JP3991459B2 - 感放射線性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、感放射線性樹脂組成物に関わり、さらに詳しくは、紫外線、遠紫外線、X線あるいは荷電粒子線の如き各種放射線を使用する微細加工に好適な化学増幅型ポジ型レジストとして有用な感放射線性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
集積回路素子の製造に代表される微細加工の分野においては、集積回路のより高い集積度を得るために、リソグラフィーにおけるデザインルールの微細化が急速に進行しており、近年では、線幅0.5μm以下の高精度の微細加工を安定して行なうことができるリソグラフィープロセスの開発が強く推し進められている。
しかしながら、従来の可視光線(波長700〜400nm)や近紫外線(波長400〜300nm)を用いる方法では、このような微細パターンを高精度に形成することが困難であり、そのため、より幅広い焦点深度を達成でき、デザインルールの微細化に有効な短波長(波長300nm以下)の放射線を用いるリソグラフィープロセスが提案されている。
このような短波長の放射線を用いるリソグラフィープロセスとしては、例えば、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)等の遠紫外線や、シンクロトロン放射線等のX線あるいは電子線等の荷電粒子線を使用する方法が提案されている。そして、これらの短波長の放射線に対応する高解像度レジストとして、インターナショナル・ビジネス・マシーン(IBM)社により「化学増幅型レジスト」が提唱され、現在、この化学増幅型レジストの開発・改良が精力的に進められている。 化学増幅型レジストは、それに含有される感放射線性酸発生剤への放射線の照射により酸を発生させ、この酸の触媒作用により、レジスト被膜中で化学反応(例えば、極性の変化、化学結合の開裂、架橋反応等)を生起させ、現像液に対する溶解性が放射線照射部において変化する現象を利用して、パターンを形成するものである。
そして、従来の化学増幅型レジストのうち比較的良好なレジスト性能を示すものに、樹脂成分として、アルカリ可溶性樹脂中のアルカリ親和性基をt−ブチルエステル基やt−ブトキシカルボニル基で保護した樹脂(特公平2−27660号公報参照)、アルカリ可溶性樹脂中のアルカリ親和性基をケタール基で保護した樹脂(特開平7−140666号公報参照)、アルカリ可溶性樹脂中のアルカリ親和性基をアセタール基で保護した樹脂(特開平2−161436号公報および特開平5−249682号公報参照)を使用したレジストが知られている。
しかしながら、これらの化学増幅型レジストにはそれぞれ固有の問題があり、実用化に際して種々の困難を伴うことが指摘されている。
その大きな問題として、放射線の照射から照射後のベーク(以下、「ポストベーク」という。)までの引き置き時間(Post Exposure Time Delay、以下「PED」という。)により、レジストパターンの線幅が変化したり、あるいはレジストパターンがT−型形状となったりすることが挙げられる。
また、これらの問題に加えて、PEDによる解像度の変動、ベーク温度依存性等が大きく、プロセス安定性の面でも不十分であり、化学増幅型レジストとしての総合特性の観点からさらなる改善が求められている。
ところで、前述した化学増幅型レジストの中では、ヒドロキシスチレンとt−ブチルアクリレートとの共重合体を樹脂成分とするポジ型レジスト(以下、「タイプ [ I ] 」という。)およびポリ(ヒドロキシスチレン)のフェノール性水酸基をケタール基あるいはアセタール基で保護した樹脂成分を使用したポジ型レジスト(以下、「タイプ [II] 」という。)は、前記諸問題に対して比較的耐性のあることが報告されている。
しかしながら、タイプ [ I ] のレジストは、波長248nmに吸収係数の小さいアクリル成分を多く含有するため、定在波の影響が大きくなって、パターン形状が損なわれ、解像度も劣るという欠点があり、またタイプ [II] のレジストは耐熱性が低く、熱によりパターン形状が変形しやすいという欠点があり、これらのレジストも、微細化への要求が高まるなか、解像度、耐熱性等を含む種々の要求特性を同時に満足させることができない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況に鑑み、特に化学増幅型レジストを構成する樹脂成分についてさらに詳細に検討した結果見い出されたものであって、その課題は、各種放射線に有効に感応し、感度、解像度が優れるとともに、定在波の影響が少なく、パターン形状にも優れ、かつ高度の耐熱性を有する化学増幅型ポジ型レジストとして有用な感放射線性樹脂組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、前記課題は、
(A)(a)重合性の炭素−炭素二重結合を1個有する単量体の該炭素−炭素二重結合が開裂して得られる繰返し単位であって、共重合体をアルカリ可溶性とする作用を示す繰返し単位(I−1)および/または酸の作用により分解して共重合体をアルカリ可溶性とする作用を示す繰返し単位(I−2)を必須単位として含む繰り返し単位(I)と、(b)重合性の炭素−炭素二重結合を2個以上有し、かつ酸の作用により分解する下記構造式(1)または構造式(2)で表される2価の基を少なくとも1個有する単量体であって、各炭素−炭素二重結合が前記2価の基を介して連結した構造を有する単量体の該炭素−炭素二重結合が開裂して得られる繰返し単位(II) とを含有する共重合体、および(B)感放射線性酸発生剤を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組成物、
【0005】
【化3】
【0006】
【化4】
【0007】
〔構造式(1)および構造式(2)において、R1 、R2 、R3 およびR4 は相互に独立に炭素数1〜5のアルキル基または炭素数6〜14のアリール基を示す。〕
によって達成される。
【0008】
以下、本発明を詳細に説明する。
(A)共重合体
本発明において使用される(A)共重合体は、前記繰返し単位(I)と前記繰返し単位(II)とを含有する共重合体からなる。
【0009】
繰返し単位(I−1)を与える単量体(以下、「単量体(I−1)」という。)としては、例えば、カルボキシル基、フェノール性水酸基等の酸性官能基を有する単量体を挙げることができる。
このような単量体(I−1)のうち、カルボキシル基を有する単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、けい皮酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルカルボン酸、4−(メタ)アクリロイロキシシクロヘキシルカルボン酸等を挙げることができ、またフェノール性水酸基を有する単量体の具体例としては、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、o−イソプロペニルフェノール、m−イソプロペニルフェノール、p−イソプロペニルフェノール等を挙げることができる。
これらの単量体(I−1)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0010】
繰返し単位(I−2)を与える単量体(以下、「単量体(I−2)」という。)としては、例えば、酸の作用により分解してカルボキシル基、フェノール性水酸基等の酸性官能基を形成する単量体を挙げることができる。
このような単量体(I−2)のうち、酸の作用により分解してカルボキシル基を形成する単量体の具体例としては、t−ブチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロピラニル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−t−ブトキシカルボニルエチル(メタ)アクリレート、2−シアノエチル(メタ)アクリレート等の酸分解性エステル基で保護された(メタ)アクリレート類;o−(t−ブトキシカルボニルメトキシ)スチレン、m−(t−ブトキシカルボニルメトキシ)スチレン、p−(t−ブトキシカルボニルメトキシ)スチレンや、これらのα−メチル置換体等の酸分解性エステル基で保護されたヒドロキシ(α−メチル)スチレン誘導体類等を挙げることができる。
【0011】
また、酸の作用により分解してフェノール性水酸基を形成する単量体の具体例としては、p−(1−メトキシエトキシ)スチレン、p−(1−エトキシエトキシ)スチレン、p−(1−n−プロポキシエトキシ)スチレン、p−(1−i−プロポキシエトキシ)スチレン、p−(1−シクロヘキシルオキシエトキシ)スチレン、p−(1−イソボルニルオキシエトキシ)スチレンや、これらのα−メチル置換体等のアセタール基で保護されたヒドロキシ(α−メチル)スチレン類;p−アセトキシスチレン、p−t−ブトキシカルボニルオキシスチレン、p−t−ブトキシスチレンや、これらのα−メチル置換体等を挙げることができる。これらの単量体(I−2)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0012】
また、繰返し単位(I−1)および繰返し単位(I−2)以外の繰返し単位(I)としては、(A)共重合体のアルカリ可溶性を低下させる作用を示す繰返し単位(以下、「繰返し単位(I−3)」という。)等を挙げることができる。
繰返し単位(I−3)を与える単量体(以下、「単量体(I−3)」という。)としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、p−メトキシスチレン等の芳香族ビニル化合物;N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のヘテロ原子含有脂環式ビニル化合物;(メタ)アクリロニトリル、シアン化ビニリデン等のシアノ基含有ビニル化合物;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチロール(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド(誘導体)類;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
これらの単量体(I−3)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0013】
本発明における繰返し単位(I)としては、繰返し単位(I−2)を必須単位として含むものが好ましく、特に、t−ブチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロピラニル(メタ)アクリレート、p−(1−エトキシエトキシ)スチレン、p−t−ブトキシカルボニルオキシスチレン、p−t−ブトキシスチレン等に由来する繰返し単位(I−2)を必須単位として含むものが好ましい。
繰返し単位(I)中の繰返し単位(I−2)の含有率は、通常、20重量%以上、好ましくは20〜60重量%、さらに好ましくは25〜50重量%である。
(A)共重合体における繰返し単位(I)の含有率は、通常、60〜99重量%、好ましくは70〜98重量%、さらに好ましくは75〜97重量%である。この場合、繰返し単位(I)の含有率が60重量%未満では、レジストとしての解像度が低下する傾向があり、一方99重量%を超えると、相対的に繰返し単位(II) の含有率が少なくなり、レジストとしての感度、基板との密着性等が低下する傾向がある。
【0014】
次に、繰返し単位(II)は、(A)共重合体中に適度の分岐構造を導入することにより重合体分子鎖の運動性を低下させて、熱変形を抑制し、耐熱性を改良する作用と、酸の作用により分解して(A)共重合体を低分子量化させる作用を有する単位である。また同時に、繰返し単位(II)により(A)共重合体中に分岐構造が導入されるため、直鎖状重合体の場合と比べて、重合体溶液の粘度を下げることが可能となり、その結果(A)共重合体をより高分子量化でき、レジストとしての耐熱性がさらに改良され、かつ解像度も向上させることがきる。さらに、繰返し単位(II)が酸の作用により分解する特定の基を有し、該基が酸の作用により分解することにより、(A)共重合体中の分岐構造が破壊され低分子量化するため、酸の存在下における(A)共重合体の溶解性がより向上し、レジストとしての解像度が飛躍的に改善されることとなる。
【0015】
繰返し単位(II)を与える単量体(以下、「単量体(II)」という。)は、前記構造式(1)で表される2価のエステル基(以下、「エステル基(1)」という。)または前記構造式(2)で表される2価のカーボネート基(以下、「カーボネート基(2)」という。)を少なくとも1個有する単量体からなる。
このような単量体(II)のうち、エステル基(1)を有する単量体(II)は、例えば、少なくとも1個の三級水酸基を有する多価アルコールと、重合性の炭素−炭素二重結合を1個有する1価カルボン酸とをエステル化反応させることにより合成することができる。
前記エステル化反応は、例えば、
(i)前記カルボン酸化合物の酸クロライドを前記多価アルコールと反応させる酸クロライド法、
( ii )ジシクロヘキシルカルボジイミド等の縮合剤を用いて前記多価アルコールと前記カルボン酸化合物とを反応させる方法、
( iii)トリフルオロ酢酸無水物等の強酸の無水物を脱水剤として用いて前記多価アルコールと前記カルボン酸化合物とを反応させる方法、
( iv )前記多価アルコールと前記カルボン酸化合物のエステルとのエステル交換法
等により実施することができる。
【0016】
エステル基(1)を有する単量体(II)の合成に使用される三級水酸基を有する多価アルコールとしては、例えば、下記一般式(3)〜(6)で表される化合物等を挙げることができる。
【0017】
【化5】
【0018】
〔一般式(3)において、各Rは構造式(1)および構造式(2)のR1 、R2 、R3 およびR4 と同義であり、複数存在するRは相互に同一でも異なってもよく、R5 はi価の有機基を示すか、あるいはi=2のとき単結合を示し、iは2〜4の整数である。〕
【0019】
【化6】
【0020】
〔一般式(4)において、各Rは構造式(1)および構造式(2)のR1 、R2 、R3 およびR4 と同義であり、複数存在するRは相互に同一でも異なってもよく、R6 は炭素数1〜5のアルキル基を示し、複数存在するR6 は相互に同一でも異なってもよく、jは2〜4の整数、mは0〜4の整数で、j+m≦6である。〕
【0021】
【化7】
【0022】
〔一般式(5)において、各Rは構造式(1)および構造式(2)のR1 、R2 、R3 およびR4 と同義であり、複数存在するRは相互に同一でも異なってもよく、R7 は炭素数1〜5のアルキル基を示し、複数存在するR7 は相互に同一でも異なってもよく、R8 はz価の有機基、−O−、−S−、−CO−または−SO2 −を示し、kは1または2、nは0〜3の整数、zは2〜4の整数である。〕
一般式(3)で表される化合物としては、例えば、2,3−ジメチル−2,3−ブタンジオール、2,3−ジエチル−2,3−ブタンジオール、2,3−ジ−n−プロピル−2,3−ブタンジオール、2,3−ジフェニル−2,3−ブタンジオール、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−2,4−ペンタンジオール、2,4−ジ−n−プロピル−2,4−ペンタンジオール、2,4−ジフェニル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、2,5−ジエチル−2,5−ヘキサンジオール、2,5−ジ−n−プロピル−2,5−ヘキサンジオール、2,5−ジフェニル−2,5−ヘキサンジオール、2,6−ジメチル−2,6−ヘプタンジオール、2,6−ジエチル−2,6−ヘプタンジオール、2,6−ジ−n−プロピル−2,6−ヘプタンジオール、2,6−ジフェニル−2,6−ヘプタンジオール等の2価の三級アルコール類;2,4−ジメチル−2,4−ジヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシプロピル)ペンタン、2,4−ジエチル−2,4−ジヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシプロピル)ペンタン、2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシプロピル)ヘキサン、2,5−ジエチル−2,5−ジヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシプロピル)ヘキサン等の3価の三級アルコール類;2,4−ジメチル−2,4−ジヒドロキシ−3,3−ジ(2−ヒドロキシプロピル)ペンタン、2,4−ジエチル−2,4−ジヒドロキシ−3,3−ジ(2−ヒドロキシプロピル)ペンタン、2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロキシ−3,4−ジ(2−ヒドロキシプロピル)ヘキサン、2,5−ジエチル−2,4−ジヒドロキシ−3,4−ジ(2−ヒドロキシプロピル)ヘキサン等の4価の三級アルコール類等を挙げることができる。
【0023】
また、一般式(4)で表される化合物としては、例えば、1,4−ジ(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼン、1,3−ジ(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼン、1,3,5−トリ(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼン、1,2,4,5−テトラ(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼン等を挙げることができる。
また、一般式(5)で表される化合物としては、例えば、2,2−ビス{4−(2−ヒドロキシプロピル)フェニル}プロパン、1,2,2−トリス{4−(2−ヒドロキシプロピル)フェニル}プロパン、1,2,3,4−テトラ{4−(2−ヒドロキシプロピル)フェニル}ブタン、ビス{4−(2−ヒドロキシプロピル)フェニル}エーテル、ビス{4−(2−ヒドロキシプロピル)フェニル}スルフィド、ビス{4−(2−ヒドロキシプロピル)フェニル}ケトン、ビス{4−(2−ヒドロキシプロピル)フェニル}スルホン等を挙げることができる。
【0024】
これらの一般式(3)〜(5)で表される2〜4価の三級アルコールのうち、特に、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、1,4−ジ(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼン、1,3−ジ(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼン等が好ましい。
エステル基(1)を有する単量体(II)を合成する際に使用される重合性の炭素−炭素二重結合を1個有する1価カルボン酸としては、例えば、前記単量体(I−1)について例示したカルボキシル基を有する単量体と同様の化合物等を挙げることができる。
【0025】
また、カーボネート基(2)を有する単量体(II) は、例えば、少なくとも1個の三級水酸基を有する多価アルコールを、ホスゲン等によりポリ(クロロホルメート化)し、これを重合性の炭素−炭素二重結合を1個有する1価アルコールと反応させることにより合成することができる。
カーボネート基(2)を有する単量体(II) を合成する際に使用される少なくとも1個の三級水酸基を有する多価アルコールとしては、例えば、前記エステル基(1)を有する単量体(II) の合成に使用されるものと同様の2〜4価の三級アルコールを挙げることができる。
このような2〜4価の三級アルコールのうち、特に、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、1,4−ジ(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼン、1,3−ジ(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼン等が好ましい。
また、カーボネート基(2)を有する単量体(II) を合成する際に使用される重合性の炭素−炭素二重結合を1個有する1価アルコールとしては、例えば、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、o−イソプロペニルフェノール、m−イソプロペニルフェノール、p−イソプロペニルフェノール等のヒドロキシスチレン類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類等を挙げることができる。
繰返し単位(II) は、(A)共重合体中に単独でまたは2種以上が存在することができる。
【0026】
(A)共重合体における繰返し単位(II)の含有率は、通常、1〜40重量%、好ましくは2〜30重量%、さらに好ましくは3〜25重量%である。この場合、繰返し単位(II)の含有率が1重量%未満では、レジストとしての感度、基板との密着性が低下する傾向があり、一方40重量%を超えると、レジストとしての解像度が低下する傾向がある。
【0027】
(A)共重合体は、例えば、
(イ)単量体(I)と単量体(II) とを、直接共重合する方法、
(ロ)p−アセトキシスチレンと単量体(II) とを、場合によりp−アセトキシスチレン以外の単量体(I)と共に、共重合したのち、塩基性条件下で加水分解反応を行って、p−ヒドロキシスチレンと単量体(II) との、場合によりp−アセトキシスチレン以外の単量体(I)を含有する共重合体を得る方法、
(ハ)前記(ロ)の方法により得た共重合体中のフェノール性水酸基の少なくとも一部を、1−エトキシエトキシ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基等の酸の作用により分解する基で保護する方法
等により製造することができる。
前記(イ)〜(ハ)の方法における重合は、重合開始剤、分子量調節剤等を使用する公知の方法により実施することができる。
前記重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等を挙げることができる。
これらの重合開始剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、前記分子量調節剤としては、例えば、四塩化炭素、クロロホルム、四臭化炭素等のハロゲン化炭化水素類;n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、チオグリコール酸、チオプロピオン酸等のメルカプタン類;ジメチルキサントゲンジサルファイド、ジイソプロピルキサントゲンジサルファイド等のキサントゲン類や、ターピノーレン、α−メチルスチレンダイマー等を挙げることができる。
これらの分子量調節剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0028】
(A)共重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」という。)は、通常、10,000〜500,000、好ましくは15,000〜200,000、さらに好ましくは20,000〜150,000である。この場合、(A)共重合体のMwが10,000未満であると、レジストとしての感度、耐熱性等が低下する傾向があり、一方500,000を超えると、現像液に対する溶解性が低下する傾向がある。
また、(A)共重合体のMwとゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」という。)との比(Mw/Mn)は、通常、1.5〜10.0、好ましくは2.0〜5.0である。
本発明において、(A)共重合体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0029】
(B)感放射線性酸発生剤
本発明において使用される(B)感放射線性酸発生剤は、放射線の照射(以下、「露光」という。)により酸を発生する化合物からなる。
(B)感放射線性酸発生剤としては、例えば、下記するオニウム塩化合物、スルホン化合物、スルホン酸エステル化合物、スルホンイミド化合物、ジアゾメタン化合物等を挙げることができる。
オニウム塩化合物
オニウム塩化合物としては、例えば、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ピリジニウム塩等を挙げることができる。
オニウム塩化合物の具体例としては、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムピレンスルホネート、ジフェニルヨードニウムドデシルベンゼンスルホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムカンファースルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムp−トルエンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート、トリフェニルスルホニウムナフタレンスルホネート、4−ヒドロキシフェニル・ベンジル・メチルスルホニウムp−トルエンスルホネート等を挙げることができる。
スルホン化合物
スルホン化合物としては、例えば、β−ケトスルホン、β−スルホニルスルホンや、これらのα−ジアゾ化合物等を挙げることができる。
スルホン化合物の具体例としては、フェナシルフェニルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェニルスルホニル)メタン、4−トリスフェナシルスルホン等を挙げることができる。
スルホン酸エステル化合物
スルホン酸エステル化合物としては、例えば、アルキルスルホン酸エステル、ハロアルキルスルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステル、イミノスルホネート等を挙げることができる。
スルホン酸エステル化合物の具体例としては、ベンゾイントシレート、ピロガロールトリストリフルオロメタンスルホネート、ピロガロールメタンスルホン酸トリエステル、ニトロベンジル−9,10−ジエトキシアントラセン−2−スルホネート、α−メチロールベンゾイントシレート、α−メチロールベンゾインオクタンスルホネート、α−メチロールベンゾイントリフルオロメタンスルホネート、α−メチロールベンゾインドデシルスルホネート等を挙げることができる。
スルホンイミド化合物
スルホンイミド化合物としては、例えば、下記式(6)で表される化合物を挙げることができる。
【0030】
【化8】
【0031】
〔式(6)において、Qはアルキレン基、アリーレン基、アルコキシレン基等の2価の基を示し、R9 はアルキル基、アリール基、ハロゲン置換アルキル基、ハロゲン置換アリール基等の1価の基を示す。〕
スルホンイミド化合物の具体例としては、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナフチルイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)フタルイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(カンファースルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(カンファースルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシミド、N−(カンファースルホニルオキシ)ナフチルイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ナフチルイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ナフチルイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)ナフチルイミド等を挙げることができる。
【0032】
ジアゾメタン化合物
ジアゾメタン化合物としては、例えば、下記式(7)で表される化合物を挙げることができる。
【0033】
【化9】
【0034】
〔式(7)において、R10およびR11は相互に独立にアルキル基、アリール基、ハロゲン置換アルキル基、ハロゲン置換アリール基等の1価の基を示す。〕
ジアゾメタン化合物の具体例としては、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、メチルスルホニル−p−トルエンスルホニルジアゾメタン、1−シクロヘキシルスルホニル−1−(1,1−ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1,1−ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン等を挙げることができる。
これらの(B)感放射線性酸発生剤のうち、オニウム塩化合物、スルホン酸エステル化合物、スルホンイミド化合物およびジアゾメタン化合物が好ましく、特に、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムカンファースルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムp−トルエンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、α−メチロールベンゾイントシレート、α−メチロールベンゾインオクタンスルホネート、α−メチロールベンゾイントリフルオロメタンスルホネート、α−メチロールベンゾインドデシルスルホネート、ピロガロールメタンスルホン酸トリエステル、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(カンファースルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(カンファースルホニルオキシ)ナフチルイミド、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン等が好ましい。
本発明において、(B)感放射線性酸発生剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0035】
(B)感放射線性酸発生剤の使用量は、(A)共重合体100重量部当たり、通常、1〜20重量部、好ましくは1〜10重量部である。この場合、(B)感放射線性酸発生剤の使用量が1重量部未満では、露光によって発生した酸の触媒作用による化学変化を十分生起させることが困難となるおそれがあり、また20重量部を超えると、組成物を塗布する際に塗布むらが生じたり、現像時に現像残り(スカム)等を発生するおそれがある。
【0036】
酸拡散制御剤
本発明においては、さらに、露光により(B)感放射線性酸発生剤から生じた酸のレジスト被膜中における拡散現象を制御し、未露光領域での好ましくない化学反応を抑制する作用等を有する酸拡散制御剤を配合することが好ましい。このような酸拡散制御剤を使用することにより、組成物の保存安定性が向上し、またレジストとして、解像度が向上するとともに、PEDによるレジストパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に極めて優れたものとなる。
このような酸拡散制御剤としては、露光やベークにより塩基性が変化しない含窒素有機化合物が好ましく、その具体例としては、式R12R13R14N(但し、R12、R13およびR14は相互に独立に水素原子、アルキル基、アリール基またはアラルキル基を示す。)で表される化合物(以下、「含窒素化合物(α)」という。)、同一分子内に窒素原子を2個有するジアミノ化合物(以下、「含窒素化合物(β)」という。)、窒素原子を3個以上有する重合体(以下、「含窒素化合物(γ)」という。)、アミド基含有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物等を挙げることができる。
【0037】
含窒素化合物(α)としては、例えば、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン等のモノアルキルアミン類;ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−n−ノニルアミン、ジ−n−デシルアミン等のジアルキルアミン類;トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デシルアミン、トリ−n−ドデシルアミン、n−ドデシルジメチルアミン等のトリアルキルアミン類;アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミン、ナフチルアミン等の芳香族アミン類を挙げることができる。
【0038】
含窒素化合物(β)としては、例えば、エチレンジアミン、N,N,N',N’−テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス [1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル] ベンゼン、1,3−ビス [1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル] ベンゼン等を挙げることができる。
【0039】
含窒素化合物(γ)としては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ジメチルアミノエチルアクリルアミドの重合体等を挙げることができる。
前記アミド基含有化合物としては、例えば、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。
【0040】
前記ウレア化合物としては、例えば、尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリブチルチオウレア等を挙げることができる。
前記含窒素複素環化合物としては、例えば、イミダゾール、ベンズイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール類;ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、N−メチル−4−フェニルピリジン、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、8−オキシキノリン、アクリジン等のピリジン類のほか、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、4−メチルモルホリン、ピペラジン、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ [2.2.2] オクタン等を挙げることができる。
【0041】
これらの含窒素有機化合物のうち、含窒素化合物(α)、含窒素複素環化合物が好ましく、また、含窒素化合物(α)の中では、トリアルキルアミン類が特に好ましく、含窒素複素環化合物の中では、ピリジン類が特に好ましい。
前記酸拡散制御剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
酸拡散制御剤の使用量は、(A)共重合体100重量部当たり、通常、15重量部以下、好ましくは0.001〜10重量部、さらに好ましくは0.005〜5重量部である。この場合、酸拡散制御剤の使用量が15重量部を超えると、レジストとしての感度や露光部の現像性が低下する傾向がある。なお、酸拡散制御剤の使用量が0.001重量部未満であると、プロセス条件によっては、レジストとしてのパターン形状や寸法忠実度が低下するおそれがある。
【0042】
アルカリ可溶性樹脂
本発明においては、必要に応じて、(A)共重合体以外に、アルカリ可溶性樹脂を添加することができる。
このアルカリ可溶性樹脂は、アルカリ現像液に対して親和性を示す官能基、例えば、カルボキシル基、フェノール性水酸基等の酸性官能基を1種以上有する、アルカリ現像液に可溶な樹脂からなる。このようなアルカリ可溶性樹脂を使用することにより、本発明の感放射線性樹脂組成物から形成されるレジスト被膜のアルカリ現像液への溶解速度の制御が容易となる結果、現像性をさらに向上させることができる。
アルカリ可溶性樹脂は、アルカリ現像液に可溶である限り特に限定されるものではないが、その例としては、ヒドロキシスチレン類、イソプロペニルフェノール類、ビニル安息香酸類、カルボキシメチルスチレン類、カルボキシメトキシスチレン類、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、けい皮酸等の酸性官能基を有するエチレン性不飽和単量体の重合性の炭素−炭素二重結合が開裂した繰返し単位を少なくとも1種有する付加重合系樹脂や、ノボラック樹脂に代表される酸性官能基を有する縮合系繰返し単位を少なくとも1種有する重縮合系樹脂等を挙げることができる。
前記付加重合系樹脂からなるアルカリ可溶性樹脂は、酸性官能基を有するエチレン性不飽和単量体の重合性の炭素−炭素二重結合が開裂した繰返し単位のみから構成されていてもよいが、場合により、1種以上の他の繰返し単位をさらに含有することもできる。
このような他の繰返し単位としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン類、無水マレイン酸、(メタ)アクリロニトリル、クロトンニトリル、マレインニトリル、フマロニトリル、メサコンニトリル、シトラコンニトリル、イタコンニトリル、(メタ)アクリルアミド、クロトンアミド、マレインアミド、フマルアミド、メサコンアミド、シトラコンアミド、イタコンアミド、ビニルアニリン類、ビニルピリジン類、N−ビニル−ε−カプロラクタム、N−ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾール等の重合性の炭素−炭素二重結合が開裂した繰返し単位を挙げることができる。
前記付加重合系樹脂のうち、レジスト被膜としたときの放射線の透過性が高く、またドライエッチング耐性にも優れるという観点から、特にポリ(ヒドロキシスチレン)類およびイソプロペニルフェノール共重合体類が好ましい。
【0043】
また、前記重縮合系樹脂からなるアルカリ可溶性樹脂は、酸性官能基を有する縮合系繰返し単位のみから構成されていてもよいが、場合により、1種以上の他の縮合系繰返し単位をさらに含有することもできる。
このような重縮合樹脂は、例えば、1種以上のフェノール類と1種以上のアルデヒド類とを、場合により他の縮合系繰返し単位を形成しうる重縮合成分と共に、酸性触媒あるいは塩基性触媒の存在下、水媒質中あるいは水と親水性溶媒との混合媒質中で、(共)重縮合することによって製造することができる。
前記フェノール類としては、例えば、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール等を挙げることができ、また前記アルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、トリオキサン、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド等を挙げることができる。
【0044】
アルカリ可溶性樹脂のMwは、通常、1,000〜100,000、好ましくは3,000〜50,000、さらに好ましくは3,000〜30,000である。この場合、アルカリ可溶性樹脂のMwが1,000未満では、レジストとしての解像度が低下する傾向があり、一方100,000を超えると、レジスト溶液の粘度が高くなり、基板に塗布したとき、塗布領域での膜厚が不均一となるおそれがある。
前記アルカリ可溶性樹脂は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
アルカリ可溶性樹脂の使用量は、(A)共重合体100重量部当たり、通常、200重量部以下である。この場合、アルカリ可溶性樹脂の使用量が200重量部を超えると、レジストとしての解像度が低下する傾向がある。
【0045】
各種添加剤
さらに、本発明の感放射線性樹脂組成物には、必要に応じて、界面活性剤、増感剤等の各種添加剤を配合することもできる。
前記界面活性剤は、組成物の塗布性やストリエーション、レジストとしての現像性等を改良する作用を示す。
このような界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等を挙げることができる。
界面活性剤の配合量は、(A)共重合体100重量部当たり、通常、2重量部以下である。
前記増感剤は、放射線のエネルギーを吸収して、そのエネルギーを(B)感放射線性酸発生剤に伝達することにより、露光による酸の生成量を増加する作用を示すもので、レジストとしての見掛けの感度を向上させる効果を有する。
好ましい増感剤の例としては、ベンゾフェノン類、ローズベンガル類、アントラセン類、アセトフェノン類、ピレン類、フェノチアジン類等を挙げることができる。
増感剤の配合量は、(A)共重合体100重量部当たり、通常、50重量部以下である。
また、染料および/または顔料を配合することにより、露光部の潜像を可視化させて、露光時のハレーションの影響を緩和でき、接着助剤を配合することにより、基板との接着性をさらに改善することができる。
さらに、他の添加剤として、例えば、ハレーション防止剤、形状改良剤、保存安定化剤、消泡剤等を配合することもできる。
【0046】
溶剤
本発明の感放射線性樹脂組成物は、その使用に際して、全固形分の濃度が、通常、3〜50重量%、好ましくは5〜40重量%となるように、溶剤に均一に溶解したのち、例えば孔径0.2μm程度のフィルターでろ過することによって、組成物溶液として調製される。
前記組成物溶液の調製に使用される溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル等のプロピレングリコールジアルキルエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−プロピル、乳酸i−プロピル等の乳酸エステル類;酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、酢酸n−アミル、酢酸i−アミル、プロピオン酸i−プロピル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸i−ブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル等の他のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;γ−ブチロラクトン等のラクトン類等を挙げることができる。
これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用される。
【0047】
レジストパターンの形成
本発明の感放射線性樹脂組成物からレジストパターンを形成する際には、前述したようにして調製された組成物溶液を、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布手段によって、例えば、シリコンウエハー、アルミニウムで被覆されたウエハー等の基板上に塗布することにより、レジスト被膜を形成し、場合により予め加熱処理(以下、「プレベーク」という。)を行ったのち、所定のマスクパターンを介して露光する。その際に使用される放射線としては、(B)感放射線性酸発生剤の種類に応じて、例えば、i線(波長365nm)に代表される紫外線、ArFエキシマレーザー(波長193nm)やKrFエキシマレーザー(波長248nm)に代表される遠紫外線、シンクロトロン放射線に代表されるX線あるいは電子線に代表される荷電粒子線を適宜選択して使用される。また、露光量等の露光条件は、組成物の配合組成、添加剤の種類等に応じて、適宜選定される。
本発明においては、レジスト被膜の見掛けの感度を向上させるために、ポストベークを行うことが好ましい。その加熱条件は、組成物の配合組成、添加剤の種類等により変わるが、通常、30〜200℃、好ましくは40〜150℃である。
次いで、露光されたレジスト被膜を、アルカリ現像液を用い、通常、10〜50℃、現像時間30〜200秒の条件下で現像することにより、所定のレジストパターンを形成する。
前記アルカリ現像液としては、例えばモノ−、ジ−あるいはトリ−アルキルアミン類;モノ−、ジ−あるいはトリ−アルカノールアミン類;複素環式アミン類;テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド類;コリン;1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物の少なくとも1種を、通常、1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%の濃度となるように溶解したアルカリ性水溶液が使用される。
また、前記アルカリ性水溶液からなる現像液には、例えば、メタノール、エタノール等の水溶性有機溶剤や界面活性剤を適量添加することもできる。
このようにアルカリ性水溶液からなる現像液を使用する場合には、一般に、現像後、水洗する。
なお、レジストパターンの形成に際しては、環境雰囲気中に含まれる塩基性不純物等の影響を防止するため、レジスト被膜上に保護膜を設けることもできる。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、実施例を挙げて、本発明の実施の形態をさらに具体的に説明する。但し、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。
実施例および比較例におけるMwおよびMnの測定および各レジストの評価は、下記の要領で行った。
MwおよびMn
東ソー(株)製GPCカラム(G2000HXL 2本、G3000HXL 1本、G4000HXL 1本)を用い、流量1.0ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40°Cの分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定した。
感度
線幅0.25μmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)を1対1の線幅に形成する露光量を、最適露光量とし、この値により感度を評価した。
解像度
最適露光量で露光したときに解像されるレジストパターンの最小寸法(μm)を、解像度とした。
パターン形状
線幅0.25μmの1L1Sにおいて、パターン断面がほぼ矩形で、かつ定在波の影響を無視しうる場合を、パターン形状が良好とした。
耐熱性
現像後、乾燥して、一辺20μmの正方形のパターンを形成した基板を加熱したとき、パターン形状が変化しない最高温度(℃)により、耐熱性を評価した。
【0049】
(A)共重合体の合成
合成例1
t−ブチルアクリレート23g、2.5−ジメチル−2.5−ヘキサンジオールジアクリレート4g、p−イソプロペニルフェノール27gおよびトリシクロデカニルアクリレート11gを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート78gと混合して均一溶液とした。この溶液を窒素ガスにより30分間バブリングしたのち、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル3gとt−ドデシルメルカプタン2gを加えて、窒素ガスによるバブリングを継続しつつ、70℃で24時間重合した。重合終了後、反応溶液を多量のヘキサンと混合して、生成した共重合体を凝固させた。次いで、共重合体をジオキサンに再溶解させたのち、再度ヘキサンにより凝固させる操作を数回繰り返して、未反応モノマーを除去し、減圧下50℃で24時間乾燥して、白色の共重合体を得た。
得られた共重合体は、Mwが101,000、Mw/Mnが4.7であり、
13C−NMRおよび 1H−NMR測定の結果、各単量体の含有量の比率(重量比)は、t−ブチルアクリレート:2.5−ジメチル−2.5−ヘキサンジオールジアクリレート:p−イソプロペニルフェノール:トリシクロデカニルアクリレート=35:6:42:17であった。この共重合体を、共重合体(A−1)とする。
【0050】
合成例2
単量体を、t−ブチルアクリレート19g、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールジアクリレート2g、p−イソプロペニルフェノール19gおよびイソボルニルアクリレート10gに変えた以外は、合成例1と同様にして、白色の共重合体を得た。
得られた共重合体は、Mwが63,000、Mw/Mnが3.8であり、13C−NMRおよび 1H−NMR測定の結果、各単量体の含有量の比率(重量比)は、t−ブチルアクリレート:2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールジアクリレート:p−イソプロペニルフェノール:イソボルニルアクリレート(重量比)=38:4:38:20であった。この共重合体を、共重合体(A−2)とする。
【0051】
合成例3
t−ブチルアクリレート10g、2.5−ジメチル−2.5−ヘキサンジオールジアクリレート2g、スチレン5g、p−アセトキシスチレン46gおよびt−ドデシルメルカプタン1gを、ジオキサン200gと混合して均一溶液とした。この溶液を窒素ガスにより30分間バブリングしたのち、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル2gを加えて、窒素ガスによるバブリングを継続しつつ、70℃で7時間重合した。重合終了後、反応溶液を多量のヘキサンと混合して、生成した共重合体を凝固させた。次いで、共重合体をジオキサンに再溶解させたのち、再度ヘキサンにより凝固させる操作を数回繰り返して、未反応モノマーを除去し、減圧下50℃で24時間乾燥して、白色の共重合体を得た。
次いで、この共重合体24gを、メタノール240g、トリエチルアミン15gおよび水5gと混合し、加温下で還流させつつ、8時間加水分解反応を行った。その後、反応溶液を1重量%蓚酸水溶液中に投入して、共重合体を凝固させ、水洗したのち、減圧下50℃で24時間乾燥して、白色の共重合体を得た。
得られた共重合体は、Mwが45,000、Mw/Mnが4.2であり、13C−NMR測定および 1H−NMR測定の結果、各単量体の含有量の比率(重量比)は、t−ブチルアクリレート:2.5−ジメチル−2.5−ヘキサンジオールジアクリレート:スチレン:p−ヒドロキシスチレン=21:4:10:65であった。この共重合体を、共重合体(A−3)とする。
【0052】
合成例4
p−t−ブトキシスチレン30g、2.5−ジメチル−2.5−ヘキサンジオールジアクリレート4gおよびp−アセトキシスチレン95gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル265gと混合して均一溶液とした。この溶液を窒素ガスにより30分間バブリングしたのち、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル9gおよびt−ドデシルメルカプタン6gを加えて、窒素ガスによるバブリングを継続しつつ、70℃で24時間重合した。重合終了後、反応溶液を多量のヘキサンと混合して、生成した共重合体を凝固させた。次いで、共重合体をアセトンに再溶解させたのち、再度ヘキサンにより凝固させる操作を数回繰り返して、未反応モノマーを除去し、減圧下50℃で24時間乾燥して、白色の共重合体を得た。
次いで、この共重合体50gを、メタノール500g、トリエチルアミン20gおよび水10gと混合し、加温下で還流させつつ、8時間加水分解反応を行った。その後、反応溶液を1重量%蓚酸水溶液中に投入して、共重合体を凝固させ、水洗したのち、減圧下50℃で24時間乾燥して、白色の共重合体を得た。
得られた共重合体は、Mwが38,000、Mw/Mnが2.9であり、13C−NMR測定および 1H−NMR測定の結果、各単量体の含有量の比率(重量比)は、p−t−ブトキシスチレン:2.5−ジメチル−2.5−ヘキサンジオールジアクリレート:p−ヒドロキシスチレン=31:4:65であった。この共重合体を、共重合体(A−4)とする。
【0053】
合成例5
2.5−ジメチル−2.5−ヘキサンジオールジアクリレート3gおよびp−アセトキシスチレン97gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル100gと混合して均一溶液とした。この溶液を窒素ガスにより30分間バブリングしたのち、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル6gおよびt−ドデシルメルカプタン4gを加えて、窒素ガスによるバブリングを継続しつつ、70℃で24時間重合した。重合終了後、反応溶液を多量のヘキサンと混合して、生成した共重合体を凝固させた。次いで、共重合体をアセトンに再溶解させたのち、再度ヘキサンにより凝固させる操作を数回繰り返して、未反応モノマーを除去し、減圧下50℃で24時間乾燥して、白色の共重合体を得た。
次いで、この共重合体60gを、メタノール500g、トリエチルアミン20gおよび水10gと混合し、加温下で還流させつつ、8時間加水分解反応を行った。その後、反応溶液を1重量%蓚酸水溶液中に投入して、共重合体を凝固させ、水洗したのち、減圧下50℃で24時間乾燥して、白色の共重合体を得た。 次いで、この共重合体24gを、ジオキサン100gに溶解したのち、窒素ガスにより30分間バブリングした。この溶液に、エチルビニルエーテル4.5gと触媒としてp−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩0.4gを加えて、12時間アセタール化反応を行った。その後、反応溶液を1重量%アンモニア水溶液に滴下して、生成物を凝固させ、水洗したのち、減圧下50℃で24時間乾燥して、白色の共重合体を得た。
得られた共重合体は、Mwが52,000、Mw/Mnが3.4であり、13C−NMRおよび 1H−NMR測定の結果、各単量体の含有量の比率(重量比)は、2.5−ジメチル−2.5−ヘキサンジオールジアクリレート:p−ヒドロキシスチレン:p−(1−エトキシエトキシ)スチレン=4:66:30であった。この共重合体を、共重合体(A−5)とする。
【0054】
合成例6
2.5−ジメチル−2.5−ヘキサンジオールジアクリレート5gおよびp−アセトキシスチレン95gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル100gと混合して均一溶液とした。この溶液を窒素ガスにより30分間バブリングしたのち、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル6gおよびt−ドデシルメルカプタン4gを加えて、窒素ガスによるバブリングを継続しつつ、70℃で24時間重合した。重合終了後、反応溶液を多量のヘキサンと混合して、生成した共重合体を凝固させた。次いで、共重合体をアセトンに再溶解させたのち、再度ヘキサンにより凝固させる操作を数回繰り返して、未反応モノマーを除去し、減圧下50℃で24時間乾燥して、白色の共重合体を得た。
次いで、この共重合体60gを、メタノール500g、トリエチルアミン20gおよび水10gと混合し、加温下で還流させつつ、8時間加水分解反応を行った。その後、反応溶液を1重量%蓚酸水溶液中に投入して、共重合体を凝固させ、水洗したのち、減圧下50℃で24時間乾燥して、白色の共重合体を得た。 次いで、この共重合体24gを、ジオキサン100gに溶解したのち、窒素ガスにより30分間バブリングした。この溶液に、トリエチルアミン5gを添加したのち、攪拌下45℃で、ジーt−ブチルジカーボネート10gを添加して、6時間反応させた。その後、反応溶液を1重量%蓚酸水溶液中に投入して、共重合体を凝固させ、水洗したのち、減圧下50℃で一晩乾燥して、白色の共重合体を得た。
得られた共重合体は、Mwが73,000、Mw/Mnが4.3であり、13C−NMRおよび 1H−NMR測定の結果、各単量体の含有量の比率(重量比)は、2.5−ジメチル−2.5−ヘキサンジオールジアクリレート:p−ヒドロキシスチレン:p−t−ブトキシカルボニルオキシスチレン=6:69:25であった。この共重合体を、共重合体(A−6)とする。
【0055】
合成例7
単量体を、t−ブチルアクリレート23g、下記式(8)で表されるカーボネート基(2)を有する単量体(以下、「単量体(8)」という。)4g、p−イソプロペニルフェノール27gおよびトリシクロデカニルアクリレート11gに変えた以外は、合成例1と同様にして、白色の共重合体を得た。
得られた共重合体は、Mwが85,000、Mw/Mnが4.5であり、13C−NMRおよび 1H−NMR測定の結果、各単量体の含有量の比率(重量比)は、t−ブチルアクリレート:単量体(8):p−イソプロペニルフェノール:トリシクロデカニルアクリレート=35:6:42:17であった。この共重合体を、共重合体(A−7)とする。
【0056】
【化10】
【0057】
比較合成例1
t−ブチルアクリレート10g、スチレン5g、p−アセトキシスチレン50gおよびt−ドデシルメルカプタン0.4gを、ジオキサン200gと混合して均一溶液とした。この溶液を窒素ガスにより30分間バブリングしたのち、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル2gを加えて、窒素ガスによるバブリングを継続しつつ、70℃で7時間重合した。重合終了後、反応溶液を多量のヘキサンと混合して、生成した共重合体を凝固させた。次いで、共重合体をジオキサンに再溶解させたのち、再度ヘキサンにより凝固させる操作を数回繰り返して、未反応モノマーを除去し、減圧下50℃で24時間乾燥して、白色の共重合体を得た。
次いで、この共重合体24gを、メタノール240g、トリエチルアミン15gおよび水5gと混合し、加温下で還流させつつ、8時間加水分解反応を行った。その後、反応溶液を1重量%蓚酸水溶液中に投入して、共重合体を凝固させ、水洗したのち、減圧下50℃で24時間乾燥して、白色の共重合体を得た。
得られた共重合体は、Mwが12,000、Mw/Mnが1.6であり、13C−NMR測定および 1H−NMR測定の結果、各単量体の含有量の比率(重量比)は、t−ブチルアクリレート:スチレン:p−ヒドロキシスチレン=21:10:69であった。この共重合体を、共重合体(a−1)とする。
【0058】
【実施例】
実施例1〜6および比較例1
表1に示す配合処方(但し、部は重量に基づく。)の各成分を混合して均一溶液としたのち、孔径0.2μmのメンブランフィルターでろ過して、組成物溶液を調製した。
その後、各組成物溶液をシリコンウエハー上にスピンコートしたのち、表2に示す各温度で90秒間プレベーク(PB)を行って、膜厚0.7μmのレジスト被膜を形成した。
次いで、KrFエキシマレーザーステッパー((株)ニコン製ステッパーNSR−2005 EX8A)を使用して露光したのち、表2に示す各温度で60秒間ポストベーク(PEB)を行った。その後、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用い、23℃で1分間、パドル法によりアルカリ現像したのち、純水で洗浄し、乾燥して、レジストパターンを形成した。
各レジストの評価結果を、表2に示す。
表1における共重合体以外の各成分は、下記のとおりである。
酸発生剤
B−1:トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート
B−2:ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン
B−3:ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムカンファースルホネート
酸拡散制御剤
C−1:トリ−n−オクチルアミン
C−2:n−ドデシルジメチルアミン
溶剤
D−1:乳酸エチル
D−2:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【発明の効果】
本発明の感放射線性樹脂組成物は、感度、解像度が優れるとともに、定在波の影響が少なく、パターン形状にも優れ、かつ高度の耐熱性を有し、しかも紫外線、遠紫外線、X線あるいは荷電粒子線の如き各種の放射線に有効に感応するものである。したがって、本発明の感放射線性樹脂組成物は、今後さらに微細化が進行すると予想される半導体デバイス製造用の化学増幅型ポジ型レジストとして極めて好適に使用することができる。
Claims (5)
- (A)(a)重合性の炭素−炭素二重結合を1個有する単量体の該炭素−炭素二重結合が開裂して得られる繰返し単位であって、共重合体をアルカリ可溶性とする作用を示す繰返し単位(I−1)および/または酸の作用により分解して共重合体をアルカリ可溶性とする作用を示す繰返し単位(I−2)を必須単位として含む繰り返し単位(I)と、(b)重合性の炭素−炭素二重結合を2個以上有し、かつ酸の作用により分解する下記構造式(1)または構造式(2)で表される2価の基を少なくとも1個有する単量体であって、各炭素−炭素二重結合が前記2価の基を介して連結した構造を有する単量体の該炭素−炭素二重結合が開裂して得られる繰返し単位(II) とを含有する共重合体、および
(B)感放射線性酸発生剤
を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組成物。
〔構造式(1)および構造式(2)において、R1 、R2 、R3 およびR4 は相互に独立に炭素数1〜5のアルキル基または炭素数6〜14のアリール基を示す。〕 - 繰返し単位(I)が、カルボキシル基あるいはフェノール性水酸基を有する単量体に由来する繰返し単位(I−1)を必須単位として含むことを特徴とする、請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
- カルボキシル基あるいはフェノール性水酸基を有する単量体に由来する繰返し単位(I−1)が、p−ヒドロキシスチレンおよび/またはp−イソプロペニルフェノールに由来する繰返し単位であることを特徴とする、請求項2に記載の感放射線性樹脂組成物。
- 繰返し単位(I)が、t−ブチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロピラニル(メタ)アクリレート、p−(1−エトキシエトキシ)スチレン、p−t−ブトキシカルボニルオキシスチレンおよびp−t−ブトキシスチレンの群の単独または2種以上に由来する繰返し単位(I−2)を必須単位として含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の感放射線性樹脂組成物。
- (A)成分の共重合体における繰返し単位(I)の含有率が75〜97重量%であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の感放射線性樹脂組成物。
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