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JP4016006B2 - 給湯システム - Google Patents
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Description

本発明は、給湯システムに関するものである。詳しくは、貯湯槽に貯めておいた温水を利用して給湯するシステムに関するものである。
発電熱や太陽熱で昇温された温水を貯湯槽に貯めておき、貯湯槽に貯めておいた温水を必要時に利用する給湯システムによると、総合的なエネルギー効率が高まり、給湯のためのランニングコストが低減できる。
このような給湯システムは、使用者が予め設定しておく温度(以下「給湯目標温度」と言う)の温水を給湯する。給湯目標温度で給湯するために、貯湯槽からの温水と水道水を混合するミキシングユニットが用いられる。ミキシングユニットの混合比は調整可能であり、混合水の温度が給湯目標温度に一致する混合比に調整される。これによって、給湯目標温度で給湯することができるはずである。
貯湯槽に貯められている温水の温度が低すぎたり、温水を使い尽くしてしまっても給湯目標温度で給湯し続けられるようにするために、ミキシングユニットの下流に加熱機能を有する給湯器が設けられている。給湯器の加熱機能を活用することによって、貯湯槽の温水を使い尽くしてしまった後も給湯目標温度で給湯を継続することができる。このような給湯システムが、例えば、特許文献1に記載されている。
特開2002−213820号公報
給湯器は加熱機能を有しており、熱交換器を内蔵している。給湯器が内蔵しているバーナが燃焼していれば、熱交換器を通過する水を高温の燃焼ガスが加熱する。それに対し、給湯器が内蔵しているバーナが燃焼していなければ、熱交換器を通過する温水が常温の空気で冷却されてしまう。
ミキシングユニットで混合された温水温度が給湯目標温度に調温されていても、バーナの非燃焼時には、下流に配置されている給湯器を通過する間に冷却されてしまい、実際の給湯温度は給湯目標温度よりも低くなってしまう。
貯湯槽の温水を使い尽くしてしまえば、バーナが燃焼を開始する。バーナの加熱量は、給湯器出口温度が給湯目標温度に調温されるように調節される。
以上の現象から下記の問題が発生する。
(1)給湯器の非加熱運転時には、給湯目標温度よりも低い温度で給湯される。
(2)このことが、給湯器の加熱運転開始時に顕在化され、それ以降には給湯目標温度で給湯されるために温度変化が発生する。
本発明は、この問題を解決するためになされたものであり、給湯器の非加熱運転時には給湯器で温水が冷却される現象に対応し、非加熱運転時にも給湯目標温度で給湯する技術を実現する。
給湯器の非加熱運転時に給湯目標温度で給湯するためには、給湯器出口温度を検出し、給湯目標温度と給湯器出口温度の温度差に比例する増減幅でミキシングユニットの混合比を増減調整すればよいように思われる。
給湯器で温水が冷却されたために給湯目標温度よりも給湯器出口温度が低下していればその分だけ温水の混合比を増大すればよいはずであり、そうすることによって、給湯器で冷却された後の温水温度(給湯器出口温度)が給湯目標温度に向けて修正されるはずである。
しかしながら実際にはそれほど単純には解決できない。給湯器が設置されているためにミキシングユニットから給湯器出口温度センサまでの流路長は長くならざるを得ない。ミキシングユニットで混合された混合水が給湯器出口温度センサに達するまでには、ある程度の時間を要する。また長時間に亘って給湯が行われなかった状態では、給湯配管が冷却されて給湯器出口温度センサの検出値は低くなっている。従って給湯開始直後の相当時間の間は、給湯器出口温度センサが給湯目標温度よりも低い温度を検出し続ける。
この間に、給湯目標温度と給湯器出口温度の温度差に単純に比例して温水の混合比を増大させていくと、温水混合比が増大しすぎ、その混合水が給湯器出口にまで流動した段階では給湯目標温度以上の給湯器出口温度が検出されることになる。給湯目標温度と給湯器出口温度の温度差に単純に比例させて温水の混合比を増減調整すると、混合比はオーバシュートしてしまう。
オーバシュートした混合比を補正する際にも、温度差に単純に比例して温水の混合比を減少させていくと、今後はアンダーシュートしてしまう。温水混合比を減少させた混合水が給湯器出口にまで流動する間は給湯目標温度以上の給湯器出口温度が検出されるために、この間に温水混合比を減少させすぎてしまう。
オーバーシュートやアンダーシュートの問題を克服するためには、温度差に乗ずる比例係数を小さくすればよい。しかしながら単純に比例係数を小さくすると、給湯目標温度に調温するのに長時間を要することになってしまう。
給湯目標温度と給湯器出口温度の温度差に単純に比例して温水混合比を増減調整するというだけでは、給湯器で温水が冷却される現象を克服して給湯目標温度で給湯することはできない。
本発明の給湯システムは、貯湯槽からの温水と水道水を混合するとともにその混合比が調整可能なミキシングユニットと、ミキシングユニットを通過した混合水を必要に応じて加熱する給湯器と、設定された給湯目標温度を記憶している手段と、給湯器出口温度を検出する手段と、給湯目標温度と給湯器出口温度の温度差に比例する増減幅でミキシングユニットの混合比を増減調整する制御手段を備えている。ただしその制御手段では、一様な比例係数を用いない。給湯器で加熱しない状態では、給湯目標温度と給湯器出口温度の温度差が小さい場合は大きな比例係数を採用し、給湯目標温度と給湯器出口温度の温度差が大きい場合は小さな比例係数を採用する。
この給湯システムでは、給湯目標温度と給湯器出口温度の温度差に比例係数を乗じてミキシングユニットの混合比の増減幅を計算する。この際に、給湯目標温度と給湯器出口温度の温度差が小さい場合は大きな比例係数を採用して敏感に補正する一方、給湯目標温度と給湯器出口温度の温度差が大きい場合は小さな比例係数を採用して鈍感に補正する。
温度差が大きいのは、給湯開始直後等のようにそもそも大きな温度差が存在するのが当然な場合に対応することから、温度差に乗じる比例係数を小さくして小さめの混合比増減幅を計算する。これによってオーバーシュートやアンダーシュートの出現を抑制することができる。給湯目標温度に向けてスムースに混合比が調整されていく。
温度差が小さいのは、給湯開始後に時間が経過して、温度差が解消していることが期待される場合に対応する。この場合は、温度差に乗じる比例係数を大きくして大きめの混合比増減幅を計算する。これによって給湯器出口温度を早い時定数で給湯目標温度に向けてフィードバック制御することができる。
給湯目標温度と給湯器出口温度の温度差が小さい場合は大きな比例係数を採用して敏感に補正する一方、温度差が大きい場合は小さな比例係数を採用して鈍感に補正すると、給湯器出口温度がスムースに給湯目標温度に向けて昇温し、その後は小刻みにフィードバック制御されて給湯目標温度に調温される。
上記の給湯システムによると、給湯器の非加熱運転時には給湯器で温水が冷却されてしまう現象が補償され、非加熱運転時に給湯目標温度で給湯することができる。
上記のように、給湯目標温度と給湯器出口温度の温度差によって比例係数を変化させることが好ましいが、ミキシングユニットから給湯器出口まで流れるのに要する時間によって比例係数をさらに変化させることが好ましい。この場合、ミキシングユニットから給湯器出口まで流れるのに要する時間が短い場合は大きな比例係数を採用し、その時間が長い場合は小さな比例係数を採用する。ミキシングユニットから給湯器出口までの配管容量が小さければ時間は短く、配管容量が大きければ時間は長い。給湯流量が多ければ時間は短く、給湯流量が少なければ時間は長い。
ミキシングユニットから給湯器出口まで流れるのに要する時間が短い場合は大きな比例係数を採用して敏感に補正し、その時間が長い場合は小さな比例係数を採用して鈍感に補正するようにすると、給湯器出口温度が給湯目標温度に向けてスムースに昇温し、その近傍に達した後には小刻みにフィードバック制御されて給湯目標温度に調温される。
本発明の好適な実施形態を例示する。
(形態1)
ミキシングユニット制御手段は、目標混合水温度をミキシングユニットに指示する。ミキシングユニットは、指示された目標混合水温度を実現する温水混合比に調整する。
ミキシングユニット制御手段は、給湯目標温度と給湯器出口温度の温度差に比例係数を乗じて目標混合水温度の増減幅を演算するとともに、演算された増減幅に基づいてミキシングユニットに指示する目標混合水温度を演算する。給湯器を加熱運転していない状態では、給湯目標温度よりも給湯器出口温度が低い場合には、目標混合水温度の増大幅を算出し、給湯目標温度よりも給湯器出口温度が高い場合には、目標混合水温度の減少幅を算出する。それまでの目標混合水温度に、算出された目標混合水温度の増大幅または減少幅をプラスマイナスして、補正後の目標混合水温度を計算する。
ミキシングユニット制御手段は、所定時間間隔で、目標混合水温度の増減幅と補正後の目標混合水温度を繰り返し計算する。
(形態2)
温水を貯める貯湯槽と、貯湯槽からの温水と水道水を混合するとともに混合比が調整可能なミキシングユニットと、ミキシングユニットを通過した混合水を必要に応じて加熱する給湯器と、設定された給湯目標温度を記憶している手段と、給湯器出口温度を検出する手段と、ミキシングユニット制御手段を有する。ミキシングユニット制御手段は、目標温水混合比をミキシングユニットに指示する。
ミキシングユニット制御手段は、給湯目標温度と給湯器出口温度の温度差に比例係数を乗じて目標温水混合比の増減幅を演算するとともに、演算された増減幅に基づいてミキシングユニットに指示する目標温水混合比を演算する。給湯器を加熱運転していない状態では、給湯目標温度よりも給湯器出口温度が低い場合には、目標温水混合比の増大幅を算出し、給湯目標温度よりも給湯器出口温度が高い場合には、目標温水混合比の減少幅を算出する。それまでの目標温水混合比に、算出された目標温水混合比の増大幅または減少幅をプラスマイナスして、補正後の目標温水混合比を計算する。
ミキシングユニット制御手段は、所定時間間隔で、温水混合比の増減幅と補正後の目標温水混合比を繰り返し計算する。
形態1または2の給湯システムによれば、給湯温度をスムースに安定させることができる。
本発明の実施例に係る給湯システム10、および給湯システム10に熱を供給する発電ユニット110について、図面を参照しながら説明する。
最初に、発電ユニット110について説明する。図1に示されているように、発電ユニット110は、改質器112、燃料電池114、熱交換器116、118、熱媒放熱器120、熱媒三方弁122、それらを接続する経路等を備えている。
改質器112は、バーナ131を備えている。バーナ131が作動して熱を発生すると、改質器112は炭化水素系のガスから水素ガスを生成する。改質器112には、燃焼ガス経路126の一端が接続されている。燃焼ガス経路126の他端は外部に開放されている。燃焼ガス経路126は、熱交換器116を通過している。バーナ131が発生する燃焼ガスは、燃焼ガス経路126を流れ、熱交換器116で温度が低下してから外部に排出される。循環経路128も熱交換器116を通過している。循環経路128は、循環復路128aと、循環往路128bから構成され、給湯システム10と接続されている。循環経路128と給湯システム10の接続状態については、後述にて詳細に説明する。循環経路128は、温水を流通させる。循環経路128を流れる温水は、熱交換器116を通過すると燃焼ガス経路126を流れる燃焼ガスによって加熱され、温度が上昇する。
燃料電池114は、複数のセルを有している。燃料電池114と改質器112は、水素ガス供給経路121によって接続されている。改質器112で生成された水素ガスは、水素ガス供給経路121を流れて燃料電池114に供給される。燃料電池114は、改質器112から供給された水素ガスと、空気中の酸素とを反応させて発電を行う。燃料電池114は、発電すると発電熱を発生する。発電された電力は、外部(例えば、家屋)に供給される。
熱媒循環経路124は、燃料電池114、熱交換器118、リザーブタンク125、熱媒ポンプ127、熱媒三方弁122を経て燃料電池114に戻る経路を形成している。熱媒循環経路124を流れる熱媒としては、例えば、純水を用いることができる。燃料電池114の下流側の熱媒循環経路124には、熱媒温度センサ117が装着されている。熱媒温度センサ117は、熱媒循環経路124を流れる熱媒の温度を検出する。熱媒温度センサ117の検出信号は、給湯システム10に設けられているコントローラ21(後述する)に出力される。
熱媒三方弁122は、1つの入口122aと、2つの出口122b、122cを備えている。熱媒三方弁122は、その内部流路を切替えることによって、入口122aと出口122bを連通させたり、入口122aと出口122cを連通させたりする。
熱媒三方弁122の出口122bと、出口122cの下流側の熱媒循環経路124とを接続する冷却経路129が設けられている。冷却経路129の途中には、熱媒放熱器120が装着されている。熱媒放熱器120に隣接して、熱媒冷却ファン119が設けられている。熱媒冷却ファン119が回転すると、空気が熱媒放熱器120に吹付けられ、冷却経路129を流れる熱媒を冷却する。
改質器112、燃料電池114、バーナ131、熱媒三方弁122、熱媒ポンプ127、熱媒冷却ファン119は、コントローラ21によって制御される。
燃料電池114が作動すると、熱媒三方弁122の入口122aと出口122cが連通されるとともに、熱媒ポンプ127が運転される。熱媒ポンプ127が運転されると、熱媒循環経路124を熱媒が循環する。熱媒循環経路124を熱媒が循環すると、燃料電池114から発電熱が回収される。熱媒によって回収された発電熱は、熱媒とともに熱交換器118まで運ばれ、循環経路128を流れる温水を加熱する。
熱媒温度センサ117が検出した熱媒温度が高くなりすぎると、熱媒三方弁122の入口122aと出口122bが連通される。また、同時に熱媒冷却ファン119が回転する。熱媒三方弁122の入口122aと出口122bが連通されると、熱媒は冷却経路129に流入し、熱媒放熱器120を通過する。熱媒は、熱媒放熱器120を通過することによって冷却される。熱媒冷却ファン119が熱媒放熱器120に空気を吹付けているので、熱媒放熱器120は高い効率で放熱する。熱媒の温度が低下すると、熱媒三方弁122の入口122aと出口122cが再び連通される。このようにして熱媒三方弁122の内部流路の切替えが繰返され、熱媒の温度は所定範囲内に維持される。
給湯システム10について説明する。
図1に示されているように、給湯システム10は、貯湯槽20、補助熱源機22、ミキシングユニット24、これらを連通する複数の経路、コントローラ21等を備えている。
貯湯槽20の底部には、貯湯槽20に水道水を給水する給水経路26が接続されている。給水経路26の入口26aの近傍には、減圧弁28が装着されている。減圧弁28の下流側の給水経路26と、ミキシングユニット24の給水入口24aは、ミキシングユニット給水経路30によって接続されている。減圧弁28は、貯湯槽20とミキシングユニット24への給水圧力を所定の調圧値に調整する。貯湯槽20内の温水が減少したり、ミキシングユニット24の給水入口24aが開いたりすると、減圧弁28の下流側圧力が低下する。減圧弁28は、下流側圧力が低下すると開き、その圧力を調圧値に維持しようとする。このため、貯湯槽20内の温水が減少すると、貯湯槽20に水道水が給水される。ミキシングユニット24の給水入口24aが開くと、ミキシングユニット24に水道水が給水される。
貯湯槽20の上部には出口部20aが設けられており、さらにその上にリリーフ弁31が装着されている。リリーフ弁31の開弁圧力は、減圧弁28の調圧値よりも僅かに大きく設定されている。減圧弁28の調圧が不能になった場合には、リリーフ弁31が開き、貯湯槽20内の圧力が耐圧々力を超えてしまうのを防止する。リリーフ弁31には、圧力開放経路32の一端32aが接続されている。圧力開放経路32の他端32bは、貯湯槽20の外部に開放されている。
貯湯槽20の底部と、圧力開放経路32の他端32b近傍は、排水経路33によって接続されている。排水経路33の途中には、手動で開閉可能な排水弁34が装着されている。排水弁34を開くと、貯湯槽20内の水が排水経路33と圧力開放経路32を通って外部に排水される。
コントローラ21は、CPU、ROM、RAM等を備えており、CPUがROMに格納されている制御プログラムを処理することにより、給湯システム10を制御する。RAMには、コントローラ21に入力される各種信号や、CPUが処理を実行する過程で生成される種々のデータが一時的に記憶される。コントローラ21には、リモコン23が接続されている。リモコン23には、給湯システム10を操作するためのスイッチやボタン、給湯システム10の動作状態を表示する液晶表示器等が設けられている。
貯湯槽20は、循環経路128(循環復路128a、循環往路128b)によって発電ユニット110と接続されている。循環復路128aは、貯湯槽20の上部に接続されている。循環往路128bは、貯湯槽20の下部に接続されている。循環往路128bの途中には、循環ポンプ40が装着されている。
循環ポンプ40が作動すると、貯湯槽20の底部から温水が吸出される。貯湯槽20から吸出された温水は、循環往路128bを流れてから発電ユニット110の熱交換器116、118を通過する。熱交換器116、118を通過した温水は、加熱されて温度が上昇する。温度が上昇した温水は、循環復路128aを流れて貯湯槽20の上部に戻る。このように、貯湯槽20の底部から吸出された温水が、発電ユニット110の熱交換器116、118によって加熱されてさらに高温になり、貯湯槽20の上部に戻される循環が行われることにより、貯湯槽20に高温の温水が貯えられる。貯湯槽20内の温度が低い状態(貯湯槽20がフルに蓄熱されていない状態)で、貯湯槽20に発電ユニット110から高温の温水が供給されると、その供給が貯湯槽20の上部に行われることから、貯湯槽20に貯められている温水の上部に、高温の温水層(温度成層)が形成される。貯湯槽20の深さ方向に沿った温水の温度は、温度成層よりも深くなると急激に低下する。貯湯槽20に高温の温水の供給が継続されると、温度成層の厚さ(深さ)は次第に大きくなり、貯湯槽20がフルに蓄熱された状態では、貯湯槽20の全体に高温の温水が貯まった状態になる。温度成層が形成されることにより、貯湯槽20にフルに蓄熱が行われていなくても、貯湯槽20の最上部に設けられている出口部20aからは、高温の温水が送り出される。
循環往路128bの途中には、貯湯槽20から吸出された温水の温度を検出する往路サーミスタ44が装着されている。循環復路128aの途中には、貯湯槽20に戻される温水の温度を検出する復路サーミスタ45が装着されている。往路サーミスタ44と復路サーミスタ45の検出信号は、コントローラ21に出力される。
貯湯槽20には、上部サーミスタ35と中間部サーミスタ39と下部サーミスタ36が設けられている。上部サーミスタ35は、貯湯槽20の上部温度を検出する。中間部サーミスタ39は、貯湯槽20の中間部温度を検出する。下部サーミスタ36は、貯湯槽20の下部温度を検出する。上部サーミスタ35と中間部サーミスタ39と下部サーミスタ36の検出信号は、コントローラ21に出力される。
ミキシングユニット24は、温水入口24c、温水出口24b、第1水量センサ67、温水入口サーミスタ50、給水サーミスタ48、温水出口サーミスタ54、ハイカットサーミスタ55、給水入口24aを有している。さらにミキシングユニット24は、ミキシング制御基板(図示省略)を内蔵している。貯湯槽20の出口部20aとミキシングユニット24の温水入口24cは、温水経路42によって接続されている。第1水量センサ67は、温水出口24bから流出する温水の流量を検出する。温水入口サーミスタ50は、温水入口24cに流入する温水の温度を検出する。給水サーミスタ48は、給水入口24aに流入する水道水の温度を検出する。温水出口サーミスタ54とハイカットサーミスタ55は、温水出口24bから流出する温水の温度を検出する。第1水量センサ67、温水入口サーミスタ50、給水サーミスタ48、温水出口サーミスタ54、ハイカットサーミスタ55の検出信号は、ミキシング制御基板に出力される。ミキシング制御基板には、コントローラ21から温度設定信号が入力される。
ミキシングユニット24のミキシング制御基板は、コントローラ21から入力されるミキシング設定温度信号と、温水入口サーミスタ50と給水サーミスタ48と温水出口サーミスタ54の検出信号に基づいて、温水入口24c側の開度と、給水入口24a側の開度を変化させる。温水入口24c側の開度と、給水入口24a側の開度を変化させると、貯湯槽20からの温水と、水道水(冷水)とのミキシング割合が調整される。貯湯槽20からの温水と、水道水とのミキシング割合が調整されると、温水出口24bから流出する温水の温度が所定値に維持される。ミキシング制御基板は、ハイカットサーミスタ55が温水出口24bから流出する温水の温度が前記所定値を大きくオーバーしたと検出した場合に、温水入口24cを閉じる。温水入口24cが閉じると、温度が高過ぎる温水が、補助熱源機22に供給されてしまうのが防止される。
ミキシングユニット24の温水出口24bと補助熱源機22の給湯バーナ熱交換器52(後述する)は、温水経路51によって接続されている。温水経路51には、第2水量センサ47が装着されている。第2流量センサ47の検出信号は、コントローラ21に出力される。
補助熱源機22は、給湯バーナ熱交換器52、暖房バーナ熱交換器60、給湯バーナ56、給湯バーナファン93、暖房バーナ57、暖房バーナファン92、追焚き熱交換器58、補給水弁59、シスターン61等を備えている。
給湯バーナ熱交換器52には、温水経路51を経由してミキシングユニット24から温水が流入する。給湯バーナ56は、ガスを燃焼することによって、給湯バーナ熱交換器52を加熱する。給湯バーナファン93は、モータに駆動されて回転し、給湯バーナ56が燃焼するための燃焼用空気を送風する。給湯バーナ56と給湯バーナファン93は、コントローラ21によって制御される。
給湯バーナ熱交換器52の下流側と給湯栓64は、給湯栓経路63によって接続されている。給湯栓64は、浴室、洗面所、台所等に配置されている(図1では、これら複数の給湯栓64を1つで代表して図示している)。浴室に配置されている給湯栓64の1つには、シャワーが接続されている。給湯栓経路63には、給湯サーミスタ65が装着されている。給湯サーミスタ65は、給湯バーナ熱交換器52から流出する温水の温度(すなわち「給湯温度」)を検出する。給湯サーミスタ65の検出信号は、コントローラ21に出力される。
補助熱源機22内の温水経路51の途中から、シスターン入水経路62が分岐している。シスターン入水経路62の開放端は、シスターン61の上部に差し込まれている。シスターン入水経路62の途中には、補給水弁59が設けられている。補給水弁59は、コントローラ21によって制御され、内蔵したソレノイドに駆動されて開閉する。補給水弁59が開かれると、ミキシングユニット24からの温水がシスターン61に供給される。
シスターン61内には、水位電極66が装着されている。水位電極66は、棒状のハイレベルスイッチ66aとローレベルスイッチ66bを有している。ハイレベルスイッチ66aの下端は、シスターン61のハイレベル水位に位置している。ローレベルスイッチ66bの下端は、シスターン61のローレベル水位に位置している。ハイレベルスイッチ66aとローレベルスイッチ66bは、水に触れていると検出信号をコントローラ21に出力する。コントローラ21は、水位電極66からの検出信号によって、シスターン61の水位がハイレベル水位を超えているか、ハイレベル水位とローレベル水位の間にあるか、ローレベル水位よりも低いかを判別する。コントローラ21は、水位電極66からの水位検出信号に基づいて補給水弁59を開閉制御し、シスターン61の水位をハイレベル水位とローレベル水位の間に維持する。
シスターン61の底部には、シスターン出水経路68の一端が接続されている。シスターン出水経路68の途中には、暖房ポンプ69が装着されている。暖房ポンプ69は、コントローラ21によって制御される。シスターン出水経路68の他端と暖房バーナ熱交換器60の上流端は、バーナ上流経路71によって接続されている。バーナ上流経路71には、内部を流れる温水の温度を検出する暖房サーミスタ72が装着されている。暖房サーミスタ72の検出信号は、コントローラ21に出力されるまた、シスターン出水経路68の他端には、低温水経路70も接続されている。
暖房バーナ57は、ガスを燃焼して暖房バーナ熱交換器60を加熱する。暖房バーナファン92は、モータに駆動されて回転し、暖房バーナ57が燃焼するための燃焼用空気を送風する。暖房バーナ57と暖房バーナファン92は、コントローラ21によって制御される。
暖房バーナ熱交換器60の下流とシスターン61は、高温水経路73によって接続されている。高温水経路73には、上流側から順に、高温サーミスタ74、暖房端末熱動弁75、暖房端末機76が装着されている。
高温サーミスタ74は、高温水経路73を流れる温水の温度を検出する。高温サーミスタ74の検出信号は、コントローラ21に出力される。
暖房端末機76は、熱交換器76bと、操作スイッチ76aと、電動ファン(図示省略)を備えている。熱交換器76bは、その周囲の空気と、高温水経路73を流れる温水との間で熱交換を行う。操作スイッチ76aは、暖房端末熱動弁75とコントローラ21に接続されている。
暖房端末熱動弁75は、膨張エレメントと、膨張エレメントと機械的に連結された開閉弁を内蔵している。暖房端末機76の操作スイッチ76aがオンにされると、暖房端末熱動弁75の膨張エレメントに通電が行われる。通電された膨張エレメントは高温になって膨張する。膨張した膨張エレメントは開閉弁を駆動し、これによって暖房端末熱動弁75が開く。また、操作スイッチ76aがオンにされると、コントローラ21は、暖房ポンプ69を作動させる。このように、操作スイッチ76aがオンにされて、暖房端末熱動弁75が開くとともに、暖房ポンプ69が作動すると、シスターン61から温水が吸い出される。コントローラ21は、暖房サーミスタ72と高温サーミスタ74が検出した温水温度に基づいて暖房バーナ57を制御し、暖房バーナ熱交換器60から流出する温水の温度を所定範囲に維持する。暖房端末機76の電動ファンは、操作スイッチ76aがオンにされると回転し、熱交換器76bに空気を吹付ける。熱交換器76bに吹付けられた空気は、熱交換器76bを介して温水と熱交換して加熱される。加熱されて温度が高くなった空気は、暖房端末機76から吹き出し、部屋を暖房する。熱交換器76bを通過した温水の温度は、空気によって熱を奪われて(熱交換して)低下する。温度が低下した温水は、高温水経路73を流れてシスターン61に戻る。
高温水経路73の高温サーミスタ74の下流側と、高温水経路73のシスターン61との接続部の上流側は、追焚き経路77によって接続されている。追焚き経路77は、追焚き熱交換器58を通過している。追焚き経路77の追焚き熱交換器58の上流側には、追焚き熱動弁78が装着されている。追焚き熱動弁78は、コントローラ21によって制御される。
浴槽79には、吸出口79aと供給口79bが設けられている。吸出口79aと供給口79bは、風呂循環経路80によって接続されている。風呂循環経路80は、追焚き熱交換器58を通過している。上述したように、追焚き経路77も追焚き熱交換器58を通過している。このため、追焚き熱交換器58では、風呂循環経路80と追焚き経路77を流れる温水間で熱交換が行われる。風呂循環経路80の追焚き熱交換器58の上流側には、風呂水位センサ81、風呂循環ポンプ82、風呂水流スイッチ84が装着されている。風呂循環ポンプ82は、コントローラ21によって制御される。風呂水位センサ81、湯張り量センサ83(後述する)、風呂水流スイッチ84は、コントローラ21に検出信号を出力する。風呂水位センサ81は、水圧を検出する。コントローラ21は、風呂水位センサ81が検出した水圧から、浴槽79に張られている湯の水位を推定する。風呂水流スイッチ84の検出信号は、風呂循環経路80に水流があるか否かの判別に用いられる。
風呂循環経路80の追焚き熱交換器58の下流側には、風呂入口サーミスタ97が設けられている。風呂入口サーミスタ97は、浴槽79に湯張りされる温水の温度を検出する。風呂循環経路80の風呂水位センサ81の上流側には、浴槽79から吸出された温水の温度を検出する風呂出口サーミスタ85が装着されている。風呂入口サーミスタ97と風呂出口サーミスタ85の検出信号は、コントローラ21に出力される。
暖房バーナ57と暖房ポンプ69が作動している状態で追焚き熱動弁78が開くと、温水が追焚き経路77に流入して追焚き熱交換器58を通過する。風呂循環ポンプ82が作動すると、温水が浴槽79の吸出口79aから吸出され、風呂循環経路80を流れて供給口79bから再び浴槽79に戻る循環が行われる。風呂循環経路80を流れる温水は、追焚き熱交換器58で追焚き経路77を流れる温水によって加熱され、これによって浴槽79の湯が追焚きされる。
給湯栓経路63の途中と、風呂循環経路80の風呂循環ポンプ82の下流側とを接続する湯張り経路25が設けられている。湯張り経路25には、ソレノイド駆動タイプの注湯弁27と、湯張り量センサ83が装着されている。注湯弁27は、コントローラ21によって制御され、湯張り経路25を開閉する。湯張り量センサ83は、湯張り経路25を流れて浴槽79に供給される水量を検出する。湯張り量センサ83の検出値はコントローラ21に出力され、浴槽79への湯張りがどの程度行われたかを推定するのに用いられる。
浴槽79に湯を張るときには、注湯弁27が開かれる。注湯弁27が開かれると、ミキシングバルブ24からの温水が給湯栓経路63から湯張り経路25を経て風呂循環経路80に流入する。ミキシングバルブ24からの温水の温度が低い場合には、給湯バーナ56が作動する。風呂循環経路80に流入した温水は、吸出口79aと供給口79bから浴槽79に供給され、浴槽79を湯張りする。このときには、風呂循環ポンプ82は駆動されず、湯張り経路25に加わっている水圧によって浴槽79への湯張りが行われる。
三方弁86は、Aポート86a、Bポート86b、Cポート86cを備えている。三方弁86は、コントローラ21に制御されて、Aポート86aとCポート86cを連通させるか、Bポート86bとCポート86cを連通させるかを切替える。
シスターン出水経路68と三方弁86のCポート86cは、低温水経路70によって接続されている。低温水経路70の上流部には、床暖房サーミスタ94が装着されている。床暖房サーミスタ94は、低温水経路70を流れる温水の温度を検出する。床暖房サーミスタ94の検出信号は、コントローラ21に出力される。低温水経路70は、途中で2つの低温水分岐経路70a、70bに分岐している。低温水分岐経路70a、70bは、床暖房機91を通過している。低温水分岐路70a、70bの床暖房機91の上流側には、それぞれ床暖房熱動弁95、96が設けられている。床暖房熱動弁95、96は、コントローラ21によって制御される。低温水分岐経路70a、70bは、床暖房機91の下流側で合流して、再び低温水経路70になる。
床暖房を行う場合には、リモコン23を操作する。すると、床暖房熱動弁95、96が開き、低温水分岐経路70a、70bを通って温水が床暖房機91に導かれ、床が暖められる。リモコン23を操作して、床暖房熱動弁95、96のいずれを開くかを選択することにより、床を部分的に暖めることもできる。
三方弁86のBポート86bと、高温水経路73の暖房端末機76の下流側は、低温水戻り経路87によって接続されている。低温水戻り経路87には、低温戻りサーミスタ89が装着されている。低温水戻りサーミスタ89は、低温水戻り経路87を流れる温水の温度を検出する。低温水戻りサーミスタ89の検出信号は、コントローラ21に出力される。
三方弁86のAポート86aと、低温水戻り経路87の途中とを接続する貯湯槽経路88が設けられている。貯湯槽経路88には、貯湯槽20の上部を通過する熱交換コイル部88aが形成されている。
コントローラ21は、床暖房サーミスタ94と上部サーミスタ35が検出した温度を比較し、その結果によって三方弁86を切替える。具体的には、床暖房サーミスタ94が検出した温度よりも上部サーミスタ35が検出した温度の方が低い場合には、三方弁86のBポート86bとCポート86cが連通するように切替える。Bポート86bとCポート86cを連通すると、低温水経路70からの温水は、貯湯槽経路88を流れず、低温水戻り経路87と高温水経路73を流れてシスターン61に戻る。シスターン61に戻った温水は、再びシスターン出水経路68に吸込まれる。床暖房サーミスタ94が検出した温度よりも上部サーミスタ35が検出した温度の方が高い場合には、三方弁86のAポート86aとCポート86cが連通される。Aポート86aとCポート86cが連通すると、低温水経路70からの温水は、貯湯槽経路88を流れる。貯湯槽経路88を流れる温水は、熱交換コイル部88aで貯湯槽20の上部に貯められている温水によって加熱され、温度が上昇する。温度が上昇した温水は、低温水戻り経路87と高温水経路73を流れてシスターン61に戻される。すなわち、貯湯槽20の上部に貯められている温水が貯湯槽経路88の熱交換コイル部88aを加熱することができる場合にのみ、貯湯槽経路88に温水が導かれる。
上述したように、ミキシングユニット24のミキシング制御基板は、コントローラ21から入力されるミキシング設定温度信号と、温水入口サーミスタ50と給水サーミスタ48と温水出口サーミスタ54の検出信号に基づいて、温水入口24cと給水入口24aの開度を変化させる。温水入口24cと給水入口24aの開度が変化すると、貯湯槽20からの温水と水道水のミキシング割合が調整される。貯湯槽20に温水が十分に貯えられているときには、給湯バーナ56を作動させず、ミキシングユニット24から送り出された温水をそのまま給湯する。本給湯システム10は、給湯バーナ56が作動していない状態では、リモコン23によって設定されたリモコン設定温度と、給湯サーミスタ65によって検出される給湯温度等から導出される補正値α(後述する)を用いて、ミキシング設定温度を補正する。
これに対して、使用者がリモコン23を操作して設定したリモコン設定温度がコントローラ21に入力され、そのリモコン設定温度が、そのままミキシング設定温度としてミキシングユニット24に出力される給湯システムも知られている。この構成では、ミキシングユニット24のミキシング制御基板は、入力されたミキシング設定温度によって指示された温度の温水が温水出口24bから送り出されるように、温水入口24cと給水入口24aの開度を調整する。また、貯湯槽20に温水が十分に貯えられていないときには、給湯バーナ56を作動させてミキシングユニット24から送り出された温水を加熱する。このときには、コントローラ21は、給湯サーミスタ65が検出した給湯温度を用いて給湯バーナ56の燃焼強さを制御し、給湯温度をリモコン23によって設定されたリモコン設定温度に維持する。
給湯バーナ56を作動させない場合、ミキシングユニット24から送り出される温水の温度は、給湯バーナ熱交換器52を通過することによって低下する。また、給湯バーナファン93は、給湯バーナ56が作動していない状態でも、暖房バーナ57が作動すると暖房バーナファン92とともに回転する。このようになっているのは、給湯バーナファン93と暖房バーナファン92が送風する空気の排出口が共通なため、給湯バーナファン93と暖房バーナファン92の一方だけを回転させると、給湯バーナファン93と暖房バーナファン92の他方に送風空気が逆流してしまうからである。給湯バーナ56が作動していない状態で給湯バーナファン93が回転すると、給湯バーナ熱交換器52を通過することによる温水の温度低下は、より大きくなる。
上述したように、リモコン設定温度がそのままミキシング設定温度としてミキシングユニット24に出力される給湯システムでは、給湯バーナ56を作動させない場合に、給湯バーナ熱交換器52を通過することによって温水温度が低下するので、リモコン設定温度よりも低い温度で給湯が行われる。このような、給湯温度がリモコン設定温度よりも低くなる現象は、ミキシングユニット24から送り出される温水温度をリモコン設定温度よりも所定温度高く制御(いわゆる「下駄を履かせる」)することによっては解決できない。なぜならば、給湯バーナ熱交換器52を通過することによる温水温度の低下の程度は、季節的要因等による給湯バーナ熱交換器52の周囲温度の変化や、給湯バーナ56が作動していない状態での給湯バーナファン93の回転の有無によって、常に一定になるとは限らないからである。給湯バーナ56が作動しておらず、リモコン設定温度よりも低い温度で給湯が行われている状態で、後から給湯バーナ56が作動すると、リモコン設定温度で給湯が行われるようになる。すなわち。給湯温度が変動して高くなる。このような給湯温度の変動が生じると、シャワーや給湯栓を使っている使用者に不快感を与えてしまう。
詳しくは後述するが、本発明の給湯システム10は、このような給湯温度の変動を抑制することができる。
ミキシングユニット24のミキシング制御基板は、給湯バーナ56が作動していない状態では、コントローラ21から入力されるミキシング設定温度を補正する(以下、補正されたミキシング設定温度を「ミキシング目標温度T2」と言う)。そして、ミキシング制御基板は、ミキシングユニット24の出口温度(以下、ミキシング出口温度「T3」と言う)が、ミキシング目標温度T2になるように、ミキシングユニット24の混合比と調整する。ミキシング設定温度の補正には、補正値「α」を用いる。
補正値αは、下式を用いて算出する。
補正値α=(ΔT×W×t×R)/(60×V)(℃)・・・(式1);
「ΔT」は、リモコン設定温度「T1」から給湯サーミスタ65が検出した給湯温度「T4」を減じた値(すなわち「ΔT=T1−T4」)である。「W」はミキシングバルブ24から送り出される温水の流量(リットル/分)である。「t」は、補正値「α」の更新時間(秒)(補正する時間間隔)である。「R」は、更新率である。「V」は、ミキシングバルブ24から給湯サーミスタ65が設けられている部位までの配管容量(リットル)である。
更新率Rの値は、ΔTの値によって異なる。
|ΔT|>3(℃)の場合には、R=0.1;
|ΔT|≦3(℃)の場合には、R=0.5;
ミキシング目標温度T2は、その前値に補正値αを加算することによって求める。
T2=T2(前値)+α;
リモコン設定温度T1よりも給湯温度T4が大きい場合には、ΔTは負数として算出される。このため、補正値αも負数として算出され、ミキシング目標温度T2は、前値よりも小さくなる。
ただし、次式が成立する場合には、ミキシング目標温度T2は、前値を継続する。
|ΔT|≦0.1(℃);
上述したように、|ΔT|が大きいと更新率Rは小さく(R=0.1)設定され、|ΔT|が小さいと更新率Rは大きく(R=0.5)設定される。更新率Rがこのように設定されているのは、|ΔT|が大きい(リモコン設定温度T1と給湯温度T4の差が大きい)ときには、ミキシングユニット24がミキシング割合を大きく調整してしまって給湯温度のハンチングが発生しやすいからである。すなわち、|ΔT|が大きいときには、更新率Rを小さく設定することによって補正値αを小さく算出する。補正値αを小さく算出すると、それが更新される毎のミキシング目標温度T2の変化が小さくなるので、給湯温度T4のハンチングが防止される(ΔTが弱く学習されてT2の変化が小さくなる)。逆に、|ΔT|が小さく給湯温度のハンチング発生の恐れがないときには、更新率Rを大きく設定することによって補正値αを大きく算出する。補正値αを大きく算出すると、それが更新される毎のミキシング目標温度T2の変化が大きくなるので、より早く給湯温度が安定する(ΔTが強く学習されてT2の変化が大きくなる)。
上記「式1」では、温水流量Wが大きくなるほど補正値αの値も大きくなる。温水流量Wが大きいほど、ミキシングユニット24を出た温水が給湯サーミスタ65まで到達する時間が短くなるので、ミキシングユニット24を出た温水の温度を給湯サーミスタ65が検出してフィードバックするのが早くなる。従って、ミキシングユニット24の制御遅れが小さくなるので、より大きく補正値αを算出してミキシング目標温度T2が大きく変化しても、給湯温度がハンチングしやすくなることはない。
式1から明らかなように、補正値αは、配管容量Vが大きいほど小さくなる。配管容量Vが大きいほど、ミキシングユニット24を出た温水が給湯サーミスタ65まで到達する時間が長くなるので、ミキシングユニット24を出た温水の温度を給湯サーミスタ65が検出してフィードバックするのが遅くなる。従って、給湯温度がハンチングしやすくなるので、この場合には補正値αをより小さく算出してミキシング目標温度T2が大きく変化しないようにしている。
上述した式1中の更新率R、温水流量W、配管容量Vのそれぞれ、あるいはそれらを組み合わせたものが、請求項に記載の比例係数に相当する。
図2は、給湯が開始された直後のミキシング出口温度T3と給湯温度T4の温度変化を例示している。このような場合には、リモコン設定温度T1と給湯温度T4の温度差ΔTが大きい状態から、給湯が開始される。図2の横軸は時間に対応しており、縦軸は温度に対応している。
図2では、時点Aにミキシングユニット24から温水の送り出しが開始されている。ミキシングユニット24から温水の送り出しが開始されると、ミキシング出口温度T3は急激に上昇し、オーバーシュートとアンダーシュートを行い、さらに小さくオーバーシュートしてから安定する。給湯温度T4の温度上昇は、時点Bから開始される。ミキシング出口温度T3の温度上昇開始よりも給湯温度T4の上昇開始が遅れているのは、ミキシングユニット24を出た温水が給湯サーミスタ65に到達するまでに時間がかかるからである。給湯温度T4は、上昇してからリモコン設定温度T1で安定する。このようにミキシング出口温度T3がリモコン設定温度T1よりも高目で安定しているのは、補正値αによって、ミキシング目標温度T2がリモコン設定温度T1よりも高く算出されており、そのミキシング目標温度T2でミキシングユニット24の混合比が制御されているからである。ミキシング目標温度T2によってミキシングユニット24の混合比が制御されていると、給湯バーナ熱交換器52を通過することによって温水温度が低下しても、給湯温度T4をリモコン設定温度T1と一致させることができる。なお、図2では、給湯温度T4は、上昇してからリモコン設定温度T1で安定しているが、実際には、小さくオーバーシュートとアンダーシュートを繰り返してから安定する。
また、給湯バーナ56を作動させない状態で、給湯温度T4とリモコン設定温度T1が一致していると、その後に給湯バーナ56を作動させても、給湯温度T4がリモコン設定温度T1よりも低い状態から上昇してリモコン設定温度T1になるような給湯温度変動が生じない。よって、給湯された温水を使っている使用者が、不快感を感じてしまうことが防止される。
給湯開始直後のミキシング目標温度T2、給湯温度T4等の温度変化について、具体的に説明する。
既に説明したように、補正値αは、式1で与えられる。
温水流量Wが8.3(リットル/分)、更新時間tが2.5(秒)、配管容量Vが1.6(リットル)であるとすると、補正値αは次のようになる。
α=0.0216ΔT(R=0.1の場合)・・・(式2);
α=0.108ΔT(R=0.5の場合)・・・・(式3);
図3の表は、時間経過にともなう、補正値α、ミキシング目標温度T2、ミキシング出口温度T3、給湯温度T4等の値を例示したものである。
図3では、時間ゼロ(秒)の時点に、ミキシングユニット24からの温水の送り出しが開始されたものとしている。リモコン23によって設定されたリモコン設定温度T1は、表中に示されているように50(℃)である。
時間ゼロ(秒)の時の給湯温度T4は、19.9(℃)である。従って、ΔTは下式から求まり、表中にも記載したように30.1(℃)になる。
ΔT=T1−T4=50−19.9=30.1(℃);
上述したように、「|ΔT|>3(℃)」の場合の更新率Rは「0.1」である。更新率Rが「0.1」である場合には式2を用いるので、補正値αは次の値になる。
α=0.0216ΔT=0.0216×30.1=0.650;
時間ゼロ(秒)の時のミキシング目標温度T2の初期値としては、リモコン設定温度T1を用いる。従って、その時のミキシング目標温度T2は次式で与えられる。
T2=50+0.650=50.650(℃);
ミキシング目標温度T2が50.650(℃)に設定されても、その設定によってミキシング出口温度T3が変化するまでには遅れがある。このため、時間ゼロ(秒)の時のミキシング出口温度T3は、上昇しておらず、20.0(℃)となっている。
時間2.5(秒)の時点の給湯温度T4は、19.9(℃)のままである。給湯温度T4は、19.9(℃)のままであるのは、時間ゼロ(秒)の時点でミキシング目標温度T2が50.650(℃)に設定されたので、それ以降にミキシング出口温度T3は徐々に上昇するが、その温度上昇した温水が、給湯サーミスタ65まで到達していないからである。
従って、時間2.5(秒)の時のΔTは、次の値になる。
ΔT=T1−T4=50−19.9=30.1(℃);
「|ΔT|>3(℃)」が成立しているので、更新率Rは「0.1」である。よって式2を用いる。
α=0.0216ΔT=0.0216×30.1=0.650;
ミキシング目標温度T2は下式から求まる。
T2=T2(前値)+α=50.650+0.650=51.300(℃);
時間2.5(秒)時点では、ミキシング出口温度T3は、31.2(℃)まで上昇している。
時間5(秒)時点の給湯温度T4は、21.2(℃)である。従って、ΔTは、次の値になる。
ΔT=T1−T4=50−21.2=28.8(℃);
「|ΔT|>3(℃)」が成立しているので、更新率Rは「0.1」である。よって式2を用いる。
α=0.0216ΔT=0.0216×28.8=0.622(℃);
T2=T2(前値)+α=51.300+0.622=51.922(℃);
時間5(秒)時点では、ミキシング出口温度T3は、ミキシング目標温度T2をオーバーシュートして62.1(℃)まで上昇している。
時間7.5(秒)を省略して、時間10(秒)時点の場合について説明する。
時間10(秒)時点の給湯温度T4は、49.6(℃)である。従って、|ΔT|は、次の値になる。
ΔT=T1−T4=50−49.6=0.4(℃);
この場合には、「|ΔT|≦3(℃)」が成立しているので、更新率Rは「0.5」になる。よって「式3」を用いる。
α=0.108ΔT=0.108×0.4=0.0432(℃);
T2=T2(前値)+α=52.192+0.0432=52.235(℃);
時間10(秒)時点では、ミキシング出口温度T3は、51.4(℃)になっている。
時間12.5(秒)時点の給湯温度T4は、50.1(℃)である。従って、ΔTは、次の値になる。
ΔT=T1−T4=50−50.1=−0.1(℃);
この場合には、「|ΔT|≦0.1(℃)」が成立している。よって、ミキシング目標温度T2は、その前値を継続する。
T2=T2(前値)=52.235(℃);
時間12.5(秒)時点のミキシング出口温度T3は51.6(℃)である。
時間15(秒)時点の給湯温度T4は、50.3(℃)である。従って、ΔTは、次の値になる。
ΔT=T1−T4=50−50.3=−0.3(℃);
この場合には、「|ΔT|≦3(℃)」が成立しているので、更新率Rは「0.5」になる。よって「式3」を用いる。
α=0.108ΔT=0.108×(−0.3)=−0.0324(℃);
T2=T2(前値)+α=52.235−0.0234=52.203(℃);
すなわち、ミキシング目標温度T2は減少に転じる。
時間10(秒)時点では、ミキシング出口温度T3は、51.7(℃)になっている。
時間15(秒)以降、「ΔT<−0.1(℃)」が成立していることにより、ミキシング目標温度T2は、その前値から補正値αが減算されることが繰り返され、減少して行く。このため、ミキシング目標温度T2が低下して行き、それに伴ってミキシング出口温度T3も低下する。ミキシング出口温度T3が低下すると、給湯温度T4も低下する。
時間65(秒)時点の給湯温度T4は、50.1(℃)である。よって、ΔTは、次の値になる。
ΔT=T1−T4=50−50.1=0.1(℃);
この場合には、「|ΔT|≦0.1(℃)」が成立している。よって、ミキシング目標温度T2は前値を継続する。
T2=T2(前値)=51.525(℃);
時間65(秒)時点では、ミキシング出口温度T3は51.5(℃)である。
時間65(秒)以降、ミキシング出口温度T3は51.5(℃)で安定する。そして、給湯温度T4も、50.1(℃)で安定する。ミキシング出口温度T3の51.5(℃)と、給湯温度T4の50.1(℃)の温度差は、給湯バーナ熱交換器52を通過することによる温水の温度低下によって生じたものである。
上述したように、ミキシングユニット24が内蔵しているミキシング基板は、コントローラ21から入力されるミキシング設定温度を用いて補正値αを算出し、さらにその補正値αからミキシング目標温度T2を算出する。これに対して、コントローラ21で補正値αとミキシング目標温度T2の算出を行うとともに、そのミキシング目標温度T2に基づいてミキシングユニット24の目標混合比を求め、その目標混合比に対応した指令値(例えば、電流値)をミキシングユニット24に出力するように構成することもできる。この場合、ミキシングユニット24は、指令値に従って混合比を調整する。すなわち、補正値αの増減幅に対応して、指令値の増減幅も変化する。このようにすると、ミキシングユニット24にミキシング基板のような、演算機能を備える構成品を設ける必要がなくなる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
給湯システムの系統図。 時間経過にともなう給湯温度とミキシング出口温度の温度変化を模式的に示すグラフ。 時間経過にともなう給湯温度やミキシング出口温度の温度変化を具体的な数値で例示する表。
符号の説明
10:給湯システム
20:貯湯槽、20a:出口部
21:コントローラ
22:補助熱源機
23:リモコン
24:ミキシングユニット、24a:給水入口、24b:温水出口、24c:温水入口
25:湯張り経路
26:給水経路、26a:入口
27:注湯弁
28:減圧弁
30:ミキシングユニット給水経路
31:リリーフ弁
32:圧力開放経路、32a:一端、32b:他端
33:排水経路
34:排水弁
35:上部サーミスタ
36:下部サーミスタ
39:中間部サーミスタ
40:循環ポンプ
42:温水経路
44:往路サーミスタ
45:復路サーミスタ
47:第2水量センサ
48:給水サーミスタ
50:温水入口サーミスタ
51:温水経路
52:給湯バーナ熱交換器
54:温水出口サーミスタ
55:ハイカットサーミスタ
56:給湯バーナ
57:暖房バーナ
58:追焚き熱交換器
59:補給水弁
60:暖房バーナ熱交換器
61:シスターン
62:シスターン入水経路
63:給湯栓経路
64:給湯栓
65:給湯サーミスタ
66:水位電極、66a:ハイレベルスイッチ、66b:ローレベルスイッチ
67:第1水量センサ
68:シスターン出水経路
69:暖房ポンプ
70:低温水経路
70a、70b:低温水分岐経路
71:バーナ上流経路
72:暖房サーミスタ
73:高温水経路
74:高温サーミスタ
75:暖房端末熱動弁
76:暖房端末機、76a:操作スイッチ、76b:熱交換器
77:追焚き経路
78:追焚き熱動弁
79:浴槽、79a:吸出口、79b:供給口
80:風呂循環経路
81:風呂水位センサ
82:風呂循環ポンプ
83:湯張り量センサ
84:風呂水流スイッチ
85:風呂出口サーミスタ
86:三方弁、86a:Aポート、86b:Bポート、86c:Cポート
87:低温水戻り経路
88:貯湯槽経路、88a:熱交換コイル部
89:低温水戻りサーミスタ
91:床暖房機
92:暖房バーナファン
93:給湯バーナファン
94:床暖房サーミスタ
95、96:床暖房熱動弁
97:風呂入口サーミスタ
110:発電ユニット
112:改質器
114:燃料電池
116:熱交換器
117:熱媒温度センサ
118:熱交換器
119:熱媒冷却ファン
120:熱媒放熱器
121:水素ガス供給経路
122:熱媒三方弁、122a:入口、122b:出口、122c:出口
124:熱媒循環経路
125:リザーブタンク
126:燃焼ガス経路
127:熱媒ポンプ
128:循環経路、128a:循環復路、128b:循環復路
129:冷却経路
131:バーナ

Claims (2)

  1. 貯湯槽からの温水と水道水を混合するとともに、その混合比が調整可能なミキシングユニットと、
    ミキシングユニットを通過した混合水を必要に応じて加熱する給湯器と、
    設定された給湯目標温度を記憶している手段と、
    給湯器出口温度を検出する手段と、
    給湯目標温度と給湯器出口温度の温度差に比例する増減幅でミキシングユニットの混合比を増減調整する制御手段を備えており、
    その制御手段は、給湯器で加熱しない状態では、前記温度差が小さい場合は大きな比例係数を採用し、前記温度差が大きい場合は小さな比例係数を採用することを特徴とする給湯システム。
  2. 前記制御手段は、ミキシングユニットから給湯器出口まで流れるのに要する時間が短い場合は大きな比例係数を採用し、前記時間が長い場合は小さな比例係数を採用することを特徴とする請求項1の給湯システム。
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