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JP3987966B2 - カメラのファインダー構造 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はカメラのファインダー構造に係り、特に、撮影レンズの焦点距離に応じてファインダー倍率等を変更することができるカメラのファインダー構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カメラのファインダー光学系を構成するレンズの一部を光軸に沿って前後移動自在に構成し、撮影レンズの焦点距離の変更に連動して前記レンズの一部を前後移動させて撮影画角と合致した視野を接眼レンズを通して観察できるようにしたズームファインダーが知られている。
【0003】
また、実公平6−22828号公報には、対物レンズの背後に焦点距離が異なる望遠撮影時用接眼レンズと広角撮影時用接眼レンズとを対物レンズからの距離が順に遠くなる位置に選択的に挿脱させる接眼レンズ切換機構が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ファインダー光学系のレンズの一部を光軸に沿って精度よく前後移動させる手段は機構が複雑になるという問題がある。また、実公平6−22828号公報に開示された接眼レンズ切換機構は、望遠撮影時用接眼レンズと広角撮影時用接眼レンズとをファインダー光軸上の異なる位置にそれぞれ精度よく位置させなければならず機構が複雑であり、各接眼レンズをそれぞれ異なる経路でファインダー光軸上に挿脱させているのでレンズの可動エリアが大きく、光学系の収納スペース(特に、カメラの厚み方向の寸法)が大型化するという欠点がある。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、撮影レンズの焦点距離に応じてファインダー倍率を簡易な機構によって変更することができるカメラのファインダー構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決する為の手段】
本発明は前記目的を達成する為に、対物レンズを通過した被写体像を接眼レンズを介して観察するカメラのファインダー構造において、対物レンズの後方に配置されファインダー光軸上に挿脱可能に設けられた第1の接眼レンズと、前記第1の接眼レンズと異なる焦点距離を有し、ファインダー光軸上に挿脱可能に設けられた第2の接眼レンズと、第1及び第2の接眼レンズを折り曲げ自在に連結する連結部材と、前記第1及び第2の接眼レンズをカメラの水平方向にスライド自在に支持し、前記第1の接眼レンズ及び第2の接眼レンズの何れか一方を択一的にファインダー光軸上に進出させ他方をファインダー光軸上から退避させる接眼レンズ切替手段であって、第2の接眼レンズをファインダー光軸上に進出させた際に前記第1の接眼レンズをカメラの前後方向に折り曲げて退避させる接眼レンズ切替手段と、を備えたことを特徴としている。
【0007】
本発明によれば、第1の接眼レンズと第2の接眼レンズとを折り曲げ自在に連結するとともに、カメラの水平方向にスライド自在に設け、一方の接眼レンズをファインダー光軸内から退避させる際に、カメラの前後方向に折り曲げて退避させている。かかる構成により、簡単な機構で撮影レンズの焦点距離に合わせて接眼レンズを切り替えることができ、撮影レンズの焦点距離に適したファインダー倍率に変更することができるとともに、カメラの横方向の寸法を小さくすることができる。
【0008】
更に、撮影レンズの交換に連動して接眼レンズを切り替えるとともに、視野内のフレーム切替を行ってファインダー倍率を変更することにより、両者の相互作用によって撮影画角に合致した見やすいファインダー像を観察することが可能になる。
また、本発明は前記目的を達成する為に、採光窓から取り入れた光によって画面フレームを示す光像枠を視野内に浮かび上がらせ、対物レンズを通過した被写体像を前記光像枠とともに接眼レンズを介して観察する採光式ブライトフレームファインダーに適用されるカメラのファインダー構造において、対物レンズの後方に配置されファインダー光軸上に挿脱可能に設けられた第1の接眼レンズと、前記第1の接眼レンズと異なる焦点距離を有し、前記第1の接眼レンズと並列に配置されファインダー光軸上に挿脱可能に設けられた第2の接眼レンズと、前記第1及び第2の接眼レンズをカメラの水平方向にスライド自在に支持し、前記第1の接眼レンズ及び第2の接眼レンズの何れか一方を択一的にファインダー光軸上に進出させ他方をファインダー光軸上から退避させる接眼レンズ切替手段であって、第1の接眼レンズをファインダー光軸上に進出させた際に第2の接眼レンズを採光光学系の後方のスペースに退避させる接眼レンズ切替手段と、を備え、前記第1及び第2の接眼レンズは連結部材を介して折り曲げ自在に連結され、前記接眼レンズ切替手段は、第2の接眼レンズをファインダー光軸上に進出させた際に前記第1の接眼レンズと第2の接眼レンズとの連結部をカメラの前後方向に折り曲げて第1の接眼レンズを退避させるように構成されていることを特徴としている。
【0009】
採光式ブライトフレームファインダーは、採光窓から取り入れた光で光像枠を浮き上がらせ、その光像枠と対物レンズを通過した被写体像とを重ね合わせている。即ち、対物レンズと接眼レンズとを結ぶファインダー光軸の他に、採光窓から取り入れた光をファインダー光軸の重畳位置まで導く採光光学系が存在しており、採光光学系を収納する空間が必要とされている。
【0010】
本発明は、かかる採光光学系の後方のスペースを利用するものであり、第1の接眼レンズと第2の接眼レンズとをカメラの水平方向にスライド自在に設け、第2の接眼レンズをファインダー光軸上から退避させる際に採光光学系の後方のスペースに退避させている。
これにより、簡単な機構で撮影レンズの焦点距離に合わせて接眼レンズを切り替えることができ、また、カメラの横方向の寸法を小さくすることができる。特に、第1の接眼レンズと第2の接眼レンズとを折り曲げ自在に連結し、第1の接眼レンズをファインダー光軸上から退避させる際に、カメラの前後方向に折り曲げて退避させることにより、カメラの横方向の寸法を一層小さくすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係るカメラのファインダー構造の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、本発明を用いたカメラの正面外観図である。カメラ1本体の前面略中央部には撮影レンズ2が着脱自在に装着され、レンズ交換によって撮影レンズ2の焦点距離を変更することができる。レンズマウントには、例えば、バヨネットマウントが採用され、着脱ボタン4を押しながらレンズ鏡胴6を回すとレンズをカメラ1本体から取り外すことができるようになっている。
【0012】
このカメラ1には、焦点距離90mmの撮影レンズと焦点距離45mmの撮影レンズの2種類のレンズを装着することができる。尚、焦点距離はこれらに限定されない。
また、カメラ1の前面にはファインダー対物窓8、採光窓10、及び距離計窓12が設けられ、距離計窓12の左側にはISOダイヤル14が回動自在に配設されている。尚、同図中、符号16はセルフランプ、符号17はフラッシュのシンクロコードを差し込むシンクロターミナルである。
【0013】
図2は、カメラ1の上面外観図である。レンズ鏡胴6の周面には、絞りリング18、距離リング20が回動自在に設けられ、絞りリング18の回動操作によって絞り調節を行い、距離リング20の回動操作によってピント調整を行うことができる。
カメラ1の上面には、レリーズボタン22、メインダイヤル24、シャッター速度設定ダイヤル26、フイルムカウンター(残量表示部)28、ホットシュー30が設けられている。
【0014】
メインダイヤル24は、モード選択ダイヤル兼メインスイッチであり、「OFF」の位置から該ダイヤルを回動操作することでメインスイッチがオンするとともに、撮影モードをシングルモード(S)、連写モード(C)、連写スローモード(CS)、セルフモードに設定することができる。
また、このメインダイヤル24は露出補正ダイヤル(フラコンダイヤル)を兼ねており、中央のボタン24aを押しながら該ダイヤルを回すと、0.5のステップで±2EVの露出補正を設定できる。
【0015】
このカメラ1は絞り優先の自動露出制御機能を備えており、シャッター速度設定ダイヤル26を「オート」に設定しておくと、TTL測光に基づいてシャッター速度を自動的に制御するようになっている。尚、シャッター速度設定ダイヤル26の中央のボタン26aは設定ロック/解除ボタンである。
フイルムカウンター28には液晶表示器が用いられ、フイルムの残り撮影可能枚数を表示するようになっている。残量の検出方法としては、例えば、プリワインド時にパーフォレーションの総数nを検出し、一コマ給送毎に(この場合、一コマ巻戻し毎に)パーフォレーション数を計数し、残りのパーフォレーション数を一コマ当たり必要なパーフォレーション数で除算することでフイルム残数を把握できる。
【0016】
具体的には、フイルムパトローネの装填直後に予備巻き上げを行い、パーフォレーションの総数を検出してフイルムの長さを検出する。そして、レリーズ動作によりフイルムの露光が行われる毎に、当該撮影コマの画面サイズに対応するフイルム給送量(標準サイズの場合は8パーフォレーション、パノラマサイズの場合は14パーフォレーション)でフイルムをパトローネ内に巻き戻し、撮影可能なフイルムの全長(総パーフォレーション数)から上記フイルム給送量分(8又は14パーフォレーション)を減算し、フイルムの残り長さを算出する。
【0017】
このフイルム残り長さを1コマ分のフイルム給送量(8又は14パーフォレーション)で除算し、各画面サイズでの撮影可能枚数を求める。こうして得られた撮影可能枚数がフイルムカウンター28に表示される。また、パノラマサイズでの撮影可能枚数を表示する場合には、パノラマサイズ相当の残量表示であることを明示する為に表示される数字の左上に「P」なる文字を同時に表示する。
【0018】
尚、フイルムカウンター28には、次に撮影される画面サイズによる撮影可能枚数のみを表示するようにしてもよいし、撮影者が表示切替ボタン(不図示)を操作して選択した画面サイズでの撮影可能枚数を表示するようにしてもよい。
図3は、カメラ1の背面側の外観図である。カメラ1の背面には、ファインダー接眼部32、画面切替つまみ34及び液晶表示部36が設けられている。尚、符号38はフイルム確認窓である。
【0019】
画面切替つまみ34は、標準(ノーマル)サイズとパノラマサイズの2種のプリントアスペクト比に対応して画面パターンを切り換えるための操作部材である。画面切替つまみ34は、軸34aを中心に回動自在であり、標準(N)、パノラマ(P)の各画面サイズに対応する2か所の停止位置のうち、何れか1つの位置に選択的に設定される。
【0020】
液晶表示部36には、日付、バッテリー残量、設定されたモード等を示す情報が表示される。尚、液晶表示部36の下方には、オートブラケットモード選択スイッチ(AEBSW)40、ELスイッチ(ELSW)41、及び途中巻戻しスイッチ(MUSW)42が設けられている。
オートブラケットモード選択スイッチ40は、適正、アンダー、オーバ、と露出を変えて連続して3枚の撮影を行う撮影モードに設定するためのボタンである。また、ELボタン41は液晶表示部36のバックライトの点灯/消灯を操作するスイッチである。
【0021】
カメラ1の裏蓋44は、図3中右側部の図示せぬヒンジを介して開閉可能であり、カメラ側面の蓋開放レバー(不図示)を操作すると裏蓋44のロックが解除され、フイルムを装填、交換できるようになっている。当該カメラ1に用いられるフイルムは、例えば、周知の35mmフイルムであり、カメラ1のパトローネ室内には、パトローネの壁面に形成されたカメラ自動感知コード(DXコード)を検知するための検知ピン(不図示)が設けられている。ISOダイヤル14が「DX」にセットされている場合には、前記検知ピンを介して自動感知したDXコードに基づいてISO感度情報が読み込まれるようになっている。
【0022】
また、図には示されていないが、カメラ1の底面にはバッテリーカバーが開閉自在に設けられ、該バッテリーカバーを開けることによって電源用の電池を装填、交換できるようになっている。
図4は、図1に示したカメラに組み込まれたファインダーの光学系の構成を示す平面図である。このカメラ1は距離計連動式カメラであり、採光窓式ブライトフレームファインダーが採用されている。
【0023】
カメラ1のファインダー部は、測距用ミラー46、測距用ダハプリズム48、測距用対物レンズ50、採光ミラー52、採光用プリズム54、レチクル群56、ターゲットレンズ群58、凸の対物レンズ60、プリズム62、f=45mm用接眼レンズ群64(第1の接眼レンズに相当)、f=90mm用接眼レンズ群66(第2の接眼レンズに相当)等の光学系から成る。前記プリズム62には半透過コート(ハーフコート)62aが施されている。
【0024】
距離計の連動機構については、図示されていないが、周知の如くレンズ鏡胴6の後端部に距離リング20の回動操作に応じて光軸方向に進退するリングが設けられるとともに、カメラ側に前記リングに当接するローラを有したレバーが設けられ、前記リングの進退動作に連動して前記レバーが光軸の前後方向に揺動するようになっている。
【0025】
そして、このレバーの動きによって測距用対物レンズ50を光軸と直交する方向(図4中上下方向)に移動させて距離計像を移動させるとともに、レチクル群56の移動枠を斜め移動させてパララックス補正をしている。レチクル群56の構成については後述する(図7)。
このように、レンズ鏡胴6の距離リング20を回動操作することにより、撮影レンズ2がヘリコイドにより光軸方向に前後移動するとともに、測距用対物レンズ50が移動し、ファインダー接眼部32を通して観察されるファインダーのスプリットイメージの上下像の合致具合が変化する。そして、上下像が合致した位置(距離計像とファインダー像とが一致した位置)で撮影レンズ2が合焦位置に設定されることになる。
【0026】
2つの接眼レンズ群64、66は、それぞれレンズ枠68、70に保持されており、両レンズ枠68、70は互いに連結ピン72を介して回動自在に連結されている。レンズ枠68、70の連結部分にはバネ74が設けられ、該バネ74の力によってレンズ枠68は連結ピン72を中心に図4中時計回り方向に付勢され、レンズ枠70は連結ピン72を中心に反時計回り方向に付勢される。
【0027】
また、各レンズ枠68、70の上部にはそれぞれボス68a、70aが突設されており、各ボス68a、70aは、接眼レンズ群64、66の上方に配設されたプレート78のガイド溝78a、78bにそれぞれ挿入される(図5参照。両接眼レンズ群64、66は前記ボス68a、70aとガイド溝78a、78bとで構成するガイドに規制されて移動可能になっている。
【0028】
接眼レンズ群64、66をスライドさせる機構について詳しくは後述するが、f=45mmの撮影レンズ2が取付けられた場合には、図4中実線で示したように、45mm用接眼レンズ群64がプリズム62と接眼窓76の間に配置され、90mm用の接眼レンズ群66は45mm用接眼レンズ群64の左横、ターゲットレンズ群58の後方のスペースに退避する。尚、同図では、90mm用の接眼レンズ群66はターゲットレンズ群58の後方のスペースに退避する場合が示されているが、90mm用の接眼レンズ群66の退避位置は、これに限らず、採光窓10からプリズム62の半透過コート(ハーフコート)62aに至る採光光学系の後方のスペースであればよい。
【0029】
他方、f=90mmの撮影レンズ2が取付けられた場合には、90mm用接眼レンズ群66がプリズム62と接眼窓76の間(ファインダー光軸上)に進出し、45mm用接眼レンズ群64は図4中二点鎖線で示したように連結ピン72を中心に時計回り方向に回動して折り曲げ状態でカメラ1の側部に退避する。
次に、接眼レンズ群の切替機構について説明する。
【0030】
図5は、接眼レンズ群の切替機構の平面図である。図4で説明したプリズム62及び接眼レンズ群64、66の上方を覆うように平板状のプレート78が配設され、該プレート78には、接眼レンズ群64、66の移動を案内するガイド溝78a、78bが形成される。ガイド溝78aは略L字状に形成され、このガイド溝78aに45mm用接眼レンズ群64のレンズ枠68のボス68aが係合している。他方、ガイド溝78bは直線状に形成され、このガイド溝78bに90mm用接眼レンズ群66のレンズ枠70のボス70aが係合している。
【0031】
プレート78には、主として4つの連結部材が支持されている。第1連結部材80はプレート78の軸78cに回動自在に支持されている。第1連結部材80は1つのアーム部80aと2つの連結ピン80b、80cを有し、アーム部80aの長穴80dにはレンズ枠68のボス68aが係合している。また、第1連結部材80にはバネ掛けピン80eが形成されており、このバネ掛けピン80eにバネ82の一端が掛けられている。該バネ82の他方の端部はプレート78に形成されたバネ掛けピン78dに掛けられている。第1連結部材80が図5中実線で示す位置(45mm位置)にあるとき、前記バネ82は第1連結部材80を反時計回り方向に付勢して連結ピン72をガイド溝78aの左端に押し付け、45mm用接眼レンズ群64を観察位置に位置決めする。
【0032】
また、第1連結部材80が図5中二点鎖線で示す位置(90mm位置)に回動すると、前記バネ82は第1連結部材80を時計回り方向に付勢して90mm用接眼レンズ群66のボス70aをガイド溝78bの右端に押し付け、90mm用接眼レンズ群66を観察位置に位置決めする。
第2連結部材84は略L字形状に形成され、プレート78の軸78eに回動自在に支持される。この第2連結部材84は先端部がコの字状に形成され、該先端部が前記第1連結部材80の連結ピン80dと係合される。また、第2連結部材84は後述する第6連結部材94の先端部94aと係合されており、第6連結部材94に連動して、軸78eを中心に回動するようになっている。
【0033】
第3連結部材86はプレート78に形成された軸78fに回動自在に支持され、軸78fを支点とする長短2つの腕部を有している。その長い方の腕部に形成された長穴86aには第1連結部材80の連結ピン80cが係合され、短い方の腕部に形成された穴86bには、第4連結部材88の連結ピン88aが係合している。
【0034】
第4連結部材88は、長穴88b、88cを有し、これら長穴88b、88cにプレート78の連結ピン78g、78hがそれぞれ挿入される。第4連結部材88は、前記長穴88b、88cと連結ピン78g、78hにガイドされて図中上下方向にスライド可能であり、第3連結部材86の回動に連動して第4連結部材88が上下移動するようになっている。
【0035】
また、この第4連結部材88の中央側部にはレバー部88dが形成されており、このレバー部88dが後述するレチクル群56の45mm/90mm切替枠110と係合し、レンズ交換に応じて45mm/90mm切替枠110をスライドさせる。
図6は、接眼レンズ群の切替機構の正面側の要部構成図である。同図に示すように撮影レンズ2を装着するマウントの右側部には、上下方向に移動可能な第5連結部材91と、該第5連結部材91とピン92を介して回動自在に連結された第6連結部材94とが設けられている。
【0036】
第5連結部材81は上下方向に長い長穴91a、91bを有し、これらの長穴91a、91bにカメラ本体のピン96、97がそれぞれ挿入される。そして、前記長穴91a、91bとピン96、97から成るガイドに沿って第5連結部材91は図5中上下方向に移動可能となっている。この第5連結部材91の下端部にはフック91cが形成され、該フック91cと前記ピン96との間に引張バネ98が渡されている。この引張バネ98のバネ力によって第5連結部材91は図中上方に向けて付勢される。
【0037】
また、前記第5連結部材91の中央左側部には突起片91dが形成されている。一方、f=90mmの撮影レンズ2の鏡胴の後端部周面には前記突起片91dに係合する爪99が形成されている。尚、同図ではレンズ鏡胴6は省略され、爪99のみが示されている。
カメラ1のマウントにf=90mmの撮影レンズ2の鏡胴が着座され、右ネジ方向に締め込まれると、前記爪99が第5連結部材91の突起片91dを押し下げ、第5連結部材91は、図6中二点鎖線で示すように下方に移動する。
【0038】
他方、f=45mmの撮影レンズの鏡胴には、前述のような爪99が形成されておらず、カメラ1のマウントにf=45mmのレンズ鏡胴を取り付けた場合には、図6中実線で示したように第5連結部材91は上方に移動する。
この第5連結部材91にピン92を介して連結される第6連結部材94は、カメラ本体の軸100に回動自在に支持されており、前記第5連結部材91の上下方向の移動に連動して前記軸100を中心に揺動する。第6連結部材94の先端部94aはカメラ後方に向かって略90度折り曲げられ、この折り曲げ形成された先端部94aが図5で示した第2連結部材84と係合している。
【0039】
次に、レチクル群の構成について説明する。
図7は、図4に示したレチクル群56の構成を示す図である。レチクル群56は、同図中下から順に、保持枠102、移動枠104、レチクル板106、標準/パノラマ切替枠(以下、NP切替枠という。)108、45mm/90mm切替枠110、及び押さえ枠112から成る。
【0040】
保持枠102は、移動枠104やレチクル板106等を保持する部材であり、カメラ1本体に固定される。移動枠104は撮影レンズ2の前後移動に応じて自動パララックス補正の動きをする部材であり、保持枠102に形成された長穴102a、102bとピン114、115とで構成するガイドによって斜め方向(画面の対角方向)に移動可能に案内されている。
【0041】
この移動枠104は、バネ118によって図7中右斜め上方向に付勢されるとともに、移動枠104の左下隅部は、撮影レンズ2の繰り出しに連動して水平移動するレバー120と係合しており、前記レバー120の移動に連動して前記ピン114、115と長穴102a、102bから成るガイドに規制されて図7中斜め方向に移動する。
【0042】
レチクル板106には、f=45mmの撮影レンズ用の枠を規定する光像枠、f=90mmの撮影レンズ用の枠を規定する光像枠、標準サイズ用の枠を規定する光像枠及びパノラマサイズ用の枠を規定する光像枠が形成されており、このレチクル板106は、ピン122、123によって前記移動枠104に固定されている。
【0043】
NP切替枠108は、長穴108a、108bとピン125、126とから成るガイドによって図中左上がりの斜め方向に案内されるとともに、長穴108cに係合されるピン128の上下方向の動きによりレチクル遮蔽の切り替えをする。尚、ピン128の駆動機構については後述する(図8)。
45mm/90mm切替枠110は、長穴110a、110bとピン125、126とで構成するガイドによって案内されるとともに、図5で説明した第4連結部材88のレバー部88dと係合される。そして、第4連結部材88のレバー部88dの動き(図7中左右方向の動作)によってレチクル遮蔽の切り替えをする。
【0044】
押え枠112は、レチクル板106、NP切替枠108、及び45mm/90mm切替枠110の3枚の部材を移動枠104との間に挟み込んで固定するものであり、ピン125、126によって移動枠104に取付けられる。尚、押さえ板112の略中央にはスプリットイメージを観察する測距窓112aが形成されている。
【0045】
かかる構成により、カメラ1のレンズマウントに装着された撮影レンズ2の種別に応じて45mm/90mm切替枠110が移動するとともに、標準/パノラマの画面サイズ切り替えに応じてNP切替枠108が移動して撮影条件に合致した光像枠だけが見えるようになっている。また、レンズ鏡胴6の距離リング20の操作に連動して移動枠104が移動し、パララックス補正が行われる。
【0046】
続いて、標準/パノラマの画面サイズの切替手段について説明する。
図8は、画面切替つまみ34周辺のカメラ1内部構成を示す図である。図中符号130は画面切替つまみ34の軸34aに固設された回動部材である。回動部材130の下側には第1の標準/パノラマ連結レバー(以下、第1NP連結レバーという。)132が長穴132aとピン134にガイドされて水平方向(図中左右方向)にスライド自在に設けられている。
【0047】
第1NP連結レバー132は連結ピン136を介して前記回動部材130と連結されており、画面切替つまみ34の回動操作によって回動部材130が軸34aを中心に回動することによって、第1NP連結レバー132が図中左右方向に移動する。
第1NP連結レバー132の底面部に形成された爪132bは後述するアパーチュア切替機構の第2の標準/パノラマ連結レバー(以下、第2NP連結レバーという。)180に係合しており、画面切替つまみ34の操作力をアパーチュア切替機構の駆動力として伝達するようになっている。
【0048】
前記回動部材130の右側に図7で説明した保持枠102に保持されたレチクル群56が配置され、レチクル群56の右側にレチクル駆動機構140が設けられている。
レチクル駆動機構140は、主として、支柱142、昇降部材144、ピン128等から構成される。支柱144の上下両端部は保持枠102に支持され、該支柱142に昇降部材144が上下方向に移動自在に支持されている。この昇降部材144の上部は前記ピン128が固設されており、該ピン128は保持枠102の穴102cを介してレチクル群56のNP切替枠108の長穴108cに係合している(図7参照)。
【0049】
また、この昇降部材144はバネ146によって図8中下方に付勢されるとともに、昇降部材144の下端部にはピン148がねじ込まれており、昇降部材144の底部にピン148の先端が突出した状態になっている。
前記ピン148の先端は前記バネ146の力によって第1NP連結レバー132の右端部に当接しており、第1NP連結レバー132のスライドに伴い、該第1NP連結レバー132の斜面部132cの作用によって昇降部材144が上下動するようになっている。尚、ピン148の先端部は半球状に形成され、第1NP連結レバー132の斜面部132c及び平坦部132dとの滑り摩擦の低減が図られている。
【0050】
かかる構成によって、図8中実線で示したパノラマ設定では、ピン148の先端が第1NP連結レバー132の平坦部132dに乗り上げ、昇降部材144は上方に位置する。一方、画面切替つまみ34を図8中時計回転方向に回動操作して、標準サイズに設定すると、図中二点鎖線で示したように、第1NP連結レバー132が左方向にスライドし、昇降部材144の底部のピン148は斜面部132cに沿って下降する。こうして、昇降部材144が下方に移動し、該昇降部材144に固設されたピン128が下方向に駆動される。
【0051】
このように、画面切替つまみ34の回動位置に応じて昇降部材144が上下移動し、該昇降部材144に固設したピン128が上下駆動される。このピン128の駆動力によってレチクル群56のNP切替枠108が移動する。
更に、第1NP連結レバー132の左上部には金属接片板150がビス152を介して固定されている。この金属接片板150は、板バネの如く折り曲げ成形されており、その弾性力によって金属接片板150の先端部は電気回路基板154に向けて付勢されている。
【0052】
従って、画面切替つまみ34の回動操作に連動して第1NP連結レバー132が図中左右方向にスライドすると、電気回路基板154に接触する金属接片板150の接続点が切り替わり、標準/パノラマの画面サイズの設定を電気的に検出することができる。
次に、アパーチュア切替機構について説明する。
【0053】
図9はアパーチュア切替機構の構成を示す図である。撮影レンズ2の後方には、パノラマサイズのコマを露光する為の開口窓160を有したアパーチュア枠162が配置され、このアパーチュア枠162の左側に図示せぬパトローネ室、右側にスプール室とがそれぞれ設けられる。尚、前記開口窓16は、例えは65mm×24mmの横長の長方形状に形成される。
【0054】
アパーチュア枠162の左側部には、開口窓160に対して進退自在な第1遮光枠164が設けられ、アパーチュア枠162の右側部には、開口窓160に対して進退自在な第2遮光枠166、及び第3遮光枠168が設けられている。
第1遮光枠164は長穴164a、164bを有し、これら長穴164a、164bとアパーチュア枠162に突設されたピン170、171にガイドされて、図中左右方向にスライド可能となっている。
【0055】
同様に、第2遮光枠166はピン173、174と長穴166a、166bにガイドされ左右方向にスライドに支持され、第3遮光枠168はピン176、177と長穴168a、168bにガイドされ左右方向にスライド自在に支持される。
アパーチュア枠162の上部には、第2NP連結レバー180がピン182、183と長穴180a、180bにガイドされ、図中左右方向にスライド自在に支持される。この第2NP連結レバー180は図8で説明した第1NP連結レバー132と爪132bを介して連結されており、第1NP連結レバー132の移動に連動して左右方向に移動する。
【0056】
また、第2NP連結レバー180にはクリック穴180cが形成されており、第2NP連結レバー180のスライド移動によってクリックボールがクリック穴180cに嵌入して第2NP連結レバー180のガタツキを抑制するようになっている。
第2NP連結レバー180と第1遮光枠164とは第1枠レバー186によって連結されている。第1枠レバー186は、軸187に回動自在に支持されており、第1枠レバー186の上部先端は第2NP連結レバー180のピン180dと係合され、下端は第1遮光枠164のピン164cと係合される。
【0057】
前記第1枠レバー186の上部先端にはフック186aが形成され、このフックとアパーチュア枠162のピン162aの間に引張バネ188が渡されている。この引張バネ188は、第1枠レバー186を図中反時計回転方向に付勢しており、第1遮光枠164は開口窓160の内側に進出させる方向(標準サイズの枠位置方向)に力が加えられている。
【0058】
第2NP連結レバー180の右端は略90度下方に延出した腕部180dが設けられ、該腕部180dは連結ピン190を介して第2枠レバー192と連結されている。第2枠レバー192は、アパーチュア枠162の右上隅部に設けられた軸162bに回動自在に支持されるとともに、連結ピン194を介して第3遮光枠168と連結されている。
【0059】
また、第2枠レバー192の先端(図9中下端)は、第2遮光枠166の右下隅部に突設されたピン166cと係合される。
第2遮光枠166の長穴166aが形成されたガイド部先端にはフック166dが形成され、該フック166dとアパーチュア枠162の左下隅部に突設されたピン162cとの間に引張バネ198が渡されている。この引張バネ198によって第2遮光枠166は図中左方向に付勢され、第2遮光枠166及び第3遮光枠168は共に開口窓160内に進出する方向(標準サイズの枠位置方向)に力が加えられている。
【0060】
かかる構成により、画面切替つまみ34をパノラマ側に設定すると、図9の実線で示したように第1NP連結レバー132は図中右寄りの位置に移動し、これに連動して180は引張バネ188、198の付勢力に抗して右方向に移動し、クリックボールがパノラマ用のクリック穴に係合した位置で停止する。
この動きによって、第1遮光枠164は開口窓160の外側に退避し、第2、第3遮光枠166、168は、互いに重なり合って、開口窓160の外側に退避する。こうして、アパーチュア枠162の開口窓160で規定されるパノラマ画角の露光開口が画成される。
【0061】
このように、第2、第3遮光枠166、168を重ねて退避させるようにしたので、1枚の遮光枠で構成する場合に比べて、カメラの横方向の寸法を小さくすることができる。
画面切替つまみ34を標準側に設定すると、図9の二点鎖線で示したように第1NP連結レバー132は図中左寄りの位置に移動する。このとき、クリック穴180cからクリックボールが外れ、引張バネ188、189のバネ力が解放される。このバネ力によって、第1遮光枠164が図中右方向にスライドして、開口窓160の左側の領域に図中二点鎖線で示す位置(標準位置)まで進出するとともに、第2、第3遮光枠166、168も図中左方向にスライドして、開口窓160の右側の領域に図中二点鎖線で示す位置(標準位置)まで進出する。
【0062】
この時、第2遮光枠166は第3遮光枠168よりも多く左方向にスライドし、第2遮光枠166と第3遮光枠168とが共働して開口窓160の右側部を遮光する。このように、第1乃至第3遮光板164、166、168がアパーチュア枠162の開口窓160の内側に張り出した状態となり、第1遮光枠164の右端面、第2遮光枠166の左端面、及び開口窓160の上下2辺によって通常サイズのコマを露光するための露光開口が画成される。通常サイズのコマは、例えば、36mm×24mmの横長四辺形状となる。
【0063】
尚、クリック穴180cは標準サイズ用とパノラマサイズ用の2つ設けられているが、パノラマ時の方がバネ力が大きいことに配慮して穴の径を変えることで操作力量を調節することもできる。
次に、カメラの電気的構成について説明する。
図10はカメラの電気的構成の概略を示すブロック図である。このカメラ1は、電源用バッテリー202、DC/DCコンバータ204、及び周辺電源供給回路206から成る電源系、メインダイヤル等各種の操作入力部208、及び中央処理装置(CPU)210等から構成され、カメラ1の動作は前記CPU210によって総括的に制御される。
【0064】
DC/DCコンバータ204はCPU210に制御され、バッテリー202の電源電圧を所定の電圧値に変換する。DC/DCコンバータ204の出力は、電圧検出回路212、E2 PROM214、周辺電源供給回路206等に導かれる。電圧検出回路212は、DC/DCコンバータ204から加えられる電圧値を検出し、その検出結果をCPU210に通知する。
【0065】
周辺電源制御回路206はCPU210によって制御され、フイルムPR(フォトリフレクタ)検出回路216、チャージPR検出回路218、及び測光回路220に対して電源を供給する。
操作入力部208の操作スイッチには、裏蓋44の開閉状態を示すアトブタスイッチ、メインダイヤル24、AEBSW40、ELSW41、レリーズボタンの半押しを示すS1 、ケーブルレリーズ、途中巻戻しスイッチ42、パノラマ/ノーマル切替スイッチ(PNSW)、セルフスイッチ、ISOダイヤル14、シャッター速度設定ダイヤル26、露出補正ダイヤル(フラコンダイヤル)、DX検知等がある。
【0066】
CPU210は操作入力部208から入力する信号に基づいてシャッター制御回路222、モータ制御回路224、EL制御回路226及び液晶表示部(LCD)228の液晶パネル等を制御するとともに、E2PROM214に書き込まれたシーケンスプログラムに従い、写真撮影に必要な一連の動作を制御する。また、CPU210はこれらの動作制御の為に、フイルムPR検出回路216、チャージPR検出回路218、及び測光回路等220等の検出系から得られる信号を参照する。
【0067】
フイルムPR検出回路216は、フイルムのパーフォレーションを検出するフォトセンサを含み、該フォトセンサは、パトローネ室とスプール室との間のフイルム搬送路中の適当な位置に配置され、パーフォレーションの通過に応じて信号を出力する。
フイルムPR検出回路216は、フォトセンサの出力信号の変化をカウントすることでパーフォレーションの通過を検知し、フイルムの給送又は巻き戻し時のフイルム移動量を検出する。尚、フォトセンサからの出力信号がハイからロウ、ロウからハイと2回変化することが1パーフォレーションの通過に相当する。
【0068】
そして、この検出結果がフイルムPR検出回路216からCPU210に通知され、フイルムの移動量が把握される。例えば、通常サイズのコマの長さを8パーフォレーションとし、パノラマサイズのコマの長さを14パーフォレーションとする。
チャージPR検出回路218は、シャッターの機械的位置を光学的に検出し、シャッターが所定のチャージ位置にセットされているか否かをチェックするためのものである。
【0069】
測光回路220は、CPU210によって制御され、撮影レンズ2を介してカメラ内に入射する光をシャッター幕の手前に配設した受光素子の受光信号に基づいて測光し、測光結果をCPU210に通知する。
シャッター制御回路222は、シャッター速度設定ダイヤル26の設定、測光回路220からの測光データに基づいてシャッタ230の開閉を制御するとともに、符号240で示したシンクロターミナル又はホットシューの発光タイミングを調整する。
【0070】
モータ制御回路224は、バッテリー202から電源の供給を受けるとともに、CPU210からの制御信号に基づいてフイルム搬送用のモータ(フイルムモータ)232及びフォーカルプレンシャッタのシャッタ幕を駆動するチャージモータ234を制御する。
EL制御回路226は、CPU210からの制御信号に基づいて液晶表示部36のバックライト(EL)236の点灯/消灯を行うものである。尚、EL制御回路226及びバックライト236はバッテリー202から直接電源の供給を受けている。
【0071】
その他、CPU210は液晶表示部36の表示制御を行うとともに、セルフランプやファインダー内の発光ダイオード(LED)242の点灯制御を行う。尚、発光ダイオードの電源はバッテリー202から供給される。
次に、上記の如く構成されたカメラの作用について説明する。
カメラ1のマウントにf=90mmの撮影レンズ2の鏡胴を装着すると、図6で説明したようにレンズ鏡胴6の爪99が第5連結部材91の突起片91dを押し下げ、第5連結部材91は、図6中二点鎖線で示すように下方に移動する。そして、この第5連結部材91の下降動作に連動して第6連結部材94が軸100を中心に反時計回り方向に揺動し、図5に示した第2連結部材84を図5中時計回り方向に回動させる。
【0072】
第2連結部材84の腕部先端は連結ピン80bを介して第1連結部材80と連結されているので、第2連結部材84が時計回り方向に回動すると、第1連結部材80が時計回り方向に回動する。これにより、第1連結部材80のアーム部80aが図中二点鎖線で示す位置(90mm位置)に移動し、45mm用接眼レンズ群64及び90mm用接眼レンズ群66はガイド溝78a、78bに沿って右方向にスライドする。
【0073】
このとき、45mm用接眼レンズ群64を保持したレンズ枠68のボス68aはL字状のガイド溝78aに規制され、カメラの前方方向に折り曲げられてファインダー光軸から退避する。このように折り曲げ退避させたことで、折り曲げずに両接眼レンズ群の並列方向に平行移動させる場合に比べてカメラの横方向の寸法を小さくすることができる。
【0074】
他方、90mm用接眼レンズ群66はガイド溝78bに沿って図中左方向に平行移動し、ファインダー光軸内に進出する。こうして、90mm用の接眼レンズに切り替えられる。
また、f=90mmのレンズ装着動作によって、図5に示した第4連結部材88が図5中下方向に移動し、第4連結部材88のレバー部88dによって、図7で説明した45mm/90mm切替枠110が駆動される。45mm/90mm切替枠110が移動することによって、図11(a)、(b)に示すようにファインダーには90mm用のフレーム260が表れ、該フレーム260の内側に画面切替つまみ34の選択に応じた画面サイズのフレーム262が表示される。
【0075】
図11には、90mmレンズ装着時に接眼部から観察される視野例が示され、同図(a)はパノラマサイズの無限遠、同図(b)はパノラマサイズの至近(1m)の様子である。
画面切替つまみ34の操作によってパノラマサイズが選択されると、図8で説明したように第1NP連結レバー132は図8中実線で示した左寄りの位置に移動し、昇降部材144のピン148は第1NP連結レバー132の平坦部132dに乗り上げる。
【0076】
従って、昇降部材144に固設したピン128によって図7に示したNP切替枠108が図7中左斜め上方向に移動し、ファインダーには図11(a)、(b)のようなパノラマ用のフレーム262が表示される。
レンズ鏡胴6の距離リング20を回動操作すると図7で説明したように移動枠104がレバー120によって対角方向に移動し、図11(a)、(b)に示したように距離に合わせて自動的にパララックス補正をするようになっている。
【0077】
一方、画面切替つまみ34の操作によって標準サイズが選択されると、図8で説明したように第1NP連結レバー132は図8中二点鎖線で示した右寄りの位置に移動し、昇降部材144のピン148は第1NP連結レバー132の斜面部132cに沿って下降する。
従って、昇降部材144に固設したピン128によって図7に示したNP切替枠108が図7中右斜め下方向に移動し、ファインダーには図12(a)、(b)のような標準用のフレーム264が表示される。
【0078】
図12(a)は標準サイズの無限遠、同図(b)は標準サイズの至近(1m)の様子を示すものであり、レンズ鏡胴6の距離リング20の回動操作に連動して自動パララックス補正の動きが行われる点は図11(a)、(b)の例と同様である。
続いて、カメラ1のマウントにf=45mmの撮影レンズ2の鏡胴を装着した場合を説明する。
【0079】
f=45mmの撮影レンズ2の鏡胴には、図6に示した第5連結部材91と係合する爪99が形成されていないため、カメラ1のマウントにf=45mmのレンズを装着した場合には、図6中実線で示したように第5連結板91は上方に移動する。
そして、この第5連結部材91の上昇動作に連動して第6連結部材94が軸100を中心に時計回り方向に揺動し、図5に示した第2連結部材84を図5中反時計回転方向に回動させる。
【0080】
第2連結部材84が反時計回り方向に回動すると、第1連結部材80が反時計回り方向に回動し、第1連結部材80のアーム部80aが図中実線で示す位置(45mm位置)に移動する。この動作によって、45mm用接眼レンズ群64及び90mm用接眼レンズ群66はガイド溝78a、78bに沿って左方向にスライドし、45mm用接眼レンズ群64がファインダー光軸内に進出するとともに、90mm用接眼レンズ群66はガイド溝78bに沿って図中左方向に平行移動し、ファインダー光軸内から退避する。このとき、90mm用接眼レンズ群66はターゲットレンズ群58の後方のスペースに退避する。こうして、45mm用の接眼レンズに切り替えられる。
【0081】
このように、45mm用接眼レンズ群64及び90mm用接眼レンズ群66を並列に連結し、両者のスライド経路を一部重複させたことによって、レンズの可動エリアを省スペース化することができる。
また、f=45mmのレンズ装着動作によって、図5に示した第4連結部材88が図5中上方向に移動し、第4連結部材88のレバー部88dによって、図7で説明した45mm/90mm切替枠110が駆動される。45mm/90mm切替枠110が移動することによって、図13(a)、(b)に示すようにファインダーには45mm用のフレーム266が表れ、該フレーム266の内側に画面切替つまみ34の選択に応じた画面サイズのフレーム268が表示される。
【0082】
図13、図14には、45mmレンズ装着時に接眼部から観察される視野例が示され、図13(a)はパノラマサイズの無限遠、同図(b)はパノラマサイズの至近(0.75m)、図14(a)は標準サイズの無限遠、同図(b)は標準サイズの至近(0.75m)の様子を示すものである。
画面切替つまみ34による画面サイズの設定によって表示されるフレームが切り替わる点、及びレンズ鏡胴6の距離リング20の操作に連動して自動パララックス補正の動きが行われる点は図11、図12で説明した例と同様である。
【0083】
続いて、カメラの制御手順について説明する。
図15は、カメラの動作制御の流れを示すフローチャートである。主電源が投入されカメラ動作がスタートすると(ステップS10)、ハードウエアの初期化処理が行われ(ステップS12)、E2 PROM214から初期データの読み込みを行う(ステップS14)。次いでRAMの容量確認(ステップS16)とバッテリーチェック処理が実行される(ステップS18)。
【0084】
バッテリーチェックの結果、エネルギー残量が所定の値に満たないと判断した場合(バッテリーNG)には、警告或いはカメラ動作の停止などの処理に移行し、エネルギー残量が所定の値以上と判断した場合(バッテリーOK)には、液晶表示部36を点灯する(ステップS20)とともに、5分タイマーのカウントを開始する。
【0085】
次いで、カメラの各種入力スイッチの状態の読み込み処理を行う(ステップS22)。具体的には、先ず、メインダイヤル24が変化したか否かが判別される(ステップS24)。メインダイヤル24が操作されてモード設定内容が変更されると、その設定に応じたモード設定処理が実行される(ステップS26)。そして、モード設定処理後に5分タイマーにリセットをかける(ステップS66)。ステップS66で、5分タイマーをリセットした後、処理はステップS22に戻る。
【0086】
他方、ステップS24において、メインダイヤル24のモード設定に変化がない場合には、続いてメインダイヤルがOFFされているか否かを確認する(ステップS28)。メインダイヤル24がOFFされた場合には、処理はステップS70に飛ぶ。ステップS70以後の処理については後述する。
ステップS28においてメインダイヤル24がONの場合は、続いてアトブタスイッチの変化の有無が判断される(ステップS30)。アトブタスイッチはフイルム装填の有無を検知するものであり、パトローネ室にフイルムパトローネが装填されている場合には該スイッチがONし、パトローネ未装填の状態では該スイッチがOFFとなる。
【0087】
アトブタスイッチの変化があった場合にはアトブタスイッチ処理に移り(ステップS32)、そのスイッチ状態に応じた処理がなされる。即ち、アトブタスイッチOFFの場合はアトブタ検知フラグを0にするとともに、フイルム未装填である旨を液晶表示部36に警告表示し、シャッター動作等のカメラ動作を禁止する。
【0088】
他方、アトブタスイッチONの場合はアトブタ検知フラグを1にして、カメラ動作を許容する。ステップS32のアトブタスイッチ処理が終了すると、処理はステップS66に進む。
ステップS30でアトブタスイッチの変化がない場合、次いで、シャッター半押しを示すS1 の変化の有無が判別される(ステップS34)。レリーズボタン22が所定量押圧操作されると、S1 がONし、S1 処理に移行する(ステップS36)。このS1 処理では、測光、シャッターの開閉、一コマ給送を含む一連の撮影動作が実行される。S1 処理が終了すると、処理はステップS66に進む。
【0089】
ステップS34でS1 に変化が無い場合は、次いでケーブルレリーズの変化の有無が判別される(ステップS38)。ケーブルレリーズがONすると、ケーブルレリーズ処理に移行し(ステップS40)、上記S1 処理(ステップS36)と同様に一連の撮影動作が実行される。そして、所定の動作実行後に、処理はステップS66に進む。
【0090】
ステップS38でケーブルレリーズに変化が無い場合は、次いでELSW41の変化の有無が判別される(ステップS42)。ELSW41が押圧操作された場合には、ELSW処理に移行し(ステップS44)、液晶のバックライトの点灯/消灯制御が行われる。即ち、ELSW41のON操作に応じてバックライトと点灯させるとともに、点灯後一定時間経過後にバックライトを消灯させる。尚、ELSW41のOFF操作に応じてバックライトを消灯させてもよい。ELSW処理が終了すると、処理はステップS66に進む。
【0091】
ステップS42でELSWに変化が無い場合は、次いでMUSW42の変化の有無が判別される(ステップS46)。MUSW42が押圧操作された場合には、MUSW処理に移行し(ステップS48)、フイルムの強制巻戻しが行われる。MUSW処理が終了すると処理はステップS66に進む。
ステップS46でMUSWに変化が無い場合は、次いでAEBSW40の変化の有無が判別される(ステップS50)。AEBSW40が押圧操作された場合には、AEBSW処理に移行し(ステップS52)、オートブラケットモードの設定が行われる。AEBSW処理が終了すると処理はステップS66に進む。
【0092】
ステップS50でAEBSWに変化が無い場合は、次いでPNSWの変化の有無が判別される(ステップS54)。PNSWが押圧操作された場合には、PNSW処理に移行する(ステップS56)。PNSW処理について詳しくは後述するが(図17)、選択された画面サイズに応じた各種の処理が行われる。
ステップS54でPNSWに変化が無い場合は、次いでフラコンダイヤルの変化の有無が判別される(ステップS58)。フラコンダイヤルが回動操作された場合には、フラコンダイヤル処理に移行し(ステップS60)、選択されたフラコンシフト量が設定される。フラコンダイヤル処理が終了すると処理はステップS66に進む。
【0093】
ステップS58でフラコンダイヤルに変化が無い場合は、次いでシャッター速度設定ダイヤル(SSダイヤル)26の変化の有無が判別される(ステップS62)。SSダイヤルが操作されると、SSダイヤル処理に移行し(ステップS64)、選択されたシャッター速度が設定される。SSダイヤル処理が終了すると処理はステップS66に進み、5分タイマーをリセットした後、処理はステップS22に戻る。
【0094】
ステップS62でSSダイヤルの変化が無い場合には、次いで5分タイマーのカウントを確認し、5分経過したか否かが判別され(ステップS68)、5分に満たない場合、処理はステップS22に戻る。他方、ステップS68において5分経過が確認された場合、又は上述のステップS28でメインダイヤルのOFFが判別された場合、起動スイッチaのオフ状態を確認してから(ステップS70)、再起動の為の条件セットを行う(ステップS72)。
【0095】
起動スイッチaとは、S1 、ケーブルレリーズスイッチ、MUSW、及びELSWをいい、ステップS70ではこれら全てのスイッチがオフであることを確認してから、ステップS72に進むことになる。
また、ステップS72でセットされる起動条件とは、メインダイヤル24がOFFの状態からの起動については、メインダイヤル24ON、アトブタスイッチON、MUSW42OFFの3つが起動条件となり、スタンバイ状態からの起動については、上記3条件に加えてS1 、ケーブルレリーズスイッチ、MUSW42、及びELSW41のうちの何れか一つがON(起動スイッチaがON)することが起動条件となる。
【0096】
ステップS72において起動条件セットが終了すると、EL及びLCDを消灯して(ステップS74)、制御動作が停止する(ステップS76)。
図16には、図15に示したステップS76における停止状態からの起動処理の流れが示されている。
ストップ状態からの再起動には、全てのスイッチ状態の読み込みを実行して(ステップS80)、図15のステップS72でセットした起動条件が成立しているか否かの判別を行う(ステップS82)。
【0097】
図15に示したステップS28でメインダイヤル24OFFを受けてストップ状態となった場合は、メインダイヤルOFFからの起動条件の成立の可否が判断される。他方、メインダイヤルONのまま5分経過を受けてストップ状態となった場合には、スタンバイからの起動条件の成立の可否が判断される。
対応する起動条件が成立した場合には、LCDを点灯するとともに(ステップS84)、5分タイマーのカウントを開始して処理は図15に示したステップS22に戻る。他方、ステップS82において対応する起動条件が成立しない場合は処理は図15に示したステップS70に戻り、停止状態が維持される(ステップS76)。
【0098】
続いて、図15に示したPNSW処理のサブルーチンについて説明する。
図17は、PNSW処理の流れを示すフローチャートである。PNSW処理が開始されると(ステップS100)、先ず、画面切替つまみ34に対応するPNSWが中立状態、即ちパノラマ設定位置と標準設定位置との間の未完全設定状態であるか否かが判別される(ステップS102)。PNSWが中立状態の時は液晶表示部36に「P」を点滅表示して画面サイズの設定が確定していない旨の警告を行い(ステップS104)、処理は図15のメインルーチンに戻る(ステップS116)。
【0099】
ステップS102において、PNSWが中立状態でない場合には、次いでPNSWで選択設定された画面サイズの判別を行う(ステップS106)。パノラマサイズが選択されている場合(標準サイズからパノラマサイズに切替た場合)、切替前の標準サイズ(ノーマル)でのフイルム残量が「1枚」か否かを判断する(ステップS108)。ノーマルでのフイルム残量が1枚であれば、パノラマ撮影を行うことができないと判断し、フイルムカウンター28に「1」を点滅表示して(ステップS110)、パノラマ撮影不能である旨の警告を行い、処理は図15のメインルーチンに戻る(ステップS116)。
【0100】
ステップS108において、ノーマルでのフイルム残量が2枚以上であれば、パノラマ撮影が可能であるので、後述する「N→P切替処理」を実行する(ステップS112)。その後、処理は図15のメインルーチンに戻る(ステップS116)。
ステップS106においてPNSWが標準サイズ側に設定されている場合(つまり、パノラマからノーマルに切替られた場合)には、後述する「P→N切替処理」を実行する(ステップS114)。その後、処理は図15のメインルーチンに戻る(ステップS116)。
【0101】
図18には、画面サイズ切替処理のサブルーチンが示されている。
画面サイズ切替処理がスタートすると(ステップS120)、先ず、PNSWがパノラマ側に設定されたか、標準側に設定されたかの判別を行う(ステップS122)。パノラマ側に設定されている場合(図17のステップS112に示したN→P切替処理に相当)、フォトリフレクタレジスタ(PRreg )に「6」を設定する(ステップS124)。フイルムPR検出回路216の信号変化は2回で1つのパーフォレーション通過に相当するので、「6」は3パーフォレーションに相当する値である。
【0102】
その後、安全タイマーのカウントをスタートするとともに(ステップS126)、フイルムモータ232の巻戻し駆動を開始する(ステップS128)。尚、安全タイマーは例えば90秒でタイムアップするように設定される。
フイルムの巻戻し動作中、カメラのCPU210はフイルムPR検出回路216からの信号状態の変化を監視し(ステップS130)、変化毎にPRreg の値から1を減算していき(ステップS132)、PRreg の値が0になるまでステップS130、S132の処理を繰り返す(ステップS134)。
【0103】
但し、ステップS130において状態が変化しない場合には、安全タイマーのタイムアップに達したか否かが確認され(ステップS136)、タイムアップ前ならば処理はステップS130に戻り、タイムアップの時には処理はステップS138に進む。
ステップS136で安全タイマーがタイムアップした場合、又は、フイルムが3パーフォレーション分だけ給送されてPRreg の値が「0」になると、フイルムモータ232をOFFしてフイルム搬送を終了する(ステップS138)。そして、該モータ232の両極を励磁してブレーキをかけた後(ステップS140)、モータ232への通電を遮断する(ステップS142)。その後、安全タイマーをリセットして(ステップS144)、図15のメインルーチンに戻る(ステップS146)。
【0104】
次に、ステップS122で標準側に設定されている場合を説明する。PNSWがノーマル側に設定された場合は、図17のステップS114に示した「P→N切替処理」に相当し、この場合、PRreg に10を設定する(ステップS150)。「10」は5パーフォレーションに相当する値である。
その後、安全タイマーのカウントをスタートするとともに(ステップS152)、フイルムモータ232の送り駆動を開始する(ステップS154)。
【0105】
フイルムの送り動作中、カメラのCPU210はフイルムPR検出回路216からの信号状態の変化を監視し(ステップS156)、変化毎にPRreg の値から1を減算していき(ステップS158)、PRreg の値が0になるまでステップS156、S158の処理を繰り返す(ステップS160)。
但し、ステップS156において状態が変化しない場合には、安全タイマーのタイムアップに達したか否かが確認され(ステップS162)、タイムアップ前ならば処理はステップS156に戻り、タイムアップの時には処理はステップS164に進む。
【0106】
ステップS164で安全タイマーがタイムアップした場合、又は、フイルムが5パーフォレーション分だけ巻取リールに巻き取られてPRreg の値が「0」になると(ステップS160)、フイルムモータ232をOFFしてフイルム搬送を終了する(ステップS164)。そして、該モータ232の両極を励磁してブレーキをかけた後(ステップS166)、モータ232への通電を遮断する(ステップS168)。
【0107】
その後、PRreg に「4」を設定し(ステップS170)、安全タイマーをリセットしてから(ステップS172)、ステップS126に進む。ステップS126〜ステップS148の処理は上述のとおりであり、2パーフォレーション分だけフイルムが巻き戻されることになる。
このように、パノラマから標準に切り替える場合にも、フイルムの位置決めは必ず一方向(フイルム巻戻し方向)の搬送によって行い、フイルム駆動力伝達機構のバックラッシによる搬送誤差やパーフォレーション検出手段の検出誤差の影響を回避している。
【0108】
続いて、撮影後の一コマ給送処理について説明する。
図19には、一コマ給送(一コマ巻戻し)のサブルーチンが示されている。フイルム露光が行われ、一コマ給送処理がスタートすると(ステップS180)、先ず、PNSWがパノラマ/標準の何れに設定されているかを判断する(ステップS182)。PNSWがパノラマ側に設定されている場合には、PRreg に「28」を設定する(ステップS184)。「28」は14パーフォレーションに相当する値である。
【0109】
一方、ステップS182においてPNSWがノーマル側に設定されている場合には、PRreg に「16」を設定する。「16」は8パーフォレーションに相当する値である。
その後、安全タイマーのカウントをスタートするとともに(ステップS188)、フイルムモータ232の巻戻し駆動をスタートする(ステップS190)。
【0110】
フイルムの送り動作中、カメラのCPU210はフイルムPR検出回路216からの信号状態の変化を監視し(ステップS192)、変化毎にPRreg の値から1を減算していき(ステップS194)、PRreg の値が0になるまでステップS192、S194の処理を繰り返す(ステップS196)。
但し、ステップS192において状態が変化しない場合には、安全タイマーのタイムアップに達したか否かが確認され(ステップS198)、タイムアップ前ならば処理はステップS192に戻り、タイムアップの時には処理はステップS200に進む。
【0111】
ステップS198で安全タイマーがタイムアップした場合、又は、ステップS196においてフイルムが所定量搬送されてPRreg の値が「0」になると、フイルムモータ232をOFFしてフイルム搬送を終了する(ステップS200)。そして、該モータ232の両極を励磁してブレーキをかけた後(ステップS202)、モータ232への通電を遮断する(ステップS204)。その後、安全タイマーをリセットして(ステップS206)、図15のメインルーチンに戻る(ステップS208)。
【0112】
続いて、パノラマで撮影を行った後、フイルム残量が0になる時の処理について説明する。
図20に示すように、パノラマでのフイルム露光を行った後、フイルム給送処理を実行する場合(ステップS220)、標準サイズ換算でフイルム残量が1以下か否かを判別する(ステップS222)。そして、ノーマルでのフイルム残量が1以下の場合には、パノラマ撮影を行うことが出来ないと判断して、図17に示した処理ステップS110に進む。即ち、フイルムカウンター28に「1」を点滅表示して、パノラマ撮影不能である旨の警告をする。
【0113】
他方、パノラマでの残数が0であっても、ステップS222において標準サイズで撮影が可能であると判断した場合には、パノラマ設定下であっても、自動的に標準サイズの1コマ巻き戻し処理を実行し(ステップS224)、フイルムの有効利用を図っている。
上記実施の形態では、撮影レンズの交換動作に連動させて接眼レンズの切換を行う場合を例に説明したが、カメラに内蔵された撮影レンズの焦点距離切換機構によってワイド撮影とテレ撮影とを切り換えることができる焦点距離切換式カメラにおいて、撮影レンズの焦点距離の切換に連動させて接眼レンズの切換を行なうようにしてもよい。
【0114】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るカメラのファインダー構造によれば、第1の接眼レンズと第2の接眼レンズとを折り曲げ自在に連結し、一方の接眼レンズをファインダー光軸内から退避させる際に、カメラの前後方向に折り曲げて退避させるようにしたので、簡単な機構でファインダー倍率に変更することができるとともに、カメラの横方向の寸法を小型化することができる。
【0115】
特に、撮影レンズの交換に連動して、視野内のフレーム切替を行いながらファインダー倍率を変えることにより、両者の相互作用によって撮影画角に合致した見やすいファインダー像を観察することが可能になる。
また、本発明によれば、採光式ブライトフレームファインダーにおいて、第1の接眼レンズと第2の接眼レンズとをカメラの水平方向にスライド自在に設け、両者を択一的にファインダー光軸上に挿脱可能に構成し、第2の接眼レンズをファインダー光軸上から退避させる際に採光光学系の後方のスペースに退避させるようにしたので、簡単な機構で撮影レンズの焦点距離に合わせて接眼レンズを切り替えることができるとともに、カメラの横方向の寸法を小さくすることができる。
【0116】
特に、上記採光式ブライトフレームファインダーにおいて、第1の接眼レンズと第2の接眼レンズとを折り曲げ自在に連結し、第1の接眼レンズをファインダー光軸上から退避させる際に、カメラの前後方向に折り曲げて退避させることにより、カメラの横方向の寸法を一層小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカメラのファインダー構造が適用されたカメラの正面外観図
【図2】図1に示したカメラの上面外観図
【図3】図1に示したカメラの背面側の外観図
【図4】図1に示したカメラに組み込まれたファインダーの光学系の構成を示す平面図
【図5】接眼レンズ群の切替機構の平面図
【図6】接眼レンズ群の切替機構の正面側の要部構成図
【図7】図4に示したレチクル群56の構成を示す図
【図8】図1に示したカメラ内部の要部構成図
【図9】アパーチュア切替機構の構成図
【図10】カメラの電気的構成の概略を示すブロック図
【図11】90mmレンズ装着時に接眼部から観察される視野の一例を示す図であり、(a)はパノラマサイズの無限遠の様子を示す図、(b)はパノラマサイズの至近の様子を示す図
【図12】90mmレンズ装着時に接眼部から観察される視野の一例を示す図であり、(a)は標準サイズの無限遠の様子を示す図、(b)は標準サイズの至近の様子を示す図
【図13】45mmレンズ装着時に接眼部から観察される視野の一例を示す図であり、(a)はパノラマサイズの無限遠の様子を示す図、(b)はパノラマサイズの至近の様子を示す図
【図14】45mmレンズ装着時に接眼部から観察される視野の一例を示す図であり、(a)は標準サイズの無限遠の様子を示す図、(b)は標準サイズの至近の様子を示す図
【図15】カメラの動作制御の流れを示すフローチャート
【図16】停止状態からの起動処理の流れを示すフローチャート
【図17】図15に示したPNSW処理の流れを示すフローチャート
【図18】画面サイズ切替処理のサブルーチンを示すフローチャート
【図19】一コマ送りのサブルーチンを示すフローチャート
【図20】パノラマ撮影後の残量0の処理を説明するために用いたフローチャート
【符号の説明】
1…カメラ
2…撮影レンズ
6…レンズ鏡胴
8…ファインダー対物窓
10…採光窓
32…ファインダー接眼部
34…画面切替つまみ
56…レチクル群
60…対物レンズ
62…プリズム
64…第1接眼レンズ
66…第2接眼レンズ
72…連結ピン
78…プレート
78a、78b…ガイド溝
80…第1連結部材
82…バネ
84…第2連結部材
86…第3連結部材
88…第4連結部材
91…第5連結部材
94…第6連結部材
99…爪

Claims (5)

  1. 対物レンズを通過した被写体像を接眼レンズを介して観察するカメラのファインダー構造において、
    対物レンズの後方に配置されファインダー光軸上に挿脱可能に設けられた第1の接眼レンズと、
    前記第1の接眼レンズと異なる焦点距離を有し、ファインダー光軸上に挿脱可能に設けられた第2の接眼レンズと、
    第1及び第2の接眼レンズを折り曲げ自在に連結する連結部材と、
    前記第1及び第2の接眼レンズをカメラの水平方向にスライド自在に支持し、前記第1の接眼レンズ及び第2の接眼レンズの何れか一方を択一的にファインダー光軸上に進出させ他方をファインダー光軸上から退避させる接眼レンズ切替手段であって、第2の接眼レンズをファインダー光軸上に進出させた際に前記第1の接眼レンズをカメラの前後方向に折り曲げて退避させる接眼レンズ切替手段と、
    を備えたことを特徴とするカメラのファインダー構造。
  2. レンズ交換が可能なカメラに適用されるファインダー構造であって、
    該カメラに着脱可能な第1の撮影レンズ用の前記第1の接眼レンズと、
    該カメラに着脱可能な第2の撮影レンズ用の前記第2の接眼レンズと、
    撮影レンズの交換動作と連動し、装着された撮影レンズ用の接眼レンズを前記ファインダー光軸内に進出させる前記接眼レンズ切替手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1のカメラのファインダー構造。
  3. 前記第1の撮影レンズ用の画面フレームを規定する第1の光像枠及び前記第2の撮影レンズ用の画面フレームを規定する第2の光像枠が形成されたレチクル板と、
    撮影レンズの交換動作と連動して駆動され、カメラに装着された撮影レンズ用の光像枠が見えるように他方の光像枠を遮閉する切替マスク部材と、を備え、
    カメラに装着された撮影レンズに応じて前記接眼レンズ切替手段を介して接眼レンズを切り替えるとともに、前記接眼レンズ切替手段によって前記切替マスク部材を駆動して視野内のフレームの切り替えを行うようにしたことを特徴とする請求項2のカメラのファインダー構造。
  4. フイルム上に露光する撮影コマの画面サイズを、第1のサイズと、該第1のサイズをフイルム進行方向に伸長した第2のサイズとに切替自在なカメラに組み込まれ、
    前記第1のサイズ用の画面フレームを規定する第3の光像枠及び前記第2のサイズ用の画面フレームを規定する第4の光像枠が形成された第2のレチクル板と、
    画面サイズを指定する画面設定手段の操作部材と連動して駆動され、前記第3及び第4の光像枠のうち、設定された画面サイズ用の光像枠が見えるように他方の光像枠を遮閉する第2の切替マスク部材と、
    を備えたことを特徴とする請求項3のカメラのファインダー構造。
  5. 採光窓から取り入れた光によって画面フレームを示す光像枠を視野内に浮かび上がらせ、対物レンズを通過した被写体像を前記光像枠とともに接眼レンズを介して観察する採光式ブライトフレームファインダーに適用されるカメラのファインダー構造において、
    対物レンズの後方に配置されファインダー光軸上に挿脱可能に設けられた第1の接眼レンズと、
    前記第1の接眼レンズと異なる焦点距離を有し、前記第1の接眼レンズと並列に配置されファインダー光軸上に挿脱可能に設けられた第2の接眼レンズと、
    前記第1及び第2の接眼レンズをカメラの水平方向にスライド自在に支持し、前記第1の接眼レンズ及び第2の接眼レンズの何れか一方を択一的にファインダー光軸上に進出させ他方をファインダー光軸上から退避させる接眼レンズ切替手段であって、第1の接眼レンズをファインダー光軸上に進出させた際に第2の接眼レンズを採光光学系の後方のスペースに退避させる接眼レンズ切替手段と、
    を備え
    前記第1及び第2の接眼レンズは連結部材を介して折り曲げ自在に連結され、
    前記接眼レンズ切替手段は、第2の接眼レンズをファインダー光軸上に進出させた際に前記第1の接眼レンズと第2の接眼レンズとの連結部をカメラの前後方向に折り曲げて第1の接眼レンズを退避させるように構成されていることを特徴とするカメラのファインダー構造。
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