次に、本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明に係る冷凍冷蔵庫の正面図、図2は本発明に係る冷凍冷蔵庫本体を正面から見た説明図、図3は本発明に係る冷凍冷蔵庫の縦断側面図、図4は本発明に係る給水容器の斜視図、図5は本発明に係る給水容器と給水路部分の分解斜視図、図6は本発明に係る給水容器の開閉弁が閉じた状態の断面による説明図、図7は本発明に係る給水容器と紙との関係を示す分解斜視図、図8は本発明に係る給水容器の運送時の収納構造を示す斜視図である。
実施例1に係る冷凍冷蔵庫1は、前面開口の本体2内を区画して複数の貯蔵室を形成し、これら各貯蔵室の前面は扉で開閉できる構成である。冷凍冷蔵庫本体2は外箱(外壁板)2Aと内箱(内壁板)2Bとの間に発泡断熱材2Cを充填した断熱構造である。冷凍冷蔵庫本体2内には、上から冷蔵室3、冷凍室5、野菜室4が区画されて設けられている。
冷蔵室3の前面開口は、冷凍冷蔵庫本体2の一側部にヒンジ装置にて横方向に回動する回動式の冷蔵室扉10にて開閉される。野菜室4の前面開口は、野菜室4内に設けた左右のレールとローラによる支持装置18によって前後方向へ引き出し可能に支持した野菜容器15と共に前方へ引き出される引き出し式扉11にて閉塞されている。冷凍室5の前面開口は、冷凍冷蔵庫本体2の一側部にヒンジ装置にて横方向に回動する回動式の扉12にて閉塞されているが、野菜室4と同様に、冷凍室内に設けた左右のレールに対して前後方向へ引き出し可能に支持した容器を扉12と共に前方へ引き出される引き出し式とする構成でもよい。
20は冷凍サイクルの冷媒の圧縮機、21は冷凍サイクルの冷媒の凝縮器である。22は凝縮器21の熱によって後述の除霜水を蒸発させるための蒸発皿であり、凝縮器21上に載置して冷凍冷蔵庫本体2の前面下部から引き出し自在である。圧縮機20、凝縮器21、蒸発皿22は、冷凍冷蔵庫本体2の下部に設けた機械室23に設置されている。24は冷凍室5の背面部に形成した冷却器室26に設置した冷媒の蒸発器(冷却器)である。25は蒸発器(冷却器)24で冷却した冷気を冷凍室5、冷蔵室3、野菜室4へ循環する送風機である。27は蒸発器(冷却器)24の除霜用ガラス管ヒータである。蒸発器(冷却器)24の除霜水は、排水管を通って蒸発皿22へ導かれてそこで蒸発する。
上部に位置する冷蔵室3とその下部に位置する冷凍室5とは断熱仕切り壁28にて区画されており、断熱仕切り壁28は、インジェクション成形の合成樹脂製上板29とインジェクション成形の合成樹脂製下板30との間に、予め所定形状に成形された発泡スチロール等の断熱材31が挟持された断熱構造をなしている。このような断熱仕切り壁28は、冷蔵庫本体2の内箱(内壁板)2Bの左右側壁に前後方向に形成した溝と、内箱(内壁板)2Bの後壁に形成した前面開口の溝に冷蔵庫本体2の前面開口部から挿入されて取り付けられる構成である。
32は冷凍冷蔵庫本体2の背壁の前面側に配設した冷蔵室3の背壁部材であり、合成樹脂製背面板とその裏側に取り付けた発泡スチロール等の断熱材との組み合わせ構成され、冷蔵室3の背面側に上下方向の冷気供給通路35と、その左右両側に冷気通路35Aを形成している。
断熱仕切り壁28の後部には、断熱仕切り壁28を上下に貫通した冷気供給通路36が形成され、冷気供給通路36は、その下部が送風機25から供給される冷気の導入部であり、上部が冷気供給通路35に連通した配置である。冷気供給通路36にはダンパ装置50が取り付けられており、ダンパ装置50は、冷蔵室3の温度を感知するセンサの温度感知に基づき制御回路部によって冷気供給通路36を開閉する動作をする。このダンパ装置50の開閉動作によって、冷蔵室3は所定の温度に制御される。
冷凍室5内は区画板47によって左側に冷凍温度に保たれる前面開口の製氷室6が、そして右側に冷凍温度に保たれる冷凍小室5Aが区画形成され、製氷室6内には上部に自動製氷機7が配置され、その自動製氷機7の下方には上面開口の貯氷容器8が配置されている。貯氷容器8は、製氷室6の左右側壁に設けらレール6Aに前後方向へ引き出し自在に支持されている。自動製氷機7は電動機構7Aによって回転駆動される製氷皿7Bを備えている。製氷室6は扉12を開くことによってその前面開口は開放され、貯氷容器8を前方へ取り出し可能である。製氷室6と冷凍小室5Aの前面開口はそれぞれ別個の扉にて開閉可能に閉じる構成でもよい。
9は後述の自動製氷機7へ供給する製氷用水を貯める給水容器(貯水容器ともいう)であり、横幅に比して奥行きが長い矩形状をなし、冷蔵室3内を区画壁45で仕切って形成した小室46に配置されており、冷蔵室3内の温度で冷却され、冷蔵室3の前面扉10を開くことによって取っ手9Sを持って前方へ取り出すことができる。
冷凍冷蔵庫1は、圧縮機20で圧縮した冷媒を凝縮器21で凝縮した後、膨張弁又はキャピラリチューブを通して減圧し、蒸発器(冷却器)24で蒸発させて圧縮機20へ帰還せしめ、再び圧縮機20で圧縮して同じ循環を繰り返す冷凍システムを構成する。蒸発器(冷却器)24で冷却した冷気は送風機25によって矢印のように循環する。即ち、送風機25から送出される冷気は冷凍室5の背壁上部の冷気吹き出し口37から冷凍室5と製氷室6の製氷皿7Bへ供給され、冷凍室5の背壁下部の冷気吸込み口38から冷却器室26に帰還して再び蒸発器(冷却器)24にて冷却される循環をする。また、送風機25から送出される冷気は、冷気供給通路36を通って冷気供給通路35へ供給され、冷気供給通路35の左右両側に形成した冷気通路35Aに流通して冷蔵室3の背壁32に形成した冷気吹き出し口39から冷蔵室3へ供給される。
冷蔵室3へ供給された冷気は、冷蔵室3の背壁32の一側下部に形成した冷気吸込み口40から吸い込まれて、冷凍室5の後方に形成した冷気通路41を下方に流れて野菜室4の後部に開口した冷気吹き出し口42から野菜室4に吹き出す。野菜室4に吹き出した冷気は、野菜容器15内の野菜等を冷却して野菜室4の上部又は野菜室4の後部に開口した冷気吸込み口43から冷却器室26に帰還して再び蒸発器(冷却器)24にて冷却される循環をする。
製氷用水は給水容器9から自然落下方式によって給水路51Aを介して自動製氷機7の製氷皿7Bへ供給される。製氷皿7Bは、長手方向を列方向として4個2列、5個2列、又は6個2列のように複数の製氷小室に区分されて8乃至12個の角型氷が作られる合成樹脂製である。また、貯氷容器8は、白色、透明、半透明又はその他の色の合成樹脂製であり、奥行きが左右幅に比して長い上面開口の箱状である。
単に給水容器9内の製氷用水を一定時間でもって供給する方式とすれば、給水容器9内の製氷用水が満杯の場合と水位が低下した場合とでは一定時間で供給される量の変動が大きくなって好ましくない。
この問題を解決するために、一定時間供給方式を採用しても1回の製氷に要する製氷用水の供給時間も比較的短く供給量の変動が少ない構成とする。このため、給水容器9内に補助タンク部9Cを設ける方式とし、給水容器9内に貯溜する殆んどの製氷用水は主タンク容器9Bに貯え、補助タンク部9Cには、その一部分の量である自動製氷機7による数回の製氷に要する量の製氷用水を貯溜するものである。1回の製氷に要する量は、製氷皿7Bがほぼ満杯になる規定水量である。
本発明の給水容器9は、横幅に比して奥行きが長い略矩形状の上面開口を形成した透明な合成樹脂製のタンク本体9Aの上面開口を塞ぐように、上面開口の透明な合成樹脂製の主タンク容器9Bを取り外し自在に挿入して嵌め合わせている。タンク本体9Aと主タンク容器9Bとの関係は、主タンク容器9Bの前後左右の壁で構成される周囲壁9B1がタンク本体9Aの前後左右の壁で構成される周囲壁9A1と僅少隙間Mを存するように、近接状態にタンク本体9A内上部に主タンク容器9Bが支持される。
この支持は、主タンク容器9Bの上端部に形成した外向きフランジ9Pがタンク本体9Aの内面上部の段差部9Qに載置されて主タンク容器9Bがタンク本体9Aの底壁と間隔を保つ位置に浮いた状態に保持され、主タンク容器9Bはタンク本体9Aに対して上方へ取り外し自在である。これによって、主タンク容器9Bが主タンク部を形成し、上面が主タンク容器9Bにて塞がれた補助タンク部9Cがタンク本体9A内底部に形成される。補助タンク部9Cは、後述のように1乃至3回の製氷に必要な製氷用水を貯留する容積を備え、1回毎の製氷用水を供給する部分であるため、計量タンク部とも称する。
また給水容器9は、主タンク容器9Bの上面開口が取り外し自在なカバー9Dによって閉じられている。カバー9Dは下面周縁部に形成した下向き溝9Tがタンク本体9Aの上端に取り外し自在に嵌り合った組み合わせであり、カバー9Dは係脱自在なフック装置9Rによってタンク本体9Aに留められる構成である。給水容器9は、補助タンク部9Cへ空気を供給するように空気通路9Eを備えている。これは、主タンク容器9Bの後部に上下方向に貫通した窪み9E1を形成して、タンク本体9Aと主タンク容器9Bとの間に空気通路9Eを形成しているが、主タンク容器9Bの底壁を貫通して主タンク容器9Bの上部の空間と補助タンク部9Cが連通するパイプを立設した構成でもよい。
主タンク容器9Bの製氷用水を補助タンク部9Cへ自然落下供給するために、主タンク容器9Bの底壁に小径の供給孔9Hを形成している。主タンク容器9Bの上面開口が注水口9Kを有するカバー9Dによって閉じられた状態で、空気通路9Eの上端開口は、主タンク容器9B上の空間に連通する状態である。注水口9Kはカバー9Dの一部である開閉自在な蓋9Mによって閉じられた状態である。主タンク容器9B内への注水は、給水容器9を冷凍冷蔵庫1から引き出し、蓋9Mを開いて行えるが、カバー9Dを外して行うこともできる。
給水容器9は、カバー9Dをタンク本体9Aに取り付けた状態において、断熱仕切り壁28上をスライドさせて小室46内に挿入することによって、合成樹脂製上板29の凹部に嵌り所定位置に保持される。給水容器9の所定位置保持機構としては、断熱仕切り壁28の合成樹脂製上板29から上方へ若干突出した弾性部材が給水容器9の底部の係止部に係止する構成とすることにより安定保持ができ、給水容器9をこの弾性部材に抗して前方へ引くことによってこの弾性部材が下方へ押され、給水容器9を小室46から引き出すことができる。
給水容器9が前記弾性部材に係止されて所定位置に保持されたとき、冷蔵室3の背壁32の内側に設けたスイッチがONするようになり、このスイッチのONに基づき制御回路部によって後述の製氷サイクルが始動可能状態とすることができる。
給水容器9は、主タンク容器9Bの底壁の供給孔9Hの直下位置に補助タンク部9Cの底部に円形の給水口60を形成しており、上下動によって給水口60を開閉する合成樹脂製の開閉弁61を備えた開閉弁機構Pを備えている。開閉弁61はその上部に主タンク容器9Bの底壁の供給孔9Hを開閉する弁部61Aを形成しており、弁部61Aは供給孔9Hの下端に形成した円錐形状の広がり座部に嵌り合うようにドーム形状をなす。開閉弁61はその下面に給水口60内に侵入する円形状突出部を形成し、この円形状突出部の周囲にOリング形状の環状シールパッキン64を備え、この環状シールパッキン64によって開閉弁61と給水口60周辺部との密着性を向上させている。開閉弁61の上下動を案内するために、補助タンク部9Cの底部から開閉弁61の周囲に円周に等間隔配置の複数のガイド片95が設けられている。
開閉弁61はその自己の重量によって給水口60を閉じる方式でもよいが、給水口60の閉止機能が弱い場合にはバネ65の付勢にて下降して給水口60を閉じる方式とすればよい。バネ65はドーム形状の弁部61Aの周囲に形成した溝に嵌りあって開閉弁61に保持されている。
給水容器9が冷凍冷蔵庫1内に収納されたとき給水口60と対応する直下位置において、断熱仕切り壁28を貫通して製氷皿7Bの上面に向けて開口した略垂直状に上下方向の給水路51Aを形成している。給水路51Aの下端は製氷皿7Bの後部側の製氷小室の一つに臨む位置に開口している。給水路51Aは、給水口60から流下する製氷用水の受けが良好になるように漏斗状に広がった製氷用水の受け部65を上端部に形成した給水管51によって形成され、この給水管51は断熱仕切り壁28を貫通するように合成樹脂製上板29に一体形成した貫通パイプ部29A内に接着にて固定されている。横断面が円形状の給水路51Aを形成する給水管51は断熱仕切り壁28よりも下方に若干突出した状態である。
開閉弁61は、給水路51A内に上下移動可能に収納された永久磁石63付き作動部材90によって開閉作動される。永久磁石63は、上下に離間配置された一対の永久磁石63A、63Bが相互に反発し合う向きに構成され、その一例として、図のように永久磁石63A、63BのS極が向き合う状態で配置されている。
作動部材90の周囲には永久磁石63A、63Bに対応するようにソレノイド66が設けられている。ソレノイド66はホルダー68に保持され、断熱仕切り壁28の合成樹脂製下板30の窪み部30Aに収納される状態で給水路51Aの周囲に位置するように貫通パイプ部29Aの外側に嵌め合わされ、ホルダー93をネジ94によって合成樹脂製下板30に固定している。ソレノイド66への通電制御は、冷蔵庫1に設けた制御回路部によってタイマ制御されて一定時間通電されることによって、作動部材90が後述のように上昇して開閉弁61を開き、規定量の製氷用水が自動製氷機7へ供給される。
作動部材90はソレノイド66への通電によって上昇して開閉弁61を開き、この上昇によって、作動部材90の周囲と給水管51との間に略垂直方向に製氷用水の流下通路が形成される。このため横断面が円形状の給水管51の内径よりも小径の横断面が円形状の外形をなす下部材90Bと、この下部材90Bの上端に結合された横断面が円形状の上部材90Aとから構成され、上部材90Aは給水路51Aの製氷用水の受け部65の部分に係止される外形をなし、下部材90Bは下方に向かって徐々に外形が小さくなる形状をなす。上部材90Aに上部の永久磁石63Aが保持され、下部材90Bに下部の永久磁石63Bが保持された状態である。
作動部材90はソレノイド66が非通電のときは給水路51を閉じた下降位置にあり、上部材90Aが給水路51を上部で塞いだ構成である。このため、給水路51Aを通して冷凍室5と冷蔵室3の冷気流通が遮断されるため、冷凍室5の冷えが低下すること等を防止できる。
作動部材90の上部材90Aの上端部は、開閉弁61の下面に形成した円錐形状の窪み部61Bに嵌り合うようなドーム形状の凸部90Cを形成しており、凸部90Cが窪み部61Bに入り込むことによって開閉弁61を上方へ開く作動が的確となる。
作動部材90の下端部は給水路51Aの下端部に若干突出状態に覗くと共に、流下する製氷用水の飛散を防止して製氷皿7Bの所定の製氷小室への製氷用水を的確に導くようにしている。そのために、作動部材90の下端部は先細り形状に形成されている。
給水路51A内の残水の凍結防止のために、ソレノイド66の発熱を給水路51A内に伝達するようにしている。このため、貫通パイプ部29Aの外周面に熱伝導層72としてのアルミニウム箔72を取り付け、ソレノイド66の発熱をアルミニウム箔72を介して給水路51A内に伝達している。
主タンク容器9Bの底部には、主タンク容器9Bの供給孔9Hを覆う状態でフィルタ92が主タンク容器9Bに形成した保持リブ91によって取り外し自在に保持されている。主タンク容器9Bは、その外向きフランジ9Pがタンク本体9Aの段差部9Qに係止された載置状態であるため、カバー9Dを取り外せばタンク本体9Aから取り出すことができる。このため、補助タンク部9Cを含めてタンク本体9A内を清掃でき、またフィルタ92も取り外し可能であるため、主タンク容器9Bの内外面の清掃も容易となる。更に、開閉弁61も取り外し可能となるため、給水容器9内の清掃は容易である。
ソレノイド66への通電制御は、冷蔵庫1に設けた制御回路部によってタイマ制御されて一定時間通電された後、非通電となる。図6はソレノイド66が非通電であり、開閉弁61が降下して給水口60を閉じ、供給孔9Hが弁部61Aによって開いた状態である。この状態において、ソレノイド66への通電によってソレノイド66にはS極が上にN極が下に形成され、作動部材90の永久磁石63A、63Bとの相互作用によって作動部材90が上昇駆動され、作動部材90によって開閉弁61が上方へ押されてバネ67を圧縮しつつ開閉弁61が給水口60を開く。開閉弁61は給水口60を開くと共に上方の主タンク容器9Bの底壁の供給孔9Hを弁部61Aによって閉じる。ソレノイド66と永久磁石63A、63Bの関係は、このように開閉弁61が給水口60を開くように作動部材90を上昇駆動する吸引作用を行うと共に、ソレノイド66による磁力と作動部材90の永久磁石63A、63Bの相互作用によって、作動部材90の上方への飛び出しを防止するように抑制作用を行う関係である。
ソレノイド66は、タイマ制御されて一定時間通電された後、非通電となり、図6の状態に復帰する。なお、永久磁石63A、63Bは夫々のN極が向き合う状態に配置し、ソレノイド66にはソレノイド66への通電によってN極が上にS極が下に形成されるように構成してもよい。
給水容器9の高さが制限される場合にも、1回の製氷に要する製氷用水を所定時間内にきちんと給水できるようにして製氷効率の低下を抑制できる構成が望ましい。このため、補助タンク部9Cには自動製氷機7による数回の製氷に要する量の製氷用水を貯溜することによって、ある程度の水頭(水位)を得ることができるため、給水容器9内の製氷用水を一定時間でもって供給する方式とした場合にも、1回の製氷に要する製氷用水の供給時間も比較的短くでき、供給量の変動が少ない構成とすることができる。実施例では、一回の製氷に要する製氷用水量である80立方cmの3倍、即ち3回分の製氷に要する製氷用水量を確保できるように、4回の製氷分未満の量である200立方cmを蓄えるようにしている。これによって、供給水量に変動が少ない状態の給水が得られる。
自動製氷機7の製氷運転は、冷凍冷蔵庫1に設けた制御回路部によって制御される製氷工程と脱氷工程から構成される。給水容器9内に十分な量の製氷用水が注入された状態で冷蔵庫の所定位置へ収納された状態において、手動操作にて製氷始動スイッチが入ると製氷工程が開始し、前記制御回路部によってソレノイド66へ所定時間通電され、作動部材90が上昇して開閉弁61が給水口60を開き、補助タンク部9Cから製氷皿7Bへ一回の製氷に要する所定量の製氷用水が自然落下にて自動給水される。
この給水の後に前記制御回路部によって製氷が行われ、前記制御回路部のタイマ手段によって一定時間経過したとき、又は氷の形成を製氷皿センサが製氷皿7Bの低下した温度を検知したとき、前記制御回路部によって脱氷工程が開始し、電動機構7Aが始動して製氷皿7Bを反転して捻り、製氷皿7B内の氷を下方の貯氷容器8へ落下せしめた後、製氷皿7Bを復帰させ、再び給水して製氷工程に入る製氷運転サイクルを行う。
開閉弁61が開いたとき、補助タンク部9Cへは空気通路9Eから十分な量の空気が供給される状態であるため、給水口60から製氷皿7Bへの製氷用水の供給が円滑である。そして、補助タンク部9C内の製氷用水の不足分は、主タンク容器9Bの製氷用水が供給孔9Hを通して補助タンク部9Cへ供給されて補充される。補助タンク部9Cに規定水量が溜まったとき、空気通路9E内にも製氷用水が入り込み、そのレベルは主タンク容器9Bの製氷用水レベルLと同じである。
冷凍冷蔵庫1を工場から市場に運送する場合、給水容器9を含む冷凍冷蔵庫1内の部品も一緒に運送するために、これらの部品は冷凍冷蔵庫1内に収納した状態で運送される。この場合、タンク本体9A内に主タンク容器9Bが収納された給水容器9の組み立て状態で運送されるときは、両者の周囲壁が擦れ合って両者に傷がつく。特に透明な給水容器9では、この傷が目立つ。また、これを防止するために、タンク本体9A、主タンク容器9B、開閉弁機構Pを分解して別個の包装を行って冷凍冷蔵庫1内に収納して運送する場合には、それぞれの包装の手間と、冷凍冷蔵庫1を設置した際にこれらの組み立てが必要となり、面倒な作業が必要となる。特に、別個の包装を行う場合には、開閉弁機構Pの紛失の問題も生じ易く、組み立ての面倒さも残る。
本発明は、このような問題を解決するために、この給水容器9のように、上面開口の第1の容器(タンク本体9Aに相当)と、この第1の容器内に取り外し自在に挿入されて第1の容器の周囲壁と僅少隙間を存して対峙する周囲壁を備え第1の容器の底壁と間隔を保つ位置に保持される上面開口の第2の容器(主タンク容器9Bに相当)との組み合わせからなる二重容器において、この二重容器を運送する際に生じる振動によっても、両容器が擦れあうことによる傷つきが生じないような運送用の収納構造を提供するものである。
本発明は、更に、給水容器9に関して、タンク本体9A、主タンク容器9B、開閉弁機構Pが正規の組み立て状態で安全運送ができる運送用収納構造を提供する。また、運送後の使用に際して、包装の取り外しがし易く、しかも包装の取り外し作業によって開閉弁機構Pが損傷を受けることが無いような運送用の収納構造と、これに使用する平面状緩衝材を提供するものである。
本発明に係る二重容器である給水容器9は、上記のように、前後左右壁9A1を有する上面開口のタンク本体9A(第1の容器に相当)と、タンク本体9A内に取り外し自在に挿入されてタンク本体9Aの底壁と間隔を保つ位置に保持される前後左右壁9B1を有する上面開口の主タンク容器9B(第2の容器に相当)との組み合わせにて前記間隔に補助タンク部9Cを形成し、タンク本体9Aの前後左右壁9A1と主タンク容器9Bの前後左右壁9B1とは僅少隙間Mを存して対峙し、補助タンク部9Cの製氷用水を自動製氷機7へ供給するために補助タンク部9Cの底部に形成した給水口60を開閉する開閉弁機構Pを備えている。
そして、タンク本体9Aと主タンク容器9Bとの間の僅少隙間Mには、平面状緩衝材が介在され、タンク本体9Aと主タンク容器9Bとが直接擦れ合って傷つきが生じることがないように構成している。この平面状緩衝材の代表的なものとして、紙が用いられる。この紙をタンク本体9Aと主タンク容器9Bとの間の僅少隙間Mに介在する状態で、主タンク容器9Bをタンク本体9A内に組み合わせる。この紙は、前記前後左右壁9A1と9B1のうち、タンク本体9Aと主タンク容器9Bとの対峙する3壁面(図では、前壁、左右壁を示す)間の僅少隙間Mに介在される3側面部分80A、80B、80Cと、この3側面部分80A、80B、80Cのそれぞれから外方へ延びた引き抜き部80A1、80B1、80C1と、この3側面部分80A、80B、80Cで囲まれて開閉弁機構Pの対応部分が切除された空間部分80Dとを備えた第1の紙(平面状緩衝材)80と、タンク本体9Aと主タンク容器9Bとの対向する残りの壁面(図では、後壁を示す)間の僅少隙間Mに介在される第4の側面部分81Aとこの第4の側面部分81Aから外方へ延びた引き抜き部81A1とを備えた第2の紙(平面状緩衝材)81とから構成される。
そして、第2の紙81はその引き抜き部81A1の引き抜きにて取り外し自在であり、第1の紙80は、隣り合う側面部分80Aと80C、80Aと80B相互の連結部分82が、この引き抜き部80A1、80B1、80C1の引っ張りによって破損する厚さに形成されている。このように引っ張りによって破損するように、第1の紙80は、厚さが約0.06mm程度の薄い紙が使用される。この紙は通常、コピー用紙として使用されるものを用いることによって所期の目的が達成できる。第2の紙81も同様のものである。
このように、タンク本体9Aと主タンク容器9Bとの間の僅少隙間Mに紙が介在された状態で、カバー9Dは、別個に冷凍冷蔵庫1内に取り付けた状態でもよいが、カバー9Dがフック装置9Rによってタンク本体9Aに留められた状態であってもよい。
これらの第1の紙80と第2の紙81によって、前後左右壁9A1と9B1の擦れ傷の発生は防止される。そして、これらの紙を取り除いて給水容器9を正常に使用する場合には、引き抜き部80A1、80B1、80C1と引き抜き部80A1が露出していることによって、紙80、81が介在されていることを視認できるため、これらの紙の取り外しを促すことができる。このため、タンク本体9Aから主タンク容器9Bを取り外して、第1の紙80と第2の紙81の取り外しを行うこともできるが、本発明では、主タンク容器9Bがタンク本体9Aに組み合わされた状態で、第1の紙80と第2の紙81の取り外しを行うことができる構成である。
即ち、カバー9Dが存在しない状態のタンク本体9Aと主タンク容器9Bとの組み合わせ体の一側を手で掴んだ状態で、第2の紙81の引き抜き部81A1の引き抜きにて、第2の紙81を容易に取り外しできる。また第1の紙80は、例えば、引き抜き部80B1を引き抜こうとすれば、隣り合う側面部分80Aと80B相互の連結部分82にその引っ張り力が作用して、この連結部分82が破損する。同様に引き抜き部80C1を引き抜こうとすれば、隣り合う側面部分80Aと80C相互の連結部分82にその引っ張り力が作用して、この連結部分82が破損する。この破損が容易に行われる状態とするためには、連結部分82に対応する空間部分80Dのコーナ部80D1が、図のように例えば直角状態に角張ったエッジ状態であれば好ましい。
この場合、側面部分80Bと80Cは、側面部分80A側では連結されているが、その反対側である一端側は空間部分80Dによって開放された状態であるため、引き抜き部80B1および引き抜き部80C1の引き抜きによって、この開放された一端側が側面部分80Aとの連結側に比して速く引き抜かれる状態となることによって、側面部分80Aと80C相互の連結部分82、及び側面部分80Aと80C相互の連結部分82に、空間部分80Dから引き裂かれる作用力が働き、その部分から連結部分82が容易に破損するようになる。
このようにして、側面部分80Bと80Cが引き抜かれた後、側面部分80Aをその引き抜き部80A1を持って引き抜くことにより、第1の紙80の取り外しが終了する。
このように本発明によれば、タンク本体9Aと主タンク容器9Bとの間に紙を介在されさせる作業だけで達成でき、従来技術のようなフィルムによる梱包機械も不要となる。また、包装を解いて給水容器9を使用する場合は、各引き抜き部が露出していることによって、紙が介在されていることを視認できるため、紙の取り外しを促すことができる。そして、この紙は、第1の紙80と第2の紙81とから構成されており、第1の紙80は、開閉弁機構P対応部分が切除された空間部分80Dを3側面部分で囲む形態であるため、一つの引き抜き部を摘んで引き抜くことによって、隣り合う側面部分相互の連結部分82に引っ張り作用が働き、この連結部分82が破損し易くなり、この破損によって引き抜き部に繋がる側面部分を取り外すことができる。そして、同様の作業によって他の側面部分も取り外すことができる。また、第2の紙81は、そのまま引き抜くことによって取り外せる。このため、補助タンク部9Cの底部に備えた開閉弁機構Pがこの紙80、81によって移動したり、バネ67が変形したりすることもなく、開閉弁機構Pは正常な状態で機能できるようになる。
上記のように、本発明に係る二重容器(給水容器9に相当)の運送用収納構造は、上面開口の第1の容器(タンク本体9Aに相当)と、この第1の容器内9Aに取り外し自在に挿入されて第1の容器9Aの周囲壁(前後左右壁9A1に相当)と僅少隙間(僅少隙間Mに相当)を存して対峙する周囲壁(前後左右壁9B1に相当)を備え第1の容器9Aの底壁と間隔を保つ位置に保持される上面開口の第2の容器(主タンク容器9Bに相当)との組み合わせからなる二重容器において、第1の容器9Aの底壁対応部分が切除された空間部分(空間部分80Dに相当)と、この空間部分80Dの周縁部で隣同士が連なり(連結部分82に相当)この空間部分80Dの周辺において前記対峙する周囲壁間の僅少隙間Mに隣同士が分離状態で介在される側面部分(側面部分80A、80B、80C、81Aに相当)と、この各側面部分から外方へ延びた引き抜き部(引き抜き部80A1、80B1、80C1、81A1に相当)とを形成した紙(第1の紙80、第2の紙81に相当)が第1の容器9Aと第2の容器9Bとの間に介在され、隣り合う側面部分相互の連なり部分82が引き抜き部の引っ張りによって破損する強さに形成された構成である。
次に、本発明の実施例2について説明する。図9は本発明に係る給水容器と紙との関係を示す分解斜視図、図10は本発明に係る給水容器の運送時の収納構造を示す斜視図である。本発明に係る給水容器9とそれに係る冷凍冷蔵庫1の構成については、上記図1乃至図6で示した実施例1と同様であるため、それを援用するものとし、図9及び図10において図1乃至図6と同一部分は同一符号を付すものとする。
この発明に係る給水容器9の運送用収納構造は、上記構成の給水容器9において、対峙するタンク本体9Aの周囲壁(図では、前後左右壁)と主タンク容器9Bの周囲壁(図では、前後左右壁)との間の僅少隙間Mには、平面状緩衝材としての紙83を介在する状態で、主タンク容器9Bをタンク本体9A内に組み合わせる。この紙83は、タンク本体9Aの周囲壁と主タンク容器9Bの周囲壁との僅少隙間Mにそれぞれ介在される側面部分83A、83B、83C、83Dと、この各側面部分83A、83B、83C、83Dから外方へ延びた引き抜き部83A1、83B1、83C1、83D1と、開閉弁機構Pの対応部分が切除された空間部分83Eとを形成している。そして、隣り合う側面部分83A1と83B1相互の連結部分84、隣り合う側面部分83A1と83C1相互の連結部分84、隣り合う側面部分83C1と83D1相互の連結部分84、隣り合う側面部分83B1と83D1相互の連結部分84、が引き抜き部83A1、83B1、83C1、83D1の引っ張りによって破損する強さに形成されている。
このように引っ張りによって破損するように、紙83は、約0.06mm程度の厚さの紙が使用される。この紙は通常、コピー用紙として使用されるものを用いることによって所期の目的が達成できる。
このように、タンク本体9Aと主タンク容器9Bとの間の僅少隙間Mに紙が介在された状態で、カバー9Dは、別個に冷凍冷蔵庫1内に取り付けた状態でもよいが、カバー9Dがフック装置9Rによってタンク本体9Aに留められた状態であってもよい。
この紙83によって、周囲壁9A1と9B1の擦れ傷の発生は防止される。そして、包装を解いて給水容器9を使用する場合には、引き抜き部83A1、83B1、83C1、83D1が露出していることによって、紙83が介在されていることを視認できるため、この紙83の取り外しを促すことができる。このため、タンク本体9Aから主タンク容器9Bを取り外して、紙83の取り外しを行うこともできるが、本発明では、主タンク容器9Bがタンク本体9Aに組み合わされた状態で、紙83の取り外しを行うことができる構成である。
カバー9Dが存在しない状態のタンク本体9Aと主タンク容器9Bとの組み合わせ体の一側を手で掴んだ状態で、紙83を引き抜くことができる。即ち、紙83は、例えば、引き抜き部83B1を引き抜こうとすれば、隣り合う側面部分83Aと83B相互の連結部分84と、隣り合う側面部分83Bと83D相互の連結部分84にその引っ張り力が作用して、この連結部分84が破損する。同様に引き抜き部83C1を引き抜こうとすれば、隣り合う側面部分83Aと83C相互の連結部分84と、隣り合う側面部分83Cと83D相互の連結部分84にその引っ張り力が作用して、この連結部分84が破損する。この破損が容易に行われる状態とするためには、連結部分84に対応する空間部分83Eのコーナ部83E1が、図のように例えば直角状態に角張ったエッジ状態であれば好ましい。
このようにして、側面部分83Bと83Cが引き抜かれた後、側面部分83Aをその引き抜き部83A1を持って引き抜き、側面部分83Dをその引き抜き部83D1を持って引き抜くことにより、紙83の取り外しが終了する。なお、側面部分83A1および83D1を引き抜いた後、側面部分83B1と83C1を引き抜いても同様である。
このように実施例2に示す発明によれば、タンク本体9Aと主タンク容器9Bとの間に紙を介在されさせる作業だけで達成でき、従来技術のようなフィルムによる梱包機械も不要となる。また、包装を解いて給水容器9を使用する場合は、各引き抜き部が露出していることによって、紙が介在されていることを視認できるため、紙の取り外しを促すことができる。
そして、この紙は、開閉弁機構P対応部分が切除された空間部分83Eを側面部分で囲む形態であるため、一つの引き抜き部を摘んで引き抜くことによって、隣り合う側面部分相互の連結部分84に引っ張り作用が働き、この連結部分84が破損し、この破損によって引き抜き部に繋がる側面部分を開閉弁機構Pに悪影響を与えることなく取り外すことができる。そして、同様の作業によって他の側面部分も取り外すことができる。このため、補助タンク部9Cの底部に備えた開閉弁機構Pがこの紙83によって移動したり、バネ67が変形したりすることもなく、開閉弁機構Pは正常な状態で機能できるようになる。
なお、実施例2に示す紙は、側面部分によって空間部分83Eを全周で取り囲んでいるため、実施例1に示す発明に比して、引き抜き部を摘んで引き抜くことによる連結部分84が破損し難い状況ではある。このため、隣り合う側面部分相互の連結部分84の長さを短くするか、より薄い紙を使用するか、連結部分84にミシン目を入れておく等の考慮をすればよい。
上記のように、本発明に係る二重容器(給水容器9に相当)の運送用収納構造は、上面開口の第1の容器(タンク本体9Aに相当)と、この第1の容器内9Aに取り外し自在に挿入されて第1の容器9Aの周囲壁(前後左右壁9A1に相当)と僅少隙間(僅少隙間Mに相当)を存して対峙する周囲壁(前後左右壁9B1に相当)を備え第1の容器9Aの底壁と間隔を保つ位置に保持される上面開口の第2の容器(主タンク容器9Bに相当)との組み合わせからなる二重容器において、第1の容器9Aの底壁対応部分が切除された空間部分(空間部分83Eに相当)と、この空間部分83Eの周縁部で隣同士が連なり(連結部分84に相当)この空間部分83Eの周辺において前記対峙する周囲壁間の僅少隙間Mに隣同士が分離状態で介在される側面部分(側面部分83A〜83Dに相当)と、この各側面部分から外方へ延びた引き抜き部(引き抜き部83A1〜83D1に相当)とを形成した紙(紙83に相当)が第1の容器9Aと第2の容器9Bとの間に介在され、隣り合う側面部分相互の連なり部分84が引き抜き部の引っ張りによって破損する強さに形成された構成である。