JP4004606B2 - フォトレジストフィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はプリント配線板の製造に用いられるフォトレジストフィルムに関し、更に詳しくは感度、解像力、密着性、エッチングでの導体のかけや染み込みのない耐エッチング性に優れ、更にレジストパターンのギザツキのないレジストパターン形成性に優れたフォトレジストフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プリント配線板等の製造には感光性樹脂組成物を用いたフォトレジスト法が用いられており、このフォトレジスト法においては、例えば、まず透明なフィルム等の支持体上に感光性樹脂組成物を塗布して感光性樹脂組成物層を形成した後、この感光性樹脂組成物層を所望のパターンを形成しようとする基板表面に積層し、次いで該感光性樹脂組成物層に原画をパターンマスクを介して露光した後、未露光部分を溶剤又はアルカリ水溶液による現像処理により除去して、レジスト画像を形成させ、形成されたレジスト画像を保護マスクとし、公知のエッチング処理又はパターンメッキ処理を行った後、レジスト剥離して印刷回路基板を製造する方法が通常行われる。このような製造工程において、生産性向上、時間短縮化のために高感度を有することが求めれらている。
更に近年では、電子機器の小型、軽量化に伴いプリント配線板の微細化、高密度化が進んでおり、高解像力をもつドライフィルムレジスト(DFRと略すことがある)が求められている。
【0003】
このような感光性樹脂組成物に用いれる光重合開始剤としては、例えば、従来ベンゾイン類、ケトン類、キノン類、ジケトン類、アルキルオキシムエステル類等、あるいはそれらの併用系、例えば、特開昭61−173242号公報ではベンゾフェノン/ミヒラーケトン/N−フェニルグリシン、特開平6−69631号公報ではミヒラーケトン又はチオキサントン系化合物/N−フェニルグリシン等が用いられている。又、特開平2−48664号公報では光重合開始剤として4,4′−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン/芳香族ケトン/ロフィン二量体を用い高感度で高解像力を有する樹脂組成物を提案している。更に、特開平2−62545号公報では、特定のベンゾイン類と2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体の併用系が用いられており、硬化速度が早く、かつ良好な保存安定性を有し、テンティング性や解像度の向上を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの公報に記載の光重合開始剤系では、最近の技術の高度化、高精密化を考慮すると感度においてまだまだ満足のいくものではなく、又、感度を上げるため光重合開始剤の濃度を上げると内部硬化性が悪くなり解像力及び耐現像液性の低下を引き起こすなどの問題が生じる。
更に特開平2−48664号公報に記載の4,4′−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン/芳香族ケトン/ロフィン二量体の併用系や特開平2−62545号公報に記載のベンゾイン類と2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体の併用系のみでは、本発明者等が詳細に検討した結果、解像力や感度等の点で満足のいくものではなくまだまだ改良の余地が残される。
【0005】
一方で、感度、解像度、密着性を改善する目的で、フォトレジストフィルムとしてヘイズ値が0.1〜1.5%の支持体フィルムを用いることが提案されている(特開平6−230579号公報、特開平8−123018号公報)が、該技術では、通常のアルカリ現像型ドライフィルムレジストを用いた場合には、該金属基板とレジストの密着性について、最近の技術の高度化に伴うファイン化、精細化を考慮するとまだまだ満足するものでなく、エッチングでの導体のかけや染み込み等が生じる等の耐エッチング性に劣り、歩留まりが低下し、更にレジストパターンにギザツキが生じるという問題が残るのである。
そこで、本発明ではこのような背景下において、感度、解像力、密着性に優れ、更にエッチングでの導体のかけや染み込みのない耐エッチング性に優れ、レジストパターン形成性にも優れたフォトレジストフィルムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
しかるに本発明者等はかかる課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、支持体フィルム(I)/感光性樹脂組成物層(II)/保護フィルム(III)からなるフォトレジストフィルムにおいて、支持体フィルム(I)の厚みが10〜30μmで、表面粗度(Ra)が0.001〜0.015μmであり、かつ、感光性樹脂組成物層(II)が(a)カルボキシル基含有ポリマー、(b)エチレン性不飽和化合物、(c)光重合開始剤からなり、(c)光重合開始剤として、(a)と(b)の総重量100重量部に対して(c−1)N−アリール−α−アミノ酸系化合物を0.01〜1.0重量部、(c−2)N,N′−テトラアルキル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン系化合物を0.01〜0.5重量部、(c−3)ロフィン二量体を0.5〜6.0重量部、(c−4)下記▲1▼式で示される化合物を0.1〜10重量部含有してなるフォトレジストフィルムが上記目的に合致することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
【化2】
(ここで、R1、R2は水素又はアルキル基で、それらは同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。)
本発明では、特に支持体フィルム(I)が易滑処理を施されてなり、かつ、該易滑処理面どうしの静摩擦係数(μs)が1.0以下、動摩擦係数(μd)が0.8以下である支持体フィルム(I)を用いることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明に用いる支持体フィルム(I)は、透明であることは勿論の他、支持体フィルム(I)の厚みが10〜30μm、好ましくは12〜25μmであり、表面粗度(Ra)が0.001〜0.015μm、好ましくは0.002〜0.01μmであることが必要である。かかる支持体フィルム(I)の厚みが10μm未満ではフィルムが柔軟過ぎて取り扱いに不便となり、30μmを越えると解像度が低下したり、コストアップとなる。
又、表面粗度(Ra)が0.001μm未満では製膜加工中においてフィルム表面に傷がつきやすくなり、0.015μmを越えるとレジストパターンにギザツキが生じ、導体のカケや断線の原因となる。
【0009】
ここで、表面粗度(Ra)とは、新JIS B 0601に基づき測定されるものであり、表面粗さ測定器サーフコーダ SE−30D((株)小坂研究所製)により求められる。
【0010】
本発明において、表面粗度(Ra)が0.001〜0.015μmの範囲の支持体フィルム(I)であれば特に限定されないが、例えば、東レT60タイプや帝人Oタイプ、M62タイプ、X71タイプ等のフィルムに易滑処理を施してなるものが用いられる。
易滑処理については、ポリエステル系、アクリル系、ウレタン系、シリコーン系、フッ素系等の樹脂をフィルム表面にコーティングすることにより行われる。
【0011】
更に、易滑処理されてなる支持体フィルム(I)の該易滑処理面どうしの静摩擦係数(μs)が1.0以下、動摩擦係数(μd)が0.8以下であることが特に好ましく、本発明の効果を顕著に発揮する。
かかる静摩擦係数(μs)が1.0及び動摩擦係数(μd)が0.8を越えると製膜加工中においてフィルム表面に傷がつきやすくなり好ましくない。
ここで、静摩擦係数(μs)、動摩擦係数(μd)は、JIS K 7125に基づき導かれる。
【0012】
本発明の感光性樹脂組成物層(II)は、(a)カルボキシル基含有ポリマー、(b)エチレン性不飽和化合物、(c)光重合開始剤を含有する感光性樹脂組成物からなるものである。
本発明に用いる(a)カルボキシル基含有ポリマーとしては、(メタ)アクリル酸エステルを主成分とし、これにエチレン性不飽和カルボン酸を共重合したアクリル系共重合体が好適に用いられるが、更には必要に応じ、他の共重合可能なモノマーを共重合したアクリル系共重合体とすることも可能である。この場合の各成分の含有量は(メタ)アクリル酸エステル成分が70〜85重量%、好ましくは75〜82重量%、エチレン性不飽和カルボン酸成分が15〜30重量%、好ましくは18〜25重量%、他の共重合可能なモノマー成分が0〜15重量%とすることが多い。
【0013】
ここで(メタ)アクリル酸エステルとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等が例示される。
【0014】
エチレン性不飽和カルボン酸としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのモノカルボン酸が好適に用いられ、そのほか、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸などのジカルボン酸、あるいはそれらの無水物やハーフエステルも用いることができる。これらの中では、アクリル酸とメタクリル酸が特に好ましい。
【0015】
他の共重合可能なモノマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリルジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、メタクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレートアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、アルキルビニルエーテル、(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。
【0016】
かくして得られる(a)カルボキシル基含有ポリマーには、上記以外に、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等を併用することもできる。
又、該カルボキシル基含有ポリマーの重量平均分子量は10000〜300000、好ましくは10000〜150000、更に好ましくは30000〜100000の範囲のものが好ましく、分子量が小さいとコールドフローを起こし易く、逆に大きいと現像されにくく、解像度の低下を招いたり、レジスト剥離時の剥離性に劣ることとなる。
【0017】
(b)エチレン性不飽和化合物としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンギリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキポリエトキシフェニル)プロパン、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルアクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサメチルジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレートなどの多官能モノマーが挙げられる。
【0018】
これらの多官能モノマーと共に単官能モノマーを適当量併用することもでき、そのような単官能モノマーの例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、フタル酸誘導体のハーフ(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
【0019】
上記(b)エチレン性不飽和化合物の配合割合は、(a)カルボキシル基含有ポリマー及び(b)エチレン性不飽和化合物の総重量に対して5〜90重量%、好ましくは20〜80重量%、特に好ましくは40〜60重量%の範囲から選ぶことが望ましい。(b)エチレン性不飽和化合物の過少は、硬化不良、可塑性の低下、現像速度の遅延を招き、(b)エチレン性不飽和化合物の過多は、粘着性の増大、コールドフロー、硬化レジストの剥離速度低下が招き好ましくない。
【0020】
(c)光重合開始剤としては、(c−1)N−アリール−α−アミノ酸系化合物、(c−2)N,N′−テトラアルキル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン系化合物、(c−3)ロフィン系二量体、(c−4)上記▲1▼式で示される化合物が少なくとも含有される。
(c−1)N−アリール−α−アミノ酸系化合物としては、N−フェニルグリシン、N−メチル−N−フェニルグリシン、N−エチル−N−フェニルグリシン、N−(n−プロピル)−N−フェニルグリシン、N−(n−ブチル)−N−フェニルグリシン、N−(2−メトキシエチル)−N−フェニルグリシン、N−メチル−N−フェニルアラニン、N−エチル−N−フェニルアラニン、N−(n−プロピル)−N−フェニルアラニン、N−(n−ブチル)−N−フェニルアラニン、N−メチル−N−フェニルバリン、N−メチル−N−フェニルロイシン、N−エチル−N−(p−トリル)グリシン、N−(n−プロピル)−N−(p−トリル)グリシン、N−(n−ブチル)−N−(p−トリル)グリシン、N−メチル−N−(p−クロロフェニル)グリシン、N−エチル−N−(p−クロロフェニル)グリシン、N−(n−プロピル)−N−(p−クロロフェニル)グリシン、N−メチル−N−(p−ブロモフェニル)グリシン、N−エチル−N−(p−ブロモフェニル)グリシン、N−(n−ブチル)−N−(p−ブロモフェニル)グリシン、N,N′−ジフェニルグリシン、N−メチル−N−(p−ヨードフェニル)グリシン、N−(p−ブロモフェニル)グリシン、N−(p−クロロフェニル)グリシン、N−(o−クロロフェニル)グリシン等が挙げられ、好適にはN−フェニルグリシンが用いられる。
【0021】
(c−2)N,N′−テトラアルキル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン系化合物としては、N,N′−テトラメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、N,N′−テトラプロピル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、N,N′−テトラブチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン等が挙げられ、好適にはN,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、N,N′−テトラメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノンが用いられる。
【0022】
(c−3)ロフィン系二量体としては、例えばトリフェニルビイミダール類、特に2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体、2−(o−エトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−エトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体等が挙げられ、好適には2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体が用いられる。
(c−4)上記▲1▼式で示される化合物としては、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール等が挙げられ、好適にはベンジルジメチルケタールである。
【0023】
上記(c)光重合開始剤の配合量は、(a)と(b)の総重量100重量部に対して0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜15重量部であり、それぞれの光重合開始剤については、(c−1)の配合量は、(a)と(b)の総重量100重量部に対して0.01〜1.0重量部、好ましくは0.01〜0.5重量部であり、(c−2)の配合量は、0.01〜0.5重量部、好ましくは0.01〜0.3重量部であり、(c−3)の配合量は、0.5〜6.0重量部、好ましくは0.5〜3.0重量部であり、(c−4)の配合量は、0.1〜10重量部、好ましくは1.0〜5.0重量部であることが必要である。
【0024】
かかる配合量において、(c)の配合量が0.01重量部未満では硬化不良となり、20重量部を越えると密着力の低下を招くこととなる。又、(c−1)の配合量が0.01重量部未満では感度が低下し、1.0重量部を越えると密着力が低下することとなり好ましくない。(c−2)の配合量が0.01重量部未満では解像力が低下し、0.5重量部を越えると密着力の低下となり好ましくない。(c−3)の配合量が0.5重量部未満では本発明の効果が得られず、6.0重量部を越えると密着力の低下及び保存安定性の低下となり好ましくない。(c−4)の配合量が0.1重量部未満では本発明の効果が得られず、10重量部を越えると密着力及び解像力の低下となり好ましくない。
【0025】
本発明では、上記(c)光重合開始剤として(c−1)〜(c−4)以外にその他の開始剤を併用することも好ましく採用される。その他の開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンジルジフェニルジスルフィド、ジベンジル、ジアセチル、アントラキノン、ナフトキノン、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾフェノン、p,p′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、p,p′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、ピバロインエチルエーテル、1,1−ジクロロアセトフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジクロロ−4−フェノキシアセトフェノン、フェニルグリオキシレート、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、ジベゾスパロン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパノン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、トリブロモフェニルスルホン、トリブロモメチルフェニルスルホン、等が例示され、これらは単独又は2種以上を組み合わせて用いられる。
【0026】
かくして上記(a)カルボキシル基含有ポリマー、(b)エチレン性不飽和化合物、(c)光重合開始剤から本発明のフォトレジストフィルムに使用される感光性樹脂組成物(II)が得られるが、必要に応じてその他の添加剤として、熱重合禁止剤、可塑剤、染料(色素、変色剤)、密着付与剤、酸化防止剤、溶剤、表面張力改質剤、安定剤、連鎖移動剤、消泡剤、難燃剤、等の添加剤を適宜添加することができる。
【0027】
例えば、熱重合禁止剤は感光性樹脂組成物の熱的な重合又は経時的な重合を防止するために添加するもので、p−メトキシフェノール、ヒドロキノン、t−ブチルカテコール、ピロガロール、2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−メトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、塩化第一銅、フェノチアジン、クロラニル、ナフチルアミン、β−ナフトール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ニトロベンゼン、ピクリン酸、p−トルイジン等が挙げられる。
【0028】
可塑剤は膜物性をコントロールするために添加するもので、例えばジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジアリルフタレート等のフタル酸エステル類;トリエチレングリコールジアセテート、テトラエチレングリコールジアセテート等のグリコールエステル類;トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類;p−トルエンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、N−n−ブチルアセトアミド等のアミド類;ジイソブチルアジペート、ジオクチルアジペート、ジメチルセバケート、ジオクチルアゼレート、ジブチルマレート等の脂肪族二塩基酸エステル類;クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、グリセリントリアセチルエステル、ラウリン酸ブチル、4,5−ジエポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジオクチル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール類等が挙げられる。
【0029】
色素としては例えば、トリス(4−ジメチルアミノフェニル)メタン[ロイコクリスタルバイオレット]、トリス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン、ロイコマラカイトグリーン、ロイコアニリン、ロイコメチルバイオレット、ブリリアントグリーン、エオシン、エチルバイオレット、エリスロシンB、メチルグリーン、クリスタルバイオレット、ベイシックフクシン、フェノールフタレイン、1,3−ジフェニルトリアジン、アリザリンレッドS、チモールフタレイン、メチルバイオレット2B、キナルジンレッド、ローズベンガル、メタニルイエロー、チモールスルホフタレイン、キシレノールブルー、メチルオレンジ、オレンジIV、ジフェニルチオカルバゾン、2,7−ジクロロフルオレセイン、パラメチルレッド、コンゴーレッド、ベンゾプルプリン4B、α−ナフチルレッド、ナイルブルーA、フェナセタリン、メチルバイオレット、マラカイトグリーン、パラフクシン、ローダミン6G、オイルブルー#603、ビクトリアピュアブルーBOH、スピロンブルーGN等である。中でも、ロイコクリスタルバイオレット等のロイコ染料、マラカイトグリーン、ブリリアントグリーンを0.01〜0.5重量%、好ましくは0.01〜0.2重量%含有することが好ましい。
【0030】
変色剤は、露光により可視像を与えることができるように感光性樹脂組成物中に添加され、具体例として前記色素の他にジフェニルアミン、ジベンジルアニリン、トリフェニルアミン、ジエチルアニリン、ジフェニル−p−フェニレンジアミン、p−トルイジン、4、4′−ビフェニルジアミン、o−クロロアニリン、等が挙げられる。
【0031】
密着促進剤としては、例えばベンズイミダゾール、ベンズチアゾール、ベンズオキソゾール、ベンズトリアゾール、2−メルカプトベンズチアゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール等が挙げられる。
その他、上記の色素に有機ハロゲン化合物を併用することも好ましく、臭化アミル、臭化イソアミル、臭化イソブチレン、臭化エチレン、臭化ジフェニルメチル、臭化ベンジル、臭化メチレン、トリブロモメチルフェニルスルホン、四臭化炭素、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリスクロロアセトアミド、ヨウ化アミル、ヨウ化イソブチル、1,1,1−トリクロロ−2,2−ビス(p−クロロフェニル)エタンヘキサクロロエタン等が挙げられる。
【0032】
本発明で用いられる保護フィルム(III)は、フォトレジストフィルムをロール状にして用いる場合に、粘着性を有する感光性樹脂組成物層が支持体フィルムに転着したり、感光性樹脂組成物層に壁などが付着するのを防止する目的で感光性樹脂組成物層に積層して用いられる。かかる保護フィルムとしては、例えばポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、テフロンフィルムなどが挙げられるが、本発明はかかる例示のみに限定されるものではない。なお、該保護フィルムの厚さについては特に限定はなく、通常10〜50μm、なかんずく10〜30μmであればよい。
【0033】
かくして本発明では上記支持体フィルム(I)、感光性樹脂組成物層(II)、保護フィルム(III)を順次積層したフォトレジストフィルムとなる。
次に、本発明のフォトレジストフィルムの製造及びそれを用いる印刷配線基板の製法について説明する。
(成層方法)
上記の感光性樹脂組成物(II)をポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム、ビニロンフィルム等の支持体フィルム(I)面に塗工した後、その塗工面の上からポリエチレンフィルム等の保護フィルム(III)を被覆してフォトレジストフィルムとする。
【0034】
(露光)
フォトレジストフィルムによって画像を形成させるには保護フィルム(III)を剥離してから感光性樹脂組成物層(II)の側を銅張基板の銅面などの金属面に貼り付けた後、他方の支持体フィルム(I)上にパターンマスクを密着させて露光する。
露光は通常紫外線照射により行い、その際の光源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライドランプ、ケミカルランプなどが用いられる。紫外線照射後は、必要に応じ加熱を行って、硬化の完全を図ることもできる。
【0035】
(現像)
露光後は、レジスト上のフィルムを剥離除去してから現像を行う。本発明の感光性樹脂組成物は稀アルカリ現像型であるので、露光後の現像は、炭酸ソーダ、炭酸カリウムなどのアルカリ0.3〜2重量%程度の稀薄水溶液を用いて行う。該アルカリ水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤等を混入させてもよい。
【0036】
(エッチング、めっき)
エッチングは、通常塩化第二銅−塩酸水溶液や塩化第二鉄−塩酸水溶液などの酸性エッチング液を用いて常法に従ってエッチングを行う。希にアンモニア系のアルカリエッチング液も用いられる。めっき法は、脱脂剤、ソフトエッチング剤などのめっき前処理剤を用いて前処理を行った後、めっき液を用いてめっきを行う。
【0037】
(硬化レジストの剥離除去)
エッチング工程後、残っている硬化レジストの剥離を行う。硬化レジストの剥離除去は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの0.5〜5重量%程度の濃度のアルカリ水溶液からなるアルカリ剥離液を用いて行う。
【0038】
本発明のフォトレジストフィルムは、印刷配線板の製造、金属の精密加工、リードフレーム製造等に用いられるエッチングレジスト又はめっきレジストとして非常に有用であり、該フォトレジストフィルムが、特定の表面粗度(Ra)を有する支持体フィルム(I)/(a)カルボキシル基含有ポリマー、(b)エチレン性不飽和化合物、(c)光重合開始剤からなり、(c−1)、(c−2)、(c−3)及び(c−4)を特定量含有してなる感光性樹脂組成物層(II)/保護フィルム(III)からなるため、感度、解像度、密着性、耐エッチング性、レジストパターン形成性に優れた効果を示すものである。
【0039】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳述する。
尚、ことわりのない限り「%」及び「部」は重量基準である。
[感光性樹脂組成物の調製]
(a)としては下記のカルボキシル基含有ポリマーを用い、(b)、(c−1)、(c−2)、(c−3)、(c−4)、及びその他の添加剤については表1に示す如き組成の感光性樹脂組成物(II−1)〜(II−12)のドープを調製した。
(a)・メチルメタクリレート/ブチルアクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/メタクリル酸(重量比:48/10/20/22)の組成を有し重量平均分子量が70000の共重合体の40%メチルエチルケトン/イソプロピルアルコール(重量比が50/50)溶液
【0040】
【表1】
【0041】
注)TMPT-TA:トリメチロールプロパントリアクリレート(日本化薬社製)
HOA-MPE:2−アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸
(共栄社油脂社製)
NPG :N−フェニルグリシン(東京化成社製)
EAB-F :N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン
(保土ケ谷社製)
HABI :2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール
二量体(保土ケ谷社製)
BDK :ベンジルジメチルケタール(I−651:チバガイギー社製)
LCV :ロイコクリスタルバイオレット(保土ケ谷社製)
MG :マラカイトグリーン(保土ケ谷社製)
TBMPS :トリブロモメチルフェニルスルホン(東京化成社製)
(II−5)〜(II−12)は本発明で規定する感光性樹脂組成物ではない。
【0042】
実施例1
上記感光性樹脂組成物(II−1)のドープをギャップ5ミルのアプリケーターを用いて、表面粗度(Ra)0.002μmのポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム)からなる支持体フィルム(I)(厚み16μm)上に塗工し、室温で1分30秒放置した後、60℃、90℃、110℃のオーブンでそれぞれ3分間乾燥して、レジスト厚25μmのドライフィルムとし、更にポリエチレンフィルムからなる保護フィルム(III)(厚さ23μm)をラミネートしてフォトレジストフィルムとした。
尚、支持体フィルム(I)はポリエステル系樹脂により易滑処理を行い、易滑処理面どうしの静摩擦係数(μs)が0.8、動摩擦係数(μd)が0.6のものであった。
【0043】
上記フォトレジストフィルムを、オーブンで60℃に予熱した銅張基板上に、保護フィルム(III)を剥がしながら、ラミネートロール温度100℃、同ロール圧3kg/cm2、ラミネート速度1.5m/minにてラミネートした。尚、ここで用いた銅張基板は厚さ1.6mmであり、ガラス繊維エポキシ基材の両面に35μmの銅箔を張り合わせた巾200mm、長さ250mmの基板である。
【0044】
次いで得られた基板のポリエステルフィルム(I)表面に、5kW高圧水銀灯(平行光)で露光を行った。この際、光感度を評価できるように光透過量が段階的に少なくなるように作られたネガフィルム(ストーファー21段ステップタブレット)を用いた。露光後15分経過してからポリエステルフィルム(I)を剥離し、30℃で1%炭酸ナトリウム水溶液をブレークポイント(未露光部分の完全溶解する時間)の2倍の現像時間でスプレーすることにより未露光部分を溶解除去して硬化樹脂画像を得た。この基板を塩化第二銅エッチング液によりエッチングした。この時の最小必要エッチング時間は60秒でエッチング時間は90秒とした。次に50℃の3%水酸化ナトリウム水溶液で120秒噴霧してレジストとして用いた硬化樹脂膜を剥離してレリーフ像を形成した。
【0045】
上記において以下の項目を下記の如く評価した。
(感度)
感光性樹脂組成物の光感度は基材に形成された光硬化膜のステップタブレットの段数が6となるときの露光量を測定することにより評価した。
【0046】
(解像度)
ライン/スペース=1/1(10、15、20、25、30、35、40、45、50μm)のパターンマスク(ガラスクロム乾板)を用いて露光した後、ブレークポイントの2倍の時間で現像したとき、画像が形成される最小ライン幅(μm)により評価した。
【0047】
(密着性)
基板へのラミネート後、ライン幅10、15、20、25、30、35、40、45、50μmのパターンマスク(ガラスクロム乾板:独立細線)を用いて、同様に現像して密着性良好な最小ライン幅(μm)を調べた。
【0048】
(耐エッチング性)
(イ)導体への染み込み
ライン/スペース=400μm/300μmの現像後、レジストパターンをエッチングし、レジストを剥離した後、基材を拡大顕微鏡で観察してエッチング液の染み込み具合を目視評価した。評価基準は下記の通りである。
◎・・・染み込みなし
○・・・2μm未満の染み込みあり
△・・・2〜5μm未満の染み込みあり
×・・・5μm以上の染み込みあり
【0049】
(ロ)導体のかけ
ライン/スペース=400μm/300μmの現像後、レジストパターンをエッチングし、レジストを剥離した後、基材を拡大顕微鏡で観察して、導体のカケ具合を目視評価した。評価基準は下記の通りである。
◎・・・導体のカケなし
○・・・導体の幅に対して端部より1/3未満のカケあり
△・・・導体の幅に対して端部より1/3以上のカケあり
×・・・導体なし
【0050】
(巻き取り性)
フォトレジストフィルムを幅300mmにスリットしながら、内径76.2mmのABS樹脂製パイプに長さ150mを巻き取った後、パイプ両端を固定して、30℃、50%RHの条件下で3日間宙吊りで保存した。保存後、室温(23℃)に戻して一週間放置した後の巻きズレを測定した。評価基準は下記の通りである。
○・・・ズレなし
△・・・1mm未満のズレがあり
×・・・1mm以上のズレがあり
【0051】
実施例2〜4及び比較例1〜11
実施例1において、表2に示す如き感光性樹脂組成物(II)、支持体フィルム(I)に代えた以外は同様に行い、各項目を評価した。
実施例および比較例の評価結果を表3に示す。
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】
【発明の効果】
本発明で得られたフォトレジストフィルムは、感度、解像力、金属基板への密着性が良好で、耐エッチング性にも優れ、レジストパターン形成性にも優れているため、印刷配線板の製造、リードフレームの製造、金属の精密加工等に用いられるエッチングレジスト又はめっきレジストとして有用である。
Claims (6)
- 支持体フィルム(I)/感光性樹脂組成物層(II)/保護フィルム(III)からなるフォトレジストフィルムにおいて、支持体フィルム(I)の厚みが10〜30μmで、表面粗度(Ra)が0.001〜0.015μmであり、かつ、感光性樹脂組成物層(II)が(a)カルボキシル基含有ポリマー、(b)エチレン性不飽和化合物、(c)光重合開始剤からなり、(c)光重合開始剤として、(a)と(b)の総重量100重量部に対して(c−1)N−アリール−α−アミノ酸系化合物を0.01〜1.0重量部、(c−2)N,N′−テトラアルキル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン系化合物を0.01〜0.5重量部、(c−3)ロフィン二量体を0.5〜6.0重量部、(c−4)下記▲1▼式で示される化合物を0.1〜10重量部含有してなることを特徴とするフォトレジストフィルム。
(ここで、R1、R2は水素又はアルキル基で、それらは同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。) - 支持体フィルム(I)が易滑処理を施されてなり、かつ、該易滑処理面どうしの静摩擦係数(μs)が1.0以下、動摩擦係数(μd)が0.8以下である支持体フィルム(I)を用いることを特徴とする請求項1記載のフォトレジストフィルム。
- (c−1)N−アリール−α−アミノ酸系化合物として、N−フェニルグリシンを含む感光性樹脂組成物(II)を用いることを特徴とする請求項1又は2記載のフォトレジストフィルム。
- (c−2)N,N′−テトラアルキル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン系化合物として、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン及び/又はN,N′−テトラメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノンを含む感光性樹脂組成物(II)を用いることを特徴とする請求項1、2又は3記載のフォトレジストフィルム。
- (c−3)ロフィン二量体として、トリフェニルビイミダゾール類を含む感光性樹脂組成物(II)を用いることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のフォトレジストフィルム。
- (c−4)上記▲1▼式で示される化合物として、ベンジルジメチルケタールを含む感光性樹脂組成物(II)を用いることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載のフォトレジストフィルム。
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