JP3972362B2 - 精米プラント及びその管理システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は精米プラント及びその管理システムに係り、特に複数機の精米機や複数機の選別機を備えた比較的大規模なものに好適な精米プラント及びその管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
精米プラントでは生産地から入荷した玄米を精米し、白米として出荷する。入荷した玄米には石,わら,籾殻,木片,金属片,土粒等が混入している場合があり、これらの異物を精米前に除去する必要がある。ネズミの糞などが混入している場合もあり、同様に精米前に除去する必要がある(例えば、特許文献1参照)。また、精米後の精白米には精米時の衝撃等によって発生した破砕米(砕粒)や種々の原因で黒色や茶色を帯びた着色米(着色粒)が混入している(例えば、特許文献2参照)。したがって、このような破砕米や着色米等の不良米を精白米から除去し、粒度と白色透明度の揃った白米として出荷する必要がある。
【0003】
図3は従来の精米プラントの処理過程を例示する工程図である。入荷ヤード1では入荷した玄米から異物を選別除去した後に玄米貯蔵ヤード2に送り込む。玄米貯蔵ヤード2には多数の玄米タンクが装備されており、玄米を入荷番号別に玄米タンクに貯蔵し管理する。次の精米ヤード3ではロット番号別に所定の条件で玄米を精米する。この精米後の精白米には精米時の衝撃等によって発生した破砕米が含まれているので、この破砕米を選別除去した後に精白米貯蔵ヤード4に送り込む。精白米貯蔵ヤード4には多数の精白米タンクが装備されており、精白米をロット番号別に精白米タンクに貯蔵し管理する。次の出荷ヤード5では精白米から着色米を選別除去して販売用の白米とした後に包装し出荷する。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−38509号公報
【特許文献2】
特開平11−23476号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このため、従来の精米プラントでは玄米から異物を選別除去し、精白米から破砕米や着色米等の不良米を選別除去する技術については、品質向上の観点から多大な努力とコストを払っていた。しかしながら、選別除去された異物や不良米の発生率については概括的な状況しか把握されておらず、異物や不良米の発生原因が曖昧な状態で運営管理されているのが実情であった。
【0006】
本発明の目的は、異物や不良米の発生率をきめ細かく把握することによって異物や不良米の発生原因の究明を容易にし、速やかに必要な対策を講じることができ、ひいては玄米の生産者に対して生産管理情報としてフィードバックすることができる精米プラント及びその管理システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明に係る精米プラントは、入荷した玄米から異物選別機によって異物を除去した後に前記玄米を精米して精白米とし、この精白米から不良米選別機によって不良米を除去するようにした精米プラントにおいて、選別した異物及び不良米の発生量を前記異物選別機及び不良米選別機の機番別に計量する計量手段と、この計量手段の計量結果に基づいて異物及び不良米の発生率を前記玄米の入荷情報、精米時のロット情報及び前記各選別機の機番と関連付けて演算する演算手段と、この演算手段で演算した前記発生率が設定値を越えた場合に警報信号を出力する出力手段とを具備したことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る精米プラントの管理システムは、入荷した玄米から異物選別機によって異物を除去した後に前記玄米を精米して精白米とし、この精白米から不良米選別機によって不良米を除去するようにした精米プラントの管理システムであって、玄米の入荷情報と精米時のロット情報と異物及び不良米の発生量情報とを取り込む入力部と、この入力部に取り込んだ前記各情報を記憶する記憶部と、この記憶部に蓄積された前記各情報に基づいて異物及び不良米の発生率を前記入荷情報、ロット情報及び各選別機の機番と関連付けて演算する演算部と、この演算部で演算した前記発生率が設定値を越えた場合に警報信号を出力する出力部とを備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、異物及び不良米の発生量を玄米の入荷番号及び精米時のロット別に計量可能とし、この計量結果に基づいて異物及び不良米の発生率を入荷情報、ロット情報及び異物や不良米を選別した選別機の機番と関連付けて出力可能にした。このため、異物や不良米の発生率をきめ細かく把握することによって異物や不良米の発生原因の究明を容易にし、速やかに必要な対策を講じることができ、ひいては玄米の生産者に対して生産管理情報としてフィードバックすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る精米プラント及びその管理システムの実施形態を示す装置系統図である。精米プラント10は主として入荷ヤード20、玄米貯蔵ヤード30、精米ヤード40、精白米貯蔵ヤード50、出荷ヤード60及び管理システム70とからなる。
【0012】
入荷ヤード20には複数機の異物選別機22が配設されており、入荷した玄米24から異物を選別除去した後に玄米貯蔵ヤード30に送り込む。異物選別機22で選別除去された異物25は異物計量器26によって計量される。玄米貯蔵ヤード30には多数の玄米タンク32が装備されており、異物が選別除去された玄米28を入荷番号別に玄米タンク32に貯蔵し管理する。精米ヤード40では複数機の精米機42が配設されており、玄米タンク32から送り込まれた玄米34をロット別に所定の条件で精米する。各精米機42の後段には破砕米選別機44が配設され、精米機42で精米された精白米43に混入している破砕米をこの破砕米選別機44で選別除去する。破砕米選別機44で選別除去された破砕米45は破砕米計量器46によって計量される。破砕米が除去された精白米48は精白米貯蔵ヤード50に送り込まれる。精白米貯蔵ヤード50には多数の精白米タンク52が装備されており、精白米48をロット別に精白米タンク52に貯蔵し管理する。出荷ヤード60には複数機の着色米選別機62が配設されており、精白米54に混入している着色米を選別除去する。着色米選別機62で選別除去された着色米63は着色米計量器64によって計量される。着色米が除去された精白米66は包装機68によって包装され、白米69として出荷される。
【0013】
管理システム70は入力部72、記憶部74、演算部76及び出力部78で構成されている。入力部72は玄米24の入荷情報と精米時のロット情報と上記各選別機で選別除去された異物25、破砕米45、着色米63の発生量情報とを取り込む。記憶部74は入力部72に取り込んだ上記各情報を記憶する。演算部76は記憶部74に蓄積された各情報に基づいて異物25、破砕米45、着色米63の発生率を入荷情報,ロット情報又は上記各選別機と関連付けて演算する。出力部78は演算部76で演算した異物25、破砕米45、着色米63の発生率が設定値を越えた場合に警報信号を出力する。
【0014】
玄米24の入荷情報80は入荷の区切毎に付与された入荷番号であり、この入荷番号によって入荷年月日、生産地名(又は農協名)、品種、産年、荷受量が特定される。入荷番号によって特定された玄米24を複数機の異物選別機22のいずれかで選別すると、使用した異物選別機22の機番信号82が入力部72に送られる。また、異物選別機22で選別除去された異物25の重量が異物計量器26の発生量信号84として入力部72に送られる。これらの信号は記憶部74に記憶される。このようにして入荷番号別の異物選別機22による異物選別の操作情報が数多く記憶部74に蓄積される。
【0015】
その結果、管理システム70の利用者はいろいろな角度から、異物の発生率に関する統計データを入手することができる。例えば、生産地別に異物の発生率を比較したい場合には、管理システム70の利用者は演算部76にその旨の出力指令を出す。すると演算部76では記憶部74に蓄積された情報に基づいて、生産地別に異物の発生率を演算し、その結果を図表にして出力部78から出力する。出力図表には表示された複数の生産地の内、異物の発生率が突出して大きい生産地に警報記号が付される。警報信号が付された生産地では、米の収穫時や脱穀時の管理が不十分である可能性が強い。したがって、その旨を当該生産地に改善要望情報としてフィードバックすることができる。
【0016】
また、複数機の異物選別機22の機番別に異物の発生率を出力部78から出力することもできる。異物の発生率が設定値を越えた場合に警報信号を出力する。警報信号が出力された機番の異物選別機22は性能が低下しているか又は故障している可能性が強い。したがって、当該異物選別機22を速やかに点検し、必要な対策を講じることができる。
【0017】
異物が選別除去された玄米28は入荷番号別に指定した玄米タンク32に貯蔵される。この玄米28の貯蔵情報も信号86として入力部72に送られる。精米ヤード40では所定の精米計画に基づいてロット番号別の精米が実行される。この際、指定した入荷番号の玄米をどの基番の玄米タンク32から払い出して、複数機の精米機42の内、どの機番の精米機42を用いて精米したかといった精米時のロット情報が信号88として入力部72に送られる。各精米機42で精米した精白米43は後段の破砕米選別機44で選別され、選別除去された破砕米45の重量が破砕米計量器46の発生量信号90と入力部72に送られる。このようにして精米時のロット情報と破砕米の発生量情報が入力部72を介して数多く記憶部74に蓄積される。
【0018】
破砕米が除去された精白米48はロット番号別に指定した基番の精白米タンク52に貯蔵される。この精白米48の貯蔵情報も信号92として入力部72に送られる。出荷ヤード60では所定の出荷計画に基づいて、精白米タンク52に貯蔵されていた精白米54が複数機の着色米選別機62のいずれかに送られる。この際、使用した着色米選別機62の機番信号94が入力部72に送られる。また、その着色米選別機62で選別除去された着色米の重量が異物計量器26の発生量信号96として入力部72に送られる。着色米が除去された精白米66は包装機68によって包装され白米69として出荷されるが、この際の包装にロット番号が印刷される。
【0019】
その結果、管理システム70の利用者はいろいろな角度から、精白米中の不良米の発生率に関する統計データを入手することができる。例えば、生産地別に不良米の発生率を比較したい場合には、管理システム70の利用者は演算部76にその旨の出力指令を出す。すると演算部76では記憶部74に蓄積された情報に基づいて、生産地別に破砕米と着色米の発生率を演算し、その結果を図表にして出力部78から出力する。出力図表には表示された複数の生産地の内、破砕米又は着色米の発生率が突出して大きい生産地に警報記号が付される。警報信号が付された生産地では、米の生産全般や収穫時,脱穀時のいずれかの段階で管理が不十分である可能性が強い。したがって、その旨を当該生産地に改善要望情報としてフィードバックすることができる。
【0020】
また、複数機の破砕米選別機44又は着色米選別機62の機番別に破砕米又は着色米の発生率を出力部78から出力することもできる。破砕米又は着色米の発生率が設定値を越えた場合、小さい場合にも大きい場合にも警報信号を出力する。警報信号が出力された機番の破砕米選別機44又は着色米選別機62は性能が低下しているか又は故障している可能性が強い。したがって、該当機番の選別機を速やかに点検し、必要な対策を講じることができる。また、破砕米の発生率が突出して大きい場合には、当該破砕米選別機44の性能が正常であっても、前段機器である精米機42が不調であるか故障している可能性がある。したがって、このような場合には当該破砕米選別機44のみならず、前段の精米機42をも速やかに点検し、必要な対策を講じることができる。
【0021】
図2は実施形態に係る精米プラント10と生産者側、消費者側との関連を示す説明図である。生産者側である生産農家、農協等を通じて入荷した玄米24には、入荷時に入荷番号が付与される。この結果、入荷番号によって玄米の入荷年月日、生産地、品種、産年、荷受量等の入荷情報が特定される。また、当該入荷番号の玄米24を異物選別機22にかけた時に、使用した異物選別機22の機番と貯蔵先の玄米タンク32の基番が特定される。さらに、異物選別機22にかけた時の異物の発生量が入荷番号によって特定され、管理システム70の入力部72に発生量信号84として送られる。入荷番号によって特定された荷受量と異物の発生量の比から異物の発生率を演算、出力することができる。この結果、入荷番号を介在させることによって生産地、品種、産年等と関連付けた異物の発生率に関する各種の統計データを取得することができる。
【0022】
精米時のロット情報はロット番号によって特定される。すなわち、ロット番号によって原料である玄米の入荷番号、注文主、精米年月日、精米度、精米量、使用した精米機42と破砕米選別機44の機番及び貯蔵先の精白米タンク52の基番等が特定される。また、出荷処理時にはロット番号別に使用した着色米選別機62の機番、出荷処理年月日、出荷処理量が特定される。さらに、破砕米選別機44や着色米選別機62にかけた時の破砕米や着色米の発生量がロット番号によって特定され、管理システム70の入力部72に発生量信号90、96として送られる。ロット番号によって特定された精米量と破砕米の発生量の比から破砕米の発生率を演算、出力することができる。また、ロット番号によって特定された出荷処理量と着色米の発生量の比から着色米の発生率を演算、出力することができる。この結果、ロット番号を介在させることによって生産地、品種、産年等と関連付けた破砕米や着色米の発生率に関する各種の統計データを取得することができる。
【0023】
出荷する白米の包装にはロット番号、出荷年月日、生産地、品種等が印刷される。この包装された白米は例えば消費者側の卸売業者、小売店を経由して消費者に流通される。出荷した白米はロット番号を通して上記ロット情報、入荷情報がすべて明らかになるから、消費者側からの問合せや苦情に対して敏速に対応でき、追跡調査が容易となる。特に消費者側からの苦情は白米中に混入している異物、破砕米、着色米に関するものが特に多い。本実施形態の精米プラント及びその管理システムでは、上記したように異物、破砕米、着色米の発生率が入荷番号又はロット番号と関連付けて出力可能なので、消費者側からの苦情に対する原因究明が容易となる。
【0024】
また、本実施形態の精米プラント及びその管理システムでは異物、破砕米、着色米を選別する際に使用した選別機の機番が入荷番号又はロット番号を介して明らかとなる。したがって、使用した選別機の機番と異物、破砕米、着色米の発生率を出力することができる。出力した発生率の大小から使用した選別機の異常を発見することが可能であり、速やかに点検と必要な対策を講じることができる。また、選別機のみならず使用した精米機42や各工程における米の搬送系の異常を発見することが可能な場合もある。すなわち、機番別の異物、破砕米、着色米の発生率は当該精米プラントを維持管理する際の貴重なメンテナンス情報として役立つ。このようなメンテナンス情報は即時性が求められるので、管理システム70に常時監視項目として登録しておき、自動的に継続して演算される機番別の異物、破砕米、着色米の発生率が設定値を越えた場合には警報信号を出力することが特に好ましい。
【0025】
本実施形態に係る異物選別機としては、篩によって石,わら,木片,金属片などの粗い異物と土粒や籾滓などの細粒を選別する篩選別機が好適である。この場合、選別した粗い異物と細粒の発生量を別々に計量し、それぞれの発生率を演算できることが好ましい。また、精米機は玄米中の鉄屑の混入を特に嫌うので上記篩選別機の後段に鉄屑除去用のマグネットセパレータを設ける場合が多い。したがって、このマグネットセパレータで選別除去した鉄屑も別に計量し、その発生率を演算できることが好ましい。
【0026】
前記実施形態では精白米に混入する不良米の代表例として破砕米と着色米を説明した。しかしながら、本発明に係る不良米は破砕米や着色米に限定されない。例えば透明度の低い白色状米や水分含有率が異常に大きいものが不良米として選別除去される場合には、このようなものも不良米に含まれる。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、異物及び不良米の発生量を玄米の入荷番号及び精米時のロット別に計量可能とし、この計量結果に基づいて異物及び不良米の発生率を入荷情報、ロット情報及び異物又は不良米を選別した選別機の機番と関連付けて出力可能にした。このため、異物や不良米の発生率をきめ細かく把握することによって異物や不良米の発生原因の究明を容易にし、速やかに必要な対策を講じることができ、ひいては玄米の生産者に対して生産管理情報としてフィードバックすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る精米プラント及びその管理システムの実施形態を示す装置系統図である。
【図2】実施形態に係る精米プラントと生産者側、消費者側との関連を示す説明図である。
【図3】従来の精米プラントの処理過程を例示する工程図である。
【符号の説明】
10………精米プラント、20………入荷ヤード、22………異物選別機、26………異物計量器、30………玄米貯蔵ヤード、32………玄米タンク、40………精米ヤード、42………精米機、44………破砕米選別機、46………破砕米計量器、50………精白米貯蔵ヤード、52………精白米タンク、60………出荷ヤード、62………着色米選別機、64………着色米計量器、68………包装機、70………管理システム、72………入力部、74………記憶部、76………演算部、78………出力部。
Claims (2)
- 入荷した玄米から異物選別機によって異物を除去した後に前記玄米を精米して精白米とし、この精白米から不良米選別機によって不良米を除去するようにした精米プラントにおいて、選別した異物及び不良米の発生量を前記異物選別機及び不良米選別機の機番別に計量する計量手段と、この計量手段の計量結果に基づいて異物及び不良米の発生率を前記玄米の入荷情報、精米時のロット情報及び前記各選別機の機番と関連付けて演算する演算手段と、この演算手段で演算した前記発生率が設定値を越えた場合に警報信号を出力する出力手段とを具備したことを特徴とする精米プラント。
- 入荷した玄米から異物選別機によって異物を除去した後に前記玄米を精米して精白米とし、この精白米から不良米選別機によって不良米を除去するようにした精米プラントの管理システムであって、玄米の入荷情報と精米時のロット情報と異物及び不良米の発生量情報とを取り込む入力部と、この入力部に取り込んだ前記各情報を記憶する記憶部と、この記憶部に蓄積された前記各情報に基づいて異物及び不良米の発生率を前記入荷情報、ロット情報及び各選別機の機番と関連付けて演算する演算部と、この演算部で演算した前記発生率が設定値を越えた場合に警報信号を出力する出力部とを備えたことを特徴とする精米プラントの管理システム。
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