JP3975790B2 - 感放射線性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、KrFエキシマレーザーあるいはArFエキシマレーザー等の遠紫外線、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線の如き各種の放射線を使用する微細加工に有用な化学増幅型レジストとして好適に使用することができる感放射線性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
集積回路素子の製造に代表される微細加工の分野においては、より高い集積度を得るために、KrFエキシマレーザー(波長248nm)あるいはArFエキシマレーザー(波長193nm)に代表される短波長の放射線を用いたリソグラフィー技術が多用されている。
このようなエキシマレーザーによる照射に適したレジストとして、酸の作用によりアルカリに対する溶解性を増加させる官能基を有する樹脂と、放射線の照射(以下、「露光」という。)により酸を発生する成分(以下、「感放射線性酸発生剤」という。)とによる化学増幅効果を利用したレジスト(以下、「化学増幅型レジスト」という。)が数多く提案されている。
【0003】
化学増幅型レジストの一例として、従来のフェノール系樹脂をベースとする樹脂よりも放射線透過性に優れ、かつドライエッチング耐性が改善されたものとして、レジスト中の樹脂成分に脂肪族環を導入する方法が知られている(例えば特開平7−234511号公報等)。
また、ArFエキシマレーザー光に対して透明性が高く、かつ高解像性を有すると共に、レジストパターン形状、耐ドライエッチング性および基板との密着性に優れるレジストパターンを形成しうる化学増幅型のポジ型レジスト組成物として、ラクトン環含有橋かけ飽和多環式炭化水素基をエステル部分にもつアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルから誘導される単位を主鎖に有する樹脂を用いた化学増幅型レジストが知られている(特開2001−242627号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、集積回路素子分野においてパターンの超微細が進むにつれ、レジストの基本物性であるパターン形状を損なうことなく、感度をより向上させる必要性が生じてきたが従来の化学増幅型レジストでは不十分であるという問題がある。例えば、レジストパターンの寸法精度、解像度等は、レジストパターンを形成する際に使用される現像液への溶解度によっても大きく左右されるが、ArF用レジストにおいて、従来のラクトン環含有橋かけ飽和多環式炭化水素基を含む樹脂は、現像不足によるパターン欠陥が生じ、デバイス製造における収率が低下するという問題がある。
本発明はこのような問題に対処するためになされたもので、短波長の放射線に対する透明性が高く、現像液に対する溶解性に優れ、感度、パターン形状、エッチング耐性が良好な感放射線性樹脂組成物の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の感放射線性樹脂組成物は、酸の作用によりアルカリに対する溶解性を増加させる官能基を有する樹脂と、感放射線性酸発生剤とを含有する感放射線性樹脂組成物であって、
上記樹脂が下記式(1)で表される側鎖を有することを特徴とする。
【化3】
(式(1)において、R1は炭化水素基または酸素含有炭化水素基であり、Xは上記樹脂の主鎖と連結する基である。)
式(1)に示す、炭化水素基または酸素含有炭化水素基からなる置換基を有するラクトン環含有橋かけ飽和多環式炭化水素基を側鎖に有することにより、現像液との親和性に優れる。また、R1を任意に選択することにより、現像液の種類に応じた最適な溶解性を有する感放射線性樹脂組成物が得られる。
【0006】
また、酸の作用によりアルカリに対する溶解性を増加させる官能基が下記式(2)で表されることを特徴とする。
【化4】
(式(2)において、各R2は相互に独立に炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体または炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を示し、かつR2の少なくとも1つが該脂環式炭化水素基もしくはその誘導体であるか、あるいは何れか2つのR2が相互に結合して、それぞれが結合している炭素原子と共に炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を形成し、残りのR2が炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基または炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を示す。)
【0007】
上記樹脂の主鎖は、(メタ)アクリル酸エステルに由来する繰り返し単位およびノルボルナン骨格を有する繰り返し単位の少なくとも一つの繰り返し単位を有することを特徴とし、また、更に無水マレイン酸骨格を有する繰り返し単位を含むことを特徴とする。
本発明において、(メタ)アクリル酸エステルに由来する繰り返し単位(以下、「(メタ)アクリル系繰り返し単位」と略称する)とは、下記式(3)で表される単位を意味し、R4は水素、メチル基、パーフルオロアルキル基、ヒドロキシアルキル基である。
また、ノルボルナン骨格を有する繰り返し単位(以下、「ノルボルネン系繰り返し単位」と略称する)には、下記式(4)で表される単位が例示され、ノルボルネン骨格を有する化合物のノルボルネン環中の炭素−炭素二重結合が開裂した繰り返し単位であり、nは0から2の整数である。
また、無水マレイン酸骨格とは、下記式(5)で表される単位を意味し、無水マレイン酸の炭素−炭素二重結合が開裂した繰り返し単位をいう。
【化5】
【0008】
【発明の実施の形態】
式(1)で表される側鎖は現像時に現像液に対するレジストの溶解度を調節できる。特に置換基−OR1を有することで、より現像液との親和性を向上させる。R1としては、炭化水素基または酸素含有炭化水素基である。 炭化水素基としては、直鎖状炭化水素基、分岐状炭化水素基、脂環族骨格を有する炭化水素基、芳香族骨格を有する炭化水素基が挙げられる。例えば、炭素数1〜12の直鎖アルキル基、分岐アルキル基、またはシクロアルキル基が例示できる。
酸素含有炭化水素基としては、炭素数1〜12のアルキルカルボニル基、ヒドロキシアルキル基等が例示できる。
上記直鎖アルキル基を例示すれば、メチル基、エチル基、プロピル基があり、上記分岐アルキル基を例示すれば、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基があり、上記シクロアルキル基を例示すれば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、シクロペプチル基があり、上記アルキルカルボニル基を例示すれば、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基があり、上記ヒドロキシアルキル基を例示すれば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基がある。
上記の中で、本発明に好適なR1の具体例としては、メチル基、エチル基、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基が挙げられる。
【0009】
置換基−OR1の置換位置はラクトン環を除いた部位であればよい。好ましくは、ラクトン環のアルカリに対する溶解機能を損なわないために、主鎖と連結する基であるXに隣接する部位である。
【0010】
Xは、(メタ)アクリル系繰り返し単位、ノルボルネン系繰り返し単位等からなる主鎖に連結するための基であり、好ましくはエーテル結合またはエステル結合である。
【0011】
式(1)で表される側鎖を有する(メタ)アクリル酸エステル系モノマーまたはノルボルナン骨格系モノマーは、例えば次の方法で得ることができる。
(a)無水エンドメチレンテトラヒドロフタル酸無水物(無水ハイミック酸)を出発原料として、水素化ホウ素ナトリウムまたは水素化ホウ素アルミニウムを触媒として部分還元してラクトン環含有橋かけ不飽和多環式炭化水素を得る。
(b)上記不飽和結合部分に周知の方法を用いて試薬を付加反応をさせることにより、−OR1基を有するラクトン環含有橋かけ飽和多環式炭化水素が得られる。例えば、上記不飽和結合部分に有機過酸を反応させてエポキシ化した後、生成したエポキシ環をアルコール(R1OH)を用いて開環することにより、−OR1基と水酸基とが付加したラクトン環含有橋かけ飽和多環式炭化水素が得られる。アルコールとしてメチルアルコールを用いれば、メトキシ基が、エチルアルコールを用いればエトキシ基が得られる。
(c)アクリル酸またはメタアクリル酸の酸塩化物と(b)で得られた化合物とを塩基存在下で脱塩化水素反応させることにより、(メタ)アクリル酸エステル系モノマーが得られる。
(d)また、(c)で得られた化合物と無水マレイン酸とをディールスアルダー反応させることによりノルボルナン骨格系モノマーが得られる。
【0012】
式(1)を有する(メタ)アクリル酸エステル系モノマーの具体例としては、下記式(1−1−1)〜(1−1−12)を例示できる。
【化6】
また、式(1)を有するノルボルナン骨格系モノマーの具体例としては、下記式(1−2−1)〜(1−2−12)を例示できる。
【化7】
【0013】
酸の作用によりアルカリに対する溶解性を増加させる官能基は、例えば式(2)に示されるものが挙げられる。
式(2)において、R2の炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基、および何れか2つのR2が相互に結合して形成した炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、ノルボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン、アダマンタンや、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン等のシクロアルカン類等に由来する脂環族環からなる基;これらの脂環族環からなる基を、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基の1種以上あるいは1個以上で置換した基等を挙げることができる。
【0014】
また、上記1価または2価の脂環式炭化水素基の誘導体としては、例えば、ヒドロキシル基;カルボキシル基;オキソ基(即ち、=O基);ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等の炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシル基;シアノ基;シアノメチル基、2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基、4−シアノブチル基等の炭素数2〜5のシアノアルキル基等の置換基を1種以上あるいは1個以上有する基を挙げることができる。
これらの置換基のうち、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ヒドロキシメチル基、シアノ基、シアノメチル基等が好ましい。
【0015】
また、R2の炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
これらのアルキル基のうち、メチル基、エチル基が好ましい。
【0016】
2つのR2が相互に結合して、それぞれが結合している炭素原子と共に炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を形成している基の中で好ましい基としては、例えば、下記式(6)、式(7)、式(8)または式(9)で表される基等が挙げられる。なお、各式はR2が結合し、式(2)のエステル結合に連結する基として記載してある。
【化8】
ここで、mは0から2の整数である。
式(2)において、上記した好ましい例として挙げた式(6)、式(7)、式(8)または式(9)で表される基を有する以外のものとして、例えば、下記式(i−1)〜(i−12)が挙げられる。
【化9】
【0017】
式(1)および式(2)で表される側鎖に加えて、本発明においては、下記式(10)、式(11)、式(12)、式(13)および式(14)から選ばれる少なくとも1種の側鎖を含むことができる。
【化10】
上記式(10)における、Zは無結合、メチレン基、ジメチルメチレン基、酸素、硫黄を示し、上記式(11)および上記式(12)における、R5は水素、炭素数1〜5の直鎖もしくは分岐アルキル基、または、炭素数1〜5の直鎖もしくは分岐アルコキシル基を示し、上記式(12)における、Yは単結合またはメチレン基を示し、pは0〜4の整数を示し、上記式(13)における、Sは単結合、炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐の2価のアルキル基、または、単環もしくは多環型の2価の脂環骨格を示し、Tは水素、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、またはカルボキシル基等の極性基を示し、上記式(14)における、X1およびX2は互いに独立に水素、フッ素、フッ素化アルキル基を示し、lは0〜5の整数をそれぞれ示す。また、式(14)はノルボルナン系繰り返し単位に連結する側鎖である。
【0018】
式(11)および式(12)において、R5の炭素数1〜5の直鎖もしくは分岐アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基、n−ペンチル基等が挙げられる。
また、R5の炭素数1〜5の直鎖もしくは分岐アルコキシル基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基等が挙げられる。
【0019】
式(10)のZはメチレン基であることが好ましい。これらの式(10)〜(14)から選ばれる側鎖を有する単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸ノルボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸テトラシクロデカニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシアダマンチル、(メタ)アクリル酸3,5−ジヒドロキシアダマンチル、(メタ)アクリル酸アダマンチルメチル等の有橋式炭化水素骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリル酸カルボキシノルボルニル、(メタ)アクリル酸カルボキシトリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸カルボキシテトラシクロデカニル等の不飽和カルボン酸の有橋式炭化水素骨格を有するカルボキシル基含有エステル類;
【0020】
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−メチルプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチルプロピル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸シクロプロピル、(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸4−メトキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−シクロペンチルオキシカルボニルエチル、(メタ)アクリル酸2−シクロヘキシルオキシカルボニルエチル、(メタ)アクリル酸2−(4−メトキシシクロヘキシル)オキシカルボニルエチル等の有橋式炭化水素骨格をもたない(メタ)アクリル酸エステル類;
【0021】
α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸エチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸n−プロピル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸n−ブチル等のα−ヒドロキシメチルアクリル酸エステル類;
(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、クロトンニトリル、マレインニトリル、フマロニトリル、メサコンニトリル、シトラコンニトリル、イタコンニトリル等の不飽和ニトリル化合物;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、クロトンアミド、マレインアミド、フマルアミド、メサコンアミド、シトラコンアミド、イタコンアミド等の不飽和アミド化合物;N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−ビニル−ε−カプロラクタム、N−ビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール等の他の含窒素ビニル化合物;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和カルボン酸(無水物)類;
【0022】
α−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−β−メトキシカルボニル−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−β−エトキシカルボニル−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−β−n−プロポキシカルボニル−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−β−i−プロポキシカルボニル−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−β−n−ブトキシカルボニル−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−β−(2−メチルプロポキシ)カルボニル−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−β−(1−メチルプロポキシ)カルボニル−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−β−t−ブトキシカルボニル−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−β−シクロヘキシルオキシカルボニル−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−β−(4−t−ブチルシクロヘキシルオキシ)カルボニル−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−β−フェノキシカルボニル−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−β−(1−エトキシエトキシ)カルボニル−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−β−(1−シクロヘキシルオキシエトキシ)カルボニル−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−β−t−ブトキシカルボニルメトキシカルボニル−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−β−テトラヒドロフラニルオキシカルボニル−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−β−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル−γ−ブチロラクトン、
【0023】
β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−メトキシカルボニル−β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−エトキシカルボニル−β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−n−プロポキシカルボニル−β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−i−プロポキシカルボニル−β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−n−ブトキシカルボニル−β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−(2−メチルプロポキシ)カルボニル−β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−(1−メチルプロポキシ)カルボニル−β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−t−ブトキシキシカルボニル−β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−シクロヘキシルオキシカルボニル−β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−(4−t−ブチルシクロヘキシルオキシ)カルボニル−β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−フェノキシカルボニル−β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−(1−エトキシエトキシ)カルボニル−β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−(1−シクロヘキシルオキシエトキシ)カルボニル−β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−t−ブトキシカルボニルメトキシカルボニル−β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−テトラヒドロフラニルオキシカルボニル−β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル−β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン等の酸解離性基を有する(メタ)アクリロイルオキシラクトン化合物;
【0024】
α−(メタ)アクリロイルオキシ−β−フルオロ−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−β−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−β−メチル−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−β−エチル−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−β,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−β−メトキシ−γ−ブチロラクトン、α−フルオロ−β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−ヒドロキシ−β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−メチル−β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−エチル−β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α,α−ジメチル−β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−メトキシ−β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−δ−メバロノラクトン、
更に、式(1)および式(2)で表わされる側鎖において、上記式(10)、式(11)、式(12)、式(13)および式(14)で表わされる側鎖を含む、具体例以外の以下の単量体を樹脂の構成単位として含むことができる。
ノルボルネン(即ち、ビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン)、5−メチルビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−エチルビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−n−ブチルビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチルビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−(2−ヒドロキシ−2,2−ジトリフルオロメチルエチル)ビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−(2−ヒドロキシ−2−メチル−2−トリフルオロメチルエチル)ビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−(2−ヒドロキシ−2−メチル−2−ジフルオロメチルエチル)ビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−(2−ヒドロキシ−2−ジフルオロメチル−2−トリフルオロメチルエチル)ビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−(2−ヒドロキシ−2−ジフルオロメチル−2−ジフルオロメチルエチル)ビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−(α−カルボニルオキシブチロラクトン)ビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−(β−カルボニルオキシブチロラクトン)ビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−(γ−カルボニルオキシメチレンブチロラクトン)ビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−(γ−カルボニルオキシメチレン−β,β−ジメチルブチロラクトン)ビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−(β−カルボニルオキ−β−メチルバレロラクトン)ビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−n−ブチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−ヒドロキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−ヒドロキシメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−(2−ヒドロキシ−2,2−ジトリフルオロメチルエチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−(2−ヒドロキシ−2−メチル−2−トリフルオロメチルエチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−(2−ヒドロキシ−2−メチル−2−ジフルオロメチルエチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−(2−ヒドロキシ−2−ジフルオロメチル−2−トリフルオロメチルエチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−(2−ヒドロキシ−2−ジフルオロメチル−2−ジフルオロメチルエチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−(α−カルボニルオキシブチロラクトン)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−(β−カルボニルオキシブチロラクトン)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−(γ−カルボニルオキシメチレンブチロラクトン)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−(γ−カルボニルオキシメチレン−β,β−ジメチルブチロラクトン)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−(β−カルボニルオキ−β−メチルバレロラクトン)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン等のノルボルネン系単量体;1,2−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニルジメチロールジ(メタ)アクリレート等の有橋式炭化水素骨格を有する多官能性単量体;メチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼンジ(メタ)アクリレート、1,3−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼンジ(メタ)アクリレート等の有橋式炭化水素骨格をもたない多官能性単量体等の多官能性単量体を挙げることができる。
【0025】
本発明における樹脂は、(メタ)アクリル系繰り返し単位およびノルボルナン系繰り返し単位の少なくとも一つを繰り返し単位とする主鎖を有する。すなわち、(メタ)アクリル系繰り返し単位のみを主鎖としてもよく、ノルボルナン系繰り返し単位のみを主鎖としてもよく、(メタ)アクリル系繰り返し単位とノルボルナン系繰り返し単位との共重合であってもよい。また、更に上記主鎖の一部に無水マレイン酸骨格を有する繰り返し単位を含んでいてもよい。
【0026】
上記主鎖に側鎖がついた樹脂の態様としては、式(15)から式(18)で示される繰り返し単位を組み合わせた(イ)から(ニ)に示す成分を必須成分として含む樹脂類、更に無水マレイン酸を含んだ成分を含む樹脂類が挙げられる。
【化11】
(イ).式(15)と式(17)とを含有する樹脂、
(ロ).式(15)と式(18)とを含有する樹脂、
(ハ).式(16)と式(17)とを含有する樹脂、
(ニ).式(16)と式(18)とを含有する樹脂。
【0027】
樹脂の態様として、上記成分に更に式(10)から式(14)で示される側鎖を有する(メタ)アクリル系繰り返し単位およびノルボルナン系繰り返し単位から選ばれた少なくとも一つの繰り返し単位を含ませることができる。樹脂の一例を式(19)から式(32)に示す。なお、式(19)から式(32)においては、共重合体に含まれている代表的なモノマー各成分を示すために連続した部分として記載し、また、場合によっては、これらの繰り返し単位に加えて、更に無水マレイン酸骨格を有する繰り返し単位を含ませることができる。各モノマーの割合は後述する。
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【化21】
【化22】
【化23】
【化24】
【化25】
【0028】
上記樹脂において、式(1)に示す側鎖を有する繰り返し単位の含有率は、通常、10〜80モル%、好ましくは10〜70モル%、更に好ましくは10〜60モル%である。式(1)に示す側鎖を有する繰り返し単位の含有率が10モル%未満では、レジストの溶解性が損なわれる傾向があり、一方80モル%をこえると、レジストとしての解像性が低下する傾向がある。
【0029】
また、式(2)に示す側鎖を有する繰返し単位の含有率は、通常、10〜60モル%、好ましくは20〜60モル%、更に好ましくは20〜50モル%である。式(2)に示す側鎖を有する繰返し単位の含有率が10モル%未満では、レジストとしての解像性が低下する傾向があり、一方60モル%をこえると、レジスト露光部の現像液に対する溶解性が低下する傾向がある。
また、他の繰り返し単位の含有率は、全繰り返し単位に対して、通常、70モル%以下、好ましくは50モル%以下である。
【0030】
上記樹脂は、例えば、その各繰り返し単位に対応する重合性不飽和単量体を、ヒドロパーオキシド類、ジアルキルパーオキシド類、ジアシルパーオキシド類、アゾ化合物等のラジカル重合開始剤を使用し、必要に応じて連鎖移動剤の存在下、適当な溶媒中で重合することにより製造できる。
上記重合に使用される溶媒としては、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等のアルカン類;シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類;クロロブタン類、ブロモヘキサン類、ジクロロエタン類、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等の飽和カルボン酸エステル類;2−ブタノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン類、ジエトキシエタン類等のエーテル類が挙げられる。
これらの溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、上記重合における反応温度は、通常、40〜120℃、好ましくは50〜90℃であり、反応時間は、通常、1〜48時間、好ましくは1〜24時間である。
【0031】
上記樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」という。)は、通常、1,000〜100,000、好ましくは1,000〜50,000、更に好ましくは2,000〜30,000である。この場合、樹脂のMwが1,000未満では、レジストとしたときの耐熱性が低下する傾向があり、一方100,000をこえると、レジストとしたときの現像性が低下する傾向がある。
また、樹脂のMwとゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」という。)との比(Mw/Mn)は、通常、1〜5、好ましくは1〜3である。
なお、樹脂は、ハロゲン、金属等の不純物が少ないほど好ましく、それにより、レジストとしたときの感度、解像度、プロセス安定性、パターン形状等を更に改善することができる。樹脂の精製法としては、例えば、水洗、液々抽出等の化学的精製法や、これらの化学的精製法と限外濾過、遠心分離等の物理的精製法との組み合わせ等が挙げられる。
【0032】
酸の作用によりアルカリに対する溶解性を増加させる官能基を有する樹脂と併用する感放射線性酸発生剤は、露光により発生した酸の作用によって、樹脂中に存在する酸解離性基を解離させ、その結果レジスト被膜の露光部がアルカリ現像液に易溶性となり、ポジ型のレジストパターンを形成する作用を有する。
本発明における酸発生剤としては、オニウム塩化合物、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物、スルホン化合物、スルホン酸化合物等を挙げることができる。
これらの酸発生剤のうち、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(4−ヒドロキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(4−ヒドロキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(2−ナフタレン−1−イル−2−オキソエチル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(2−ナフタレン−1−イル−2−オキソエチル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート等のアリール基を有するスルホニウム塩を好ましいものとして挙げることができる。
【0033】
上記の酸発生剤以外に、具体例として、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、シクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシル・メチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジシクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、2−オキソシクロヘキシルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、
【0034】
N−トリフルオロメタンスルホニルオキシビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−パーフルオロ−n−オクタンスルホニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−ヒドロキシスクシイミドトリフルオロメタンスルホネート、N−ヒドロキシスクシイミドノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、N−ヒドロキシスクシイミドパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドトリフルオロメタンスルホネート等が好ましい。
【0035】
本発明において、感放射線性酸発生剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用できる。
本発明において、酸発生剤の使用量は、レジストとしての感度および現像性を確保する観点から、樹脂100重量部に対して、通常、0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部である。この場合、酸発生剤の使用量が0.1重量部未満では、感度および現像性が低下する傾向があり、一方20重量部をこえると、放射線に対する透明性が低下して、矩形のレジストパターンを得られ難くなる傾向がある。
【0036】
本発明の感放射線性樹脂組成物には、必要に応じて、酸拡散制御剤、酸解離性基を有する脂環族添加剤、界面活性剤、増感剤等の各種の添加剤を配合できる。
酸拡散制御剤は、露光により酸発生剤から生じる酸のレジスト被膜中における拡散現象を制御し、非露光領域における好ましくない化学反応を抑制する作用を有する成分である。
このような酸拡散制御剤を配合することにより、得られる感放射線性樹脂組成物の貯蔵安定性が向上し、またレジストとしての解像度が更に向上するとともに、露光から現像処理までの引き置き時間(PED)の変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に極めて優れた組成物が得られる。
【0037】
酸拡散制御剤としては、レジストパターンの形成工程中の露光や加熱処理により塩基性が変化しない含窒素有機化合物が好ましい。
このような含窒素有機化合物としては、例えば、下記式(33)で表される化合物(以下、「含窒素化合物(イ)」という。)、
【化26】
(式(33)において、各R9は相互に独立に水素、置換もしくは非置換の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、置換もしくは非置換のアリール基または置換もしくは非置換のアラルキル基を示す)
同一分子内に窒素原子を2個有する化合物(以下、「含窒素化合物(ロ)」という。)、窒素原子を3個以上有するポリアミノ化合物や重合体(以下、これらをまとめて「含窒素化合物(ハ)」という。)、アミド基含有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物等を挙げることができる。
【0038】
含窒素化合物(イ)としては、例えば、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、シクロヘキシルアミン等のモノ(シクロ)アルキルアミン類;ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−n−ノニルアミン、ジ−n−デシルアミン、シクロヘキシルメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン等のジ(シクロ)アルキルアミン類;トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デシルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミン等のトリ(シクロ)アルキルアミン類;アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミン、ナフチルアミン、2,6−ジイソプロピルアニリン等の芳香族アミン類を挙げることができる。
【0039】
含窒素化合物(ロ)としては、例えば、エチレンジアミン、N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、4,4'−ジアミノジフェニルアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス〔1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、1,3−ビス〔1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ビス(2−ジエチルアミノエチル)エーテル、N,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン等を挙げることができる。
含窒素化合物(ハ)としては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、2−ジメチルアミノエチルアクリルアミドの重合体等を挙げることができる。
【0040】
上記アミド基含有化合物としては、例えば、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−オクチルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−ノニルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−デシルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジシクロヘキシルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N,N'N'−テトラ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,8−ジアミノオクタン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,9−ジアミノノナン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,10−ジアミノデカン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,12−ジアミノドデカン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン、N−t−ブトキシカルボニルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−メチルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−フェニルベンズイミダゾール等のN−t−ブトキシカルボニル基含有アミノ化合物のほか、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。
【0041】
上記ウレア化合物としては、例えば、尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリ−n−ブチルチオウレア等を挙げることができる。上記含窒素複素環化合物としては、例えば、イミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール等のイミダゾール類;ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、2−メチル−4−フェニルピリジン、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、4−ヒドロキシキノリン、8−オキシキノリン、アクリジン等のピリジン類;ピペラジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン等のピペラジン類のほか、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、3−ピペリジノ−1,2−プロパンジオール、モルホリン、4−メチルモルホリン、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ [2.2.2] オクタン等を挙げることができる。
【0042】
これらの含窒素有機化合物のうち、酸拡散制御剤としては、含窒素化合物(イ)、アミド基含有化合物、含窒素複素環化合物等が好ましい。また、上記酸拡散制御剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0043】
また、上記酸解離性基を有する脂環族添加剤は、ドライエッチング耐性、パターン形状、基板との接着性等を更に改善する作用を示す成分である。
このような脂環族添加剤としては、例えば、1−アダマンタンカルボン酸t−ブチル、1−アダマンタンカルボン酸t−ブトキシカルボニルメチル、1,3−アダマンタンジカルボン酸ジ−t−ブチル、1−アダマンタン酢酸t−ブチル、1−アダマンタン酢酸t−ブトキシカルボニルメチル、1,3−アダマンタンジ酢酸ジ−t−ブチル等のアダマンタン誘導体類;デオキシコール酸t−ブチル、デオキシコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、デオキシコール酸2−エトキシエチル、デオキシコール酸2−シクロヘキシルオキシエチル、デオキシコール酸3−オキソシクロヘキシル、デオキシコール酸テトラヒドロピラニル、デオキシコール酸メバロノラクトンエステル等のデオキシコール酸エステル類;リトコール酸t−ブチル、リトコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、リトコール酸2−エトキシエチル、リトコール酸2−シクロヘキシルオキシエチル、リトコール酸3−オキソシクロヘキシル、リトコール酸テトラヒドロピラニル、リトコール酸メバロノラクトンエステル等のリトコール酸エステル類等を挙げることができる。
これらの脂環族添加剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0044】
また、上記界面活性剤は、塗布性、ストリエーション、現像性等を改良する作用を示す成分である。
このような界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤のほか、以下商品名で、KP341(信越化学工業(株)製)、ポリフローNo.75,同No.95(共栄社化学(株)製)、エフトップEF301,同EF303,同EF352(トーケムプロダクツ(株)製)、メガファックスF171,同F173(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC430,同FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710,サーフロンS−382,同SC−101,同SC−102,同SC−103,同SC−104,同SC−105,同SC−106(旭硝子(株)製)等を挙げることができる。
これらの界面活性剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0045】
また、上記増感剤は、放射線のエネルギーを吸収して、そのエネルギーを酸発生剤に伝達し、それにより酸の生成量を増加する作用を示すもので、感放射線性樹脂組成物のみかけの感度を向上させる効果を有する。
このような増感剤としては、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ナフタレン類、ビアセチル、エオシン、ローズベンガル、ピレン類、アントラセン類、フェノチアジン類、フェノール類等を挙げることができる。
これらの増感剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、染料あるいは顔料を配合することにより、露光部の潜像を可視化させて、露光時のハレーションの影響を緩和でき、接着助剤を配合することにより、基板との接着性を改善することができる。
更に、上記以外の添加剤としては、後述するアルカリ可溶性樹脂、酸解離性の保護基を有する低分子のアルカリ溶解性制御剤、ハレーション防止剤、保存安定化剤、消泡剤等を挙げることができる。
【0046】
感放射線性樹脂組成物の調製方法としては、その使用に際して、全固形分濃度が、通常、5〜50重量%、好ましくは5〜25重量%となるように、溶剤に溶解したのち、例えば孔径0.2μm程度のフィルターで濾過することによって、組成物溶液として調製される。
上記組成物溶液の調製に使用される溶剤としては、例えば、2−ブタノン、2−ペンタノン、3−メチル−2−ブタノン、2−ヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン、3−メチル−2−ペンタノン、3,3−ジメチル−2−ブタノン、2−ヘプタノン、2−オクタノン等の直鎖状もしくは分岐状のケトン類;シクロペンタノン、3−メチルシクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−メチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、イソホロン等の環状のケトン類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−sec−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸sec−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸t−ブチル等の2−ヒドロキシプロピオン酸アルキル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等の3−アルコキシプロピオン酸アルキル類のほか、
【0047】
n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、トルエン、キシレン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メチル−3−メトキシブチルブチレート、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ベンジルエチルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、しゅう酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等を挙げることができる。
【0048】
これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができるが、これらの溶媒の中でもプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、3−エトキシプロピオン酸エチルから選ばれる少なくとも1種を溶剤として用いることが好ましい。
【0049】
特に化学増幅型レジストとして有用な上記感放射線性樹脂組成物を用いたレジストパターンの形成方法について説明する。
化学増幅型レジストにおいては、露光により酸発生剤から発生した酸の作用によって、樹脂中の酸解離性基が解離して、カルボキシル基を生じ、その結果、レジストの露光部のアルカリ現像液に対する溶解性が高くなり、該露光部がアルカリ現像液によって溶解、除去され、ポジ型のレジストパターンが得られる。
本発明の感放射線性樹脂組成物からレジストパターンを形成する際には、組成物溶液を、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布手段によって、例えば、シリコンウエハー、アルミニウムで被覆されたウエハー等の基板上に塗布することにより、レジスト被膜を形成し、場合により予め加熱処理(以下、「PB」という。)を行なったのち、所定のレジストパターンを形成するように該レジスト被膜に露光する。その際に使用される放射線としては、使用される酸発生剤の種類に応じて、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、荷電粒子線等を適宜選定して使用されるが、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)あるいはF2エキシマレーザー(波長157nm)に代表される遠紫外線が好ましい。
本発明においては、露光後に加熱処理(以下、「PEB」という。)を行なうことが好ましい。このPEBにより、酸解離性基の解離反応が円滑に進行する。PEBの加熱条件は、感放射線性樹脂組成物の配合組成によって変わるが、通常、30〜200℃、好ましくは50〜170℃である。
【0050】
本発明においては、感放射線性樹脂組成物の潜在能力を最大限に引き出すため、例えば特公平6−12452号公報等に開示されているように、使用される基板上に有機系あるいは無機系の反射防止膜を形成しておくこともでき、また環境雰囲気中に含まれる塩基性不純物等の影響を防止するため、例えば特開平5−188598号公報等に開示されているように、レジスト被膜上に保護膜を設けることもでき、あるいはこれらの技術を併用することもできる。
次いで、露光されたレジスト被膜をアルカリ現像液を用いて現像することにより、所定のレジストパターンを形成する。
上記アルカリ現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、けい酸ナトリウム、メタけい酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物の少なくとも1種を溶解したアルカリ性水溶液が好ましい。
上記アルカリ性水溶液のアルカリ濃度は、通常、10重量%以下である。この場合、アルカリ性水溶液の濃度が10重量%をこえると、非露光部も現像液に溶解するおそれがあり好ましくない。
【0051】
また、上記アルカリ性水溶液には、例えば有機溶媒を添加することもできる。有機溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルi−ブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、3−メチルシクロペンタノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン等のケトン類;メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、1,4−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジメチロール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−アミル等のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類や、フェノール、アセトニルアセトン、ジメチルホルムアミド等を挙げることができる。これらの有機溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
有機溶媒の使用量は、アルカリ性水溶液に対して、100容量%以下が好ましい。この場合、有機溶媒の使用量が100容量%をこえると、現像性が低下して、露光部の現像残りが多くなるおそれがある。
また、上記アルカリ性水溶液には、界面活性剤等を適量添加することもできる。なお、アルカリ現像液で現像したのちは、一般に、水で洗浄して乾燥する。
【0052】
【実施例】
実施例および比較例における部は特記しない限り重量基準である。また、実施例および比較例における各測定・評価は、下記の要領で行なった。
重量平均分子量(Mw):
東ソー(株)製GPCカラム(G2000HXL 2本、G3000HXL 1本、G4000HXL 1本)を用い、流量1.0ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定した。
放射線透過率:
組成物溶液を石英ガラス上にスピンコートにより塗布し、130℃に保持したホットプレート上で90秒間PBを行なって形成した膜厚0.34μmのレジスト被膜について、波長193nmにおける吸光度から、放射線透過率を算出して、遠紫外線領域における透明性の尺度とした。
感度:
基板として、表面に膜厚820μmのARC25(ブルワー・サイエンス(Brewer Science)社製)膜を形成したシリコンウエハー(ARC25)を用い、各組成物溶液を、基板上にスピンコートにより塗布し、ホットプレート上にて、表2に示す条件でPBを行なって形成した膜厚0.34μmのレジスト被膜に、(株)ニコン製ArFエキシマレーザー露光装置(レンズ開口数0.55、露光波長193nm)により、マスクパターンを介して露光した。その後、表2に示す条件でPEBを行なったのち、2.38重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により、25℃で60秒間現像し、水洗し、乾燥して、ポジ型のレジストパターンを形成した。このとき、線幅0.16μmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)を1対1の線幅に形成する露光量を最適露光量とし、この最適露光量を感度とした。
解像度:
最適露光量で解像される最小のレジストパターンの寸法を、解像度とした。
【0053】
ドライエッチング耐性:
組成物溶液をシリコンウエハー上にスピンコートにより塗布し、乾燥して形成した膜厚0.5μmのレジスト被膜に対して、PMT社製ドライエッチング装置(Pinnacle8000) を用い、エッチングガスをCF4とし、ガス流量75sccm、圧力2.5mTorr、出力2,500Wの条件でドライエッチングを行なって、エッチング速度を測定し、比較例1の組成物からなるレジスト被膜のエッチング速度に対する相対値により、相対エッチング速度を評価した。エッチング速度が小さいほど、ドライエッチング耐性に優れることを意味する。
パターン形状:
線幅0.16μmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)の方形状断面の下辺寸法Lbと上辺寸法Laとを走査型電子顕微鏡により測定し、0.85≦La/Lb≦1を満足し、かつパターン形状が裾を引いていない場合を、パターン形状「良好」とした。
【0054】
感放射線性樹脂組成物を調製するための樹脂合成例を以下に示す。
合成例1
【化27】
2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート48.25g(50mol%)、3−ヒドロキシ-1-アダマンチルメタクリレート24.33g(25mol%)と化合物(34)で表される繰り返し単位27.42g(25mol%)を2−ブタノン200gに溶解し、更にアゾビスイソ吉草酸メチル3.79gを投入したモノマー溶液を準備し、100gの2−ブタノンを投入した1000mLの三口フラスコを30分窒素パージする。窒素パージの後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した上記モノマー溶液を滴下漏斗を用いて、10ml/5minの速度で滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を5時間実施した。重合終了後、重合溶液は水冷することにより30℃以下に冷却し、2000gのメタノールへ投入し、析出した白色粉末を濾別する。濾別された白色粉末を2度400gのメタノールにてスラリー上で洗浄した後、濾別し、50℃にて17時間乾燥し、白色粉末の樹脂を得た(72g、収率72%)。この樹脂は分子量が9700であり、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート、3−ヒドロキシ-1-アダマンチルメタクリレート、化合物(34)で表される繰り返し単位、各繰り返し単位の含有率が44.6:25.2:30.2(mol%)の共重合体であった。この樹脂を樹脂(A−1)とする。
【0055】
合成例2
【化28】
500mLの三口フラスコへ化合物(35)50.67g(40mol%)、化合物(36)43.83g(50mol%)、化合物(37)5.50g(10mol%)とクロロベンゼン150mLを入れたモノマー溶液に、更にη3−アリルパラジウムクロライドダイマー1.39g(3.76mmol)をクロロベンゼン150mL中の銀ヘキサフルオロアンチモネート3.62g(10.5mmol)に30分間で添加し次いで(沈殿した銀塩化物を除去する為に)ミクロポア濾材で濾過することによって調製された触媒溶液が添加された。36時間反応実施後に未添加モノマーの消失(NMRによって)を確認した。2000gのメタノールへ投入し、析出した白色粉末を濾別する。濾別された白色粉末を2度400gのメタノールにてスラリー上で洗浄した後、濾別し、50℃にて17時間乾燥し、白色粉末の樹脂を得た(72g、収率72%)。この樹脂は分子量が29800であり、化合物(35)、化合物(36)、化合物(37)、各繰り返し単位の含有率が29.8/42.1/28.1(mol%)の共重合体であった。この樹脂を樹脂(A−2)とする。
【0056】
合成例3
2−エチル−2−アダマンチルメタクリレート49.71g(50mol%)、3−ヒドロキシ-1-アダマンチルメタクリレート23.65g(25mol%)と化合物(34)で表される繰り返し単位26.65g(25mol%)を2−ブタノン200gに溶解し、更にアゾビスイソ吉草酸メチル3.68gを投入したモノマー溶液を準備し、100gの2−ブタノンを投入した1000mLの三口フラスコを30分窒素パージする。窒素パージの後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した上記モノマー溶液を滴下漏斗を用いて、10ml/5minの速度で滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を5時間実施した。重合終了後、重合溶液は水冷することにより30℃以下に冷却し、2000gのメタノールへ投入し、析出した白色粉末を濾別する。濾別された白色粉末を2度400gのメタノールにてスラリー上で洗浄した後、濾別し、50℃にて17時間乾燥し、白色粉末の樹脂を得た(73g、収率73%)。この樹脂は分子量が9200であり、2−エチル−2−アダマンチルメタクリレート、3−ヒドロキシ-1-アダマンチルメタクリレート、化合物(34)で表される繰り返し単位、各繰り返し単位の含有率が44.1:25.8:30.1(mol%)の共重合体であった。この樹脂を樹脂(A−3)とする。
【0057】
合成例4
2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート28.62g(30mol%)、2−エチル−2−アダマンチルメタクリレート20.22g(20mol%)、3−ヒドロキシ−1−アダマンチルメタクリレート24.05g(25mol%)と化合物(34)で表される繰り返し単位27.10g(25mol%)を2−ブタノン200gに溶解し、更にアゾビスイソ吉草酸メチル3.75gを投入したモノマー溶液を準備し、100gの2−ブタノンを投入した1000mLの三口フラスコを30分窒素パージする。窒素パージの後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した上記モノマー溶液を滴下漏斗を用いて、10ml/5minの速度で滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を5時間実施した。重合終了後、重合溶液は水冷することにより30℃以下に冷却し、2000gのメタノールへ投入し、析出した白色粉末を濾別する。濾別された白色粉末を2度400gのメタノールにてスラリー上で洗浄した後、濾別し、50℃にて17時間乾燥し、白色粉末の樹脂を得た(69g、収率69%)。この樹脂は分子量が8500であり、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート、2−エチル−2−アダマンチルメタクリレート、3−ヒドロキシ-1-アダマンチルメタクリレート、化合物(34)で表される繰り返し単位、各繰り返し単位の含有率が31.2:18.6:25.2:25.0(mol%)の共重合体であった。この樹脂を樹脂(A−4)とする。
【0058】
合成例5
【化29】
2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート50.55g(50mol%)、3−ヒドロキシ-1-アダマンチルメタクリレート25.49g(25mol%)と化合物(38)で表される繰り返し単位23.97g(25mol%)を2−ブタノン200gに溶解し、更にアゾビスイソ吉草酸メチル3.97gを投入したモノマー溶液を準備し、100gの2−ブタノンを投入した1000mLの三口フラスコを30分窒素パージする。窒素パージの後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した上記モノマー溶液を滴下漏斗を用いて、10ml/5minの速度で滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を5時間実施した。重合終了後、重合溶液は水冷することにより30℃以下に冷却し、2000gのメタノールへ投入し、析出した白色粉末を濾別する。濾別された白色粉末を2度400gのメタノールにてスラリー上で洗浄した後、濾別し、50℃にて17時間乾燥し、白色粉末の樹脂を得た(74g、収率74%)。この樹脂は分子量が9800であり、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート、3−ヒドロキシ-1-アダマンチルメタクリレート、化合物(38)で表される繰り返し単位、各繰り返し単位の含有率が45.2:25.6:29.2(mol%)の共重合体であった。この樹脂を樹脂(A−5)とする。
【0059】
実施例1〜実施例4、比較例1
上記各合成例で得られた樹脂と、以下に示す酸発生剤と、酸拡散制御剤とをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート600部に表1に示す割合で配合して均一溶液としたのち、孔径0.2μmのメンブランフィルターで濾過して、感放射線性樹脂組成物溶液を得た。なお、樹脂は固形分換算で配合した。
酸発生剤(B)
B−1:1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム ノナフルオロ−n−ブタンスルホネート
B−2:N−ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシビシクロ[2.2.1]ヘプトー2−エンー5,6−ジカルボキシイミド
酸拡散制御剤(C)
C−1:2−フェニルベンズイミダゾール
C−2:N−t−ブトキシカルボニルー2−フェニルベンズイミダゾール
【0060】
得られた各組成物溶液について、表2に示す基板および条件で製膜し、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で1分間現像して、レジストパターンを形成し、各種評価を行なった。評価結果を表2に示す。
【0061】
【表1】
【表2】
【0062】
【発明の効果】
本発明の感放射線性樹脂組成物は、酸の作用によりアルカリに対する溶解性を増加させる官能基を有する樹脂が置換基を有する側鎖を有するので、現像液に対する溶解性に優れる。その結果、活性光線、例えばKrFエキシマレーザー(波長248nm)或いはArFエキシマレーザー(波長193nm)に代表される遠紫外線に感応する化学増幅型レジストとして、放射線に対する透明性に優れ、解像度が高く、感度、パターン形状、エッチング耐性も良好、エッチング後のパターンのガタツキが少なく、基板に対する接着性及び裾形状も良好で、今後微細化が進行すると予想される集積回路素子の製造に極めて好適に使用できる。
Claims (4)
- 前記主鎖は、(メタ)アクリル酸エステルに由来する繰り返し単位およびノルボルナン骨格を有する繰り返し単位の少なくとも一つの繰り返し単位を有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の感放射線性樹脂組成物。
- 前記主鎖は、更に無水マレイン酸骨格を有する繰り返し単位を含むことを特徴とする請求項3記載の感放射線性樹脂組成物。
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