工プログラムを生成するプログラム生成部と、を具備し、教示点演算部が求める幾何学的相関性は、加工経路と加工線との長さ方向寸法比と、第1ワークに対する既存の加工プログラムにおいて複数の既定教示点を定める既定基準座標系と第2ワークに対する加工プログラムにおいて複数の教示点を定める基準座標系との間の座標変換で表される相関性とを含み、教示点演算部は、複数の既定教示点の位置データと長さ方向寸法比とに基づき、複数の教示点の位置を求めるとともに、複数の既定教示点の姿勢データと座標変換で表される相関性とに基づき、複数の教示点の姿勢を求めること、を特徴とするオフライン教示装置を提供する。
請求項に記載の発明は、請求項に記載のオフライン教示装置において、プログラム生成部は、第2ワークモデルの加工線に対し予め用意された複数の仮教示点の位置及び姿勢のデータを用いて、教示点演算部が求めた位置及び姿勢を個々に有する複数の教示点と、予め用意された複数の仮教示点との中で加工線上で最近接の相対位置関係を有する教示点と仮教示点との教示点ペアについて、教示点演算部が求めた教示点の位置を仮教示点の位に変更して、加工プログラムを生成するオフライン教示装置を提供する。
請求項に記載の発明は、請求項に記載のオフライン教示装置において、教示点演算部は、教示点ペアについて、仮教示点の姿勢を、教示点演算部が求めた教示点の姿勢に変更するオフライン教示装置を提供する。
請求項に記載の発明は、請求項又はに記載のオフライン教示装置において、プログラム生成部は、加工線における複数の教示点及び複数の仮教示点のうち、教示点ペアに含まれない教示点及び仮教示点の少なくとも一方が存在する場合に、存在する教示点及び仮教示点の少なくとも一方を加工プログラムに挿入するオフライン教示装置を提供する。
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載のオフライン教示装置において、データ取得部は、既存の加工プログラムから、加工経路における加工開始時の既定教示点の前の前段既定教示点の位置データ及び姿勢データを取得し、教示点演算部は、前段既定教示点と加工開始時の既定教示点との相対位置関係と、教示点演算部が求めた加工線における加工開始時の教示点の位置及び姿勢とに基づき、加工線における加工開始時の教示点の前の前段教示点の位置及び姿勢を求め、プログラム生成部は、前段教示点の位置及び姿勢を用いて、第2ワークに対する加工プログラムを生成するオフライン教示装置を提供する。
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載のオフライン教示装置において、データ取得部は、既存の加工プログラムから、加工経路における加工終了時の既定教示点の後の後段既定教示点の位置データ及び姿勢データを取得し、教示点演算部は、後段既定教示点と加工終了時の既定教示点との相対位置関係と、教示点演算部が求めた加工線における加工終了時の教示点の位置及び姿勢とに基づき、加工線における加工終了時の教示点の後の後段教示点の位置及び姿勢を求め、プログラム生成部は、後段教示点の位置及び姿勢を用いて、第2ワークに対する加工プログラムを生成するオフライン教示装置を提供する。
請求項1に記載の発明によれば、教示点演算部が、既存加工プログラムから得た加工経路と第2ワークモデルの加工線との幾何学的相関性(例えば長さ方向寸法比)に従って、加工経路上の複数の既定教示点の位置データ及び姿勢データを、加工線上の複数の教示点の位置及び姿勢にそれぞれ変換することができる。そしてプログラム生成部が、加工経路上の複数の既定教示点における加工条件データを、加工線上の複数の教示点にそのまま使用して、位置及び姿勢のデータに付加することで、第2ワークの加工プログラムを生成することができる。したがって、特定の第1ワークに対し幾何学的特徴が類似した第2ワークの加工プログラムを作成する際に、第1ワークに関する既存加工プログラムの教示データを可及的有効に利用して、第1ワークの加工作業に対比してロボットの姿勢変更が要求されるような形状の第2ワークについても、実機ロボットによるプログラム試行、教示データの調整、命令の追加等の作業を繰り返すことなく、加工プログラムを容易に作成することが可能になる。
請求項に記載の発明によれば、第2ワークモデル及び加工線の幾何学的特徴を考慮して、最適な加工品質を期待できる理想の教示データ(位置、姿勢、加工条件)を有する仮教示点を、第2ワークモデルに関して設定し、位置については、教示点演算部が求めた教示点の位置を仮教示点の理想の位置にそれぞれ変更して、加工プログラムを生成する。それにより、オペレータのスキルを活用することができる。
請求項に記載の発明によれば、さらに、姿勢については、教示点演算部が、教示点ペアの仮教示点の理想の姿勢を、教示点演算部が求めた教示点の姿勢に変更するようにしたから、試行により最適化した姿勢データを活用できる。
請求項に記載の発明によれば、教示点演算部が算出した教示点とオペレータが設定した仮教示点との中で、最近接の関係を有する教示点ペアを組むことができない点についても、そのような教示点又は仮教示点のデータを用いることができる。
請求項に記載の発明によれば、既存加工プログラムの教示データを用いて、第2ワークに対する加工開始前の前段教示点の位置及び姿勢を求めることができる。
請求項に記載の発明によれば、既存加工プログラムの教示データを用いて、第2ワークに対する加工終了後の後段教示点の位置及び姿勢を求めることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。全図面に渡り、対応する構成要素には共通の参照符号を付す。
図面を参照すると、図1は、本発明に係るオフライン教示装置10の基本構成を機能ブロック図で示す。オフライン教示装置10は、ロボットの加工動作をオフラインで教示するものであって、例えばパーソナルコンピュータ等の電算機に所要のソフトウェアをインストールすることにより構成できる。
オフライン教示装置10は、第1ワークに対する既存の加工プログラムP1から、加工実行に関わる複数の既定教示点の個々の位置データPD及び姿勢データOD並びに補間命令Iを含む加工条件データCDを取得するデータ取得部12と、データ取得部12が取得した複数の既定教示点の位置データPD及び姿勢データODと補間命令Iとから、既存の加工プログラムP1における加工経路T1を求める加工経路演算部14と、第1ワークとは異なる幾何学的特徴を有する第2ワークをモデル化した第2ワークモデルM2のデータを用いて、第2ワークモデルM2に対する加工対象箇所の入力指示に従い、第2ワークの被加工部分を示す加工線L2を第2ワークモデルM2に付加して生成するモデル生成部16と、加工経路演算部14が求めた加工経路T1とモデル生成部16が生成した加工線L2との幾何学的相関性を求めるとともに、データ取得部12が取得した複数の既定教示点の位置データPD及び姿勢データODと幾何学的相関性とに基づき、加工線L2における複数の教示点の個々の位置PA及び姿勢OAを求める教示点演算部18と、データ取得部12が取得した複数の既定教示点の加工条件データCDと、教示点演算部18が求めた複数の教示点の位置PA及び姿勢OAとを用いて、第2ワークに対する加工プログラムP2を生成するプログラム生成部20とを備えて構成される。
上記構成を有するオフライン教示装置10では、教示点演算部18が、既存加工プログラムP1から得た加工経路T1と第2ワークモデルM2の加工線L2との幾何学的相関性(例えば長さ方向寸法比)に従って、加工経路T1上の複数の既定教示点の位置データPD及び姿勢データODを、加工線L2上の複数の教示点の位置PA及び姿勢OAにそれぞれ変換することができる。そしてプログラム生成部20が、加工経路T1上の複数の既定教示点における加工条件データCDを、加工線L2上の複数の教示点にそのまま使用して、位置PA及び姿勢OAのデータに付加することで、第2ワークの加工プログラムP2を生成することができる。
したがって、特定の第1ワークに対し幾何学的特徴が類似した第2ワークの加工プログラムP2を作成する際に、第1ワークに関する既存加工プログラムP1の教示データを可及的有効に利用して、第1ワークの加工作業に対比してロボットの姿勢変更が要求されるような形状の第2ワークについても、実機ロボットによるプログラム試行、教示データの調整、命令の追加等の作業を繰り返すことなく、加工プログラムP2を容易に作成することが可能になる。その結果、オフライン教示装置10によれば、生産現場における加工ロボットシステムの立ち上げ時間を短縮できるとともに、システムの稼動効率を著しく向上させることができる。
図2は、オフライン教示装置10を取り入れた加工ロボットシステム22の概要を例示する。加工ロボットシステム22は、例えば多関節型の構成を有するロボット(機構部)24と、ロボット24のアーム先端に取り付けられるエンドエフェクタとしての加工ツール26と、ロボット24及び加工ツール26の動作を制御するロボット制御装置28と、LAN30を介してロボット制御装置28に接続されるオフライン教示装置10とを備える。ロボット24は、既存加工プログラムP1(図1)に従い、ロボット制御装置28による制御下で動作して、加工ツール26を用いて、第1ワークW1に指定加工経路T1に沿った加工を施す。さらにロボット24は、オフライン教示装置10が作成した加工プログラムP2(図1)に従い、ロボット制御装置28による制御下で動作して、加工ツール26を用いて、第2ワークW2に、加工線L2(図1)に対応する指定加工経路T2に沿った加工を施す。
ここで、例として第1ワークW1と第2ワークW2とは、互いに曲率の異なる湾曲面を有し、前者の加工経路T1と後者の加工経路T2とは、互いに曲率及び長さが異なる湾曲経路となっている。本発明によれば、このような類似性を有する第1ワークW1と第2ワークW2とに対し、ロボット24は、ロボット制御装置28に記憶した既存加工プログラムP1(図1)と、既存加工プログラムP1における位置データPD、姿勢データOD及び加工条件データCD(図1)を有効利用してオフライン教示装置10で作成した加工プログラムP2(図1)とに従い、それぞれに加工ツール26を用いた最適な加工作業を遂行する。つまり、本願発明における「第1ワークと第2ワークとが異なる幾何学的特徴を有する」という要件は、それらワークの形状が、板、棒、筒、球、枠等の幾何学的カテゴリーに関しては、大略同一のカテゴリーに属する類似性を有する一方で、互いに1〜3次元の寸法差を含んでいたり、曲面の曲率差を含んでいたり、局所的な形状の違いを含んでいたりすることによって、個々のワークの対応箇所を加工する際に、加工プログラムにおける位置及び姿勢データの変更が必要となるような構成を、想定したものである。
なお、既存加工プログラムP1における加工条件データCDは、ロボット24のアーム動作に関する速度、加速度、補間方式等の動作条件データと、加工ツール26を用いた加工作業内容に関する溶接電流、レーザ出力等の作業条件データとを含むものである。オフライン教示装置10では、加工プログラムP2の作成に際して、加工条件データCDに含まれるこれら全てのデータを一律に使用する必要はない。例えば、第1ワークW1の材料と第2ワークW2の材料とが異なる場合には、作業条件データの変更が必要となる可能性があるが、そのような場合にも、変更を要しないデータを適宜流用することで、加工プログラムP2を容易に作成することができる。また、モデル生成部16が加工線L2を生成する際に用いる第2ワークモデルM2のデータに関しては、オフライン教示装置10にCAD(コンピュータ支援設計)等の設計機能を付加してオフライン教示装置10自体がデータを作成する構成としてもよいし、CAD等の設計機能を有する外部装置によって作成したデータをオフライン教示装置10に取り込んで使用する構成としてもよい。
上記したオフライン教示装置10において、教示点演算部18が求める幾何学的相関性は、加工経路T1の長さG(図2)と加工線L2の長さg(図2)との長さ方向寸法比G/gを含むことができる。この場合、教示点演算部18は、個々の既定教示点の位置データPDと長さ方向寸法比G/gとに基づき、個々の教示点の位置PAを求める。また、教示点演算部18が求める幾何学的相関性は、第1ワークW1に対する既存加工プログラムP1において複数の既定教示点(すなわち加工経路T1)を定める既定基準座標系S1(図2)と、第2ワークW2に対する加工プログラムP2において複数の教示点(すなわち加工線L2)を定める基準座標系S2(図2)との間の座標変換で表される相関性(すなわち座標変換関係H(図2)を含むことができる。この場合、教示点演算部18は、個々の既定教示点の姿勢データODと座標変換関係Hとに基づき、個々の教示点の姿勢OAを求める。
このような構成を有するオフライン教示装置10による加工プログラム作成手順の一例を、図3を参照して以下に説明する。
まず、既存の加工プログラムP1(図1)を用いて前述したように加工経路T1を演算し、加工開始点(既定教示点)Q0から加工終了点(既定教示点)Qn(nは自然数)までの全経路長Gと、加工開始点Q0から個々の既定教示点Q1、Q2、Q3・・・までの経路距離G1、G2、G3・・・とを、位置データPD(図1)から求める(図3(a))。このとき、各規定教示点Q0〜Qnにおける加工ツール26の姿勢データOD及び加工条件データCD(図1)も、合わせて取得する。
次に、第2ワークモデルM2の加工線L2の全長gを求める(図3(b))とともに、加工経路T1の全経路長Gと加工線L2の全長gとの寸法比G/gを求める。そして、加工線L2の両端に、加工開始点(教示点)R0と加工終了点(教示点)Rnとをそれぞれ設定する。さらに、加工経路T1における個々の既定教示点Q1、Q2、Q3・・・の経路距離G1、G2、G3・・・に、寸法比G/gを乗じて距離g1、g2、g3・・・を求め、加工線L2の加工開始点R0から距離g1、g2、g3・・・の位置に、それぞれ教示点R1、R2、R3・・・を設定する(図3(c))。これにより、第2ワークモデルM2に関する個々の教示点R0〜Rnの位置PA(図1)が決まる。
続いて、既存加工プログラムP1で用いた既定基準座標系S1(図2)における、個々の既定教示点Q0〜Qnのそれぞれの姿勢行列を求める。ここで、既存加工プログラムP1がオフライン教示法で作成されている場合は、第1ワークW1及び加工経路T1をモデル化した第1ワークモデルM1及び加工線L1が存在する。したがって、第1ワークモデルM1において、基準面F1と各既定教示点Q0〜Qnにおける法線ベクトルV1と加工線L1とから、既定基準座標系S1を求めるとともに、各既定教示点Q0〜Qnの姿勢行列を求めることができる(図3(d))。他方、既存加工プログラムP1がロボット24を用いて作成されている場合は、第1ワークモデルM1及び加工線L1が存在しないので、例えば3個の連続する既定教示点と、実際の基準面及び各既定教示点の法線ベクトルとから、既定基準座標系S1及び各既定教示点Q0〜Qnの姿勢行列を求めることができる。
次に、第2ワークモデルM2において、基準面F2と各教示点R0〜Rnにおける法線ベクトルV2と加工線L2とから、加工プログラムP2で用いる基準座標系(行列)S2(図2)を求める(図3(e))。そして、既存加工プログラムP1から求めた各既定教示点Q0〜Qnの姿勢行列に、基準座標系S2(行列)を掛ける(すなわち座標変換関係Hを適用する)ことで、各教示点R0〜Rnの姿勢行列を求める。これにより、第2ワークモデルM2に関する個々の教示点R0〜Rnの姿勢OA(図1)が決まる。
以上の手順により、既存加工プログラムP1における複数の既定教示点Q0〜Qnのそれぞれの位置データPD及び姿勢データODが、第2ワークモデルM2上の複数の教示点R0〜Rnのそれぞれの位置PA及び姿勢OAに変換される。そして、既存加工プログラムP1の各既定教示点Q0〜Qnの加工条件データCDを、各教示点R0〜Rnにそのまま設定することにより、第2ワークW2に対する加工プログラムP2が作成される。作成された加工プログラムP2は、例えばLAN30を介してロボット制御装置28に与えられ、ロボット24が加工プログラムP2に従って加工動作を遂行する。
上記構成を有するオフライン教示装置10は、オペレータの経験、知識、熟練を必要とせずに、第1ワークW1に対する既存加工プログラムP1を用いて、第2ワークW2に対する加工プログラムP2を作成できるものである。この構成に加えて、オペレータの経験、知識、熟練を活用したい場合には、第2ワークモデルM2及び加工線L2の幾何学的特徴を考慮して、オペレータが予め、最適な加工品質を期待できる理想の教示データ(位置、姿勢、加工条件)を有する仮教示点を、第2ワークモデルM2に関して設定しておくことが有利である。
図4及び図5は、オペレータのスキルを活用できる本発明の第2の実施形態によるオフライン教示装置40を示す。オフライン教示装置40は、上記した仮教示点を設定するとともにその教示データを活用する構成を有する点以外は、前述したオフライン教示装置10の基本構成を有するものであるから、対応する構成要素には共通の参照符号を付してその説明を省略する。
オフライン教示装置40は、プログラム生成部20が、第2ワークモデルM2の加工線L2に対し予め用意された複数の仮教示点U0〜Unの位置PB及び姿勢OBのデータを使用する構成を有する。そして、プログラム生成部20は、教示点演算部18が前述した手順で求めた位置PA及び姿勢OAを個々に有する複数の教示点R0〜Rnと、予め用意された複数の仮教示点U0〜Unとの中で加工線L2上で最近接の相対位置関係を有する教示点Rm(0≦m≦n)と仮教示点Um(0≦m≦n)との所望数の教示点ペアRUについて、教示点演算部18が求めた教示点Rmの位置PAを仮教示点Umの理想の位置PBにそれぞれ変更して、加工プログラムP2を生成する。
また、教示点演算部18が求める幾何学的相関性は、第1ワークW1(図2)に対する既存の加工プログラムP1において複数の既定教示点Q0〜Qn(図3)を定める既定基準座標系S1(図2)と、第2ワークW2に対する加工プログラムP2において教示点ペアRUの仮教示点Umを定める基準座標系S3(=S2(図2))との座標変換関係H(図2)を含む。そして、教示点演算部18は、個々の既定教示点Q0〜Qnの姿勢データODと座標変換関係Hとに基づき、教示点ペアRUの仮教示点Umの理想の姿勢OBを、教示点演算部18が求めた教示点Rmの姿勢OAに変更する。
さらに、プログラム生成部20は、第2ワークモデルM2の加工線L2における複数の教示点R0〜Rn及び複数の仮教示点U0〜Unのうち、教示点ペアRUに含まれない教示点Rm及び仮教示点Umの少なくとも一方が存在する場合に、その存在する教示点Rm及び仮教示点Umの少なくとも一方を、加工プログラムP2に挿入する処理を行なう。
このような構成を有するオフライン教示装置40による加工プログラム作成手順の一例を、図5の記載に従ってさらに詳述する。
まず、前述した手順(図3)に従って、第2ワークモデルM2上の複数の教示点R0〜Rnのそれぞれの位置PA、姿勢OA及び加工条件(既定の加工条件データCDに対応)が決定されているものとする(図5(a))。他方、オペレータは、第2ワークモデルM2及び加工線L2の幾何学的特徴(曲率、寸法等)を考慮して、最適な加工品質を期待できる理想の教示データ(位置、姿勢、加工条件)をそれぞれに有する複数の仮教示点U0〜Unを、第2ワークモデルM2に設定しておく(図5(b))。
次に、加工線L2に沿って最近接の相対位置関係を有する教示点ペアRU(図ではR0・U0、R1・U2、R2・U3、R3・U4、Rn・Unの5ペア)に関し、教示点演算部18が求めた各教示点Rの位置PAを仮教示点Uの理想の位置PBにそれぞれ変更するとともに、オペレータが設定した仮教示点Uの理想の姿勢OBを、教示点演算部18が求めた教示点Rの姿勢OAに変更する(図5(c))。その後、教示点ペアRUに含まれない教示点R(図ではR4)及び仮教示点U(図ではU1)を、加工プログラムP2に挿入する(図5(d))。これにより、加工プログラムP2が作成される。
上記したオフライン教示装置10、40による加工プログラム作成手順は、オペレータが、オフライン教示装置10、40に設けられた表示画面を参照しながら遂行することができる。図6は、上記した加工プログラム作成手順の主要ステップにおいて、表示画面に表示される画像の一例を示す。以下、図6の記載に沿って、上記した加工プログラム作成手順の主要ステップを、オペレータの入力指示操作に関連付けて説明する。
まず、オフライン教示装置10、40の表示画面50に、ロボット24のモデルと第2ワークモデルM2とを表示する(図6(a))。次に、マウス等の入力装置(図示せず)を操作して、第2ワークモデルM2の画像上に、加工対象箇所を指示し、それによって生成した加工線L2を表示する(図6(b))。続いて、例えばロボット制御装置28(図2)から既存加工プログラムP1(図1)を入手して、その加工経路T1及び既定教示点Qnをオフライン教示装置10の表示画面50に表示する(図6(c))。
次に、既存加工プログラムP1(図1)の既定教示点Qnのうち、データ変更を要する既定教示点Qを、マウス等の入力装置により画面上で指示する(図6(d))。この指示に従い、オフライン教示装置10は前述した処理を実行し、その結果、第2ワークモデルM2の加工線Lに沿って、複数の教示点Rが表示される(図6(e))。最後に、既存加工プログラムP1(図1)の既定教示点のうち、加工経路T1の前段すなわち加工開始前の1つの既定教示点Quと、加工経路T1の後段すなわち加工終了後の1つの既定教示点Qdとを、既定教示点Qから教示点Rへの変更に対応して、第2ワークモデルM2の加工線Lの前段すなわち加工開始前の1つの教示点Ruと、加工線Lの後段すなわち加工終了後の1つの教示点Rdとにそれぞれ変更する(図6(f))。
上記した図6(f)における処理を可能にするためのオフライン教示装置10の構成を、簡単に説明する(装置構成要素については図1及び図4を参照のこと)。
まず、データ取得部12は、既存の加工プログラムP1から、加工開始前の1つ以上の既定教示点Quの位置データ及び姿勢データを取得する。次いで、教示点演算部18は、加工開始前の既定教示点Quと加工経路T1における加工開始時の既定教示点Q0(図3)との第2の幾何学的相関性(例えば相対位置関係)を求めるとともに、教示点演算部18が求めた加工線L2における加工開始時の教示点R0(図3)の位置及び姿勢と第2の幾何学的相関性とに基づき、第2ワークW2に対する加工開始前の1つ以上の教示点Ruの位置及び姿勢を求める。そして、プログラム生成部20は、加工開始前の教示点Ruの位置及び姿勢を用いて、第2ワークW2に対する加工プログラムP2を生成する。
同様に、データ取得部12は、既存の加工プログラムP1から、加工終了後の1つ以上の既定教示点Qdの位置データ及び姿勢データを取得する。次いで、教示点演算部18は、加工終了後の既定教示点Qdと加工経路T1における加工終了時の既定教示点Qn(図3)との第3の幾何学的相関性(例えば相対位置関係)を求めるとともに、教示点演算部18が求めた加工線L2における加工終了時の教示点Rn(図3)の位置及び姿勢と第3の幾何学的相関性とに基づき、第2ワークW2に対する加工終了後の1つ以上の教示点Rdの位置及び姿勢を求める。そして、プログラム生成部20は、加工終了後の教示点Rdの位置及び姿勢を用いて、第2ワークW2に対する加工プログラムP2を生成する。
上記構成において、加工線L2における加工開始時の教示点R0と第2の幾何学的相関性とに基づき、第2ワークW2に対する加工開始前の教示点Ruを求める手法としては、例えば、既存加工プログラムP1において、加工経路T1上の加工開始時の既定教示点Q0から見た加工開始前の既定教示点Quの座標系(すなわち第2の幾何学的相関性)を求め、この座標系を、加工線L2上の加工開始時の教示点R0の座標に掛ける手法を採用できる。同様に、加工線L2における加工終了時の教示点Rnと第3の幾何学的相関性とに基づき、第2ワークW2に対する加工終了後の教示点Rdを求める手法としては、例えば、既存加工プログラムP1において、加工経路T1上の加工終了時の既定教示点Qnから見た加工終了後の既定教示点Qdの座標系(すなわち第3の幾何学的相関性)を求め、この座標系を、加工線L2上の加工終了時の教示点Rnの座標に掛ける手法を採用できる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、特定ワークに対し幾何学的特徴が類似したワークの加工プログラムを作成する際に、特定ワークに関する既存の教示データを可及的有効に利用して、特定ワークの加工作業に対比してロボットの姿勢変更が要求されるような形状の類似ワークについても、実機ロボットによるプログラム試行、教示データの調整、命令の追加等の作業を繰り返すことなく、加工プログラムを容易に作成することが可能になる。その結果、本発明によれば、生産現場における加工ロボットシステムの立ち上げ時間の短縮及び稼動効率の向上が達成される。
本発明に係るオフライン教示装置の基本構成を示す機能ブロック図である。 本発明に係るオフライン教示装置を組み込んだ加工ロボットシステムの概要を例示する図である。 図1のオフライン教示装置による加工プログラム作成手順を示す図で、(a)〜(e)はそれぞれ主要ステップを示す。 本発明の一実施形態によるオフライン教示装置の構成を示す機能ブロック図である。 図4のオフライン教示装置による加工プログラム作成手順を示す図で、(a)〜(d)はそれぞれ主要ステップを示す。 図1又は図4のオフライン教示装置による加工プログラム作成手順を示す図で、(a)〜(f)はそれぞれ主要ステップの状況を表示画面上の画像として示す。
符号の説明
10、40 オフライン教示装置
12 データ取得部
14 加工経路演算部
16 モデル生成部
18 教示点演算部
20 プログラム生成部
24 ロボット
26 加工ツール
28 ロボット制御装
1 既存加工プログラム
P2 加工プログラム

Claims (6)

  1. ロボットの加工動作をオフラインで教示するオフライン教示装置において、
    第1ワークに対する既存の加工プログラムから、加工実行に関わる複数の既定教示点の個々の位置データ及び姿勢データ並びに補間命令を含む加工条件データを取得するデータ取得部と、
    前記データ取得部が取得した前記複数の既定教示点の前記位置データ及び前記姿勢データと前記補間命令とから、前記既存の加工プログラムにおける加工経路を求める加工経路演算部と、
    前記第1ワークとは異なる幾何学的特徴を有する第2ワークをモデル化した第2ワークモデルのデータを用いて、該第2ワークモデルに対する加工対象箇所の入力指示に従い、該第2ワークの被加工部分を示す加工線を該第2ワークモデルに付加して生成するモデル生成部と、
    前記加工経路演算部が求めた前記加工経路と前記モデル生成部が生成した前記加工線との幾何学的相関性を求めるとともに、前記データ取得部が取得した前記複数の既定教示点の前記位置データ及び前記姿勢データと該幾何学的相関性とに基づき、前記加工線における複数の教示点の個々の位置及び姿勢を求める教示点演算部と、
    前記データ取得部が取得した前記複数の既定教示点の前記加工条件データと、前記教示点演算部が求めた前記複数の教示点の前記位置及び前記姿勢とを用いて、前記第2ワークに対する加工プログラムを生成するプログラム生成部と、
    を具備し、
    前記教示点演算部が求める前記幾何学的相関性は、
    前記加工経路と前記加工線との長さ方向寸法比と、
    前記第1ワークに対する前記既存の加工プログラムにおいて前記複数の既定教示点を定める既定基準座標系と前記第2ワークに対する前記加工プログラムにおいて前記複数の教示点を定める基準座標系との間の座標変換で表される相関性とを含み、
    前記教示点演算部は、
    前記複数の既定教示点の前記位置データと前記長さ方向寸法比とに基づき、前記複数の教示点の前記位置を求めるとともに、
    前記複数の既定教示点の前記姿勢データと前記座標変換で表される相関性とに基づき、前記複数の教示点の前記姿勢を求めること、
    を特徴とするオフライン教示装置。
  2. 前記プログラム生成部は、前記第2ワークモデルの前記加工線に対し予め用意された複数の仮教示点の位置及び姿勢のデータを用いて、前記教示点演算部が求めた前記位置及び前記姿勢を個々に有する前記複数の教示点と、該予め用意された複数の仮教示点との中で、前記加工線上で最近接の相対位置関係を有する前記教示点と該仮教示点との教示点ペアについて、前記教示点演算部が求めた前記教示点の前記位置を該仮教示点の該位置に変更して、前記加工プログラムを生成する、請求項1に記載のオフライン教示装置。
  3. 前記教示点演算部は、前記教示点ペアについて、前記仮教示点の前記姿勢を、該教示点演算部が求めた前記教示点の前記姿勢に変更する、請求項に記載のオフライン教示装置。
  4. 前記プログラム生成部は、前記加工線における前記複数の教示点及び前記複数の仮教示点のうち、前記教示点ペアに含まれない該教示点及び該仮教示点の少なくとも一方が存在する場合に、該存在する教示点及び仮教示点の少なくとも一方を前記加工プログラムに挿入する、請求項2又は3に記載のオフライン教示装置。
  5. 前記データ取得部は、前記既存の加工プログラムから、前記加工経路における加工開始時の前記既定教示点の前の前段既定教示点の位置データ及び姿勢データを取得し、前記教示点演算部は、該前段既定教示点と該加工開始時の該既定教示点との相対位置関係を求めるとともに、該教示点演算部が求めた前記加工線における加工開始時の前記教示点の前記位置及び前記姿勢と該相対位置関係とに基づき、該加工線における該加工開始時の該教示点の前の前段教示点の位置及び姿勢を求め、前記プログラム生成部は、該前段教示点の該位置及び該姿勢を用いて、前記第2ワークに対する前記加工プログラムを生成する、請求項1〜のいずれか1項に記載のオフライン教示装置。
  6. 前記データ取得部は、前記既存の加工プログラムから、前記加工経路における加工終了時の前記既定教示点の後の後段既定教示点の位置データ及び姿勢データを取得し、前記教示点演算部は、該後段既定教示点と該加工終了時の該既定教示点との相対位置関係を求めるとともに、該教示点演算部が求めた前記加工線における加工終了時の前記教示点の前記位置及び前記姿勢と該相対位置関係とに基づき、該加工線における該加工終了時の該教示点の後の後段教示点の位置及び姿勢を求め、前記プログラム生成部は、該後段教示点の該位置及び該姿勢を用いて、前記第2ワークに対する前記加工プログラムを生成する、請求項1〜のいずれか1項に記載のオフライン教示装置。
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