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JP4017310B2 - 成膜装置 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術の分野】
本発明は、プラズマを用いてイオンプレーティングを行う成膜装置に関し、特に金属配線膜等を配向性良く形成するのに適した成膜装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の成膜装置として、圧力勾配型のプラズマガンからのプラズマビームをハースに導き、ハース上の蒸発ルツボ中の蒸着物質を蒸発・イオン化し、このように蒸発・イオン化した蒸着物質をハースと対向して配置された基板の表面に付着させるイオンプレーティング装置が知られている。
【0003】
特開平7−138743号公報には、この種のイオンプレーティング装置において、ハース内に配置された棒磁石とハースの周囲に同心に配置された永久磁石とからなる入射ビーム方向調整手段を組み込むことによってハースの入射面上方にカスプ磁場を形成するものが開示されている。このイオンプレーティング装置では、ハース上方のカスプ磁場によってハースに入射するプラズマビームを修正し、プラズマビームをハースの真上から直線的に入射させるので、基板の表面に形成される膜の厚みを均一にすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のイオンプレーティング装置では、従来の成膜装置に比較して高い結晶配向性を有する金属配線膜等が得られている。しかし、成膜前に基板の表面に不純物ガス等が吸着されていることに起因して、この吸着物質が膜中に取り込まれ、不純物量を増加させるだけでなく、結晶の配向性をも劣化させている。
【0005】
そこで、本発明は、これらの吸着物質による影響を排除し、より高い結晶配向性を有し電気特性に優れる配線膜等を提供することができる成膜方法及び装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の成膜装置において実施し得る成膜方法は、基板に所定の処理用バイアス電圧を印加することによってプラズマ中のイオンを基板に入射させ、この基板を表面処理する第1工程と、第1工程の後に、成膜室中に配置された材料蒸発源に向けてプラズマビームを供給することによって材料蒸発源の膜材料を蒸発させて基板の表面に付着させる第2工程とを備える。
【0007】
上記方法では、第1工程で、基板に所定の処理用バイアス電圧を印加することによってプラズマ中のイオンを基板に入射させ、この基板を表面処理するので、基板の表面に化学吸着したガス成分等を簡易・確実に除去することができる。よって、第2工程で、清浄な基板上に配向性が高く良好な電気特性を有する膜を形成することができる。
【0008】
また、上記方法の好ましい態様では、第2工程中に、基板に所定の制御用バイアス電圧を印加することによって成膜の進行を制御する工程を含む。
【0009】
この場合、基板表面に形成された膜のイオンによるスパッタと基板表面への膜材料の付着とを適宜バランスさせつつ成膜を進行させることができるので、基板上の溝や孔への膜材料の埋込みが確実なものとなる。
【0010】
また、上記方法の好ましい態様では、イオンが、Ar、H、He、Ne、Kr、及びXeのうちの少なくとも一種を含むものであり、かつ、5〜200eVのエネルギーを有することを特徴とする。
【0011】
この場合、基板のクリーニングに適したイオンをクリーニングに必要なエネルギーで基板に入射させることができる。
【0012】
また、上記方法の好ましい態様では、第2工程で、材料蒸発源を保持するハースの近接した上方の磁界を制御しつつ、プラズマビームを圧力勾配型のプラズマガンからハースに向けて供給する。
【0013】
この場合、圧力勾配型のプラズマガンから高い密度でハースに入射するプラズマビームを磁場制御部材によってカスプ状磁場等で修正してより均一な厚みの膜を迅速に形成することができる。
【0014】
また、本発明の成膜装置は、プラズマビームを成膜室中に供給するプラズマ源と、膜材料を収容可能な材料蒸発源を有するとともに、成膜室中に配置されてプラズマビームを導くハースと、成膜室中にハースに対向するように基板を支持する基板支持装置と、材料蒸発源に向けてプラズマビームが供給されて成膜が行われる前に、基板支持装置に支持された基板にバイアス電圧を印加することによってプラズマ源からのプラズマビーム中のイオンをこの基板に入射させて表面処理を行わせる電位制御手段とを備える。
【0015】
上記装置では、電位制御手段が、材料蒸発源に向けてプラズマビームを供給して成膜を行う前に、基板支持装置に支持された基板にバイアス電圧を印加することによってプラズマ源からのプラズマビーム中のイオンをこの基板に入射させて表面処理を行わせるので、成膜前の基板の表面に化学吸着したガス成分等を簡易・確実に除去することができる。よって、清浄な基板上に配向性が高く良好な電気特性を有する膜を形成することができる。
【0016】
また、上記装置の好ましい態様では、磁石及びコイルの少なくとも一方をハースの周囲に環状に配置してなるとともにハースの近接した上方の磁界を制御する磁場制御部材と、この磁場制御部材の近接した上方に配置される補助陽極とをさらに備え、プラズマ源が、圧力勾配型のプラズマガンである。
【0017】
この場合、磁場制御部材によってハースに入射するプラズマビームをカスプ状磁場等で修正してより均一な厚みの膜を迅速に形成することができる。さらに、補助陽極を利用してハースへのプラズマビームの入射を制御することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態に係る成膜装置の全体構造を概略的に説明する図である。この成膜装置は、金属配線膜を形成するためのもので、成膜室である真空容器10と、真空容器10中にプラズマビームPBを供給するプラズマ源であるプラズマガン30と、真空容器10内の底部に配置されて成膜時にプラズマビームPBが入射する陽極部材50と、真空容器10上部に配置されて基板Wを保持する保持機構60と、これらの動作を統括制御する主制御装置80とを備える。
【0019】
プラズマガン30は、プラズマビームPBをDCアーク放電によって発生する圧力勾配型のプラズマガンであり、その本体部分は、真空容器10の側壁に設けられた筒状部12に装着されている。この本体部分は、陰極31によって一端が閉塞されたガラス管32からなる。ガラス管32内には、モリブデンMoで形成された円筒33が陰極31に固定されてガラス管32と同心に配置されており、この円筒33内には、LaB6で形成された円盤34とタンタルTaで形成されたパイプ35とが内蔵されている。ガラス管32の両端部のうち陰極31とは反対側の端部と、真空容器10から延びる筒状部12の端部との間には、第1及び第2中間電極41、42が同心状に直列に配置されている。一方の第1中間電極41内には、プラズマビームPBを収束するための環状永久磁石44が内蔵されている。第2中間電極42内にも、プラズマビームPBを収束するための電磁石コイル45が内蔵されている。なお、筒状部12の周囲には、陰極31側で発生して第1及び第2中間電極41、42まで引き出されたプラズマビームPBを真空容器10内に導くステアリングコイル47が環状に設けられている。
【0020】
このプラズマガン30を動作させると、陰極31と真空容器10内のハース51との間で放電が生じ、プラズマビームPBが生成される。このプラズマビームPBは、ステアリングコイル47と補助陽極52内の永久磁石55とにより決定される磁界に案内されてハース51に到達する。
【0021】
プラズマガン30の動作状態は、ガン駆動装置48によって制御されている。このガン駆動装置48は、陰極31への給電をオン・オフしたりこれへの供給電圧等を調整することができ、さらに第1及び第2中間電極41、42、電磁石コイル45、及びステアリングコイル47への給電を調整する。このようなガン駆動装置48によって、真空容器10中に供給されるプラズマビームPBの状態が制御される。
【0022】
なお、最も内心側に配置されるパイプ35は、プラズマビームPBのもととなるAr等のキャリアガスをプラズマガン30中に導入するためものであり、流量計37及び流量調節弁38を介してガス供給源39に接続されている。流量計37によって検出されたキャリアガスの流量は主制御装置80で監視されており、流量調節弁38によるキャリアガスの流量調整等に利用される。なお、真空容器10のプラズマガン30に対向する側面には、真空容器10内を所望の圧力に減圧するため、真空ゲート76を介して排気ポンプ77が取り付けられている。
【0023】
真空容器10中の下部に配置された陽極部材50は、プラズマビームPBを下方に導く主陽極であるハース51と、その周囲に配置された環状の補助陽極52とからなる。
【0024】
前者のハース51は、熱伝導率の良い導電性材料で形成されるとともに接地された真空容器10に図示を省略する絶縁物を介して支持されている。このハース51は、陽極電源装置58によって適当な正電位に制御されており、プラズマガン30を出射して磁界に案内されて来たプラズマビームPBを下方に吸引する。なお、ハース51は、プラズマガン30からのプラズマビームPB中の電子が入射する中央上部の凹部に、ルツボ状の材料蒸発源であるハース本体53を有している。ハース本体53内部には、膜材料である銅等の金属が融液状となって溜まっている。
【0025】
後者の補助陽極52は、ハース51の周囲にこれと同心に配置された環状の容器により構成されている。この環状容器内には、フェライト等で形成された環状の永久磁石55と、これと同心的に積層されたコイル56とが収納されている。これら永久磁石55及びコイル56は、磁場制御部材であり、ハース51の直上方にカスプ状磁場を形成する。これにより、ハース51に入射するプラズマビームPBの向き等を修正することができる。
【0026】
補助陽極52内のコイル56は電磁石を構成し、陽極電源装置58から給電される。この場合、励磁されたコイル56における中心側の磁界の向きは、永久磁石55により発生する中心側の磁界と同じ向きになるように構成される。陽極電源装置58は、コイル56に供給する電流を変化させることができ、ハース51に入射するプラズマビームPBの向きの微調整が可能になる。
【0027】
補助陽極52の容器も、ハース51と同様に熱伝導率の良い導電性材料で形成される。この補助陽極52は、ハース51に対して図示を省略する絶縁物を介して取り付けられている。陽極電源装置58は、補助陽極52、特にその上部の補助陽極本体に印加する電圧変化させることによって、ハース本体53の上方の電界を制御できるようになっている。
【0028】
真空容器10中の上部に配置される保持機構60は、ハース51の上方において成膜面を下側にして基板Wを保持するための基板支持装置である基板ホルダ61と、この基板ホルダ61上部に固定されて基板Wを裏面側から温度調節する温度調節装置62とを備える。基板ホルダ61は、真空容器10に対して絶縁された状態で電位制御手段である基板電源装置68から給電されており、基板Wの表面を適当なタイミングで、ゼロ電位の真空容器10に対して負電位や正電位にバイアスしたり、フロートな状態に維持する。温度調節装置62は、温調制御装置69によって制御されており、この温調制御装置69は、温度調節装置62に内蔵したヒータに給電し、或いは内蔵した配管に冷却媒体を供給して、温度調節装置62更には基板ホルダ61を所望の温度に保持する。
【0029】
以下、図1の成膜装置の動作について、図2を参照しつつ説明する。まず、基板Wを真空容器10内に搬入し、成膜面を下側にした状態で基板ホルダ61に固定する(ステップS1)。この基板Wは、例えばSiウェハ上に適当なパターンのSiO2層を形成したもので、SiO2層の孔や溝を含めた表面全体にTaN等からなるバリア膜を薄く形成したものある。
【0030】
次に、プラズマガン30を適宜動作させて基板Wの被成膜面をクリーニングする(ステップS2)。つまり、流量調節弁38によってパイプ35から真空容器10中に適当量のArイオンを供給しつつ、ガン駆動装置48によって陰極31に40A程度の電流を供給する。このような状態で、基板電源装置68によって基板Wの被成膜面の電位を0〜−200V程度、好ましくは−5〜−100V程度、すなわち処理用バイアス電圧に維持する。これにより、基板Wの被成膜面がクリーニングされる。この際、温度調節装置62によって基板Wの温度を適宜調節することもできる。なお、処理用バイアス電圧が−5Vより大きくなると、基板Wの種類や表面状態によっても異なるが、表面クリーニングの効果が十分に得らなくなり、後に形成する金属配線膜の密着性が徐々に悪くなる。逆に、処理用バイアス電圧が−100Vより小さくなると、基板Wに入射するイオンのエネルギーが増大して基板Wの表面にダメージが徐々に生じ易くなる。
【0031】
上記のようにArガスをキャリアとして用いた場合、プラズマポテンシャルが+10〜+20Vとなる。したがって、基板電源装置68によって基板Wの被成膜面の電位を例えば−50Vとすると、Arイオンは、55〜65eV程度のエネルギーをもって基板Wに衝突し、基板Wの被成膜面に吸着している原子を放出させる。
【0032】
なお、ガスの吸着には物理吸着と化学吸着とがあり、このうち基板Wに物理吸着されたガスは真空中でこの基板Wを200〜300℃程度に過熱することによって比較的短時間で除去可能であるが、化学吸着されたガスは過熱のみでは簡単に放出しない。このため、比較的低エネルギーのArイオンを基板Wの被成膜面に入射させるクリーニングを行うことで、基板Wの被成膜面に成膜前に化学吸着されているガスを迅速かつ効率的に除去することができ、しかも基板Wの被成膜面にダメージを与えることがない。
【0033】
次に、プラズマガン30からのプラズマビームPBの発生を増大させてハース51に供給し基板W上に金属配線膜を形成する(ステップS3)。つまり、流量調節弁38によってパイプ35から真空容器10中に適当量のArイオンを供給しつつ、ガン駆動装置48によって陰極31に100A程度の電流を供給して高密度のプラズマを形成し、得られたプラズマビームPBをハース51側に導く。ハース本体53に収納された蒸発物質(膜材料)は、プラズマビームPBにより加熱されて蒸気としてハース本体53から出射する。この蒸気は、プラズマビームPBによりイオン化され、ハース51に対向して配置された基板Wの表面に付着し均一な被膜が形成される。この際、温度調節装置62によって基板Wの温度を適宜調節することによって、基板W上に形成される金属配線膜の状態をある程度制御することができる。
【0034】
なお、上記プラズマガン30を用いることにより、強力なプラズマビームを連続的に安定して供給することができ、基板W上に高品質の金属配線膜が迅速に形成されることになる。また、永久磁石55等によってハース51の上方にカスプ磁場を形成しハース51に入射するプラズマビームを修正するので、基板W上により均一な厚さの膜が形成されることになる。
【0035】
このような膜形成の際、適当なタイミングで、適当な負のバイアス電圧、すなわち制御用バイアス電圧を基板Wに印加することができる。これにより、Arイオンによるスパッタを併用した多様な成膜が可能になり、基板W上の孔や溝の確実な埋込みが可能となる。
【0036】
基板Wの表面に所望の厚みの金属配線膜が形成された段階でプラズマガン30の動作を停止させ、基板Wを真空容器10外に搬出する(ステップS4)。
【0037】
以上のようにして、基板W上には、ステップカバレージが良好でボイド等が形成されにくく、かつ、結晶配向性の良い金属配線膜が形成される。例えば、面心立方格子をとる多くの金属導電材料では、バリア膜の表面状態(結晶性、凹凸)に拘わらず(111)面を上側として高い配向性を有する膜を形成できる。このように、高密度で結晶配向性が良い金属配線膜は、高い導電性を示すだけでなく、エレクトロマイグレーションに対する耐性が高く、高品質の配線を提供することができる。
【0038】
図3は、具体的な実施例で得られた金属配線材料膜の表面のX線回折スペクトルを示すグラフである。この金属配線膜は、Siウェハ上に平坦に積層したSiO2層及びTaN層の上に堆積されたものである。
【0039】
以下の表1は、図3の金属配線膜を形成する際の諸条件を説明する図である。実施例の基板Wに施す表面クリーニングは、プラズマガン30の陰極31に供給する電流を40A程度とし、基板Wのバイアス電圧を−65Vとして、180秒間継続的に行った。成膜の本工程である膜形成は、表面クリーニングを行った実施例もそうでない比較例も同一の条件とした。すなわち、プラズマガン30の陰極31に供給する電流を100A程度とし、基板Wのバイアス電圧を0Vとして、22分間継続的に金属配線材料を堆積した。X線回折の測定結果は、クリーニングのない場合も高い結晶配向性を示すが、表面クリーニングを行った場合には、これよりも3倍以上のより高い(111)結晶配向性を有することを示している。
【0040】
〔表1〕
Figure 0004017310
以上実施形態に即してこの発明を説明したが、この発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、プラズマガン30の陰極31に供給する電流を膜形成時よりも小さくしてハース51中の膜材料の蒸発を抑えつつ表面クリーニングを行っているが、補助陽極52に印加する電圧を調節することによってプラズマビームPBを一時的に補助陽極52に導くことによっても、ハース51中の膜材料の蒸発を抑えつつ表面クリーニングを行うことができる。
【0041】
また、Arイオンによる表面クリーニングを行っているが、Arイオン以外のイオンを用いて表面クリーニングを行うこともできる。具体的には、H、Ne、Kr、Xe等を単独で、或いは組み合わせて用いることができる。この際、基板Wに適当なバイアス電圧を印加し、5〜200eV、好ましくは10〜100eVのエネルギーを有するイオンとして被成膜面に入射させることで、後の工程で得られる膜を高い配向性を有するものとできる。
【0042】
また、上記実施形態では、Cuの成膜に先立ってイオンによる表面クリーニングを行っているが、本実施形態のイオンによる表面クリーニングをCu以外の成膜にも利用できることは言うまでもない。例えば、Au、Ag、Al、Pt等の金属膜、さらに半導体膜の成膜に先立って、基板Wにバイアス電圧を印加した状態でプラズマを供給することで、その後に形成したAu、Ag、Al、Pt膜等の配向性を高めることができる。
【0043】
また、プラズマイオンによる表面クリーニングの時間も、実験的には数秒〜数分で十分な効果を得ることを確認しているが、膜材料や基板の種類、処理用バイアス電圧等の各種条件に応じて適宜設定できる。
【0044】
また、真空容器10内で、プラズマイオンによる表面クリーニングを行う処理位置と、ハース51に対向して基板W上への膜形成を行う成膜位置とを分離することができる。さらに、プラズマイオンによる表面クリーニングと、基板W上への膜形成とを別室で行うことも可能である。ただし、表面クリーニングと膜形成とを同じチャンバ内で行い、成膜用のプラズマガン30を表面クリーニングに利用することで、より簡易で効率的な処理が可能になる。
【0045】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の方法では、第1工程で、基板に所定の処理用バイアス電圧を印加することによってプラズマ中のイオンを基板に入射させ、この基板を表面処理するので、基板の表面に化学吸着したガス成分等を簡易・確実に除去することができる。よって、第2工程で、清浄な基板上に配向性が高く良好な電気特性を有する膜を形成することができる。
【0046】
また、本発明の成膜装置によれば、電位制御手段が、材料蒸発源に向けてプラズマビームを供給して成膜を行う前に、基板支持装置に支持された基板にバイアス電圧を印加することによってプラズマ源からのプラズマビーム中のイオンをこの基板に入射させて表面処理を行わせるので、成膜前の基板の表面に化学吸着したガス成分等を簡易・確実に除去することができる。よって、清浄な基板上に配向性が高く良好な電気特性を有する膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の成膜装置の全体構造を説明する図である。
【図2】実施形態の成膜方法を概念的に説明する図である。
【図3】得られた膜の特性を説明する図である。
【符号の説明】
10 真空容器
30 プラズマガン
39 ガス供給源
47 ステアリングコイル
48 ガン駆動装置
50 陽極部材
51 ハース
52 補助陽極
58 陽極電源装置
60 保持機構
61 基板ホルダ
62 温度調節装置
68 基板電源装置
69 温調制御装置
77 排気ポンプ
80 主制御装置

Claims (2)

  1. プラズマビームを成膜室中に供給するプラズマ源と、
    膜材料を収容可能な材料蒸発源を有するとともに、前記成膜室中に配置されて前記プラズマビームを導くハースと、
    前記成膜室中に前記ハースに対向するように基板を支持する基板支持装置と、
    前記材料蒸発源に向けて前記プラズマビームが供給されて成膜が行われる前に、前記基板支持装置に支持された前記基板にバイアス電圧を印加することによって前記プラズマ源からのプラズマビーム中のイオンを当該基板に入射させて表面処理を行わせる電位制御手段とを備える成膜装置。
  2. 磁石及びコイルの少なくとも一方を前記ハースの周囲に環状に配置してなるとともに前記ハースの近接した上方の磁界を制御する磁場制御部材と、当該磁場制御部材の近接した上方に配置される補助陽極とをさらに備え、前記プラズマ源は、圧力勾配型のプラズマガンであることを特徴とする請求項1記載の成膜装置。
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