JP3983201B2 - 構成部材結合要素 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、単位構成部材を組み立てて必要に応じた大きさの構成物を構築する際等において、隣接する構成部材の重合部に連通嵌挿されて構成部材を着脱可能に結合する結合要素に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、建築物の外面の清掃や点検作業等に用いられるゴンドラケージ等で、形鋼やアルミニウムの型材等によって規格化された単位構成部材を組み合わせて構築するものがある。このように単位構成部材を組み合わせて構成することで、作業対象の建築物に即した任意の大きさに構築できると共に、単位構成部材は繰り返し使用できるために極めて合理的である。
【0003】
このような構成における単位構成部材の結合構造としては、隣接する単位構成部材の重合する部位をボルト・ナット等の締結要素によって締結することが通常一般的であるが、より結合作業が容易なものとして、隣接する単位構成部材の重合部位を連結ピンで連通嵌挿して結合するもの(以下ピン結合と称する)がある。
【0004】
ピン結合に用いられる連結ピンの一例を図6に示す。
【0005】
これは、基端に大径の頭部11′を備える軸状のピン軸本体10′の先端に揺動可能なロック金具20′を備え、(A)に示す解除状態で被結合部材2′,3′に嵌挿されて、被結合部材2′,3′から突出する先端のロック金具20′が(C)に示すようにロック状態に揺動されて構造物を結合するものである。
【0006】
ロック金具20′は、先端が先細りに形成されると共に基部に板状の枢着板部22′が延設されており、この枢着部が軸本体の先端に形成されたスリット12′に嵌合してピン軸本体10′の軸心と直交する揺動軸41′で枢支され、ピン軸本体10′に対して中心線が一致する解除状態と中心線が直交するロック状態の間で揺動し得るようになっている。その揺動には、スリット12′と揺動軸41′に対する摩擦で所定の抵抗を有するようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のごとき構成の従来の結合ピンでは、ロック金具20′は解除状態及びロック状態の何れの状態においても固定されるものではないため、摩擦抵抗を上回る所定以上の操作力で比較的容易に揺動してしまう。その結果、被結合部材2′,3′を結合した状態で引き抜く方向に大きな力が作用した場合、その力でロック金具20′が揺動して抜け落ちてしまう虞があった。
【0008】
また、無垢でない部材を結合する場合(このような場合が圧倒的に多い)では、図6(B)に示すように一方の壁を貫通した状態で万一ロック金具20′が揺動してしまうと他方の壁の貫通が不能となってしまう。このため、図6(C)に示すように内部空間内に結合ピンの挿通管31′を固定することが行われているが、製作が面倒で時間を要し、コスト上昇を招くという問題があった。
【0009】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、ロック状態のロック金具に解除方向の大きな力が作用しても揺動することがなく、脱落や不要時の揺動を防ぐことのできる構成部材結合要素を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明に係る構成部材結合要素は、隣接する構成部材の重合部に連通嵌挿されて前記構成部材を着脱可能に結合する軸状の結合要素であって、前記構成部材に連通挿通される軸本体と、該軸本体の先端にその軸中心と交差する支持軸により長孔状の枢着孔を介してシフト及び揺動可能に支持された揺動係止部材と、前記揺動係止部材を前記軸本体と平行な解除姿勢と前記軸本体と交差するロック姿勢とにそれぞれ揺動姿勢を規定する位置決係合手段と、を備え、前記位置決係合手段は、前記揺動係止部材の後端に解除姿勢用の係合凹部を形成するとともに、前記枢着孔の長孔状の後端に対応する前記揺動係止部材の両側にロック姿勢用の係合凹部を形成し、これら係合凹部に嵌ると共に少なくともその当接部位が前記揺動係止部材の揺動面内で円弧状に形成された係止部材を前記軸本体の軸中心上の前記揺動係止部材の後方に設け、この係止部材を前記揺動係止部材に向けて押圧付勢する付勢手段を備えて構成され、前記揺動係止部材と前記軸本体とが平行な解除姿勢では、前記揺動係止部材の後端の前記係合凹部に前記付勢手段で付勢された前記係止部材が嵌り当該揺動係止部材にロック姿勢に変える揺動操作力が加わることにより前記係合凹部に前記係止部材が当接する作用点Pに発生する抗力の、前記枢着孔の長孔状の後端に前記支持軸が位置する設定揺動中心OSと当該作用点Pとを結ぶ線に直角方向の分力Fが当該係止部材の円弧の中心より前記軸本体の軸中心方向前方となる一方、前記揺動係止部材と前記軸本体とが交差するロック姿勢では、前記揺動係止部材の一方側の前記係合凹部に前記付勢手段で付勢された前記係止部材が嵌り当該揺動係止部材に解除姿勢に変える揺動操作力が加わることにより前記揺動係止部材が前記長孔状の枢着孔内をシフトして当該数着孔の先端に位置され、かつ前記揺動操作力により前記係合凹部に前記係止部材が当接する作用点Pに発生する抗力の、前記枢着孔の長孔状の先端に前記支持軸が位置する支持軸中心OBと当該作用点Pとを結ぶ線に直角方向の分力Fが当該係止部材の円弧の中心より前記軸本体の軸中心方向後方となる関係を満たす前記3つの係合凹部、係止部材、枢着孔の配置としたシフト構造が設けられており、
このシフト構造で前記設定揺動中心OSに前記揺動係止部材を規定しつつ揺動操作することでロック姿勢を解除可能に構成されていることを特徴とする。
【0011】
この構成により、揺動係止部材をロック姿勢から解除姿勢に揺動する際に、単に揺動操作したのでは、揺動係止部材はロック姿勢から解除姿勢に揺動する際に長孔に沿って移動して、揺動係止部材が可動位置から不動位置に移動して揺動が不能となり、揺動係止部材を可動位置に規定しつつ揺動操作することで、ロック姿勢から解除姿勢への揺動操作が可能となる。
【0014】
更に、上記揺動係止部材は、先端部から板状の枢着部が延設されて形成されると共に、前記枢着部が上記軸本体に形成された支持溝に嵌合して上記支持軸で枢支されており、上記解除姿勢では、上記シフト構造によって許容される軸方向の移動によって前記先端部が前記軸本体の先端に当接しかつ前記枢着部と前記軸本体との間に隙間が形成されるとともに、前記支持軸が前記シフト構造の前記長孔の中間部に位置するように構成されていることを特徴とする。
【0015】
これにより、解除状態で脱落部材に押圧力が作用しても、脱落部材の先端部が軸本体の先端に当接してその移動が規制され、支持軸には押圧力が作用しない。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の構成例について説明する。図1は本発明に係る構成部材結合要素としての結合ピンを示し、(A)は全体斜視図,(B)はその一部破断した側面図,(C)は(B)のC−C断面図,(D)は結合作用状態を示す(B)と対応する図である。
【0017】
図示結合ピン1は、基端に頭部11を有する軸本体としてのピン軸本体10の先端に、揺動係止部材としてのロック金具20が枢着ピン41で揺動可能に枢支されて構成されている。そして、ロック金具20の中心線:KCがピン軸本体10の軸心:PCと一致した(A)及び(B)に示す解除状態で、被結合部材2,3の重合部の嵌挿孔2A,3Aに嵌挿されて、(D)に示すように被結合部材2から突出する先端のロック金具20が揺動操作されてその中心線:KCがピン軸本体10の軸心:PCと直交するロック状態とされ、これによって頭部11とロック金具20の間に被結合部材2,3を挟んで脱落不能に結合するものである。尚、図示しないが、ピン軸本体10に外挿されたスプリングを頭部11と被結合部材2の間に介在させ、そのスプリングによって軸方向のガタ付きを防ぐようにしても良い。
【0018】
ピン軸本体10は、所定直径の円柱状で、基端に大径の頭部11が一体形成されると共に、先端が所定角度で先細りのテーパー状に形成されている。その先端部には、支持溝としての直径方向のスリット12が軸方向に所定深さで形成され、このスリット12の底部にロック金具20の揺動姿勢を規定する位置決係合手段としてのストッパー機構30が設けられている。
【0019】
ストッパー機構30は、係止部材としての係合球31を付勢部材としてのストッパースプリング32でピン軸本体10の先端側に付勢して構成されており、ピン軸本体10の軸心に設けられている。
【0020】
係合球31は、スリット12の幅より大きい直径の鋼球であって、図1(C)に示すようにピン軸本体10のスリット12の内壁にこれより一回り大きい円弧状断面でピン軸本体10の軸心:PCに沿って延設された案内溝13内に配置され、当該案内溝13に沿って軸方向にのみ移動し得るようになっている。
【0021】
ストッパースプリング32は、係合球31と略同一外径のコイルスプリングであり、スリット12の底部に所定深さに穿設された保持孔14に挿置されている。
【0022】
このストッパー機構30は、係合球31をストッパースプリング32の付勢力で後述するロック金具20の枢着部としての枢着板部22に押圧し、その枢着板部22に形成された係合凹部としてのストッパー凹部24(24A,24B)に嵌めることでロック金具20の揺動姿勢を規定する。
【0023】
ロック金具20は、先端部としての所定径の先端円盤21の裏面側に枢着板としての枢着板部22が直角に延設されており、その枢着板部22がピン軸本体10のスリット12に嵌り、枢着板部22と直交する方向にピン軸本体10と連通する枢着ピン41で揺動可能に枢支されている。
【0024】
枢着板部22は、所定厚さで矩形の板状で、その略中央に枢着ピン41の貫通する枢着孔23が形成され、また、後端辺(先端円盤21とは逆側の辺)と左右両側辺にそれぞれ係合球31が嵌るストッパー凹部24(解除側凹部24A,ロック側凹部24B)が形成されている。
【0025】
枢着孔23は、枢着ピン41が遊嵌する短径で、ロック金具20の揺動設定中心:OS(図2に示す)から中心線:KCに沿って先端側に所定量長い長孔となっている。これにより、ロック金具20はこの枢着孔23の長さ分、枢着ピン41に対して(即ちピン軸本体10に対して)中心線方向に移動し得るように設けられている。尚、その長軸長さについては後述する。
【0026】
ストッパー凹部24(解除側凹部24A,ロック側凹部24B)は、係合球31と対応する円弧状の切り欠きで、解除側凹部24Aは後端辺の中央に形成されると共に、ロック側凹部24Bは揺動設定中心:OSと対応する左右両側辺の位置に形成されている。
【0027】
これにより、ストッパー機構30の係合球31が解除側凹部24Aに嵌ると当該ロック金具20の揺動姿勢は解除状態に規定され、ロック側凹部24Bに嵌るとロック状態に規定されるようになっているものである。尚、ロック側凹部24Bは枢着板部22の両側に形成されているため、解除状態からどちらの側に揺動させてもロック金具20はロック状態に至る。
【0028】
ロック金具20が解除状態では、拡大図である図2(A)に示すように、枢着孔23の長軸(即ち中心線:KC)はピン軸本体10の軸心:PCと一致し、ロック金具20はストッパー機構30のストッパースプリング32の付勢力で前方側(ピン軸本体10の先端側)に押圧される。このため、ロック金具20は枢着孔23によって許容される移動可能範囲の最も先端側に位置し、枢着ピン41は揺動設定中心:OSに一致する。この時、ロック金具20の先端円盤21の裏面とピン軸本体10の前端面との間(図中間隔:a)、及び枢着板部22の後端縁とピン軸本体10のスリット12の底との間(図中間隔:b)には、ロック金具20の揺動を許容すべく所定の間隔を有するが、間隔:aは、間隔:b及び枢着孔23の長軸長さ:cより小さく設定されている(a<b,a<c)。このため、ロック金具20がストッパースプリング32の付勢力に抗して中心軸方向に押圧されると、図2(B)に示すように、先端円盤21の裏面21Aがピン軸本体10の前端面10Aに当接するまで移動するが、枢着板部22の後端縁がピン軸本体10のスリット12の底に当接することはなく、また、枢着ピン41も枢着孔23の端には至らない。これにより、当該結合ピン1を構造物2,3に嵌挿する際や逆に構造物2,3から抜き出す作業をハンマー等によって打ち付けて行ってもその衝撃荷重が枢着ピン41に直接作用することがないものである。
【0029】
ロック金具20の揺動設定中心:OSとストッパー凹部24(解除側凹部24A,ロック側凹部24B)は、ロック金具20を所定以上のトルクで揺動設定中心:OSを中心として所定以上の力で回転操作することで、ストッパー機構30の係合球31をストッパースプリング32の付勢力に抗して押し戻して揺動し得るように設定されている。
【0030】
即ち、解除状態における先端部の拡大図である図2(A)及びその状態において係合球31に作用する力の方向を示す図である(C)と、ロック状態における先端部の拡大図である図3(A)及びその状態において係合球31に作用する力の方向を示す図である図3(B)にそれぞれ示すように、ロック金具20の揺動操作によって係合球31に作用する操作力に対する抗力は、係合球31と接するストッパー凹部24の角部を作用点:Pとして、この作用点:Pとロック金具20の揺動設定中心:OS(この場合枢着ピン41の中心)とを結ぶ線と直交する方向に作用する分力:Fを有する。その分力Fの方向は、係合球31の中心:OBより当該結合ピン10の先端側(図中左側)を向くように設定されており、これによってロック金具20を所定以上の力で揺動操作することで当該ロック金具20が係合球31をストッパースプリング32の付勢力に抗して移動させて揺動し得るようになっているものである。
【0031】
ここで、ロック金具20の枢着孔23は揺動設定中心:OSから先端側に長い長孔となっているため、ロック状態から解除状態にロック金具20を揺動操作すると、図3(A)中に示す揺動操作力:FAの中心線方向の分力:FSによって、ロック金具20は枢着孔23の範囲で移動して図4(A)に示すように枢着ピン41が枢着孔23の他端側に位置する姿勢となり、以後、その位置の枢着ピン41を中心として揺動しようとする。枢着孔23の長軸長さは、それによって許容されるロック金具20の移動によって、操作力に対する抗力の分力:Fの方向が図4(B)に示すように係合球31の中心:OB又は中心:OBより当該結合ピン10の後端側(図中右側)を向くように設定されている。このため、係合球31は案内溝13の側面に押圧されるのみであったりロック金具20側に押圧される(図中左側に移動操作される)こととなり、ロック金具20の揺動は不能となるようになっている。
【0032】
つまり、ロック側凹部24Bの作用点:Pの位置と枢着孔23の長軸長さは、揺動設定中心:OSを中心とすればロック金具20が係合球31をストッパースプリング32の付勢力に抗して移動操作して揺動し得る(可動位置である)が、揺動操作力の分力でロック金具20が枢着孔23の長軸方向に移動すると揺動中心と作用点の位置関係が係合球31を移動操作しなくなる(不動位置となる)ように変化して揺動不能となるように設定されているものである。従って、ロック金具20を単純に揺動操作するのみではロック状態から解除状態に揺動させることはできない。
【0033】
ロック状態にあるロック金具20を解除状態まで揺動させるには、枢着孔23の揺動設定中心:OSに枢着軸41が位置する可動状態を維持させつつ揺動操作する。これにより、操作力の方向は係合球31の中心より当該結合ピン10の先端側を向いたままとなり、係合球31を移動操作することとなってロック金具20の揺動が許容される。つまり、図5(A),(B)中に矢印で示すように、ロック金具20を先端側に押圧しつつ揺動操作することで揺動させることができるものである。
【0034】
このように、ロック金具20を単純に揺動操作するのみではロック状態から解除状態に揺動し得ない構成となっていることにより、不慮の操作力によってロック状態が解除されてしまうことがない。従って、被結合部材2,3を結合した状態で引き抜く方向に大きな力が作用した場合でもロック金具20が揺動して抜け落ちたり不要に揺動する虞がなく、極めて安全性の高い結合が可能となる。一方、解除状態への揺動操作も要領を得ることで容易に行うことができるものである。
【0035】
尚、本願発明は上記構成例に限るものではなく、適宜変更可能なものである。例えば、係止部材は球形でなければならないものではなく、係合凹部(ストッパー凹部24)に係合する部分のみ球状としたり、ロック金具20の揺動面に一致する円弧状の板状としても良いものである。
【0036】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る構成部材結合要素によれば、構成部材に連通挿通される軸本体と、該軸本体の先端にその軸中心と交差する支持軸により長孔状の枢着孔を介してシフト及び揺動可能に支持された揺動係止部材と、前記揺動係止部材を前記軸本体と平行な解除姿勢と前記軸本体と交差するロック姿勢とにそれぞれ揺動姿勢を規定する位置決係合手段と、を備え、前記位置決係合手段は、前記揺動係止部材の後端に解除姿勢用の係合凹部を形成するとともに、前記枢着孔の長孔状の後端に対応する前記揺動係止部材の両側にロック姿勢用の係合凹部を形成し、これら係合凹部に嵌ると共に少なくともその当接部位が前記揺動係止部材の揺動面内で円弧状に形成された係止部材を前記軸本体の軸中心上の前記揺動係止部材の後方に設け、この係止部材を前記揺動係止部材に向けて押圧付勢する付勢手段を備えて構成され、前記揺動係止部材と前記軸本体とが平行な解除姿勢では、前記揺動係止部材の後端の前記係合凹部に前記付勢手段で付勢された前記係止部材が嵌り当該揺動係止部材にロック姿勢に変える揺動操作力が加わることにより前記係合凹部に前記係止部材が当接する作用点Pに発生する抗力の、前記枢着孔の長孔状の後端に前記支持軸が位置する設定揺動中心OSと当該作用点Pとを結ぶ線に直角方向の分力Fが当該係止部材の円弧の中心より前記軸本体の軸中心方向前方となる一方、前記揺動係止部材と前記軸本体とが交差するロック姿勢では、前記揺動係止部材の一方側の前記係合凹部に前記付勢手段で付勢された前記係止部材が嵌り当該揺動係止部材に解除姿勢に変える揺動操作力が加わることにより前記揺動係止部材が前記長孔状の枢着孔内をシフトして当該数着孔の先端に位置され、かつ前記揺動操作力により前記係合凹部に前記係止部材が当接する作用点Pに発生する抗力の、前記枢着孔の長孔状の先端に前記支持軸が位置する支持軸中心OBと当該作用点Pとを結ぶ線に直角方向の分力Fが当該係止部材の円弧の中心より前記軸本体の軸中心方向後方となる関係を満たす前記3つの係合凹部、係止部材、枢着孔の配置としたシフト構造が設けられており、このシフト構造で前記設定揺動中心OSに前記揺動係止部材を規定しつつ揺動操作することでロック姿勢を解除可能に構成されていることにより、揺動係止部材のロック姿勢から解除姿勢への揺動は、単に揺動操作したのでは、揺動係止部材はロック姿勢から解除姿勢に揺動する際に長孔に沿って移動して、揺動係止部材が可動位置から不動位置に移動して不能となり、揺動係止部材を可動位置に規定しつつ揺動操作することで可能となる。その結果、揺動係止部材を可動位置に規定する力がない限り、ロック状態のロック金具に解除方向の大きな力が作用しても揺動することはなく、脱落や不要時の揺動を防ぐことができ、極めて安全性の高い結合が可能となる。一方、解除状態への揺動操作も、要領を得ることで容易に行うことができるものである。
【0038】
更に、上記揺動係止部材は、先端部から板状の枢着部が延設されて形成されると共に、前記枢着部が上記軸本体に形成された支持溝に嵌合して上記支持軸で枢支されており、上記解除姿勢では、上記シフト構造によって許容される軸方向の移動によって前記先端部が前記軸本体の先端に当接しかつ前記枢着部と前記軸本体との間に隙間が形成されるとともに、前記支持軸が前記シフト構造の前記長孔の中間部に位置するように構成されていることにより、解除状態で脱落部材に押圧力が作用しても、脱落部材の先端部が軸本体の先端に当接してその移動が規制され、支持軸には押圧力が作用することがない。従って、当該構成部材結合要素を構造物に嵌挿する際や構造物から抜き出す作業をハンマー等によって打ち付けて行っても、その荷重が支持軸に作用して破損することがないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る構成部材結合要素としての結合ピンを示し、(A)は全体斜視図,(B)はその一部破断した側面図,(C)は(B)のC−C断面図,(D)は結合作用状態を示す(B)と対応する図である。
【図2】(A)はロック金具が解除状態の拡大図,(B)は(A)の状態からロック金具が軸方向に押圧された状態を示す図,(C)はロック金具を解除状態から揺動させる際に作用する力の方向を示す図である。
【図3】(A)はロック金具がロック状態の拡大図,(B)はロック金具をロック状態から揺動させる際に作用する力の方向を示す図である。
【図4】(A)はロック金具がロック状態から解除側へ揺動した途中の拡大図,(B)はその際に作用する力の方向を示す図である。
【図5】(A),(B)はロック金具のロック状態から解除側への揺動操作の説明図である。
【図6】従来例としての結合要素を示す図である。
【符号の説明】
1 結合ピン(構成部材結合要素)
2,3 構成部材
10 ピン軸本体(軸本体)
12 スリット(支持溝)
20 ロック金具(揺動係止部材)
21 先端円盤(先端部)
22 枢着板部(枢着部)
23 枢着孔(シフト構造)
24 ストッパー凹部(係合凹部)
24A 解除側凹部(係合凹部)
24B ロック側凹部(係合凹部)
30 ストッパー機構(位置決係合手段)
31 係合球(係止部材)
32 ストッパースプリング(付勢部材)
41 枢着ピン(支持軸)
Claims (2)
- 隣接する構成部材の重合部に連通嵌挿されて前記構成部材を着脱可能に結合する軸状の結合要素であって、
前記構成部材に連通挿通される軸本体と、該軸本体の先端にその軸中心と交差する支持軸により長孔状の枢着孔を介してシフト及び揺動可能に支持された揺動係止部材と、前記揺動係止部材を前記軸本体と平行な解除姿勢と前記軸本体と交差するロック姿勢とにそれぞれ揺動姿勢を規定する位置決係合手段と、を備え、
前記位置決係合手段は、前記揺動係止部材の後端に解除姿勢用の係合凹部を形成するとともに、前記枢着孔の長孔状の後端に対応する前記揺動係止部材の両側にロック姿勢用の係合凹部を形成し、これら係合凹部に嵌ると共に少なくともその当接部位が前記揺動係止部材の揺動面内で円弧状に形成された係止部材を前記軸本体の軸中心上の前記揺動係止部材の後方に設け、この係止部材を前記揺動係止部材に向けて押圧付勢する付勢手段を備えて構成され、
前記揺動係止部材と前記軸本体とが平行な解除姿勢では、前記揺動係止部材の後端の前記係合凹部に前記付勢手段で付勢された前記係止部材が嵌り当該揺動係止部材にロック姿勢に変える揺動操作力が加わることにより前記係合凹部に前記係止部材が当接する作用点Pに発生する抗力の、前記枢着孔の長孔状の後端に前記支持軸が位置する設定揺動中心OSと当該作用点Pとを結ぶ線に直角方向の分力Fが当該係止部材の円弧の中心より前記軸本体の軸中心方向前方となる一方、
前記揺動係止部材と前記軸本体とが交差するロック姿勢では、前記揺動係止部材の一方側の前記係合凹部に前記付勢手段で付勢された前記係止部材が嵌り当該揺動係止部材に解除姿勢に変える揺動操作力が加わることにより前記揺動係止部材が前記長孔状の枢着孔内をシフトして当該数着孔の先端に位置され、かつ前記揺動操作力により前記係合凹部に前記係止部材が当接する作用点Pに発生する抗力の、前記枢着孔の長孔状の先端に前記支持軸が位置する支持軸中心OBと当該作用点Pとを結ぶ線に直角方向の分力Fが当該係止部材の円弧の中心より前記軸本体の軸中心方向後方となる関係を満たす前記3つの係合凹部、係止部材、枢着孔の配置としたシフト構造が設けられており、
このシフト構造で前記設定揺動中心OSに前記揺動係止部材を規定しつつ揺動操作することでロック姿勢を解除可能に構成されていることを特徴とする構成部材結合要素。 - さらに、上記揺動係止部材は、先端部から板状の枢着部が延設されて形成されると共に、前記枢着部が上記軸本体に形成された支持溝に嵌合して上記支持軸で枢支されており、上記解除姿勢では、上記シフト構造によって許容される軸方向の移動によって前記先端部が前記軸本体の先端に当接しかつ前記枢着部と前記軸本体との間に隙間が形成されるとともに、前記支持軸が前記シフト構造の前記長孔の中間部に位置するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の構成部材結合要素。
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