JP3974401B2 - 筒状体の支持板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、筒状体の支持板に関し、例えば、円筒状の芯管に紡績糸等が巻き付けられてなる筒状体を箱詰め包装する際に、箱内に敷設して筒状体の移動を規制する筒状体の支持板に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の支持板として、図7(a)に示すように、上下に重合された2枚の段ボール板紙30,31によって形成されるものが知られている。下側の段ボール板紙31は、該板紙31から遊離して起立する第1起立片32を備えている。上側の段ボール板紙30は、該板紙30から遊離して前記第1起立片32の起立方向に交差して起立する一対の第2起立片33を備えている。そして、2枚の段ボール板紙30,31を上下に重合して、第1起立片32を起立させることで、一対の第2起立片33が下方から押し開かれ、図7(b)に示すように、第1起立片31の先端部に形成された係止爪34が第2起立片33の上縁に形成された凹部35に係合して、筒状体Wの移動を規制する支持部36が形成される。そして、筒状体Wを支持した支持板37は、図示しない包装箱に収納される。筒状体Wは、例えば、紡績糸等の製品が円筒状の芯管に巻き付けられたものであり、該筒状体Wを支持板37に支持させた状態で包装箱に収納することによって、運搬時等における筒状体W同士の接触及び損傷を防止することができる。しかし、前記支持板37は図7(a)に示すように2枚の段ボール板紙30,31によって構成しなければならないために、コストが高い不都合がある。
【0003】
そこで、図8(a)に示すように、段ボール板紙38に該板紙38から遊離して起立する第1起立片39を設け、更に、該板紙38の第1起立片39の両側から遊離して該第1起立片39と対向する方向に起立する一対の第2起立片40を設けることが考えられる。そして、図8(b)に示すように、起立する第1起立片39の上端部両側の凹部41を、起立する両第2起立片40の上端部内側の凹部42に係合させて筒状体Wの移動を規制する支持部43を形成する。これによって、1枚の段ボール板紙38による支持板44を形成することができ、2枚の段ボール板紙30,31によって形成される支持板37に比してコストを小とすることができる。
【0004】
ところで、この種の支持板1は、前記筒状体Wを包装箱に収納する作業を効率良く行なうために、予め支持部43を形成しておき、更に、支持部43が形成された複数の支持板44を上下に積み重ねておくことが行なわれる。そして、積み重ねられた複数の支持板44のうちから最上層のものを取り出して、該支持板44に筒状体Wを載置する。
【0005】
しかし、図8(b)に示すように、1枚の段ボール板紙38によって前記支持部43を形成した場合には、第1起立片39及び第2起立片40を遊離させたときに段ボール板紙38に形成された穴45の形状が、支持部43の突出形状と対応しているために、積み重ねられて上下に隣り合う支持板44においては、下方の支持板44の支持部43が上方の支持板44の支持部43の穴45に嵌合して外れにくく、該支持板44に筒状体Wを載置する際の作業性が低下する不都合があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
かかる不都合を解消して、本発明は、一枚構成で形成して材料コストを低減することができ、しかも、積み重ね時に互いに嵌合することを防止して、作業性を向上させることができる、筒状体の支持板を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明は、筒状体の移動を規制して支持する筒状体の支持板であって、平板状の基板と、該基板に設けられた遊離片を複数の折目線に沿って折り曲げることによって基板上に隆起して形成され、筒状体の内部に挿入して該円筒体を支持する支持部と、前記遊離片を遊離させることによって該遊離片に対応する形状に基板に貫通形成される穴部とを備えてなり、前記遊離片によって形成される前記支持部は、前記遊離片と基板との連結部に沿った第1折目線を介して起立方向に傾斜して折り曲げられた前側傾斜部と、該前側傾斜部の上縁を頂部として該頂部に沿った第2折目線を介して基板に向かって傾斜して折り曲げられた後側傾斜部と、該後側傾斜部の下縁に沿った第3折目線を介して水平に折り曲げられ、前記穴部において基板と同一平面上に位置される後側水平部とを備え、前記穴部は、前記遊離片の左右端部に一対の切欠を設けて前記支持部を形成したとき該遊離片の両切欠に対応して該穴部に水平方向に突出して残余する突部と、前記遊離片を折り曲げ隆起させて前記支持部を形成するとき、前記後側水平部を前方に変位させた位置において該後側水平部に係合して前記支持部の隆起状態を維持させる係合部とを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、基板に設けられた前記遊離片を第1乃至第3の各折目線に沿って折り曲げることによって、基板上に隆起する支持部を形成する。即ち、支持部を形成するときには、前記第2折目線を山折り方向に折り曲げ、第1及び第3折目線を谷折り方向に折り曲げる。これにより、前記前側傾斜部と前記後側傾斜部とが形成されて前記遊離片が隆起する。該遊離片の後端部に位置する前記後側水平部は、前記前側傾斜部と前記後側傾斜部とが形成されることにより、前端側に移行する。この位置において、前記係合部に後側水平部を係合させ、前記前側傾斜部と前記後側傾斜部との隆起状態が維持された支持部が形成される。このように、本発明の支持板は、1枚の平板から支持部を形成することができ、コストを低減することができる。
【0009】
一方、前記遊離片が折り曲げ隆起したことによって、基板には、前記穴部が形成される。該穴部には、前記遊離片の一対の切欠に対応して形成された突部が穴部の内方に突出して残余する。そして、前述したように、前記前側傾斜部と前記後側傾斜部とが起立方向に隆起することで、遊離片の一対の切欠は突部の直上位置に対して前側方向に変位する。このように支持部と穴部とが変位して形成されることにより、支持部の平面視形状と穴部の平面視形状とは非対応となる。
【0010】
これによって、複数の支持板を水平姿勢で上下方向に積み重ねたときには、上方の支持板の穴部に下方の支持板の支持部が嵌入しようとしても、該穴部の内方に突出する突部によって阻止され、下方の支持板の支持部が上方の支持板の穴部に嵌り込むことを確実に防止することができる。従って、積み上げた複数の支持板を上方から取り出すことが容易に行なえ、筒状体の包装時の作業性を向上させることができる。
【0011】
また、本発明において、前記後側水平部は後端縁に向って次第に拡幅する形状に形成され、前記係合部は、前記穴部の一部において該後側水平部に対応する形状に形成され、前記遊離片を折り曲げ隆起させて前記支持部を形成するとき、前記後側水平部が基板と同一平面上の位置を維持し該穴部の後端縁から離反して前方に変位させることにより、後端縁に向って次第に拡幅する後側水平部の両側に圧接係合して前記支持部の隆起状態を維持させることを特徴とする。
【0012】
前記遊離片を隆起させて前記前側傾斜部と前記後側傾斜部とを形成するとき、前記後側水平部を該遊離片の前端側に向かって水平に移動させる。後側水平部は後端縁に向って次第に拡幅する形状に形成されているので、該後側水平部が前方に移動するに従って該後側水平部の両端縁への係合部の圧接力が増加する。そして、該後側水平部の移動が規制され該後側水平部が係合部に圧接係合される。これにより、前記後側傾斜部を水平に移動させるだけで、前記前側傾斜部と前記後側傾斜部との隆起状態を容易に維持することができる。
【0013】
また、本発明において、前記基板は、その一部に形成された他の遊離片を起立させることによって前記支持部の頂部よりも上方に延びて形成される係止部と、該係止部を形成する際に他の遊離片が遊離されて形成される係止穴とを備え、複数の前記支持板を上下方向に積み重ねた状態において、互いに隣り合う下方の支持板の基板に形成された前記係止部が上方の他の支持板の基板に形成された係止穴に挿通されることが好ましい。
【0014】
本発明の支持板は、複数の支持板を水平姿勢で上下方向に積み上げたときに、前記支持部と前記穴部とが嵌合されない。しかし、積み上げ解除が容易である反面、上下の支持板に位置ズレが生じると積み上げられた支持板が崩れるおそれがある。そこで、前記他の遊離片を設けて基板から遊離させることで前記係止部及び前記係止穴を形成し、下方の支持板に形成された前記係止部を上方の支持板に形成された前記係止穴に挿入させておく。これによって、積み上げ解除が容易であることを妨げることなく上下の支持板同士の位置ズレを防止することができ、積み上げられた支持板の崩れを確実に防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態の支持板の要部を示す説明的斜視図、図2は平板状の支持板を示す平面図、図3は支持部の説明的平面図、図4は係止部と係止穴とを示す説明的斜視図、図5は積み上げ状態の支持板の一部を示す説明的断面図、図6は後側水平部の他の態様を示す説明図である。
【0016】
図1に一部を示すように、本実施形態の支持板1は、紡績糸等が紙管に巻回されてなる筒状体Wを支持するものであり、図示しない包装箱に敷設して複数の筒状体Wの移動や接触を防止する。該支持板1は、段ボール板紙によって形成された平板状の基板2と、該基板2に一体に形成された複数の支持部3とを備え、支持部3を筒状体Wの内部に挿入することで、該筒状体Wの移動を規制する。
【0017】
前記基板2には、図2に示すように、第1遊離片4が切目線によって遊離自在に形成されている。なお、図2においては説明の便宜上図中下方側を前側として説明する。該第1遊離片4は、前側端縁が第1折目線aを介して基板2に連なって形成されている。該第1遊離片4には、第1折目線aから間隔を存して互いに平行する第2折目線b及び第3折目線cが形成されている。第2折目線bに沿った左右側においては、切目線の一部が大略V字状に屈曲して設けられ、更に、該第1遊離片4の該第3折目線cの後方側においては、切目線が該第1遊離片4の後端縁に向かって次第に拡幅する形状に形成されている。そして後述するように、図1示の支持部3は第1遊離片4によって形成される。
【0018】
また、図2に示すように、前記基板2には、複数の第2遊離片5が大略コ字形の切目線によって遊離自在に形成されている。該第2遊離片5は、一方側端縁が第4折目線dを介して基板2に連なって形成されている。また、第2遊離片5は、後述するように第4折目線dを介して起立させたときに、その上端部が図1示の支持部3よりも高い位置となる長さに形成されている。
【0019】
前記支持部3は、第1遊離片4を第1〜第3の各折目線a,b,cを介して折り曲げて、図1に示すように、基板2から隆起させることにより形成される。即ち、図1と図2とを対比させて説明すれば、図2において第1遊離片4の第1折目線aと第2折目線bとの間は、図1において前側傾斜部6とされる。また、図2において第1遊離片4の第2折目線bと第3折目線cとの間は、図1において後側傾斜部7とされる。更に、図2において第1遊離片4の第3折目線cから後端縁までは、図1において後側水平部8とされる。そして、図2において第2折目線bに沿った左右側の略V字状の切目線の一部は、図1において切欠9とされ、且つ、支持部3を形成したことによって基板2に形成される穴部10の突部11とされる。
【0020】
第1遊離片4から支持部3を形成するときには、図3に示すように、前記後側水平部8を水平に前側に向かって移動させる。このとき、図1に示すように、第2折目線bを山折り方向に折り曲げ、第1折目線aと第3折目線cとは谷折り(第2折目線bと逆側)方向に折り曲げる。これにより、まず、第2折目線bの左右側に一対の切欠9が形成され、同時に穴部10に一対の突部11が形成される。そして、各折目線a,b,cを更に曲げると、図3に示すように、第2折目線b(頂部e)の位置が、前方に変位する。これによって、平面視して明らかなように切欠9と突部11との位置がズレた状態となる。更に、図3に示すように、後側水平部8の後端縁が穴部10の内側縁から離反して、前方に向かって移動されると、後側水平部8が後端縁に向かって次第に拡幅する形状であることにより、該後側水平部8に対応する形状の穴部10の一部が該後側水平部8の両側に圧接して係合部12とされる。これによって、該後側水平部8は後退することなく保持され、支持部3は基板2上に隆起した状態が維持される。このように、本実施形態の支持板1は1枚の段ボール板紙によって形成できるので、従来の2枚の段ボール板紙によって形成されるものに比して安価に製造することができる。
【0021】
該支持板1は、図1に示すように、筒状体Wの内周に支持部3を挿入して該筒状体Wを支持し、その後図示しない包装箱に収納されるが、未だ筒状体Wを支持しない支持板1については、予め前記支持部3を形成した複数の支持板1を上下方向に積み上げた状態で保管しておくことが行なわれる。このときには、まず、図4に示すように、前記第2遊離片5を基板2から遊離させて、第4折目線dに沿って起立させることによって係止部13を形成する。このとき、基板2には第2遊離片5を遊離させたことにより係止穴14が形成される。係止部13は、その両側に一対の凹部15が形成され、凹部15を介して上側部16の幅が下側部17より僅かに小とされている。係止穴14は係止部13の凹部15に対応する一対の凸部18が形成されており、凸部18を介して係止部19側の幅寸法が他方20より大とされている。
【0022】
こうして係止部13と係止穴14とが形成された複数の支持板1を、図5に一部を断面視して示すように積み上げる。各支持板1は、穴部10に突部11が形成されおり、該突部11から離反した切欠9は支持部3の形成時の変位によって突部11の直上位置より前方に位置してる。これにより、突部11は切欠9以外の部位に当接して支持部3の穴部10への挿入が阻止され、支持部3が穴部10に嵌合することが防止される。更に、各支持板1を積み上げる際には、下方の支持板1の係止部13を上方の支持板1の係止穴14に挿通させる。このとき、図4を参照すれば、係止部13は幅狭の上側部16が、係止穴14の係止部13側の幅広部19に挿入され、更に、係止穴14の凸部18によって、係止部13が傾動して係止穴14の幅狭部20に侵入することが防止される。これにより、係止穴14からの係止部13の抜き取りを容易としたうえで、上下の支持板1が水平方向に位置ズレして崩れることが防止され、各支持板1の積み上げ状態を維持することができる。
【0023】
そして、支持部3と穴部10とが嵌合することなく各支持板1が積み上げられていることにより、支持板1に筒状体Wを支持させる際に、積み上げた支持板1を最上部のものから取り出す作業を円滑に行なうことができる。
【0024】
なお、本実施形態においては、後側水平部8を後端縁に向かって次第に拡幅する形状とし、該後側水平部8に対応する形状の穴部10の一部が該後側水平部8の両側に圧接して係合部12とされるものを示したが、本発明における係合部はそれに限るものではない。例えば、図6に示すように、後側水平部8の両側に凸部21を設け、基板2には該凸部21に対応する凹部22を設けて係合部としてもよい。そして、後側水平部8を基板2から一旦離反させた後、再び基板2と同一平面上において凸部21と凹部22とを係合させて、支持部3の隆起状態を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の支持板の要部を示す説明的斜視図。
【図2】平板状の支持板を示す平面図。
【図3】支持部の説明的平面図。
【図4】係止部と係止穴とを示す説明的斜視図。
【図5】積み上げ状態の支持板の一部を示す説明的断面図。
【図6】後側水平部の他の態様を示す説明図。
【図7】従来の板紙2枚構成の支持板の構成を示す説明図。
【図8】従来の板紙1枚構成の支持板の構成を示す説明図。
【符号の説明】
W…筒状体、a…第1折目線、b…第2折目線、c…第3折目線、e…頂部、1…支持板、2…基板、3…支持部、4…第1遊離片(遊離片)、5…第2遊離片(他の遊離片)、6…前側傾斜部、7…後側傾斜部、8…後側水平部、9…切欠、10…穴部、11…突部、12…係合部、13…係止部、14…係止穴。
Claims (3)
- 筒状体の移動を規制して支持する筒状体の支持板であって、平板状の基板と、該基板に設けられた遊離片を複数の折目線に沿って折り曲げることによって基板上に隆起して形成され、筒状体の内部に挿入して該円筒体を支持する支持部と、前記遊離片を遊離させることによって該遊離片に対応する形状に基板に貫通形成される穴部とを備えてなり、
前記遊離片によって形成される前記支持部は、前記遊離片と基板との連結部に沿った第1折目線を介して起立方向に傾斜して折り曲げられた前側傾斜部と、
該前側傾斜部の上縁を頂部として該頂部に沿った第2折目線を介して基板に向かって傾斜して折り曲げられた後側傾斜部と、
該後側傾斜部の下縁に沿った第3折目線を介して水平に折り曲げられ、前記穴部において基板と同一平面上に位置される後側水平部とを備え、
前記穴部は、前記遊離片の左右端部に一対の切欠を設けて前記支持部を形成したとき該遊離片の両切欠に対応して該穴部に水平方向に突出して残余する突部と、
前記遊離片を折り曲げ隆起させて前記支持部を形成するとき、前記後側水平部を前方に変位させた位置において該後側水平部に係合して前記支持部の隆起状態を維持させる係合部とを備えることを特徴とする筒状体の支持板。 - 前記後側水平部は後端縁に向って次第に拡幅する形状に形成され、
前記係合部は、前記穴部の一部において該後側水平部に対応する形状に形成され、前記遊離片を折り曲げ隆起させて前記支持部を形成するとき、前記後側水平部が基板と同一平面上の位置を維持し該穴部の後端縁から離反して前方に変位させることにより、後端縁に向って次第に拡幅する後側水平部の両側に圧接係合して前記支持部の隆起状態を維持させることを特徴とする請求項1記載の筒状体の支持板。 - 前記基板は、その一部に形成された他の遊離片を起立させることによって前記支持部の頂部よりも上方に延びて形成される係止部と、該係止部を形成する際に他の遊離片が遊離されて形成される係止穴とを備え、
複数の前記支持板を上下方向に積み重ねた状態において、互いに隣り合う下方の支持板の基板に形成された前記係止部が上方の他の支持板の基板に形成された係止穴に挿通されることを特徴とする請求項1又は2記載の筒状体の支持板。
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