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JP4000180B2 - 雪氷を熱源とする複合熱利用方法及びヒートポンプシステム - Google Patents
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JP4000180B2 - 雪氷を熱源とする複合熱利用方法及びヒートポンプシステム - Google Patents

雪氷を熱源とする複合熱利用方法及びヒートポンプシステム Download PDF

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Description

本発明は、寒冷積雪の都市、空港、鉄道駅等の克雪、利雪課題を抱える地域において、非水溶性不凍液を冷却し、もしくは一部自然温度にて循環することにより、建造物、道路、橋梁、鉄道、滑走路などに降雪し、凍結する雪氷の自動処理と、降雪面の凍結防止を行い、流動させた雪氷を冷却し氷結化すると同時に、雪氷を熱源とするヒートポンプを稼動させて融雪・低温度暖房を行い、氷結化により高密度化された冷熱を冷房・冷却などに複合活用する、都市、空港、鉄道駅等の非水溶性不凍液による、雪氷を熱源とする複合熱利用方法及びヒートポンプシステムに関する。
寒冷積雪地域の都市、空港などにおいて、冬期の都市機能の活性化、空港利用の円滑化が図られる中、降雪の処理や雪冷熱利用方法として、各種の融雪・除雪方法が普及あるいは提案されてきている。
例えば、特許文献1には、ヒートポンプを用いた除雪・融雪装置が開示されている。すなわち、不凍液からなる低温熱媒体をヒートポンプ冷却部と屋根等の除雪部との間を循環させる第1管路と、不凍液からなる高温熱媒体をヒートポンプ加熱部と融雪槽との間を循環させる第2管路とを設ける。第1管路では、ヒートポンプ冷却部で約−20℃に冷却された低温熱媒体を除雪部で散布して樋に集める。散布された低温熱媒体は雪より低温なため、雪が低温熱媒体に溶け込むことなく表面に浮かんだ状態で、屋根の斜面を流れ下り、軒樋に集められた後、雪・熱媒体分離器で雪と熱媒体とに分離される。その後雪と分離された熱媒体はヒートポンプ冷却部に戻されて再冷却され、熱媒体と分離された雪は融雪槽に溜められる。また第2管路では、ヒートポンプ加熱部において約10℃に暖められた高温熱媒体が融雪槽との間を循環し、融雪槽内の雪を溶かすようにしている。
その他の融雪・除雪方法としては、電熱ヒータやヒートパイプを屋根、路面等に埋設する方式、あるいは地下水、海水を散水して融雪する方式や、人力・機械を用いて除雪する方式等が知られている。
しかしながら、これらの方法には、以下に示すように各々欠点と課題があり、また、雪氷処理と雪冷熱利用とを一元的に組み込んだ対応は、まだなされていないのが現状である。
即ち特許文献1に記載の手法の実用化には、以下の欠点、課題がある。
冷却循環する不凍液は、セントラル・ヒーティング、ソーラー・システム等の熱媒体として使用されている公知の不凍液(すなわち水溶性)が利用可能であるとし、雪温度以下に冷却することにより、雪は低温媒体に溶け込むことなく、表面に浮かんだ状態となると記載されているが、現実的には、雪が当該熱媒体に溶け込むことが避けられず、それによって不凍液が希釈され、凍結温度が上昇していく問題があり、希釈液を廃棄し新たに適正濃度の不凍液を補給する必要がある。
またこの手法は、屋根・屋上の雪を除雪しながら、ヒートポンプ運転によりその雪を融雪処理する機能の範囲に留まり、雪の利活用については、考えられていない。
また電熱ヒータを屋根、路面等に埋設する方式は、電力使用としてのエネルギー消費が大きく、運転コストが高いという問題点がり、ヒートパイプ埋設方式は温泉等の比較的高温熱源が必要であり、利用が限られるという短所がある。
地下水、海水利用方式は、地下水枯渇による長期利用の不安定さや海水取水・供給設備の維持管理に労力を要し、車、道路周辺への塩害も大きいなど、利用場所が限られるという問題点がある。
また人力・機械を用いた除雪方式は、個人使用から公共インフラ整備までの各種の機械があるが、特殊なオペレーターの適用、運用ノウハウが必要であり、空港での自動運転化の研究開発もあるが、ある程度の積雪後の除雪作業となるため大量降雪時の処理に時間を要すなど、いまだ不規則な労働集約型であり、道路交通渋滞や空港滑走路閉鎖による欠航や化石燃料消費による環境負荷影響など、社会活動への大きな障害を克服していない。さらに雪氷の利用についてはほとんど考慮されていない。
特開昭62−133244号公報
本発明は、上記のような欠点、課題を解消し、克雪、利雪の問題を抱える寒冷積雪地域の都市、空港、鉄道駅などの雪氷処理と冷熱利用を、出来るだけ人為的な作業を伴なわない自動方式とし、且つ雪処理と高密度貯蔵および冷温熱活用を1システムとして一元化した非水溶性不凍液による、雪氷を熱源とする複合熱利用方法及びヒートポンプシステムを提供することを目的とする。
本発明は、かかる目的を達成するもので、その第1の手段は、雪氷を熱源とするヒートポンプを用いて降雪面の除雪及び融雪を行なう方法において、冬季に非水溶性の不凍液からなる低温熱媒体をヒートポンプの蒸発器で降雪温度以下に冷却して降雪面に散布して除雪し、その後排除された雪及び前記不凍液を回収した後、両者を分離し、分離した同不凍液を前記ヒートポンプの低温熱媒体として再利用するとともに、前記ヒートポンプの凝縮器で発生した凝縮熱を地域の融雪用循環流体、融雪媒体又は暖房用循環流体の加熱に用い、さらに回収された雪氷を冷房又は冷却の冷熱源として利用することを特徴とする雪氷を熱源とする複合熱利用方法に係る。
本発明の第1の手段においては、前記特許文献1が有する問題点を解消するために、非水溶性の不凍液を使用する。好ましくは、低温流動性が高く、オゾン破壊係数がゼロなど、環境影響性に優れた不凍液を用いる。たとえば次世代の特定フロン代替液体とされる「ハイドロフルオロエーテル」などが適用可能であり、たとえば、これを降雪面に噴流、散布することにより、雨樋や流雪溝などの雪氷回収機構により雪氷塊、水分を自動搬送し、貯雪氷槽において雪氷・水分・不凍液を分離し再循環することにより、雪処理とその回収、貯蔵を自動化することができる。
また本発明の第2の手段は、雪氷を熱源とするヒートポンプを用いて積雪面の除雪及び融雪を行なうシステムにおいて、非水溶性不凍液からなる低温熱媒体を降雪温度以下に冷却するヒートポンプの蒸発器と、同低温熱媒体を降雪面に搬送する管路と、同管路に設けられた散布装置と、散布された低温熱媒体及び雪氷を回収搬送する機構と、回収された低温熱媒体及び雪氷を貯留する貯雪氷槽と、低温熱媒体及び雪氷を分離する装置と、地域の融雪用循環流体、融雪媒体又は暖房用循環流体として使用するブラインを加熱するヒートポンプの凝縮器と、前記ブラインを同凝縮器と熱利用対象物との間を循環させる循環路とを具備することを特徴とする。
上記第2の手段において、前記非水溶性不凍液をヒートポンプの蒸発器で冷却して降雪面に送液し、散布し、雪氷をそのまま固形物として流動、搬送し、貯雪氷槽で繰り返し冷却することにより氷結高密度化する。そして夏期もしくは降雪がない期間には、当該不凍液を貯蔵雪氷に直接接触する形で、雪氷貯蔵槽と冷却負荷間を循環することにより冷熱を利用する。
一方、前記ヒートポンプの凝縮器で発生する凝縮熱を融雪・暖房加熱用循環媒体の加熱に同時利用する。
また前記第1の手段において、好ましくは、排除された雪及び前記不凍液を貯雪氷槽に回収し、その後両者を固液分離する。
また前記第1の手段において、好ましくは、非水溶性不凍液からなる前記低温熱媒体を寒冷積雪地域の空港の滑走路、誘導路、エプロンを含む降雪面及び航空機体に散布し、降雪の初期段階又は凍結状態にある雪氷を流動させて、前記降雪面に設けた流雪溝に落とし込んで除雪し、その後排除された雪及び前記不凍液を回収した後両者を分離し、分離した同不凍液の少なくとも一部を前記ヒートポンプの低温熱媒体として再利用するとともに、前記ヒートポンプの凝縮器で発生した凝縮熱を空港ビル周辺の歩道及び駐車場の融雪用循環流体の加熱に用い、さらに回収された雪氷を空港施設の冷房又は冷却の冷熱源として利用する。
また第1の手段において、好ましくは、非水溶性不凍液からなる前記低温熱媒体を寒冷積雪地域の食品工場、ビルを含む建物の屋根、ソーラーパネル又は同食品工場の敷地内車道を含む降雪面に散布し、降雪の初期段階又は凍結状態にある雪氷を融解又は物理的に流動させて、前記降雪面に設けられた流雪溝に落とし込んで除雪し、その後排除された雪及び前記不凍液を回収した後両者を分離し、分離した同不凍液の少なくとも一部を前記ヒートポンプの低温熱媒体として再利用するとともに、食品工場施設の歩道及び駐車場の融雪用循環流体の加熱に用い、さらに回収された雪氷を食品工場施設の冷房又は冷却用の冷熱源として利用する。
また第1の手段において、好ましくは、非水溶性不凍液からなる前記低温熱媒体を寒冷積雪地域の鉄道軌道又は鉄道駅施設の降雪面又は列車に散布し、降雪の初期段階又は凍結状態にある雪氷を融解又は物理的に流動させて、前記降雪面に設けられた流雪溝に落とし込んで除雪し、その後排除された雪及び前記不凍液を回収した後両者を分離し、分離した同不凍液の少なくとも一部を前記ヒートポンプの低温熱媒体として再利用するとともに、鉄道駅周辺の歩道及び駐車場の融雪用循環流体の加熱に用い、さらに回収された雪氷を鉄道駅施設の冷房又は冷却用の冷熱源として利用する。
また第1の手段において、好ましくは、空港の滑走路、誘導路、エプロン、航空機、一般建物の敷地、屋根食品・農産物冷蔵倉庫屋根、ソーラーパネル、建物周囲道路および鉄道軌道、列車などへの降雪面に、自然状態温度の非水溶性不凍液を噴流、散布することにより、一部融雪しながら流雪溝などへ流動、除雪し、雪氷塊・水分混合状態で雪処理施設へ自動搬送する。その貯雪氷槽において、雪氷・不凍液を固液分離装置(好ましくは温熱媒体を導入できる構造とする。)により分離し、さらに非水溶性不凍液と水分はその比重差で分離し、不凍液を再循環することにより、連続的な雪氷処理、凍結防止と大量排雪を自動的に行なうことができる。
また好ましくは、流雪溝で搬送される一部の雪氷塊を貯雪氷槽に流入させ、固形分離装置により分離貯蔵する。あるいは当該不凍液を貯蔵雪氷に直接接触する形で、同貯雪槽とヒートポンプの蒸発器間に循環し、貯蔵雪氷を冷却することにより氷結高密度化する。
同様に雪氷熱回収と同時にヒートポンプの凝縮器から得られる凝縮熱を融雪・暖房用循環媒体の加熱に同時使用する。もしくは、雪氷処理施設の固液分離装置に前記凝縮熱を吸収した温熱媒体を循環できる構造とし、堆積雪を融解して非水溶性不凍液と融解した水との固液分離を促進することができる。
夏期もしくは降雪がない期間には、食品冷蔵倉庫と貯雪氷室間を貯蔵雪氷に直接接触する形で、空気循環し高湿度冷蔵する。
以上のように本発明は、降雪期の除雪・融雪・凍結防止・排雪等を自動運転化するとともに、雪氷氷結高密度化と同時に冷熱回収による融雪、暖房等の温熱利用を可能とし、夏期には高密度の雪氷冷熱を有効活用することにより、電力削減および冷房排熱の大気放出の削減に貢献し、ひいては地球温暖化対策及びヒートアイランド対策に寄与する。
本発明の第1実施例に係る、非水溶性不凍液を用いた除雪、融雪を行うためのヒートポンプ式複合熱利用システム図である。 本発明の第2実施例に係る、空港施設の除雪、融雪を行うための複合熱利用システム図である。 本発明の第3実施例に係る、食品工場施設の除雪、融雪を行うための複合熱利用システム図である。
符合の説明
1 降雪
2 不凍液
3 雪氷熱源ヒートポンプ
4 蒸発器
5 雪氷回収搬送機構
6 貯雪氷槽
7 固液分離装置
8 凝縮器
9 融雪用循環媒体
10 切替え装置
11 冷却負荷
12 雪氷
13 融雪水分
14 ポンプ
15 排水処理設備
16 ポンプ
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は本発明の第1実施例に係る、非水溶性不凍液を用いた除雪、融雪を行うためのヒートポンプ式複合熱利用システム図、図2は本発明の第2実施例に係る、空港施設の除雪、融雪を行うための複合熱利用システム図、図3は本発明の第3実施例に係る、食品工場施設の除雪、融雪を行うための複合熱利用システム図である。
図1に、本発明の第1実施例に係る、雪氷熱源ヒートポンプを中核とした、非水溶性不凍液循環による降雪面(屋根、道路面、ソーラパネル、鉄道、列車、航空機など他)Sの除雪・搬送および雪冷却氷結高密度化・冷熱利用、および冷却熱回収ヒートポンプ運転による融雪・暖房等の加熱利用の基本システムを示す。
図1において、図示しない降雪検知器等により降雪1を確認と同時に、貯雪氷槽6内の非水溶性で低温流動性の高い不凍液2をポンプ14で循環させ、雪氷熱源ヒートポンプ3の蒸発器4で雪温度以下に冷却し、除雪の必要な降雪面Sに噴流、散布することにより、当該面Sの雪を順次氷結化しながら、たとえば雨樋、流雪溝などの雪氷回収搬送機構5に流動させ、その後貯雪氷槽6に集雪し、貯雪氷槽6内の固液分離装置7により、雪氷12から融雪水分13及び不凍液2を分離し、不凍液2をポンプ14で再循環する。
同時に、循環不凍液2を蒸発器4で冷却することにより、雪氷を熱源とした熱回収ヒートポンプ運転を行い、凝縮器8で発生した凝縮熱により、融雪用循環媒体(不凍液、地下水等)9を加熱し、ポンプ16で循環することにより、不凍液噴流、散布の不適切な降雪面(例えば建物周囲の歩道など他)を融雪するか、又は施設暖房等に利用する。
一方、必要に応じて切替え装置10により、冷却負荷11と貯蔵した雪氷12間に不凍液を循環することにより、冷熱を有効利用する。冷熱利用後に溶け出した水13は不凍液槽にて非水溶性不凍液と水の比重差により分離し、排水処理設備15にて処理する。
次に本発明の第2実施例を図2に基づいて説明する。図2は、空港の滑走路l、誘導路r、エプロンeおよび航空機Pへの降雪、雪氷付着に対し、非水溶性不凍液23を噴流、散布するにより、降雪21を流動させ、除・融雪し、流雪溝24に雪氷を落とし込み、不凍液を循環搬送することによる連続排雪、および一部雪氷を分離貯蔵し、雪氷熱源ヒートポンプ31により冷却氷結高密度化することによる冷熱利用、さらに冷却熱回収ヒートポンプ運転による融雪・暖房等の加熱利用システム例を示す。
図2において、図示しない降雪検知器などにより、降雪21を確認と同時に、雪氷処理施設22に貯留する自然状態温度もしくは場合により外気温度以下に冷却した非水溶性で低温流動性の高い不凍液23を、流雪溝24に循環するとともに、不凍液循環配管25に供給することにより、滑走路、誘導路、エプロン路面に配置した各所のノズル26から路面に噴流、散布し、これによって、降雪の初期段階あるいは凍結状態にある雪氷を融解および物理的に流動除雪38し、あるいは人為的作業を併用して流雪溝24に落とし込み、雪氷塊、水分混合状態で雪氷処理施設22に搬送する。そこで温熱媒体を循環できる構造を有する固液分離装置27で雪氷35を可能な限り分離堆積する。
同様に航空機Pの防除雪氷作業は、不凍液循環配管25から防除雪氷車28に不凍液を供給し、航空機Pに噴流、散布することにより流動、除雪氷・融雪後、流雪溝24に雪氷35を落とし込み、図示しない処理施設へ搬送する。
同時に一部の氷雪35は空港ビル36内の貯雪氷槽29へ搬送後、シャーベット状の雪と融雪された水分34を固液分離装置30で分離排水処理し、残雪を貯蔵することにより、例えば空調機37などの空港施設に必要とされる冷房、冷却補助用途の冷熱として利用する。
またさらに雪氷熱源ヒートポンプ31を併用し、蒸発器20で循環不凍液23を冷却し、同不凍液23を空港施設に流入した雪と接触させて同雪を冷却氷結化し、高密度冷熱源として貯雪すると同時に、その熱回収冷凍サイクル上の凝縮熱(凝縮器39で発生)をY空襲したブライン(融雪用循環媒体)40を空港ビル周辺の歩道、駐車場の降雪面に循環して融雪32を行なう。
または雪氷処理施設22の温熱媒体を循環できる構造を有する固液分離装置27に上記凝縮熱を吸収した融雪用循環媒体40の温熱を供給し、この熱によって堆積した雪氷を融解し、あるいは排雪作業と併用しながら時間をかけて水分を分離し、排水処理装置33にて排水処理する。
次に本発明の第3実施例を図3に基づいて説明する。図3は、雪氷貯蔵式の食品・農産物冷蔵倉庫屋根、ソーラーパネルおよび建物周囲車道などへの降雪41に対し、非水溶性不凍液42を噴流、散布することにより、降雪41を流動し、かつ除・融雪し、建物周囲に設置した雨樋や流雪溝に雪氷を落とし込み、不凍液循環搬送による連続処理を行ないながら雪氷を分離貯蔵し、さらに雪氷熱源ヒートポンプ43により冷却氷結高密度化しながら建物周囲の路面融雪を行い、高密度化された雪氷57を高湿度冷蔵や空調に利用する例を示す。
図3において、図示しない降雪検知器等により降雪41を確認と同時に、非水溶性で低温流動性の高い不凍液42を自然温度状態もしくは雪氷熱源ヒートポンプ43の蒸発器44で雪温度以下に冷却し、建物屋根45、ソーラーパネル面46又は建物周囲車道47等に噴流、散布することにより、当該面への降雪を順次流動、融雪しながら雨樋48及び流雪溝49に流入させ、貯雪氷槽50に設置した固液分離装置51により、不凍液を分離し、再循環する。
降雨時は分岐装置52を雨水排水系統に切替えて排出するが、流雪溝49に一部混入する水は不凍液槽にて非水溶性不凍液42と水62との比重差により水が分離され、排水処理53する。
同時に、不凍液42をポンプ64で循環させ、蒸発器44にて冷却することにより、雪氷57を熱源とした熱回収ヒートポンプ運転を行い、凝縮器54で凝縮熱を吸収した融雪用循環媒体55(不凍液、地下水等)をポンプ65で循環することにより、建物周囲の路面等を融雪し、あるいは施設56の暖房を実施する。
一方、高密度化貯蔵した雪氷57の冷気をファン58により吸引し、ダクト63を介して食品・農産物冷蔵倉庫59に循環することにより、食品・農産物等60の低温高湿度冷蔵を行なう。あるいは切替え装置66により空調機61に不凍液42を送り、リターン液を雪氷57に直接接触させ循環することにより冷房に活用する。
以上詳細に説明したように、本発明による雪氷を熱源とする複合熱利用方法及びヒートポンプシステムは、克雪(雪氷処理、凍結防止、低温対策など)、利雪(雪氷の冷熱利用、イベントへの活用など)の問題、課題を抱える寒冷積雪地の都市、空港などの日常生活において、以下の顕著な効果が得られる。
すなわち非水溶性不凍液を冷却し循環する雪氷熱源複合ヒートポンプを稼動させることにより、雪氷利用を前提とした高密度雪氷貯蔵と同時に冷凍サイクル上の凝縮熱を融雪し、低温暖房に活用が可能となり、従来から冬期に一般的に使用されている空気熱源融雪ヒートポンプと同等性能効果を享受しながら、一方で自然冷熱である雪氷を高密度化して蓄熱することとなり、従来の貯雪による食品の冷蔵、夏期の冷房に比べ、以下の効果が得られる。
即ち貯雪氷室のコンパクト化(従来貯雪容量の約1/3〜2/3)、及び冷却効果期間の増長(従来貯雪期間の約1.5〜2倍)を可能とするとともに、冬期に集雪しながら、融雪もしくは暖房を行なうなどの複合付加価値を得る。
また夏期の従来型冷房設備の運転を大幅に削減し、電力、燃料消費によるCO2削減を行なうとともに、ヒートポンプで発生する凝縮熱を大気に直接放出せず、地球温暖化対策及びヒートアイランド対策に寄与することができる。
また空港施設、航空機に、非水溶性不凍液を冷却もしくは自然温度で噴流、散布し、不凍液循環流雪溝に流動、除雪、融雪し、一部を空港ビルの冷熱利用に貯雪しながら冷却氷結化すると同時に、ヒートポンプの凝縮器で発生する凝縮熱を空港ビル周囲の歩道融雪や施設暖房に活用することにより、以下の効果が得られる。
即ち降雪初期から滑走路上の雪を除排雪することにより、積雪による滑走路閉鎖はほとんどなくなり、欠航による経済的損失を大幅に削減できるとともに、滑走路、誘導路、エプロンなどの除雪が基本的に自動化されるため、人為的機械処理作業は大幅に削減され、当該路面から自動搬送され堆積される雪の処理は、不規則な降雪時間帯とは別の時間管理の中で行なうことが可能となり、待機するオペレーターの省人化、除雪機械台数の削減が可能となる。
また従来、航空機防除雪氷に使用されるグリコール加熱噴射方式による不凍液の使い捨てに比べ、不凍液の再利用率は格段に向上し、排水処理設備への負荷も大幅に軽減する。さらに不凍液供給管より適宜、防除雪氷作業車に低温流動性の高い不凍液供給が可能であり、現状のグリコール加熱準備などの時間削減が可能となるとともに、除雪した雪氷の一部を空港ビル内に冷却高密度化して貯蔵することにより、同時に冷熱回収ヒートポンプによる空港ビル周辺の融雪、施設暖房が可能となり、また夏期は貯蔵雪氷冷熱を冷房、冷却に利用することにより、従来の空調冷凍機の運用は不要となり、夏期電力ピーク削減、冷房人工排熱の大気への放出を抑制し、地球温暖化対策及びヒートアイランド対策の一助を成す。
さらに食品工場、ビル等の屋根、屋上、ソーラーパネルおよび建物周囲車道への降雪に対し、非水溶性で低温流動性の高い不凍液を、雪温度以下に冷却もしくは自然状態温度で噴流、散布することにより流動、搬送、雪氷を分離後、冷却氷結高密度化と同時に冷熱回収ヒートポンプ利用による歩道融雪、施設暖房を行なうことにより、以下の効果が得られる。
即ち高密度雪氷冷熱を食品冷蔵に活用することにより、従来型冷蔵設備の運転を大幅に削減し、電力使用量、コスト及びCO2を低減することができる。また従来のようにヒートポンプの凝縮器で発生する凝縮熱を大気に直接放出しないため、地球温暖化対策及びヒートアイランド対策に寄与する。
さらに雪氷の流動、搬送を自動で行い、人為的な機械、労力コストを削減できるとともに、ソーラーパネルの冬期運用効率を向上することができ、また冬期の建物周囲融雪、夏期の冷房熱源に複合活用することにより、寒冷積雪地域でのソーラーパネルの用途を拡大することができる。
本発明によれば、寒冷積雪の都市、空港、鉄道駅等の克雪、利雪課題を抱える地域において、非水溶性不凍液を自然温度もしくは冷却し、循環することにより、建造物、道路、橋梁、鉄道、滑走路などに降雪、凍結する雪氷の自動処理と、降雪面の凍結防止を行い、流動させた雪氷を冷却氷結化すると同時に、冷却熱回収ヒートポンプ運用により融雪・低温度暖房を行い、氷結化により高密度化された冷熱を冷房・冷却などに複合活用する都市、空港、鉄道駅等の非水溶性不凍液による雪氷自動処理のための高密度化冷温熱活用方法及びヒートポンプシステムを実現することができる。

Claims (6)

  1. 雪氷を熱源とするヒートポンプを用いて降雪面の除雪及び融雪を行なう方法において、冬季に非水溶性の不凍液からなる低温熱媒体をヒートポンプの蒸発器で降雪温度以下に冷却して降雪面に散布して除雪し、その後排除された雪及び前記不凍液を回収した後、両者を分離し、分離した同不凍液を前記ヒートポンプの低温熱媒体として再利用するとともに、前記ヒートポンプの凝縮器で発生した凝縮熱を地域の融雪用循環流体、融雪媒体又は暖房用循環流体の加熱に用い、さらに回収された雪氷を冷房又は冷却の冷熱源として利用することを特徴とする雪氷を熱源とする複合熱利用方法。
  2. 排除された雪及び前記不凍液を貯雪氷槽に回収し、その後両者を固液分離することを特徴とする請求項1記載の雪氷を熱源とする複合熱利用方法。
  3. 非水溶性不凍液からなる前記低温熱媒体を寒冷積雪地域の空港の滑走路、誘導路、エプロンを含む降雪面及び航空機体に散布し、降雪の初期段階又は凍結状態にある雪氷を流動させて、前記降雪面に設けた流雪溝に落とし込んで除雪し、その後排除された雪及び前記不凍液を回収した後両者を分離し、分離した同不凍液の少なくとも一部を前記ヒートポンプの低温熱媒体として再利用するとともに、前記ヒートポンプの凝縮器で発生した凝縮熱を空港ビル周辺の歩道及び駐車場の融雪用循環流体及び暖房用流体の加熱に用い、さらに回収された雪氷を空港施設の冷房又は冷却の冷熱源として利用することを特徴とする請求項1記載の雪氷を熱源とする複合熱利用方法。
  4. 非水溶性不凍液からなる前記低温熱媒体を寒冷積雪地域の食品工場、ビルを含む建物の屋根、ソーラーパネル又は同食品工場の敷地内車道を含む降雪面に散布し、降雪の初期段階又は凍結状態にある雪氷を融解又は物理的に流動させて、前記降雪面に設けられた流雪溝に落とし込んで除雪し、その後排除された雪及び前記不凍液を回収した後両者を分離し、分離した同不凍液の少なくとも一部を前記ヒートポンプの低温熱媒体として再利用するとともに、食品工場施設の歩道及び駐車場の融雪用循環流体及び暖房用流体の加熱に用い、さらに回収された雪氷を食品工場施設の冷房又は冷却用の冷熱源として利用することを特徴とする請求項1記載の雪氷を熱源とする複合熱利用方法。
  5. 非水溶性不凍液からなる前記低温熱媒体を寒冷積雪地域の鉄道軌道又は鉄道駅施設の降雪面又は列車に散布し、降雪の初期段階又は凍結状態にある雪氷を融解又は物理的に流動させて、前記降雪面に設けられた流雪溝に落とし込んで除雪し、その後排除された雪及び前記不凍液を回収した後両者を分離し、分離した同不凍液の少なくとも一部を前記ヒートポンプの低温熱媒体として再利用するとともに、鉄道駅周辺の歩道及び駐車場の融雪用循環流体及び暖房用流体の加熱に用い、さらに回収された雪氷を鉄道駅施設の冷房又は冷却用の冷熱源として利用することを特徴とする請求項1記載の雪氷を熱源とする複合熱利用方法。
  6. 雪氷を熱源とするヒートポンプを用いて積雪面の除雪及び融雪を行なうシステムにおいて、非水溶性不凍液からなる低温熱媒体を降雪温度以下に冷却するヒートポンプの蒸発器と、同低温熱媒体を降雪面に搬送する管路と、同管路に設けられた散布装置と、散布された低温熱媒体及び雪氷を回収搬送する機構と、回収された低温熱媒体及び雪氷を貯留する貯雪氷槽と、低温熱媒体及び雪氷を分離する装置と、地域の融雪用循環流体、融雪媒体又は暖房用循環流体として使用するブラインを加熱するヒートポンプの凝縮器と、前記ブラインを同凝縮器と熱利用対象物との間を循環させる循環路とを具備することを特徴とする雪氷を熱源とするヒートポンプシステム。
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