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JP4010695B2 - シール剤入りタイヤチューブの動バランス測定方法 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車輪を回転させながら動バランスを測定する動バランス測定装置を用いてシール剤入りタイヤチューブの単体の動バランスを測定するシール剤入りタイヤチューブの動バランス測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
タイヤチューブの外周部に形成したシール剤室の内部に予めシール剤を充填しておき、タイヤチューブが釘等により刺傷を受けたときにシール剤で刺傷を補修して空気の流出を遅らせるシール剤入りタイヤチューブは公知である(例えば、特開平8−225002号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
シール剤入りでない従来のタイヤチューブを装着した車輪は、その静バランスを調整することにより実質的に動バランスを調整することが可能であるが、シール剤入りタイヤチューブを装着した車輪は、その静バランスを調整しても動バランスを調整したことにならないという問題がある。なぜならば、非使用状態で保管されていたシール剤入りタイヤチューブは、そのシール剤室に充填されたシール剤が重力で下方に移動する等の理由で円周方向に均一に分布していない。従って、このシール剤入りタイヤチューブを装着した車輪の静バランスを調整し、その時点で実質的に動バランスがとれていても、実際に車両が走行して車輪が回転するとシール剤室に充填されたシール剤が遠心力で円周方向に均一になるため、せっかく調整した動バランスが崩れてしまうからである。このようにシール剤入りタイヤチューブを装着した車輪の場合には静バランスの調整を行っても無意味であるため、その車輪を実際に回転させて遠心力でシール剤を円周方向に均一に拡散させながら動バランスの調整を行う必要がある。
【0004】
ところで、シール剤入りタイヤチューブは販売店にて単品で販売されることがあり、そのシール剤入りタイヤチューブをタイヤおよびホイールに組み付ける度に動バランスの測定を行うことは、販売店の設備の問題から事実上困難である。そこで、予めシール剤入りタイヤチューブの単体としての動バランスを測定して調整しておけば、このシール剤入りタイヤチューブをタイヤおよびホイールに組み付けた場合に、車輪全体としての動バランスが崩れるのを防止することができる。
【0005】
しかしながら、市販の動バランス測定装置はタイヤチューブをタイヤおよびホイールに組み付けた車輪の動バランスを測定する構造になっており、形状が定まらないシール剤入りタイヤチューブの単体としての動バランスを前記市販の動バランス測定装置で測定することができなかった。
【0006】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、シール剤入りタイヤチューブの単体としての動バランスを市販の動バランス測定装置で測定できるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、車輪を回転させながら動バランスを測定する動バランス測定装置を用いてシール剤入りタイヤチューブの単体の動バランスを測定するシール剤入りタイヤチューブの動バランス測定方法であって、予め動バランスを調整したタイヤ治具にシール剤入りタイヤチューブを装着し、更に予め動バランスを調整したホイール治具に前記タイヤ治具を装着してダミー車輪を構成し、このダミー車輪の動バランスを動バランス測定装置を用いて測定することによりシール剤入りタイヤチューブの単体の動バランスを測定することを特徴とする、シール剤入りタイヤチューブの動バランス測定方法が提案される。
【0008】
上記構成によれば、予め動バランスを調整したタイヤ治具および予め動バランスを調整したホイール治具にシール剤入りタイヤチューブを組み付けてダミー車輪を構成し、このダミー車輪の動バランスを測定することにより、市販の動バランス測定装置を用いてシール剤入りタイヤチューブの単体の動バランスを測定することが可能となる。
【0009】
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、ホイール治具はタイヤ治具のビード部に当接する一対のフランジの一方が着脱可能であり、前記一方のフランジを取り外した状態でタイヤ治具をホイール治具に着脱することを特徴とするシール剤入りタイヤチューブの動バランス測定方法が提案される。
【0010】
上記構成によれば、ホイール治具の一対のフランジの一方を取り外した状態でタイヤ治具をホイール治具に着脱するので、タイヤ治具の着脱作業が容易になってシール剤入りタイヤチューブの単体の動バランスの測定を短時間で済ますことが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0012】
図1〜図5は本発明の一実施例を示すもので、図1はシール剤入りタイヤチューブを備えたタイヤを装着した車輪の断面図、図2は動バランス測定装置の全体斜視図、図3は図2の3方向拡大矢視図、図4は図3の4−4線断面図、図5はシール剤入りタイヤチューブの動バランスを調整する手法の説明図である。
【0013】
先ず、図1に基づいてシール剤入りタイヤチューブの構造を説明する。
【0014】
自動二輪車用車輪のリムRには、タイヤ本体1と、その内部に収納されるシール剤入りタイヤチューブ2とからなるチューブ入りタイヤTが装着される。シール剤入りタイヤチューブ2は、半径方向内側に位置する空気室周壁3iと、半径方向外側に位置するシール剤室周壁3oとを備えて断面環状に形成された周壁3を備える。周壁3の空気室周壁3iとシール剤室周壁3oとを接続する一対の接続部間は、それと一体に形成された隔壁4によって相互に接続される。
【0015】
空気室周壁3iと隔壁4との間に画成された断面略円形の空気室5には空気が充填され、シール剤室周壁3oと隔壁4との間に画成された断面略円弧状のシール剤室6には公知の液状シール剤7が充填される。
【0016】
リムRはチューブ入りタイヤTの円周方向に延びる環状のリム本体部11と、リム本体部11の幅方向両端から半径方向外側に延びてタイヤ1の内周を保持する一対のフランジ12,12とを備える。シール剤入りタイヤチューブ2の内部に形成された空気室5に空気を充填する空気弁13は、リム本体部11の円周方向1ヵ所に形成した空気弁取付部14を貫通して支持される。
【0017】
シール剤入りタイヤチューブ2のシール剤室6は空気室5の空気圧によりタイヤ本体1の内面に沿った形状に保持されるため、シール剤室6に充填されたシール剤7に車輪の回転による遠心力が作用しても、そのシール剤7がシール剤入りタイヤチューブ2の外周側に片寄るのを防ぐことができる。従って、釘等により半径方向あるいは側方からシール剤入りタイヤチューブ2が刺傷を受けても、シール剤7がその刺傷を直ちに埋めて補修し、空気室5からの空気の漏出を遅らせる。
【0018】
図2に示すように、車輪の動バランスを測定するための市販の動バランス測定装置21は、その一側に突出する回転軸22に後述するダミー車輪23を固定して回転させることにより、その動バランスを測定するようになっている。
【0019】
図3および図4から明らかなように、ダミー車輪23はタイヤ治具24およびホイール治具25にシール剤入りタイヤチューブ2を組み付けたもので、そのホイール治具25の軸孔255 が前記回転軸22に嵌合してナット26で固定される。
【0020】
シール剤入りタイヤチューブ2が装着されるゴム製のタイヤ治具24は通常のタイヤと同一形状を有するもので、その動バランスは予め調整されている。尚、タイヤ治具24を特別に製作することなく、通常のタイヤをそのままタイヤ治具24として利用することが可能であるが、その動バランスを予め調整しておくことが必要である。タイヤ治具24が装着される金属製のホイール治具25は、円板状のホイール本体251 と、このホイール本体251 の外周面に一体に形成したリム部252 と、このリム部252 の一側に一体に形成されたフランジ253 と、前記リム部252 の他側に3本のボルト27…で着脱自在なフランジ254 とを有するもので、その動バランスは予め調整されている。
【0021】
シール剤入りタイヤチューブ2の動バランスを測定するには、そのシール剤入りタイヤチューブ2をタイヤ治具24の内部に装着した後に、予め動バランス測定装置21の回転軸22にナット26で固定したホイール治具25に前記タイヤ治具24を装着することにより、シール剤入りタイヤチューブ2、タイヤ治具24およびホイール治具25よりなるダミー車輪23を組み立てる。このとき、ホイール治具25の一方のフランジ254 を取り外すだけで、タイヤ治具24を図4の矢印方向に移動させてホイール治具25に着脱することが可能となり、作業時間の短縮に寄与することができる。
【0022】
このようにしてダミー車輪23が動バランス測定装置21に装着されると、そのダミー車輪23を回転軸22と共に回転させて動バランスを測定する。このとき、タイヤ治具24およびホイール治具25の動バランスは予め調整されているため、検出されたアンバランスはシール剤入りタイヤチューブ2に起因するものである。従って、図5に示すように、ダミー車輪23全体の動バランスを調整し得る量のバランスウエイト28(例えば、ゴムシート)をシール剤入りタイヤチューブ2の所定位置に貼付することにより、シール剤入りタイヤチューブ2の動バランスを調整することができる。
【0023】
以上のようにして、市販の動バランス測定装置21を用いてシール剤入りタイヤチューブ2単体の動バランスを効率的に測定して調整することができる。このように単体で販売されるシール剤入りタイヤチューブ2の動バランスを予め調整しておけば、そのシール剤入りタイヤチューブ2を組み付けた車輪の動バランスが崩れるのを防止することができる。
【0024】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0025】
【発明の効果】
以上のように請求項1に記載された発明によれば、予め動バランスを調整したタイヤ治具および予め動バランスを調整したホイール治具にシール剤入りタイヤチューブを組み付けてダミー車輪を構成し、このダミー車輪の動バランスを測定することにより、市販の動バランス測定装置を用いてシール剤入りタイヤチューブの単体の動バランスを測定することが可能となる。
【0026】
また請求項2に記載された発明によれば、ホイール治具の一対のフランジの一方を取り外した状態でタイヤ治具をホイール治具に着脱するので、タイヤ治具の着脱作業が容易になってシール剤入りタイヤチューブの単体の動バランスの測定を短時間で済ますことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シール剤入りタイヤチューブを備えたタイヤを装着した車輪の断面図
【図2】動バランス測定装置の全体斜視図
【図3】図2の3方向拡大矢視図
【図4】図3の4−4線断面図
【図5】シール剤入りタイヤチューブの動バランスを調整する手法の説明図
【符号の説明】
2 シール剤入りタイヤチューブ
21 動バランス測定装置
23 ダミー車輪
24 タイヤ治具
241 ビード部
25 ホイール治具
253 フランジ
254 フランジ

Claims (2)

  1. 車輪を回転させながら動バランスを測定する動バランス測定装置(21)を用いてシール剤入りタイヤチューブ(2)の単体の動バランスを測定するシール剤入りタイヤチューブの動バランス測定方法であって、
    予め動バランスを調整したタイヤ治具(24)にシール剤入りタイヤチューブ(2)を装着し、更に予め動バランスを調整したホイール治具(25)に前記タイヤ治具(24)を装着してダミー車輪(23)を構成し、このダミー車輪(23)の動バランスを動バランス測定装置(21)を用いて測定することによりシール剤入りタイヤチューブ(2)の単体の動バランスを測定することを特徴とする、シール剤入りタイヤチューブの動バランス測定方法。
  2. ホイール治具(25)はタイヤ治具(24)のビード部(241 )に当接する一対のフランジ(253 ,254 )の一方が着脱可能であり、前記一方のフランジ(254 )を取り外した状態でタイヤ治具(24)をホイール治具(25)に着脱することを特徴とする、請求項1に記載のシール剤入りタイヤチューブの動バランス測定方法。
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