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JP3992439B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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JP3992439B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置およびその製造方法に関し、とくに半導体基板上に堆積された絶縁膜に形成されたコンタクトホール内部におけるシリサイドコンタクト構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体装置の高集積化、微細化にともなって、高速動作のために金属配線と半導体接続部分のコンタクト抵抗の低減が望まれている。
【0003】
シリコン基板表面と金属配線とを電気的に接続するコンタクト部の抵抗を低減させる従来技術としては、例えば、特開平07−78821号公報(以下、公知例という)に、シリコン基板上と積層金属配線との間にチタンシリサイド膜を形成したものが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、チタンシリサイド膜は膜厚が厚いほど、また、コンタクトホールの穴径が小さいほど剥離しやすく、半導体装置の高集積化、微細化の支障になっている。
【0005】
シリコンと金属との界面にシリサイド膜を形成することによって低いコンタクト抵抗を得るためには、形成されるチタンシリサイド(特にTiSi2:ダイシリサイド)の膜厚がある程度必要である。しかし、チタンシリサイドは、チタン膜を堆積させたシリコンを熱処理することによって形成されるため、膜の体積変化によって膜内部に応力が発生する。
【0006】
そして、この膜内部の応力によりチタンシリサイド膜とシリコンとの界面近傍の界面に発生する応力が高くなる。この界面に発生する平均応力は、コンタクトホールの穴径が小さいほど、また、チタンシリサイド層の膜厚が厚い程高くなり、チタンシリサイド膜の剥離の原因になっていることを実験及び解析により解明した。
【0007】
本発明の目的は、コンタクトホールにおけるシリコンとチタンシリサイド膜との接続界面において、チタンシリサイド膜が剥離しない半導体装置を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、コンタクトホールにおけるシリコンとチタンシリサイド膜との接続界面において、チタンシリサイド膜が剥離しない半導体装置の製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、絶縁膜に設けたコンタクトホールの内部でシリコンと電気配線用金属とがチタンシリサイド膜を介して接続されている半導体装置において、前記チタンシリサイド膜の膜厚を20〜75nmとすることにより達成される。
【0010】
また、上記の他の目的は、シリコン基板上に絶縁膜を設け、この絶縁膜にコンタクトホールを開き、このコンタクトホールの内部で前記シリコン基板に接するようにチタン膜を堆積させた後、前記チタン膜と前記シリコンとを熱処理して、前記チタン膜の膜厚8〜30nmをシリサイド反応させることにより達成される。
【0011】
本発明によれば、コンタクトホールにおけるシリコンとチタンシリサイド膜との接続界面において、チタンシリサイド膜が剥離しない半導体装置が提供される。また、コンタクトホールにおけるシリコンとチタンシリサイド膜との接続界面において、チタンシリサイド膜が剥離しない半導体装置の製造方法が提供される。
【0012】
ここで、チタン膜とは、チタン以外の成分を含有した金属膜も含んでいる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
【0014】
まず、本発明における第1の実施形態である半導体装置のコンタクト構造断面図及びその製造方法をそれぞれ図1、7に示す。
【0015】
本実施形態の半導体装置のコンタクト構造は、図1に示すように、シリコン基板1と、このシリコン基板1表面に形成された絶縁膜4とを備え、絶縁膜に設けたコンタクトホールの内部でシリコン基板1に設けた素子形成領域3と電気配線用金属13とがチタンシリサイド膜6を介して接続されたものである。
【0016】
この半導体装置のコンタクト構造断面は、図7に示す製造方法により製造される。すなわち、
(1)シリコン基板1上に素子分離領域2、および素子形成領域3を形成する。
【0017】
(2)素子形成領域3に素子を形成した後に、シリコン基板1上面に絶縁膜4を形成する。そして、絶縁膜4にコンタクトホール5を設ける。
【0018】
(3)絶縁膜4上面、コンタクトホール5内部の絶縁膜4側壁、およびコンタクトホール5底面の素子形成領域3上面に接するように、チタン膜7を8nm以上堆積する。
【0019】
(4)チタン膜7を8nm以上堆積したシリコン基板1を熱処理することにより、チタン膜7と素子形成領域3のシリコンとをシリサイド反応させ、界面にチタンシリサイド膜6を形成する。
【0020】
このとき、チタン膜7の膜厚8〜30nmがシリサイド反応するように熱処理条件を設定する。
【0021】
なお、理由は後で述べるが、シリサイド反応をさせるためには、熱処理温度は少なくとも650℃以上でることが必要であり、さらに800℃以上であることが好ましい。また、この温度は、シリコンに導入されている不純物の拡散を防止させるために1000℃以下であることが好ましい。
【0022】
チタン膜7の膜厚の8〜30nmをシリサイド反応させることによりチタンシリサイド膜6の膜厚は20〜75nmとなる。これは、理論的に、チタン膜厚1に対して、厚さ約2.3のシリコンが消費され、膜厚約2.5のチタンシリサイドが形成されるからである。
【0023】
次に図14乃至図17を参照して、本実施形態の半導体装置のコンタクト構造の作用効果を説明する。
【0024】
図14シリサイド反応によるシリコン界面変化のメカニズムを示す模式図である。図14に示すように、シリコン21上にチタン膜22を堆積させ、熱処理により、前記シリコン21とチタン膜22とを反応させ、チタンシリサイド膜6を形成した場合、理論的に、チタン膜厚1に対して、厚さ約2.3のシリコンが消費され、膜厚約2.5のチタンシリサイドが形成される。したがって、シリコン21とチタン22とのシリサイド反応による体積変化(体積収縮)及び密度変化により、形成されるチタンシリサイド膜とシリコン基板との界面24の位置は、絶縁膜とシリコン基板との界面23の位置に比べ2.3(反応に消費したチタンとの膜厚比)だけシリコン側に低くなる。
【0025】
また、このシリサイド反応による体積変化(体積収縮)及び密度変化により、チタンシリサイド膜の内部には応力が発生する。
【0026】
図15はシリサイド反応にともなう膜内部の応力を示すグラフである。なお、応力値は実験における測定値である。
【0027】
図15から解るように熱処理温度が550℃以上で膜の内部応力が急激に増加する。これは、550℃以上でシリサイド反応によるものであり、膜内部には最大で1000MPaの引張り応力が発生することが実験的に明らかである。
【0028】
また、図16は、図15より求められた発生応力の最大値1000MPaと、コンタクト構造を考慮し、有限要素法によって、チタンシリサイドとシリコンとの界面に発生する平均応力(せん断応力)を解析した結果である。図16から解るように、穴径が一定の場合、チタンシリサイド膜の膜厚増加に伴い界面に発生する平均応力は増加し、また、チタンシリサイド膜の膜厚が一定の場合には、コンタクトホールの小径化に伴い界面に発生する平均応力は増加する。
【0029】
ここで得られた解析結果と不良発生の実験データとの対比から、断線が発生する臨界応力は280MPaと決定される。チタンシリサイド膜の剥離を生じさせないためには、界面に発生する平均応力を断線臨界応力値以下になるように設計することが不可欠である。すなわち、チタンシリサイドの膜厚を75nm以下にすれば、コンタクトホールの穴径に関わらず界面に発生する平均応力を断線臨界応力値以下にすることができる。なお、コンタクトホールの孔径が0.4μmより大きい場合は、チタンシリサイドの膜厚を75nm以下にしなくても界面に発生する平均応力を断線臨界応力値以下することができるが、コンタクトホールの穴径が0.4μm以下の場合、チタンシリサイドの膜厚が75nmより厚くなると、チタンシリサイド膜が剥離する可能性がある。したがって、穴径が0.4μm以下のコンタクトホールにおいては、チタンシリサイド膜の剥離を防止するため、チタンシリサイド膜の膜厚を75nm以下にする必要がある。
【0030】
図17は、以上の結果を検証するため、穴径0.4μmのコンタクトを試作し、断線不良率(チタンシリサイド膜の剥離)とチタンシリサイド膜の膜厚との関係を検討した結果を示している。チタンシリサイド膜厚が75nmまでは、不良が発生しないが、チタンシリサイド膜厚が75nmを超えると不良は急激に増加することが明らかである。このことからも、コンタクト内部において、チタン膜7とシリコンとのシリサイド反応によりチタンシリサイド膜6を形成する場合、シリコンとチタンシリサイド膜との界面における、チタンシリサイド膜の断線不良を防止するためには、チタンシリサイド膜厚を75nm以下にしなければならないことが解る。
【0031】
さて、チタンシリサイド膜のコンタクト抵抗は実験によりチタンシリサイド膜の膜厚が20nm以下で上昇することが確認されているため、チタンシリサイド膜の膜厚は20nm以上とする必要がある。
【0032】
つまり、低コンタクト抵抗、かつ、剥離が生じることの無い、安定なコンタクトを形成するためには、チタンシリサイド膜厚が20〜75nmでなければならない。
【0033】
本実施形態では、図1に示すように、シリサイド反応に使用されなかったチタン膜7が窒化チタン膜とチタンシリサイド膜との間に存在している。
【0034】
このように、窒化チタン膜とチタンシリサイド膜との間にチタン膜7を存在させると、窒化チタン膜とチタンシリサイド膜とを直接積層するよりも、窒化チタン膜の膜内応力が低減され、窒化チタン膜の剥離強度を高めることができる。
【0035】
なお、窒化チタン膜とチタンシリサイド膜との間にチタン層7を存在させるためには、チタン層7の膜厚をシリサイド反応させる膜厚以上とし、熱処理時に熱処理温度及び熱処理時間を制御してチタンシリサイド膜の膜厚が20〜75nmとなるように制御する必要がある。
【0036】
図1に示した本実施形態の半導体装置のコンタクト構造断面図では、コンタクトホール5内部において、コンタクトホール底面の素子形成領域3と電気配線用金属膜13との境界に、チタンシリサイド膜6が形成されている。チタンシリサイド膜6の上面には、電気配線用金属膜13として、チタン膜7、窒化チタン膜8、タングステン膜9が積層されている。また、絶縁膜4上面にはチタン膜7、窒化チタン膜8、タングステン膜9が積層されている。
【0037】
しかし、チタン膜7は必ずしも存在する必要はなく、直接窒化チタン膜8が接していても構わない。また、窒化チタン膜8および、タングステン膜9はこれに限定されるものではなく、電気配線用金属膜13としては、たとえば、金属チタン、窒化チタン、タングステンのほかにアルミニウム合金、モリブデンシリサイド、タングステンシリサイド、あるいはこれら複数の材料からなる積層構造からなるものがある。さらに他の導電性膜、絶縁膜であってもよい。また、異種材料の積層構造でなくともよい。
【0038】
次に、本発明における第2の実施形態である半導体装置のコンタクト構造断面図及びその製造方法をそれぞれ図2、8に示す。
【0039】
図2は本実施形態である半導体装置のコンタクト構造断面図、図8はその半導体装置の製造工程の一部を示す横断面図である。
【0040】
この半導体装置のコンタクト構造断面は図8に示す製造方法により製造される。すなわち、
(1)シリコン基板1上に素子分離領域2、および素子形成領域3を形成する。
【0041】
(2)素子形成領域3に素子を形成した後に、その上面に絶縁膜4を形成する。そして、絶縁膜4にコンタクトホール5を形成する。
【0042】
(3)絶縁膜4上面、コンタクトホール5内部の絶縁膜側壁、およびコンタクトホール5底面の素子形成領域3上面に接するように、チタン膜7を8〜30nm堆積する。
【0043】
(4)チタン膜7を8〜30nm堆積したシリコン基板1を熱処理することにより、チタン膜7と素子形成領域3のシリコンとをシリサイド反応させ、界面にチタンシリサイド膜6を形成する。
【0044】
なお、シリサイド反応をさせるためには、熱処理温度は少なくとも650℃以上でることが必要であり、さらに800℃以上であることが好ましい。また、この温度は、シリコンに導入されている不純物の拡散を防止させるために1000℃以下であることが好ましい。
【0045】
本実施形態では、図8に示すように、チタン膜7の全てがチタンシリサイド膜となっている。
【0046】
このように、チタン膜7の全てをシリサイド反応させる場合は、チタンシリサイド膜の膜厚は、チタン膜7の膜厚により決定されるため、チタンシリサイド膜の膜厚制御を容易に行うことができる。
【0047】
なお、この場合、窒化チタン膜とチタンシリサイド膜とが直接積層されるため、窒化チタン膜とチタンシリサイド膜との間にチタン膜7が存在する場合に較べて窒化チタン膜の膜内応力が高まる。
【0048】
本発明における第3の実施形態である半導体装置のコンタクト構造断面図及びその製造方法をそれぞれ図3、9に示す。
【0049】
本実施形態の半導体装置のコンタクト構造断面は図9に示す製造方法により製造される。すなわち、
(1)シリコン基板1上に素子分離領域2、および素子形成領域3を形成する。前記素子形成領域3に素子を形成した後に、その上面に絶縁膜4が形成されている。この絶縁膜は例えば酸化シリコンからなる。絶縁膜には、素子形成領域との導通を得るため、穴径が0.4μm以下のコンタクトホール5が形成される。
【0050】
(2)絶縁膜4上面、コンタクトホール5内部の絶縁膜側壁およびコンタクトホール底面の素子形成領域3上面に接するように、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition;化学気相成長法)により多結晶シリコン膜10が堆積され、コンタクトホール5内部は前記多結晶シリコン10によって埋められる。その後、絶縁膜4上面に堆積した多結晶シリコン膜はエッチングなどによって除去される。
【0051】
(3)絶縁膜4上面、コンタクトホール5内部の絶縁膜側壁およびコンタクトホール底面の多結晶シリコン膜10上面に接するように、チタン膜7を8nm以上堆積する。
【0052】
(4)その後、熱処理によってチタン膜7と多結晶シリコン膜10とのシリサイド反応により、界面にチタンシリサイド膜6が形成される。このとき反応させるチタン膜7の膜厚は8〜30nmである。これによって、熱処理により形成されるチタンシリサイド膜6の膜厚は、20〜75nmとなる。なお、シリサイドを形成するための熱処理温度は、少なくとも650℃以上であり、800℃以上であることが好ましい。また、この温度は、シリコンに導入されている不純物の拡散を防止させるために1000℃以下であることが好ましい。
【0053】
本実施形態では、上記(2)の示したように、絶縁膜4上面およびコンタクトホール5内部の絶縁膜側壁、コンタクトホール底面の素子形成領域3上面に接するように、多結晶シリコン膜10を堆積させるという工程が必要になるが、コンタクトホール5内部が多結晶シリコン10によって埋められることにより、コンタクトホール5の深さが浅くなり、次工程である、チタン膜7の堆積が容易になる。
【0054】
コンタクトホールの小径化に伴いコンタクトホールのアスペクト比(深さ/直径)は増加する傾向にあり、従来から用いられてきたスパッタリング法では、コンタクトホールの側面と底面に十分な厚さの配線用金属を被覆させることが困難になる。
【0055】
しかし、段差被覆性に優れたCVD技術によってコンタクトホール内に多結晶シリコンを埋め込み、コンタクトホールの深さを浅くすることにより、容易にチタン膜をコンタクトホールの側面と底面に8nm以上堆積させることができる。
【0056】
また、本実施形態では、図3に示すように、シリサイド反応に使用されなかったチタン膜7が窒化チタン膜とチタンシリサイド膜との間に存在している。
【0057】
このように、窒化チタン膜とチタンシリサイド膜との間にチタン膜7が存在させる、窒化チタン膜とチタンシリサイド膜とを直接積層するよりも、窒化チタン膜の膜内応力が低減され、窒化チタン膜の剥離強度を高めることができる。
【0058】
なお、窒化チタン膜とチタンシリサイド膜との間にチタン層7を存在させるためには、チタン層7の膜厚をシリサイド反応させる膜厚以上とし、熱処理時に熱処理温度及び熱処理時間を制御してチタンシリサイド膜の膜厚が20〜75nmとなるように制御する必要がある。
【0059】
本実施形態の半導体装置は、コンタクトホール内部において、シリコン基板1に直接堆積した多結晶シリコン10と電気配線用金属膜13との界面にチタンシリサイド膜6が形成されている。チタンシリサイド膜の上面には、電気配線用金属膜13として、チタン膜7、窒化チタン膜8、タングステン膜9が積層されている。また、前記絶縁膜4上面にはチタン膜7、窒化チタン膜8、タングステン膜9が積層されている。チタン膜7は必ずしも残留している必要はなく、絶縁膜4上に直接窒化チタン膜8が接していても構わない。また、前記窒化チタン膜8および、前記タングステン膜9はこれに限定されるものではなく、第一の実施例に示したように他の導電性膜、絶縁膜であってもよい。また、異種材料の積層構造でなくともよい。
【0060】
本発明における第4の実施形態である半導体装置のコンタクト構造断面図及びその製造方法をそれぞれ図4、10に示す。
【0061】
本実施形態の半導体装置のコンタクト構造は、図10に示す製造方法により製造される。すなわち、
(1)シリコン基板1上に素子分離領域2、および素子形成領域3を形成する。前記素子形成領域3に素子を形成した後に、その上面に絶縁膜4が形成されている。この絶縁膜は例えば酸化シリコンからなる。絶縁膜には、素子形成領域との導通を得るため、コンタクトホール5が形成される。
【0062】
(2)絶縁膜4上面およびコンタクトホール5内部の絶縁膜側壁、コンタクトホール底面の素子形成領域3上面に接するように、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition;化学気相成長法)により多結晶シリコン膜10が堆積され、コンタクトホール5内部は前記多結晶シリコン10によって埋められる。その後、絶縁膜4上面に堆積した多結晶シリコン膜はエッチングなどによって除去される。
【0063】
(3)絶縁膜4上面、コンタクトホール5内部の絶縁膜側壁、およびコンタクトホール5底面の素子形成領域3上面に接するように、チタン膜7を8〜30nm堆積する。
【0064】
(4)チタン膜7を8〜30nm堆積したシリコン基板1を熱処理することにより、チタン膜7と素子形成領域3のシリコンとをシリサイド反応させ、界面にチタンシリサイド膜6を形成する。
【0065】
なお、シリサイドを形成するための熱処理温度は、少なくとも650℃以上であり、800℃以上であることが好ましい。また、この温度は、シリコンに導入されている不純物の拡散を防止させるために1000℃以下であることが好ましい。
【0066】
本実施形態では、上記(2)の示したように、絶縁膜4上面およびコンタクトホール5内部の絶縁膜側壁、コンタクトホール底面の素子形成領域3上面に接するように、多結晶シリコン膜10を堆積させるという工程が必要になるが、コンタクトホール5内部が多結晶シリコン10によって埋められることにより、コンタクトホール5の深さが浅くなり、次工程である、チタン膜7の堆積が容易になる。
【0067】
コンタクトホールの小径化に伴いコンタクトホールのアスペクト比(深さ/直径)は増加する傾向にあり、従来から用いられてきたスパッタリング法では、コンタクトホールの側面と底面に十分な厚さの配線用金属を被覆させることが困難になる。
【0068】
しかし、段差被覆性に優れたCVD技術によってコンタクトホール内に多結晶シリコンを埋め込み、コンタクトホールの深さを浅くすることにより、容易にチタン膜をコンタクトホールの側面と底面に8nm以上堆積させることができる。
【0069】
また、本実施形態では、図4に示すように、チタン膜7の全てがチタンシリサイド膜となっている。
【0070】
このように、チタン膜7の全てをシリサイド反応させる場合は、チタンシリサイド膜の膜厚は、チタン膜7の膜厚により決定されるため、チタンシリサイド膜の膜厚制御を容易に行うことができる。
【0071】
なお、この場合、窒化チタン膜とチタンシリサイド膜とが直接積層されるため、窒化チタン膜とチタンシリサイド膜との間にチタン膜7が存在する場合に較べて窒化チタン膜の膜内応力が高まる。
【0072】
本実施形態の半導体装置のコンタクト部は、コンタクトホール5内部において、シリコン基板1に直接堆積した多結晶シリコン10と電気配線用金属膜13との界面にチタンシリサイド膜6が形成されている。前記チタンシリサイド膜の上面には、電気配線用金属膜13として、窒化チタン膜8、タングステン膜9が積層されている。また、前記絶縁膜4上面にはチタン膜7、窒化チタン膜8、タングステン膜9が積層されている。チタン膜7は必ずしも残留している必要はなく、絶縁膜4上に直接窒化チタン膜8が接していても構わない。また、前記窒化チタン膜8および、前記タングステン膜9はこれに限定されるものではなく、他の導電性膜、絶縁膜であってもよい。また、異種材料の積層構造でなくともよい。
【0073】
本発明における第5の実施形態であるMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタのゲート電極コンダクト構造断面図及びその製造方法をそれぞれ図5、12に示す。
【0074】
本実施形態の半導体装置のコンタクト構造は図12に示す製造方法により製造される。すなわち、
(1)シリコン基板1上の素子形成領域3に約15nmの厚さのシリコン酸化膜11を形成する。前記シリコン酸化膜11上にCVD(Chemical Vapor Deposition;化学気相成長法)により多結晶シリコン膜を形成し、フォトリソグラフィー法でレジストパターンを形成し、それをマスクにしてドライエッチング法により多結晶シリコン膜とシリコン酸化膜をパターン化して多結晶シリコンゲート電極12を形成する。
【0075】
(2)シリコン基板1上面およびゲート電極12上面一面に絶縁膜4を堆積し、ゲート電極12との導通をとるためにゲート電極に達するようにコンタクトホール5が開孔される。
【0076】
(3)前記絶縁膜4上面、および、前記コンタクトホール5内部においてゲート電極12と接するようにチタン膜7が堆積される。
【0077】
(4)その後、熱処理によってチタン膜7とゲート電極12のシリコンとのシリサイド反応により、界面にチタンシリサイド膜6が形成される。このとき反応させるチタン膜7の膜厚は8〜30nmである。なお、シリサイドを形成するための熱処理温度は、少なくとも650℃以上であり、800℃以上であることが好ましい。また、この温度は、シリコンに導入されている不純物の拡散を防止させるために1000℃以下であることが好ましい。
【0078】
本実施形態では、図5に示すように、シリサイド反応に使用されなかったチタン膜7が窒化チタン膜とチタンシリサイド膜との間に存在している。
【0079】
このように、窒化チタン膜とチタンシリサイド膜との間にチタン膜7を存在させると、窒化チタン膜とチタンシリサイド膜とを直接積層するよりも、窒化チタン膜の膜内応力が低減され、窒化チタン膜の剥離強度を高めることができる。
【0080】
なお、窒化チタン膜とチタンシリサイド膜との間にチタン層7を存在させるためには、チタン層7の膜厚をシリサイド反応させる膜厚以上とし、熱処理時に熱処理温度及び熱処理時間を制御してチタンシリサイド膜の膜厚が20〜75nmとなるように制御する必要がある。
【0081】
本実施形態の半導体装置のコンタクト部は、コンタクトホール5内部において、電気配線用金属膜13と多結晶シリコンからなるゲート電極12との界面にチタンシリサイド膜6が形成されている。図5および図12では、チタンシリサイド膜6の上面に電気配線用金属膜13として未反応のチタン膜7、窒化チタン8が積層されている場合を示した。しかし、ゲート電極12上面に8〜30nmのチタン膜7を堆積し、前記チタン膜すべてを消費するようにチタンシリサイド膜6を形成し、チタンシリサイド膜6上面にチタン膜7が残留していなくてもよい。また、絶縁膜4上に直接窒化チタン膜8が接していても構わない。前記窒化チタン膜8はこれに限定されるものではなく、他の導電性膜、絶縁膜であってもよい。また、異種材料の積層構造でなくともよい。
【0082】
本発明における第6の実施形態であるMOSトランジスタのゲート電極コンタクト構造断面図及びその製造方法をそれぞれ図6、13に示す。
【0083】
本実施形態の半導体装置のコンタクト構造は、図13に示す製造方法により製造される。すなわち、
(1)シリコン基板1上の素子形成領域3に約15nmの厚さのシリコン酸化膜11を形成する。前記シリコン酸化膜11上にCVD(Chemical Vapor Deposition;化学気相成長法)により多結晶シリコン膜を形成し、フォトリソグラフィー法でレジストパターンを形成し、それをマスクにしてドライエッチング法により多結晶シリコン膜とシリコン酸化膜をパターン化して多結晶シリコンゲート電極12を形成する。
【0084】
(2)シリコン基板1上面およびゲート電極12上面一面に絶縁膜4を堆積し、ゲート電極12との導通をとるためにゲート電極に達するようにコンタクトホール5が開孔される。絶縁膜4上面およびコンタクトホール5内部の絶縁膜側壁、コンタクトホール底面のゲート電極12上面に接するように、例えばCVDにより多結晶シリコン膜10が堆積され、コンタクトホール5内部は前記多結晶シリコン10によって埋められる。その後、絶縁膜4上面に堆積した多結晶シリコン膜はエッチングなどによって除去される。
【0085】
(3)前記絶縁膜4上面、および、多結晶シリコン膜10上面一面にチタン膜7が堆積される。
【0086】
(4)その後、熱処理によってチタン膜7と多結晶シリコン10とのシリサイド反応により、界面にチタンシリサイド膜6が形成される。このとき反応させるチタン膜7の膜厚は8〜30nmである。なお、シリサイドを形成するための熱処理温度は、少なくとも650℃以上であり、800℃以上であることが好ましい。また、この温度は、シリコンに導入されている不純物の拡散を防止させるために1000℃以下であることが好ましい。
【0087】
本実施形態では、上記(2)の示したように、絶縁膜4上面およびコンタクトホール5内部の絶縁膜側壁、コンタクトホール底面の素子形成領域3上面に接するように、多結晶シリコン膜10を堆積させるという工程が必要になるが、コンタクトホール5内部が多結晶シリコン10によって埋められることにより、コンタクトホール5の深さが浅くなり、次工程である、チタン膜7の堆積が容易になる。
【0088】
コンタクトホールの小径化に伴いコンタクトホールのアスペクト比(深さ/直径)は増加する傾向にあり、従来から用いられてきたスパッタリング法では、コンタクトホールの側面と底面に十分な厚さの配線用金属を被覆させることが困難になる。
【0089】
しかし、段差被覆性に優れたCVD技術によってコンタクトホール内に多結晶シリコンを埋め込み、コンタクトホールの深さを浅くすることにより、容易にチタン膜をコンタクトホールの側面と底面に8nm以上堆積させることができる。
【0090】
また、本実施形態では、図3に示すように、シリサイド反応に使用されなかったチタン膜7が窒化チタン膜とチタンシリサイド膜との間に存在している。
【0091】
このように、窒化チタン膜とチタンシリサイド膜との間にチタン膜7が存在する場合、窒化チタン膜とチタンシリサイド膜とを直接積層するよりも、窒化チタン膜の膜内応力が低減され、窒化チタン膜の剥離強度を高めることができる。
【0092】
なお、窒化チタン膜とチタンシリサイド膜との間にチタン層7を存在させるためには、チタン層7の膜厚をシリサイド反応させる膜厚以上とし、熱処理時に熱処理温度及び熱処理時間を制御してチタンシリサイド膜の膜厚が20〜75nmとなるように制御する必要がある。
【0093】
本実施形態の半導体装置のコンタクト部は、コンタクトホール5内部において、ゲート電極12に接するように埋め込まれた多結晶シリコン10と電気配線用金属膜13との界面にチタンシリサイド膜6が形成されている。図6および図13では、チタンシリサイド膜6の上面に電気配線用金属膜13として、未反応のチタン膜7、窒化チタン膜8が積層している場合を示した。しかし、ゲート電極12上面に8〜30nmのチタン膜7を堆積し、前記チタン膜すべてを消費するようにチタンシリサイド膜6を形成し、チタンシリサイド膜6上面にチタン膜7が残留していなくてもよい。また、絶縁膜4上に直接窒化チタン膜8が接していても構わない。前記窒化チタン膜8はこれに限定されるものではなく、第一の実施例に示したように、他の導電性膜、絶縁膜であってもよい。また、異種材料の積層構造でなくともよい。前記チタンシリサイド膜6の膜厚は、20〜75nmである。
【0094】
以上の全ての実施形態における製造工程において、チタンシリサイド膜の形成は、単結晶シリコン基板1あるいは多結晶シリコン10に接するようにチタン膜7を堆積する工程の後、熱処理によりチタンシリサイド膜6を形成する工程がある場合について説明した。しかし、各実施形態において説明した製造工程はこれに限定されるものではなく、図11に示すような製造工程であってもよい。すなわち、
(1)シリコン基板1上に素子分離領域2、および素子形成領域3を形成する。
【0095】
(2)前記素子形成領域3に素子を形成した後に、その上面に絶縁膜4が形成されている。この絶縁膜は例えば酸化シリコンからなる。絶縁膜には、素子形成領域との導通を得るため、コンタクトホール5が形成される。
【0096】
(3)絶縁膜4上面およびコンタクトホール5内部の絶縁膜側壁、コンタクトホール底面の素子形成領域3上面に接するように、チタン膜7が堆積される。さらに前記チタン膜7の上面に窒化チタン膜8、タングステン膜9を積層させる。前記窒化チタン膜8および、前記タングステン膜9はこれに限定されるものではなく、他の導電性膜、絶縁膜であってもよい。
【0097】
(4)その後、熱処理によってチタン膜7と素子形成領域3のシリコンとのシリサイド反応により、界面にチタンシリサイド膜6が形成される。このとき反応させるチタン膜7の膜厚は8〜30nmである。これによって、熱処理により形成されるチタンシリサイド膜6の膜厚は、20〜75nmとなる。なお、シリサイドを形成するための熱処理温度は、少なくとも650℃以上であり、800℃以上であることが好ましい。また、この温度は、シリコンに導入されている不純物の拡散を防止させるために1000℃以下であることが好ましい。
【0098】
形成するチタンシリサイド膜6の膜厚を20〜75nmとすることにより、シリコンとチタンとの接触抵抗値が低減でき、かつ、シリコンとチタンシリサイド膜との界面に発生する界面に発生する平均応力を断線発生臨界応力値以下にすることができ、チタンシリサイド膜の剥離が生じない良好なコンタクトとなる。
【0099】
図11では、チタンシリサイド膜6の上面に電気配線用金属膜13として、未反応のチタン膜7、窒化チタン膜8、タングステン膜9が積層している場合を示した。しかし、シリコン基板1上の素子形成領域3に接するように8〜30nmのチタン膜7を堆積し、前記チタン膜すべてを消費するようにチタンシリサイド膜6を形成し、チタンシリサイド膜6上面にチタン膜7が残留していなくてもよい。また、絶縁膜4上に直接窒化チタン膜8が接していても構わない。前記窒化チタン膜8、タングステン膜9はこれに限定されるものではなく、他の導電性膜、絶縁膜であってもよい。また、異種材料の積層構造でなくともよい。前記チタンシリサイド膜6の膜厚は、20〜75nmである。
【0100】
【発明の効果】
本発明によれば、絶縁膜に設けたコンタクトホールの内部でシリコンと電気配線用金属とがチタンシリサイド膜を介して接続されている半導体装置において、前記チタンシリサイド膜の膜厚が20nm以上75nm以下とすることにより、シリコンと金属配線との接触抵抗を低減でき、シリコンとチタンシリサイドとの界面において断線の生じる心配のない、良好なコンタクトを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における第1の実施形態である半導体装置のコンタクト構造を示す断面図である。
【図2】本発明における第2の実施形態である半導体装置のコンタクト構造を示す断面図である。
【図3】本発明における第3の実施形態である半導体装置のコンタクト構造を示す断面図である。
【図4】本発明における第4の実施形態である半導体装置のコンタクト構造を示す断面図である。
【図5】本発明における第5の実施形態であるMOSトランジスタのゲート電極コンタクト構造を示す断面図である。
【図6】本発明における第6の実施例であるMOSトランジスタのゲート電極コンタクト構造を示す断面図である。
【図7】本発明における第1の実施形態である半導体装置の製造工程の一部を示す断面図である。
【図8】本発明における第2の実施形態である半導体装置の製造工程の一部を示す断面図である。
【図9】本発明における第3の実施形態である半導体装置の製造工程の一部を示す断面図である。
【図10】本発明における第4の実施形態である半導体装置の製造工程の一部を示す断面図である。
【図11】本発明における第5の実施形態である半導体装置の製造工程の一部を示す断面図である。
【図12】本発明における第6の実施形態であるMOSトランジスタの製造工程の一部を示す断面図である。
【図13】本発明における第7の実施形態であるMOSトランジスタの製造工程の一部を示す断面図である。
【図14】シリサイド反応によるシリコン界面変化のメカニズムを示す模式図である。
【図15】シリサイド反応にともなう膜内部の応力を示すグラフである。
【図16】シリコン膜とチタンシリサイド膜の界面に発生する平均応力とチタン膜厚およびコンタクトホール穴径との関係を示すグラフである。
【図17】コンタクトホール穴径0.4μmの場合における、断線不良率(チタンシリサイド膜剥離)とチタンシリサイド膜厚の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1…シリコン基板、2…素子分離領域、3…素子形成領域、4…絶縁膜、5…コンタクトホール、6…チタンシリサイド膜、7…チタン膜、8…窒化チタン膜、9…タングステン膜、10…多結晶シリコン、11…シリコン酸化膜、12…ゲート電極、13…電気配線用金属膜、21…シリコン、22…チタン膜、23…初期のシリコン/チタン界面、24…チタンシリサイド/シリコン界面。

Claims (2)

  1. シリコン基板上に絶縁膜を設け、この絶縁膜に穴径が0.4μm以下のコンタクトホールを開き、このコンタクトホール内部に多結晶シリコンを埋め込み、このコンタクトホールの内部で前記多結晶シリコンに接するようにチタン膜を堆積させた後、前記チタン膜と前記シリコンとを熱処理して、前記チタン膜の膜厚8nm以上30nm以下をシリサイド反応させ、膜厚20nm以上75nm以下のチタンシリサイド膜を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. チタンシリサイド膜を形成する熱処理温度が、650℃以上であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
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