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JP4001105B2 - ロボットによる任意形状物体の把持方法 - Google Patents
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JP4001105B2 - ロボットによる任意形状物体の把持方法 - Google Patents

ロボットによる任意形状物体の把持方法 Download PDF

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本発明はロボットによって任意の形状の物体を把持する方法に関し、特に、視覚センサによって対象物の形状を認識して物体を把持する方法に関する。
産業用ロボットなどでは、通常、把持対象物・処理内容が限定されており、対象物に応じたロボットハンドの形状や把持制御が行われている。さらに、把持対象物を単品から複数に拡大し、それぞれに応じた処理を行わせる技術として視覚センサを用いたロボットハンドがある(例えば、特許文献1、2参照。)
特許文献1の技術は、ハンドの指中心軸と、光学式の距離センサ、視覚センサの光軸を一致させることで、座標変換演算を不要としてハンドの動作速度の向上を図ったものである。特許文献2の技術は、ロボットハンドに対象物であるワークを撮像する撮像手段を配置し、撮像した画像を基にしてワークの位置、形状を算出してハンドの把持姿勢制御を行うものである。
特開平6−31666号公報 特開2003−94367号公報
これらの技術では、把持対象物がロボットハンドによる把持を想定した把持部を持っていたり、ロボットハンドでの把持に適した形態をとっていることが前提となっている。しかしながら、ロボットハンドの適用範囲をさらに拡大していく場合、任意の形状を有する多様な物体を適切に把持する動作を行う必要が出てくる。
そこで本発明は、視覚センサを有し、ロボットハンドによって任意形状物体を適切に把持することを可能とするロボットによる任意形状物体の把持方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るロボットによる任意形状物体の把持方法は、視覚センサと、多指・多関節を有するロボットハンドとを有するロボットによる任意形状物体の把持方法であって、(1)視覚センサで取得した対象物体の画像から、数種の所定単純形状のうちで対象物体形状に近似する単純形状を画像認識により求め、(2)求めた単純形状とその向き・大きさに基づいて、把持点を含む対象物体の断面が矩形となる把持形態である方形把持及び把持点を含む対象物体の断面が円形となる把持形態である円形把持から適切な把持方法を選択すると共に把持に用いる指の本数、把持方向、把持点の重心位置、及び把持点の配置を設定し、(3)それに応じてロボットハンドの各指の把持点を算出し、(4)各指を制御して把持動作を行うことを特徴とする。
この所定単純形状は、直方体を含み、対象物体が直方体に近似すると判定した場合は、床面を含まない対向する2面のうち2面間の距離の最も小さな2面上に把持点を配置する方形把持により把持動作を行うとよい。
直方体近似の対象物を方形把持により把持する場合は、前記直方体における前記把持点が配置される把持平面の中心と、該把持平面の把持点の重心を一致させるとよい。
また、所定単純形状は、楕円球を含み、対象物体が楕円球に近似すると判定した場合は、物体の中心を通る水平面と物体の表面との交線上に把持点を配置する円形把持により把持動作を行うとよい。
楕円球近似の対象物を円形把持により把持する場合は、把持に関与する指のうち、対象物体よりロボットの体に近い側に配置される指の把持点の重心位置と、対象物体よりロボットの体に遠い側に配置される指の把持点の重心位置とを結ぶ線が近似した楕円球の中心を通るよう各把持点を配置するとよい。
さらに、所定の単純形状は、円柱を含み、対象物体が円柱に近似すると判定した場合は、円柱の中心軸の向きにより、円柱表面と該中心軸を含む平面との交線上に把持点を配置する方形把持と、円柱の端面上に把持点を配置する円形把持のいずれかを選択して把持動作を行うとよい。
円柱近似の対象物を方形把持により把持する場合は、把持に関与する指のうち、対象物体よりロボットの体に近い側に配置される指の把持点の重心位置と、対象物体よりロボットの体に遠い側に配置される指の把持点の重心位置とを結ぶ線が近似した円柱の中心軸と交わるよう各把持点を配置するとよい。
本発明においては、まず、対象物の画像を視覚センサにより撮像し、取得した画像から画像認識を行うことで、対象物を単純な形状(直方体、円柱、楕円球等)へ当てはめる(近似する)。近似した形状、その向き、大きさから方形把持、円形把持のうちで適切な把持方法を選択し、選択した把持方法による把持点を算出する。求めた把持点から逆算して把持点への各指の移動経路を求め、求めた移動経路に応じて各指を制御し、対象物を把持する。
算出した把持点へロボットハンドの指を配置可能か否かを判定し、配置不能と判定した場合には、把持面または把持点を所定の軸に対して回転させて再試行するとよい。
対象物とロボットとの位置関係によっては、設定した把持点と指との対応関係が満たされるよう指を配置することができない場合がある。このような場合は、把持面または把持点を所定のを中心として回転させて再試行、つまり、把持点の設定と把持点への各指の移動経路の設定を行う。
本発明によれば、対象物を単純な形状に当てはめ、当てはめた形状に応じて把持方法、把持点の設定を行うことで、比較的複雑な形状を有する任意の物体についても把持が可能となり、ロボットハンドの適用範囲が拡大する。また、当てはめを行うことで、把持方法、把持点の選択部分のプログラムを共通化し、簡略化することができるので、制御に必要なプログラム容量が少なくてすみ、確実な把持が行える。
対象物とロボットの位置関係によって、最初に設定した把持点での把持が困難な場合も、把持面・把持点を所定のを中心として回転させることで把持点の調整を簡略化することができ、把持不能となるのを抑制して、対象物を確実に把持することができる。
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の参照番号を附し、重複する説明は省略する。
図1は本発明に係るロボットによる任意形状物体の把持方法が適用されるロボットハンドの構成を示す図であり、図2は、その制御系、つまり、本発明に係るロボットによる任意形状物体の把持方法を実行する制御系を示すブロック構成図である。
本実施形態のロボットハンド1は、母指10、示指11、中指12、薬指13の4指からなる。母指10は、4つの関節ごとにそれぞれモータ14が配置された4自由度のリンク系であり、根元に6軸力センサ15が配置されている。この6軸力センサ15は、互いに直交する3軸方向のそれぞれに沿う方向の力と、各軸方向回りの力を独立に検出可能なセンサである。他の3指11〜13は、最先端の関節を除く3つの関節ごとにそれぞれモータ14が配置され、最先端の関節は、隣接する関節と連動する構成とされている(連動関節17)。したがって、4関節でそれぞれ3自由度のリンク系を構成する。ロボットハンド1全体の自由度は13となる。各指11〜13の根元にはそれぞれ母指10と同様に6軸力センサ15が配置されている。これらの各指の先端10t〜13tは、曲面形状の弾性体で構成されている。さらに、各関節には、関節の曲げ角度を検出するためのエンコーダポテンションメータ16が配置されている。
このロボットハンド1は、図1、図2では図示を省略しているが、アーム7によって、ロボット本体8に取り付けられている。ロボット本体8は、左右にアーム7を有し、頭部にカメラアイ3を備えている。アーム7にもモータとエンコーダポテンションメータが配置され、ロボットハンド1を所望の位置に移動させることが可能な構成となっている。
制御系は、RAM、ROM、CPU等で構成される制御ECU2を中心に構成されており、把持対象物の画像を撮影するカメラアイ3の出力画像から画像認識によって対象物の形状・位置を認識する画像認識部20と、認識結果を基にして把持位置・把持姿勢を計算する把持姿勢演算部21と、ロボットハンド1の動きを制御するハンド制御部22とを有している。ハンド制御部22には、上述した各6軸力センサ15と、エンコーダポテンションメータ16の各出力信号が入力され、モータドライバ4により、各モータ14の動きを制御する。
制御系は、このような構成に限られるものではなく、指示された姿勢となるようロボットハンド1の動きを制御する制御部と、画像認識装置や把持姿勢の演算部を、別体としてもよい。また、ハードウェア的に区分されていてもソフトウェア的に区分されていてもよい。
続いて、このロボットハンド1によって把持対象物を把持する際の制御方法を具体的に説明する。図3は、制御処理のメインフローチャートである。
最初に、カメラアイ3から入力された画像情報を基にして、画像認識部20が画像認識により、把持対象物を所定の単純形状のいずれかに当てはめる(ステップS1)。ここでは、直方体(立方体を含む)、円柱、楕円球(真円球を含む)のうちいずれかの単純形状への当てはめ(近似)を行うものとする。この当てはめにおいては、把持対象物を内包する最小の単純形状を求める。図4〜図6は、それぞれ、任意形状物体、コップ、りんごを直方体、円柱、楕円球に当てはめた場合の当てはめの例を示している。この当てはめは、テンプレートマッチング、特徴抽出、相関演算等によって行うことができる。単純形状に当てはめたら、当てはめた単純形状の大きさと向きを求める(ステップS3)。
ステップS5では、当てはめた単純形状の種別を判別し、判別した単純形状に応じてステップS11、S31、S41へと分岐させる。
ステップS11では、当てはめた単純形状が直方体の場合の把持方法決定処理を行う。具体的な処理のフローチャートを図7に示す。まず、把持方法を方形把持に設定する(ステップS110)。ここで、方形把持は、把持点を含む対象物断面が矩形となる把持形態である。そして、対向する2面の組み合わせ(3組存在する。)のうち、2面間の距離が最も近い2面を把持平面とする(ステップS112)。
次に、その2面のうち一方が床面に接している面か否かを判定する(ステップS114)。床面に接している場合には、他の対向する2面の組みあわせ(2組)のうち、2面間の距離が近いほうを把持平面に設定する(ステップS116)。床面に接していない場合には、選択していた把持平面を維持する。
ここで、2面間の距離が最も近い対向する2平面の組み合わせが2組以上存在する場合(いずれかの断面が正方形の場合)には、ロボット本体8に近い側の平面を含む組み合わせを優先し、距離も同一の場合には、ロボット本体8に対して外側に位置する側の平面を含む組み合わせを優先する。
把持平面が確定したら、対象物の主軸方向の長さLMを判定して分岐する(ステップS118)。ここで、直方体における主軸とは、物体の中心を通り、把持平面を構成する長辺方向に平行な直線を指す。把持平面が正方形の場合には、ロボット本体8に近い側の辺方向に平行な直線を主軸とする。
主軸方向の長さLMが短く、L未満の場合には、ステップS120に移行して2本指把持とし、主軸方向の長さLMが十分に長く、L(L>L)を超える場合には、ステップS122に移行して4本指把持とし、主軸方向の長さLMがL以上L以下の場合には、ステップS124に移行して3本指把持に設定する。
把持に用いる指の本数が確定したらステップS126へと移行して主軸方向を判定する。主軸方向が横(例えば、水平面となす角度が45度未満の場合)と判定した場合には、把持方向を上方からに設定する(ステップS128)。主軸方向が横ではなく鉛直に近いと判定した場合には、把持方向を横方向からに設定する(ステップS130)。
把持方向、把持面、把持に用いる指の本数が確定したら、ステップS13へと移行して把持点の空間座標位置を求める。
4本指把持の場合の把持点位置を図8に示す。ここで、対象物6を当てはめた直方体60で表し、この直方体60には、把持平面60A、60Bと主軸60Cが設定されている。主軸60C上に直方体60の中心60Oを設定し、把持平面60A、60Bおよび主軸60Cに直交する直線60Dと把持平面60A(両把持平面60A、60Bのうち、ロボットに近い側の平面)の交点を母指10による把持点10Xとし、直線60Dと把持平面60Bの交点を中指12による把持点12Xとする。そして、把持平面60B上で12Xから主軸60C方向にΔlずつ離れた2点(2点の中心が12Xとなる。)をそれぞれ示指11による把持点11X、薬指13による把持点13Xとする。
2本指把持の場合は、図9に示されるように、4本指把持の場合と同一の手法で、把持点10X、12Xを求める。なお、中指12に代えて示指11により把持してもよい(この場合には、把持点12X位置に把持点11Xを配置することになる)。
3本指指示の場合も基本的な配置は4本指把持の場合と同様である。その把持点位置を図10に示す。この場合も、把持平面60A、60Bおよび主軸60Cに直交する直線60Dと把持平面60A、60Bそれぞれの交点を求める。60Aとの交点を母指10による把持点10Xとする点は2本指、4本指把持の場合と共通するが、直線60Dと把持平面60Bの交点自体をいずれかの指の把持点に設定するのではなく、この交点を示指11による把持点11Xと中指12による把持点12Xの中点とする。ここで、把持点11Xと12Xは、主軸60C方向にΔl離れて配置される。
把持点座標が決まったら、把持点に各指を配置するための把持姿勢を逆運動学手法により算出する(ステップS15)。具体的には、各指→手首→アームの順に先端からロボット本体へ向かってそれぞれの姿勢と位置を算出する。
把持姿勢が算出できたら、アーム関節角が可動範囲内にあるか否かを判定する(ステップS17)。可動範囲外の場合は、ステップS19へと移行して把持点の調整処理を行う。この把持点調整処理は直方体の場合、以下のようにして行う。
把持方向が横方向からに設定されている場合の調整例を図11に示す。初期設定の把持方向が図中の1に示される方向からだとすると、これを1→2→3→4の順に上から見て反時計回りに90度ずつ変更する。つまり、把持平面を反時計回りに隣接の面へと移動させていくことになる。
把持方向が上方向からに設定されている場合の調整例を図12に示す。初期設定の把持方向が図中の5に示される方向からだとする(ここで、図の手前側に母指を配置するものとする。図中他の場合も数字は母指に近い側を示す)。この場合も、把持方向を5→6→7→8の順に上から見て反時計回りに90度ずつ変更する。つまり、把持平面を反時計回りに隣接の面へと移動させていくことになる点では横方向からの場合と同様である。
次のステップS21では、把持方向調整の限界位置に至っていないかを判定する。具体的には、直方体の場合は、初期設定位置に戻った場合を限界位置と判定し、把持不能と判定してステップS23へと移行し、把持不能である旨を報知して処理を終了する。把持方向が初期位置に至っていない場合には限界位置に至っていないと判定してステップS13へと戻り、把持点位置座標の計算から再計算を行う。
ステップS17でアームが可動範囲内にあると判定した場合は、把持動作へと移行する。具体的には、アーム、手首のモータを制御して目標把持姿勢を得る(ステップS25)。次に、ハンド制御部22は、エンコーダポテンションメータ16の出力が所定の角度位置となるようモータドライバ4によりロボットハンド1の各モータ14を制御することで、各指の先端を求めた把持位置へと配置する(ステップS27)。そして、6軸力センサ15の出力から算出した把持力が目標値となるようモータ14の動作を制御することで把持を行う(ステップS29)。把持後は、別のプログラムに移行し、対象物の移動や姿勢変更等所定の動作を実行する。
ステップS5で当てはめた単純形状が楕円球であった場合には、ステップS31へと分岐して楕円球の場合の把持方法決定処理を行う。この場合の詳細な処理のフローチャートを図13に示す。まず、上方からの円形把持に設定する(ステップS310)。円形把持は、把持点を含む対象物断面が楕円形(真円形を含む)となる把持形態である。最初に、把持に用いる指の本数を決定する。具体的には、対象物の中心を含む水平断面における長径DLをしきい値Dと比較する(ステップS312)。長径DLがしきい値D未満の場合には、2本指把持とし(ステップS314)、長径DLがしきい値D以上の場合には、4本指把持とする(ステップS316)。
把持方法を決定したら、ステップS13へと移行して把持点位置を求める。把持点位置の求め方を図14を参照して説明する。ここで、対象物6を当てはめた楕円球を62とし、楕円球62中で、中心62Oを含む水平断面を62Dで、その水平断面62Dと楕円球62の表面との交線である円周を62Rで、中心62Oを通る垂直線ベクトルを62Vでそれぞれ表す。
アーム7の付け根の空間位置座標をR1、その鉛直下向きに所定距離h離れた位置の空間位置座標をR2とする。ここで、R1の空間位置座標が(x,y,z)で表されるとき、R2の空間位置座標は、(x,y,z−h)で表せる。R1、R2、62Oを含む平面を求め、この平面Pと円周62Rの交点2点を求め、そのうちのロボット本体8に近い側を母指10による把持点10Xとし、他方の点を中指12による把持点12Xとする(図15(a)参照)。2本指把持の場合には、これで把持点設定処理は終了する。
4本指把持の場合には、さらに、把持点12Xから距離Δlずつ離れた円周62R上の2点をそれぞれ示指11による把持点11X、薬指13による把持点13Xとする(図15(b)参照)。距離Δlに代えて、把持点12Xを中心62Oに対して±θだけ円周62R上にずらした位置に把持点11X、13Xを配置してもよい。
把持点座標が決まったら把持姿勢の算出を行う(ステップS15)。これ以降の処理は、把持点調整処理を除いて当てはめた形状が直方体の場合と同一である。そのため、処理の異なる把持点調整処理についてのみ説明する。
ステップS19の把持点調整処理は、円形把持の場合には以下のように行う。図15(a)(b)に示される各把持点位置を、円周62R上で鉛直軸を中心として反時計回りに5度ずつ移動させる。ステップS39では、この移動角度が初期設定位置から180度を超えた場合に、限界位置と判定して把持不能と判定する。
ステップS5で当てはめた形状が円柱であった場合には、ステップS41に移行して把持方法決定処理を行う。具体的な処理のフローチャートを図16に示す。まず、主軸の方向を判定する(ステップS410)。主軸方向が横方向(主軸と鉛直方向とのなす角度が所定角度、例えば45度、以上の場合)にある、つまり円柱が横倒しになっていると判定した場合には、ステップS412へと移行してさらに円柱の長さを判定して分岐する。円柱の長さLが短く、L未満の場合には、ステップS414に移行して2本指把持とし、円柱の長さLが十分に長く、L(L>L)を超える場合には、ステップS416に移行して4本指把持とし、円柱の長さLがL以上L以下の場合には、ステップS418に移行して3本指把持に設定する。
ステップS414、S418で2本指または3本指把持に設定した場合には、さらに、円柱の直径Dとしきい値Dthとを比較する(ステップS420)。D>Dthであり、円柱よりも円盤に近い形状であると判定した場合には、横方向からの4本指による方形把持に変更する(ステップS422)。DがDth以下と判定した場合と、ステップS416で4本指把持に設定した場合は、上方からの方形把持に設定する(ステップS424)。
ステップS410で主軸方向が縦方向と判定した場合には、ステップS426へと移行して円柱の長さ(高さ)Lとしきい値Lth(Lth>L)とを比較する。L>Lthの場合には、十分に長い円柱であると判定して、横からの4本指による方形把持に設定する(ステップS428)。LがLth以下の場合には、円柱が短いと判定して上方からの円形把持に設定し(ステップS430)、円柱の直径Dとしきい値Dth2とを比較する(ステップS432)。
>Dth2であり、十分な太さの円柱であると判定した場合には、4本指把持とする(ステップS434)。逆にDがDth2以下で十分な太さのない細い円柱と判定した場合は、2本指把持に設定する(ステップS436)。
把持方法を決定したら、ステップS13へと移行して把持点位置を求める。この場合の把持点位置の求め方を図17〜図20を参照して説明する。ここで、対象物6を当てはめた円柱を61で表し、円柱61の主軸を61c、その中心を61Oとし、壁面を61w、両端面をそれぞれ61A、61Bで表す。
方形把持の場合には、基本的には直方体の場合に類似する。まず、円盤の端面を把持する場合には、図17(a)に示されるように、端面61A、61Bをそれぞれ把持平面として、図8に示される直方体60の場合と同様の方法で各把持点10X〜13Xを配置する。これにより、中心軸上に把持点10Xと12Xとが配置されることになる。
横向きの円柱を上方から把持する場合(4本指把持の場合)は、図17(b)に示されるように、円柱61の中心61Oを通り、主軸61cに直交する水平方向の直線61Dを求め、これと壁面61wとの交点をそれぞれ母指10による把持点10X、中指12による把持点12Xとする。そして、把持点12Xをはさみ、主軸方向にそれぞれΔlだけ離れた点をそれぞれ示指11による把持点11X、薬指13による把持点13Xとする。
縦向きの円柱を横方向から把持する場合を、図18、図19を参照して説明する。図14に示される場合と同様に、アーム7の付け根の空間位置座標をR1、その鉛直下向きに所定距離h離れた位置の空間位置座標をR2とする。そして、R1、R2をロボット本体8側に距離sだけシフトさせた点をR1’、R2’とする。これは、図19に示されるように、横方向からの円柱把持の場合には、ロボットハンド1の付け根部分およびアーム7部分より対象物6は図中の左右方向でロボット本体8よりに位置させる必要があることから、これを考慮してR1、R2をロボット本体8側へ所定距離シフトさせるものである。このシフト量sは、横方向から物体を把持する際の指先とアーム7中心の延長線との距離に応じて適宜設定される。
設定したR1’、R2’と円柱61の中心61Oを通る平面P’を求める。円柱61の中心61Oを通り、主軸61cに直交する横断面61sを求め、この横断面61sと平面P’との交点をそれぞれ母指10による把持点10X、中指12による把持点12Xとする。示指11による把持点11X、薬指13による把持点13Xは、それぞれ把持点12Xから主軸方向にそれぞれΔl離れた点として求めることができる。
上方からの円形把持の場合には、端面に把持点を配置する。具体的には、図18の場合と同様に平面P’を求め、これと端面61Aの円周との交点をそれぞれ母指10による把持点10X、中指12による把持点12Xとする。示指11による把持点11X、薬指13による把持点13Xは、楕円球の場合と同様の手法により配置される。
把持点座標が決まったら把持姿勢の算出を行う(ステップS15)。これ以降の処理は、把持点調整処理を除いて当てはめた形状が直方体の場合と同一である。円柱の場合の把持点調整処理は、円柱が縦向きの場合は、楕円球の場合と同様に主軸を中心にして移動させればよい。円柱が横向きの場合も主軸を中心に移動させるが、この場合、ロボットハンド1の先端または本体が床面に衝突する可能性がある。そのため、円柱の直径に応じて限界位置となる角度を変更する。
このように形状に応じて把持点を配置することで、できるだけ、物体中心を含む線または面上に各把持点を配置することができる。重心に近い位置である物体中心を囲むように把持点を設定することで、対象物体を確実に把持する可能性の高い把持点を設定できる。太くて短い円柱類似形状の物体が縦向きに置かれている場合には、端面を把持する形となるが、この場合も端面自体が重心に近い位置に存在するため、対象物体を確実に把持する可能性の高い把持点を設定できる点に変わりはない。
そして、比較的複雑な形状を有する任意の物体に対しても単純な形状へと当てはめを行うことで、形状を認識できずに把持できなくなるケースを減らし、任意形状の物体に適切な把持点候補を設定することが可能となる。また、把持点設定の方法も簡略化されているため、設定を行うプログラムサイズを小さくし、かつ、高速で設定を行うことができるため、ロボットハンドの応答性も向上する。
さらに、当てはめた形状と実際の形状とに多少の差異があっても、把持力が目標値となるよう制御して把持を行うことで、その差異を吸収することができるため、当てはめの精度を高精度とする必要がなく、物体を適切に把持することができる。
ここでは、対象物を直方体、楕円球、円柱のいずれかに当てはめたうえで把持点を決定する手法を説明したが、当てはめる単純形状はこの3つに限られるものではなく、また、この3つが必須となるものでもない。
また、指は4指に限られず、対向する2指以上があれば、2指、3指あるいは5指以上であってもよい。また、対向する指の組み合わせは、上述したように1指−多指の組み合わせに限られるものではなく、2指−2指や2指−3指等の組み合わせとしてもよい。
把持点の設定方法は、上述した処理ルーチンに限られるものではなく、方形把持、円形把持を基本として、ロボットハンドの指の配置、その可動範囲に応じて適宜設定すればよい。
本発明に係るロボットによる任意形状物体の把持方法が適用されるロボットハンドの構成を示す図である。 本発明に係るロボットによる任意形状物体の把持方法を実行する制御系を示すブロック構成図である。 本発明に係る把持方法の制御処理のメインフローチャートである。 任意形状物体を直方体に当てはめた例を示す図である。 コップを円柱に当てはめた例を示す図である。 りんごを楕円球に当てはめた例を示す図である。 直方体の把持方法決定処理を示すフローチャートである。 直方体を4本指で把持する場合の把持点位置を示す図である。 直方体を2本指で把持する場合の把持点位置を示す図である。 直方体を3本指で把持する場合の把持点位置を示す図である。 直方体を横方向から把持する場合の把持位置の調整を説明する図である。 直方体を上方向から把持する場合の把持位置の調整を説明する図である。 楕円球の把持方法決定処理を示すフローチャートである。 楕円球の把持点位置の設定を説明する図である。 楕円球を2本指で把持する場合(図15(a))と、4本指で把持する場合(図15(b))の把持点位置を示す図である。 円柱の把持方法決定処理を示すフローチャートである。 円柱を方形把持する場合の把持点位置を示す図である。 縦向き円柱の把持点位置の設定を説明する図である。 横方向からの縦向き円柱の把持点位置を示す図である。 上方からの縦向き円柱の把持点位置を示す図である。
符号の説明
1…ロボットハンド、2…制御ECU、3…カメラアイ、4…モータドライバ、6…対象物、7…アーム、8…ロボット本体、10…母指、11…示指、12…中指、13…薬指、10t〜13t…先端、10X〜13X…各把持点、14…モータ、15…軸力センサ、16…エンコーダポテンションメータ、17…連動関節、20…画像認識部、21…把持姿勢演算部、22…ハンド制御部、60…直方体、61…円柱、62…楕円球。

Claims (8)

  1. 視覚センサと、多指・多関節を有するロボットハンドとを有するロボットによる任意形状物体の把持方法であって、
    視覚センサで取得した対象物体の画像から画像認識により、数種の所定単純形状のうちで対象物体形状に近似する単純形状を求め、求めた単純形状とその向き・大きさに基づいて、把持点を含む対象物体の断面が矩形となる把持形態である方形把持及び把持点を含む対象物体の断面が円形となる把持形態である円形把持から適切な把持方法を選択すると共に把持に用いる指の本数、把持方向、把持点の重心位置、及び把持点の配置を設定し、それに応じて前記ロボットハンドの各指の把持点を算出し、前記各指を制御して把持動作を行うことを特徴とするロボットによる任意形状物体の把持方法。
  2. 前記所定単純形状は、直方体を含み、対象物体が直方体に近似すると判定した場合は、床面を含まない対向する2面のうち2面間の距離の最も小さな2面上に把持点を優先して配置する方形把持により把持動作を行うこと特徴とする請求項1記載のロボットによる任意形状物体の把持方法。
  3. 直方体近似の対象物を方形把持により把持する場合は、前記直方体における前記把持点が配置される把持平面の中心と、該把持平面の把持点の重心を一致させることを特徴とする請求項2記載のロボットによる任意形状物体の把持方法。
  4. 前記所定単純形状は、楕円球を含み、対象物体が楕円球に近似すると判定した場合は、物体の中心を通る水平面と物体の表面との交線上に把持点を配置する円形把持により把持動作を行うことを特徴とする請求項1記載のロボットによる任意形状物体の把持方法。
  5. 楕円球近似の対象物を円形把持により把持する場合は、把持に関与する指のうち、対象物体よりロボットの体に近い側に配置される指の把持点の重心位置と、対象物体よりロボットの体に遠い側に配置される指の把持点の重心位置とを結ぶ線が近似した楕円球の中心を通るよう各把持点を配置することを特徴とする請求項4記載のロボットによる任意形状物体の把持方法。
  6. 前記所定の単純形状は、円柱を含み、対象物体が円柱に近似すると判定した場合は、円柱の中心軸の向きにより、円柱表面と該中心軸を含む平面との交線上に把持点を配置する方形把持と、円柱の端面上に把持点を配置する円形把持のいずれかを選択して把持動作を行うことを特徴とする請求項1記載のロボットによる任意形状物体の把持方法。
  7. 円柱近似の対象物を方形把持により把持する場合は、把持に関与する指のうち、対象物体よりロボットの体に近い側に配置される指の把持点の重心位置と、対象物体よりロボットの体に遠い側に配置される指の把持点の重心位置とを結ぶ線が近似した円柱の中心軸と交わるよう各把持点を配置することを特徴とする請求項6記載のロボットによる任意形状物体の把持方法。
  8. 算出した把持点へロボットハンドの指を配置可能か否かを判定し、配置不能と判定した場合には、把持面または把持点を所定のを中心として回転させて再試行することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のロボットによる任意形状物体の把持方法。
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