JP3975286B2 - 撹拌羽根および生ゴミ処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は撹拌羽根、この撹拌羽根を用いた生ゴミ処理装置および生ゴミ処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
残飯、副食残渣等の生ゴミを堆肥化して処理する生ゴミ処理装置が注目されており、小型化が容易となることから装置内に撹拌機構を備えて発酵・分解を促進させる生ゴミ処理装置が開発されている。
例えば、多孔性床板を有する縦型発酵槽内に、撹拌羽根のアームを多孔性床板との隙間を大きくなるように撹拌軸に装着して、多孔性床板の孔が堆積物により塞がれるのを防ぎつつ発酵槽内の堆積物を堆肥化する家庭用生ゴミ堆肥化装置(実開平7−31835号)、また、貯留容器の底部に水平に回転軸を設け、この回転軸に所定ピッチの捻りが付与されて半径方向に延出する撹拌羽根を備えて、撹拌羽根を正逆方向に順次回転させることにより、生ゴミの堆肥化を行なう生ゴミ処理装置(特開平8−47680号)等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の生ゴミ処理装置は、発酵させるのに発酵促進材が必要となったり、あるいは発酵を促進させるのに破砕装置を別に取り付けることが必要となったりして、短時間で発酵・分解を促進することができなく、また十分な小型化ができないという問題がある。短時間で発酵・分解処理できないと、例えば中小規模の食堂、レストラン、飲食店などで一日の営業で発生する生ゴミをその日のうちに処理することができなくなり、生ゴミのリサイクル処理が効率的に行なえなくなる。
さらに、従来の生ゴミ処理装置は、発酵・分解条件を維持するために、外部加熱装置を必要とするものが大部分であり、省エネルギー化が図れないという問題があった。
【0004】
本発明は、このような問題に対処するためになされたもので、短時間で生ゴミを処理することができる撹拌羽根、その撹拌羽根を用いて外部加熱装置を必要としない省エネルギー型の生ゴミ処理装置、ならびに生ゴミ処理方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、被撹拌物の内部に配置される回転軸に取り付けられて該被撹拌物を処理する撹拌羽根であって、該撹拌羽根は羽根前部から羽根後部に連続する半円形の一枚羽根で、羽根前部が平板状で、その平板状羽根面の周縁が回転軸取り付け部から曲率半径を増大させる曲線で形成され、羽根後部が湾曲した湾曲板状で、その湾曲板状の羽根面の周縁が、前記羽根前部における最大曲率半径と同じ半径を有する所定の長さの円弧から前記羽根後部に対して凹み形状となる曲線を経て回転軸取り付け部に至る線分で形成されてなることを特徴とする。ここで、撹拌羽根の羽根前部とは、回転軸の回転により最初に被撹拌物に接する部分をいう。
【0006】
撹拌羽根の形状を上記形状を有する半円形の一枚羽根とすることにより、例えば生ゴミなどの被撹拌物を羽根前部で破砕しながら、羽根後部で所定方向に圧送することができる。特に羽根前部を平板状とすることにより、羽根前部の取り付け角度を回転軸方向に対して略直角に、かつ回転軸に垂直に取り付けることが容易にできる。その結果、生ゴミなどの破砕方向に効率的に破砕力が作用して短時間で容易に破砕ができる。また、羽根後部が羽根前部より湾曲した湾曲板状とすることにより、破砕された被撹拌物を撹拌しながら所定の方向に圧送できる。さらに羽根前部先端における羽根面の周縁を回転軸取り付け部から曲率半径を増大させる曲線で形成することにより、生ゴミの中の繊維質物が刃先および羽根面に付着するのを防ぐことができる。このため、撹拌を十分に行なうことができ、また圧送が容易にできる。
【0007】
請求項2に係る発明は、処理容器と、この処理容器の内部に複数個の撹拌羽根が取り付けられた回転軸が配設されてなる生ゴミ処理装置において、前記撹拌羽根が請求項1記載の撹拌羽根であり、前記羽根前部の取り付け角度を前記回転軸方向に対して直角に取り付けられた撹拌羽根が、複数個前記回転軸の一端から他端に向かって所定の間隔で同一方向に取り付けられるとともに、前記他端において少なくとも一個の前記撹拌羽根が前記複数個の撹拌羽根と反対向きに前記回転軸に取り付けられ、さらに、前記他端から立ち上がる湾曲したフラップを設けることにより、前記反対向きの撹拌羽根および前記フラップで処理物の移動方向を変更させて循環させることを特徴とする。本発明の上記撹拌羽根を用いることにより、生ゴミの破砕、圧送、および撹拌が同時にでき、また、少なくとも一個の撹拌羽根を反対向きに回転軸の端部に取り付けることにより、一方向に圧送された生ゴミ等が端部で反対向きに取り付けられた撹拌羽根の作用で反転するので生ゴミ等の混合撹拌が撹拌羽根の回転のみで自動的になされる。さらに、生ゴミの圧送作用により、生ゴミの圧縮および発酵反応が生じやすくなり、発熱しやすくなる。
【0008】
上記生ゴミ処理装置において、撹拌羽根を取り付けた回転軸が処理容器の底部に配設され、生ゴミおよびその処理物を同一方向に圧送できる平行二軸であることを特徴とする。処理容器の底部に二つの回転軸を平行に配設することにより、生ゴミ等の混合、撹拌、圧送がより容易になされる。特に平行二軸におけるそれぞれの回転軸の回転方向を異なる方向に設定することで、生ゴミ等の混合撹拌がより効率的になる。
【0009】
上記生ゴミ処理装置において、さらに処理容器の上部に通気孔を有し、この通気孔に連通する気液分離装置を有することを特徴とする。生ゴミが発酵して発生した水蒸気を多量に含んだ気体を、この通気孔より排気するとともに気液分離装置で水分を分離できる。また、通気孔を二個設け、一方を排気孔、他方を乾燥気体供給孔とすることにより、気液分離装置を介して乾燥気体を処理容器内に循環することができ、温度、湿度の調整が容易にでき、省エネルギー型の生ゴミ処理装置が得られる。
【0010】
生ゴミ処理方法については、処理容器内において生ゴミを破砕しつつ所定方向に圧送することにより生ゴミおよびその処理物を加熱する加熱工程と、該加熱された生ゴミおよびその処理物を循環・撹拌する撹拌工程と、発生した気化物を冷却して分離する気液分離工程とを備えた生ゴミ処理方法であって、上記加熱工程および撹拌工程が処理容器内の回転軸に取り付けられた上記撹拌羽根によりなされることを特徴とする。本発明の撹拌羽根を用いることにより、生ゴミの破砕および発酵が同時になされつつ混合撹拌される。その結果、生ゴミのコンポスト化が短時間で容易にできる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に係る撹拌羽根について図1により説明する。図1(a)は回転軸に固定された撹拌羽根の正面図であり、図1(b)は平面図である。回転軸2に正面よりみて半円形の撹拌羽根1が固定されている。撹拌羽根1は、羽根前部1aから羽根後部1bに連続して変化する半円形の一枚羽根であり、被撹拌物を羽根前部1aで破砕し、羽根後部1bで混合しつつ圧送する。羽根前部1aは平板状で、羽根面の周縁1cが回転軸取り付け部1dから曲率半径を徐々に増大させる曲線、すなわち、回転軸2の中心からの距離を増大させる曲線で形成されている。羽根前部1aを平板状とすることで、回転軸の軸方向に対して直角に、また好ましくは回転軸に垂直に撹拌羽根を取り付けることができる。羽根前部1aをこの形状とすることにより、生ゴミなどを破砕する際に繊維質材を回転軸2へ巻き込んだり、撹拌羽根1へ付着したりすること等を防ぐことができる。また、羽根前部1aの先端1eは断面鋭角に形成することが好ましい。断面鋭角とすることにより、生ゴミなどの破砕がより容易にできる。なお、本発明において、羽根前部1aが平板状であるとは、少なくとも羽根面の周縁1c近傍が平板状に形成されていればよい。
【0012】
羽根後部1bは、湾曲した湾曲板状で、かつ羽根面の周縁1fが羽根前部1aの周縁1cより所定の円弧長さを経て回転軸取り付け部に至る線分で形成されている。この周縁1fは、所定の長さを有する円弧1gと、羽根後部1bに対して凹み形状となる曲線1hとから形成される。円弧1gは羽根面の周縁1cの端部における半径長さで形成されることが好ましい。また、羽根後部1b全体を楔形に形成することにより、生ゴミなどの混合撹拌がより容易となり、かつ羽根後部1bへの生ゴミなどの付着を防ぐことができる。
【0013】
羽根後部1bの湾曲形状としては、所定方向に生ゴミおよびその処理物を混合撹拌しつつ圧送できる形状であればよい。湾曲形状として、以下の態様を挙げることができる。イ)回転軸の軸方向に対して直角に、かつ好ましくは回転軸に垂直に取り付けられた羽根前部1aより、その固定を維持したまま湾曲させる。湾曲方向としては生ゴミおよびその処理物を圧送する方向に対して前進する方向とする。ロ)プロペラ型撹拌羽根の一翼に類似する形状で、羽根前部1aより、捻りを加えて湾曲させる。湾曲方向はイ)と同じである。ハ)図1(a)において、回転軸2の略軸中心から円弧1gの周縁1c側前部に至る線分を中心線にして円筒状に湾曲させる。この方法により羽根前部の周縁1c近傍が平板状に形成される。また、湾曲形状に類似して、ニ)羽根後部1bを羽根前部1aに対して所定の前進角および/または捻り角を有して直線的に形成することができる。
本発明は、図1に示すように、捻りを加えて湾曲させる形状に羽根後部1bを形成することが、生ゴミおよびその処理物を混合撹拌しつつ圧送するのに効果的であり、好ましい湾曲形状である。
【0014】
本発明の撹拌羽根は、被撹拌物を破砕しながら、混合撹拌・圧送を効率的に行なうことができるので、生ゴミ処理装置に好適である。また、粉粒体や高粘度品の混合や撹拌、化学反応を伴う混合撹拌に用いることができる。
【0015】
上記撹拌羽根を用いたゴミ処理装置について図2により説明する。図2は回転軸が二軸で、気液分離装置を備えたゴミ処理装置の一例であり、図2(a)は回転軸の軸方向からみた断面図、図2(b)はA−A断面図である。
処理容器3は、矩形状の外部筐体7と、この外部筐体7の内部に、撹拌羽根1が複数個取り付けられた回転軸2、2を備えた反応槽4と、この反応槽4に付設された気液分離装置5と、回転軸2を回転させる撹拌モータ6などの駆動装置とを備えている。
外部筐体7の上部には回動自在に取り付けられた生ゴミ投入蓋10aが生ゴミ投入口10の上部を密閉できるように設けられている。また、外部筐体7の周囲は断熱材で覆うことが好ましい。
反応槽4は、底部に生ゴミおよびその処理物を混合・撹拌・圧送するための撹拌部4aとその上部に形成された循環部4bとから構成される。
【0016】
撹拌部4aは反応槽4の底部に、撹拌羽根1が回転できるように底部が半円筒形に形成され、この半円筒形が二個円筒軸方向に連結されて、その半円筒の略軸中心部にそれぞれ回転軸2、2が二個配設されている。回転軸2に所定の間隔で撹拌羽根1が複数個取り付けられている。撹拌羽根1は羽根前部1aの取り付け角度を回転軸2の軸方向に対して直角に取り付け固定されている。なお、この直角は生ゴミなどの被撹拌物を破砕できる角度範囲であれば許容できる角度範囲を含む。また、羽根前部1a面が回転軸2に垂直となるように取り付け固定されることが好ましい。羽根前部1aを軸方向に対して直角に、かつ垂直に取り付けることにより、破砕方向に直角に力が加わるので最も効率的に生ゴミなどを破砕できる。
複数の撹拌羽根1は、一つの回転軸に対して半円形の一枚羽根が相互に軸対称となる位置であって、軸方向に対して略同一の間隔で固定される。二個の回転軸における撹拌羽根1の相対取り付け位置は、一つの回転軸に取り付けられた撹拌羽根が他の回転軸に取り付けられた撹拌羽根間になるように取り付ける。
【0017】
撹拌羽根1は、例えば図2(b)に示すように、回転軸2の一端2aから他端2bに向かって(図2(b)のB方向)、生ゴミおよびその処理物を圧送できるように同一方向に複数個取り付けられるとともに、回転軸の他端2bにおいて少なくとも一個の撹拌羽根1iが反対向きに、すなわち、生ゴミおよびその処理物を反対向きに圧送できるように回転軸2に取り付けられている。撹拌羽根1iは、一つの回転軸に対して一個であることが好ましい。一個の反対向きに取り付けられた撹拌羽根で、図2(b)のB方向に圧送された被撹拌物を反転することができる。
【0018】
生ゴミ等を所定方向に圧送するためには、撹拌羽根1の取り付け状態および回転軸2の回転方向を設定する必要がある。
本発明においては、羽根前部1aにより生ゴミ等が破砕できる方向に回転軸を回転させる。また、その回転により、破砕した生ゴミ等を圧送する方向(図2(b)に示すB方向)に対して前進する方向に羽根後部1bの湾曲面を設定する。最も好ましい例として平行二軸の回転軸を有する生ゴミ処理装置の場合、図2(a)に示すように、回転軸2、2の回転方向は、反応槽4上部よりみて、それぞれ外回り(図2(a)に示すD、D方向)となるように撹拌羽根1を取り付け固定する。したがって、平行二軸の回転軸2、2にそれぞれ取り付けられる複数の撹拌羽根1は、羽根前部1aが相互に逆向きに取り付けられる。なお、平行二軸の回転軸2、2を同一方向に回転する場合には、羽根前部1aが相互に同一向きに取り付けられる。また、本発明においては、撹拌部4a内に配設される回転軸は平行二軸が好ましいが、一軸あるいは三軸以上とすることができる。
【0019】
上記複数の撹拌羽根が取り付けられた回転軸の他端2bにおいて反対向きに一個の撹拌羽根1iが取り付けられる。この撹拌羽根1iは回転軸の他端2bに圧送された生ゴミ等の移動方向を上方向に変更させて、反応槽内で生ゴミ等の循環が自動的になされる(図2(b)に示すC方向)。この循環はフラップ9の配設でより効率的になる。
【0020】
循環部4bは生ゴミおよびその処理物が十分に循環できる略立方体の空間を有し、その側壁面4cは、鉛直面より所定の角度θだけ内側に傾いている。この角度θは、生ゴミおよびその処理物の撹拌循環における上昇時の圧縮熱を高め、下降時の塊状化を防ぐことにより撹拌部4a内における撹拌羽根1周囲の空洞化をなくすことができる。角度θを 3〜 5°に設定することで、生ゴミおよびその処理物の撹拌循環が円滑に行なわれる。また、生ゴミ等の循環を助けるために回転軸の一端から立ち上がり湾曲したフラップ9が循環部4bに設けられている。また、反応槽4における略立方体の隅部分は所定の曲率半径の曲線で形成することにより、生ゴミおよびその処理物の撹拌循環がより円滑に行なわれる。
【0021】
循環部4b上部には、排気孔8aおよび乾燥空気供給孔8bからなる通気孔8が設けられ、それぞれ気液分離装置5に連通している。気液分離装置5としては、高温度の飽和水蒸気を含んだ気体を冷却することにより、凝縮した水分を分離できる機能を有する気液分離装置であれば用いることができる。例えば、車両用のラジェータを援用することができる。
反応槽4内に投入された生ゴミは、撹拌部4aにて破砕、混合、圧送され、循環部4bを経て再度撹拌部4aに循環する。この過程で生ゴミは発酵反応を行ないコンポスト化が進行する。この発酵反応による発熱作用により、生ゴミに含まれている水分がガス化する。また、発酵反応により炭酸ガス等も生成する。
【0022】
これらの水分等の発生物を排気孔8aより気液分離装置5に導き気液分離を行なう。気液分離装置5への飽和水蒸気を含んだ空気の導入、および反応槽4への低温乾燥空気の再供給は除湿モータ5aにより行なう。気液分離装置5内での冷却液の循環は冷却モータ5bの運転により行なう。分離された水分は所定の容器5cに保存し、冷却された気体は乾燥空気供給孔8bから再度反応槽4に戻される。気液分離装置5に導かれた飽和水蒸気を含んだ高温気体は、その露点以下に冷却されるので水分が分離され、排気孔8aより排気された直後よりは、より乾燥された低温乾燥空気となる。このため、除湿モータ5aおよび気液分離装置5の運転操作を調整することにより、生ゴミおよびその処理物の水分量および温度、ならびに反応槽内の湿度を調整することができ、生ゴミ発酵反応の最適化が図れる。
【0023】
本発明の生ゴミ処理装置は、主として、反応槽4内の下部に設けられた撹拌部4aの撹拌羽根、除湿モータ5aおよび気液分離装置5の温度制御をする冷却モータ5bのオンオフ制御により、反応槽内に投入された生ゴミの処理を行なうことができる。従来の生ゴミ発酵装置などに設けられていた発酵促進のための加熱装置を必要としないので省エネルギー化が図れる。特に本発明の撹拌羽根を用いることにより、破砕、混合、撹拌が効率的に行なえるので、短時間で生ゴミの発酵反応が起こる。また、外部加熱装置を使用しないので、さらに省エネルギー化が図れる。
【0024】
本発明の生ゴミ処理装置の処理操作を図3により説明する。図3は生ゴミ処理装置のブロックダイアグラムである。
生ゴミ処理装置は、生ゴミを破砕、混合、圧送、混合して発酵反応および分解反応を維持するための撹拌モータ6と、気液分離装置5を作動させるための除湿モータ5aおよび冷却モータ5bとを備えている。ここで除湿モータ5aは通気孔8での空気出入量を調節する吸排気ポンプを作動させるためのモータであり、冷却モータ5bは気液分離装置5に供給される冷却水量を調節するポンプを作動させるためのモータである。
撹拌モータ6は、保護回路12a、誤動作、加熱防止および過電流防止回路12bが接続された電磁開閉器12を経て、電源11により供給される電流により作動する。また、その撹拌モータ6の作動は、温度センサー15、作動時間設定タイマー14がリレー16を経て電磁開閉器12に接続されて制御される。この制御は始動スイッチ13により開始および停止される。
撹拌モータ6と略同様にして除湿モータ5aが制御される。また、冷却モータ5bは、温度センサー15の作動により直接制御される。
このようなブロックダイアグラムとすることにより、例えば、含有水分量約 80 重量%の生ゴミ約 20kg を、三相 200V、2.2KW 程度の撹拌モータ6を用いて 6時間程度でコンポスト化することができる。
【0025】
本発明の生ゴミ処理装置を用いた生ゴミ処理方法について説明する。なお、生ゴミ処理装置は、反応槽の容積が約 200リットルで、底部に互いに外向きに回転する平行二軸の回転軸を備え、それぞれの回転軸に 5枚の撹拌羽根が間隔をおいて固定され、そのうち連続した 4枚が同方向で軸端部の 1枚が逆方向に取り付けられている。撹拌羽根の最大半径は約 100mmである。
【0026】
生ゴミ投入口10より、小規模飲食店で発生した生ゴミ約 20kg を投入する。生ゴミとともに前日コンポスト化されて微生物を多量に含んでいる処理残渣を所定量同時に投入する。処理残渣に代えて、細菌、放線菌および糸状菌などの有用微生物を加えてもよい。生ゴミ投入口10を閉じて始動スイッチ13をオンにして電源を投入することにより撹拌モータ6が作動を開始する。投入された生ゴミは撹拌羽根の羽根前部で破砕されながら羽根後部の湾曲部により、図2(b)のB方向に向かって混合・圧送される。他端に圧送された生ゴミは、逆方向に取り付けられた撹拌羽根1iの作用により、上方に押し上げられてフラップ9に沿って上昇し、図2(b)のC方向に反応槽内で循環・撹拌する。
【0027】
生ゴミのコンポスト化は、微生物による発酵作用あるいはこれら微生物が分泌する酵素の作用を利用するもので、反応槽内の発熱量の指標となる温度、水分、湿度、酸素量などを発酵反応が効率よく進むように調節する必要がある。
本発明においては、投入された生ゴミが反応槽底部で破砕されつつ混合・圧送されることにより、生ゴミと微生物との混合が十分になされる。さらに十分な空間を有する反応槽上部で空気と接触して酸素が供給されつつ循環を繰り返すので、発酵反応が起こり易くなる。その結果、生ゴミの発酵反応を本発明の撹拌羽根の撹拌で行なうことができる。
【0028】
上記処理方法において、撹拌モータ6、除湿モータ5aおよび冷却モータ5cの作動状況と生ゴミ等の被撹拌物の温度、気液分離装置5に溜出した水分量との関係を図4に示す。図4は本発明の生ゴミ処理装置を作動させてコンポスト化を行なった一例であり、横軸に反応時間を、縦軸に各パラメータをそれぞれ示した。また、各モータの作動状況をオン(ON)、オフ(OFF)で示した。
【0029】
撹拌モータ6の作動により反応槽内の生ゴミなどの被撹拌物が混合・循環されて温度が上昇を始める。電流値で測定した撹拌モータ6のモータ消費電力は、被撹拌物の破砕が主となる反応開始は高い値を示すが、約1時間程度より漸次減少し、その後はほぼ一定となる。約2時間で被撹拌物は約75℃に達し、生ゴミ臭がなくなり、放置しても腐敗しない状態となる。このため、もみ殻やおがくずなどの副資材を併用するか、あるいは使用用途を考慮すればこの状態で堆肥として使用可能であり、極めて短時間でコンポスト化を終了させることができる。
【0030】
副資材を併用しなくても、植物に対して発芽不良や成育不良などの害を及ぼさないように、さらに発酵反応を進めることができる。発酵反応は、発酵を維持でき、微生物が死滅しない温度、例えば約 75 ℃を撹拌モータ6および除湿モータ5a等のオンオフにより維持して行なう。除湿モータ5aの作動は、温度センサー15、作動時間設定タイマー14などにより自動的に行なうことができる。また手動で作動させてもよい。除湿モータ5aの作動と同時、または作動前に冷却モータ5cを自動または手動でオン、オフ作動させて冷却水を供給する。
除湿モータ5aの作動により、発酵反応温度に近い温度の飽和水蒸気を含んだ反応槽内の気体が気液分離装置5を経て脱水され、冷却された乾燥空気として反応槽内を循環する。撹拌モータ6および/または除湿モータ5aの作動をオンオフすることで、発酵反応温度を 60 〜 90 ℃、好ましくは 70 〜 80 ℃に、反応物の湿度を約 RH60%に維持する。発酵条件をこの範囲に維持することで、微生物を死滅させることなく生ゴミのコンポスト化を進めることができる。なお、温度、湿度の測定はそれぞれのセンサーで求めることができる。あるいは、湿度は投入された生ゴミの水分量と気液分離装置5で分離された水分量とから測定することができる。
【0031】
発酵反応が進みコンポスト化が完了すると生ゴミ臭は全くなくなり、投入された生ゴミは顆粒状あるいは粉末状の堆肥となる。本発明の生ゴミ処理方法によれば、イ)生ゴミを堆肥として取り出すこと、ロ)さらに発酵および分解反応を進めて生成した堆肥の減容化を図ることができる。
イ)生ゴミを堆肥として取り出す場合は、除湿モータ5aおよび冷却モータ5bを停止させ、撹拌モータ6を間欠的、例えば 15 分間に 1回、 30 秒以内の条件で作動させて堆肥の温度を室温まで下げる。その後、内容物を取り出して生ゴミ処理が完了して堆肥が得られる。
ロ)さらに反応を進めて生成した堆肥の減容化を図る場合は、堆肥の温度を 50 〜 60 ℃に維持できるように撹拌モータ6を間欠的に作動させて堆肥の二次発酵反応を進める。発酵が進につれて内容物の量が減少してほぼ消滅する。
【0032】
本発明の生ゴミ処理装置を用いた生ゴミ処理方法は、撹拌モータ、冷却モータなどの作用によりコンポスト化ができるので、小型で、かつ省エネルギーが図れる。このため、中小規模の食堂、レストラン、飲食店などで一日の営業で発生する生ゴミをその日のうちに処理することができる。また、本発明の撹拌羽根を用いることにより撹拌が効率的になるので、反応槽を大型化することもできる。
【0033】
【発明の効果】
本発明の撹拌羽根は、羽根前部から羽根後部に連続する半円形の一枚羽根で、羽根前部が平板状で、その平板状の周縁が回転軸取り付け部から曲率半径を増大させる曲線で形成され、羽根後部が湾曲した湾曲板状で、その湾曲板状の周縁が所定の円弧長さを経て回転軸取り付け部に至る線分で形成されてなるので、生ゴミなどを破砕しながら圧送することができ、また生ゴミの中の繊維質物が刃先および羽根面に付着するのを防ぐことができるので、被撹拌物の撹拌を十分に行なうことができる。
【0034】
本発明の生ゴミ処理装置は、上記撹拌羽根を複数個回転軸の一端から他端に向かって所定の間隔で同一方向に取り付け、また回転軸の他端において少なくとも一個の撹拌羽根が反対向きに回転軸に取り付けられているので、生ゴミの破砕、圧送、および撹拌が同時に撹拌羽根の作用によりできる。
また、処理容器の底部に二つの回転軸を平行に配設することにより、生ゴミ等の混合撹拌がより容易になされる。
さらに、処理容器の上部に通気孔を有し、この通気孔に連通する気液分離装置を有するので、温度、湿度の調整が容易にでき、省エネルギー型の生ゴミ処理装置が得られる。
【0035】
本発明の生ゴミ処理方法は、加熱工程および撹拌工程が処理容器内の回転軸に取り付けられた上記撹拌羽根によりなされるので、生ゴミの破砕および発酵が同時になされつつ混合撹拌される。その結果、生ゴミのコンポスト化が短時間で容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】回転軸に固定された撹拌羽根の正面図および平面図である。
【図2】ゴミ処理装置の一例を示す図である。
【図3】生ゴミ処理装置のブロックダイアグラムである。
【図4】生ゴミ処理装置の作動状況を示す図である。
【符号の説明】
1 撹拌羽根
2 回転軸
3 処理容器
4 反応槽
5 気液分離装置
6 撹拌モータ
7 外部筐体
8 通気孔
9 フラップ
10 生ゴミ投入口
11 電源
12 電磁開閉器
13 始動スイッチ
14 作動時間設定タイマー
15 温度センサー
16 リレー
Claims (2)
- 被撹拌物の内部に配置される回転軸に取り付けられて該被撹拌物を処理する撹拌羽根であって、前記撹拌羽根は羽根前部から羽根後部に連続する半円形の一枚羽根で、前記羽根前部が平板状で、その平板状の周縁が回転軸取り付け部から曲率半径を増大させる曲線で形成され、前記羽根後部が湾曲した湾曲板状で、その湾曲板状の周縁が、前記羽根前部における最大曲率半径と同じ半径を有する所定の長さの円弧から前記羽根後部に対して凹み形状となる曲線を経て回転軸取り付け部に至る線分で形成されてなることを特徴とする撹拌羽根。
- 処理容器と、この処理容器の内部に複数個の撹拌羽根が取り付けられた回転軸が配設されてなる生ゴミ処理装置において、前記撹拌羽根が請求項1記載の撹拌羽根であり、前記羽根前部の取り付け角度を前記回転軸方向に対して直角に取り付けられた撹拌羽根が、複数個前記回転軸の一端から他端に向かって所定の間隔で同一方向に取り付けられるとともに、前記他端において少なくとも一個の前記撹拌羽根が前記複数個の撹拌羽根と反対向きに前記回転軸に取り付けられ、さらに、前記他端から立ち上がる湾曲したフラップを設けることにより、前記反対向きの撹拌羽根および前記フラップで処理物の移動方向を変更させて循環させることを特徴とする生ゴミ処理装置。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000018355A JP3975286B2 (ja) | 2000-01-27 | 2000-01-27 | 撹拌羽根および生ゴミ処理装置 |
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